JP2012161138A - 圧縮応力下での鉄損劣化の小さいモータコア - Google Patents
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Abstract
【解決手段】好ましくは、Si:7mass%以下、Al:5mass%以下、Mn:3mass%以下、S:0.01mass%以下、N:0.005mass%以下、O:0.01mass%以下を含有する成分組成を有する、有機樹脂または有機樹脂−無機混合の絶縁被膜を塗布した電磁鋼板を積層し、周方向に10MPa以上の圧縮応力が付与されるモータコアにおいて、上記モータコアを構成する電磁鋼板のバックヨーク部に0.2〜5mmの間隔でレーザー照射されてなることを特徴とするモータコア。
【選択図】図3
Description
家電用エアコンのコンプレッサ用モータやハイブリッド電気自動車用等の駆動モータでは、コアをモータケースに固定する手段として、一般に焼き嵌め法や圧入法が採用されている。この焼き嵌め法や圧入法によってモータコアの周方向に付与される圧縮応力は、20〜150MPa程度であると言われている。この圧縮応力は、モータコアを構成する電磁鋼板の鉄損特性を劣化させ、ひいては、モータ効率を大きく低下させる。そのため、圧縮応力下においても鉄損特性の劣化が小さいモータコアが望まれている。
本発明は、上記の知見に基づいて開発したものである。
Si:7mass%以下
Siは、鋼の固有抵抗を高めるのに有効な元素であるが、7mass%を超えて添加すると、飽和磁束密度の低下に伴い、モータコアの磁束密度も低下するようになる。また、最終板厚に圧延する際、たとえ温間圧延しても板破断を起こすおそれがあるため、上限は7mass%とするのが好ましい。なお、下限は特に制限しないが、固有抵抗を高める観点からは、0.1mass%以上であることが好ましい。より好ましくは0.1〜4mass%の範囲である。
Alは固有抵抗を高めるのに有効な元素であるが、5mass%を超えると飽和磁束密度が低下するのに伴い、モータコアの磁束密度も低下するため、上限は5mass%とするのが好ましい。より好ましくは3mass%以下、さらに好ましくは2mass%以下である。
Mnは、固有抵抗を高め、また、Sによる赤熱脆性を防止するために必要な元素であり、0.05mass%以上添加するのが好ましい。一方、3mass%を超えて添加すると、飽和磁束密度が低下するため、上限は3mass%とするのが好ましい。より好ましくは、0.05〜2mass%の範囲である。
Sは、不可避的に混入してくる不純物であり、その含有量が多くなると、MnS等硫化物系介在物が多量に形成されて、鉄損が増加する原因となる。よって、本発明では、上限を0.01mass%とするのが好ましい。より好ましくは0.005mass%以下である。
Nは、Sと同様、不可避的に混入してくる不純物であり、含有量が多いとAlNが多量に形成されて、鉄損が増加する原因となるため、上限は0.005mass%とするのが好ましい。
Oは、SやNと同様、不可避的に混入してくる不純物であり、含有量が多いと酸化物系介在物が多量に形成されて、鉄損が増加する原因となるため、上限は0.01mass%とするのが好ましい。
本発明において、絶縁被膜の種類を有機樹脂または有機樹脂−無機混合被膜に限定する理由は、例えば、リン酸−クロム酸−コロイダルシリカ系の無機被膜では、打抜き性が著しく劣るためである。
なお、上記有機樹脂の絶縁被膜としては、ポリエステル樹脂やウレタン樹脂、ワニスなどが、また、有機樹脂−無機混合の絶縁被膜としては、重クロム酸マグネシウム−アクリル樹脂エマルジョン−エチレングリコールの混合被膜やZr化合物−アクリル樹脂、リン化合物−エポキシ樹脂などを挙げることができ、いずれも好適に用いることができる。
上記レーザー照射に用いるレーザービームは、波長が1〜2μmのYAGレーザー、VO4レーザー、ディスクレーザー、ファイバーレーザーおよびこれらの第2、第3高調波レーザー、波長が10.6μmのCO2レーザー等を用いることができる。また、レーザーの出力形態には、連続発振とパルス発振がある。さらに、パルス発振には、ノーマルパルス発振とQスイッチパルス発振があるが、後者のQスイッチパルス発振は、瞬間的に高い出力で照射されるため、絶縁被膜へのダメージが大きくなるおそれがある。したがって、連続発振あるいはノーマルパルス発振レーザーが好ましい。
また、レーザー照射の条(列)の間隔は、0.2〜5mmの範囲とするのが好ましい。0.2mm未満では、レーザー照射による熱歪によって鋼板に大きな歪が導入され、鉄損が上昇したり、コア材が変形したりする。一方、5mmを超えると、レーザー照射による鉄損低減効果が充分に得られなくなるためである。なお、径方向に照射する場合、内径側、外径側のいずれも0.2〜5mmの間隔とするのが好ましい。また、レーザー照射は、連続した線状、あるいは点状あるいは破線状に間隔をおいて行ってもよく、その場合の照射方向の間隔は、0.01〜1mm程度とするのが好ましい。
<磁束密度B50の測定>
上記電磁鋼板から、幅30mm、長さ280mmのエプスタイン試験片を圧延方向および圧延直角方向より採取し、JIS C2550に準拠して、5000A/mで磁化したときの磁束密度B50を測定した。
<モータコアの鉄損測定>
上記無方向性電磁鋼板を、図1と同じ12スロットで、外径:100mmφ、バックヨーク幅:20mmのステータコア材に打抜加工した後、波長が1.06μmの連続発振YAGレーザー(出力50W)を用いて、表1に示したように、照射方向を周方向または径方向として、レーザー径0.05〜0.7mm、照射間隔0.1〜6mmの各種条件でステータコア材のバックヨーク部にレーザー照射した。なお、一部のステータコア材には、レーザー照射後、有機樹脂または有機樹脂−無機混合の絶縁被膜の上に、さらに、同種の被膜を被成した。
次いで、レーザー照射したコア材を積み厚:30mmに積層し、ステータコアを作製し、このステータコアを、内径が約100mmφの非磁性ステンレスリングに、焼き嵌め代を変えて焼き嵌めし、ステータの周方向に0〜100MPaの圧縮応力を発生させた。なお、上記圧縮応力は、ステータのバックヨーク中央部に貼り付けた歪みゲージを用いて測定した。次いで、図2に示したように、ステンレス製リングも含めてバックヨーク部の周囲に励磁コイルおよびピックアップコイルを巻き線し、周波数1kHz、最大磁束密度1Tにおけるモータコア円周方向の鉄損W10/1kを測定した。
2:レーザー照射位置
3:ロータ
4:永久磁石
5:ステンレス製リング(非磁性)
6:巻き線
Claims (4)
- 有機樹脂または有機樹脂−無機混合の絶縁被膜を塗布した電磁鋼板を積層し、周方向に10MPa以上の圧縮応力が付与されるモータコアにおいて、上記モータコアを構成する電磁鋼板のバックヨーク部にレーザー照射されてなることを特徴とするモータコア。
- 上記電磁鋼板は、バックヨーク部に0.2〜5mmの間隔でレーザー照射されてなることを特徴とする請求項1に記載のモータコア。
- 上記電磁鋼板は、レーザー照射後、有機被膜または有機樹脂または有機樹脂−無機混合の絶縁被膜の上にさらに有機樹脂または有機樹脂−無機混合の絶縁被膜が塗布されてなることを特徴とする請求項1または2に記載のモータコア。
- 上記電磁鋼板は、Si:7mass%以下、Al:5mass%以下、Mn:3mass%以下、S:0.01mass%以下、N:0.005mass%以下、O:0.01mass%以下を含有し、残部がFeおよび不可避不純物からなる成分組成を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のモータコア。
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