JP2012162307A - 包装袋封緘異常検出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】湿度や裁縫糸による影響を受けず、検出の信頼性が高い包装袋封緘異常検出装置を提供する。
【解決手段】包装袋bの封緘部bsの厚みを測定する厚み測定器10と、厚み測定器10の測定値が入力される演算器20とを備え、演算器10は、検知間隔を隔てた2つの位置における測定値の差の値を演算し、差の値が閾値を超えたときに、封緘部bsに皺が発生していると判断するものである。検査を無人化、省力化することができ、コストを抑えることができる。湿度の変動による包装袋b自体の厚みの変化の影響を受けず、検出の信頼性が高い。
【選択図】図1

Description

本発明は、包装袋封緘異常検出装置に関する。さらに詳しくは、内容物が充填された包装袋の開口部を封緘するにあたり、封緘部の皺の有無を検知することにより封緘異常を検出する包装袋封緘異常検出装置に関する。
一般に、硫酸ニッケルなど粉体の包装袋への充填作業は、紙製の包装袋の開口部から粉体を充填した後、開口部を裁縫して封緘することにより行われる。この充填および裁縫の作業は、公知の充填封緘装置により自動化されている。
ところが、稀に充填封緘装置により封緘された包装袋の封緘部に皺が発生する場合があり、その場合には、皺によってできる隙間から、内容物である粉体が包装袋の外に漏れ出る可能性がある。
封緘部に皺が発生し内容物が漏れ出ると、内容物の欠量となるばかりか、包装袋の表面が内容物で汚れ、作業員に付着するという問題がある。また、封緘部に皺があると、包装袋を開封するのに手間がかかり、内容物の漏れも増加する。さらに、開封時に包装袋の切りくずが内容物に混入する可能性が高まり、内容物を原料として使用する工程の操業効率を低下させるという問題がある。
そのため、封緘部に皺が発生した包装袋を除去することは、納入先である顧客の満足度や、その顧客が製造する製品の品質を維持向上させるために重要である。
従来は、封緘部に皺が発生した包装袋を除去するため、搬送ラインの途中で検査作業員が封緘部を目視し、封緘部に皺が発生した包装袋を手作業で搬送ラインの外に搬出することが行われていた。
そのため、封緘部に皺が発生した包装袋の検出率が悪く、検査作業員の肉体的、精神的な負担となり、コストもかかるという問題があった。
ところで、特許文献1には、把手付袋の把手の取り付け異常を検出するために、袋移送装置の途中に把手部分の厚みを測定するセンサを設け、センサにより測定した測定値が許容範囲外の場合に異常であると判断する技術が記載されている。
そこで、上記の包装袋も、封緘部の皺を検知するために、封緘部の厚みを測定するセンサを設け、センサにより測定した測定値が閾値を超えた場合に皺が発生していると判断することが考えられる。
しかるに、粉体の包装袋は、開口部を裁縫して封緘されるため、裁縫後の封緘部の表面は、縫い付けられた裁縫糸によりかなりの凹凸が発生しており、裁縫後の封緘部の厚みを測定しても、皺を検知することが極めて困難であるという問題がある。
また、包装袋は主に紙でできているので、湿度の変動に応じて包装袋自体の厚みが変化する。その変化量は、皺によってできる凹凸の高さと同程度である。そのため、裁縫糸による凹凸を除去した状態で封緘部の厚みを測定できたとしても、封緘部の厚みが閾値を超えた場合に、皺が発生しているのか、あるいは、湿度が高く包装袋自体の厚みが厚くなっているのか区別できず、検出の信頼性が低いという問題がある。
実開平06−020038号公報
本発明は上記事情に鑑み、湿度や裁縫糸による影響を受けず、検出の信頼性が高い包装袋封緘異常検出装置を提供することを目的とする。
第1発明の包装袋封緘異常検出装置は、包装袋の封緘部の厚みを測定する厚み測定器と、該厚み測定器の測定値が入力される演算器とを備え、前記演算器は、検知間隔を隔てた2つの位置における前記測定値の差の値を演算し、該差の値が閾値を超えたときに、前記封緘部に皺が発生していると判断するものであることを特徴とする。
第2発明の包装袋封緘異常検出装置は、第1発明において、前記厚み測定器は、前記包装袋の封緘部の厚みを所定間隔で測定するものであり、前記演算器は、前記厚み測定器の一の測定値と、該一の測定値の測定位置から前記検知間隔を隔てた位置における測定値との差の値を演算し、該差の値が閾値を超えたときに、前記封緘部に皺が発生していると判断するものであることを特徴とする。
第3発明の包装袋封緘異常検出装置は、第1または第2発明において、前記閾値は、皺によってできる前記封緘部の厚み方向の傾斜の傾斜率に、前記検知間隔を乗じて得た値であることを特徴とする。
第4発明の包装袋封緘異常検出装置は、第1または第2発明において、前記閾値は、該閾値をX、前記封緘部の皺の有無を皺の高さを基準に定める高さ閾値をH、前記検知間隔をI、前記封緘部の皺の幅をWとしたときに、 X = H÷(W÷2)×I で表わされることを特徴とする。
第5発明の包装袋封緘異常検出装置は、第1、第2、第3または第4発明において、前記検知間隔の全体が、皺によってできる前記封緘部の厚み方向の傾斜の立ち上がり領域、または、立ち下がり領域に含まれることを特徴とする。
第6発明の包装袋封緘異常検出装置は、第4発明において、前記検知間隔と、前記封緘部の皺の幅が、 W > 4×I の関係を満たすことを特徴とする。
第7発明の包装袋封緘異常検出装置は、第1、第2、第3、第4、第5または第6発明において、前記厚み測定器は、前記封緘部の一方の面に当接する固定ローラと、前記封緘部の他方の面の凹凸に追従して前記封緘部の厚み方向に動く可動ローラと、該可動ローラの位置を測定する位置センサとを備えることを特徴とする。
第8発明の包装袋封緘異常検出装置は、第1、第2、第3、第4、第5、第7または第8発明において、前記厚み測定器は、前記包装袋に内容物を充填する充填機と、前記封緘部を裁縫して封緘する封緘機との間に設置されることを特徴とする。
第9発明の包装袋封緘異常検出装置は、第1、第2、第3、第4、第5、第6、第7または第8発明において、前記封緘部に皺が発生していることを警報する異常警報装置を備え、前記演算器は、前記封緘部に皺が発生していると判断したときに、前記異常警報装置に異常信号を出力するものであり、前記異常警報装置は、前記異常信号が入力されたときに警報するものであることを特徴とする。
第1発明によれば、包装袋封緘異常検出装置により自動的に封緘部の皺の発生を検出することができるので、検査を無人化、省力化することができ、コストを抑えることができる。また、検知間隔を隔てた2つの位置における測定値の差の値から皺の有無を検知するので、湿度の変動による出荷用袋自体の厚みの変化の影響を受けず、検出の信頼性が高い。
第2発明によれば、所定間隔で測定する厚み測定器の2つの測定値の差の値から皺の有無を検知するので、湿度の変動による出荷用袋自体の厚みの変化の影響を受けず、検出の信頼性が高い。
第3発明によれば、閾値を、皺によってできる封緘部の厚み方向の傾斜の傾斜率を用いて定めるので、湿度の変動による出荷用袋自体の厚みの変化の影響を受けず、検出の信頼性が高い。
第4発明によれば、閾値を、皺によってできる封緘部の厚み方向の傾斜の傾斜率を用いて定めるので、湿度の変動による出荷用袋自体の厚みの変化の影響を受けず、検出の信頼性が高い。
第5発明によれば、検知間隔の全体が、立ち上がり領域、または、立ち下がり領域に含まれるので、検知間隔に、皺の立ち上がり初め、頂点、立ち下がり終わりが含まれることがなく、演算器で演算された差の値が小さく評価されることが無い。そのため、皺が発生しているにも関わらず、演算器で演算された差の値が閾値を超えないということがなく、検出の信頼性が高い。
第6発明によれば、検知間隔の全体が、立ち上がり領域、または、立ち下がり領域に含まれる。
第7発明によれば、可動ローラの位置を測定することにより、包装袋の封緘部の厚みを測定することができる。
第8発明によれば、厚み測定器は封緘機の前に設置されるので、裁縫糸が縫い付けられる前の封緘部の厚みを測定することができる。そのため、裁縫糸によって発生する封緘部の凹凸の影響を受けることがなく、検出の信頼性が高い。
第9発明によれば、封緘部に皺が発生していること警報する異常警報装置を備えるので、出荷用袋の封緘部に皺が発生した商品を除去することができる。
本発明の一実施形態に係る包装袋封緘異常検出装置の説明図である。 皺が発生していない場合の測定結果および差値を示すグラフである。 皺が発生している場合の測定結果および差値を示すグラフである。 検知間隔の説明図であって、(A)は検知間隔と測定間隔が等しい場合、(B)は検知間隔と測定間隔が異なる場合の説明図である。 皺のモデルの説明図である。 皺の幅の測定結果を示すグラフである。 測定位置と皺の位置関係の説明図であって、(A)は皺を検知できない位置関係にある場合、(B)は検知間隔の全体が、皺によってできる傾斜の立ち上がり領域、または、立ち下がり領域に含まれる場合、(C)は(B)において測定位置がずれた場合の説明図である。 充填封緘装置の説明図である。 封緘前の包装袋の斜視図である。 封緘前の包装袋の平面図である。 封緘後の包装袋の斜視図である。 封緘部に皺が発生した包装袋の正面図である。
つぎに、本発明の実施形態を図面に基づき説明する。
まず、硫酸ニッケルなどの粉体を包装袋へ充填する作業行う、一般的な充填封緘装置の構造について説明する。
図8に示すように、充填封緘装置は、包装袋bに内容物である粉体を充填する充填機1と、タッピング機2と、包装袋bの封緘部を裁縫して封緘する封緘機3と、包装袋bをタッピング機2から封緘機3まで移送するコンベア4と、コンベア4の上方に設置され、包装袋bの封緘部を閉じて平坦に整える2条のレール5、5とを備えている。
図9に示すように、包装袋bは、V字型に折畳まれたガゼット部bgを両サイドに有するガゼット袋である。包装袋bの底部にはリボンbrが被せられ、裁縫糸btで裁縫されることにより閉じられている。内容物を充填する前の包装袋bは、上部が閉じられておらず、内容部を充填できるように開口部boを有している。なお、封緘機3で封緘される包装袋bの上端部を封緘部bsと称する。
図10に示すように、包装袋bは、3枚の紙製の袋b1、b2、b3と、その内側に収められた1枚のナイロン製の袋b4が重ねられた構造をしている。このように、包装袋bは主に紙でできているので、湿度の変動に応じて包装袋b自体の厚みが変化する。具体的には、湿度が高い場合には包装袋b自体の厚みが増し、逆に湿度が低い場合には包装袋b自体の厚みが薄くなる。
つぎに、上記充填封緘装置の動作について説明する。
まず、包装袋bが開口部boを上にして直立するように充填機1にセットされ、充填機1は包装袋bの開口部boから内容物を充填する。包装袋bに内容物が充填された後、タッピング機2が包装袋bを上下に揺り動かして、内容物の収まりを良くする。
つぎに、包装袋bはコンベア4により封緘機3の方向に移送される。このとき、包装袋bの封緘部bsは2条のレール5、5の間を通される。2条のレール5、5は、封緘機3に近づくにつれて、その隙間が狭くなっているため、包装袋bが封緘機3の方向に移送されるに従って、封緘部bsは閉じられ、平坦に整えられる。
包装袋bが封緘機3に到達すると、封緘機3は平坦になった封緘部bsの全体に紙製のリボンbrを被せつつ、裁縫糸btで封緘部bsおよびリボンbrを縫い合わせていく。
図11に示すように、充填封緘装置により、内容物の充填および封緘が行われた後の包装袋bは、内容物を包含した状態で、封緘部bsが封緘されている。
通常は、上記填封緘装置の動作で、内容物を包装袋bに封入できるが、稀に封緘部bsに皺が発生する場合がある。
図12に示すように、封緘部bsの皺は、大きく以下の3種類に分類することができる。
(1)開口を伴わないわずかな皺
開口部を伴わないので内容物が包装袋bの外に漏れ出ないが、開封時に包装袋bの切りくずが内容物に混入する可能性がある。
(2)小さな開口を伴う皺
小さな開口を伴うので、わずかではあるが内容物が包装袋bの外に漏れ出る。
(3)大きな開口を伴う皺
大きな開口を伴うので、内容物が包装袋bの外に漏れ出る。
上記(1)、(2)、(3)のいずれの皺が発生した場合も、封緘異常としてその包装袋を除去する必要がある。
つぎに、本発明の一実施形態に係る包装袋封緘異常検出装置Aについて説明する。
図1において、10は包装袋bの封緘部bsの厚みを測定する厚み測定器であり、20は厚み測定器10の測定値が入力される演算器であり、30は封緘部bsに皺が発生していることを警報する異常警報装置である。
厚み測定器10は、上記充填機1と封緘機3との間に設置される。より詳細には、包装袋bの移送方向において、2条のレール5、5によって封緘部bsが平坦に整えられた後の位置であり、かつ、封緘機3の前の位置に厚み測定器10が設置される(図8参照)。
本発明者らは、封緘部bsの皺の発生時期について調査を行った結果、封緘機3の前の段階で既に皺が発生していることを発見した。これは、包装袋bが封緘機3に到達するまでの工程、すなわち充填、タッピング、移送の工程に、皺が発生する原因があるためと考えられる。
したがって、厚み測定器10を封緘機3の前に設置しても、皺の発生を検出することができるのである。
前述の通り、包装袋bは封緘部bsを裁縫して封緘されるため、裁縫後の封緘部bsの表面は、縫い付けられた裁縫糸btによりかなりの凹凸が発生しており、裁縫後の封緘部bsの厚みを測定しても、皺を検知することが極めて困難である。
この点、本実施形態では厚み測定器10は封緘機3の前に設置されるので、裁縫糸btが縫い付けられる前の封緘部bsの厚みを測定することができ、裁縫糸btによって発生する封緘部bsの凹凸の影響を受けることがなく、検出の信頼性が高い。
厚み測定器10は、対となる固定ローラ11および可動ローラ12を有している。固定ローラ11および可動ローラ12は、回転軸が垂直方向を向いたローラであり、間に包装袋bの封緘部bsを挟んで設置されている。そのため、包装袋bがコンベア4により移送されると、固定ローラ11と可動ローラ12との間を封緘部bsが通過し、それに合わせて固定ローラ11および可動ローラ12が回転する。
固定ローラ11は充填封緘装置のフレーム(図示せず)に固定されており、封緘部bsの一方の面(図1における右側の面)に当接している。一方、可動ローラ12は封緘部bsの厚み方向に動くことができ、封緘部bsの他方の面(図1における左側の面)に当接している。また、可動ローラ12は、封緘部bsを固定ローラ11に押さえ付ける方向、すなわち、固定ローラ11と可動ローラ12との隙間が小さくなる方向に付勢されている。そのため、可動ローラ12は封緘部bsの凹凸に追従して動くようになっている。
可動ローラ12には、可動ローラ12の位置を測定する位置センサ13が取り付けられている。この位置センサ13で可動ローラ12の位置を測定することにより、固定ローラ11と可動ローラ12との隙間、すなわち封緘部bsの厚みを測定することができる。
厚み測定器10は一定の時間間隔で封緘部bsの厚みを測定し、包装袋bはコンベア4により等速度で移送される。したがって、厚み測定器10は、封緘部bsの全体に渡り、一定の距離間隔で厚みを測定することができる。
厚み測定器10の位置センサ13は演算器20と電気的に接続されており、厚み測定器10の測定値が演算器20に入力されるようになっている。
演算器20は、入力された測定値から封緘部bsの皺の有無を判断する。その詳細は後述する。
演算器20は異常警報装置30と電気的に接続されており、封緘部bsに皺が発生していると判断したときに、異常警報装置30に異常信号を出力する。異常警報装置30は、異常信号が入力されたときに音や光で警報する。
したがって、演算器20で皺の発生を検出し、異常警報装置30が作動したときに、作業員が、該当する包装袋を除去することができる。このように、包装袋封緘異常検出装置Aにより自動的に封緘部bsの皺の発生を検出することができるので、検査を無人化、省力化することができ、コストを抑えることができる。
つぎに、演算器20における皺の有無の判断について説明する。
厚み測定器10による測定結果は、封緘部bsに皺が発生してない場合は図2のl1に示すようになり、皺が発生している場合は図3のl1に示すようになる。
ここで、図2、図3の横軸は、厚み測定器10における測定時間であるが、包装袋bは等速度で厚み測定器10を通るため、封緘部bsの位置と同値である。
なお、図2、図3は、ガゼット部bgの測定結果を除いている。
図2のl1に示すように、封緘部bsに皺が発生していない場合の測定結果はほぼ平坦となり、測定値は、包装袋b自体の厚みとほぼ等しくなる。ここで、包装袋b自体の厚みとは、本実施形態の場合、紙製の袋b1、b2、b3とナイロン製の袋b4の厚みの合計に、包装袋bの表面と裏面を考慮して2を乗じて得た値であり、約0.85mmである。
図3のl1は、封緘部bsの表面(可動ローラ12に当接する方の面)と、裏面(固定ローラ11に当接する方の面)の離れた位置に、それぞれ(1)開口を伴わないわずかな皺が発生している場合の測定結果である。そのため、表面の皺によってできるピークpaと、裏面の皺によってできるピークpbの2つのピークが現れている。
このように、可動ローラ12は、封緘部bsの表面にしか当接していないが、裏面に発生した皺による凹凸も測定することができる。
図3のl1に示されるような皺によってできるピークpa、pbを利用して、厚み測定器10の測定値が閾値を超えた場合に皺が発生していると判断することが考えられるが、紙製の包装袋bは湿度の変動に応じて包装袋b自体の厚みが変化するので、測定値が閾値を超えた場合に、皺が発生しているのか、あるいは、湿度が高く包装袋b自体の厚みが厚くなっているのか区別できず、検出の信頼性が低い。
そこで、封緘部bsにおいて所定の距離間隔を隔てた2つの位置における測定値の差の絶対値(以下、差値という。)を用いて、皺の有無を判断する。ここで、差値を求める所定の距離間隔を検知間隔Iと定義する。
差値は、湿度の変動による包装袋b自体の厚みの変化の影響を受けないため、差値を用いることによって、検出の信頼性が高くなる。
図4(A)に示すように、本実施形態では、厚み測定器10は一定の間隔(以下、測定間隔iという。)で封緘部bsの厚みを測定しており、検知間隔Iは測定間隔iと等しいものとして定められている。したがって、差値は、隣り合う測定点における測定値の差の値となる。なお、本実施形態の厚み測定器10の測定間隔iは20msecであるから、検知間隔Iも20msecである。
なお、測定間隔iと検知間隔Iとは、必ずしも等しくする必要はない。例えば、図4(B)に示すように、幾つかの測定間隔iを含むように検知間隔Iを定めてもよい。このとき、検知間隔I同士が一部重複するように定めてもよい。この場合、差値は、一の測定値と、その一の測定値の測定位置から検知間隔Iを隔てた位置における測定値との差の値となる。
演算器20は、厚み測定器10から入力される測定値を用いて差値を演算する。その差値は、封緘部bsに皺が発生してない場合は図2のl2に示すようになり、皺が発生している場合は図3のl2に示すようになる。
図2のl2に示すように、封緘部bsに皺が発生していない場合の差値はほぼ平坦となる。一方、図3のl2に示すように、封緘部bsに皺が発生している場合の差値は、皺の発生している位置にピークが現れる。
演算器20は、差値が閾値を超えたときに、封緘部bsに皺が発生していると判断する。この閾値は、以下のように定められる。
まず、図5に示すように、皺によってできる封緘部bsの厚みの変化を二等辺三角形でモデル化する。このとき、二等辺三角形の底辺の幅Wは封緘部bsの皺の幅であり、高さHは封緘部bsの皺の有無を皺の高さを基準に定める高さ閾値である。
この皺のモデルを用いて、閾値Xは以下の数1で定められる。すなわち、閾値Xは、モデル化した皺の傾斜の傾斜率に、検知間隔Iを乗じて得た値で定められる。
[数1]
X = H÷(W÷2)×I
ここで、皺の幅は、皺によってできる封緘部bsの厚み方向の傾斜の立ち上がり初めから、立ち下がり終わりまでの距離を意味する。
図6に示すように、本発明者らは、皺の種類に限らず、皺の幅はほぼ一定であることを発見している。これは、(1)開口を伴わないわずかな皺の場合には、その皺によって測定結果に1つのピークが現れ、(2)小さな開口を伴う皺、および、(3)大きな開口を伴う皺の場合には、開口部の両端において測定結果に2つのピークが現れ、それぞれのピークのみで考えれば、ピークの幅はほぼ一定であるためと考えられる。
皺の幅は包装袋bを構成する素材に依存すると考えられる。本実施形態に用いられる包装袋bの場合は、皺の幅の最小値は120msecである。そこで、図5に示す皺のモデルにおいては、皺の幅Wとして最小値である120msecを採用する。
高さ閾値Hは、検出すべき皺の最小の高さとして定められる。具体的には、皺が発生した場合、包装袋bの生地が2重に折れ曲がっていると考えられるので、高さ閾値Hを包装袋b自体の厚みと等しいものと定めることができる。すなわち、本実施形態では高さ閾値Hを0.85mmと定めることができる。ただし、実際には、皺の検出率が高くなるように高さ閾値Hを調整することが好ましい。
上記のごとく、閾値Xは、包装袋bの素材や、厚み測定器10の性能から一位に定められる。
ところで、図7(A)に示すように、厚み測定器10の測定位置と封緘部bsに発生した皺の位置関係によっては、検知間隔Iに、皺の立ち上がり初め、頂点もしくは立ち下がり終わりが含まれる場合がある。この場合、検知間隔Iの大きさによっては、差値が小さく評価され、皺が発生しているにも関わらず、差値が閾値を超えず、皺を検出できない。
そのため、検知間隔Iと皺の幅Wは、以下の数2の関係を満たすことが好ましい。
[数2]
W>4×I
図7(B)、(C)に示すように、数2の関係を満たせば、厚み測定器10の測定位置と封緘部bsに発生した皺の位置がいかなる関係にあっても、いずれかの検知間隔Iの全体が、皺によってできる傾斜の立ち上がり領域ur、または、立ち下がり領域drに含まれるため、差値が小さく評価されることがない。そのため、皺が発生しているにも関わらず、差値が閾値を超えないということがなく、検出の信頼性が高い。
本実施形態においては、皺の幅Wが120msecであり、検知間隔Iが20msecであるため、数2の関係を満たす。
包装袋封緘異常検出装置Aは、以上の構成の有するから、移送されてきた包装袋bの封緘部bsに皺が発生していると、湿度や裁縫糸による影響を受けずに高い信頼性で検出することができる。
(他の実施形態)
上記実施形態の厚み測定器10は、固定ローラ11、可動ローラ12、位置センサ13から構成されるものであるが、封緘部bsの厚みを測定できるものであれば何でも良く、例えば、レーザー変位センサ等を用いることができる。
また、異常警報装置30に代えて、封緘異常となった包装袋を自動的に除去する装置を設けてもよい。そうすることで、封緘異常の検出から除去までを自動で行うことができ、より無人化、省力化することができ、コストを抑えることができる。
なお、本発明に係る包装袋封緘異常検出装置は、硫酸ニッケルなどの粉体以外にも粒体など他の内容物を充填する包装袋の検査に用いることができることは言うまでもない。また、紙製の包装袋に限らず、他の素材で形成された包装袋にも用いることができる。さらに、裁縫糸で裁縫されて封緘される包装袋に限らず、糊付け等他の方法で封緘される包装袋にも用いることができる。
1 充填機
2 タッピング機
3 封緘機
4 コンベア
5 レール
10 厚み測定器
11 固定ローラ
12 可動ローラ
13 位置センサ
20 演算器
30 異常警報装置

Claims (9)

  1. 包装袋の封緘部の厚みを測定する厚み測定器と、
    該厚み測定器の測定値が入力される演算器とを備え、
    前記演算器は、検知間隔を隔てた2つの位置における前記測定値の差の値を演算し、該差の値が閾値を超えたときに、前記封緘部に皺が発生していると判断するものである
    ことを特徴とする包装袋封緘異常検出装置。
  2. 前記厚み測定器は、前記包装袋の封緘部の厚みを所定間隔で測定するものであり、
    前記演算器は、前記厚み測定器の一の測定値と、該一の測定値の測定位置から前記検知間隔を隔てた位置における測定値との差の値を演算し、該差の値が閾値を超えたときに、前記封緘部に皺が発生していると判断するものである
    ことを特徴とする請求項1記載の包装袋封緘異常検出装置。
  3. 前記閾値は、皺によってできる前記封緘部の厚み方向の傾斜の傾斜率に、前記検知間隔を乗じて得た値である
    ことを特徴とする請求項1または2記載の包装袋封緘異常検出装置。
  4. 前記閾値は、該閾値をX、前記封緘部の皺の有無を皺の高さを基準に定める高さ閾値をH、前記検知間隔をI、前記封緘部の皺の幅をWとしたときに、
    X = H÷(W÷2)×I
    で表わされる
    ことを特徴とする請求項1または2記載の包装袋封緘異常検出装置。
  5. 前記検知間隔の全体が、皺によってできる前記封緘部の厚み方向の傾斜の立ち上がり領域、または、立ち下がり領域に含まれる
    ことを特徴とする請求項1、2、3または4記載の包装袋封緘異常検出装置。
  6. 前記検知間隔と、前記封緘部の皺の幅が、
    W>4×I
    の関係を満たす
    ことを特徴とする請求項4記載の包装袋封緘異常検出装置。
  7. 前記厚み測定器は、前記封緘部の一方の面に当接する固定ローラと、前記封緘部の他方の面の凹凸に追従して前記封緘部の厚み方向に動く可動ローラと、該可動ローラの位置を測定する位置センサとを備える
    ことを特徴とする請求項1、2、3、4、5または6記載の包装袋封緘異常検出装置。
  8. 前記厚み測定器は、
    前記包装袋に内容物を充填する充填機と、前記封緘部を裁縫して封緘する封緘機との間に設置される
    ことを特徴とする請求項1、2、3、4、5、7または8記載の包装袋封緘異常検出装置。
  9. 前記封緘部に皺が発生していることを警報する異常警報装置を備え、
    前記演算器は、前記封緘部に皺が発生していると判断したときに、前記異常警報装置に異常信号を出力するものであり、
    前記異常警報装置は、前記異常信号が入力されたときに警報するものである
    ことを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7または8記載の包装袋封緘異常検出装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103332342A (zh) * 2013-06-24 2013-10-02 苏州快吉刀片制造有限公司 金属刀片包装数量检测装置
JP2015160638A (ja) * 2014-02-27 2015-09-07 デュプロ精工株式会社 包装装置及び包装方法
CN115108102A (zh) * 2022-07-15 2022-09-27 雷志鹏 一种袋装物品自动化封口机

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