JP2012158653A - チップ用保護膜形成用シート、半導体チップの製造方法および半導体装置 - Google Patents

チップ用保護膜形成用シート、半導体チップの製造方法および半導体装置 Download PDF

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Abstract

【課題】均一性が高く、熱伝導性の良好な保護膜を、チップ裏面に簡便に形成でき、厳しい熱湿条件下に曝された場合であっても、高い信頼性を有する半導体装置を製造可能な、チップ用保護膜形成用シートを提供する。
【解決手段】チップ用保護膜形成用シートは、剥離シートと、該剥離シート上に形成された保護膜形成層とを有し、該保護膜形成層が、バインダーポリマー成分(A)、硬化性成分(B)および無機フィラー(C)を含み、該保護膜成形層の熱伝導率が0.5〜8.0W/m・Kであることを特徴とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、半導体チップ裏面に効率良く熱伝導性の高い保護膜を形成でき、かつチップの製造効率の向上が可能なチップ用保護膜形成用シートに関する。特にいわゆるフェースダウン(face down)方式で実装される半導体チップの製造に用いられるチップ用保護膜形成用シートに関する。また、本発明は、上記チップ用保護膜形成用シートを用いた半導体チップの製造方法に関する。
近年、いわゆるフェースダウン(face down)方式と呼ばれる実装法を用いた半導体装置の製造が行われている。フェースダウン方式においては、回路面上にバンプなどの電極を有する半導体チップ(以下、単に「チップ」ともいう。)が用いられ、該電極が基板と接合される。このため、チップの回路面とは反対側の面(チップ裏面)は剥き出しとなることがある。
この剥き出しとなったチップ裏面は、有機膜により保護されることがある。従来、この有機膜からなる保護膜を有するチップは、液状の樹脂をスピンコート法によりウエハ裏面に塗布し、乾燥し、硬化してウエハとともに保護膜を切断して得られる。しかしながら、このようにして形成される保護膜の厚み精度は充分でないため、製品の歩留まりが低下することがあった。
上記問題を解決するため、剥離シートと、該剥離シート上に形成された、熱又はエネルギー線硬化性成分とバインダーポリマー成分とからなる保護膜形成層を有するチップ用保護膜形成用シートが開示されている(特許文献1)。
さらに、半導体チップが薄型化・高密度化しつつある現在においては、厳しい熱湿条件下に曝された場合であっても、保護膜付チップを実装した半導体装置には、さらに高い信頼性を有することが要求されている。
また、近年の半導体装置の高密度化及び半導体装置の製造工程の高速化に伴い、半導体装置からの発熱が問題となってきている。半導体装置の発熱により、半導体装置が変形し、故障や破損の原因となるおそれがある。また、半導体装置の演算速度の低下や誤作動を招き、半導体装置の信頼性を低下させるおそれがある。このため、高性能な半導体装置においては、効率的な放熱特性が求められており、熱伝導性が良好な充填剤を保護膜に用いることが検討されている。
特開2002−280329号公報
本発明は上記の事情に鑑みてなされたものである。すなわち、本発明は、均一性が高く、熱伝導性の良好な保護膜を、チップ裏面に簡便に形成でき、厳しい熱湿条件下に曝された場合であっても、高い信頼性を有する半導体装置を製造可能な、チップ用保護膜形成用シートを提供することを目的とする。
本発明は、以下の要旨を含む。
〔1〕剥離シートと、該剥離シート上に形成された保護膜形成層とを有し、
該保護膜形成層が、バインダーポリマー成分(A)、硬化性成分(B)および無機フィラー(C)を含み、
該保護膜成形層の熱伝導率が0.5〜8.0W/m・Kであるチップ用保護膜形成用シート。
〔2〕無機フィラー(C)が金属酸化物である〔1〕に記載のチップ用保護膜形成用シート。
〔3〕該保護膜形成層を構成する全固形分100重量部あたり無機フィラー(C)を30〜90重量部含有する〔1〕または〔2〕に記載のチップ用保護膜形成用シート。
〔4〕無機フィラー(C)が、球状、針状、板状及び不定型からなる群より選ばれる少なくとも1つの形状を有する〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載のチップ用保護膜形成用シート。
〔5〕該保護膜形成層が、さらに着色剤(D)を含有する〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載のチップ用保護膜形成用シート。
〔6〕表面に回路が形成された半導体ウエハの裏面に、〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載のチップ用保護膜形成用シートの保護膜形成層を貼付し、裏面に保護膜を有する半導体チップを得ることを特徴とする半導体チップの製造方法。
〔7〕以下の工程(1)〜(3)をさらに含み、工程(1)〜(3)を任意の順で行うことを特徴とする〔6〕に記載の半導体チップの製造方法:
工程(1):保護膜形成層と剥離シートとを剥離、
工程(2):保護膜形成層を硬化、
工程(3):半導体ウエハおよび保護膜形成層をダイシング。
〔8〕上記〔6〕または〔7〕により得られた、熱伝導率が0.5〜8.0W/m・Kの保護膜を裏面に有する半導体チップを含む半導体装置。
半導体チップ裏面に保護膜を形成する際に、本発明に係るチップ用保護膜形成用シートを用いることで、半導体チップ裏面に均一性の高い保護膜を形成することができる。また、該保護膜は熱伝導性が良好であるために、該保護膜付きの半導体チップを実装した半導体装置は、発熱による変形、故障や破損のおそれがなく、高い信頼性を有する。
以下、本発明について、その最良の形態も含めてさらに具体的に説明する。本発明に係るチップ用保護膜形成用シートは、剥離シートと、該剥離シート上に形成された保護膜形成層とを含み、該保護膜形成層の熱伝導率が特定範囲である。
(保護膜形成層)
保護膜形成層は、バインダーポリマー成分(A)、硬化性成分(B)および無機フィラー(C)を含む。
(A)バインダーポリマー成分
保護膜形成層に十分な接着性および造膜性(シート加工性)を付与するためにバインダーポリマー成分(A)が用いられる。バインダーポリマー成分(A)としては、従来公知のアクリルポリマー、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、アクリルウレタン樹脂、シリコーン樹脂、ゴム系ポリマー等を用いることができる。
バインダーポリマー成分(A)の重量平均分子量(Mw)は、1万〜200万であることが好ましく、10万〜150万であることがより好ましい。バインダーポリマー成分(A)の重量平均分子量が低過ぎると保護膜形成層と剥離シートとの粘着力が高くなり、保護膜形成層の転写不良が起こることがあり、高過ぎると保護膜形成層の接着性が低下し、チップ等に転写できなくなったり、あるいは転写後にチップ等から保護膜が剥離することがある。
バインダーポリマー成分(A)として、アクリルポリマーが好ましく用いられる。アクリルポリマーのガラス転移温度(Tg)は、好ましくは−60〜50℃、さらに好ましくは−50〜40℃、特に好ましくは−40〜30℃の範囲にある。アクリルポリマーのガラス転移温度が低過ぎると保護膜形成層と剥離シートとの剥離力が大きくなって保護膜形成層の転写不良が起こることがあり、高過ぎると保護膜形成層の接着性が低下し、チップ等に転写できなくなったり、あるいは転写後にチップ等から保護膜が剥離することがある。
上記アクリルポリマーを構成するモノマーとしては、(メタ)アクリル酸エステルモノマーまたはその誘導体が挙げられる。例えば、アルキル基の炭素数が1〜18であるアルキル(メタ)アクリレート、例えばメチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレートなどが挙げられ;環状骨格を有する(メタ)アクリレート、例えばシクロアルキル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、イミド(メタ)アクリレートなどが挙げられ;水酸基を有するヒドロキシメチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートなどが挙げられ;その他、エポキシ基を有するグリシジル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。これらの中では、水酸基を有しているモノマーを重合して得られるアクリルポリマーが、後述する硬化性成分(B)との相溶性が良いため好ましい。また、上記アクリルポリマーは、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、酢酸ビニル、アクリロニトリル、スチレンなどが共重合されていてもよい。
さらに、バインダーポリマー成分(A)として、硬化後の保護膜の可とう性を保持するための熱可塑性樹脂を配合してもよい。そのような熱可塑性樹脂としては、重量平均分子量が1000〜10万のものが好ましく、3000〜1万のものがさらに好ましい。熱可塑性樹脂のガラス転移温度は、好ましくは−30〜150℃、さらに好ましくは−20〜120℃のものが好ましい。熱可塑性樹脂としては、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、フェノキシ樹脂、ポリブテン、ポリブタジエン、ポリスチレンなどが挙げられる。上記範囲の熱可塑性樹脂を含有することにより、保護膜形成層の転写面に保護膜形成層が追従しボイドなどの発生を抑えることができる。
(B)硬化性成分
硬化性成分(B)は、熱硬化性成分および/またはエネルギー線硬化性成分が用いられる。
熱硬化性成分としては、熱硬化樹脂および熱硬化剤が用いられる。熱硬化樹脂としては、たとえば、エポキシ樹脂が好ましい。
エポキシ樹脂としては、従来公知のエポキシ樹脂を用いることができる。エポキシ樹脂としては、具体的には、多官能系エポキシ樹脂や、ビフェニル化合物、ビスフェノールAジグリシジルエーテルやその水添物、オルソクレゾールノボラックエポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、フェニレン骨格型エポキシ樹脂など、分子中に2官能以上有するエポキシ化合物が挙げられる。これらは1種単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。
保護膜形成層には、バインダーポリマー成分(A)100重量部に対して、熱硬化樹脂が、好ましくは1〜1500重量部、より好ましくは10〜500重量部、特に好ましくは20〜200重量部含まれる。熱硬化樹脂の含有量が1重量部未満であると十分な接着性が得られないことがあり、1500重量部を超えると保護膜形成層と剥離シートとの剥離力が高くなり、保護膜形成層の転写不良が起こることがある。
熱硬化剤は、熱硬化樹脂、特にエポキシ樹脂に対する硬化剤として機能する。好ましい熱硬化剤としては、1分子中にエポキシ基と反応しうる官能基を2個以上有する化合物が挙げられる。その官能基としてはフェノール性水酸基、アルコール性水酸基、アミノ基、カルボキシル基および酸無水物などが挙げられる。これらのうち好ましくはフェノール性水酸基、アミノ基、酸無水物などが挙げられ、さらに好ましくはフェノール性水酸基、アミノ基が挙げられる。
フェノール系硬化剤の具体的な例としては、多官能系フェノール樹脂、ビフェノール、ノボラック型フェノール樹脂、ジシクロペンタジエン系フェノール樹脂、ザイロック型フェノール樹脂、アラルキルフェノール樹脂が挙げられる。アミン系硬化剤の具体的な例としては、DICY(ジシアンジアミド)が挙げられる。これらは、1種単独で、または2種以上混合して使用することができる。
熱硬化剤の含有量は、熱硬化樹脂100重量部に対して、0.1〜500重量部であることが好ましく、1〜200重量部であることがより好ましい。熱硬化剤の含有量が少ないと硬化不足で接着性が得られないことがあり、過剰であると保護膜形成層の吸湿率が高まり半導体装置の信頼性を低下させることがある。
エネルギー線硬化性成分としては、エネルギー線重合性基を含み、紫外線、電子線等のエネルギー線の照射を受けると重合硬化する化合物を用いることができる。このようなエネルギー線硬化性成分として具体的には、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートあるいは1,4−ブチレングリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、オリゴエステルアクリレート、ウレタンアクリレート系オリゴマー、エポキシ変性アクリレート、ポリエーテルアクリレートおよびイタコン酸オリゴマーなどのアクリレート系化合物が挙げられる。このような化合物は、分子内に少なくとも1つの重合性二重結合を有し、通常は、重量平均分子量が100〜30000、好ましくは300〜10000程度である。エネルギー線硬化性成分の配合量は、バインダーポリマー成分(A)100重量部に対して、好ましくは1〜1500重量部、より好ましくは10〜500重量部、特に好ましくは20〜200重量部含まれる。
(C)無機フィラー
無機フィラー(C)を保護膜形成層に配合することにより熱伝導率を向上させ、該保護膜形成層が貼付された半導体チップを実装した半導体装置の発熱を効率的に拡散することが可能となる。また、硬化後の保護膜における熱膨張係数を調整することが可能となり、半導体チップに対して硬化後の保護膜の熱膨張係数を最適化することで半導体装置の信頼性を向上させることができる。さらにまた、硬化後の保護膜の吸湿率を低減させることで、加熱時に保護膜としての接着性を維持し、半導体装置の信頼性を向上させることができる。
好ましい無機フィラー(C)としては、熱伝導性が劣るシリカを除き、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、アルミナ、タルク、炭酸カルシウム、酸化チタン、酸化鉄、炭化珪素、窒化ホウ素等の粉末、これらを球形化したビーズ、単結晶繊維およびガラス繊維等が挙げられる。これらのなかでも、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、アルミナ、酸化チタン、酸化鉄等の金属酸化物が好ましく、酸化亜鉛、酸化マグネシウムがさらに好ましく、酸化亜鉛が特に好ましい。上記無機フィラー(C)は単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
無機フィラー(C)の含有量は、保護膜形成層を構成する全固形分100重量部に対して、通常1〜90重量部の範囲で調整が可能であるが、好ましくは30〜90重量部、より好ましくは50〜80重量部である。無機フィラー(C)の含有量を上記範囲とすることで、保護膜形成層の製膜性が低下することがあるが、保護膜形成層の熱伝導率を向上させることができる。
無機フィラー(C)の平均粒子径は、好ましくは0.1〜20μm、より好ましくは1〜10μm、特に好ましくは2〜5μmである。無機フィラー(C)の平均粒子径を上記範囲とすることで、保護膜形成層の熱伝導率や製膜性が向上すると共に、保護膜形成層における無機フィラー(C)の充填率が向上する。無機フィラー(C)の平均粒子径は、電子顕微鏡で無作為に選んだ無機フィラー20個の長軸径を測定し、その算術平均値として算出される個数平均粒子径とする。
無機フィラー(C)の粒子径分布(CV値)は、好ましくは15〜80%、より好ましくは30〜60%である。無機フィラー(C)の粒子径分布を上記範囲とすることで、効率的で均一な熱伝導性を達成することができる。CV値は粒子径のバラツキの指標であり、CV値が大きいほど、粒子径のバラツキが大きいことを意味する。CV値が小さい場合、粒子径が揃っているため、粒子と粒子の間隙に入るサイズの小さな粒子の量が少なくなり、無機フィラーをより密に充填するのが困難になり、結果として高い熱伝導率を有する保護膜形成層が得にくくなることがある。逆に、CV値が大きい場合、無機フィラーの粒子径が製膜された該保護膜形成層の厚みよりも大きくなることがあり、結果として保護膜形成層の表面に凹凸が生じ、該保護膜形成層の接着性に劣ることがある。また、CV値が大きすぎると、均一な性能を有する熱伝導性組成物を得ることが困難になることがある。なお、無機フィラー(C)の粒子径分布(CV値)は、無機フィラーの電子顕微鏡観察を行い、200個以上の粒子について長軸径を測定し、長軸径の標準偏差を求め、上述の平均粒子径を用いて、(長軸径の標準偏差)/(平均粒子径)を算出して求めることができる。
無機フィラー(C)の形状は特に限定されないが、球状、針状、板状及び不定型からなる群より選ばれる少なくとも1つの形状を有することが好ましい。無機フィラー(C)の形状を上記形状とすることで、無機フィラーの充填率が向上し、結果として効率的な熱伝導パスが形成され、保護膜形成層の熱伝導率を向上させることができる。
無機フィラー(C)の形状が針状の場合における平均軸長(長軸方向の平均軸長)は、好ましくは0.01〜10μm、より好ましくは0.05〜5μm、特に好ましくは0.1〜1μmである。
無機フィラー(C)のアスペクト比は、好ましくは1〜20、より好ましくは5〜15である。アスペクト比は、無機フィラー(C)の(短軸数平均径)/(長軸数平均径)で表される。短軸数平均径および長軸数平均径は、透過電子顕微鏡写真で無作為に選んだ無機フィラー20個の短軸径および長軸径を測定し、それぞれの算術平均値として算出される個数平均粒子径とする。無機フィラー(C)のアスペクト比を上記範囲とすることで、効率的な熱伝導パスを形成し、熱伝導率を向上させることができる。
無機フィラー(C)の比重は、好ましくは1〜10g/cm、より好ましくは3〜6g/cmである。
また、本発明においては、二次凝集を抑制し、保護膜形成層中における分散性を向上させるために、表面修飾処理が行われた無機フィラー(C)を用いることが好ましい。表面修飾処理方法としては特に限定されないが、エポキシシラン等のシランカップリング剤や脂肪酸等の界面活性剤を用いる方法が好ましい。
(D)着色剤
保護膜形成層には、着色剤(D)を配合することができる。着色剤を配合することで、半導体装置を機器に組み込んだ際に、周囲の装置から発生する赤外線等による半導体装置の誤作動を防止することができる。着色剤としては、有機または無機の顔料および染料が用いられる。これらの中でも電磁波や赤外線遮蔽性の点から黒色顔料が好ましい。黒色顔料としては、カーボンブラック、アニリンブラック、活性炭等が用いられるが、これらに限定されることはない。半導体装置の信頼性を高める観点からは、カーボンブラックが特に好ましい。
着色剤(D)の配合量は、保護膜形成層を構成する全固形分100重量部に対して、好ましくは0.1〜35重量部、さらに好ましくは0.5〜25重量部、特に好ましくは1〜15重量部である。
その他の成分
保護膜形成層は、上記バインダーポリマー成分(A)、硬化性成分(B)、無機フィラー(C)、着色剤(D)に加えて下記成分を含むことができる。
(E)硬化促進剤
硬化促進剤(E)は、保護膜形成層の硬化速度を調整するために用いられる。硬化促進剤(E)は、特に、硬化性成分(B)において、エポキシ樹脂と熱硬化剤とを併用する場合に好ましく用いられる。
好ましい硬化促進剤としては、トリエチレンジアミン、ベンジルジメチルアミン、トリエタノールアミン、ジメチルアミノエタノール、トリス(ジメチルアミノメチル)フェノールなどの3級アミン類;2−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾールなどのイミダゾール類;トリブチルホスフィン、ジフェニルホスフィン、トリフェニルホスフィンなどの有機ホスフィン類;テトラフェニルホスホニウムテトラフェニルボレート、トリフェニルホスフィンテトラフェニルボレートなどのテトラフェニルボロン塩などが挙げられる。これらは1種単独で、または2種以上混合して使用することができる。
硬化促進剤(E)は、硬化性成分(B)100重量部に対して、好ましくは0.01〜10重量部、さらに好ましくは0.1〜1重量部の量で含まれる。硬化促進剤(E)を上記範囲の量で含有することにより、高温度高湿度下に曝されても優れた接着特性を有し、厳しいリフロー条件に曝された場合であっても高い信頼性を達成することができる。硬化促進剤(E)の含有量が少ないと硬化不足で十分な接着特性が得られず、過剰であると高い極性をもつ硬化促進剤は高温度高湿度下で保護膜形成層中を接着界面側に移動し、偏析することにより半導体装置の信頼性を低下させる。
(F)カップリング剤
カップリング剤(F)は、保護膜形成層のチップに対する接着性、密着性を向上させるために用いてもよい。また、カップリング剤(F)を使用することで、保護膜形成層を硬化して得られる保護膜の耐熱性を損なうことなく、その耐水性を向上することができる。
カップリング剤(F)としては、バインダーポリマー成分(A)、硬化性成分(B)などが有する官能基と反応する基を有する化合物が好ましく使用される。カップリング剤(F)としては、シランカップリング剤が望ましい。このようなカップリング剤としてはγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−(メタクリロキシプロピル)トリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−6−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−6−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルファン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、イミダゾールシランなどが挙げられる。これらは1種単独で、または2種以上混合して使用することができる。
カップリング剤(F)は、バインダーポリマー成分(A)および硬化性成分(B)の合計100重量部に対して、通常0.1〜20重量部、好ましくは0.2〜10重量部、より好ましくは0.3〜5重量部の割合で含まれる。カップリング剤(F)の含有量が0.1重量部未満だと上記の効果が得られない可能性があり、20重量部を超えるとアウトガスの原因となる可能性がある。
(G)光重合開始剤
保護膜形成層が、前述した硬化性成分(B)としてエネルギー線硬化性成分を含有する場合には、その使用に際して、紫外線等のエネルギー線を照射して、エネルギー線硬化性成分を硬化させる。この際、該組成物中に光重合開始剤(G)を含有させることで、重合硬化時間ならびに光線照射量を少なくすることができる。
このような光重合開始剤(G)として具体的には、ベンゾフェノン、アセトフェノン、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾイン安息香酸、ベンゾイン安息香酸メチル、ベンゾインジメチルケタール、2,4−ジエチルチオキサンソン、α−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、ベンジルジフェニルサルファイド、テトラメチルチウラムモノサルファイド、アゾビスイソブチロニトリル、ベンジル、ジベンジル、ジアセチル、1,2−ジフェニルメタン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−[4−(1−メチルビニル)フェニル]プロパノン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイドおよびβ−クロールアンスラキノンなどが挙げられる。光重合開始剤(G)は1種類単独で、または2種類以上を組み合わせて用いることができる。
光重合開始剤(G)の配合割合は、エネルギー線硬化性成分100重量部に対して0.1〜10重量部含まれることが好ましく、1〜5重量部含まれることがより好ましい。0.1重量部未満であると光重合の不足で満足な転写性が得られないことがあり、10重量部を超えると光重合に寄与しない残留物が生成し、保護膜形成層の硬化性が不十分となることがある。
(H)架橋剤
保護膜形成層の初期接着力および凝集力を調節するために、架橋剤を添加することもできる。架橋剤(H)としては有機多価イソシアネート化合物、有機多価イミン化合物などが挙げられる。
上記有機多価イソシアネート化合物としては、芳香族多価イソシアネート化合物、脂肪族多価イソシアネート化合物、脂環族多価イソシアネート化合物およびこれらの有機多価イソシアネート化合物の三量体、ならびにこれら有機多価イソシアネート化合物とポリオール化合物とを反応させて得られる末端イソシアネートウレタンプレポリマー等を挙げることができる。
有機多価イソシアネート化合物としては、たとえば2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、1,3−キシリレンジイソシアネート、1,4−キシレンジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、ジフェニルメタン−2,4’−ジイソシアネート、3−メチルジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−2,4’−ジイソシアネート、トリメチロールプロパンアダクトトリレンジイソシアネートおよびリジンイソシアネートが挙げられる。
上記有機多価イミン化合物としては、N,N’−ジフェニルメタン−4,4’−ビス(1−アジリジンカルボキシアミド)、トリメチロールプロパン−トリ−β−アジリジニルプロピオネート、テトラメチロールメタン−トリ−β−アジリジニルプロピオネートおよびN,N’−トルエン−2,4−ビス(1−アジリジンカルボキシアミド)トリエチレンメラミン等を挙げることができる。
架橋剤(H)はバインダーポリマー成分(A)100重量部に対して通常0.01〜20重量部、好ましくは0.1〜10重量部、より好ましくは0.5〜5重量部の比率で用いられる。
(I)汎用添加剤
保護膜形成層には、上記の他に、必要に応じて各種添加剤が配合されてもよい。各種添加剤としては、レベリング剤、可塑剤、帯電防止剤、酸化防止剤などが挙げられる。
上記のような各成分からなる保護膜形成層の熱伝導率は、0.5〜8.0W/m・Kであり、好ましくは0.7〜4.0W/m・K、特に好ましくは、1.0〜3.0W/m・Kである。保護膜形成層の熱伝導率が0.5W/m・K未満であると、保護膜形成層が放熱特性をほとんど有しないため、半導体装置に過負荷がかかると、半導体装置が加熱し動作異常を引き起こす。また、保護膜形成層の熱伝導率が8.0W/m・Kを超える場合は、無機フィラーが多量に含まれていることが多く、保護膜形成層におけるバインダーポリマー成分と硬化性成分の量が相対的に低下する。この結果、保護膜形成層の接着性、シート加工性が損なわれるおそれがある。保護膜成形層の熱伝導率を上記範囲とすることにより、半導体装置の効率的な放熱性能と保護膜としての機能を両立することができる。なお、本発明において規定する保護膜形成層の熱伝導率は、保護膜形成層の硬化前の物性値である。また、保護膜形成層の熱伝導率は、保護膜形成層の硬化前後で大きくは変わらないため、硬化後の保護膜形成層(保護膜)の熱伝導率は、上記した硬化前の保護膜形成層の熱伝導率の範囲と同様である。
保護膜形成層は、接着性と硬化性とを有し、未硬化状態では半導体ウエハ、チップ等に押圧することで容易に接着する。そして硬化を経て最終的には耐衝撃性の高い保護膜を与えることができ、接着強度にも優れ、厳しい高温度高湿度条件下においても十分な保護機能を保持し得る。なお、保護膜形成層は単層構造であってもよく、また上記成分を含む層を1層以上含む限りにおいて多層構造であってもよい。
(チップ用保護膜形成用シート)
保護膜形成層は、上記各成分を適宜の割合で、適当な溶媒中で混合してなる保護膜形成層用組成物を、剥離シート上に塗布乾燥して得られる。また、剥離シートとは別の工程フィルム上に保護膜形成層用組成物を塗布、乾燥して成膜し、これを剥離シート上に転写してもよい。
本発明に係るチップ用保護膜形成用シートは、上記保護膜形成層を剥離シート上に剥離可能に形成してなる。本発明に係るチップ用保護膜形成用シートの形状は、テープ状、ラベル状などあらゆる形状をとり得る。
剥離シートとしては、たとえば、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリブテンフィルム、ポリブタジエンフィルム、ポリメチルペンテンフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、塩化ビニル共重合体フィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム、ポリブチレンテレフタレートフィルム、ポリウレタンフィルム、エチレン酢酸ビニル共重合体フィルム、アイオノマー樹脂フィルム、エチレン・(メタ)アクリル酸共重合体フィルム、エチレン・(メタ)アクリル酸エステル共重合体フィルム、ポリスチレンフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリイミドフィルム、フッ素樹脂フィルムなどの透明フィルムが用いられる。またこれらの架橋フィルムも用いられる。さらにこれらの積層フィルムであってもよい。また、これらを着色したフィルム、不透明フィルムなどを用いることができる。
本発明のチップ用保護膜形成用シートにおいては、その使用に際して剥離シートを剥離し、保護膜形成層を半導体ウエハまたはチップに転写する。特に保護膜形成層の熱硬化後に剥離シートを剥離する場合には、剥離シートは保護膜形成層の熱硬化時の加熱に耐える必要があるため、耐熱性に優れたポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム、ポリメチルペンテンフィルム、ポリイミドフィルムが好ましく用いられる。保護膜形成層と剥離シートとの間での剥離を容易にするため、剥離シートの表面張力は、好ましくは40mN/m以下、さらに好ましくは37mN/m以下、特に好ましくは35mN/m以下である。下限値は通常25mN/m程度である。このような表面張力が低い基材は、材質を適宜に選択して得ることが可能であるし、また基材の表面に剥離剤を塗布して剥離処理を施すことで得ることもできる。
剥離処理に用いられる剥離剤としては、アルキッド系、シリコーン系、フッ素系、不飽和ポリエステル系、ポリオレフィン系、ワックス系などが用いられるが、特にアルキッド系、シリコーン系、フッ素系の剥離剤が耐熱性を有するので好ましい。
上記の剥離剤を用いてシートの表面を剥離処理するためには、剥離剤をそのまま無溶剤で、または溶剤希釈やエマルション化して、グラビアコーター、メイヤーバーコーター、エアナイフコーター、ロールコーターなどにより塗布して、常温もしくは加熱または電子線硬化させたり、ウェットラミネーションやドライラミネーション、熱溶融ラミネーション、溶融押出ラミネーション、共押出加工などで積層体を形成すればよい。
また、本発明に係る剥離シートは、剥離シート上に形成された保護膜形成層を半導体ウエハまたはチップに転写できればよいため、剥離シートと保護膜形成層との間で剥離性を有する弱粘着性の粘着シートおよびエネルギー線硬化性の粘着シートを用いてもよい。
剥離シートの厚さは、通常は10〜500μm、好ましくは15〜300μm、特に好ましくは20〜250μm程度である。また、保護膜形成層の厚みは、通常は1〜500μm、好ましくは5〜300μm、特に好ましくは10〜150μm程度である。
なお、チップ用保護膜形成用シートの使用前に、保護膜形成層を保護するために、保護膜形成層の上面に、前記剥離シートとは別に、軽剥離性の剥離フィルムを積層しておいてもよい。
(半導体チップの製造方法)
次に本発明に係るチップ用保護膜形成用シートの利用方法について、該シートを半導体チップの製造に適用した場合を例にとって説明する。
本発明に係る半導体チップの製造方法は、表面に回路が形成された半導体ウエハの裏面に、上記チップ用保護膜形成用シートの保護膜形成層を貼付し、裏面に保護膜を有する半導体チップを得ることを特徴とする。該保護膜は、半導体チップの保護膜であることが好ましい。また、本発明に係る半導体チップの製造方法は、好ましくは、以下の工程(1)〜(3)をさらに含み、工程(1)〜(3)を任意の順で行うことを特徴としている。
工程(1):保護膜形成層と剥離シートとを剥離、
工程(2):保護膜形成層を硬化、
工程(3):半導体ウエハおよび保護膜形成層をダイシング。
また、本発明に係る半導体チップの製造方法は、上記工程(1)〜(3)の他に、下記の工程(4)をさらに含み、工程(1)〜(4)を任意の順で行うこともできる。
工程(4):保護膜形成層または保護膜にレーザー印字。
半導体ウエハはシリコンウエハであってもよく、またガリウム・砒素などの化合物半導体ウエハであってもよい。ウエハ表面への回路の形成はエッチング法、リフトオフ法などの従来より汎用されている方法を含む様々な方法により行うことができる。次いで、半導体ウエハの回路面の反対面(裏面)を研削する。研削法は特に限定はされず、グラインダーなどを用いた公知の手段で研削してもよい。裏面研削時には、表面の回路を保護するために回路面に、表面保護シートと呼ばれる粘着シートを貼付する。裏面研削は、ウエハの回路面側(すなわち表面保護シート側)をチャックテーブル等により固定し、回路が形成されていない裏面側をグラインダーにより研削する。ウエハの研削後の厚みは特に限定はされないが、通常は20〜500μm程度である。その後、必要に応じ、裏面研削時に生じた破砕層を除去する。破砕層の除去は、ケミカルエッチングや、プラズマエッチングなどにより行われる。
次いで、半導体ウエハの裏面に、上記チップ用保護膜形成用シートの保護膜形成層を貼付する。その後、工程(1)〜(3)を任意の順で行う。このプロセスの詳細については、特開2002−280329号公報に詳述されている。一例として、工程(1)、(2)、(3)の順で行う場合について説明する。
まず、表面に回路が形成された半導体ウエハの裏面に、上記チップ用保護膜形成用シートの保護膜形成層を貼付する。次いで保護膜形成層から剥離シートを剥離し、半導体ウエハと保護膜形成層との積層体を得る。次いで保護膜形成層を硬化し、ウエハの全面に保護膜を形成する。保護膜形成層には、硬化性成分(B)が含まれているため、一般的には熱硬化またはエネルギー線照射により保護膜形成層を硬化する。なお、保護膜形成層に熱硬化性成分およびエネルギー線硬化性成分が配合されている場合には、保護膜形成層の硬化を、加熱とエネルギー線照射の両者で行うことができ、加熱およびエネルギー線照射による硬化を同時に行ってもよく、逐次的に行ってもよい。この結果、ウエハ裏面に硬化樹脂からなる保護膜が形成され、ウエハ単独の場合と比べて強度が向上するので、取扱い時の薄くなったウエハの破損を低減できる。また、ウエハやチップの裏面に直接保護膜用の塗布液を塗布・被膜化するコーティング法と比較して、保護膜の厚さの均一性に優れる。
次いで、半導体ウエハと保護膜との積層体を、ウエハ表面に形成された回路毎にダイシングする。ダイシングは、ウエハと保護膜をともに切断するように行われる。ウエハのダイシングは、ダイシングシートを用いた常法により行われる。この結果、裏面に保護膜を有する半導体チップが得られる。
最後に、ダイシングされたチップをコレット等の汎用手段によりピックアップすることで、裏面に保護膜を有する半導体チップが得られる。このような本発明によれば、均一性の高い保護膜を、チップ裏面に簡便に形成でき、ダイシング工程やパッケージングの後のクラックが発生しにくくなる。そして、半導体チップをフェースダウン方式で所定の基台上に実装することで半導体装置を製造することができる。また、裏面に保護膜を有する半導体チップを、ダイパッド部または別の半導体チップなどの他の部材上(チップ搭載部上)に接着することで、半導体装置を製造することもできる。
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。なお、以下の実施例および比較例において、<耐湿熱信頼性の評価>および<熱伝導率測定>は次のように行った。
<耐湿熱信頼性の評価>
裏面に保護膜を有する半導体チップ25個を冷熱衝撃装置(ESPEC(株)製、TSE−11A)内に設置し、(i)−40℃(保持時間:10分)→(ii)125℃(保持時間:10分)を1サイクル((i)→(ii))として、1000回繰り返した。
その後、冷熱衝撃装置から取り出した保護膜を有する半導体チップについて、チップと保護膜との接合部での浮き・剥がれの有無およびクラックの発生の有無を、走査型超音波探傷装置(日立建機ファインテック(株)製、Hye−Focus)および断面観察により評価した。
チップ/保護膜の接合部に、0.5mm以上の幅の剥離が観察された場合を剥離している(接合部の浮き・剥がれ、およびクラック発生が有る。)と判断して、剥離している個数が2個以下の場合を「良好」と評価した。
<熱伝導率測定>
(硬化前)
保護膜形成層(厚さ:40μm)を積層して、保護膜形成層の積層体(厚さ:2mm)を得た。該積層体を直径5cmの円盤状に加工し、熱伝導率測定装置(EKO社製、HC−110)を用いて、熱伝導率を測定した。熱伝導率が0.5〜8.0W/m・Kの場合を「良好」とした。
(硬化後)
保護膜形成層(厚さ:40μm)を積層して、保護膜形成層の積層体(厚さ:2mm)を得た。該積層体を直径5cmの円盤状に加工し、加熱(130℃、2時間)して硬化させた後、熱伝導率測定装置(EKO社製、HC−110)を用いて、熱伝導率を測定した。熱伝導率が0.5〜8.0W/m・Kの場合を「良好」とした。
<保護膜形成層用組成物>
保護膜形成層を構成する各成分を下記に示す。
(A)バインダーポリマー成分:メタクリル酸メチル85重量部とアクリル酸2−ヒドロキシエチル15重量部との共重合体(重量平均分子量:40万、ガラス転移温度:6℃)
(B)硬化性成分:
(B1)ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エポキシ当量180〜200g/eq)
(B2)ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂(大日本インキ化学工業(株)製、エピクロンHP−7200HH)
(B3)ジシアンジアミド(旭電化製、アデカハードナー3636AS)
(C)無機フィラー:
(C1)球状酸化亜鉛フィラー(堺化学(株)製、LPZINC−2、平均粒子径:2μm、比重:5.6g/cm
(C2)球状酸化マグネシウムフィラー(堺化学(株)製、SMO−2、平均粒子径:2μm、比重:3.7g/cm
(C3)球状酸化亜鉛フィラー(堺化学(株)製、LPZINC−5、平均粒子径:5μm、比重:5.6g/cm)、CV値:
(C4)針状酸化亜鉛フィラー(堺化学(株)製、NZ small、平均軸長:0.1μm、比重:5.6g/cm
(C5)針状酸化亜鉛フィラー(堺化学(株)製、NZ large、平均軸長:1.0μm、比重:5.6g/cm
(C6)溶融シリカフィラー(平均粒子径:3μm、比重:2.2g/cm
(D)着色剤:黒色顔料(カーボンブラック、三菱化学社製、#MA650、平均粒子径:28nm)
(E)硬化促進剤::イミダゾール(四国化成工業社製、キュアゾール2PHZ)
(F)カップリング剤::A−1110(日本ユニカー社製)
(実施例および比較例)
上記各成分を表1に記載の量で配合し、保護膜形成層用組成物を得た。また、剥離シートとして、片面に剥離処理を行ったポリエチレンテレフタレートフィルム(リンテック株式会社製、SP−PET3811、厚さ38μm、融点200℃以上)を用意した。
上記組成物のメチルエチルケトン溶液(固形濃度61重量%)を、上記剥離シートの剥離処理面上に乾燥後40μmの厚みになるように塗布、乾燥(乾燥条件:オーブンにて100℃、1分間)して、剥離シート上に保護膜形成層を形成し、チップ用保護膜形成用シートを得た。
Figure 2012158653
得られたチップ用保護膜形成用シートを用いて<耐湿熱信頼性の評価>および<熱伝導率測定>を行った。結果を表2に示す。
Figure 2012158653
実施例のチップ用保護膜形成用シートの保護膜形成層は優れた熱伝導率を示し、また保護膜形成層を硬化した保護膜は優れた耐湿熱信頼性を示した。この結果から、剥離シートと、該剥離シート上に形成された保護膜形成層とを有し、該保護膜形成層が、バインダーポリマー成分(A)、硬化性成分(B)および無機フィラー(C)を含み、該保護膜成形層の熱伝導率が0.5〜8.0W/m・Kであるチップ用保護膜形成用シート用いることで、高信頼性の半導体チップが得られることが確認された。

Claims (8)

  1. 剥離シートと、該剥離シート上に形成された保護膜形成層とを有し、
    該保護膜形成層が、バインダーポリマー成分(A)、硬化性成分(B)および無機フィラー(C)を含み、
    該保護膜成形層の熱伝導率が0.5〜8.0W/m・Kであるチップ用保護膜形成用シート。
  2. 無機フィラー(C)が金属酸化物である請求項1に記載のチップ用保護膜形成用シート。
  3. 該保護膜形成層を構成する全固形分100重量部あたり無機フィラー(C)を30〜90重量部含有する請求項1または2に記載のチップ用保護膜形成用シート。
  4. 無機フィラー(C)が、球状、針状、板状及び不定型からなる群より選ばれる少なくとも1つの形状を有する請求項1〜3のいずれかに記載のチップ用保護膜形成用シート。
  5. 該保護膜形成層が、さらに着色剤(D)を含有する請求項1〜4のいずれかに記載のチップ用保護膜形成用シート。
  6. 表面に回路が形成された半導体ウエハの裏面に、請求項1〜5のいずれかに記載のチップ用保護膜形成用シートの保護膜形成層を貼付し、裏面に保護膜を有する半導体チップを得ることを特徴とする半導体チップの製造方法。
  7. 以下の工程(1)〜(3)をさらに含み、工程(1)〜(3)を任意の順で行うことを特徴とする請求項6に記載の半導体チップの製造方法:
    工程(1):保護膜形成層と剥離シートとを剥離、
    工程(2):保護膜形成層を硬化、
    工程(3):半導体ウエハおよび保護膜形成層をダイシング。
  8. 請求項6または7により得られた、熱伝導率が0.5〜8.0W/m・Kの保護膜を裏面に有する半導体チップを含む半導体装置。
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