JP6110097B2 - 高出力リラクタンスモータ鉄心用鋼板とその製造方法、これを素材とするリラクタンスモータ用ロータ、ステータおよびリラクタンスモータ - Google Patents

高出力リラクタンスモータ鉄心用鋼板とその製造方法、これを素材とするリラクタンスモータ用ロータ、ステータおよびリラクタンスモータ Download PDF

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Description

本発明は、電気自動車やハイブリッド自動車或いは工作機械など広範囲な用途に使用されるスイッチトリラクタンスモータおよび/またはシンクロナスリラクタンスモータを初めとするリラクタンストルクを活用するモータ(以下これらを総称してリラクタンスモータと記す)の鉄心用鋼板とその製造方法、これを素材とするリラクタンスモータ用ロータ、ステータおよびリラクタンスモータに関する。
リラクタンスモータは、高価な永久磁石を必ずしも必要としないため、永久磁石を大量に使用するPMモータと比較して高トルクが得にくいものの、安価かつ高速回転領域での効率に優れており、ハイブリッド自動車及び電気自動車の駆動用モータ及び発電用モータ、家電製品、並びに各種の工作機械や産業機械用のモータ等、広範囲な用途への適用が期待されている。
リラクタンスモータの鉄心は、固定子(ステータ)と回転子(ロータ)とに分けられる。ステータ側の鉄心には巻線を通じて交流磁界が直接付与されるので、効率を高くするために高透磁率であると同時に、体積抵抗率を高めて鉄損を低減できることが要求される。
このため、一般にステータ側の鉄心には、極低炭素鋼にSiを添加して軟磁気特性を改善したいわゆる電磁鋼板が用いられる(例えば、特許文献1を参照)。
ロータ側の鉄心にはステータ側から発生する磁界による吸引力に基づき高トルクを得るため、高透磁率かつ高磁束密度であることが望ましい。また、ステータのみに電磁鋼板を使用すると電磁鋼板の製品歩留りが低下して、モータの製造コストが高くなるので、通常はロータ側の鉄心にもステータ側と同じ電磁鋼板が用いられる(特許文献1を参照)。
また、ロータおよびまたはステータの鉄心材として、SiとAlを合計で0.2%未満の構造用鋼であるSPCC極薄材を用いる電動機が特許文献2に開示されている。SPCC材は、SiやAl含有量が電磁鋼板と比べて低いことから、いわゆる電磁鋼板よりも磁束密度が高くなり、少ない磁力で高い磁束密度となると考えられ、高効率化に有効である。
特開2011−35996号公報 特開2002−78251号公報
しかしながら、特許文献2では、SiおよびAl含有量を制限することで素材の磁束密度の向上を図っているが、いわゆるSPCC材では、C,Mn等の不純物元素が多く含まれるため、飽和磁束密度の向上は必ずしも十分ではなく、また、一般的なSPCC材では、結晶粒径は平均で25μm以下の細かい粒径しか得られず、低磁場側での磁束密度も極低炭素で不可避的な不純物含有量も少ない電磁鋼板と比べ、必ずしも十分な磁束密度の高さは得られない。
従って、本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、リラクタンスモータの鉄心として用いるときに、出力トルクをより大きくでき、最大回転数をより高くできる鋼板を提供することを目的とする。
また、本発明は、そのようなリラクタンスモータの鉄心用鋼板の製造方法を提供することも目的とする。
さらに、本発明は、前記鋼板を鉄心として使用したリラクタンスモータのロータおよびリラクタンスモータを提供することも目的とする。
なお、リラクタンスモータとは、一般にスイッチトリラクタンスモータやシンクロナスリラクタンスモータのことを意味する場合が多いが、本発明ではリラクタンストルクを活用するモータであれば良く、IPMモータを含むあらゆる種類のリラクタンストルクを活用するモータの鉄心への適用が可能である。
そこで、本発明者らは、上記課題を解決すべく、種々検討した結果、磁束密度が高く、リラクタンスモータの高出力化に有効な鋼板およびその製造方法を見出した。また、これら種々の鋼板を素材としてリラクタンスモータを試作し、モータの性能評価を行った結果、電磁鋼板を素材とした場合と比べて、高出力、高効率が得られることを見出した。
即ち、本発明は、磁界の強さが500A/mの時の磁束密度B500の値が1.00T以上かつ5000A/mの時の磁束密度B5000の値が1.70T以上であることを特徴とするリラクタンスモータの鉄心用鋼板およびその製造方法、更にはこれを素材としたリラクタンスモータのロータ、ステータおよびリラクタンスモータを開示するものである。
本発明によれば、リラクタンスモータの鉄心として用いるときに、電磁鋼板を素材としたリラクタンスモータの出力トルクをより大きくでき、最大回転数をより高くできる鋼板を提供することができる。
実施例で作製したロータの概略図である。
本発明のリラクタンスモータの鉄心用鋼板は、磁界の強さが500A/mの時の磁束密度B500の値が1.00T以上かつ5000A/mの時の磁束密度B5000の値が1.70T以上であることを特徴とするリラクタンスモータの鉄心用鋼板およびその製造方法を特徴とするものである。
磁気特性を限定する理由は以下の通りである。
<磁界の強さが500A/mの時の磁束密度B500の値が1.00T以上かつ5000A/mの時の磁束密度B5000の値が1.70T以上>
磁界の強さが5000A/mの時の磁束密度B5000の値を1.70T以上としているのは、高速回転させる際にd軸とq軸でのインダクタンスの値の差(突極比)に基づくリラクタンストルクを有効に活用し、とくに従来の電磁鋼板よりも高トルク、高出力化を図るためである。一般に、リラクタンストルクを有効に活用するには、5000A/m以上の高磁場における磁束密度が高いことが有効であり、本発明では、磁界の強さが5000A/mの時の磁束密度B5000の値が1.70T以上とする。また、低磁場における磁束密度を高めると比較的低トルク域での効率にも有利となるので、磁界の強さが500A/mの時の磁束密度B500の値が1.00T以上とすることが好ましい。
板厚を限定する理由は以下の通りである。
<板厚>
板厚が厚くなると、渦電流損が増大しモータ効率が低下する。ロータ鉄心材としてはその影響を受けにくいため、0.5mm以下とすることが好ましい。一方、ステータ鉄心材としては、その影響が大きくなるため、鉄損抑制の観点から板厚は0.2mm以下であることが好ましい。
金属組織を限定する理由は以下の通りである。
<不可避的に含まれる介在物を除く金属組織がフェライト単相、平均の結晶粒径:25μm以上>
金属組織を高い飽和磁束密度を有するフェライト単相組織とすることで高磁場における磁束密度を高くすることが可能となる。また、結晶粒径を大きくすることで、磁壁の移動が容易になることに起因して、低磁場側の磁束密度も同時に高くすることが可能となる。
本発明では、磁界の強さが500A/mの時の磁束密度B500の値を安定して1.00T以上とするためには、フェライト結晶粒径は25μm以上にすることが好ましい。
本発明の鋼板は、C:0.010質量%以下、Si:0質量%〜1.0質量%、Mn:0質量%〜0.5質量%、P:0.10質量%以下、S:0.010質量%以下、酸可溶Al:0.005質量%以下、N:0.005%以下、O:0.020質量%以下、残部がFe及び不可避的不純物からなる成分組成を有することが好ましい。また、鋼材の成分の内、Si:0.01%質量以下であるほうがより好ましく、Ti、Nb及びVからなる群から選択される1種以上の成分を合計して0.005質量%〜0.020質量%さらに含有してもよい。また、Cu:0.03質量%〜0.2質量%及びNi:0質量%〜0.2質量%からなる群から選択される1種以上の成分をさらに含有してもよい。
鋼材の成分組成を限定する理由は以下の通りである。
<C:0.010質量%以下>
Cは、鋼中に固溶して鋼中の転位等の格子欠陥へ集積したり、炭化物として析出する等により、磁壁の移動を抑制するため、とくに低磁場側の磁束密度を低下させる元素であり、できるだけ少なくすることが好ましい。低磁場側での磁束密度を確保する観点からは、0.010質量%までは許容できるので、上限を0.010質量%とする。
<Si:0質量%〜1.0質量%>
Siは体積抵抗率を高め、渦電流損を小さくするのに有効な他、磁気異方性や磁歪の改善を通じて、低磁場側の磁束密度の向上に有効な元素である。しかし、一方で添加量の増加に伴い飽和磁束密度を低下させ、高磁場側では不利となる。本発明ではSiは無添加とし、0.01質量%以下とすることが望ましいが、渦電流損改善の観点からSiを添加する場合、5000A/mにおける磁束密度確保の観点から1.0質量%以下にすることが好ましい。
<Mn:0質量%〜0.5質量%>
Mnは、体積抵抗率を高め、渦電流損を小さくするのに有効な元素である。しかし、一方で添加量の増加に伴い、Siと同様に飽和磁束密度を低下させ、高磁場側では不利となる。本発明では添加しなくてもよいが、添加する場合は、0.5質量%以下にすることが好ましい。
<P:0.10質量%以下>
Pは、微量の添加で高強度化に有効な元素であり、降伏比を高め、打抜き加工の際に、打抜き端面のダレによる塑性変形の抑制に有効な元素である。この効果を得るためには、0.01質量%以上添加することが望ましい。一方、0.10質量%を超えて添加しても、降伏比を増加させる効果は飽和するばかりか、低温での靭性を劣化させるようになるため、上限を0.10質量%とする。なお、Pは他の元素と比べ、少ない添加量で高強度化が可能であり、飽和磁束密度の低下も効果的に抑制することができる。
<S:0.010質量%以下>
Sは、高温脆化を引き起こす元素であり、大量に含有させると、熱間圧延時に表面欠陥を生じ、表面品質を劣化させる。また、MnS、TiS等の介在物として析出すると、磁壁の移動を妨げるため、とくに低磁場側での磁束密度には有害である。したがって、できるだけ低減することが望まれる。0.010質量%までは許容できるため、上限を0.010質量%とする。
<酸可溶Al:0.005質量%以下>
一般的に、Alは脱酸剤として添加されるほか、Siと同様に鋼の体積抵抗率を上昇させるのに有効な元素である。しかし、酸可溶Alとして0.005%を超えて含有させると、鋼中に微細なAlNが析出してフェライトの粒成長が抑制され、これらの結果として、磁壁の移動が抑制され、低磁場側での磁束密度の低下を招く。
<N:0.005%以下>
Nは、Cと同様に鋼中に固溶して鋼中の転位等の格子欠陥へ集積する等により、磁壁の移動を抑制するため、とくに低磁場側の磁束密度を低下させる元素であり、できるだけ少なくすることが好ましい。リラクタンスモータのロータ鉄心として用いるのに適した磁束密度を確保する観点からは、0.005質量%までは許容できるので、上限を0.005質量%とする。
<O:0.020質量%以下>
Oは、Al,Si,Mn,Fe等と酸化物系介在物として鋼中に晶出し、磁壁の移動を抑制するため、できるだけ低減することが好ましい。しかし、Ti,Al等の析出物と比べ比較的粗大で、磁壁の移動の抑制効果は大きくなく、0.020質量%までは許容できる。したがって、上限を0.020%とする。
<Ti、Nb及びVの1種以上:0.005質量%〜0.020質量%>
Ti、Nb及びVは、鋼中で窒化物を形成し固溶Nを固定するのに有効である。その効果を得るためには、0.005質量%以上の添加が必要である。しかし、0.020質量%を超えて添加すると、Nを固定するのに必要な量を超え、TiやNbおよびV系の微細な炭化物が析出し、磁壁の移動を抑制して、低磁場側での磁束密度の低下を招く。
<Cu:0.03質量%〜0.2質量%及びNi:0質量%〜0.2質量%からなる群から選択される1種以上>
Cuは、鋼中に固溶してCuSとして析出するが、MnSやTiS等の他の硫化物とくらべ比較的粗大なため、磁壁の移動の障害になり難く、低磁場側での磁束密度の向上に有効である。この効果を得るためには少なくとも0.03質量%以上の添加が必要である。
しかし、0.2質量%を超えて添加してもその効果は飽和するとともに、製造コストの増大を招く。一方、Cuを単独で添加すると、熱間圧延時に耳割れ等の表面欠陥を生じやすくなる。Niは、Cuによる熱間圧延時の表面欠陥発生を抑制するのに有効な元素である。Niの添加は必ずしも必須ではないが、本発明では0.2質量%を超えて添加しても、その効果は飽和するととともに製造コストの増加を招く。
<絶縁皮膜の形成>
本発明では、高速回転域でより優れた効率を図る場合には、渦電流損の低減を目的として、鋼板の少なくとも片方の表面に、有機材料からなる絶縁皮膜、無機材料からなる絶縁皮膜及び有機・無機複合材料からなる絶縁皮膜を形成することが好ましい。
次に、本発明のリラクタンスモータの鉄心用鋼板の製造方法について説明する。
本発明によるリラクタンスモータの鉄心用鋼板の製造方法は、前述の成分組成を有するスラブを連続鋳造し、1100℃以上の温度に加熱した加熱炉に挿入して加熱後、800℃以上の温度で仕上圧延を行い、700℃以下の温度で巻取って熱間圧延コイルとした後、酸洗によりスケールを除去し、1回または中間焼鈍を含む2回以上の冷間圧延にて板厚:0.1〜0.5mmの冷延鋼板とし、700〜900℃の温度まで加熱して再結晶焼鈍を施し、必要に応じて、得られた冷延鋼板に伸び率:0.5%以下の条件で、テンションレベラーおよび/またはスキンパス圧延を施すことを特徴とする。また、必要に応じて得られた冷延鋼板の少なくとも片方の表面に、有機材料からなる絶縁皮膜、無機材料からなる絶縁皮膜又は有機・無機複合材料からなる絶縁皮膜を形成することをも特徴とする。
<熱間圧延/加熱温度:1100℃以上、仕上圧延温度:800℃以上、巻取温度:550〜700℃>
熱間圧延における加熱温度は、1100℃以上でないと800℃以上の仕上圧延温度の確保が困難である。仕上圧延温度は、低くなりすぎると変形抵抗が大きくなり、製造性が劣化する。800℃までは許容できるため、本発明では800℃以上に限定する。また、巻取温度はTi、Nb、Vを添加した場合には析出物の粗大化を図るため、できるだけ高温とすることが好ましいが、高くなりすぎるとスケール厚さが増大し、製造性が劣化する。析出物の粗大化およびスケール厚さの観点から、巻取温度は550℃〜700℃とすることが好ましい。
<冷間圧延、冷間圧延後の板厚:0.1〜0.5mm>
冷間圧延条件は、特に規定する必要は無く、通常の方法に従い実施すればよい。また、冷間圧延後の板厚は、渦電流損の低減の観点からはできるだけ薄くすることが好ましく、上限を0.5mmとする。しかし、0.1mmを超えて薄くすると生産性が大幅に劣化する。したがって、板圧の下限は、0.1mmとする。
なお、ロータおよびステータ鉄心は打抜き加工により製造されることが一般的であるが、打抜き加工性の観点からは、冷間圧延ままで降伏比が高く、硬質な方が打抜き端面のダレやバリの発生が抑制でき有利である。したがって、鋼帯の製造工程では最終焼鈍を施さずに冷間圧延ままの状態で絶縁皮膜を塗布し、ロータまたはステータ形状に打抜き加工後に再結晶焼鈍を施すことが打抜き性の観点からより好ましい。また、こうすることで打抜きに歪による低磁場側での磁気特性の劣化も防止することが可能となる。
<焼鈍加熱温度:700〜900℃>
低磁場側での磁束密度を確保するためには、フェライトを完全に再結晶させる必要がある。このため、700℃以上の加熱が必要である。しかし、900℃を超える温度まで加熱すると製造コストが増大するため、本発明では、上限を900℃とする。なお、焼鈍はバッチ焼鈍、連続焼鈍のいずれでも構わないが、生産性やコストの観点から連続焼鈍を施す場合、加熱温度の下限温度は、800℃以上とすることが好ましい。
<伸び率:0.5%以下のテンションレベラーおよび/またはスキンパス圧延>
リラクタンスモータのロータおよびステータは、鋼板を積層して形成されるため、素材となる鋼板には良好な板形状であることが要求され、良好な板形状を確保するためには、テンションレベラーやスキンパス圧延が有効である。一方、テンションレベラーやスキンパス圧延等による形状修正では、僅かながら鋼中に格子欠陥が導入され、低磁場側での磁束密度には有害となる。したがって、連続焼鈍における張力制御等のみで良好な板形状を得ることが好ましいが、テンションレベラーやスキンパス圧延を付与する場合、伸び率が0.5%までは許容できるため、伸び率の上限は0.5%とする。
<絶縁皮膜の形成>
本発明では、渦電流損の低減を目的として、鋼板の少なくとも片方の表面に、有機材料からなる絶縁皮膜、無機材料からなる絶縁皮膜及び有機・無機複合材料からなる絶縁皮膜を形成することが好ましい。無機材料からなる絶縁皮膜の例としては、六価クロムのような有害物質を含まず、リン酸二水素アルミニウムを含有する無機質系水溶液が挙げられるが、良好な絶縁が得られれば、有機材料からなる絶縁皮膜又は有機・無機複合材料からなる絶縁皮膜を用いてもよい。絶縁被膜は、上記で例示した材料を鋼板の表面に塗布することにより形成することができる。
なお、下記実施例において、No.6及び7鋼は、参考例とする。
<実施例1>
表1に示す化学組成を有する鋼を真空溶解し、これらの鋳片を1250℃に加熱し、950℃で仕上圧延して560℃で巻取り、板厚1.6mmの熱間圧延鋼板を得た。これらの熱間圧延鋼板を酸洗後、1回の冷間圧延にて0.2mm厚まで圧延を施し、連続焼鈍ラインにて850℃で60s均熱する熱サイクルにて再結晶焼鈍を施した。なお、連続焼鈍における冷却はガスジェット冷却とし、ライン内の張力を制御して良好な板形状が得られるように通板した。その後、連続塗装ラインに通板して、Cr系酸化物およびMg酸化物を含有する半有機組成の約1μm厚さの絶縁皮膜を鋼板の両面に形成した。
得られた鋼帯からJIS5号試験片を切り出し、引張試験に供した。また、圧延方向および圧延方向と直角方向から、幅:10mm、長さ:100mmの短冊状の試験片を各10枚づつ打抜き加工により採取し、JIS C 2550に規定されたエプスタイン試験枠を小型に設計した小型のエプスタイン試験枠を用い、直流磁化測定に供した。各サンプルの降伏強さ、引張強さ、降伏比(YR)を求めた他、磁化測定では、消磁後の初磁化曲線を測定し、初磁化曲線において、磁界の強さが500A/mのときの磁束密度(B500)と5000A/mのときの磁束密度(B5000)を測定し、それぞれ表2に示した。
Figure 0006110097
Figure 0006110097
表2からわかるように、C,S,Al,N,O等の不純物元素が本発明範囲を超えるNo.5、No.10〜13鋼およびTiやNbが本発明範囲を超えて添加されたNo.20、21、22鋼では、析出物、介在物の影響により、結晶粒径の微細化も相まって磁界の強さが500A/mのときの磁束密度B500の値が1.00Tよりも低くなることがわかる。また、SiやMnが本発明範囲を超えるNo.8、9、22鋼では、磁界の強さが5000A/mのときの磁束密度B5000が、1.70Tよりも低くなる。一方、本発明範囲の化学成分を有する鋼では、低磁場から高磁場までの広い範囲で良好な磁束密度を示す。
<実施例2>
表1に示す化学組成を有する鋼の中で、鋼No.3およびNo.15の鋳片を1150℃に加熱し、810℃で仕上圧延して500℃、600℃、700℃と巻取温度を3水準変化させ、板厚2.3mmの熱間圧延鋼帯を得た。得られた熱間圧延鋼帯を酸洗後、一旦0.6mmまで冷間圧延を行い、800℃で60s均熱処理する中間焼鈍を施し、更に0.5mm厚まで圧延を施した後、650℃、750℃および850℃で60s均熱する連続焼鈍を施した。なお、連続焼鈍における冷却はガスジェット冷却とし、ライン内の張力を制御して良好な板形状が得られるように通板した。その後、連続塗装ラインに通板して、Cr系酸化物およびMg酸化物を含有する半有機組成の約1μm厚さの絶縁皮膜を鋼板の両面に形成した。
得られた鋼帯からJIS5号試験片を切り出し、引張試験に供した。また、圧延方向および圧延方向と直角方向から、幅:10mm、長さ:100mmの短冊状の試験片を各10枚づつ打抜き加工により採取し、JIS C 2550に規定されたエプスタイン試験枠を小型に設計した小型のエプスタイン試験枠(1次巻線:240ターン、2次巻線:400ターン)を用いて直流磁化測定に供した。各サンプルの降伏強さ、引張強さ、降伏比(YR)を求めた他、磁化測定では、消磁後の初磁化曲線を測定し、初磁化曲線において、磁界の強さが500A/mのときの磁束密度(B500)と5000A/mのときの磁束密度(B5000)を測定し、それぞれ表3に示した。
Figure 0006110097
表3からわかるように、焼鈍温度が650℃の比較例では、再結晶が不十分で結晶粒径が小さい上、未再結晶組織となるため、磁界の強さが100A/mのときの磁束密度B500の値が1.0Tよりも低くなることがわかる。また、熱間圧延における巻取温度が500℃の場合、Ti添加のNo.15鋼においては、微細なTiCの析出に起因して、磁界の強さが100A/mのときの磁束密度B500が、1.00Tよりも低くなる。一方、本発明範囲の熱間圧延条件および焼鈍温度で製造すると、低磁場から高磁場までの広い範囲で良好な磁束密度を示すことがわかる。
<実施例3>
実施例2で製造したNo.3鋼の600℃巻取、850℃焼鈍した鋼帯について、オフラインにて伸び率:0.2%、0.5%および1.0%のスキンパス(SKP)圧延を施した。得られた鋼帯からJIS5号試験片を切り出し、引張試験に供した。また、圧延方向および圧延方向と直角方向から、幅:10mm、長さ:100mmの短冊状の試験片を各10枚づつ打抜き加工により採取し、JIS C 2550に規定されたエプスタイン試験枠を小型に設計した小型のエプスタイン試験枠(1次巻線:240ターン、2次巻線:400ターン)を用いて直流磁化測定に供した。各サンプルの降伏強さ、引張強さ、降伏比(YR)を求めた他、磁化測定では、消磁後の初磁化曲線を測定し、初磁化曲線において、磁界の強さが100A/mのときの磁束密度(B500)と5000A/mのときの磁束密度(B5000)を測定し、それぞれ表4に示した。
Figure 0006110097
表4からわかるように、スキンパスにおける伸び率が0.5%を超えると、磁界の強さが500A/mのときの磁束密度B500の値が1.00Tよりも低くなるが、スキンパスにおける伸び率が0.5%以下の場合、低磁場から高磁場までの広い範囲で良好な磁束密度を示すことがわかる。
<実施例4>
実施例1で製造した鋼No.3鋼、No.8鋼およびNo.22鋼の冷延鋼板および市販の無方向性電磁鋼板(35A300)をロータおよびステータ鉄心の素材として、図1の模式図に示す固定子12極、回転子8極のSRモータを試作し、モータ性能評価を行った。なお、試作したSRモータは、鉄心の積高さ:40mm、ステータ外径:136mm、ロータ外径:83.2mm、ギャップは0.2mmとした。なお、固定子の鉄心には市販の無方向性電磁鋼板(35A300)を使用した。直流電源からインバータを介して試作したモータを回転させ、2000rpm、3000rpmおよび4000rpmの時の最大トルクを測定し、モータの性能評価とした。評価結果を表6に示す。
Figure 0006110097
表5からわかるように、本発明範囲の高い磁束密度を有するNo.3の鋼板をロータおよび/またはステータの鉄心材に適用したモータでは、比較のNo.8鋼、No.22鋼をロータ、ステータのいずれかまたは両方に適用した場合と比べ、高トルク(出力)が得られている他、ロータおよびステータの鉄心材に市販の電磁鋼板(35A300)を適用した場合と比べても、高トルク(出力)が得られることがわかる。
1 固定子
2 回転子

Claims (11)

  1. C:0.10質量%以下、Si:0質量%〜0.008質量%、Mn:0質量%〜0.5質量%、P:0.10質量%以下、S:0.010質量%以下、酸可溶Al:0.005質量%以下、N:0.005%以下、O:0.020質量%以下、残部がFe及び不可避的不純物からなる成分組成を有し、不可避的に含まれる介在物を除く金属組織がフェライト単相であり、そのフェライト結晶粒径が平均粒径で25μm以上であり、磁界の強さが500A/mの時の磁束密度B500の値が1.00T以上かつ5000A/mの時の磁束密度B5000の値が1.70T以上であることを特徴とするリラクタンスモータの鉄心用鋼板。
  2. Ti、Nb及びVからなる群から選択される1種以上の成分を合計して0.005質量%〜0.020質量%さらに含有することを特徴とする請求項に記載のリラクタンスモータの鉄心用鋼板。
  3. Cu:0.03質量%〜0.2質量%及びNi:0質量%〜0.2質量%からなる群から選択される1種以上の成分をさらに含有することを特徴とする請求項1又は2に記載のリラクタンスモータの鉄心用鋼板。
  4. 鋼板の少なくとも片方の表面に、有機材料からなる絶縁皮膜、無機材料からなる絶縁皮膜又は有機・無機複合材料からなる絶縁皮膜が形成されていることを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載のリラクタンスモータの鉄心用鋼板。
  5. C:0.10質量%以下、Si:0質量%〜0.008質量%、Mn:0質量%〜0.5質量%、P:0.10質量%以下、S:0.010質量%以下、酸可溶Al:0.005質量%以下、N:0.005%以下、O:0.020質量%以下、残部がFe及び不可避的不純物からなる成分組成を有するスラブを連続鋳造し、1100℃以上の温度に加熱した加熱炉に挿入して加熱後、800℃以上の温度で仕上圧延を行い、700℃以下の温度で巻取って熱間圧延コイルとした後、酸洗によりスケールを除去し、1回または中間焼鈍を含む2回以上の冷間圧延にて冷延鋼板とし、700〜900℃の温度まで加熱して再結晶焼鈍を施すことを特徴とする請求項に記載したリラクタンスモータの鉄心用鋼板の製造方法。
  6. 得られた冷延鋼板に伸び率:0.5%以下の条件で、テンションレベラーおよび/またはスキンパス圧延を施すことを特徴とする請求項に記載のリラクタンスモータの鉄心用鋼板の製造方法。
  7. 得られた冷延鋼板の少なくとも片方の表面に、有機材料からなる絶縁皮膜、無機材料からなる絶縁皮膜又は有機・無機複合材料からなる絶縁皮膜を形成することを特徴とする請求項5又は6に記載のリラクタンスモータの鉄心用鋼板の製造方法。
  8. C:0.10質量%以下、Si:0質量%〜0.008質量%、Mn:0質量%〜0.5質量%、P:0.10質量%以下、S:0.010質量%以下、酸可溶Al:0.005質量%以下、N:0.005%以下、O:0.020質量%以下、残部がFe及び不可避的不純物からなる成分組成を有するスラブを連続鋳造し、1100℃以上の温度に加熱した加熱炉に挿入して加熱後、800℃以上の温度で仕上圧延を行い、700℃以下の温度で巻取って熱間圧延コイルとした後、酸洗によりスケールを除去し、1回または中間焼鈍を含む2回以上の冷間圧延にて冷延鋼板とし、得られた冷延鋼帯に絶縁皮膜を塗布後、ロータ形状に加工した後で、700〜900℃の温度まで加熱して再結晶焼鈍を施すことを特徴とする請求項に記載したリラクタンスモータの鉄心用鋼板の製造方法。
  9. 請求項1〜4のいずれか一項に記載した鋼板をロータ鉄心の素材とすることを特徴とするリラクタンスモータのロータ。
  10. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の鋼板をステータ鉄心の素材とすることを特徴とするリラクタンスモータのステータ。
  11. 請求項に記載したロータと請求項10に記載したステータの少なくとも一方を組込むことを特徴とするリラクタンスモータ。
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