JP2012163233A - 冷凍サイクル装置およびそれを用いた水循環装置 - Google Patents

冷凍サイクル装置およびそれを用いた水循環装置 Download PDF

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Abstract

【課題】高圧側または低圧側の冷媒用圧力センサを使用せずに、吐出圧力または吸入圧力を算出して、算出した吐出圧力または吸入圧力を使用して冷凍サイクル制御を行うことができる冷凍サイクル装置を提供する。
【解決手段】冷凍サイクル装置1aは、冷媒回路2、水回路3、制御装置4aを備え、制御装置4aに含まれる吐出圧力演算装置5aは吐出温度センサ61、吸入温度センサ62、蒸発温度センサ63、および凝縮器出口温度センサ64による検出値を取り込む。そして、予め入力された圧縮機21の圧縮効率と圧縮比(吐出圧力と吸入圧力の比)の相関特性式を使用して吐出圧力Pdを演算するものである。
【選択図】図1

Description

本発明は、冷凍サイクルにおける高圧圧力、または低圧圧力を冷媒の温度情報を利用して推定し、冷凍サイクル制御を行う冷凍サイクル装置およびその冷凍サイクルを用いた水循環装置に関する。
従来、冷媒回路の凝縮器としてフィンアンドチューブ式が使用され、伝熱管内中をフロン冷媒が流動する場合、中央部付近の伝熱管表面の温度を冷媒の飽和凝縮温度と見なし、凝縮圧力を算出し、高圧圧力としてサイクル制御に使用されている。
また、凝縮器として二重管式熱交換器を使用され、内側管内に冷媒を流す場合は、伝熱管表面の温度から冷媒の飽和凝縮温度を検出することができないため、高圧側において冷媒が飽和状態にある冷媒配管の温度を検出することにより、その温度を冷媒の飽和凝縮温度と見なして凝縮圧力を算出する冷凍サイクル装置が知られている。例えば、特許文献1には、図7に示すような冷凍サイクル装置100が開示されている。
この冷凍サイクル装置100は、冷媒を循環させる冷媒回路110と、バイパス回路120とを備えている。冷媒回路110は、圧縮機111、凝縮器112、二重管熱交換器114、主膨張弁113および蒸発器115が配管により環状に接続されて構成されている。
バイパス回路120は、二重管熱交換器114と主膨張弁113の間で冷媒回路110から分岐し、二重管熱交換器114を経由して蒸発器115と圧縮機111の間で冷媒回路110につながっている。また、バイパス回路120には、二重管熱交換器114よりも上流側にバイパス膨張弁121が設けられている。凝縮器112と二重管熱交換器114とを接続する冷媒配管には、第1温度センサ141が設置されている。
上記冷凍サイクルにおいて、凝縮器112と二重管熱交換器114との間の高圧冷媒配管を流れる冷媒の飽和温度を第1温度センサ141により検出し、その飽和温度から凝縮圧力を算出する制御装置117とを備えることにより、高圧側冷媒用圧力センサを使用せずに、温度センサによる圧力検出が可能となる。この検出した高圧圧力値を使用して冷凍サイクル制御を行うものである。
特開2006−275438号公報
しかしながら、冷凍サイクル中の凝縮用熱交換器として、冷媒流路と水流路を交互に配置するプレート熱交換器単独の場合や、内管側に冷媒が流動する二重管熱交換器単独の場合は、高圧側において冷媒が飽和状態にある冷媒配管の温度を検出することが不可能である。
本発明は、このような事情に鑑み、冷凍サイクル中の熱交換器の形態に関わらず、冷媒用圧力センサを使用せずに、圧力算出が可能となる冷凍サイクル装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明の冷凍サイクル装置は、圧縮機、放熱器、膨張手段および蒸発器が環状に接続された冷媒回路と、前記圧縮機から吐出される吐出温度を検出する吐出温度検出手段と、前記圧縮機への吸入される吸入温度を検出する吸入温度検出手段と、前記蒸発器の蒸発温度を検出する蒸発温度検出手段と、前記圧縮機から吐出される吐出圧力を推定する吐出圧力演算装置とを備え、前記吐出温度検出手段、前記吸入温度検出手段、前記蒸発温度検出手段の各検出値と、前記吐出圧力演算装置に設定された前記圧縮機の圧縮効率と圧縮比(吐出圧力と吸入圧力の比)との相関特性式とに基づいて、前記圧縮機の吐出圧力を算出することを特徴とするものである。
この手段は、吐出温度検出手段、吸入温度検出手段、蒸発温度検出手段による検出値を取り込み、吐出圧力演算装置に予め入力された圧縮機の圧縮効率と圧縮比(吐出圧力と吸入圧力の比)の相関特性式を使用して吐出圧力を算出し、蒸発温度より蒸発器の飽和圧力を算出し、蒸発器と圧縮機吸入部までの圧力損失を考慮して、吸入圧力を算出し、この吸入圧力と吸入温度より、圧縮機吸入部の冷媒エントロピを算出する。
そして、ある吐出圧力を初期値として仮定した場合の圧縮比(吐出圧力/吸入圧力)より得られる圧縮機の圧縮効率、圧縮機吸入部の冷媒エントロピ、および吐出温度より、吐出圧力を算出し、この吐出圧力の計算値と、吐出圧力の初期値との差異が所定範囲内に収まるまで上記演算を繰り返し、得られた吐出圧力の計算値を最終的な吐出圧力とすることにより、高圧側の冷媒用圧力センサを使用せずに、吐出圧力の算出が可能となり、算出した吐出圧力値を使用して冷凍サイクル制御を行うものである。
また、本発明の冷凍サイクル装置は、圧縮機、凝縮器、膨張手段および蒸発器が環状に接続された冷媒回路と、前記圧縮機から吐出される吐出温度を検出する吐出温度検出手段と、前記圧縮機への吸入される吸入温度を検出する吸入温度検出手段と、前記凝縮器の凝縮温度を検出する凝縮温度検出手段と、前記圧縮機へ吸入される吸入圧力を推定する吸入圧力演算装置とを備え、前記吐出温度検出手段、前記吸入温度検出手段、前記凝縮温度検出手段による各検出値と、前記吸入圧力演算装置に設定された前記圧縮機の圧縮効率と圧縮比の相関特性式とに基づいて、前記圧縮機の吸入圧力を算出することを特徴とするものである。
本発明は、吐出温度、吸入温度、凝縮温度の検出値を取り込み、吸入圧力演算装置に予め入力された圧縮機の圧縮効率と圧縮比の相関特性式を使用して吸入圧力を算出し、凝縮温度より凝縮器の飽和圧力を算出し、それに圧縮機吐出部から凝縮器までの圧力損失を考慮して、吐出圧力を算出し、この吐出圧力と吐出温度より、圧縮機吐出部の冷媒エントロピを算出する。
そして、ある吸入圧力を初期値として仮定した場合の圧縮比(吐出圧力/吸入圧力)より得られる圧縮機の圧縮効率、圧縮機吐出部の冷媒エントロピ、および吸入温度より、吸入圧力を算出し、この吸入圧力の計算値と、吸入圧力の初期値との差異が所定範囲内に収まるまで上記演算を繰り返し、得られた吸入圧力の計算値を最終的な吸入圧力とすることにより、低圧側の冷媒用圧力センサを使用せずに、吸入圧力の算出が可能となり、算出した吸入圧力値を使用して冷凍サイクル制御を行うものである。
本発明によれば、高圧側または低圧側の冷媒用圧力センサを使用せずに、吐出圧力または吸入圧力を算出して、算出した吐出圧力または吸入圧力を使用して冷凍サイクル制御を行うことができる冷凍サイクル装置を提供できる。
本発明の実施の形態1に係る冷温水生成装置の概略構成図 同吐出圧力演算装置が行う温水生成運転時の吐出圧力算出フローチャート 同吐出圧力算出の原理説明図 本発明の実施の形態2に係る冷温水生成装置の概略構成図 同吸入圧力演算装置が行う冷水生成運転時の吸入圧力算出フローチャート 同吸入圧力算出の原理説明図 従来の冷凍サイクル装置の概略構成図
第1の発明は、圧縮機、放熱器、膨張手段および蒸発器が環状に接続された冷媒回路と、前記圧縮機から吐出される吐出温度を検出する吐出温度検出手段と、前記圧縮機への吸入される吸入温度を検出する吸入温度検出手段と、前記蒸発器の蒸発温度を検出する蒸発温度検出手段と、前記圧縮機から吐出される吐出圧力を推定する吐出圧力演算装置とを備え、前記吐出温度検出手段、前記吸入温度検出手段、前記蒸発温度検出手段の各検出値と、前記吐出圧力演算装置に設定された前記圧縮機の圧縮効率と圧縮比との相関特性式とに基づいて、前記圧縮機の吐出圧力を算出することを特徴とする冷凍サイクル装置である。
これにより、蒸発器の飽和圧力、圧縮機の吸入圧力、圧縮機吸入部の冷媒エントロピを算出し、ある吐出圧力を初期値として仮定した場合の圧縮比より得られる圧縮機の圧縮効率、圧縮機吸入部の冷媒エントロピ、および吐出温度より、吐出圧力を算出し、この吐出圧力の計算値と、吐出圧力の初期値との差異が所定範囲内に収まるまで演算を繰り返した結果、得られる計算値を最終的な吐出圧力として、高圧側の冷媒用圧力センサを使用せずに、吐出圧力を算出でき、算出した吐出圧力値を使用して冷凍サイクル制御を行うものである。
第2の発明は、特に、第1の発明の冷凍サイクル装置において、放熱器を冷媒対水熱交換器としたもので、特に、二重管熱交換器やプレート熱交換器を凝縮器として使用する場合、冷媒対水熱交換器における外側流路および内側流路に流動させる流体に関わらず、吐出圧力センサ不要となり、冷媒および水の流動方式に関わらない吐出圧力の検出手段の統一化が可能となり、構成の簡素化を実現できる。
第3の発明は、圧縮機、凝縮器、膨張手段および蒸発器が環状に接続された冷媒回路と、前記圧縮機から吐出される吐出温度を検出する吐出温度検出手段と、前記圧縮機への吸入される吸入温度を検出する吸入温度検出手段と、前記凝縮器の凝縮温度を検出する凝縮温度検出手段と、前記圧縮機へ吸入される吸入圧力を推定する吸入圧力演算装置とを備え、前記吐出温度検出手段、前記吸入温度検出手段、前記凝縮温度検出手段による各検出値と、前記吸入圧力演算装置に設定された前記圧縮機の圧縮効率と圧縮比の相関特性式とに基づいて、前記圧縮機の吸入圧力を算出することを特徴とする冷凍サイクル装置である。
これにより、凝縮器の飽和圧力、圧縮機の吐出圧力、圧縮機吐出部の冷媒エントロピを算出し、ある吸入圧力を初期値として仮定した場合の圧縮比より得られる圧縮機の圧縮効率、圧縮機吸入部の冷媒エントロピ、および吐出温度より、吸入圧力を算出し、この吸入圧力の計算値と、吸入圧力の初期値との差異が所定範囲内に収まるまで演算を繰り返した結果、得られる計算値を最終的な吸入圧力として、低圧側の冷媒用圧力センサを使用せずに、吸入圧力の算出が可能となり、この算出した吸入圧力値を使用して冷凍サイクル制御を行うものである。
第4の発明は、特に、第3の発明の冷凍サイクル装置において、蒸発器を冷媒対水熱交
換器としたもので、二重管熱交換器やプレート熱交換器を蒸発器として使用する場合、冷媒対水熱交換器における外側流路および内側流路に流動させる流体に関わらず、吸入圧力センサ不要となり、冷媒および水の流動方式に関わらない吸入圧力の検出手段の統一化が可能となり、構成の簡素化を実現できる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1に、本発明の第1の実施の形態に係る冷凍サイクル装置1aを示す。この冷凍サイクル装置1aは、冷媒を循環させる冷媒回路2と、温水を循環させる水回路3と、制御装置4aとを備えている。冷媒としては、例えば、R407C等の非共沸混合冷媒、R410A等の擬似共沸混合冷媒、または単一冷媒等を用いることができる。
本実施の形態では、冷凍サイクル装置1aは、冷温水を冷暖房に利用する水循環装置である冷温水装置において、冬季暖房運転により生成された温水を暖房に利用する冷温水装置を構成しており、凝縮器22において、高温冷媒と低温水との間で熱交換を行わせて水の加熱運転を行う。
冷媒回路2は、圧縮機21、四方弁23、放熱器としての凝縮器22、膨張弁24および蒸発器25が配管により環状に接続されて構成され、水回路3は、凝縮器22の水側熱交換部、水搬送ポンプ(図示せず)が接続されている。凝縮器22は外側流路に水が流動し、内側流路に冷媒が流動する冷媒対水熱交換器、例えば、二重管式熱交換器とし、蒸発器25はフィンチューブ熱交換器とする。
また、冷媒回路2に冷媒の流動方向を切り換えるための四方弁23が設けられ、冷媒回路2にて加熱運転を行い、水回路3にて温水生成運転を行う。図1では、加熱運転による温水生成時の冷媒および温水の流れ方向を矢印で示している。
具体的には、水回路3において凝縮器22の水側熱交換部が接続されており、凝縮器22を介して高温冷媒と水が熱交換して加熱された温水が水回路3の負荷側に搬送されるようになっている。加熱された温水は、例えばラジエータ等の熱交換ユニット(図示せず)に、直接的または貯湯タンク(図示せず)を介して送られ、これにより暖房が行われる。
そのために、冷媒回路2には、圧縮機21の吐出側冷媒温度Tdを検出する吐出温度センサ61、圧縮機21の吸入側冷媒温度Tsを検出する吸入温度センサ62、蒸発器25の略中間部に位置し、蒸発温度Teを検出する蒸発温度センサ63、および凝縮器22の冷媒側出口温度センサ64が設けられている。
また、制御装置4aは、吐出圧力演算装置5a、圧縮機周波数制御手段6および膨張弁制御手段7から構成され、吐出圧力演算装置5aは吐出温度センサ61、吸入温度センサ62、蒸発温度センサ63、および凝縮器出口温度センサ64による検出値を取り込む。
そして、予め入力された圧縮機21の圧縮効率と圧縮比(吐出圧力と吸入圧力の比)の相関特性式を使用して吐出圧力Pdを演算し、得られた吐出圧力Pdに基づいて、膨張弁制御手段7にて膨張弁24の開度を制御するともに、圧縮機周波数制御手段6にて圧縮機21の運転周波数を制御する。
具体的には、制御装置4aは、吐出圧力演算装置5aにて吐出圧力Pdを算出して、凝縮器22における凝縮温度Tcを算出し、凝縮器出口温度Tcoとの差温、すなわち冷媒
過冷却度SCが目標値となるように、膨張弁制御手段7により膨張弁24の開度制御を行う。
以上のように構成された冷凍サイクル装置1aの運転動作について説明する。
加熱運転では圧縮機21から吐出された高圧ガス冷媒は、凝縮器22に流入し、水回路3において凝縮器22に供給された水と熱交換して水を加熱し、冷媒自身は放熱して液化凝縮し、飽和液状態または過冷却液状態となる。
凝縮器22から流出した高圧液冷媒は、膨張弁24によって減圧されて膨張した後に、蒸発器25に流入する。フィンチューブ熱交換器である蒸発器25に流入した低圧二相冷媒は、ここで蒸発して空気側から吸熱して、冷媒自身は加熱され、飽和ガスまたは過熱ガス状態となり、圧縮機21に吸入される。
本発明に関連する温水生成運転時の吐出圧力算出アルゴリズムについて、図2に示すフローチャート、および図3に示す吐出圧力算出原理説明図(圧力−エンタルピ線図)を参照して以下に詳細に説明する。
吐出圧力演算装置5aは、所定時間間隔ごとに吐出圧力Pdを算出する演算を開始する。
まず、ステップS1にて、吐出温度Td、吸入温度Tsおよび蒸発温度Teの検出を行い、ステップS2にて、蒸発温度Teの飽和圧力、すなわち蒸発圧力Peを算出し、さらに、予め把握済みの運転周波数に対する圧力損失特性式より得られる蒸発器から圧縮機吸入部における圧力損失dPsを減算して圧縮機吸入圧力Psを算出する。
この際、飽和圧力は所定冷媒における冷媒温度の飽和圧力算出式を使用して算出するものとする。
そして、ステップS3にて、上記吸入圧力Psと吸入温度Tsにより、圧縮機に吸入される冷媒の吸入エンタルピhsを算出する。この際、エンタルピは所定冷媒における冷媒圧力と冷媒温度より算出可能なエンタルピ算出式を使用して算出するものとする。
また、ステップS4にて、上記吸入圧力Psと吸入温度Tsにより、圧縮機に吸入される冷媒の吸入エントロピSsを算出する。この際、エントロピは所定冷媒における冷媒圧力と冷媒温度より算出可能なエントロピ算出式を使用して算出するものとする。
次に、ステップS5にて、検出対象である吐出圧力の初期値Pd1を設定し、ステップS6にて、検出済みの吸入圧力Psに対する吐出圧力Pd1の比として得られる圧縮比(=Pd1/Ps)より、圧縮機の圧縮効率ηcを算出する。この際、圧縮効率は所定圧縮機に所定冷媒を使用する場合に、圧縮比をパラメータとして予め把握済みの圧縮効率算出式を使用して算出するものとする。
その後、ステップS7にて、圧縮過程を等エントロピ変化と仮定して、吐出温度TdとエントロピSsより吐出エンタルピhdoを算出し、さらに上記圧縮効率ηcを考慮して実際の圧縮過程における吐出エンタルピhdを算出する。
この際、実際の圧縮過程における吐出エンタルピhdと吸入エンタルピhsとの差異は、等エントロピ圧縮過程における吐出エンタルピhdoと吸入エンタルピhsとの差異を圧縮効率ηcで除して得られるものとする。
また、ステップS8にて、吐出温度TdとステップS7にて算出した吐出エンタルピhdにより、吐出圧力Pdを算出する。この際、圧力は所定冷媒における冷媒温度と冷媒エンタルピより算出可能な圧力算出式を使用して算出するものとする。
そして、ステップS9にて、ステップS5にて設定した吐出圧力Pd1と、ステップS8にて算出された吐出圧力Pdとの差異の絶対値が所定値C以内にあるかの比較判定を行う。
吐出圧力Pd1と吐出圧力Pdとの差異の絶対値が所定値Cより大の場合はステップS10に移行して、吐出圧力Pd1の修正を行った後、ステップS5に戻る作業を所定値C1以内になるまで繰り返し、所定値C以下になった場合、ステップS11にて、吐出圧力PdとしてPd1を決定し、吐出圧力算出を終了する。
以上のように、制御装置4aの吐出圧力演算装置5aにおける吐出圧力Pd算出は、ステップS1〜ステップS11の動作を繰り返し、算出された吐出圧力Pdを基にして、凝縮器22における凝縮温度Tcを算出し、凝縮器出口温度Tcoとの差温、すなわち冷媒過冷却度SCが目標値となるように、膨張弁制御手段7により膨張弁24の開度制御を行う。
その結果、二重管熱交換器やプレート熱交換器を凝縮器として使用する場合、冷媒対水熱交換器における外側流路、および内側流路に流動させる流体に関わらず、吐出圧力センサ不要となり、かつ冷媒および水の流動方式に関わらない吐出圧力の検出手段の統一化が可能となり、構成の簡素化を実現できる。
(実施の形態2)
図4に、本発明の第2の実施の形態に係る冷凍サイクル装置1bを示す。この冷凍サイクル装置1bは、冷凍サイクル装置1aと同様、冷媒を循環させる冷媒回路2と、水回路3と、制御装置4bとを備えているが、夏季冷房運転により生成され冷水を冷房に利用する冷温水装置を構成しており、蒸発器25において、高温冷媒と低温水との間で熱交換を行わせて水の加熱運転を行う。
冷媒回路2は、圧縮機21、四方弁23、放熱器としての凝縮器22、膨張弁24および蒸発器25が配管により環状に接続されて構成され、水回路3は、蒸発器25の水側熱交換部、水搬送ポンプ(図示せず)が接続されている。
蒸発器25は外側流路に水が流動し、内側流路に冷媒が流動する冷媒対水熱交換器として、実施の形態1と同様に二重管式熱交換器とし、凝縮器22はフィンチューブ熱交換器とする。
また、冷媒回路2において、圧縮機21を吐出した冷媒は、四方弁23によってフィンチューブ熱交換器である凝縮器22側に切り替えて冷却運転を行い、水回路3にて冷水生成運転を行う。図4では、冷却運転による冷水生成時の冷媒および冷水の流れ方向を矢印で示している。
具体的には、水回路3において蒸発器25の水側熱交換部が接続されており、蒸発器25を介して低温冷媒と水が熱交換して冷却された冷水が水回路3の負荷側に搬送されるようになっている。冷却された冷水は、例えばラジエータ等の熱交換ユニット(図示せず)に送られ、これにより冷房が行われる。
そのために、冷媒回路2には、圧縮機21の吐出側冷媒温度Tdを検出する吐出温度センサ61、圧縮機21の吸入側冷媒温度Tsを検出する吸入温度センサ62、凝縮器22の略中間部に位置し、凝縮温度Tcを検出する凝縮温度センサ65、および蒸発器25の冷媒側出口温度センサ66が設けられている。
また、制御装置4bは、吸入圧力演算装置5b、圧縮機周波数制御手段6および膨張弁制御手段7から構成され、吸入圧力演算装置5bは吐出温度センサ61、吸入温度センサ62、凝縮温度センサ65、および蒸発器出口温度センサ66による検出値を取り込む。
そして、実施の形態1同様、予め入力された圧縮機21の圧縮効率と圧縮比(吐出圧力と吸入圧力の比)の相関特性式を使用して吸入圧力Psを演算し、得られた吸入圧力Psに基づいて、膨張弁制御手段7にて膨張弁24の開度を制御するともに、圧縮機周波数制御手段6にて圧縮機21の運転周波数を制御する。
より具体的には、制御装置4bは、吸入圧力演算装置5bにて吸入圧力Psを算出して、蒸発器25における蒸発温度Teを算出し、蒸発器出口温度Teoとの差温、すなわち冷媒過熱度SHが目標値となるように、膨張弁制御手段7により膨張弁24の開度制御を行う。
以上のように構成された冷凍サイクル装置1bの運転動作について説明する。
冷却運転では圧縮機21から吐出された高圧ガス冷媒は、フィンチューブ熱交換器である凝縮器22に流入し、フィンおよび伝熱管表面に送風される空気に放熱して、冷媒自身は液化凝縮し、飽和液状態または過冷却液状態となる。凝縮器22から流出した高圧液冷媒は、膨張弁24によって減圧されて膨張した後に、蒸発器25に流入する。
二重管熱交換器である蒸発器25の内側流路に流入した低圧二相冷媒は、水回路3における蒸発器25に供給された水と熱交換して水を加熱し、冷媒自身は加熱されて蒸発し、飽和ガスまたは過熱ガス状態となり、圧縮機21に吸入される。
本発明に関連する冷水生成運転時の吐出圧力算出アルゴリズムについて、図5に示すフローチャート、および図6に示す吸入圧力算出原理説明図(圧力−エンタルピ線図)を参照して以下に詳細に説明する。
吸入圧力演算装置5bは、所定時間間隔ごとに吸入圧力Psを算出する演算を開始する。まず、ステップS1にて、吐出温度Td、吸入温度Tsおよび凝縮温度Tcの検出を行い、ステップS2にて、凝縮温度Tcの飽和圧力、すなわち凝縮圧力Pcを算出し、さらに予め把握済みの運転周波数に対する圧力損失特性式より得られる圧縮機吐出部から凝縮器入口における圧力損失dPdを加算して圧縮機吐出圧力Pdを算出する。
この際、飽和圧力は所定冷媒における冷媒温度の飽和圧力算出式を使用して算出するものとする。
そして、ステップS3にて、上記吐出圧力Pdと吐出温度Tdにより、圧縮機から吐出される冷媒の吐出エンタルピhdを算出する。この際、エンタルピは所定冷媒における冷媒圧力と冷媒温度より算出可能なエンタルピ算出式を使用して算出するものとする。
また、ステップS4にて、上記吐出圧力Pdと吐出温度Tdにより、圧縮機から吐出される冷媒の吐出エントロピSdを算出する。この際、エントロピは所定冷媒における冷媒圧力と冷媒温度より算出可能なエントロピ算出式を使用して算出するものとする。
次に、ステップS5にて、検出対象である吸入圧力の初期値Ps1を設定し、ステップS6にて、吸入圧力Ps1に対する算出済の吐出圧力Pdの比として得られる圧縮比(=Pd/Ps1)より、圧縮機の圧縮効率ηcを算出する。この際、圧縮効率は所定圧縮機に所定冷媒を使用する場合に、圧縮比をパラメータとして予め把握済みの圧縮効率算出式を使用して算出するものとする。
その後、ステップS7にて、圧縮過程を等エントロピ変化と仮定して、吸入温度TsとエントロピSdより吸入エンタルピhsoを算出し、さらに上記圧縮効率ηcを考慮して実際の圧縮過程における吸入エンタルピhsを算出する。
この際、吐出エンタルピhdと実際の圧縮過程における吸入エンタルピhsoとの差異は、等エントロピ圧縮過程における吐出エンタルピhdと吸入エンタルピhsoとの差異を圧縮効率ηcで除して得られるものとする。
また、ステップS8にて、吸入温度TsとステップS7にて算出した吸入エンタルピhsにより、吸入圧力Psを算出する。この際、圧力は所定冷媒における冷媒温度と冷媒エンタルピより算出可能な圧力算出式を使用して算出するものとする。
そして、ステップS9にて、ステップS5にて設定した吸入圧力Ps1と、ステップS8にて算出された吸入圧力Psとの差異の絶対値が所定値C以内にあるかの比較判定を行う。
吸入圧力Ps1と吸入圧力Psとの差異の絶対値が所定値C1より大の場合はステップS10に移行して、吐出圧力Pd1の修正を行った後、ステップS5に戻る作業を所定値C2以内になるまで繰り返し、所定値C1以下になった場合、ステップS11にて、吸入圧力PsとしてPs1を決定し、吸入圧力算出を終了する。
以上のように制御装置4bの吸入圧力演算装置5bにおける吸入圧力Ps算出は、ステップS1〜ステップS11の動作を繰り返し、算出された吸入圧力Psを基にして、蒸発器25における蒸発温度Teを算出し、蒸発器出口温度Teoとの差温、すなわち冷媒過熱度SHが目標値となるように、膨張弁制御手段7により膨張弁24の開度制御を行う。
その結果、二重管熱交換器やプレート熱交換器を蒸発器として使用する場合、冷媒対水熱交換器における外側流路、および内側流路に流動させる流体に関わらず、吸入圧力センサ不要となり、かつ冷媒および水の流動方式に関わらない吸入圧力の検出手段の統一化が可能となり、構成の簡素化を実現できる。
本発明は、冷凍サイクル装置によって水を冷却・加熱し、その水を冷房・暖房に利用する冷温水装置等の水循環装置に特に有用である。
1a、1b 冷凍サイクル装置
2 冷媒回路
3 水回路
4a、4b 制御装置
21 圧縮機
22 凝縮器
24 膨張弁(膨張手段)
25 蒸発器
61 吐出温度センサ
62 吸入温度センサ
63 蒸発温度センサ

Claims (4)

  1. 圧縮機、放熱器、膨張手段および蒸発器が環状に接続された冷媒回路と、前記圧縮機から吐出される吐出温度を検出する吐出温度検出手段と、前記圧縮機への吸入される吸入温度を検出する吸入温度検出手段と、前記蒸発器の蒸発温度を検出する蒸発温度検出手段と、前記圧縮機から吐出される吐出圧力を推定する吐出圧力演算装置とを備え、前記吐出温度検出手段、前記吸入温度検出手段、前記蒸発温度検出手段の各検出値と、前記吐出圧力演算装置に設定された前記圧縮機の圧縮効率と圧縮比との相関特性式とに基づいて、前記圧縮機の吐出圧力を算出することを特徴とする冷凍サイクル装置。
  2. 前記請求項1に記載の放熱器を、冷媒対水熱交換器としたことを特徴とする水循環装置。
  3. 圧縮機、凝縮器、膨張手段および蒸発器が環状に接続された冷媒回路と、前記圧縮機から吐出される吐出温度を検出する吐出温度検出手段と、前記圧縮機への吸入される吸入温度を検出する吸入温度検出手段と、前記凝縮器の凝縮温度を検出する凝縮温度検出手段と、前記圧縮機へ吸入される吸入圧力を推定する吸入圧力演算装置とを備え、前記吐出温度検出手段、前記吸入温度検出手段、前記凝縮温度検出手段による各検出値と、前記吸入圧力演算装置に設定された前記圧縮機の圧縮効率と圧縮比の相関特性式とに基づいて、前記圧縮機の吸入圧力を算出することを特徴とする冷凍サイクル装置。
  4. 前記請求項3に記載の蒸発器を、冷媒対水熱交換器としたことを特徴とする水循環装置。
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