JP2012155082A - コントラスト向上フィルタ及びそれを用いた画像表示装置 - Google Patents

コントラスト向上フィルタ及びそれを用いた画像表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】多方向からの外光にコントラスト向上効果を発揮し、光吸収部に残留気泡や透明部が生じ難いコントラスト向上フィルタと、それを用いた画像表示装置を提供する。
【解決手段】コントラスト向上フィルタ10は、透明材料層1が錐台状開孔2Aを有し、光吸収部として錐台状開孔2A内に暗色材料を充填し形成した暗色錐台部2を有するコントラスト向上層3を備える。暗色材料中の暗色粒子の最小直径Dpmin、錐台状開孔2Aの大きい方の表側開口部の直径Dt、小さい方の裏側開口部の直径DbをDt>Dpmin>Dbとする。充填時に裏側開口部から空気が逃げ残留気泡が生じない。暗色粒子が栓となり過度のはみ出しも防げ、また隅々まで行き渡らせ透明部が生じない。更に透明支持体や機能層が積層されてもよい。画像表示装置は、コントラスト向上フィルタをディスプレイパネルの観察者側に配置する。
【選択図】図1

Description

本発明は、好適にはディスプレイパネルの画像観察者側に配置して、外光による画像の明室コントラストの低下を抑制するコントラスト向上フィルタと、それを用いた画像表示装置に関する。
現在、各種ディスプレイパネルを用いた、テレビ(テレビジョン受像機)や電子看板などの各種画像表示装置(ディスプレイ装置)が実用されている。また、ディスプレイパネルの前面(画面)の観察者側には、通常、不要な輻射を遮断するフィルタが配置されている。例えば、画像光の色相を調整する色補正フィルタ、プラズマディスプレイパネルからの電磁波を遮蔽する電磁波遮蔽フィルタ或いは赤外線を遮蔽しリモートコントローラの誤動作を防ぐ赤外線吸収フィルタ、観察環境下での室内照明や太陽光などの外光の反射を防止する反射防止フィルタ等である。
また、ディスプレイパネルの観察者側には、室内照明や太陽等の外光による画像のコントラスト低下を防ぐ為のコントラスト向上フィルタを配置することがある。外光が画像光に混ざると、特に黒画像への影響が大きく黒画像が白けて見える。画像のコントラストは、白画像輝度の黒画像輝度に対する比率である{白画像輝度/黒画像輝度}が、外光混入によって、相対的に小さかった分母の黒画像輝度に対する増加割合が大きくなり、且つ視覚的にも輝度増加(白化)が認識され、一方、白画像の方は輝度が増加しても、既に視覚的には飽和状態である結果、明室下での画像コントラスト(以下、明室コントラストとも呼称する)が低下する。
この明室コントラストの低下を防ぐ為に、図10の斜視図で例示する様に、従来のコントラスト向上フィルタ40は、通常、透明材料層41の内部に、ストライプ状の遮光部位となる暗色線条部42が、フィルタ表面に平行な方向に、その延在方向(走行方向)が互いに平行となる様にして多数配列された微細ルーバー構造のコントラスト向上層43を少なくとも備えたフィルタである。この様なコントラスト向上フィルタ40をディスプレイパネル20の観察者Vの側となる前面に配置すると、画面の法線方向に対して斜方向に入射する成分比率の大きい外光は暗色線条部42で吸収されて、ディスプレイパネル20で表示される画像の観察者V側に戻って、画像光に混じることが無い。また画面の法線方向に出射する成分比率の大きい画像光は暗色線条部42の間の透明材料層41が光透過部となって、ほとんどの光が該光透過部を通過して観察者V側に届くので、外光による明室コントラストの低下を防ぐことができる(特許文献1、特許文献2)。
また、図10に例示の様な、暗色線条部42と透明材料層41とからなるコントラスト向上層43は、代表的には、図11で示す様な、いわゆるワイピング法によって容易に形成することができる。すなわち、図11(a)の様に、先ず最初に、電離放射線硬化性樹脂組成物を成形型上で電離放射線照射で硬化させる2P法(フォトポリマー法とも言う)によって、透明材料層41を形成する。このとき、透明材料層41の片面には、成形型によって、暗色線条部42とは逆凹凸形状の凹条部42Aが形成される。次いで、図11(b)の様に、該凹条部42Aの中に暗色材料44を充填する。充填は、例えば、凹条部42Aが形成された透明材料層41の面に、電離放射線硬化性樹脂組成物からなる液状の暗色材料44を塗布した後、凹条部42A以外の不要な暗色材料44を、ドクターブレード45で掻き取るいわゆるワイピング法によって除去して、凹条部42A内のみに暗色材料44を残す。その後、暗色材料44を電離放射線照射、乾燥等で固化させて、暗色線条部42を形成する。
特表2009−5391391号公報 特開2007−272161号公報
しかし、従来のコントラスト向上フィルタ40では、コントラスト向上フィルタ40に入射する外光のうち、暗色線条部42の走行方向と平行に入射する外光成分は吸収できず、コントラスト向上フィルタ40を素通りして、有効に作用しない。暗色線条部42の走行方向は、図10の様に、通常は、地面に平行な水平方向(図中X軸方向)、乃至は略水平方向に設定するので、入射した外光成分のうち水平方向成分(図中ZX平面と平行に進行する成分、即ち光線の進行方向をベクトルと見なし、X軸、Y軸、及びZ軸の各座標軸への射影成分を考えたときに、Y軸方向成分が0となる光線)には効果がないことになる。ただ、実際には、外光成分の多くは、室内照明や太陽光など鉛直方向成分(光線の進行方向をベクトルと見なしたときに、図中Y軸方向成分が0で無い光線)が多く、且つ鉛直方向成分は図10の如き配置のコントラスト向上フィルタ40で効率良く吸収されるので、外光のうち含有量の多い成分光に対しては有効に作用させることができる。但し、水平方向及び鉛直方向の全方位に対しては機能しない。この為、コントラスト向上効果は完全ではなかった。
そこで、本発明者らは、多方向からの外光成分に対してコントラスト向上効果を発揮できる、方向性を持たないコントラスト向上フィルタを検討した。
例えば、図12(a)の断面図で示す様な熱可塑性樹脂からなる透明樹脂シート31Aを、先ず熱プレスして、図12(b)の断面図及び図12(c)の斜視図で示す様に、円錐台形状のホール32Aを形成する。次に、図12(d)の断面図で示す様に、このホール32Aの内部に暗色材料としてのインキをワイピング法で充填し固化させることで、ホール32Aの内部に円錐台形状の光吸収部32を形成した構成の、コントラスト向上フィルタ30である。このコントラスト向上フィルタ10は光吸収部32に接しない部分の透明樹脂シート31Aが光透過部31となる。
しかし、図13(a)の断面図で示す様に、ホール32Aの先端の底の部分に、ホール内部の空気と充填される暗色材料との置換が充分に行われずに、空気が逃げ切れずに残った残留気泡Gが生じることがある。残留気泡Gが存在すると、本来の光吸収部32の設計形状(32A)の形成が不完全となり、光吸収部32での吸光量が低下する。これに加えて、空気(気泡G)の屈折率(1.00)は暗色材料の樹脂バインダの屈折率(1.50前後)との差が大の為、気泡G界面での光の反射又は屈折による光散乱によって画像黒色部の白化、更には画像コントラスト向上効果の低下を招いてしまうために、予期したコントラスト向上効果が得られなくなる。
また、図13(b)の断面図で示す様に、ホール32Aの先端の底の部分にまで暗色材料が充填されて、予想通りの形状の光吸収部32が形成されたとしても、暗色材料は通常、暗色粒子34を、透明樹脂35を含む樹脂バインダに分散したインキなどが使用されるため、光吸収部32の内部では、その先端部分の細い部分にまで暗色粒子34が行き渡らずに、先端部分に透明樹脂35のみが充填された透明部36が生じることがある。特に、先端部分の直径(内接円の直径)が、100μm以下になると、この現象は顕著になる。こうなると、気泡Gによる光散乱さえ無ければ、該光散乱が解消された分だけ図13(a)の場合に比べれば、画像コントラスト向上効果は良くなる。しかし、光吸収部32の先端部分の透明部36は、暗色粒子34が存在しないから、本来の光吸収性を発揮できない。このため、なお予期したコントラスト向上効果を完璧にはが得られなくなる。
すなわち、本発明の課題は、コントラスト向上フィルタについて、多方向からの外光成分に対して有効で、また、外光を吸収させる光吸収部に、少なくとも、残留気泡の発生することの無いコントラスト向上フィルタを提供することである。更に、より好ましくは、これに加えて、光吸収部の先端部分に生じる暗色粒子不在による透明部が生じ難く、又該透明部が生じてもコントラスト向上効果が十分に発揮できる、コントラスト向上フィルタを提供することである。また、当該コントラスト向上フィルタを用いた画像表示装置を提供することである。
そこで、本発明では、次の様な構成の、コントラスト向上フィルタ及び画像表示装置とした。
(1)透明材料層と、該透明材料層を貫通する多数の錐台状開孔に充填された暗色材料からなる多数の暗色錐台部と、を有するコントラスト向上層を少なくとも備えたコントラスト向上フィルタであって、
前記暗色材料は暗色粒子と透明樹脂を含み、
該暗色粒子の寸法と前記錐台状開孔の寸法との関係が、
暗色粒子の直径Dpを該暗色粒子の外接球の直径として定義し、さらに暗色錐台部に含まれる暗色粒子の直径Dpのうち最小の直径をDpminと定義し、
錐台状開孔の表裏各々の開口部のうち、面積の大きい方の開口部を表側開口部、面積の小さい方の開口部を裏側開口部とし、表側開口部の直径Dtを該開口部の内接円の直径として定義し、裏側開口部の直径Dbを該開口部の内接円の直径として定義したときに、
Dt>Dpmin>Dbである、コントラスト向上フィルタ。
(2)上記コントラスト向上層は透明支持体と積層されている、上記(1)のコントラスト向上フィルタ。
(3)更に、1層以上の機能層が積層されている、上記(1)又は(2)のコントラスト向上フィルタ。
(4)上記(1)〜(3)のいずれかのコントラスト向上フィルタが、ディスプレイパネルの観察者側に配置されている画像表示装置。
(5)上記各暗色錐台部の裏側開口部と該裏側開口部に最も近い暗色粒子との距離が、画像光の可視光線スペクトル中の最小波長未満である、上記(4)の画像表示装置。
(1)本発明によるコントラスト向上フィルタによれば、従来の暗色線条部を利用したコントラスト向上フィルタの様に暗色線条部の走行方向に平行な方向に入射する外光に対しては機能しないという、フィルタ面に対して特定方向からの外光に対して機能しない現象が生じず、全方位からの外光に対してコントラスト向上機能を発揮することができる。
また、外光を吸収させる光吸収部となる暗色錐台部が、透明材料層を貫通する錐台状開孔に暗色材料が充填されることで形成されている為に、貫通していない穴に暗色材料を充填して形成される光吸収部と異なり、充填不完全に起因する残留気泡が生じない。この為、残留気泡によって、予期したコントラスト向上効果が得られないという事を防げる。
また、暗色錐台部が内部に形成される錐台状の穴を表裏に貫通する錐台状開孔とし、且つこの錐台状開孔の寸法と、暗色錐台部を構成する暗色材料に含まれる暗色粒子の寸法とを上記特定関係としたことで、暗色錐台部の先端部分まで暗色粒子を行き渡らせることが出来る。この為、暗色錐台部の先端部分が暗色粒子の未充填部分となった透明部が生じず、該透明部によって、予期したコントラスト向上効果が得られないという事を防げる。
(2)本発明による画像表示装置によれば、上記効果を発揮するコントラスト向上フィルタを用いているので、全方位からの外光に対してコントラスト向上機能が発揮し、また、フィルタ内の残留気泡に起因して予期したコントラスト向上効果が得られないという事を防げる。+
本発明によるコントラスト向上フィルタを概念的に説明する斜視図であり、(a)は全体図、(b)は部分拡大図。 錐台状開孔及び暗色錐台部の形状例を説明する斜視図。 錐台状開孔及び暗色錐台部の寸法を説明する斜視図。 コントラスト向上フィルタの作製法の一例を説明する断面図。 暗色錐台部の平面配置の一例を説明する平面図。 本発明によるコントラスト向上フィルタの別の1形態を例示する断面図。 本発明によるコントラスト向上フィルタの別の1形態を例示する断面図。 本発明によるコントラスト向上フィルタの別の2形態を例示する断面図。 本発明による画像表示装置の1形態を例示する断面図。 従来のコントラスト向上フィルタを説明する斜視図。 従来のコントラスト向上フィルタをワイピング法で作製する方法を説明する断面図。 試行したコントラスト向上フィルタを説明する図面であり、(a)、(b)及び(d)は断面図、(c)は要部斜視図。 試行したコントラスト向上フィルタで生ずる充填不足の不具合を説明する断面図。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、図面は何れも概念図であり、各要素の縦横比及び寸法などは誇張されていることがある。
A.コントラスト向上フィルタ
《概要》
先ず、本発明のコントラスト向上フィルタは、図1(a)の斜視図で概念的に示す様に、透明材料層1と、該透明樹脂層1を貫通する多数の錐台状開孔2Aの中に形成された多数の暗色錐台部2とからなるコントラスト向上層3を備えているコントラスト向上フィルタ10である。同図のコントラスト向上フィルタ10は、コントラスト向上層3のみを備えた構成例である。
また、同図面上では、コントラスト向上フィルタ10の表面はXY平面と平行とされており、該フィルタ表面に垂直な法線NがZ軸方向である。また、該フィルタの表面はコントラスト向上層3の表面に平行であるので、法線Nはコントラスト向上層3の表面に立てた法線でもある。また、法線Nは、透明材料層1の厚み方向に平行である。
なお、本願明細書中に於いて、コントラスト向上層3(或いはコントラスト向上フィルタ10)の表側、裏側とは、暗色錐台部2が内部に形成される錐台状開孔2Aにおいて、その開口部の面積の大きい方の側を表側と呼称し、その開口部の面積が小さい方の側を裏側と呼称する。
また、コントラスト向上層3(或いはコントラスト向上フィルタ10)が、ディスプレイパネルの画面の観察者側に配置されたときは、画像観察者側に対峙する面を前面、ディスプレイパネル側と対峙する側の面を背面と呼称する。このとき、前記コントラスト向上層3の表側の面を、前面にして配置することもあるし、背面にして配置することもある。
従って、背面は常に画像光の入光面であり、前面は常に画像光の出光面となる。一方、コントラスト向上層3の表側面は画像光の入光面、出光面いずれにもなり得る。
そして、図1に例示の形態は、コントラスト向上層3の表側Stを入光面、つまり背面Srにし、コントラスト向上層3の裏側Sbを出光面、つまり前面Sfにした場合の形態である。従って、ディスプレイパネル(不図示)からの画像光が、入射光Liとして、コントラスト向上層3を、Z軸方向の負の方向(図面で上から下への方向)に向かって通過する。ディスプレイパネルからの入射光Liの主要な成分は法線Nに平行な光線からなる法線成分Linormalであるが、一部には法線Nに非平行な光線からなる斜成分Liobliqueも含まれている。
なお、ここで、図1(b)は、コントラスト向上層3内での錐台状開孔2A及びその内部に形成さている暗色錐台部2の配置について、一つの錐台状開孔2A及び暗色錐台部2に注目して、その作用を説明する斜視図である。また、暗色錐台部2の内部には、暗色とする為の暗色粒子2aが存在する。同図に示す様に、錐台状開孔2A及び暗色錐台部2が成す錐台の軸Aの方向は、透明材料層1の厚み方向に平行乃至は略平行に配置されており、おおよそコントラスト向上層3の表面に立てた法線Nに平行になっている。すなわち、A‖Nである。
その結果、入射光Liの大部分を占める該法線成分Linormalは、錐台状開孔2A及び暗色錐台部2に平行光であり、暗色錐台部2の入射側底面で遮蔽される分を除いて全てコントラスト向上層3を透過し出射する。一方、該斜成分Liobliqueはコントラスト向上層3中の暗色錐台部2の斜面で進行方向が制御されて、コントラスト向上層3を通過した後の出射光Loは、法線Nに平行な光線Lonormalがより多くなって出射し斜め方向の光線Loobliqueは殆ど含まれなくなる。
一方、室内照明光や太陽光等の外光Laは通常のディスプレイ観察環境下では法線Nに対し非平行な斜成分が多い(図1(a)では図示の煩雑化を避ける為、外光Laは斜成分のみを図示し、添え字も省略してある)。この様な外光Laが、コントラスト向上層3に入射すると、外光Laは、コントラスト向上層3中の暗色錐台部2に対する断面積が大きくなる為、暗色錐台部2によって多く吸収される。その結果、外光Laが画像光に混入して明室コントラストを低下させるのを防ぐことができる。
しかも、本コントラスト向上フィルタ10が特徴的なのは、外光Laを吸収する作用を持つ暗色錐台部2は、フィルタ面を法線Nの方向から見た時に、図10で例示した従来のコントラスト向上フィルタ40のストライプ模様の様に、明確な方向性が認識されない。この為、フィルタ面の全方位、つまりXY平面上に射影した光線成分の角度に関して、あらゆる角度からの外光Laに対して外光吸収機能を発現することができる。
なお、本発明のコントラスト向上フィルタ10は、明室コントラスト向上機能の他に、視野角規制機能をも有する。即ち、図1(a)に図示し、又前記した如く、画像光は入射光Liよりも出射光Loの方が拡散角(視野角)は狭くなる。この拡散角は、暗色錐台部2の形状と寸法(錐台状開孔2A乃至は暗色錐台部2の直径Dt、直径Db、及びその高さHで捉えることができる。図2参照)、並びに、隣接する暗色錐台部2同士の間隙乃至は周期Pによって所望の値に設定出来る。画像表示装置を個人情報や機密情報を表示する用途に用い、第三者に視認されることを防止する場合は、拡散角(視認可能な視野角)は20〜45度程度、一般のテレビジョン受像機や電子看板等の多人数で観察する用途の場合は60〜120度程度とし、求める明室コントラスト向上機能(視野角制御機能とは規制制御機能が相反する)との兼ね合い、配分も考慮して適切な拡散角を設定する。
以下、コントラスト向上フィルタの各要素について更に詳述する。
《コントラスト向上層》
コントラスト向上層3は、透明材料層1と該透明材料層1を貫通する多数の錐台状開孔2Aの内部に充填された暗色材料からなる多数の暗色錐台部2とからなる。
〔透明材料層〕
透明材料層1は、該透明材料層1を貫通する多数の錐台状開孔2Aを有し、透明な材料からなる層である。そして、錐台状開孔2Aの内部に暗色錐台部2が形成されることで、透明材料層1は暗色錐台部2を保持している。また、錐台状開孔2A以外の部分で、一方の面から入射する入射光Liを他方の面に出射光Loとして出射する、光透過部として作用する。
[材料]
透明材料層1を構成する透明な材料としては、代表的には樹脂があるが、この他、ガラス、石英、セラミックス等の無機透明材料でも良い。
上記樹脂としては、透明であれば基本的には特に限定されず、例えば、熱可塑性樹脂、硬化性樹脂が使用できる。熱可塑性樹脂としては、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、スチレン系樹脂、オレフィン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアミド系樹脂、塩化ビニル系樹脂などが挙げられ、硬化性樹脂としては、熱硬化性樹脂、電子線や紫外線等で硬化する電離放射線硬化性樹脂が挙げられる。また、熱硬化性樹脂としては、2液硬化型ウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂等が挙げられ、電離放射線硬化性樹脂としては、(メタ)アクリレート系、ポリエステル系、エポキシ系などの樹脂が挙げられる。尚、ここで、「(メタ)アクリレート」とは「アクリレート又はメタクリレート」を意味する。
[厚み]
透明材料層1の厚みは、例えば100〜300μm程度である。また、透明材料層1の厚みは、錐台状開孔2Aの深さに等しく、暗色錐台部2の高さHに等しいか略等しい。
[錐台状開孔]
錐台状開孔2Aは、暗色錐台部2を内部に形成する為の錐台形状に透明材料層1を貫通した空間であり、形状及び寸法等は、下記する暗色錐台部2のところで説明する。
〔暗色錐台部〕
暗色錐台部2は、錐台状開孔2Aの内部に該錐台状開孔2Aの形状と同一乃至は略同一形状で形成される。錐台状開孔2Aの内部空間が過不足なく完全に暗色材料で充填されて暗色錐台部2が形成されるときは、暗色錐台部2と錐台状開孔2Aの形状及び寸法は同一となる。また、錐台状開孔2Aの内部空間が過不足なく完全に充填されずに暗色錐台部2が形成されるとき、例えば、錐台状開孔2Aの表裏各々の開口部のうち面積の大きい方の表側開口部に多少の窪みが生じて形成されるときは、暗色錐台部2と錐台状開孔2Aの形状及び寸法は略同一となる。
ここで、略等しいとは、錐台状開孔2Aに流動状態の暗色材料を充填した後、固化させてその固化物として暗色錐台部2が形成される場合に、固化の過程で、体積が乾燥や硬化反応で収縮して、錐台状開孔2Aの特に面積が大きい方の表側開口部に対応する暗色錐台部2の面に窪みが生じることがあるからである。ただ、窪みが生じたしても、通常、開口部の直径の1/10〜1/5程度であり、この程度の形状差は略同一として捉える。
暗色錐台部2は、暗色を呈し形状が錐台を呈する。暗色錐台部2は暗色であることにより、外光を吸収して外光が画像の明室コントラストに悪影響するのを防ぎ、また、形状が、透明材料層1を貫通する錐台状開孔2Aにより造形される形状であることにより、その錐台の軸Aが透明材料層1を貫通し錐台の上下の底面が透明材料層1の面に露出するため、外光を全方位にわたって吸収することが可能となる。
なお、錐台の軸Aとは(図(1B)参照)、錐台の上下の各々底面の重心を通る直線である。また、ここで「露出」とは、透明材料層1の面上に更に空気層以外の別の層が積層されている場合であっても、空気層以外の別の層が積層されていないと仮定した状態でのことを言う。
[暗色材料]
暗色錐台部2は、図1(B)の如く暗色粒子2aと透明樹脂を含む暗色材料で構成される。暗色材料は、暗色粒子2aを透明樹脂等を含む樹脂バインダ中に分散した液状の樹脂組成物(インキ、塗料など)として暗色錐台部2の形成に用い、溶剤乾燥、硬化反応等によって固化させて、その固化物が暗色錐台部2となる。また、樹脂バインダ中には、透明樹脂の他、必要に応じて、溶剤、安定剤等の各種添加剤を含む。
(暗色粒子2a)
暗色粒子2aは、暗色を呈する粒子である。暗色の代表色は黒色だが、画像表示色に悪影響しなければ、灰色(低明度の無彩色)、或は低明度の茶褐色、紺色、臙脂色、深緑色等の有彩色もあり得る。この様な暗色を呈する暗色粒子2aとしては、例えば、カーボンブラック、黒色酸化鉄等の黒色顔料を用いることができる。また、カーボンブラック、黒色酸化鉄等の黒色顔料、アニリンブラック等の黒色染料などの暗色色材を樹脂中に練り込んで暗色とした樹脂粒子も用いることができる。樹脂粒子の場合、それに加える暗色色材としては、それ自体が黒色等の暗色を呈する色材の他、青色、黄色、赤色などの有彩色の色材を複数種類用いて混色により、無彩色又は有彩色の暗色を発色させても良い。
((寸法))
暗色粒子2aの直径Dpは、その外接球の直径として定義する。暗色粒子2aが真球の場合は、該直径Dpは暗色粒子2a自体の直径に等しい。さらに、本発明では、暗色錐台部2の内部に存在する暗色粒子2aのうち、最も直径Dpが小さいもの直径を、最小の直径Dpminと定義する。
(透明樹脂)
上記透明樹脂としては、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、スチレン樹脂、フッ素樹脂、熱可塑性ポリエステル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体等の熱可塑性樹脂でも良いが、固化が迅速などの点で、好ましくは、硬化性樹脂、それも、紫外線や電子線で硬化する電離放射線硬化性樹脂を用いるのが良い。電離放射線硬化性樹脂としては、アクリレート系、エポキシ系、ポリエステル系などの樹脂が挙げられる。
なお、暗色材料を構成する前記の各種透明樹脂の屈折率は、1.3〜1.7程度の範囲であるが、コントラスト向上層の要求光学特性に応じて、暗色材料2C中の透明樹脂の屈折率とコントラスト向上層の透明材料層1の屈折率との関係を所定の関係になるように設計することも出来る。
例えば、
暗色材料中の透明樹脂の屈折率>透明材料層の屈折率
とした場合は、透明材料層1を経て暗色錐台部2に入射した外光は透明材料層1と暗色錐台部2との界面に於いて全反射すること無く、高い透過率で暗色錐台部2の透明樹脂中に入射し、暗色錐台部2中に分布する暗色粒子2aに当たって、ここで吸収される。
一方、画像光も同様に、暗色錐台部2に入射する場合、法線方向から大きく傾斜した成分については、暗色粒子2に吸収される。
その結果、このような屈折率の設計とした場合は、外光吸収性が比較的高く且つ出射画像の視野角が比較的狭い特性となる。
一方、
暗色材料中の透明樹脂の屈折率<透明材料層の屈折率
とした形態の場合は、透明材料層1を経て暗色錐台部2に入射した外光は、入射角が臨界角以上となる光については、透明材料層1と暗色錐台部2との界面に於いて全反射する為、暗色錐台部2の透明樹脂中に入射することは無く、暗色錐台部2中に分布する暗色粒子2aに吸収されることも無い。そして、全反射した光は画像光中に混入する。但し、臨界角未満で暗色錐台部2に入射する外光については全反射せずに暗色粒子2で吸収される。
一方、画像光も同様に、臨界角以上の入射角で暗色錐台部2に入射する成分については全反射し、拡散しながら画像観察者に向かって出射する。
その結果、このような屈折率の設計とした場合は、外光吸収性が比較的低く且つ出射画像の視野角が比較的広い特性となる。
[暗色]
ここで、暗色とは、低明度の無彩色或いは有彩色のことを言う。暗色の代表例は黒色であり、無彩色の黒色が画像表示の色に影響を与えず、また外光吸収が大きい点で好ましい。また、低明度の無彩色として、灰色も画像表示の色に影響を与えず、黒に順じて外光吸収が大きい点で好ましい。また、低明度の有彩色としては、茶褐色、紺色、臙脂色、深緑色等が挙げられる。
[形状]
先ず、暗色錐台部2の形状は、既に述べた様に底面部分に於いて若干の相違があり得るが基本的には錐台状開孔2Aの形状と同一であるので、本明細書では特に区別するとき以外は、暗色錐台部2の形状を言うときは、錐台状開孔2Aの形状でもある。
暗色錐台部2の形状は、錐台であり、図1は円錐台の例であった。なお、錐台とは、錐体の頭部を錐体の底面に平行な平面で切って取り除いた形状である。錐台には、図1例示の様な円錐台の他、楕円錐台、多角錐台などがある。多角錐台には、例えば三角錐台、四角錐台、五角錐台、六角錐台、七角錐台、八角錐台等があり、また、底面が正多角形以外の多角形でも良い。例えば、図2(a)の斜視図は、円錐台を例示し、図2(b)の斜視図は、角錐台として底面が長方形の四角錐台の例である。
また、暗色錐台部2は、1種のみの形状のものであっても良く、2種以上の形状が混在されていても良い。
[寸法]
図3は、暗色錐台部2乃至は錐台状開孔2Aが成す錐台の寸法の定義を説明する斜視図である。錐台の両底面のうち面積が大きい方を表側底面、面積が小さい方を裏側底面と呼ぶことにすると、錐台の表側底面は錐台状開孔2Aの表側開口部Htに対応し、錐台の裏側底面は錐台状開孔2Aの裏側開口部Hbに対応する。そして、表側開口部Htの直径Dtを該表側開口部Htの内接円の直径として定義し、裏側開口部Hbの直径Dbを該裏側開口部Hbの内接円の直径として定義する。錐台が円錐台の場合は、各底面の内接円は各底面が成す円と同一であるので、各底面の成す円自体の直径に等しい。また、錐台の高さHは、透明材料層1の厚みに等しい。
寸法が大きい方の直径Dtは例えば10〜500μm、寸法が小さい方の直径Dbは例えば3〜100μmである。
((寸法関係))
そして、錐台状開孔2Aの両開口部の直径の、表側開口部の直径Dtと、裏側開口部の直径Dbと、前記した暗色粒子2aの粒径分布に於ける最小直径Dpminとについて、Dt>Dpmin>Dbとする。
つまり、暗色粒子2aの最小直径Dpminは、錐台状開孔2Aの表側開口部の直径Dtよりも小さく、且つ裏側開口部の直径Dbよりも大きい。この様な大小関係とすることによって、暗色粒子2aを表側開口部から錐台状開孔2A内に進入させて充填可能で、且つ錐台状開孔2A内に進入後は、暗色粒子2aが裏側開口部から脱出不可能で暗色粒子2aを錐台状開孔2A内に留めておくことができる。また、暗色材料の流動状態の樹脂バインダは裏側開口部から流出可能であるので、錐台状開孔2A内に残留気泡を生じさせずに、錐台状開孔2A内の空気を置換して暗色材料を充填することが可能となる。しかも、暗色粒子2aが裏側開口部の対して栓として作用して、過度の樹脂バインダの流出を防ぐこともできる。
ただ、裏側開口部の直径Dbに対して、過度に暗色粒子2aの最小直径Dpminが大きいと、錐台状開孔2Aの大きい方の表側開口部から小さい方の裏側開口部の途中までしか暗色粒子2aが行き渡らないこともあり得る。その為、暗色粒子2aの最小直径Dpminと裏側開口部との寸法差(錐台状開孔2Aの側面の傾斜に関係する)が裏側開口部を塞ぎ得るに足りるかぎりの小さい大きさとするのが好ましい。該寸法差としては、暗色粒子2aの最小直径Dminは錐台状開孔2Aよりも0.1〜3μm程度とする。この様にするとこで、暗色材料で形成される暗色錐台部2の(錐台状開孔2Aでは裏側開口部の方の)先端部分に、暗色粒子2aが存在しない透明部が生じるのを効果的に防ぐことができる。
また、本発明のコントラスト向上フィルタを、後述する本発明の画像表示装置に組み込むときには、さらに次の様にすることが好ましい。
暗色錐台部2の裏側開口部Hb側の先端部分に該透明部を生じても、該透明部によるコントラスト向上効果の減少が実質上無視出来る為には、該透明部の厚さ、即ち裏側開口部Hbと該裏側開口部に最も近い暗色粒子2aとの距離が、画像表示装置から入射する画像光の可視光線スペクトル中の最小波長未満になるように設定すれば良い。画像光スペクトル中の可視光線の波長は、最小でも可視光線の最小波長0.38μmである。従って、裏側開口部Hbと該裏側開口部に最も近い暗色粒子2aとの距離を0.38μm未満、例えば、0.1〜0.35μmとすれば、上記の設定条件が満たされる。コントラスト向上層内の全暗色錐台部2の該透明部について上記の設定条件が満たされれば最も好ましい。しかし、全暗色錐台部2の該透明部の半数以上について上記の設定条件が満たされれば、実質上、該透明部の寄与が無視出来、良好なコントラスト向上効果が期待出来る。
又、暗色粒子2aの粒径分布に於いて、錐台状開孔部2Aの表側開口部の直径Dtよりも粒径が大きい粒子については、錐台状開孔2A内への粒子充填が不能となり、暗色錐台部2の形成には寄与出来ない。その為、好ましくは、錐台状開孔2Aに充填する暗色材料2Cに含有する暗色粒子2aの粒径分布については、その最大粒径Dpmaxを表側開口部の直径Dtよりも小さく選定する。即ち、暗色粒子の粒径は、
Dt>Dpmax>Dpmin>Db
を満たすように選択することが、無駄になる暗色粒子が最小となり、最大のコントラスト向上効果を発揮し得る。
[配置]
暗色錐台部2は、透明材料層1が有する多数の錐台状開孔2Aの各々の内部に形成されるので、暗色錐台部2の配置は、透明材料層1中での錐台状開孔2Aの配置と同じである。暗色錐台部2の配置は、コントラスト向上層3の層面に平行な平面内において、周期的配置、非周期的配置のいずれでも良い。後述図5は、周期的配置の一例である。また、周期的配置の場合、配置様式は任意であり、例えば、三角格子、正方格子、六方格子等の格子点に配置される。
また、暗色錐台部2は、コントラスト向上層3中に密に配置されていても、画像光を透過する部分が少なくなり好ましくない。この為、隣接する暗色錐台部2同士の間の最小間隙は、例えば10〜100μmとする。ここで、間隙とは、暗色錐台部2自体は含めない距離であり、暗色錐台部2の中心(重心)同士の間の距離ではない。
[面積率]
コントラスト向上層3を法線Nの方向から見たときの、コントラスト向上層3の所定面積に対する、暗色錐台部2が占める占有面積の面積率は10〜50%とする。更に、該面積率は、コントラスト向上性能と画像の輝度との両立性の観点からは、20〜40%の範囲とすると良い。
ここで、暗色錐台部2が占める占有面積とは、面積が大きい方の表側開口部に対応した、暗色錐台部2の底面の面積(錐台状開孔2Aの表側開口部の面積と同じとして捉えて良い)の総和に等しい。
なお、所定面積とは、測定面箇所及び測定面積に影響されることなく精度よく暗色錐台部2の占める面積を把握できる面積であれば良く、そのためには、充分な数(大よそ100個以上)の暗色錐台部2を含む面積であれば良く、例えば1cm2、25mm2等、任意である。
〔透明材料層中への暗色錐台部の形成法〕
暗色錐台部2は、透明材料層1が有する錐台状開孔2Aの内部に、未だ流動状態の暗色材料2Cを充填することによって形成することができる。該暗色材料2Cは、樹脂バインダ2b中に暗色粒子2aを含み、必要に応じて更に、溶媒(或は分散媒)、体質顔料、界面活性剤、可塑剤、重合開始剤、硬化剤等の添加剤を添加してなる。暗色材料2Cの錐台状開孔2A中への充填には、公知のワイピング法を利用して、大きい方の表側開口部が存在する表側面Stの側から、暗色材料を充填することで、錐台状開孔2Aの内部奥深くまで充填することができる。更に、小さい方の裏側開口部が存在する裏側面Sbから暗色材料の樹脂バインダがはみ出す程度まで充填することで、錐台状開孔2Aの内部の隅々まで、暗色材料を行き渡らせることが可能となる。しかも、暗色材料中に含まれる暗色粒子2aは、その最小直径Dpminよりも、裏側開口部の直径Dbを小さくしておくことで、暗色粒子2aが裏側開口部で栓となって過剰の暗色材料のはみ出しを防止する作用を持たせることができる。その結果、充填不足による残留気泡の発生を防ぎ、残留気泡によるコントラスト向上効果の予期せぬ低下を防げる。
充填後、未だ流動状態の暗色材料は固化させて固化物として暗色錐台部2が形成されることになる。このとき、裏側開口部からはみ出し暗色材料の樹脂バインダがそこで固化していると、突起物となって存在することになる。この突起物が光学性能に支障を来たす場合には、研磨して除去しても良い。研磨により表面が粗面となり光学性能に支障を来たすならば、該粗面を埋める層を設ける良い。粗面を埋める層としては、例えば、表面保護層、接着層、粘着剤層等の各種機能層の他、樹脂フィルム等を貼り付けても良い。また、突起物はそのままとして、突起物の凹凸を埋める層を設けても良い。突起物の凹凸を埋める層としては、上記した粗面を埋める層等を適用できる。
なお、前記した、錐台状開孔2Aと暗色錐台部2の形状が略同一の場合とは、上記する裏面開口部からの突起物によっる形状差もあり得る。
(実施形態例)
ここで、上記の様な透明材料層1、錐台状開孔2A及び暗色錐台部2を有するコントラスト向上層3を備えるコントラスト向上フィルタ10の作製法について、図4〜図5を参照して、更に説明する。
先ず、図4(a)の様に、透明材料層1にする為の透明材料層素材1Aとして、無色透明で連続帯状の厚さ120μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムを用意する。
次に、図4(b)の様に、鋼製の打抜型51及び受型52により、透明材料層素材1Aに多数の貫通孔を打ち抜いて、錐台状開孔2Aを形成する。打抜型51は円錐状刃51aを備え、打抜き時に円錐状刃51aの先端を逃がす凹部を受型52は有する。
この打抜き工程によって、図4(c)の様に、多数の錐台状開孔2Aを有する透明材料層1が作製される。
ここで、図5の平面図は錐台状開孔2Aの平面配置を示し、図5(a)は表側面から見た平面配置であり、面積の大きい方の表側開口部Htが見える。一方、図5(b)は裏側面から見た平面配置であり、面積の小さい方の裏側開口部Hbが見える。これを、図1の斜視図で例示した形態に対応させれば、図5(a)はXY平面をZ軸の正の方向から負の方向に(図1では上から下に)向かって見た図面であり、図5(b)はXY平面をZ軸の負の方向から正の方向に(図1では下から上に)向かって見た図面である。
そして、図5(a)で示す様に、錐台状開孔2Aは規則的配列をしており、具体的には、表側面内(XY平面と平行な面内)に於いて三角格子配列をしている。また、錐台状開孔2Aの表側開口部Htの直径Dtは30μmである。また、Y軸方向の配列周期Pyは45μm、Y軸方向の配列のX軸方向1行毎の位相差ΔSyは15μmである。また、Y軸方向に多数配列した錘台状開口2Aからなる各列のX軸方向の配列周期Pxは45μmであり、X軸方向の配列のY軸方向1列毎の位相差ΔSxは0μmである。また、錐台状開孔2Aの表側開口部Htの占有面積率は20%である。
一方、この反対側の面でも、図5(b)で示す様に、錐台状開孔2A規則的配列をしており、具体的には、裏側面内(XY平面と平行な面内)に於いて三角格子配列をしている。また、錐台状開孔2Aの裏側開口部Hbの直径Dbは3μmである。また、裏側でも表側と同様に、Y軸方向の配列周期Pyは45μm、Y軸方向の配列のX軸方向1行毎の位相差ΔSyは15μmである。また、Y軸方向に多数配列した錘台状開口2Aからなる各列のX軸方向の配列周期Pxは45μmであり、X軸方向の配列のY軸方向1列毎の位相差ΔSxは0μmである。また、錐台状開孔2Aの裏側開口部Hbの占有面積率は0.2%である。
なお、図5(a)及び図5(b)にて、コントラスト向上フィルタ10をディスプレイパネルと組み合わせる時に、ディスプレイパネルの水平方向(地面に対して水平方向である)に対して、Y軸方向を平行にする形態と、X軸方向を水平にする形態とがあり得る(図9及び図10参照)。
通常のディスプレイパネルの設置環境下に於いては、外光は鉛直方向成分の比率が水平方向成分の比率よりも大である為、Y軸方向を水平にして設置する形態の方が、暗色錐台部2の外光吸収断面積の積分値がより大となり、コントラスト向上効果発現の点で好ましい。
次に、図4(d)の様に、多数の錐台状開孔2Aを有する透明材料層1の表側面Stの方から、錐台状開孔2Aの内部に未だ流動状態の暗色材料2Cをワイピング法によって充填する。透明材料層1の表側面Stには、錐台状開孔2Aの面積の大きい方の表側開口部が存在する。
未だ流動状態の暗色材料2Cのインキは、例えば下記組成のものである。
<暗色材料組成>
・3官能ウレタンアクリレートプレポリマー 80質量部
・ペンタエリスリトールトリアクリレート 20質量部
・光重合開始剤(1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン) 1質量部
・暗色粒子2a:カーボンブラックを含有する黒色樹脂粒子 15質量部
(最小の直径Dpmin4μm、直径Dpの最大値8μm)
・溶剤(メチルイソブチルケトン:シクロヘキサノン=1:1質量比) 適量
暗色材料2Cは流動状態のインキとして、ノズル53から吐出されて透明材料層1の表側面Stに施される。更に、ドクターブレード54によって余分の暗色材料2Cが掻き取られながら錐台状開孔2Aの内部にまで押し込まれる。
このとき、錐台状開孔2Aの裏側開口部Hbから未だ流動状態の暗色材料2Cがはみ出す。しかし、図4(d−1)の部分拡大断面図で示す様に、暗色材料2Cのうち、暗色粒子2aは裏側開口部Hbの直径Dbよりも大きい最小直径Dpminとしてあるので、裏側開口部Hbに対して栓となって流出せず、暗色材料2Cのうち未だ流動状態の樹脂バインダ2bのみが流出する。そこで、透明材料層1の裏側面Sbについても、ワイピング法によって、ドクターブレード54に対峙する位置でドクターブレード55を用いて、はみ出した未だ流動状態の樹脂バインダ2bを掻き取り除去する。
次に、図4(e)の様に、透明材料層1が有する多数の錐台状開孔2Aの内部に充填され毛管現象によって保持された未だ流動状態の暗色材料2Cに対して、高圧水銀灯から紫外線Rを照射して固化させる。このとき、完全硬化させても良いが、本実施形態例では、後から電離放射線硬化性樹脂からなる透明な表面保護層4も更に形成するので、紫外線照射による固化は、完全硬化させる場合の80%の照射量に留めて半硬化状態で固化させる。
なお、この段階で暗色材料を100%硬化させれば、樹脂バインダは透明樹脂となり、コントラスト向上層3としては完成し、コントラスト向上層3のみの構成であればコントラスト向上フィルタ10は完成する。
次に、図4(f)の様に、透明材料層1の表側面と裏側面の両面に透明な表面保護層4を形成する。表面保護層4は、紫外線硬化性樹脂からなる透明樹脂塗料を塗工ロールによって、表側面と裏側面に片面ずつ塗工し高圧水銀灯から紫外線を照射して硬化させて形成する。また、表面保護層を形成する為の紫外線硬化性樹脂は、前記暗色材料形成用の組成から暗色粒子2aを除いた組成のものである。また、このときの紫外線照射によって、前記暗色材料の樹脂の半硬化も完全硬化させる。表面保護層4の厚みはどちらも1μmである。この表面保護層は、コントラスト向上層3の表面を傷付き等から保護すると共に、暗色錐台部2の上下の底面の窪みや膨らみ(突起)を埋めて平坦化する機能も有する。なお、表面保護層4については、後の[非光学機能層]の欄で更に述べる。
そして、コントラスト向上層3が完成し、このコントラスト向上層3の表側面及び裏側面の両面に表面保護層4が積層された構成のコントラスト向上フィルタ10が作製される。
また、図6の断面図は、図4(f)で示すコントラスト向上フィルタ10の拡大図面である。暗色錐台部2の内部には暗色粒子2aが充填されており、暗色粒子2a以外の部分は透明な樹脂バインダ2bの固化物が充填されている。また、暗色粒子2aは暗色錐台部2の先端の細い部分まで充填されている。この様な暗色錐台部2とすることで、残留気泡が存在せず、予期したコントラスト向上効果が得られないという事を防げる。
《透明支持体》
コントラスト向上フィルタ10は、コントラスト向上層3自体では機械的強度が不足する場合などでは、図7で例示するコントラスト向上フィルタ10の様に、機械的強度を補いコントラスト向上層3を支持する透明支持体5を備えていても良い。
透明支持体5としては、ガラス、セラミックス等からなる透明な板や、透明な樹脂シート(乃至フィルム)を使用できる。なお、「シート」は「フィルム」に対して一般に厚い物を意味することがあるが、本発明では単に呼称上の違いのみであり、その意味の区別は特にない。
上記樹脂シートの樹脂は、例えば、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアミド系樹脂、或いは、シクロオレフィン重合体などのポリオレフィン系樹脂、トリアセチルセルロースなどのセルロース系樹脂等である。なかでも、2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムは、透明性、コスト等の点で好適な材料である。
なお、透明支持体5の厚みは、取扱性、コスト等の点で、樹脂シートの場合、通常は20〜1000μm、好ましくは50〜200μmだが、透明な板も含めて特に制限はない。
《機能層》
コントラスト向上フィルタ10は、上記したコントラスト向上層3及び透明支持体5以外に、機能層6を備えていても良い。機能層6は、コントラスト向上層3以外の機能を、コントラスト向上フィルタ10に付与する為の層である。
機能層6の位置は任意である。例えば、図8に例示するコントラスト向上フィルタ10は、コントラスト向上層3及び透明支持体5との2層積層体に対して、図8(a)が透明支持体5側に機能層6を積層した例であり、図8(b)がコントラスト向上層3側に機能層6を積層した例である。
機能層6の機能としては、従来からの光学フィルタに於ける各種機能を挙げることができる。機能層6の機能を大別すると、光学的機能を付与する光学機能層と、光学的機能以外の機能を付与する非光学機能層とがある。また、以下に述べる各種機能層は、単層で複数の機能を兼用することもあるし、前記透明支持体5や透明材料層1を機能層と兼用させることもある。
[光学機能層]
光学機能層としては、例えば、近赤外線を吸収する近赤外線吸収層、紫外線を吸収する紫外線吸収層、或いは、視覚上の効果が得られる、PDPのネオン光を吸収するネオン光吸収層、表示画像を好みの色調に補正する色補正機能などの特定光透過層、反射防止層(防眩、反射防止、防眩及び反射防止兼用のいずれか)などがある。具体的には、反射防止機能を実現する反射防止層としては、フッ素系化合物を含む低屈折率物質の層や、中空シリカ等の低屈折粒子と樹脂バインダと含む組成物層を、塗工形成したものを用いることができる。
[非光学機能層]
また、非光学機能層としては、フィルタの表面を保護する表面保護層、ハードコート層、ディスプレイパネルから放出される不要な電磁波を遮蔽する電磁波遮蔽層、帯電防止層、汚染防止層、耐衝撃層、2層間の物質移動を防ぐバリア層、コントラスト向上フィルタを被着体に貼り付ける為の粘着剤層、該粘着剤層を使用時まで一時的に保護しておく剥離シートなどである。
前記図4(f)及び図6で例示した表面保護層4は、この非光学機能層に該当する。また、表面保護層やハードコート層としては、硬化性樹脂として2液硬化型ウレタン系樹脂、アクリル系樹脂等からなる電離放射線硬化性樹脂が好ましくは使用される。なお、表面保護層4としては、透明支持体5自体でその機能を果たすことも可能である。
また、電磁波遮蔽層は、例えば、ポリエチレンテレフタレートシート等の透明基材の片面に導電体パターン層を形成した構成である。なお、導電体パターン層には、例えば、導電性組成物(例えば銀ペーストなど)をメッシュ状に透明基材面に印刷形成した、導電性粒子と樹脂バインダとを含有する導電性組成物層を用いる。また、導電体パターン層の平面視形状は代表的には正方格子状のメッシュ形状である。
B.画像表示装置
本発明の画像表示装置は、図9に一形態として例示される画像表示装置100の様に、少なくともディスプレイパネル20と、その画像の観察者V側に配置される上記したコントラスト向上フィルタ10とを備える画像表示装置である。
ディスプレイパネル20は、公知の各種ディスプレイパネルを用途に応じて採用すれば良く、特に制限はない。従って、ディスプレイパネルとしては、プラズマディスプレイパネル(PDP)、液晶パネル、EL(電界発光)パネル、FED(Field Emission Display)パネル、SED(surface-conduction electron-emitter display)パネル、LED(Light Emitting Diode)ディスプレイパネル等である。
また、ディスプレイパネル20には、ディスプレイ駆動回路、配線、シャーシ、フレーム等を含んでいても良い。
また、ディスプレイパネル20とコントラスト向上フィルタ10とは一体化しても良い。従って、コントラスト向上フィルタ10を一体化した構成、或いは一体化しない構成も含めて、これら周辺部材を一体化した構成を「ディスプレイモジュール」乃至は「パネルモジュール」等と呼ぶこともできる。
また、画像表示装置としては、上記ディスプレイパネル20、コントラスト向上フィルタ10、その他のモジュール組込み部品以外に、筐体(キャビネット)、入出力部品等の他、画像表示装置の用途に応じて、例えば、テレビジョン受像機の場合はチューナ等の、公知の各種部品を備える。これらのその他の要素は、特に制限はなく、用途に応じたものとなる。
また、図9では、コントラスト向上フィルタ10は、コントラスト向上層3に於ける錐台状開孔2Aの面積の大きい方の表側開口部が存在する側の表側Stの側を、画像の観察者V側に向けて前面Sfにして配置するか、或いは逆にディスプレイ20側に向けて背面Srにして配置するかまでは示していない。しかし、この両方の向きの形態があり得る。どちらの向きにするかは、用途、要求特性、外光吸収効果、画像光に対する視野角の拡散効果或いは逆に収束効果等に応じて、適宜な向きの配置とすれば良い。通常、面積が広い表側開口部が存在する側の表側Stの側を、画像の観察者V側に向けて前面Sfにして配置する形態は、コントラスト向上効果と視野角規制(覗き見防止)効果を重視するときに採用し、逆に、表側Stの側を、ディスプレイパネル20側に向けて背面Srにして配置する形態は、コントラスト向上効果は多少抑えても広視野角化を重視するときに採用すると良い。
また、図9では、コントラスト向上フィルタ10は、各種あり得るその層構成の内容までは明示していないが、例えば、透明支持体5も備える場合、透明支持体5等のコントラスト向上層3以外の層と、コントラスト向上層3との位置関係は、どちらを観察者V側に向けても良い。用途、要求特性に応じて、適宜な向きの配置とすれば良い。
このような構成の画像表示装置100とすることで、上記したコントラスト向上フィルタ10で述べた各種効果が得られる。その結果、多方面から来る外光に対して明室コントラストが向上した、表示装置となる。すなわち、図9で示す様に、ディスプレイパネル20の画面に対して、地面に対して垂直な鉛直方向(図中Y軸方向)成分が水平方向(図中X軸方向)成分よりも多い、鉛直方向主体の外光Lavに対してコントラスト向上効果が得られると共に、逆に、水平方向成分が鉛直方向成分よりも水平方向主体の多い外光Lahに対してもコントラスト向上効果が得られる。
C.用途
本発明によるコントラスト向上フィルタ10は、各種ディスプレイパネルの観察者側に配置する前面フィルタ用途が好適である。また、該コントラスト向上フィルタ10を前面フィルタとして備える画像表示装置100は、テレビジョン受像機、測定機器や計器類、事務用機器、医療機器、電算機器、電話機、電子看板、遊戯機器、デジタルフォトフレーム、公共施設の類に設置される電子多目的表示板等の画像表示装置として好適である。
1 透明材料層
1A 透明材料層素材
2 暗色錐台部
2A 錐台状開孔
2a 暗色粒子2a
2b 樹脂バインダ
2C 暗色材料
3 コントラスト向上層
4 表面保護層
5 透明支持体
6 機能層
10 コントラスト向上フィルタ
20 ディスプレイパネル
30 試行したコントラスト向上フィルタ
31 光透過部
31A 透明樹脂シート
32 光吸収部
32A ホール
34 暗色粒子2a
35 透明樹脂
36 透明部
40 従来のコントラスト向上フィルタ
41 透明材料層
42 暗色線条部
42A 凹条部
43 コントラスト向上層
44 暗色材料
45 ドクターブレード
51 打抜型
51a 円錐状刃
52 受型
100 画像表示装置
A 暗色錐台部の軸
Db 錐台状開孔の裏側開口部の直径(暗色錐台部の裏側底面の直径)
Dt 錐台状開孔の表側開口部の直径(暗色錐台部の表側底面の直径)
G 残留気泡
Hb 裏側開口部
Ht 表側開口部
La 外光
Lah 水平方向主体の外光
Lav 鉛直方向主体の外光
Li 入射光
Lo 出射光
N 法線
Px、Py(面方向での)周期
Sb 裏側(面)
St 表側(面)
Sf 前面
Sr 背面
V 観察者

Claims (5)

  1. 透明材料層と、該透明材料層を貫通する多数の錐台状開孔に充填された暗色材料からなる多数の暗色錐台部と、を有するコントラスト向上層を少なくとも備えたコントラスト向上フィルタであって、
    前記暗色材料は暗色粒子と透明樹脂を含み、
    該暗色粒子の寸法と前記錐台状開孔の寸法との関係が、暗色粒子の直径Dpを該暗色粒子の外接球の直径として定義し、さらに暗色錐台部に含まれる暗色粒子の直径Dpのうち最小の直径をDpminと定義し、
    錐台状開孔の表裏各々の開口部のうち、面積の大きい方の開口部を表側開口部、面積の小さい方の開口部を裏側開口部とし、表側開口部の直径Dtを該開口部の内接円の直径として定義し、裏側開口部の直径Dbを該開口部の内接円の直径として定義したときに、
    Dt>Dpmin>Dbである、コントラスト向上フィルタ。
  2. 上記コントラスト向上層は透明支持体と積層されている、請求項1記載のコントラスト向上フィルタ。
  3. 更に、1層以上の機能層が積層されている、請求項1又は2記載のコントラスト向上フィルタ。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載のコントラスト向上フィルタが、ディスプレイパネルの観察者側に配置されている画像表示装置。
  5. 上記各暗色錐台部の裏側開口部と該裏側開口部に最も近い暗色粒子との距離が、画像光の可視光線スペクトル中の最小波長未満である、請求項4に記載の画像表示装置。
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