JP6925838B2 - 鉄心およびこれを備えるモータ - Google Patents

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Description

本発明は、鉄心およびこれを備えるモータに関し、特に、箔状または板状の磁性材料を積層した鉄心およびこれを備えるモータに関する。
従来、モータのステータやロータコアには、鉄心として求められる特性に応じて、様々なグレードの無方向性電磁鋼板が用いられてきた。そのモータの用途、駆動条件や設計により、モータに使用される無方向性電磁鋼板に必要とされる特性は異なる。
例えば、回転速度が高いモータの損失が、鉄心による損失である鉄損に左右される場合には、高周波での損失が低い、つまり、板厚が薄く電気抵抗率が高い無方向性電磁鋼板が必要とされる。一方、このような板厚が薄く電気抵抗率が高い無方向性電磁鋼板は、集合組織変化あるいは合金添加に起因して磁束密度が低くなる傾向があり、モータとして高トルク駆動を行うことが困難となる。
しかしながら、近年急速に普及が進んでいるハイブリッド電気自動車(HEV)や電気自動車(EV)など、モータを利用し駆動する自動車等の乗り物では、車速等に応じて様々なモータ回転数やトルクなどの駆動条件での特性が求められるため、高磁束密度かつ低鉄損の材料が必要とされる。このような要求に対し、高磁束密度かつ低鉄損を達成する無方向性電磁鋼板の開発が進められているが、材料自体の特性の向上を図るだけでは、広範囲にわたる駆動条件下でのモータ効率および駆動トルクの向上に限界がある。
また、HEV自動車では、駆動条件が可変速制御可能である必要性があり、また、駆動系統全体での効率の最適化を図るために、駆動電源としてインバータを利用している。インバータでのパルス幅変調法(PWM)制御による励磁では、キャリアによる高調波成分が重畳されるために鉄損が増加することが知られている。
特許文献1では、鋼板表層と内層のSi濃度および他の合金添加量を制御することにより、打ち抜き性に優れ、モータコアに適しており、かつ高周波鉄損を低減した電磁鋼板が提案されている。
特開2014-196538号公報 特開2003-189514号公報 特開2000-50539号公報 特開平7-111745号公報
しかしながら、特許文献1に記載されているようなモータコア鉄心材料を使用しても、モータの幅広い駆動条件においてトルク特性と効率特性とを両立させるのは困難であった。
また、特許文献2には、価格の高いハイグレード材と価格の安いローグレード材を混合して積層することにより、ちょうどよいコストと性能の鉄心を得ることが記載されている。しかしながら、特許文献2に記載されているような積層コアを使用しても、モータの幅広い駆動条件においてトルク特性と効率特性とを両立させるのは困難であった。
また、特許文献3には、方向性電磁鋼板と無方向性電磁鋼板を交互に積層した鉄心、および方向性電磁鋼板を磁束の通りやすい方向の角度をずらして積層する鉄心が記載されている。しかしながら、方向性電磁鋼板は、一般的に、二次再結晶を発現させる必要性があるため、長時間の焼鈍がその製造工程に含まれており、鋼板表面にセラミックス被膜が形成されるため打ち抜き性が悪く、複雑な形状を有するモータ鉄心の製造には不向きである。さらに、方向性電磁鋼板を磁束の通りやすい方向の角度をずらして積層する場合、コア製造工程が複雑となりコストの増加を招く。
また、特許文献4には、6.5%Si鋼を低珪素鋼と1枚ずつ交互に積層することで、積み板相互を溶接により固着することができる、低鉄損の鉄心が記載されている。しかしながら、特許文献4に記載されているような積層鉄心を使用しても、モータの幅広い駆動条件においてトルク特性と効率特性とを両立させるのは困難であった。
本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであって、モータの幅広い駆動条件においてトルク特性と効率特性とを両立させる鉄心およびこれを備えるモータを提供することを目的とする。
発明者らは、異なる特性を持つ複数種の電磁鋼板を複合的に鉄心へ利用することで、モータの幅広い駆動条件においてトルク特性と効率特性とを両立させることについて鋭意検討を行った。その結果、特定の周波数での透磁率や鉄損特性の異なる磁性材料、および高磁束密度を有する磁性材料を複合的に積層した鉄心構造とすることにより、幅広い駆動条件におけるトルク特性および効率特性を満たせることを新規に知見した。
このような鉄心構造により、モータの幅広い駆動条件においてトルク特性と効率特性とを両立させることができるのは、透磁率および鉄損特性の周波数に対する応答性が異なる磁性材料や磁束密度が異なる磁性材料を複合的に積層することで、使用される駆動周波数に応じて鉄損特性のよい磁性材料に優先的に磁束が流れるためであると考えられる。
本発明は、上記の新規な知見に立脚するものであり、その要旨構成は、以下のとおりである。
1.複数の磁性材料を積層して形成されるモータ用の鉄心であって、
前記複数の磁性材料のうち、
第1の磁性材料は、5000A/m励磁下における磁束密度B50が1.7T以上であり、
第2の磁性材料は、1.0T、400Hzのときの透磁率が前記第1の磁性材料よりも50%以上高く、かつ1.0T、400Hzのときの鉄損W10/400が前記第1の磁性材料よりも低く、
前記第2の磁性材料の体積分率が10〜90%である鉄心。
2.前記第2の磁性材料は、6.0〜7.0%のSiを含有する電磁鋼板である、上記1に記載の鉄心。
3.前記第2の磁性材料は、その表層が中心層よりもSi濃度が高くなるSi濃度勾配を有する電磁鋼板である、上記1または2に記載の鉄心。
4.上記1から3のいずれかに記載の鉄心を備えるモータ。
本発明によれば、モータの幅広い駆動条件においてトルク特性と効率特性とを両立させることができる。
IPMモータの模式図である。
次に、本発明の鉄心およびモータの構成に関する要件とその限定理由について説明する。
[磁性材料]
鉄心を構成する磁性材料は、板状または箔状であり、厚さは0.005〜0.30mmのものが好適である。より好ましくは、厚さ0.08〜0.16mmのものが、磁気特性と製造性を両立させることが可能であるため好適である。具体的には、無方向性電磁鋼板が一般的であるが、要求されるモータ特性によっては、パーメンジュール、パーマロイやアモルファス材料を用いることとしてもよい。
また、磁性材料は鋼板の両面または片面に絶縁被膜を有していることが望ましい。絶縁被膜は、具体的には、リン酸ガラス系絶縁被膜、アクリル系樹脂やエポキシ系樹脂を含む被膜など、層間の絶縁が確保できる公知の絶縁被膜を用いることができる。積層した磁性材料間で絶縁性が保たれていないと、渦電流が増大することでモータの効率に悪影響を与えるためである。絶縁被膜を有しない場合でも表面に酸化物などが形成されることで層間の絶縁性が保たれている場合は、鉄心の占積率向上の観点から、絶縁被膜はなくてもよい。
本発明では、特性が異なる複数種の磁性材料を使用する。具体的には、5000A/m励磁下における磁束密度B50が1.7T以上である磁性材料(第1の磁性材料)を複数種のうちの一種として鉄心に使用する。このような磁性材料を使用することで、高回転での高効率性を有し、高トルクでの駆動を可能とする鉄心を得ることができる。混合積層鉄心の磁化特性は、それぞれの磁性材料の体積分率に反映されるので、高磁束密度材料として5000A/m励磁下での磁束密度B50が1.70T以上である無方向性電磁鋼板を用いることで、鉄心の磁化特性の改善が可能となる。
また、1.0T、400Hzのときの透磁率が上記磁束密度が高い第1の磁性材料よりも50%以上高く、かつ、1.0T、400Hzのときの鉄損が第1の磁性材料よりも低い磁性材料(第2の磁性材料)を複数種のうちの一種として鉄心に使用する。このような磁性材料を用いることにより、鉄損特性に優れた磁性材料への優先的な磁束の流れを発生させることができ、鉄損特性に優れた磁性材料の特性をモータの特性に反映させることが可能となる。
また、上記1.0T、400Hzのときの透磁率および鉄損を測定することとしたのは、W10/400が低い材料を鉄心に用いることで、モータの高効率化を図ることができるためである。つまり、W10/400は、モータの高効率化のための重要な因子であるといえる。
なお、モータ駆動に用いるインバータのキャリア周波数は、数百Hz〜数kHzであり、その領域で第2の磁性材料が高透磁率であることが、モータの高効率化のために有効であるが、400Hzにおいて第1の磁性材料よりも第2の磁性材料の方が高透磁率であれば、それ以上の高周波でもその傾向は変化しない。
第1の磁性材料と第2の磁性材料との透磁率の差は50%以上であることが必要である。上記透磁率の差が50%未満であると、特定の磁性材料への優先的な磁束の流れが発生しにくく、全ての磁性材料に平均的に磁束が流れることとなり、鉄心に使用されている磁性材料の平均的な特性が発現してしまうためである。上記透磁率の差は、好ましくは80%以上である。
各磁性材料の鉄損W10/400は、JIS C 2550-3に定められるエプスタイン試験機を用いて測定した。透磁率は、W10/400を測定したときの(最大磁束密度)/(最大磁化力)により定義した値を用いた。この際、B(磁束密度)とH(磁界の強さ)の間に発生し得る位相差は考慮しない。ただし、電磁鋼板以外の材料に関しては必ずしも上記の限りではなく、例えば、アモルファスに関しては、JIS H 7152などにより評価した。
高透磁率材である第2の磁性材料の鉄心全体に対する体積分率は10〜90%であることとする。体積分率が10%未満になると、高透磁率材へ磁束密度が集中しすぎてしまい、場合によっては飽和磁束密度に近い領域まで励磁され、鉄損特性が低下する。一方、体積分率が90%を超えると、鉄心全体における磁束密度の低下を招くため、高トルクでの駆動が難しくなる。また、非常に大きな電流を要するため、モータの冷却改善が必要となるだけでなく、銅損が非常に大きくなり効率の低下を招く。好ましくは、第2の磁性材料の体積分率は30〜70%である。
また、高磁束密度材である第1の磁性材料の鉄心全体に対する体積分率は、10〜90%であることが好ましい。より好ましくは、第1の磁性材料の体積分率は30〜70%である。
また、鉄心は、3種以上の磁性材料を含むこととしてもよい。3種以上の磁性材料のうち、1つの材料(第1の磁性材料)が5000A/m励磁下における磁束密度B50が1.7T以上であり、別の1つの材料(第2の磁性材料)が、1.0T、400Hzのときの透磁率が第1の磁性材料よりも50%以上高く、かつ1.0T、400Hzのときの鉄損W10/400が第1の磁性材料よりも低く、第2の磁性材料の体積分率が10〜90%であれば、トルク特性と効率特性とを両立させる鉄心を得ることができる。例えば、第3の磁性材料は、飽和磁束密度の特性に優れるパーメンジュールのような磁性材料である。第3の磁性材料の体積分率は、10〜40%が好ましい。
また、第2の磁性材料として6.0〜7.0%のSiを含有する電磁鋼板を使用することとしてもよい。このような電磁鋼板を使用することで、特に高回転駆動条件での高周波励磁下にて低鉄損特性を得ることができる。より好適には、上記電磁鋼板は、6.3〜6.7%のSiを含有する。
なお、板厚方向にSiの濃度勾配を有する場合は、上記のSi含有量は板厚方向での平均の含有量とする。
また、低鉄損材料として用いられる6.0〜7.0%のSiを含有する電磁鋼板のような磁性材料が、加工性・溶接性に劣る場合は、接着材を用いて鉄心を構成してもよい。
さらに、第2の磁性材料として、その表層が中心層よりもSi濃度が高くなるSi濃度勾配を有する電磁鋼板用いることとしてもよい。高周波での鉄損特性と高磁束密度特性を両立させることが可能となるからである。
具体的には、表層のSi濃度が3.5〜7.0%であり、中心層のSi濃度が0.5〜3.4%であり、その表層が中心層よりもSi濃度が高くなるSi濃度勾配を有することが好ましい。より好適には、表層のSi濃度が4.0〜6.5%であり、中心層のSi濃度が1.5〜3.0%である。
上記Siを含有する電磁鋼板以外にも、高周波における低鉄損特性を得るにはアモルファス材料を用いることが可能である。しかしながら、一般的に、アモルファス材料は飽和磁束密度が低いため、高トルクでの駆動が困難な場合もある。そのため、モータ用鉄心としては飽和磁束密度が高い6.0〜7.0%のSiを含有する電磁鋼板のほうがより適しているといえる。
また、インバータ電源励磁に重畳される高周波による鉄心の磁歪振動に起因する騒音に関しても、磁歪が無いかあるいは非常に小さい6.0〜7.0%のSiを含有する電磁鋼板を使用することで、このような波騒音を抑制できるメリットもある。
高周波における損失の大半は、渦電流に起因する損失であり、高周波条件においては表皮効果により電流がごく表層に集中することが知られている。本発明においても表層のSi濃度が上記のように制御された材料を使用することにより、効果的に高周波における損失を低減することが可能である。さらに、上記のように、表層のみSi濃度が高い電磁鋼板を使用することで、飽和磁束密度の低下を抑制することができ、高トルク駆動条件での運転特性を確保することが可能となる。
[磁性材料の積層]
上記のような特性の異なる磁性材料を混合して積層する。積層の方法に特に制限はなく、複数の磁性材料を等量ずつ積層する場合は、1枚ごとに異なる材料を順に積層してもよく、材料ごとでまとめて積層した小鉄心を積層して、最終的な鉄心を構成してもよい。ただし、本発明で使用する材料は、材料密度が異なることが多いことから、回転鉄心を構成する場合は重量の偏りを生じる可能性があるため、可能な限り交互に積層し均等な重量分布となるよう積層することが望ましい。また、混合して積層する磁性材料の比率は、要求されるモータ特性や使用する磁性材料の組み合わせ、またはコストに応じて調整することができる。
以上のように、モータの要求特性に応じて高磁束密度材料である第1の磁性材料と高透磁率・低鉄損材料である第2の磁性材料とを組み合わせることで、高効率でかつ高トルク駆動を可能とする鉄心を得ることができる。
[モータ]
上記のような効果は、モータの形式によらず得ることができる。本発明のモータは、自動車の駆動モータとしてよく用いられる磁石埋め込みモータなど、広い駆動条件で高効率な運転が可能なブラシレスDCモータなどであってもよい。また、コストや需給の不安定さなどの課題がある磁石を用いない誘導モータやリラクタンスモータなどであってもよい。
また、上記のような効果は、巻線方式によらず、集中巻や分布巻等どのような方式においても得ることができる。
以下に本発明に関する実施例を示す。
実施例に用いた磁性材料の特性を表1に示す。材料Aは、1.700T以上の高い磁束密度B50を有する鋼板であり、材料Bは、6.5%のSiを含有する鋼板であり、材料Cは、表層のSi濃度が6.5%であって中心層のSi濃度が3.0%である濃度勾配を有する鋼板であり、材料Dは、表層のSi濃度が4.5%であって中心層のSi濃度が3.0%である濃度勾配を有する鋼板であり、材料Eは、市販のFe基のアモルファス合金であり、材料Fは、市販の無方向性電磁鋼板のJIS規格の35A250相当品であり、なお、今回使用した材料は表面にリン酸系絶縁被膜を有するものを使用した。
また、これらの磁性材料の鉄損W10/400は、JIS C 2550-3に定められるエプスタイン試験機を用いて測定し、磁束密度B50は、JIS C 2550-1に定められるエプスタイン試験機を用いて測定し、透磁率は、上記鉄損W10/400を測定したときの(最大磁束密度)/(最大磁化力)により定義した値を用いた。
Figure 0006925838
以下、本発明を適用した実施例の鉄心について説明する。実施例では、図1の概略図に示されるような構造の、ロータ1、ステータ2、シャフト3、磁石4で構成されるIPM(Interior Permanent Magnet)モータで鉄心の積厚を30mmとして作製し、モータ特性を評価した。駆動用のコイルの巻き数は80ターンとし、磁石は残留磁束密度Br=1.25T、保磁力Hc=940kA/mのNd磁石を用いた。
なお、モータ特性評価はインバータ電源を用いた正弦波駆動下で行った。モータ効率評価は、低速3000rpm-2Nmおよび高速:30000rpm-2Nmにおいて行った。ここで、効率とは、(モータ出力/入力電力)×100(%)で定義される。また、上限電流10A以下で高トルク運転:3000rpm-5Nmで駆動可能であるかを各鉄心材料で評価した。
表2に鉄心の構成と上記評価の結果を併せて示す。条件1〜8の結果から、1.0T、400Hzのときの透磁率が、高磁束密度材料である材料A(第1の磁性材料)よりも50%以上高く、かつ、1.0T、400Hzのときの鉄損が第1の磁性材料よりも低い磁性材料である材料B(第2の磁性材料)を、鉄心全体に対する体積分率が高くなるように鉄心を構成するほど、モータの効率が向上した。ただし、材料Bの体積分率が5%の条件2では効率向上の効果が小さく、逆に材料Bの体積分率が95%の条件8では、効率は高いものの高トルクでの駆動が不可能であった。以上のことから、高透磁率低鉄損材料の構成比は10〜90%である必要がある。
また、材料D、Eに関しては、材料Bと同様に、鉄心中に混合することでモータ効率を改善しつつ高トルク条件での駆動が可能となった。一方で、材料Cに関しては、透磁率が低いため、効率の向上は認められなかった。
条件12のように、磁束密度B50の低い(1.700T未満)無方向性電磁鋼板である材料Fと材料Bを体積分率で等量積層した場合には、モータ効率の改善は認められたものの高トルク条件での駆動が不可能であった。また、条件13のように、3種類以上の磁性材料を混合して鉄心を構成した場合でも、モータ効率の改善効果が得られた。
Figure 0006925838
1 ロータ
2 ステータ
3 シャフト
4 磁石

Claims (4)

  1. 複数の磁性材料を積層して形成される、可変速制御可能なモータ用の鉄心であって、
    前記複数の磁性材料のうち、
    第1の磁性材料は、5000A/m励磁下における磁束密度B50が1.7T以上であり、
    第2の磁性材料は、1.0T、400Hzのときの透磁率が前記第1の磁性材料よりも50%以上高く、かつ1.0T、400Hzのときの鉄損W10/400が前記第1の磁性材料よりも低く、
    前記第1の磁性材料の体積分率が10〜90%であって、
    前記第2の磁性材料の体積分率が10〜90%である鉄心。
  2. 前記第2の磁性材料は、6.0〜7.0%のSiを含有する電磁鋼板である、請求項1に記載の鉄心。
  3. 前記第2の磁性材料は、その表層が中心層よりもSi濃度が高くなるSi濃度勾配を有する電磁鋼板である、請求項1または2に記載の鉄心。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載の鉄心を備えるモータ。
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