JP2012158262A - 鞍乗型車両 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】車体(10)と、シート底板(41)、フック(44)、及びクッション材(43)を有し、車体(10)に対して開閉可能に支持されるシート(40)と、を備える鞍乗型車両(1)において、フック(44)は、シート底板(41)から下方に向けて延びるフック基部(441)と、フック基部(441)の先端からシート底板(41)の下面に沿う方向に延びるフック部(442)と、を備え、シート底板(41)は、シート底板(41)におけるフック部(442)に対応する位置に開口するフック開口部(412)を備え、クッション材(43)は、フック開口部(412)からフック部(442)に向かって膨出する部分を有する。
【選択図】図4
Description
まず、図1を参照しながら、本発明の第1実施形態に係る鞍乗型車両としての電動二輪車1の全体構成について説明する。図1は、本発明の第1実施形態に係る電動二輪車1を示す左側面図である。尚、以下の説明における前後、左右及び上下の方向の記載は、特に明記がない限り、電動二輪車に乗車する乗員(運転者)から見た方向に従う。また、図中、矢印FRは車両の前方を示し、矢印UPは車両の上方を示す。
図1に示すように、第1実施形態の電動二輪車1は、ヘッドパイプ11を含んで構成される車体としての車体フレーム10と、この車体フレーム10の前方に配置される前輪21と、この前輪21の上方に配置されるフロントフェンダ211と、前輪21を軸支する左右一対のフロントフォーク22と、このフロントフォーク22をヘッドパイプ11に対して左右に回動自在に支持するステアリングステム23と、ステアリングステム23の上端に連結されたハンドル24と、車体フレーム10の後方に配置される後輪25と、この後輪25の上方に配置されるリアフェンダ251と、電動モータ31、バッテリ32、このバッテリ32を制御するBMU33及びECU34を含んで構成される動力発生機構30と、動力伝達機構26と、リアクッション27と、乗員着座用のシート40と、このシート40の下方に配置される収納ボックス50と、長尺の可撓性部材としての充電コード60と、車体フレーム10を覆う車体カバー70と、メインスタンド28を備える。
ダウンフレーム12は、左右に一対設けられている。一対のダウンフレーム12は、側面視で、前端部がヘッドパイプ11に連結されており、ヘッドパイプ11から急傾斜をなして斜め下後方に延びている。
ロアフレーム13は、左右に一対設けられている。一対のロアフレーム13は、前端側が一対のダウンフレーム12の下端部に連結され、後端側が略水平をなして後方に延びている。
リヤフレーム14は、左右に一対設けられている。一対のリヤフレーム14は、前端側が一対のロアフレーム13の後端部に連結され、後端側が比較的急傾斜をなして斜め上後方に延びた後屈曲して、緩やかに斜め上後方に延びている。これらのダウンフレーム12、ロアフレーム13及びリヤフレーム14は、一体に構成されている。
クロスメンバ(図示せず)は、例えば、左右方向に延びるパイプ部材からなり、左右一対のダウンフレーム12、ロアフレーム13又はリヤフレーム14を左右方向に連結する。
動力伝達機構26は、動力発生機構30で発生した動力を後輪25に伝達する。動力伝達機構26の前端側は、電動モータ31及び防振リンク141を介して車体フレーム10に対して上下方向に揺動自在に支持される。動力伝達機構26の後端側は、後輪25を回転自在に支持する。
一対のリアクッション27のうちの他方のリアクッション27の下端は、後輪25を車体フレーム10に対して上下方向に揺動自在に支持するスイングアーム(図示せず)の後端部に連結される。他方のリアクッション27の上端は、リヤフレーム14の後端部に連結されている。
動力発生機構30は、図2に示すように、バッテリ32と、チャージャ(充電器)110と、電動モータ31と、PDU(power control unit)120と、コンタクタ130と、BMU(battery managing unit)33と、スロットルセンサ140と、ECU(electric control unit)34と、を備える。
チャージャ110は、バッテリ32の一次側に接続される。このチャージャ110は、充電コード60(図1参照)を介して外部電源に接続される。チャージャ110は、外部電源から供給される交流電力を直流電力に変換してバッテリ32に供給する。また、チャージャ110は、バッテリ32の充電状態を制御する。
電動モータ31は、バッテリ32から供給される電力により駆動する。
PDU120は、バッテリ32と電動モータ31との間に配置される。このPDU120は、バッテリ32から電動モータ31に供給される電流及び電圧を調整する。
BMU33は、バッテリ32に接続されて、バッテリ32の充放電状況やバッテリ32の温度等を監視する。
スロットルセンサ140は、ハンドル24に設けられた操作子(スロットルグリップ)の操作状態を検出する。
ECU34は、スロットルセンサ140から入力される信号に基づいて、動力発生機構30の動作を制御する。具体的には、ECU34は、コンタクタ130を制御して、バッテリ32からPDU120(電動モータ31)に対しての電力の供給を実行又は停止させる。また、ECU34は、PDU120を制御して、電動モータ31の駆動状態を制御する。
DC−DCコンバータ160は、コンタクタ130に接続される。このDC−DCコンバータ160は、バッテリ32から供給される高圧(例えば72V)の直流電力の電圧を、低圧の電圧(例えば、12V)に変換する。
サブバッテリ170は、DC−DCコンバータ160に接続され、DC−DCコンバータ160で変換された低電圧の電力を蓄電する。
第1実施形態のシート40は、図1に示すように、ヒンジ51を介して収納ボックス50に対して開閉自在に連結される。より具体的には、ヒンジ51は、シート40の前端側と収納ボックス50の前端側の上部とを連結しており、シート40は、前端側を回動軸として、開閉可能に構成される。
シート底板41は、中央開口部411と、複数のフック開口部412と、を備える。
中央開口部411は、シート底板41の中央部に配置され、円形に形成される。
フック開口部412は、中央開口部411の周囲に所定間隔をあけて複数配置される。第1実施形態では、図3に示すように、複数のフック開口部412は、それぞれ、底面視において中央開口部411の径方向に延びる矩形形状に形成され、中央開口部411と略同心円状に配置される。複数のフック開口部412は、図4及び図5に示すように、中央開口部411よりも低い位置に配置される。
クッション材43は、シート底板41の上面とカバー材42の下面との間に配置される。このクッション材43は、発泡ポリウレタン樹脂等の弾性力を有する部材により構成される。クッション材43は、乗員の体重が負荷された場合に乗員の身体形状に追従する易変形性を有すると共に、負荷が解放された場合に元の形状に復元する復元性を有する。
複数のフック44それぞれは、フック基部441と、フック部442と、を備える。フック基部441は、シート底板41の下面から下方に向かって延びる。より具体的には、フック基部441は、図4及び図5に示すように、複数のフック開口部412におけるシート底板41の中央部側の縁部の近傍から、斜め下外方に向かって延びる。
シート底板41、フック44及びリブ45は、図7に示すように、フック開口部412を形成する突起部を有し、シート底板41の上面側の形状を形成するコア金型210と、フック基部441及びフック部442の形状に対応した凹部を有し、シート底板41の下面側の形状を形成するキャビティ金型220とを用いて製造される。具体的には、まず、コア金型210とキャビティ金型220とを閉じた状態で、これらコア金型210とキャビティ金型220との間に形成された隙間に、溶融した樹脂を充填する。次いで、樹脂が充填された金型を冷却して溶融した樹脂を固化させる。次いで、コア金型210とキャビティ金型220とを開き、一体的に成形されたシート底板41、フック44及びリブ45を取り出す。
充電コード60を延ばした状態(図1参照)から、この充電コード60を複数のフック44の間に巻きつける場合には、図5及び図8に示すように、充電コード60を、フック膨出部432とフック部442との間に形成される隙間に挟み込むと共に、隣り合うフック44の間に設けられているリブ45に沿わせて巻きつけていく。ここで、クッション材43により構成されるフック膨出部432は、弾性力を有しているので、フック膨出部432とフック部442との間に挟みこまれた充電コード60は、フック膨出部432の弾性力によって、フック44に好適に保持される。
尚、第2実施形態以降の説明にあたって、同一構成要件については同一符号を付し、その説明を省略もしくは簡略化する。
突出部材48は、合成樹脂により構成される。この突出部材48は、図9及び図10に示すように、フック開口部412の形状に対応した形状に突出する凸部481と、この凸部481の周縁に連続して平板状に形成されるフランジ部482と、を備える。
第2実施形態では、複数のフック44に充電コード60を巻きつけた場合には、図10に示すように、突出部材48は、クッション材43の弾性力により、フック部442との間で充電コード60を挟み込んで保持する。
シート底板41にフック開口部412を設け、このフック開口部412が設けられた位置におけるシート底板41とクッション材43との間に、フック部442に向かって膨出する突出部材48を配置した。これにより、クッション材43の弾性力を利用して突出部材48をフック部442側に付勢できるので、フックに係止した充電コード60を突出部材48とフック部442との間で挟みこめる。よって、フック44に安定的に充電コード60を保持させられる。
第3実施形態の電動二輪車1は、主として、フック開口部412からクッション材43が膨出していない点で、第1実施形態と異なる。
第3実施形態では、複数のフック44に充電コード60を巻きつけた場合には、図12及び図13に示すように、充電コード60は、フック開口部412に入り込むように湾曲した状態で、フック部442とフック開口部412との間に挟まれる。
シート底板41に複数のフック44を配置すると共に、シート底板41における複数のフック44それぞれに対応する位置にフック開口部412を設け、これら複数のフック44の間に充電コード60を巻きつけた。これにより、フック44に巻きつけた充電コード60を、フック開口部412とフック部442との間に湾曲させた状態で挟みこめる。よって、充電コード60の弾性力を利用して、充電コード60をフック開口部412とフック部442との間に保持させられるので、形状の安定しない充電コード60をシート40の下面側に安定的に収容できる。
尚、この場合、シート40は、クッション材を含まずに構成してもよい。
第4実施形態では、フック開口部412は、図14及び図15に示すように、シート底板41における車両の後部側に設けられ、シート底板41の底面視において、車両の幅方向に長い矩形形状に形成される。フック44は、フック開口部412の前部側に位置する側縁の近傍から斜め下後方に向かって延びるフック基部441と、フック基部441の先端から後方に、略水平(シート40を閉じた状態における水平方向)に延びるフック部442と、を備える。
突出部材48は、第2実施形態と同様に、合成樹脂により構成され、凸部481及びフランジ部482を備える。第5実施形態では、図18に示すように、突出部材48の下面における車両の前後方向に沿う側部は、下方に向かって屈曲されている。
第5実施形態の電動二輪車1によれば、第4実施形態と同様の効果を奏する他、以下のような効果を奏する。
第6実施形態の電動二輪車1は、主として、収納ボックス50の内部空間を区画するインナリッド49を具備する点で、第2実施形態と異なる。
より具体的には、インナリッド49は、インナリッド49の閉状態においてシート底板41の中央開口部411に対応する位置に形成されるリッド中央開口部492と、インナリッド49の後部に形成されるリッド係止部493と、を備える。
インナリッド49は、爪部495がシート底板41の上面に係合した閉状態において、係合解除部496に対して前側に力を加えることで、爪部495の係合を解除できる。これにより、インナリッド49を開状態にできる。
10 車体フレーム(車体)
40 シート
41 シート底板
43 クッション材
44 フック
45 リブ
48 突出部材
49 インナリッド
50 収納ボックス
60 可撓性部材(充電コード)
441 フック基部
442 フック部
412 フック開口部
432 フック膨出部
H ヘルメット
Claims (8)
- 車体(10)と、
シート底板(41)、該シート底板(41)の下面に設けられるフック(44)、及び前記シート底板(41)の上面に配置されるクッション材(43)を有し、前記車体(10)に対して開閉可能に支持されるシート(40)と、を備える鞍乗型車両(1)において、
前記フック(44)は、前記シート底板(41)から下方に向けて延び該シート底板(41)と一体に成形されるフック基部(441)と、前記フック基部(441)の先端から前記シート底板(41)の下面に沿う方向に延び、前記フック基部(441)と一体に成形されるフック部(442)と、を備え、
前記シート底板(41)は、該シート底板(41)における前記フック部(442)に対応する位置に開口するフック開口部(412)を備え、
前記クッション材(43)は、前記フック開口部(412)から前記フック部(442)に向かって膨出する部分を有する鞍乗型車両(1)。 - 車体(10)と、
シート底板(41)、該シート底板(41)の下面に設けられるフック(44)、及び前記シート底板(41)の上面に配置されるクッション材(43)を有し、前記車体(10)に対して開閉可能に支持されるシート(40)と、を備える鞍乗型車両(1)において、
前記フック(44)は、前記シート底板(41)から下方に向けて延び該シート底板(41)と一体に成形されるフック基部(441)と、前記フック基部(441)の先端から前記シート底板(41)の下面に沿う方向に延び、前記フック基部(441)と一体に成形されるフック部(442)と、を備え、
前記シート底板(41)は、該シート底板(41)における前記フック部(442)に対応する位置に開口するフック開口部(412)を備え、
前記シート底板(41)と前記クッション材(43)との間に挟まれるように配置され前記フック開口部(412)から前記フック部(442)に向けて膨出する突出部材(48)を更に備える鞍乗型車両(1)。 - 前記フック(44)は、前記シート底板(41)に複数設けられ、複数の前記フック(44)の間には、長尺の可撓性部材(60)が巻きつけられる請求項1又は2に記載の鞍乗型車両(1)。
- 車体(10)と、
シート底板(41)、及び該シート底板(41)の下面に設けられる複数のフック(44)を有し、前記車体(10)に対して開閉可能に支持されるシート(40)と、
前記複数のフック(44)の間に巻きつけられる長尺の可撓性部材(60)と、を備える鞍乗型車両(1)において、
前記複数のフック(44)それぞれは、前記シート底板(41)から下方に向けて延び該シート底板(41)と一体に成形されるフック基部(441)と、前記フック基部(441)の先端から前記シート底板(41)の下面に沿う方向に延び、前記フック基部(441)と一体に成形されるフック部(442)と、を備え、
前記シート底板(41)は、該シート底板(41)における前記フック部(442)に対応する位置に設けられ該フック部(442)の幅以上の幅で開口するフック開口部(412)を備え、
前記可撓性部材(60)は、前記フック部(442)と前記フック開口部(412)との間に湾曲して挟まれる鞍乗型車両(1)。 - 前記シート底板(41)の下面から下方に突出すると共に、前記フック基部(441)から前記可撓性部材(60)を巻きつける方向に延びるリブ(45)を更に備える請求項3又は4に記載の鞍乗型車両(1)。
- 前記シート(40)の下方に配置され、上方に開口して物品を収納可能な収納ボックス(50)を更に備えると共に、前記シート(40)は、前記収納ボックス(50)の蓋を兼ね、
前記収納ボックス(50)は、前記物品としてヘルメット(H)を収納し、
前記複数のフック(44)は、前記ヘルメット(H)の頂部よりも低い位置であって、前記ヘルメット(H)の頂部の周りに配置される請求項3から5のいずれかに記載の鞍乗型車両(1)。 - 前記シート(40)の下方に配置され、上方に開口して物品を収納可能な収納ボックス(50)を更に備えると共に、前記シート(40)は、前記収納ボックス(50)の蓋を兼ね、
前記収納ボックス(50)には、該収納ボックス(50)の内部を上下に区画するインナリッド(49)が配置される請求項1から6のいずれかに記載の鞍乗型車両(1)。 - 前記フック開口部(412)は、対応する前記フック部(442)の幅以上の幅で開口する請求項1から3のいずれかに記載の鞍乗型車両(1)。
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