JP5684989B2 - トゲドコロ根茎の酵素処理物及び麹菌発酵処理物 - Google Patents

トゲドコロ根茎の酵素処理物及び麹菌発酵処理物 Download PDF

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Description

本発明は、食品、医薬、化粧品分野で有用な組成物、及び当該組成物の製造方法に関する。
トゲドコロ(学名:Dioscorea esculenta)は、クーガイモとも呼ばれる主に九州以南で栽培されているヤムイモの一種である。最近、トゲドコロには抗疲労作用、持久力増強作用、滋養強壮作用、及び筋肉増強作用が認められることが明らかになっている(特許文献1)。また、トゲドコロは、ヤムイモの中でも特にジオスゲニン配糖体含量が高い種であることが知られており、この点に着目した健康志向食品の開発も行われている(特許文献2)。
国際公開第2008/123417号パンフレット 特開2007−274985号公報
本発明の目的は、食品、医薬及び化粧品分野で有用な、ジオスゲニン配糖体を豊富に含むトゲドコロ根茎由来の組成物、該組成物を効率よく製造する方法、並びにジオスゲニン配糖体の製造方法を提供することにある。
本発明の第1の発明は、トゲドコロ根茎を、糖質加水分解活性を有する酵素剤及び/又は麹菌により処理して得られる組成物に関する。
本発明の第1の発明の態様としては、トゲドコロ根茎を、糖質加水分解活性を有する酵素剤により加水分解処理して得られる組成物が挙げられ、下記(1)〜(3)の工程を含む方法により得られる。
(1)水とトゲドコロ根茎を混合する工程、
(2)工程(1)で得られた混合物に糖質加水分解活性を有する酵素剤を添加し、トゲドコロ根茎を加水分解処理する工程、及び
(3)工程(2)で得られた加水分解処理物より、固層を回収する工程。
本発明の第1の発明に使用する糖質加水分解活性を有する酵素剤としては麹菌由来の酵素剤が挙げられる。
また本発明の第1の発明の別の態様としては、トゲドコロ根茎を、麹菌により発酵処理して得られる組成物が挙げられ、下記(4)〜(6)の工程を含む方法により得られる。
(4)水とトゲドコロ根茎を混合する工程、
(5)工程(4)で得られた混合物に麹菌を添加し、トゲドコロ根茎を発酵処理する工程、及び
(6)工程(5)で得られた発酵処理物より、固層を回収する工程。
更に本発明の第1の発明の他の態様としては、トゲドコロ根茎を、糖質加水分解活性を有する酵素剤及び麹菌により加水分解処理及び発酵処理して得られる組成物が挙げられ、下記(7)〜(9)の工程を含む方法により得られる。
(7)水とトゲドコロ根茎を混合する工程、
(8)工程(7)で得られた混合物に糖質加水分解活性を有する酵素剤及び麹菌を添加し、トゲドコロ根茎を加水分解処理及び発酵処理する工程、及び
(9)工程(8)で得られた処理物より、固層を回収する工程。
本発明の第1の発明に使用する麹菌としては白麹菌及び黒麹菌から選択される麹菌が挙げられ、当該麹菌としてはアスペルギルス・カワチ(Aspergillus kawachii)、アスペルギルス・アワモリ(Aspergillus awamori)、アスペルギルス・サイトイ(Aspergillus saitoi)、及びアスペルギルス・ウサミイ(Aspergillus usamii)からなる群より選択される少なくとも1種の麹菌が挙げられる。
本発明の第2の発明は本発明の第1の発明の組成物を含有する食品に関する。
本発明の第3の発明は本発明の第1の発明の組成物を含有する化粧料に関する。
本発明の第4の発明は本発明の第1の発明の組成物を含有する抗疲労剤、持久力増強剤、滋養強壮剤、又は体内脂肪低減剤に関する。
本発明の第5の発明は本発明の第1の発明の組成物の製造方法であって、トゲドコロ根茎を、糖質加水分解活性を有する酵素剤及び/又は麹菌により処理する工程を含む方法に関する。
本発明の第5の発明の態様としては、下記(10)〜(12)の工程を含む方法が挙げられる。
(10)水とトゲドコロ根茎を混合する工程、
(11)工程(10)で得られた混合物に糖加水分解活性を有する酵素剤を添加し、トゲドコロ根茎を加水分解処理する工程、及び
(12)工程(11)で得られた加水分解処理物より、固層を回収する工程。
また本発明の第5の発明の別の態様としては、下記(13)〜(15)の工程を含む方法が挙げられる。
(13)水とトゲドコロ根茎を混合する工程、
(14)工程(13)で得られた混合物に麹菌を添加し、トゲドコロ根茎を発酵処理する工程、及び
(15)工程(14)で得られた発酵処理物より、固層を回収する工程。
更に本発明の第5の発明の他の態様としては、下記(16)〜(18)の工程を含む方法が挙げられる。
(16)水とトゲドコロ根茎を混合する工程、
(17)工程(16)で得られた混合物に糖加水分解活性を有する酵素剤及び麹菌を添加し、トゲドコロ根茎を加水分解処理及び発酵処理する工程、及び
(18)工程(17)で得られた処理物より、固層を回収する工程。
本発明の第6の発明は、ジオスゲニン配糖体の製造方法であって、本発明の第5の発明の方法により得られた組成物よりジオスゲニン配糖体を採取する工程を含む方法に関する。
本発明において水とは水性液体であって、本発明の方法に使用できるものであれば限定はない。またトゲドコロ根茎とは本発明の方法の原料として使用できるものであれば限定はなく、トゲドコロ根茎及びその処理物を包含する。
本願の発明者らは、トゲドコロ根茎を、糖質加水分解活性を有する酵素剤及び/又は麹菌により処理した場合に、驚くべきことに、トゲドコロ根茎に含まれるジオスゲニン配糖体は加水分解を受けず、ジオスゲニン配糖体を高い含有率で含む組成物が得られることを見出し、本発明を完成させた。本発明により、ジオスゲニン配糖体を豊富に含む組成物、該組成物を効率よく製造する方法、並びにジオスゲニン配糖体の製造方法が提供される。
(1)本発明の組成物及びその製造方法
本発明の組成物は、トゲドコロ根茎を、糖質加水分解活性を有する酵素剤及び/又は麹菌により処理して得られる。トゲドコロ根茎に糖質加水分解活性を有する酵素剤や麹菌を作用させた場合、ジオスゲニン配糖体は加水分解を受けずにその構造が維持されるが、トゲドコロ根茎の細胞壁等を構成する多糖は加水分解を受け低分子化する。また、麹菌を用いる場合や酵素剤にリパーゼやプロテアーゼが含まれる場合には、更にトゲドコロ根茎に含まれるタンパク質や脂質も分解される。これによって、ジオスゲニン配糖体以外のトゲドコロ根茎の構成成分の多くが水に可溶性となる。ジオスゲニン配糖体は水に難溶性であるため、糖質加水分解活性を有する酵素剤や麹菌でトゲドコロ根茎を処理して得られる水に難溶性の組成物は、ジオスゲニン配糖体を高濃度で含有する。従って、糖質加水分解活性を有する酵素剤及び/又は麹菌によりトゲドコロ根茎を処理した後、固液分離で固層を分取することにより、ジオスゲニン配糖体を豊富に含む組成物を採取することができる。
本発明の組成物の原料となるトゲドコロ根茎としては、例えば収穫したそのままでもよく、好適には、例えばトゲドコロ根茎の磨砕物、粉砕物、破砕物又はこれら混合物、更に好適にはこれらの乾燥粉末等の処理物が使用できる。
本明細書において、粉砕物、破砕物とは、例えば、植物体を裁断したものや、乾燥させた後に砕いたもののことを指し、一般には粒径の大きいものを破砕物と称し、粒径の小さいものを粉砕物と称す。また、本明細書において、乾燥粉末とは、前記の粉砕物、破砕物よりもさらに粒径が小さな乾燥物ことを指し、このような乾燥粉末の製造方法としては、例えばトゲドコロ根茎を乾燥させ、粉砕機を使用して粉砕することで粉状のトゲドコロ根茎の乾燥粉砕物を得る方法が挙げられる。
また、明日葉等のセリ科の植物、ガゴメ、モズク等の褐藻類、ブナシメジ、ハタケシメジ、ホンシメジ、及び/又はマツタケ等のキノコ類をトゲドコロ根茎と混合し、これをその後の糖質加水分解活性を有する酵素剤による加水分解処理や麹菌を用いた発酵処理に供することにより、多機能の生理活性や任意の食感を有する組成物を得ることができる。
本発明の組成物の原料となるトゲドコロ根茎は、そのまま糖質加水分解活性を有する酵素剤による加水分解処理や麹菌を用いた発酵処理に供してもよく、この方法も本発明に包含されるが、水性液体と混合した後にこれらの処理に供するのが好適である。水性液体としては、水、例えば水道水、脱イオン水、蒸留水等が例示され、水には無機塩(食塩等)や有機塩等が含まれていてもよい。また、所望により、他の成分(糖質加水分解活性を有する酵素剤の活性を増強させる物質や麹菌の生育促進のための栄養源等)が添加された水を使用してもよい。なお、トゲドコロ根茎と水性液体とを混合する場合は、pHをその後の糖加水分解処理や麹菌による発酵処理に適したpHに調整してもよい。このようなpHとしては、本発明に好適であれば特に限定はないが、pH2〜10が好ましく、pH3〜9がより好ましく、pH3.5〜8が更により好ましい。
トゲドコロ根茎やトゲドコロ根茎と水性液体との混合物は、糖質加水分解活性を有する酵素剤による加水分解処理や麹菌を用いた発酵処理を行う前に、加熱処理を施してもよい。当該加熱処理の条件は、その後の酵素剤によるトゲドコロ根茎の加水分解処理及び/又は麹菌によるトゲドコロ根茎の発酵処理に適した条件であればよく、温度条件としては、例えば70℃〜130℃が好ましく、好適には80℃〜120℃、更に好適には90℃〜110℃である。また、特に本発明を限定するものではないが、加熱処理時間としては、5分〜10時間が好ましく、好適には10分〜5時間、更に好適には15分〜1時間である。
本明細書において、糖加水分解活性を有する酵素剤とは、糖質加水分解酵素活性(グリコシド結合を加水分解する活性)を有する酵素を含有する組成物のことを言い、例えば、ペクチナーゼ、キシラナーゼ、ヘミセルラーゼ、マンナナーゼ、アミラーゼ、グルコアミラーゼ、グルカナーゼ、グルコシダーゼ、及びセルラーゼからなる群から選択される少なくとも一種の糖加水分解酵素を含有する酵素組成物が例示される。また、当該酵素剤は、さらにプロテアーゼやリパーゼを含有していてもよい。ここに例示した糖加水分解酵素の由来生物としては、特に本発明を限定するものではないが、アスペルギルス・カワチ(Aspergillus kawachii)、アスペルギルス・アワモリ(Aspergillus awamori)、アスペルギルス・サイトイ(Aspergillus saitoi)、アスペルギルス・ウサミイ(Aspergillus usamii)、アスペルギルス・ウサミイ・ミュータント・シロウサミイ(Aspergillus usamii mut. Shiro−usamii)、アスペルギルス・オリゼー(Aspergillus oryzae)等の麹菌、アスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger)等のクロカビ、バチルス・サブチリス(Bacillus subtillis)、バチルス・アミロリクエファシエンス(Bacillus amyloliquefaciens)等のグラム陽性菌、並びにリゾプス sp.(Rhizopus sp.)、トリコデルマ・リーセイ(Trichoderma reesei)のような糸状菌が例示される。本発明に使用可能な酵素剤としては、上記生物より公知の方法により調製したものや市販されているものを用いることができる。市販されているものの例としては、スクラーゼ(登録商標、三菱化学フーズ社)、コクラーゼ(登録商標、三菱化学フーズ社)、グルターゼ(エイチビィアイ社)、セルロシン(エイチビィアイ社)、グルク吟(天野エンザイム社)ユニアーゼ(登録商標、ヤクルト薬品工業社)等の食品加工用の酵素剤が例示される。このうち、果汁清澄用の酵素剤であるスクラーゼ(登録商標)A(三菱化学フーズ社)には、麹菌由来のペクチナーゼ、キシラナーゼ、プロテアーゼ、リパーゼ及びアミラーゼが含まれる。
本明細書において、麹菌とは、アスペルギルス・アワモリ、アスペルギルス・サイトイ、アスペルギルス・ウサミイ等の黒麹菌、アスペルギルス・カワチ、アスペルギルス・ウサミイイ・ミュータント・シロウサミイ等の白麹菌、並びにアスペルギルス・オリゼー等の黄麹菌及びその白色変異株であるアスペルギルス・ソヤ(Aspergillus sojae)のことを言う。これらの麹菌は、ペクチナーゼ、キシラナーゼ、ヘミセルラーゼ、マンナナーゼ、アミラーゼ、グルコアミラーゼ、グルカナーゼ、グルコシダーゼ、セルラーゼ等の酵素を産生する。トゲドコロ根茎の発酵に用いる麹菌としては、特に本発明を限定するものではないが、黒麹菌又は白麹菌が好ましく、好適にはアスペルギルス・カワチ、アスペルギルス・アワモリを用いることができる。
本発明の組成物の製造には、糖質加水分解活性を有する酵素剤のみを用いても、麹菌のみを用いても、糖加水分解活性を有する酵素剤を用いた加水分解処理と麹菌を用いた発酵処理とを併用してもよい。
糖質加水分解活性を有する酵素剤でトゲドコロ根茎を処理する場合、酵素剤の添加量、反応条件等は、ジオスゲニン配糖体を高濃度で含有する組成物が得られる条件であれば特に限定はなく、使用する酵素剤の性質等を考慮して適宜決定することができる。例えば、酵素剤としてスクラーゼ(登録商標)Aを用いる場合、原料のトゲドコロ根茎に対して 0.001重量%〜20重量%の酵素剤を用いればよく、室温〜50℃の温度範囲で、1時間〜3日間程度反応すればよい。トゲドコロ根茎の酵素剤による処理の後には、必要に応じて酵素を失活させる処理(加熱処理等)を行ってもよい。
麹菌でトゲドコロ根茎を発酵処理する場合、トゲドコロ根茎に麹菌の胞子を直接接種しても、予め準備した固体麹や液体麹(麹菌培養液)をトゲドコロ根茎やトゲドコロ根茎と水性液体との混合物に添加してもよい。固体麹は酒類製造に用いられる公知の方法により製造することができる。固体麹の原料としては米、麦類、芋類、豆類、雑穀類等を使用でき、必ずしもトゲドコロ根茎である必要はない。また、液体麹は、液体培地に麹菌の胞子又は前培養した麹菌の菌糸を接種して培養することにより製造できる。
麹菌によるトゲドコロ根茎の発酵処理の条件は、ジオスゲニン配糖体を高濃度で含有する組成物が得られる条件であれば特に限定はないが、温度条件としては5℃〜40℃が好ましく、15℃〜30℃がより好ましい。また、発酵時間も特に限定はないが、1日間〜30日間が好ましく、1日間〜7日間がより好ましい。トゲドコロ根茎の麹菌による発酵処理の後には、必要に応じて滅菌処理を行ってもよい。
麹菌による発酵処理と糖質加水分解活性を有する酵素剤による加水分解処理とを併用してトゲドコロ根茎を処理する場合には、どちらの処理を先に行ってもよく、また、麹菌による処理と酵素剤による処理とを同時に行ってもよい。
本発明の組成物の例としては、ジオスゲニン配糖体を組成物の乾燥重量1g当たり100μg〜500mg含み、ジオスゲニン低含有でジオスゲニン配糖体高含有の組成物が提供できる。
(2)本発明の食品
本発明の食品は、本発明の組成物を含有することを特徴とする。本発明の組成物は生臭さ、えぐみ等が除去され、舌ざわりが改善され、甘み等増強された食品製造に好適な素材である。本発明の食品の製造法に特に限定はなく、例えば、配合、調理、加工等は一般の食品のものに従えばよく、それらの製造法により製造することができ、得られた食品に前述の本発明の組成物が含有されていればよい。前記食品の種類にも特に限定はなく、例えば、本発明の組成物が含有されてなる、穀物加工品、油脂加工品、大豆加工品、食肉加工品、水産製品、乳製品、野菜・果実加工品、菓子類、アルコール飲料、嗜好飲料、調味料、香辛料などの農産・林産加工品、畜産加工品、水産加工品などが挙げられる。前記食品は液体形状であってもよい。すなわち、本発明の食品は飲料を包含する。
本発明の食品中のジオスゲニン配糖体の含有量に特に限定はないが、その官能と活性発現の観点から適宜選択でき、例えば、食品100重量%中、0.001〜10重量%である。
また、本発明の食品は、抗疲労作用、持久力増強作用、滋養強壮作用又は筋肉増強作用が期待できる他の成分、例えば、ニンニク、ニンニクエキス、卵黄、すっぽんエキス、プロポリス、ローヤルゼリー、高麗人参、タウリン、冬虫夏草、インヨウカク、マムシ、コエンザイムQ10、α−リポ酸、ウスヒラタケ、プラセンタエキス、ヒドロキシプロピル化澱粉、各種アミノ酸等をさらに含んでいても良い。また本発明の食品は、種々の機能性素材、例えばアガリクス、明日葉、明日葉カルコン、アスタキサンチン、α−リポ酸、アガロオリゴ糖、イチョウ葉、ウコン、エラスチン、L−カルニチン、核酸、キトサン、共役リノール酸、グルコサミン、コエンザイムQ10、コラーゲン、コンドロイチン、植物ステロール、スピルリナ、セラミド、大豆イソフラボン、トゲドコロ、ナットウキナーゼ、ニンニク、ヒアルロン酸、ビルベリー、フコイダン、プロポリス、β−グルカン、ボタンボウフウ、マカ、松樹皮抽出物、メシマコブ、ルテイン、ロイヤルゼリーからなる群より選択される少なくとも1種の健康食品素材をさらに含有していてもよい。
(3)本発明の化粧料
本発明の化粧料は、本発明の組成物を含有することを特徴とする。本発明の化粧料には、本発明の組成物以外のその他の成分として、所望により1,3−ブチレングリコール、ピロリドンカルボン酸塩等の保湿剤、流動パラフィン、ワセリン、オリーブ油、スクワラン、ラノリン、合成エステル油等の皮膚柔軟剤、ヤシ油、パームオイル等の油脂類、ビタミンE等のビタミン類、ミツロウ、プロピレングリコールモノステアレート、ステアリン酸等の界面活性剤、ステアリルアルコール等の乳化安定助剤、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油等の可溶化剤、メチルパラベン等の防腐剤、顔料、抗酸化剤、紫外線吸収剤、薬理活性物質、基剤、界面活性剤等を含有させることができる。さらに、グリセリン、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ヒアルロン酸に代表される多糖類等の保水作用を有するものを併用してもよい。
本発明の化粧料の形状としては、本発明の組成物が有している生理作用を期待しうるものであれば特に限定はなく、たとえば、ローション類、乳液類、クリーム類、パック類、浴用剤、洗顔剤、浴用石ケン、浴用洗剤又は軟膏が好適である。本発明の化粧料は、本発明の有効成分及び所望により前記その他の成分を原料として用い、化粧品分野における公知の方法に従って適宜製造することができる。
本発明の化粧料中のジオスゲニン配糖体の含有量に特に限定はないが、その官能と活性発現の観点から適宜選択でき、例えば、化粧料100重量%中、0.001〜10重量%である。
(4)本発明の疲労剤、持久力増強剤、滋養強壮剤、又は体内脂肪低減剤
本発明の疲労剤、持久力増強剤、滋養強壮剤、又は体内脂肪低減剤は、本発明の組成物を含有することを特徴とする。本発明において、当該剤の形状としては特に限定はないが、粉状、固形状、液状のいずれの形状であってもよい。また、本発明の組成物を公知の方法で造粒して粒状の固形物として使用することができる。造粒方法としては、特に限定はないが、転動造粒、攪拌造粒、流動層造粒、気流造粒、押出し造粒、圧縮成型造粒、解砕造粒、噴射造粒又は噴霧造粒等が例示される。また、粉状の前記処理物を液体、例えば水やアルコール等に溶解して液状とし、当該剤として使用することもできる。
本明細書において、疲労とは、酷使により筋肉・神経などの機能が低下する現象をいい、ここで機能の低下とは、身体的及び精神的作業能力の量的又は質的な低下を意味する。すなわち、特に限定はないが、水泳等の運動を行ったあとの肉体疲労、知的労働後の精神疲労、社会生活を送る上で蓄積する肉体的及び精神的な複合疲労を意味する。さらに、本明細書において疲労とは、過労死に至る状態も包含される。抗疲労剤とは、これらのような疲労状態の回復及び減少、さらに疲労を予防する組成物を意味する。
本明細書において、持久力とは、継続して長く運動し続けることのできる体力をいい、持久力増強剤とは、摂取することにより、その継続時間が延長できる組成物を意味する。
本明細書において、滋養強壮作用とは、肉体的もしくは精神的疲労時に栄養補給を行うことで、健康な状態に改善する作用、もしくは精力増強など、健康な状態からさらに肉体的もしくは精神的能力を強める作用を意味し、滋養強壮剤とは、このような作用を示す組成物を意味する。
本明細書において、体脂肪低減作用とは、体脂肪(皮下脂肪及び内臓脂肪)を減らす作用を意味し、体脂肪低減剤とは、このような作用を示す組成物を意味する。
本発明者らは、トゲドコロ根茎に含まれるジオスゲニン配糖体に脂質代謝(脂肪燃焼)に関与する酵素群の遺伝子の発現を促進する作用があることを見出した。このことは、ジオスゲニン配糖体が代謝系に関与して体脂肪低減効果を発揮することを示す。脂質代謝(脂肪燃焼)に関与する酵素群の遺伝子としては、例えば、エネルギー代謝に係る遺伝子の転写活性化因子であるPGC−1a(PPARγ coactivator−1)、脂質代謝に係る遺伝子の発現を調節するPPAR−α(peroxisome proliferator−activated receptor−alpha)、ペルオキシソームにおける脂肪酸β酸化に関与するACO(acyl−CoA oxidase)、ミトコンドリアにおける脂肪酸β酸化に関与するMCAD(medium chain acyl−CoA dehydrogenase)、ミトコンドリアのエネルギー転換、熱産生に関与するUCP3(uncoupling protein 3)等が挙げられる。
本発明の組成物は、ジオスゲニン配糖体を豊富に含むため、特に体脂肪低減剤として有用である。
本発明で使用される剤は、その作用発現にとっての有効量の投与を生体に行っても毒性は認められない。
(5)本発明のジオスゲニン配糖体の製造方法
本発明のジオスゲニン配糖体の製造方法は、前記の本発明の組成物よりジオスゲニン配糖体を精製、採取もしくは単離する工程を含む。ジオスゲニン配糖体の精製には通常の天然物の精製方法を用いることができ、例えば、溶媒による抽出やクロマトグラフィーでの分離によりジオスゲニン配糖体を精製することができる。さらに、公知のジオスゲニン配糖体の単離、精製方法を適用してもよい。本発明のジオスゲニン配糖体の製造方法は、ジオスゲニン配糖体を高濃度で含有する本発明の組成物を原料とするため、高効率でジオスゲニン配糖体を効率よく製造することができる。
参考例 トゲドコロ由来ジオスゲニン配糖体による脂肪燃焼関連遺伝子の発現増強作用
[1]トゲドコロ60%エタノール抽出物の分画
トゲドコロ粉末10gに対して、60%エタノール100mLを添加し、攪拌しながら25℃で24時間抽出を行った。抽出液を吸引濾過後、濃縮乾固し、乾固物を60%エタノール10mLに溶解した。得られた溶解液のうち2.5mL分をHPLCに処し分画を行った。HPLC条件を表1に示す。
Figure 0005684989
各フラクションはUV205nmの吸収を指標に表2に示す保持時間ごとに分画した。
Figure 0005684989
[2]フラクション7〜10の構造解析
質量分析装置(API300、Applied Biosystems社製)を用いてフラクション7〜10の分子量の測定を行った。その結果、フラクション7と8はともに分子量1014、フラクション9は分子量868、フラクション10は分子量884であった。
次に、フラクション7〜10を以下の条件で酸加水分解した。フラクション7〜10の各0.1mLに80%エタノール0.2mLを加えて撹拌し、次に10M硫酸0.2mLを加えて100℃で1時間酸加水分解を行った。反応終了後、水3mLを加え、2mLのt−ブチルメチルエーテル(BME)で液―液分配しBME層を回収した。水層については2mLのBMEによる液―液分配をさらに2回繰り返した。次に、計3回の液―液分配により得られたBME層を混合し、そこに1M水酸化ナトリウム水溶液1mLを加え攪拌後、BME層を回収した。回収したBME層に再度1M水酸化ナトリウム水溶液1mLを加えて攪拌後、BME層を回収した。得られたBME層に水1mLを加えて攪拌後、BME層を回収して濃縮乾固し、乾固物をエタノール1mLに溶解した。続いて、酸加水分解物を表3の条件でHPLC分析し、市販のジオスゲニン標準物質(和光純薬工業社製)と比較した。その結果、全てのフラクションからジオスゲニンが検出されたことから、フラクション7〜10がジオスゲニン配糖体であることが明らかとなった。
Figure 0005684989
さらに、フラクション8について、表4の条件でHPLC分析し、市販のジオスシン標準物質(ChromaDex社製)と比較した。その結果、フラクション8はジオスシンであることが明らかとなった。
Figure 0005684989
[3]活性測定
マウス肝臓由来Hepa1c1c7細胞を、10%ウシ胎児血清、1%Penicillin−Streptomycin含有、ダルベッコ改良イーグル培地(シグマ社製、D5796)に4×10個/mLになるように懸濁し、12穴プレートの各ウェルに2mLずつ加えた後、5%炭酸ガス存在下、37℃で一晩培養した。次に、新鮮な培地に交換し、各ウェルに[1]で調製したフラクション7〜10をジオスゲニン配糖体の終濃度が2.5〜10μMとなるように添加し、24時間培養した。なお、陰性対照としてジメチルスルホキシド(DMSO)添加の区分を設定した。
培養終了後、培地を除き0.5mLのRNAiso(タカラバイオ社製)を加え、細胞を1.5mLのエッペンチューブに回収した。室温で5分間放置後、0.1mLのクロロホルムを加え、乳白色になるまでよく振り混ぜた。再度室温で5分間放置した後、10,000rpm、15分間、4℃で遠心し、上清を別のエッペンチューブに移した。これに0.25mLのイソプロパノールを加え、よく混合し、室温で10分間放置した。10,000rpm 、10分間4℃で遠心し、得られた沈殿を0.5mLの75%エタノールで洗浄した。10,000rpm、5分間4℃で遠心後、沈殿を乾燥させた。この沈殿を20μLの注射用水で溶解し、total RNA水溶液を得た。
逆転写反応およびリアルタイムPCRは、SYBR(登録商標) PrimeScript(登録商標) RT−PCR Kit(タカラバイオ社製)を用いて行った。リアルタイムPCRは、マウス由来PGC−1a遺伝子に特異的なプライマー対(配列番号:1、及び配列番号:2)、マウス由来ACO遺伝子に特異的なプライマー対(配列番号:3、及び配列番号:4)、対照としてマウス由来Actb(β−アクチン)遺伝子に特異的プライマー対(配列番号:5、及び配列番号:6)を用いた反応についてそれぞれ行った。測定は、Thermal Cycler Dice(登録商標) Real Time System(タカラバイオ社製)を用いて行った。測定は、全て3連で行った。
その結果を表5に示す。すなわち、表5はトゲドコロ由来のジオスゲニン配糖体を添加した細胞における陰性対照の細胞に対するPGC−1a及びACOのmRNA発現量比を示すものであり、ジオスゲニン配糖体に顕著なPGC−1a及びACOのmRNAを発現誘導する活性が認められた。PGC−1aは、エネルギー代謝に係る遺伝子の転写活性化因子であり、ACOはペルオキシソームにおける脂肪酸β酸化に関与することが知られている。従って、上記の結果は、トゲドコロ由来のジオスゲニン配糖体に脂質代謝(脂肪燃焼)に関与する酵素群の遺伝子の発現を促進する作用があり、ジオスゲニン配糖体が代謝系を介して体脂肪低減効果を発揮することを示す。
Figure 0005684989
[4]ジオスゲニン配糖体とジオスゲニンの活性比較
[3]と同様の方法でHepa1c1c7細胞に[1]で調製したジオスゲニン配糖体画分フラクション8およびジオスゲニン(Sigma社)を終濃度が1〜4μMとなるように添加し24時間培養した。なお、ジオスゲニン配糖体の陰性対照としてDMSO添加の区分を、ジオスゲニンの陰性対照としてDMFを設定した。培養終了後、[3]と同様の方法により、PGC−1a及びACOのmRNAの発現量を測定した。その結果を表6に示す。
すなわち、表6はジオスゲニン配糖体およびジオスゲニンを添加した細胞における陰性対照の細胞に対するPGC−1a及びACOのmRNA発現量比を示すものであり、ジオスゲニン配糖体に顕著なPGC−1a及びACOのmRNAを発現誘導する活性が認められたが、ジオスゲニンにはこれらの活性はほとんど認められなかった。
Figure 0005684989
実施例1
[1]麹菌培養液の調製
液体培地(2%デキストリン、1%ポリペプトン、0.5%リン酸二水素カリウム、0.1%硝酸ナトリウム、0.05%硫酸マグネシウム)70mLに種麹として焼酎K型白麹菌(ビオック製)を播種し、25℃で2日間攪拌培養した。
[2]トゲドコロ根茎の麹菌処理
トゲドコロ根茎の乾燥粉末25gを蒸留水475mLに加えて混合した後、105℃で20分間加熱殺菌した。冷却後、[1]で調製した麹菌培養液を25mL加え、40℃で3日間培養した。培養終了後、培養液を105℃で20分間加熱殺菌した。得られた培養液について遠心分離により固液分離し、沈殿物を得た。
[3]トゲドコロ根茎の酵素剤存在下での麹菌処理
トゲドコロ根茎の乾燥粉末25gを蒸留水475mLに加えて混合した後、105℃で20分間加熱殺菌した。冷却後、[1]で調製した麹菌培養液を25mL、及びスクラーゼ(登録商標)A(三菱化学フーズ社)を0.5g加え、40℃で3日間培養した。培養終了後、培養液を105℃で20分間加熱殺菌した。得られた培養液について遠心分離により固液分離し、沈殿物を得た。
[4]各種種麹によるトゲドコロ根茎の処理
種麹として焼酎K型白麹菌の代わりに泡盛黒麹(ビオック社)、黒麹NK麹(河内源一郎商店)又は白麹菌711C(Aspergillus kawachii 711C:今野もやし社)を用いる以外は上記の[1]〜[3]と同様の方法で、トゲドコロ根茎の麹菌処理物を得た。
[5]総ジオスゲニン(ジオスゲニン配糖体+配糖体化していない遊離のジオスゲニン)量の定量
上記の[2]〜[4]で得られた各沈澱物5gに80%エタノール5mLを加えて攪拌し、さらに10M硫酸1mLを加えて100℃で2時間酸加水分解を行った。反応終了後、水15mLを加え、10mLのt−ブチルメチルエーテル(BME)で液―液分配しBME層を回収した。水層に対して同量のBMEによる液―液分配をさらに2回繰り返した。次に、得られたBME層に1M水酸化ナトリウム水溶液5mLを加え攪拌後BME層を回収し、回収したBME層に再度1M水酸化ナトリウム水溶液5mLを加えて攪拌後BME層を回収した。BME層に水5mLを加えて攪拌後、BME層を回収して濃縮乾固し、乾固物をエタノール1mLに溶解したものをサンプルとしてHPLC法によってジオスゲニン量を測定した。HPLCによるジオスゲニン量の測定条件を表7に示す。
Figure 0005684989
[6]配糖体化していない遊離のジオスゲニンの定量
前記の[2]〜[4]で得られた各沈澱物5gにエタノール20mLを加えて1時間攪拌抽出した。遠心によって固液分離し上清を回収した。残渣に対して同量のエタノールによる抽出を計3回繰り返し、得られた上清を濃縮乾固しエタノール1mLに溶解したものをサンプルとし、HPLC法によって前記の表7に示す条件にてジオスゲニン量を測定した。
[7]結果
麹菌処理したトゲドコロ根茎中の総ジオスゲニン量の定量結果を表8に示す。なお、比較として原料のトゲドコロ粉末中の総ジオスゲニン量も前記[5]と同様に測定した。その結果、麹菌処理によりトゲドコロ中のジオスゲニン含量は2.6〜4.7倍に上昇し、さらにスクラーゼ(登録商標)A処理を併用することで4.4〜10.4倍に上昇することが明らかになった。
Figure 0005684989
また、これら麹菌処理したトゲドコロ根茎中の遊離ジオスゲニン量は8.4〜63.1μg/g乾燥重量であった。すなわち、麹菌処理したトゲドコロ根茎中のジオスゲニンは、そのほとんどが配糖体化した状態を維持することが明らかとなった。
実施例2
実施例1−[3]で得られた焼酎K型菌とスクラーゼAで処理後の沈澱物を凍結乾燥したものについて、原料のトゲドコロ粉末を比較対照とした官能検査をパネラー5名によって実施した。その結果を表9に、官能検査の評価基準を表10に示す。
Figure 0005684989
Figure 0005684989
表9に示す通り麹菌処理したトゲドコロは食品素材として良好な官能を示した。
本発明によれば、ジオスゲニン配糖体を豊富に含むトゲドコロ由来の組成物、該組成物を効率よく製造する方法、並びにジオスゲニン配糖体の製造方法が提供される。このため、本発明は、食品、医薬及び化粧品分野で有用である。
SEQ ID NO:1 ; Primer to amplify the cDNA fragment of mouse PGC-1 gene.
SEQ ID NO:2 ; Primer to amplify the cDNA fragment of mouse PGC-1 gene.
SEQ ID NO:3 ; Primer to amplify the cDNA fragment of mouse ACO gene.
SEQ ID NO:4 ; Primer to amplify the cDNA fragment of mouse ACO gene.
SEQ ID NO:5 ; Primer to amplify the cDNA fragment of mouse beta-actin gene.
SEQ ID NO:6 ; Primer to amplify the cDNA fragment of mouse beta-actin gene.

Claims (11)

  1. トゲドコロ根茎を、ペクチナーゼ、キシラナーゼ、プロテアーゼ、リパーゼ及びアミラーゼを含む糖質加水分解活性を有する酵素剤及び/又は白麹菌及び黒麹菌から選択される麹菌により処理して得られる水難溶性の組成物。
  2. 請求項1に記載の組成物であって、下記(1)〜(3)の工程を含む方法により得られる組成物;
    (1)トゲドコロ根茎と水を混合する工程、
    (2)工程(1)で得られた混合物にペクチナーゼ、キシラナーゼ、プロテアーゼ、リパーゼ及びアミラーゼを含む糖質加水分解活性を有する酵素剤及び/又は白麹菌及び黒麹菌から選択される麹菌を添加し、トゲドコロ根茎を加水分解処理及び/又は発酵処理する工程、及び
    (3)工程(2)で得られた処理物より、固層を回収する工程。
  3. 酵素剤が、スクラーゼAであることを特徴とする請求項1又は2記載の組成物。
  4. 麹菌が、アスペルギルス・カワチ(Aspergillus kawachii)、アスペルギルス・アワモリ(Aspergillus awamori)、アスペルギルス・サイトイ(Aspergillus saitoi)、及びアスペルギルス・ウサミイ(Aspergillus usamii)からなる群より選択される少なくとも1種の麹菌である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の組成物。
  5. 請求項1〜いずれか一項に記載の組成物を含有する食品。
  6. 請求項1〜いずれか一項に記載の組成物を含有する化粧料。
  7. 請求項1〜いずれか一項に記載の組成物を含有する抗疲労剤、持久力増強剤、滋養強壮剤又は体内脂肪低減剤。
  8. 請求項1記載の組成物の製造方法であって、トゲドコロ根茎をペクチナーゼ、キシラナーゼ、プロテアーゼ、リパーゼ及びアミラーゼを含む糖質加水分解活性を有する酵素剤及び/又は白麹菌及び黒麹菌から選択される麹菌により処理する工程を含む方法。
  9. 下記(1)〜(3)の工程を含む、請求項記載の方法;
    (1)水とトゲドコロ根茎を混合する工程、
    (2)工程(1)で得られた混合物にペクチナーゼ、キシラナーゼ、プロテアーゼ、リパーゼ及びアミラーゼを含む糖質加水分解活性を有する酵素剤及び/又は白麹菌及び黒麹菌から選択される麹菌を添加し、トゲドコロ根茎を加水分解処理及び/又は発酵処理する工程、及び
    (3)工程(2)で得られた処理物より、固層を回収する工程。
  10. 酵素剤が、スクラーゼAであることを特徴とする請求項8又は9記載の方法。
  11. ジオスゲニン配糖体の製造方法であって、請求項8〜10のいずれか一項に記載の方法により得られた組成物よりジオスゲニン配糖体を採取する工程を含む方法。
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