JP2012158536A - 抗うつ剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】 副作用がなく日常的に手軽に服用することができる抗うつ剤を提供する。
【解決手段】 植物繊維質原料を含む培地を用いて担子菌の菌糸体を培養し、その培養物から抽出して得た、糖質、蛋白質、及び水溶性リグニンを含む抽出物を、抗うつ剤の有効成分とする。その植物繊維質原料としては、禾本科植物から調製されたものであることが好ましく、バガス、トウモロコシの茎葉、小麦ふすま、米糠、稲藁、茅、熊笹、及び竹から選ばれた1種又は2種以上から調製されたものであることがより好ましい。担子菌としてはマンネン茸、ブクリョウ、コフキサルノコシカケ、カワラ茸、椎茸、ヒラ茸、マイ茸、エノキ茸、シメジ茸、ヤマブシ茸、アガリクス等が用いられる。
【選択図】 なし

Description

本発明は、抑うつ感、不安感、恐怖感、意欲低下、いらいら感等の精神的なうつ症状の改善又は予防のために用いられる抗うつ剤に関する。
現代のストレス社会において、うつ病の患者数は増加傾向にあり、その予防および治療対策が望まれている。これまでの抗うつ剤はモノアミンの再取り込み阻害がその主たる作用機序であった。しかしながら従来の抗うつ剤は約3割の患者において効果が認められないという報告なども存在し、新たな作用機序の抗うつ剤が求められている。また、副作用なく安全に服用できる抗うつ剤が望まれている。
一方、従来、食用キノコ類を、抗うつ剤の配合成分として利用することが知られている。例えば、特許文献1には、ホップエキスを主成分とする香辛料、甘草、当帰、セリの根およびきのこ類の群から選ばれたすくなくとも一つの食品素材の粉末またはエキスを含有し、うつに対する抗うつ作用を有することを特徴とする抗うつ病用食品の発明が開示され、きのこ類として、乾燥品であるシイタケ、生鮮品のシメジ等が挙げられている(特許文献1の特許請求の範囲、段落0012参照)。また、特許文献2には、マイタケを配合したことを特徴とする、軽度のうつ病もしくはうつ状態の精神症状の予防または改善剤の発明が開示されている(特許文献2の請求項4参照)。
特開2002−58450号公報 特開2005−325096号公報
しかしながら、キノコ類の子実体の粉末や水抽出物を有効成分とする抗うつ剤では、必ずしもその効果が十分とはいえなかった。
したがって、本発明は、キノコ類等の担子菌由来成分を有効成分とし、副作用なく安全に服用できる抗うつ剤であって、うつ症状を改善又は予防する効果の高いものを提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明は、植物繊維質原料を含む培地を用いて担子菌の菌糸体を培養し、その培養物から抽出して得た、糖質、蛋白質、及び水溶性リグニンを含む抽出物を有効成分として含有することを特徴とする抗うつ剤を提供するものである。
本発明の抗うつ剤においては、前記抽出物は、前記培養物から、担子菌の自己消化を行って得られたものであることが好ましい。
また、前記植物繊維質原料が、禾本科植物から調製されたものであることが好ましく、バガス、トウモロコシの茎葉、小麦ふすま、米糠、稲藁、茅、熊笹、及び竹から選ばれた1種又は2種以上から調製されたものであることがより好ましい。
更に、前記担子菌が、マンネン茸、ブクリョウ、コフキサルノコシカケ、カワラ茸、椎茸、ヒラ茸、マイ茸、エノキ茸、シメジ茸、ヤマブシ茸、及びアガリクスから選ばれたものであることが好ましい。
植物繊維質原料を含む培地を用いて担子菌の菌糸体を培養すると、培地中に含まれるセルロース、ヘミセルロース、リグニンなどが、培養期間中に担子菌の菌糸体が生産するセルラーゼ、フェノールオキシダーゼ、ラッカーゼ、パーオキシダーゼ、プロテアーゼなどの酵素により、消化、分解、及び縮合を起こしてペントース主体のプロテオグリカンを生成する。また、水溶性化した変性水溶性リグニンが生成する。本発明によれば、このように培養培地からの成分を複合的に含む抽出物を有効成分とすることにより、抑うつ感、不安感、恐怖感、意欲低下、いらいら感等の精神的なうつ症状を改善又は予防する効果が期待できる優れた抗うつ剤を提供することができる。また、その有効成分は天然物から得られた抽出物であり、日常的に、副作用なく安全に服用することができる。
ジアゼパム投与による高架式十字迷路試験の基礎検討の結果を示す図表である。 MAK又はイミプラミンを投与したときの高架式十字迷路試験の結果を示す図表である。 イミプラミン投与による強制水泳試験の基礎検討の結果を示す図表である。 MAK又はイミプラミンを投与したときの強制水泳試験の結果を示す図表である。
本発明に用いられる担子菌としては、特に限定されず、例えば、マンネン茸、ブクリョウ、コフキサルノコシカケ、カワラ茸などの薬用茸や、椎茸、ヒラ茸、マイ茸、エノキ茸、シメジ茸、ヤマブシ茸、アガリクスなどの食用茸など各種のものが挙げられる。この中でも、特にマンネン茸、椎茸が好ましく採用される。
本発明では、これらの担子菌の菌糸体を、植物繊維質原料を含む培地を用いて培養し、その培養物から有効成分を抽出する。この場合、培地としては、固体培地、液体培地の何れも使用できる。培地に用いる植物繊維質原料としては、リグニンを含有する植物から調製されたものが好ましく用いられる。リグニンを含有する植物としては、禾本科植物、例えばバガス(さとうきびの搾り粕)、トウモロコシの茎葉、小麦ふすま、米糠、稲藁、茅などが好ましく用いられる。この他に、熊笹、竹なども使用できる。特に好ましくは、バガス、熊笹の茎葉、とうもろこしの茎から選ばれた少なくとも1種と、米糠とを含む培地が用いられる。また、培地には、必要に応じて他の栄養成分として、酵母エキス、乾燥酵母、クロレラ、スピルリナ、コーンミール、おからなどを添加混合してもよい。
担子菌の菌糸体の培養は、上記のような植物繊維質原料を含む培地に、前記担子菌の菌糸を接種して行う。固体培地の場合は、水分が60〜80%となるように調製し、常法に従い高圧蒸気滅菌した後、菌糸を接種し、例えば温度が18〜25℃に空調された培養室で3〜6か月培養する。こうして菌糸体が蔓延した培地は、温度処理室に移して変温処理を行うことが好ましい。変温処理は、例えば最初に30〜34℃で24〜48時間加温し、次に低温室に移して3〜5日間処理する。その後培養室に移すと子実体の発生が始まるが、この時点で培養を終了し、培養物を破砕機で破砕する。
一方、液体培地の場合は、上記のような植物原料を細かく破砕し、必要に応じて米糠等の他の栄養成分を加え、原料が5〜20質量%となるように培地を調製した後、通気攪拌培養もしくは振盪培養により、好ましくは20〜28℃の温度で1週間〜2か月間程度培養を行う。培養は培地のpHが3.5〜5に低下し、培地中に菌糸が蔓延した状態で終了する。
培養終了後培養物を抽出する。その好ましい方法としては、菌糸体に内在する酵素を利用して菌糸体を自己消化させると共に培養物を抽出するようにすることが好ましい。
具体的には、固体培地の場合は培養が終了した培養物を破砕し、必要に応じて少量の水を加え、30〜60℃で3〜6時間処理し、菌糸体の酵素反応を進め、自己消化させる。次いで、この破砕物を50℃以上の温水又は熱水に浸潤させ、有効成分を抽出する。抽出は、例えば1.2kg/cmの蒸気圧下で120℃というような加圧高温下で行うこともできる。こうして得られた抽出懸濁液を、好ましくは濾過または遠心分離して濾液又は上清を採取することにより、培地の分解物、菌糸体の代謝産物及び菌糸体細胞の分解物などを含む抽出物を得ることができる。
一方、液体培養の場合は、培養物全体を30〜60℃で3〜6時間処理し、菌糸体を自己消化させ、液体の懸濁培養物を得る。次いで、必要に応じて少量の水を加え、50℃以上、場合によっては高圧条件下(例えば1.2kg/cmの蒸気圧下)に加熱し、抽出物を採取する。この抽出物を、必要に応じて濾過又は遠心分離して濾液又は上清を採取することにより、培地の分解物、菌糸体の代謝産物及び菌糸体細胞の分解物などを含む抽出物を得ることができる。
こうして得られた抽出物は、液状のものをそのまま又は濃縮して利用することもできるが、凍結乾燥や噴霧乾燥などの手段によって粉末化して利用することもできる。抽出物として液状のものをそのまま又は濃縮して利用する場合には、例えば液状又はゼリー状のドリンクタイプの製品とすることもできるし、そのまま各種の飲食品に添加して利用することもできる。抽出物を粉末化して利用する場合には、常法によって、粉末、顆粒、錠剤、カプセル剤等として製品化することができるし、同様に各種の飲食品に添加して利用してもよい。
本発明の有効成分である上記抽出物(植物繊維質原料を含む培地に担子菌の菌糸体を培養して得られた培養物から抽出された成分)は、糖質を主体とした物質であるが、次のような物理化学的性質を有していることが好ましい。
(1) 分子量:100万以下
(2) 化学組成:
・糖質:30〜50質量%
・蛋白質:8〜20質量%
・水溶性リグニン:20〜40質量%
なお、上記抽出物中の糖質、蛋白質、及び水溶性リグニンの組成の範囲を特定するためには、それぞれフェノール硫酸法、セミミクロケルダール法、アセチルブロマイド法で測定して求められる質量組成で特定することが好ましい。
マンネン茸を用いて得られた上記培養抽出物(粉末)について安全性を試験した結果は次の通りである。
(A) 急性毒性試験(最小致死量)
・ラット単回経口投与 雄:22,500mg/Kg 以上
雌:22,500mg/Kg 以上
・マウス単回経口投与 雄:2,000mg/Kg 以上
雌:2,000mg/Kg 以上
(B) ラット3か月反復経口投与試験(最大無作用量)
雄:3,610mg/Kg
雌:4,190mg/Kg
本発明の抗うつ剤の有効投与量は、上記抽出物の固形分換算で、経口摂取において成人1日当たり1〜10gである。投与量がこれよりも少ないと、抗うつ作用の効果が十分に得られず、投与量がこれよりも多いと、軟便又は腹部膨満感が生じることがある。ただし、投与量が上記より多くても安全性には問題がない。
以下実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、これらの実施例は本発明の範囲を限定するものではない。
(1)培養培地抽出物の調製例
<調製例1>(バガスを用いたマンネン茸菌の固体培養)
バガス90質量部と、脱脂米糠10質量部とを配合し、水分70%となるように調整して固形培地を作り、常法通り高圧蒸気滅菌した。この固体培地にマンネン茸の菌糸を接種し、25℃に温度調節した培養室内で3か月培養し、培地中に菌糸体が蔓延した後、温度処理室に移して35℃で24時間加温し、次いで10℃の低温室で3日間処理した。その後、上記培養室で3日間培養し、培地を破砕機で親指程度の大きさに破砕した。破砕した培地を40℃で6時間処理し、自己消化を促進させた後、抽出タンクに詰め、60℃の温水を循環させながら16時間抽出した。得られた抽出液をカートリッジフィルターで濾過し、更にメンブランフィルターで濾過除菌後、濃縮し、凍結乾燥により褐色の粉末を得た。その成分を分析した結果は以下の通りであった。
・糖質 :40質量%(フェノール硫酸法)
・蛋白質 :12質量%(セミミクロケルダール法)
・水溶性リグニン :30質量%(アセチルブロマイド法)
・無機質 :13質量%(直接灰化法)
(2)動物試験
上記調製例1の方法で得たマンネン茸の菌糸体培養培地抽出物(以下、「MAK」という。)について、ラット(Sprague Dawley,、三協ラボサービス)を利用した動物試験により、その抗うつ効果を検討した。具体的には、MAKを1g/kgの投与量3mL/kgの容量で、ラットに1日1回経口ゾンデにて投与し、これを15日間続けて試験群とした(6匹)。また、抗うつ剤であるイミプラミンを、10mg/kgの投与量3mL/kgの容量で同様に投与し、これを陽性対照群とした(6匹)。更に、水のみを与えたラットを陰性対照群とした(6匹)。投与10日目のラットに高架式十字迷路試験を行い、投与14日目に強制水泳試験を行った。なお、試験当日は試験の1時間前に上記被検物質の投与を行った。
以下、試験例1において高架式十字迷路試験の結果を示し、試験例2において強制水泳試験の結果を示す。
<試験例1>(高架式十字迷路試験)
高架式十字迷路試験は、不安水準を評価する行動試験である。壁のない走行路(open arm;オープンアーム)と壁で囲まれている走行路(closed arm;クローズドアーム)が十字に交差する迷路を用いる。通常、被検動物は壁のない開かれた空間では不安や恐怖を感じるため、クローズドアームでの滞在時間が長くなる。抗不安薬の投与により、オープンアームでの滞在時間が増加する。本試験例では、迷路の上方に設置したビデオカメラによりラットの行動軌跡を取得し、ビデオトラッキングシステム(商品名「CompACT」、室町機械株式会社製)にて測定、解析し、行動指標として、10分間あたりのオープンアームとクローズドアームの両走行路への総進入回数(運動量)とオープンアーム滞在時間の割合(不安水準)を求めた。
図1には、基礎検討として、抗不安薬であるジアゼパムを0.5mg/kgの投与量で、ラットに試験の30分前に腹腔内投与したラット群について高架式十字迷路試験を行ったときの結果を示す。図1aに示すように、ジアゼパム投与により、オープンアームとクローズドアームの両走行路への総進入回数が、水のみを与えた対照に比べて増加しており、迷路内での運動量が増えていることが分かる。また、図1bに示すように、ジアゼパム投与により、オープンアーム滞在時間の割合が、水のみを与えた対照に比べて増加しており、不安水準が低減していることが分かる。
図2には、MAK投与群とイミプラミン投与群の投与開始から10日目に行った高架式十字迷路試験の結果を示す。図2aに示すように、MAK投与により、オープンアームとクローズドアームの両走行路への総進入回数が、水のみを与えた対照に比べて増加し、また、図2bに示すように、オープンアーム滞在時間の割合が、水のみを与えた対照に比べて増加していた。この結果は、ジアゼパムを投与した場合と同様の傾向であった。したがって、MAK投与により、迷路内での運動量が増加し、また、不安水準が低減することが明らかとなった。一方、イミプラミン投与では、不安水準の低減は認められたが(図2b)、迷路内での運動量の増加は認められなかった(図2a)。
<試験例2>(強制水泳試験)
強制水泳試験は、被検動物を逃避不可能な水槽内に入れ、それにより引き起こされる絶望状態(無動時間)がヒトでのうつ様症状に類似していること、抗うつ薬の投与により無動時間が短縮し臨床用量とも高い相関性が認められることから、抗うつ薬の特異性の高いスクリーニング法とされている。本試験例では、円柱状の容器に水深25cmの水をはり、その中にラットを入れ、5分間の観察時間のうち動作していない無動時間の割合を求めた。
図3には、基礎検討として、抗うつ薬であるイミプラミンを10mg/kg又は30mg/kgの投与量で、ラットに試験の30分前に腹腔内投与したラット群について強制水泳試験を行ったときの結果を示す。図3に示すように、生理食塩水のみを与えた対照に比べて、イミプラミン投与によりその投与量に依存的に無動時間が低減していることが分かる。
図4には、MAK投与群とイミプラミン投与群の投与開始から14日目に行った強制水泳試験の結果を示す。図4に示すように、MAK投与により、水のみを与えた対照に比べて有意に(危険率0.05未満)無動時間が低減していた。また、イミプラミン投与においても有意な無動時間の低減が認められた。
(3)培養培地抽出物のその他の調製例
<調製例2>(バガスを用いた椎茸菌の固体培養)
バガス80質量部と、脱脂米糠20質量部とを配合し、水分70%となるように調整して固体培地を作り、常法通り高圧蒸気滅菌した。この固体培地に椎茸の菌糸を接種し、22〜24℃に温度調節した培養室内で4か月間培養し、培地中に菌糸体が蔓延した後、温度処理室に移して32〜34℃で24時間加温し、次いで10℃の低温室で5日間処理した。その後、上記培養室で2日間培養し、培地を破砕機で2回破砕した。破砕した培地を50℃で4時間処理し、自己消化を促進させた後、抽出タンクに詰め、60℃の温水を循環させながら16時間抽出した。得られた抽出液を珪藻土のフィルターケーキで予備濾過し、更にメンブランフィルターで濾過除菌後、濃縮し、凍結乾燥により褐色の粉末を得た。その成分を分析した結果は以下の通りであった。
・糖質 :35%(フェノール硫酸法)
・蛋白質 :12%(セミミクロケルダール法)
・水溶性リグニン :35%(アセチルブロマイド法)
・無機質 :13%(直接灰化法)
<調製例3>(トウモロコシの茎を用いた椎茸菌の固体培養)
トウモロコシの茎を水洗いし乾燥した後、破砕し、米糠を質量比で2割加え、水分70%となるように調整して固体培地を作り、常法通り高圧蒸気滅菌した。この固体培地に椎茸の菌糸を接種し、調製例2と同様にして培養抽出物を得た。その成分を分析した結果は以下の通りであった。
・糖質 :40%(フェノール硫酸法)
・蛋白質 :12%(セミミクロケルダール法)
・水溶性リグニン :35%(アセチルブロマイド法)
・無機質 :12%(直接灰化法)
<調製例4>(熊笹を用いたマンネン茸菌の固体培養)
熊笹の色素、香りをエチルアルコールで抽出した繊維残渣を破砕したものに米糠を質量比で1割加え、水分70%となるように調整して固体培地を作り、常法通り高圧蒸気滅菌した。この固体培地にマンネン茸の菌糸を接種し、調製例2と同様にして培養抽出物を得た。その成分を分析した結果は以下の通りであった。
・糖質 :30%(フェノール硫酸法)
・蛋白質 :15%(セミミクロケルダール法)
・水溶性リグニン :35%(アセチルブロマイド法)
・無機質 :10%(直接灰化法)
<調製例5>(バガスを用いた椎茸菌の液体培養)
水1L(リットル)に対し、ミキサーで細かく破砕したバガス60g、乾燥オカラ20g、米糠20g、イーストエキス2gを加え、常法通り高圧蒸気滅菌した。この液体培地に椎茸の菌糸を接種し、23℃で3週間通気培養した後、培養液を60℃で1時間、80℃で2時間加温し、菌糸の酵素による自己消化反応を進行させると共に代謝物を抽出させた。培養液は3,000rpmで30分間遠心分離し、沈殿物を除き、褐色の液を得た。この抽出液を凍結乾燥し、分析した結果は、以下の通りであった。
・糖質 :38%(フェノール硫酸法)
・蛋白質 :16%(セミミクロケルダール法)
・水溶性リグニン :35%(アセチルブロマイド法)
・その他 :11%
<調製例6>(熊笹を用いたマンネン茸菌の液体培養)
熊笹の色素、香りをエチルアルコールで抽出した繊維残渣をミキサーで細かく破砕したものを水1Lに対し90g、米糠10g、イーストエキス5gを加え、常法通り高圧蒸気滅菌した。この液体培地にマンネン茸の菌糸を接種して、23℃で2週間通気培養を行った。培養物は、調製例4と同様の方法で加熱、遠心処理し、濃褐色の液を得た。この抽出液を凍結乾燥し、分析した結果は、以下の通りであった。
・糖質 :33%(フェノール硫酸法)
・蛋白質 :18%(セミミクロケルダール法)
・水溶性リグニン :40%(アセチルブロマイド法)
・その他 : 9%
<調製例7>(バガスを用いたヤマブシ茸の固体培養)
バガス65質量部、小麦ふすま20質量部、米糠10質量部、乾燥イースト5質量部を配合し、水分70%となるように調整して固体培地を作り、常法通り高圧蒸気滅菌した。この固体培地にヤマブシ茸の菌糸を接種し、調製例2と同様にして培養抽出物を得た。その成分を分析した結果は以下の通りであった。
・糖質 :43%(フェノール硫酸法)
・蛋白質 :12%(セミミクロケルダール法)
・水溶性リグニン :28%(アセチルブロマイド法)
・無機質 :10%

Claims (5)

  1. 植物繊維質原料を含む培地を用いて担子菌の菌糸体を培養し、その培養物から抽出して得た、糖質、蛋白質、及び水溶性リグニンを含む抽出物を有効成分として含有することを特徴とする抗うつ剤。
  2. 前記抽出物は、前記培養物から、担子菌の自己消化を行って得られたものである請求項1記載の抗うつ剤。
  3. 前記植物繊維質原料が、禾本科植物から調製されたものである請求項1又は2記載の抗うつ剤。
  4. 前記植物繊維質原料が、バガス、トウモロコシの茎葉、小麦ふすま、米糠、稲藁、茅、熊笹、及び竹から選ばれた1種又は2種以上から調製されたものである請求項1又は2記載の抗うつ剤。
  5. 前記担子菌が、マンネン茸、ブクリョウ、コフキサルノコシカケ、カワラ茸、椎茸、ヒラ茸、マイ茸、エノキ茸、シメジ茸、ヤマブシ茸、及びアガリクスから選ばれたものである請求項1〜4のいずれか1つに記載の抗うつ剤。
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