JP2012163779A - 反射防止膜を有する光学素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】ゴーストやフレアを低減し、良好な反射率特性の反射防止膜を有する光学素子を提供すること。
【解決手段】光学素子であって、第m番目の光学面に形成され、関数Fm(x)で表される反射率特性を有する反射防止膜と、第n番目の光学面に形成され、反射率特性を関数Fn(x)で表される反射率特性を有する反射防止膜と、を有し、関数Fm(x)及び関数Fn(x)の少なくとも一方の関数は、所定の波長において反射率の極大値を有し、W型の特性を有し、他方の関数は、一方の関数の少なくとも一つの極大値を打ち消すような波形を有し、関数Fm(x)で示される反射率特性を有する反射防止膜は、関数Fn(x)で示される反射率特性を有する反射防止膜よりも、光源に近い側の光学面に形成されていることを特徴とする反射防止膜を有する。
ここで、m、nは、それぞれ正の整数m<nである。
【選択図】図19

Description

本発明は、反射防止膜を有する光学素子に関するものである。
カメラや顕微鏡、内視鏡、双眼鏡等に使用されるレンズやプリズムなどの光学素子は、表面反射を抑えて、光学素子の光の透過率を高めるために、光学素子の表面に反射防止(Anti−Reflection)膜が形成される。
反射防止膜にはいくつかの基本的な構成が知られている。例えば、非特許文献1には、以下の膜構成が記載されている。基準波長λ0(単位:nm)における光学的膜厚λ0/4=1.00とした時に、ガラス基板(屈折率n=1.52)、1層目(屈折率n=1.90、光学的膜厚1.00)、2層目(屈折率n=2.00、光学的膜厚1.00)、3層目(屈折率n=1.38、光学的膜厚1.00)、空気、の膜構成が記載されている。
筆者らがこの膜構成から可視域の反射防止膜として、基準波長λ0=530nmとして、反射率特性を計算した結果を図1に示す。反射率特性の曲線は、横軸を波長(単位:nm)、縦軸を反射率(単位:%)とした時、W型の波形を持っている。このことから、Wコートと呼ばれている。また、特許文献1では生産性の面から、高低二種類の屈折率を有する膜材料を使用した5層や7層構成のWコートが提案されている。
特開昭52−76942号公報
光学薄膜 127頁 H.A.Maclaod著、小倉繁太郎他訳 日刊工業新聞社
レンズやプリズムなどの光学素子において、ゴーストやフレアは極力低減されていることが望ましい。画面や視野内にゴーストやフレアが発生すると、画質が劣化したり、対象物の観察の邪魔になったりするからである。ゴーストやフレアは、レンズの表裏やレンズ間において、光が複数回反射して発生するものである。
特定の光学面に反射防止膜を形成しても、上述したW型の特性を有しているため、所望の波長範囲のすべての範囲において、一様に反射率特性を低減するのは困難である。これにより、反射防止膜が形成された光学面において、光の強度を低減しきれない波長の光は、ある光学面(第一反射面)において光が反射され、他の光学面(第二反射面)に入射する。さらに、第二反射面から反射した光が結像面で結像することや撮像素子に入射することにより、ゴーストやフレアが発生してしまうという問題がある。
本発明は、上記に鑑みて考案されたものであって、ゴーストやフレアを低減し、良好な反射率特性の反射防止膜を有する光学素子を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の反射防止膜を有する光学素子は、
光源から発生した光を撮像素子や結像面へ導くための光学系に用いられる光学素子であって、
光源側から数えて、第m番目の光学面に形成され、反射率特性を関数Fm(x)(ここで、xは波長)で表される反射率特性を有する反射防止膜と、
光源側から数えて、第n番目の光学面に形成され、反射率特性を関数Fn(x)(ここで、xは波長)で表される反射率特性を有する反射防止膜と、を有し、
関数Fm(x)及び関数Fn(x)の少なくとも一方の関数は、所定の波長において反射率の極大値を有し、W型の特性を有し、
他方の関数は、一方の関数の少なくとも一つの極大値を打ち消すような波形を有し、
関数Fm(x)で示される反射率特性を有する反射防止膜は、関数Fn(x)で示される反射率特性を有する反射防止膜よりも、光源に近い側の光学面に形成されていることを特徴とする反射防止膜を有する。
ここで、m、nは、それぞれ正の整数m<nである。
また、本発明の好ましい態様によれば、反射防止膜への光線の入射角度z(単位:度)の範囲が0°≦z≦30°において、
G(x)=(Fm(x)+Fn(x))/2
としたとき、
前記範囲内の所定入射角度における波長x=450〜650nmでの関数Fn(x)の最大値と最小値との反射率差f%と、
前記所定入射角度における関数G(x)の最大値と最小値との反射率差g%とが、g≦fであることが望ましい。
また、本発明の好ましい態様によれば、反射防止膜への光線の入射角度zの範囲が0°≦z≦30°において、
前記範囲内の所定入射角度におけるFm(x)の反射防止帯域Uz(単位:nm)とし、
前記所定入射角度におけるFn(x)の反射防止帯域Vz(単位:nm)とした時、
Vz≦Uz
であることが望ましい。
また、本発明の好ましい態様によれば、反射防止膜への光線の入射角度zの範囲が0°≦z≦45°において、
波長x=450〜650nmの範囲において、
Fn(x)≦2.0%
であることが望ましい。
本発明は、ゴーストやフレアを低減し、良好な反射率特性の反射防止膜を有する光学素子を提供できるという効果を奏する。
非特許文献1記載の反射率特性を示す図である。 反射防止膜に対する入射角度=0°と30°のときの、第n番目の面に形成されている反射防止膜Lnの反射率特性を示す図である。 反射防止膜に対する入射角度=0°と30°のときの、第n番目の面に形成されている反射防止膜Lnの反射率特性を示す図である。 反射防止膜に対する入射角度=0°と30°と45°のときの、第m番目の面に形成されている反射防止膜Lmの実施例1に関する反射率特性を示す図である。 反射防止膜に対する入射角度=0°と30°と45°のときの、第m番目の面に形成されている反射防止膜Lmの実施例2に関する反射率特性を示す図である。 反射防止膜に対する入射角度=0°と30°と45°のときの、第m番目の面に形成されている反射防止膜Lmの実施例3に関する反射率特性を示す図である。 反射防止膜に対する入射角度=0°と30°と45°のときの、第m番目の面に形成されている反射防止膜Lmの実施例4に関する反射率特性を示す図である。 反射防止膜に対する入射角度=0°と30°と45°のときの、第m番目の面に形成されている反射防止膜Lmの実施例5に関する反射率特性を示す図である。 反射防止膜に対する入射角度=0°と30°と45°のときの、第m番目の面に形成されている反射防止膜Lmの実施例6に関する反射率特性を示す図である。 反射防止膜に対する入射角度=0°と30°と45°のときの、第m番目の面に形成されている反射防止膜Lmの実施例7に関する反射率特性を示す図である。 入射角度=0°における、第n番目の光学面に形成した構成W1と第m番目の光学面に形成した構成H1、第n番目の光学面に形成した構成W2と第m番目の光学面に形成した構成H2の反射率特性の平均値を示す図である。 入射角度=0°における、第n番目の光学面に形成した構成W1と第m番目の光学面に形成した構成H3、第n番目の光学面に形成した構成W2と第m番目の光学面に形成した構成H4の反射率特性の平均値を示す図である。 入射角度=0°における、第n番目の光学面に形成した構成W1と、第m番目の光学面に形成した構成H5、第n番目の光学面に形成した構成W2と第m番目の光学面に形成した構成H6、第n番目の光学面に形成した構成W2と第m番目の光学面に形成した構成H7の反射率特性の平均値を示す図である。 入射角度=0°において、第n番目の光学面に形成した構成W1、W2、をそれぞれ有する2通りの反射防止膜を、第m番目の光学面にも形成した場合の、計3通りの反射率特性を加算した結果を示す図である。 入射角度=30°において、第n番目の光学面に形成した構成W1、W2、をそれぞれ有する2通りの反射防止膜を、第m番目の光学面にも形成した場合の、計3通りの反射率特性を加算した結果を示す図である。 入射角度=30°における、第n番目の光学面に形成した構成W1と第m番目の光学面に形成した構成H1、第n番目の光学面に形成した構成W2と第m番目の光学面に形成した構成H2の反射率特性の平均値を示す図である。 入射角度=30°における、第n番目の光学面に形成した構成W1と第m番目の光学面に形成した構成H3、第n番目の光学面に形成した構成W2と第m番目の光学面に形成した構成H4の反射率特性の平均値を示す別の図である。 入射角度=30°における、第n番目の光学面に形成した構成W1と、第m番目の光学面に形成した構成H5、第n番目の光学面に形成した構成W2と第m番目の光学面に形成した構成H6、第n番目の光学面に形成した構成W2と第m番目の光学面に形成した構成H7の反射率特性の平均値を示す図である。 反射防止膜を有する光学素子を備える光学系10の概略構成を示す図である。
以下に、本発明にかかる反射防止膜を有する光学素子の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。
本実施例では三種類の屈折率を有する硝材のレンズとその硝材の屈折率に対応した反射防止膜同士が組み合わさった場合について表記する。しかしながら、これに限定されるものではない。また、本実施例で示した硝材の屈折率に限定されるものでもない。
レンズやプリズム上の反射防止膜の形成方法は、真空蒸着法、スパッタリング法、イオン成膜法、化学的気相蒸着法、スピンコート法、ディッピング法等何でも良い。
また、本実施例の膜構成の光学的膜厚とは、基準波長λ0(単位:nm)におけるλ0/4=1.00とした時の値である。
以下、実施形態に係る反射防止膜を有する光学素子について説明する。
図19は、反射防止膜を有する光学素子を備える光学系10の概略構成を示す図である。光源11側から順に、レンズLa、レンズLbが配置されている。なお、不図示の物体を撮像素子12上に結像させるための光学系10において、レンズLa、レンズLb以外のレンズの図示は省略している。
光学系10は、光源11からの光を撮像素子12へ導くために用いられる。レンズLa、レンズLbは、光学系10が備える光学素子である。
光源11側から数えて、第m番目の光学面には、関数Fm(x)(ここで、xは波長)で表される反射率特性を有する反射防止膜Lmが形成されている。
また、光源11側から数えて、第n番目の光学面には、関数Fn(x)(ここで、xは波長)で表される反射率特性を有する反射防止膜Lnが形成されている。
ここで、m、nは、それぞれ正の整数m<nである。
図2は、反射防止膜W1に対する入射角度z=0°と30°のときの、第n番目の光学面に形成されている反射防止膜Lnの反射率特性(W1_00、W1_30)を示す図である。以下、反射率特性は、横軸に波長(単位:nm)、縦軸に反射率(単位:%)とするグラフを用いて説明する。
図3は、反射防止膜W2に対する入射角度z=0°と30°のときの、第n番目の光学面に形成されている反射防止膜Lnの反射率特性(W2_00、W2_30)を示す図である。
図2、図3において、2種類の反射防止膜W1、W2のそれぞれに関して、反射率特性を示している。
反射率特性を表す曲線を関数Fn(x)とする。関数Fn(x)は、図2、図3から明らかなように、所定の波長において反射率の極大値を有し、W型の特性を有している。
(表1)
W1、W2の膜構成

W1の膜構成
基準波長λ0:520nm
層番号 材料 屈折率 光学的膜厚 物理的膜厚(nm)
基板 BK7 1.52
第1層 MGF2 1.38 0.360 34
第2層 ZrO2 2.10 0.276 17
第3層 MGF2 1.38 0.424 40
第4層 ZrO2 2.10 0.792 49
第5層 MGF2 1.38 0.208 20
第6層 ZrO2 2.10 0.668 41
第7層 MGF2 1.38 1.068 101


W2の膜構成
基準波長λ0:520nm
層番号 材料 屈折率 光学的膜厚 物理的膜厚(nm)
基板 TIH1 1.72
第1層 MGF2 1.38 0.138 13
第2層 ZrO2 2.10 0.743 46
第3層 MGF2 1.38 0.244 23
第4層 ZrO2 2.10 0.743 46
第5層 MGF2 1.38 1.136 107
図4、図5、図6、図7、図8、図9、図10は、反射防止膜に対する入射角度=0° 、30° 、45° のときの、第m番目の面に形成されている反射防止膜Lmの反射率特性を示す図である。
図4は、反射防止膜に対する入射角度z=0° 、30° 、45° のときの、反射防止膜H1に関する、反射率特性H1_00、H1_30、H1_45を示している。
図5は、反射防止膜に対する入射角度z=0° 、30° 、45° のときの、反射防止膜H2に関する、反射率特性H2_00、H2_30、H2_45を示している。
図6は、反射防止膜に対する入射角度z=0° 、30° 、45° のときの、反射防止膜H3に関する、反射率特性H3_00、H3_30、H3_45を示している。
図7は、反射防止膜に対する入射角度z=0° 、30° 、45° のときの、反射防止膜H4に関する、反射率特性H4_00、H4_30、H4_45を示している。
図8は、反射防止膜に対する入射角度z=0° 、30° 、45° のときの、反射防止膜H5に関する、反射率特性H5_00、H5_30、H5_45を示している。
図9は、反射防止膜に対する入射角度z=0° 、30° 、45° のときの、反射防止膜H6に関する、反射率特性H6_00、H6_30、H6_45を示している。
図10は、反射防止膜に対する入射角度z=0° 、30° 、45° のときの、反射防止膜H7に関する、反射率特性H7_00、H7_30、H7_45を示している。
反射防止膜H1〜H7までの7種類の実施例の構成を、それぞれ以下の表2〜表8に掲げる。
(表2)
第1実施例
H1の構成:
基準波長λ0:500nm
層番号 材料 屈折率 光学的膜厚 物理的膜厚(nm)
基板 LAH60 1.85
第1層 MgF2 1.38 0.244 22
第2層 ZrO2 2.07 0.308 19
第3層 MgF2 1.38 2.161 196
第4層 ZrO2 2.07 0.272 16
第5層 MgF2 1.38 0.192 17
第6層 ZrO2 2.07 1.762 106
第7層 MgF2 1.38 1.005 91
(表3)
第2実施例
H2の構成:
基準波長λ0:500nm
層番号 材料 屈折率 光学的膜厚 物理的膜厚(nm)
基板 BK7 1.53
第1層 MgF2 1.38 0.268 24
第2層 ZrO2 2.07 0.106 6
第3層 MgF2 1.38 2.077 188
第4層 ZrO2 2.07 0.202 12
第5層 MgF2 1.38 0.345 31
第6層 ZrO2 2.07 2.024 122
第7層 MgF2 1.38 1.018 92
(表4)
第3実施例
H3の構成:
基準波長λ0:500nm
層番号 材料 屈折率 光学的膜厚 物理的膜厚(nm)
基板 LAH60 1.85
第1層 ZrO2 2.07 0.541 33
第2層 MgF2 1.38 0.292 26
第3層 ZrO2 2.07 0.515 31
第4層 MgF2 1.38 2.323 210
第5層 ZrO2 2.07 0.518 31
第6層 MgF2 1.38 0.112 10
第7層 ZrO2 2.07 1.357 82
第8層 MgF2 1.38 1.018 92
(表5)
第4実施例
H4の構成:
基準波長λ0:550nm
層番号 材料 屈折率 光学的膜厚 物理的膜厚(nm)
基板 BK7 1.52
第1層 Ta2O5 2.14 0.183 12
第2層 SiO2 1.46 0.425 40
第3層 Ta2O5 2.14 0.643 41
第4層 SiO2 1.46 0.279 26
第5層 Ta2O5 2.14 0.530 34
第6層 SiO2 1.46 2.070 195
第7層 Ta2O5 2.14 0.635 41
第8層 SiO2 1.46 0.159 15
第9層 Ta2O5 2.14 0.808 52
第10層 MgF2 1.38 0.961 96
(表6)
第5実施例
H5の構成:
基準波長λ0:550nm
層番号 材料 屈折率 光学的膜厚 物理的膜厚(nm)
基板 LAH58 1.89
第1層 TiO2 2.32 0.376 22
第2層 MgF2 1.38 0.149 15
第3層 TiO2 2.32 0.977 58
第4層 MgF2 1.38 0.175 17
第5層 TiO2 2.32 0.650 39
第6層 MgF2 1.38 0.346 35
第7層 TiO2 2.32 0.592 35
第8層 MgF2 1.38 0.222 22
第9層 TiO2 2.32 1.245 74
第10層 MgF2 1.38 0.121 12
第11層 TiO2 2.32 0.478 28
第12層 MgF2 1.38 0.967 96
(表7)
第6実施例
H6の構成:
基準波長λ0:550nm
層番号 材料 屈折率 光学的膜厚 物理的膜厚(nm)
基板 LAH58 1.89
第1層 ZrO2 2.06 0.373 25
第2層 Al2O3 1.65 0.216 18
第3層 ZrO2 2.06 0.732 49
第4層 Al2O3 1.65 0.209 18
第5層 ZrO2 2.06 2.276 152
第6層 Al2O3 1.65 0.618 52
第7層 ZrO2 2.06 0.189 13
第8層 Al2O3 1.65 0.927 77
第9層 ZrO2 2.06 0.798 53
第10層 Al2O3 1.65 0.130 11
第11層 ZrO2 2.06 0.812 54
第12層 MgF2 1.38 0.962 96
(表8)
第7実施例
H7の構成:
基準波長λ0:550nm
層番号 材料 屈折率 光学的膜厚 物理的膜厚(nm)
基板 LAH58 1.89
第1層 TiO2 2.32 0.211 13
第2層 SiO2 1.46 0.168 16
第3層 Ta2O5 2.14 1.646 106
第4層 Al2O3 1.67 0.160 13
第5層 TiO2 2.32 0.318 19
第6層 Al2O3 1.67 0.720 60
第7層 TiO2 2.32 0.213 13
第8層 Al2O3 1.67 0.627 52
第9層 Ta2O5 2.14 1.269 82
第10層 SiO2 1.46 0.121 11
第11層 TiO2 2.32 0.386 23
第12層 MgF2 1.38 0.975 97
次に、入射角度0°における反射防止膜Ln(W1、W2の2種類)と、反射防止膜Lm(H1〜H7の7種類)との反射率特性の平均値を算出した結果を示す。
図11は、入射角度z=0° における、以下の2通りの平均値の結果G1_00、G2_00を示す図である。
G1_00=(H1_00+W1_00)/2
G2_00=(H2_00+W2_00)/2
図12は、入射角度z=0° における以下の2通りの平均値の結果G3_00、G4_00を示す図である。
G3_00=(H3_00+W1_00)/2
G4_00=(H4_00+W2_00)/2
図13は、入射角度z=0° における以下の3通りの平均値の結果G5_00、G6_00、G7_00を示す図である。
G5_00=(H5_00+W1_00)/2
G6_00=(H6_00+W2_00)/2
G7_00=(H7_00+W2_00)/2
比較参考のための反射率特性の平均値を計算した従来例を示す。
図14は、入射角度z=0°において、第n番目の光学面に形成した構成W1、W2をそれぞれ有する2通りの反射防止膜を、第m番目の光学面にも形成した場合の以下3通りの組み合わせを計算している。そして、それぞれの反射率特性の平均値を計算した結果W1_00、W2_00、Wa_00を示す。
比較例1として W1_00=(W1_00+W1_00)/2、
比較例2として W2_00=(W2_00+W2_00)/2、
比較例3として Wa_00=(W1_00+W2_00)/2、
図15は、入射角度z=30°における第n番目の光学面に形成した構成W1、W2をそれぞれ有する2通りの反射防止膜を、第m番目の光学面にも形成した場合の以下3通りの組み合わせを計算している。そして、それぞれの反射率特性の平均値を計算した結果W1_30、W2_30、Wa_30を示す。
比較例1として W1_30=(W1_30+W1_30)/2、
比較例2として W2_30=(W2_30+W2_30)/2、
比較例3として Wa_30=(W1_30+W2_30)/2、
図16は、入射角度z=30° における、以下の2通りの平均値の結果G1_30、G2_30を示す図である。
G1_30=(H1_30+W1_30)/2
G2_30=(H2_30+W2_30)/2
図17は、入射角度z=30° における以下の2通りの平均値の結果G3_30、G4_30を示す図である。
G3_30=(H3_30+W1_30)/2
G4_30=(H4_30+W2_30)/2
図18は、入射角度z=30° における以下の3通りの平均値の結果G5_30、G6_30、G7_30を示す図である。
G5_30=(H5_30+W1_30)/2
G6_30=(H6_30+W2_30)/2
G7_30=(H7_30+W2_30)/2
図11〜18から、波長450〜650nmの範囲における反射率の最大値と最小値の差を表9に示す。
(表9)
反射率差 %
入射角度 0° 30°
G1 0.03 0.25
G2 0.08 0.30
G3 0.06 0.26
G4 0.11 0.26
G5 0.07 0.27
G6 0.10 0.27
G7 0.10 0.30
比較例1 0.27 0.31
比較例2 0.24 0.51
比較例3 0.25 1.29
表9に示したように、光線の反射防止膜に対する入射角度zの範囲が0°≦z≦30°において、
G(x)=(Fm(x)+Fn(x))/2
としたとき、
前記範囲内の所定入射角度における波長x=450〜650 nmの範囲において、前記関数Fn(x)の最大値と最小値との反射率差f%と、
前記所定入射角度における前記関数G(x)の最大値と最小値との反射率差g%とが、
g≦f
を満足する。
これにより、ゴーストやフレアが低減される。
本実施例では、反射防止膜Lnとして、W1とW2との2種類を述べている。W1の反射率特性は図2に、W2の反射率特性は図3に示したとおりである。ここで、上述の反射率差fは、これらの図から得られたものである。
次に、入射角度zが0°と30°における反射防止膜Lm(H1〜H7の7種類)と、Ln(W1、W2の2種類)との反射防止帯域(反射率が1%以下となるときの波長範囲を読み取り、範囲の一の位を四捨五入した値)を表10に示す。

(表10)
反射防止帯域、nm
入射角度 0° 30°
実施例1:H1 350 340
実施例2:H2 360 330
実施例3:H3 350 330
実施例4:H4 350 330
実施例5:H5 360 340
実施例6:H6 350 330
実施例7:H7 370 340
比較例1:W1 340 320
比較例2:W2 300 270
表10が示すように、入射角度zの範囲が0°≦z≦30°において、反射防止帯域はVz≦Uzとなっている。
これにより、波長範囲において、光の反射が防止され、ゴーストやフレアが低減される。
図4、図5、図6、図7、図8、図9、図10が示す様に、反射防止膜への光線の入射角度zが45°以下の範囲において、
波長範囲450〜650nmにおいて、反射率は2.0%以下である。
これにより、入射角度の広い範囲において、光の反射が防止され、ゴーストやフレアが低減される。
m面目の光学面上に形成された反射防止膜の反射率特性を表す曲線を関数Fm(x)とする。関数Fm(x)は、図4、図5、図6、図7、図8、図9、図10から明らかなように、図2、図3で示すn面目の光学面上に形成された反射防止膜の反射率特性を表す曲線の関数Fn(x)の少なくとも一つの極大値を打ち消すような波形を有している。
また、関数Fm(x)で示される反射率特性を有する反射防止膜Lmは、関数Fn(x)で示される反射率特性を有する反射防止膜Lnよりも、光源11に近い側の光学面に形成されている。
これにより、第n番目の光学面からの反射光を、第m番目の光学面で低減できる。このため、フレア、ゴーストを低減できる。
以上のように、本発明は、フレア、ゴーストを低減するためのレンズやプリズムなどを有する光学系に有用である。
10 光学系
11 光源
12 撮像素子(結像面)
La、Lb レンズ(光学素子)
Lm、Ln 反射防止膜

Claims (4)

  1. 光源から発生した光を結像面へ導くための光学系に用いられる光学素子であって、
    前記光源側から数えて、第m番目の光学面に形成され、反射率特性を関数Fm(x)(ここで、xは波長)で表される反射率特性を有する反射防止膜と、
    前記光源側から数えて、第n番目の光学面に形成され、反射率特性を関数Fn(x)(ここで、xは波長)で表される反射率特性を有する反射防止膜と、を有し、
    前記関数Fm(x)及び前記関数Fn(x)の少なくとも一方の関数は、所定の波長において反射率の極大値を有し、W型の特性を有し、
    他方の前記関数は、一方の前記関数の少なくとも一つの極大値を打ち消すような波形を有し、
    前記関数Fm(x)で示される反射率特性を有する反射防止膜は、前記関数Fn(x)で示される反射率特性を有する反射防止膜よりも、前記光源に近い側の光学面に形成されていることを特徴とする反射防止膜を有する光学素子。
    ここで、m、nは、それぞれ正の整数m<nである。
  2. 反射防止膜への光線の入射角度z(単位:度)の範囲が0°≦z≦30°において、
    G(x)=(Fm(x)+Fn(x))/2
    としたとき、
    前記範囲内の所定入射角度における波長x=450〜650nmでの前記関数Fn(x)の最大値と最小値との反射率差f%と、
    前記所定入射角度における前記関数G(x)の最大値と最小値との反射率差g%とが、
    g≦f
    であることを特徴とする請求項2に記載の反射防止膜を有する光学素子。
  3. 反射防止膜への光線の入射角度zの範囲が0°≦z≦30°において、
    前記範囲内の所定入射角度におけるFm(x)の反射防止帯域をUz(単位:nm)とし、
    前記所定入射角度におけるFn(x)の反射防止帯域をVz(単位:nm)とした時、
    Vz≦Uz
    であることを特徴とする請求項2に記載の反射防止膜を有する光学素子。
  4. 反射防止膜への光線の入射角度zの範囲が0°≦z≦45°において、
    波長x=450〜650nmの範囲において、
    Fn(x)≦2.0%
    であることを特徴とする請求項2または3に記載の反射防止膜を有する光学素子。

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