JP2011203317A - 画像表示装置用前面板、及び画像表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】周縁部に着色層を有する画像表示装置用前面板を画像表示装置に組み込む時に、画像表示装置用前面板の天地左右表裏の正しい位置関係を容易に判別できる様にして間違いなく組み込める様にする。
【解決手段】画像表示装置用前面板10は、外形が四角形の透明基材1の基材面上の周縁部に着色層2を有し、この着色層の部分に表側からの反射光で目視で見たときは着色層と区別し難い難視認性位置識別マークMを設ける。画像表示装置20は、この画像表示装置用前面板と、その着色層が形成された面に密着積層している透明接着剤層3と、画像表示板4とを少なくともこの順に含む構成とする。更に、透明接着剤層と画像表示板間に、延在方向を互いに平行に多数配列した直線状の暗色線状部と、該暗色線状部の間の透明樹脂層とからなるミクロルーバ型フィルタを含むことができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、液晶パネル等の画像表示板を用いて画像表示装置とする際に、画像表示板の前面に配置して用いる画像表示装置用前面板と、該画像表示装置に関する。
現在、液晶パネル、プラズマディスプレイパネル(PDP)、電界発光(EL)パネルなどの各種画像表示板(ディスプレイパネル)が普及して来ている。そして、これらの各種画像表示板を用いて、いわゆるテレビ(ジョン受像機)の他、デジタルフォトフレーム(デジタル写真立て)等の様々な画像表示装置が作られている。この際、画像表示板の前面に画像表示装置用前面板を配置することがあり、この様な画像表示装置用前面板は透明板から成り、画像表示に供さない領域の周縁部に黒枠など枠状に着色している着色層を設けることが多い(特許文献1)。
これを図8で説明すれば、図8(a)の平面図で例示する画像表示装置用前面板101は、横長の長方形形状をしており、その周縁部の全周囲に枠状の着色層2を有する。そして、図8(b)の斜視図は、この画像表示装置用前面板101を組み込んだ画像表示装置201の一例である。同図に例示の画像表示装置201は、画像表示装置用前面板101を画像表示板4の観察者V側の前面に配置したものであり、少なくとも、画像表示装置用前面板101と画像表示板4とを含む構成の装置である。
特開2002−9484号公報
ところで、この様な周縁部に着色層2を有する画像表示装置用前面板101を、画像表示板4の前面に作業者が配置して装置を組み立てるとき、画像表示板4に対して天地左右の位置関係を正しく配置する必要があるが、位置関係が間違い易いことがある。
図8(a)で例示する長方形形状の画像表示装置用前面板101はその一例であり、長方形形状であるから、該前面板101の外形形状が天地の高さと左右の幅とが異なるので、天地と左右とは間違えないが、天と地を間違える可能性がある。すなわち、着色部2で形成される枠の形状が、天側の幅Wuと地側の幅Wdとが、異なる形状をしている。ここでは、天側の枠の幅Wuに対して地側の枠の幅Wdを広めにしてあり、画像表示装置201に組み込まれたときに、安定感等を醸し出す様なデザインとしてある。この為、天と地を間違えることはできない。なお、天地左右で枠の幅が全て同一であれば、天地を逆にしても同じ形状なので、(その他の点で違いがなければ)天地を間違えても問題はない。
更に、位置関係には天地左右の関係の他に、表裏の関係もある。例えば、上記した例で、天側の幅Wuと地側の幅Wdとが違うものを、天と地の関係を正しく配置したとしても、画像表示装置用前面板101の表側を観察者Vに向けた表裏関係で配置する必要がある。画像表示装置用前面板101が備える着色部2は、通常透明板の裏側に表側から透視して見える様に形成されているので、着色部2による枠形状を一見しただけでは、表側(観察者側)か裏側かの判別がし難く、間違える可能性がある。
すなわち、本発明の課題は、周縁部に着色層を有する画像表示装置用前面板と、それを用いた画像表示装置について、装置組み立て時に、画像表示装置用前面板の正しい位置関係を分かり易くして、神経を使わずに容易に間違いなく組み立てることができる様にすることである。
そこで、本発明では、以下の構成とした。
(1)外形が四角形の透明基材の基材面上の周縁部に着色層を有する画像表示装置用前面板であって、
平面視で上記着色層の部分に目視では着色層と判別し難い難視認性位置識別マークを設けた、画像表示装置用前面板。
(2)上記画像表示装置用前面板と、該画像表示装置用前面板の着色層が形成された面に密着積層している透明接着剤層と、画像表示板とを少なくともこの順に含む、画像表示装置。
(3)上記(2)の画像表示装置に於いて、上記透明接着剤層と画像表示板の間に、延在方向を互いに平行に多数配列した直線状の暗色線状部と、該暗色線状部の間の透明樹脂層とからなるミクロルーバ型フィルタを含む、画像表示装置。
(a)本発明の画像表示装置用前面板及び画像表示装置によれば、難視認性位置識別マークによって、画像表示装置用前面板の正しい天地左右関係が容易に判別できるので、作業者が神経を使うことなく、画像表示板の前面に正しい位置関係で容易に配置できる。しかも、難視認性位置識別マークの平面視の位置を、着色層の部分に設けてあるので画像表示には影響せず、更に、着色層とは判別し難い難視認性として設けてあるので、外観デザインを損なうこともない。
(b)また、ミクロルーバ型フィルタも含んでいる画像表示装置によれば、該フィルタによって、画像表示板からの画像光、及び周囲環境の外光の進行方向を制御できる。その結果、外光の影響を減らして明室コントラストを向上でき、また、画像表示板からの画像光を適度に集光乃至は拡散して、正面輝度の向上或いは視野角の適正化を図ることができる。
本発明による画像表示装置用前面板と、それを用いた画像表示装置について各1形態を説明する図面であり、(a1)と(a2)は画像表示装置用前面板の断面図、(a3)は画像表示装置用前面板の平面図、(b)は画像表示装置の断面図である。 本発明による画像表示装置の別の1形態(ミクロルーバ型フィルタあり)を例示する断面図。 難視認性位置識別マークの各種形態を例示する断面図。 難視認性位置識別マークを設ける平面視での位置と回転対称軸を説明する平面図。 本発明による画像表示装置用前面板の別の一形態(着色層に明示的なパターンあり)を例示する平面図(a)と断面図(b)。 ミクロルーバ型フィルタの暗色線条部の主切断面形状の各種例を例示する断面図。 本発明による画像表示装置の別の1形態(別のフィルタあり)を例示する断面図。 従来の画像表示装置用前面板を示す平面図(a)と、それを配置した画像表示装置の一例を例示する斜視図(b)。
以下、本発明について図面を参照しながら説明する。なお、図面は概念図であり、構成要素の縮尺関係、縦横比等は誇張されていることがある。
《第1の実施形態》
本発明による、画像表示装置用前面板10及び画像表示装置20の第1の実施形態について、図1を参照して説明する。図1(a1)と図1(a2)の断面図、及び図1(a3)の平面図は、本発明による画像表示装置用前面板10の一形態であり、そして、図1(b)の断面図は、この画像表示装置用前面板10を用いた、本発明による画像表示装置20の一形態である。なお、図1(a1)の断面図は、図1(a3)の平面図中で、A−A線での断面図であり、図1(a2)の断面図は図1(a1)中の難視認性位置識別マークM周辺の部分拡大断面図である。また、観察者V側は、図面上方である。
〔画像表示装置用前面板〕
画像表示装置用前面板10は、透明基材1としての厚み5mmの剛直なアクリル樹脂板の裏側(画像表示板4側)の基材面に対して、周縁部の全周囲に黒色の着色層2が印刷形成されている。更に、難視認性位置識別マークMが、面方向での平面視で、着色部2の領域内に設けられており、その領域内の位置は図面で言うと右上角部の少し下側の位置となっている。また、難視認性位置識別マークMは、垂直方向での断面形状として、図1(a3)で示す様に、着色部2の厚みと同じ厚みで着色部2の非形成部に該非形成部を埋める様に設けられている。また、難視認性位置識別マークMの平面視の形状は丸形状となっている。
この難視認性位置識別マークMは、着色部2の色と同じ系統の黒色系だが、着色部2の色が純黒であるのに対して、僅かに紺色気味の黒色となっている。このため、難視認性位置識別マークMを透明基材1を透して画像表示装置用前面板10の表側(観察者側)から室内照明下で普通に見ると(つまり、表側からの照明光での反射光で見ると)存在が分からないが、光を透過させて見ると難視認性位置識別マークMの部分が周囲の着色部2よりも明るく且つ紺色に見えて、その存在が分かる様になっている。
従って、画像表示装置用前面板10を組み付けるときに、難視認性位置識別マークMが所定の位置に見えるときに、表裏関係と天地左右の関係の両方の関係が正しい位置関係であることが、容易に判別できることになる。以下、各構成要素について詳述する。
[透明基材]
透明基材1は、画像表示装置20に組み込まれた時に、画像表示板10を前面から保護するものであると共に、その周縁部に形成される着色部2を黒枠等として画像表示装置20に任意のデザインを演出する部材でもある。従って、本実施形態に於いてはアクリル樹脂板を選択したが、一般的には、各種の材料及び厚みの物が使用可能である。即ち、透明基材1としては透明である他、適度の機械的強度を備えているものが好ましく、この様な材料のものであれば、特に制限はなく、用途に応じたものを使用できる。
従って、透明基材1の材料としては、樹脂等の有機材料の他、ガラス、セラミックス等の無機材料などが使用され、また、形態は、機械的強度等の点で剛直な板が好ましいが、フレキシブルなシート乃至はフィルムもあり得る。板の場合はガラス板や樹脂板が代表的である。また、樹脂材料と無機材料の積層板等の積層物もあり得る。なお、樹脂板や樹脂シート(乃至はフィルム)の樹脂としては、例えば、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、アクリロニトリル・スチレン系樹脂(AS樹脂)、ポリカーボネート系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂等である。
板、シート乃至はフィルム形態となる透明基材1の厚みは、例えば通常20μm〜10mm程度である。なお、板とは、一般にシート乃至はフィルムに対して剛直な物を意味するが、同じ厚みでも材質により剛直さの度合いが異なりゴム材(透明基材非該当)では10mmでもフレキシブルな物もあるので、厚みによる区別は厳密には出来ないが、大よそ1mm以上の物を板と捉えることもできる。
[着色層]
着色層2は、黒色、褐色、白色、紺色、赤色、金色、銀色など、用途やデザインに応じた色に着色されている層である。例えば、デジタルフォトフレーム用途の画像表示装置10に組み込む場合は、画像表示板4で表示するデジタル画像の外枠としての額縁のデザインとなる。
また、通常、着色層2は、画像表示板4の中央の画像表示領域の周辺部に設置されている端子、バックライト、その他の部品を、画像表示装置20を正面から見たときに見えない様にする機能も有するので、隠蔽性を有する層として形成される。また、着色部2は、シルクスクリーン印刷、グラビア印刷、転写印刷等の印刷法によって形成することができる。
[難視認性位置識別マーク]
難視認性位置識別マークMは、画像表示装置用前面板10の正しい組み付け方向を識別できる様にした目印であり、しかも、画像表示装置用前面板10が組み込まれて画像表示装置20の一部となった時に、そのデザインを阻害することのない様に設けられた目印である。この為、難視認性位置識別マークMは、着色部2の領域内に設けて、使用環境下で着色部2と肉眼で判別し難い、つまり難視認性のマークとして設けてある。しかし、通常の使用環境下ではない条件では、難視認性位置識別マークMは、判別できる様になっている。
図1(a3)の平面図で示す難視認性位置識別マークMでは、その平面視の位置が「右枠上」が正しい位置としたときに、画像表示装置用前面板10が表裏は同じにして時計回り又は反時計回りに180度回転して天地及び左右が逆になったときは、難視認性位置識別マークMの位置は「左枠下」となり、判別できる。
なお、図1(a3)の画像表示装置用前面板10は、左右に長い長方形形状であったので、表裏は同じにして時計回り又は反時計回りに90度回転したときは、画像表示装置用前面板10自体の形状の向きが横長から縦長に変化することから、判別できる。この際、画像表示装置用前面板10の外形形状が、仮に正方形であった場合でも、難視認性位置識別マークMの位置から、それが「右枠上」にならないので、違いが判別できる。また、外形形状が長方形のときに戻って、画像表示装置用前面板10の表裏を裏返すことで左右を入れ替えたときは、前記正しい位置「右枠上」は「左枠上」となり、やはり判別できる。また、画像表示装置用前面板10の表裏を裏返して天地を入れ替えたときは、前記正しい位置「右枠上」は「右枠下」となり、判別できる。なお、画像表示装置用前面板10の外形形状が正方形であった場合でも、同様に表裏の違いが判別できる。
〔画像表示装置〕
そして、図1(b)に示す画像表示装置20が、上記画像表示装置用前面板10を、透明接着剤層3で画像表示板4の前面に密着積層した構成の装置である。画像表示装置用前面板10の表裏の向きは、裏側の着色部2側を画像表示板4側として、該着色部2が形成された側の透明基材1の面で画像表示板4に透明接着剤層3で密着積層してある。画像表示板4は液晶パネルであり、その前面ガラス上には密着積層された偏光板を備える。この偏光板の面が透明接着剤層3の接着面である。透明接着剤層3はアクリル樹脂系の粘着剤で、両面をセパレータフィルムで保護された両面粘着シートを用いて形成してある。
なお、両面粘着シートによる透明接着剤層3の密着積層は、画像表示板4の上に、表裏両側のセパレータフィルムを剥がした粘着シートと、画像表示装置用前面板10とを載置した後、脱気して真空下で加熱接着させた後、常圧に戻して、その後、オートクレーブ処理して、接着を完結させる。
そして、この画像表示装置20に用いた画像表示装置用前面板10は、難視認性位置識別マークMを含んでいるので、画像表示装置用前面板10の組み付けを、組み立て作業者が間違えることなく、速やかに組み立てることができる。しかも、難視認性位置識別マークMは、画像表示装置20に組み込まれた後は、そのデザイン性を阻害することがないので、観察者からは、作業工程用の目印が存在したとは判別できないので、商品価値を低下させることもない。
[透明接着剤層]
透明接着剤層3は画像表示装置用前面板10の固定手段でもあり、画像表示装置用前面板10を間に間隙(空気層)を設けずに画像表示板4の前方に配置することで、画像表示装置4の画像光の光透過率を上げて画像の視認性を向上できる。従って、密着積層する透明接着剤層3を用いずに画像表示装置用前面板10を側面から別途フレームで固定することも可能ではあるが、透明接着剤層3を用いてこれと密着積層するのが好ましい。
透明接着剤層3の材料としては、本実施形態に於いてはアクリル樹脂系粘着剤を選択したが、一般的には、各種の材料及び接着形態の物が使用可能である。透明であれば特に制限はなく、熱可塑性樹脂、或いは、熱硬化性樹脂、電離放射線硬化性樹脂などの硬化性樹脂を用いることができる。透明接着剤層3には、これらの樹脂の1種又は2種以上の混合樹脂を用いる。例えば、熱可塑性樹脂としては、アクリル系樹脂、ポリビニルブチラール系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)系などを用いることができる。
また、透明接着剤層3は、更に、可塑剤、粘着付与剤、安定剤等を含み得る。なお、本透明接着剤層3は、粘着剤層も含む。粘着剤層の樹脂には、アクリル樹脂系、ポリエステル樹脂系、ゴム系、シリコーン系、或いは前記エチレン−酢酸ビニル共重合体系など公知の粘着剤を用いることができる。
また、透明接着剤層3を接着シート(含む粘着シート)として適用する場合、該接着シートはその全厚みがこれらの樹脂で形成されたものでも良いが、透明な樹脂フィルム(含むシート)の両面に、これらの樹脂の層を形成したものを使用することができる。
なお、透明接着剤層3による接着は、熱融着(感熱型)、熱硬化(熱硬化型)、電離放射線照射(電離放射線硬化型)、加圧(感圧型)、或いはこれらの併用等で行う。
なお、透明接着剤層3は、接着シートの形態で、画像表示装置用前面板10と、その被着体の画像表示板4との間に載置してから、加熱、加圧などして密着積層させる以外に、画像表示装置用前面板10の接着面、或いはその被着体の画像表示板4の接着面、或いはこれら両接着面に、接着剤を塗工してから、画像表示装置用前面板10と被着体とを積層することもできる。
また、透明接着剤層3の厚みは、着色層2の厚み、或いは更に難視認性位置識別マークMが着色層2の接着面より突出しているならばその厚み分も含めた全厚みを、全て吸収できる様な厚みとするのが好ましい。したがって、通常は最低でも2μm以上となる。一方、透明接着剤層3の厚みは最大でも100μm程度である。
《用語の定義》
ここで、本明細書で使用する用語の定義を説明しておく。
「観察者側」とは、画像表示装置用前面板10、画像表示装置20が、観察者から見られる方向(側)である。また、画像表示装置用前面板10に於いて、乃至は、画像表示板4の観察者側に配置される部材乃至は層に対しては、観察者側とは反対側を、「画像表示板側」とも言う。また、観察者側を「表側」、その反対側を「裏側」とも言う。
「主切断面」とは、ミクロルーバ型フィルタ5に於いて、線状の暗色線条部5aが延在する方向(延びる方向)に対して直交する面であって、且つ画像表示装置用前面板10の板面に垂直な法線を含む面を意味し、「主切断面形状」とは、「主切断面」に於ける形状を意味する。
「面方向」とは、透明基材1の基材面と平行な面の方向であり、「垂直方向」とは該「基材面」に垂直な法線の方向である。
「鉛直方向」とは、画像表示装置20の想定される設置状態のとき、重力方向に平行な方向を意味し、鉛直方向と直交する方向が「水平方向」である。この設置状態の時に観察者が画像表示装置20を見たときに鉛直方向で上側が「天」、地面側が「地」で、水平方向で左側が「左」、右側が「右」である。
《第2の実施形態》
本発明による、画像表示装置用前面板10及び画像表示装置20の第2の実施形態について、図2を参照して説明する。
図2に示す画像表示装置用前面板10と画像表示装置20は、図1で例示の第1の実施形態の構成に対して、ミクロルーバ型フィルタ5とそれを画像表示板4と密着積層する(画像表示装置用前面板10に接する透明接着剤層3とは)別の透明接着剤層3を該ミクロルーバ型フィルタ5の画像表示板4側に更に含んでいる構成であり、これ以外の部分は、前記第1の実施形態と同じである。よって、ここでは、ミクロルーバ型フィルタ5を主体に説明する。
なお、ミクロルーバ型フィルタ5の(その画像表示板4側に位置する透明接着剤層3による)密着積層も、前記第1の実施形態とのときの画像表示装置用前面板10の密着積層と同様にできる。例えば、最初に、画像表示装置用前面板10とミクロルーバ型フィルタ5との密着積層を、ミクロルーバ型フイルタ5の観察者側の透明接着層3によって行って、画像表示装置用前面板10とミクロルーバ型フィルタ5とが間に前記透明接着剤層3を介して密着積層された積層板を作製する。そして次に、この積層板をミクロルーバ型フィルタ5の画像表示板4側とする透明接着剤層3を介して、画像表示板4に積層して、画像表示装置20とする。
なお、画像表示板4に最初にミクロルーバ型フィルタ5を透明接着剤層3で密着積層し、積層されたミクロルーバ型フィルタ5の面に、その観察者側とする透明接着剤層3で画像表示装置用前面板10を密着積層しても良い。
そして、この第2の実施形態では、ミクロルーバ型フィルタ5によって、画像表示板からの画像光、及び周囲環境の外光の進行方向を制御できる。その結果、外光の影響を減らして明室コントラストを向上でき、また、画像表示板からの画像光を適度に集光乃至は拡散して、正面輝度の向上或いは視野角の適正化を図ることができる。
[ミクロルーバ型フィルタ]
ミクロルーバ型フィルタ5は、延在方向を互いに平行に多数配列した直線状の暗色線状部5aと、該暗色線状部5aの少なくとも間に存在する透明樹脂層5bとからなる。ミクロルーバ型フィルタ5としては、例えば特開2007−272161号公報などで開示されている公知のものを適宜採用することができる。
本実施形態のミクロルーバ型フィルタ5では暗色線状部5aの主切断面形状は三角形形状で、その底辺側を観察者側とする向きで配置してあり、透明樹脂層5bの屈折率を暗色線状部5aの樹脂成分の屈折率よりも大となるようにすることにより、画像光の一部が該三角形の斜面に臨界角以上の角度で当たって全反射することで拡散して放出されて視野角を広げる作用を有する。又、電灯光等の外光の大部分は該三角形の斜面に臨界角未満の角度で入射することで暗色線状部5a内の暗色色材に吸収させて、外光存在下での画像の明暗のコントラストを向上させる作用を有する。
暗色線状部5aは暗色材料で形成し、透明樹脂層5bは透明材料で形成することができ、これら材料には本実施形態に於いては紫外線硬化型アクリル樹脂を用い紫外線で硬化させて形成できる。また、前記暗色材料には紫外線硬化型アクリル樹脂にカーボンブラックから成る暗色色材を添加した材料を使用する。
なお、暗色線状部5aの大きさとその配列周期は、用途により適宜設定し、二等辺三角形形状とする場合、例えば、底辺の大きさは17μm、高さ120μm、配列周期85μmである。
ミクロルーバ型フィルタ5の作用は、外光に対しては、暗色線条部5aがフィルタ面の法線に対して傾斜した方向から来る外光を吸収し、暗色線条部5a同士の間の透明樹脂層5bの部分が画像光を透過する光透過部となる。これによって外光の影響を抑制して、明室コントラストを向上させることができる。また、画像光に対しては、暗色線状部5aの主切断面形状をその向きも含めて前記の如く設定することで、画像光を拡散して視野角を増大したり、画像光を正面方向に集光して正面輝度を増大させたり、することができる。
(暗色線条部)
暗色線条部5aは暗色材料で形成され、暗色材料としては、光吸収性色材を樹脂バインダに含有させた、塗料(乃至はインキ)等の樹脂組成物を用いることができる。該光吸収性色材は、光吸収性が高く暗色の、つまり低明度の有彩色或いは無彩色を呈する暗色色材を用いることができる。暗色の代表例は黒色であり、無彩色の黒色が画像表示の色に影響を与えず、また外光吸収が大きい点で好ましい。又、低明度の有彩色としては、茶褐色、紺色、臙脂色、深緑色等が挙げられる。なお、暗色色材としては、公知の色材、黒色で言えば、例えば、カーボンブラック、黒色酸化鉄等の黒色顔料、アニリンブラック等の黒色染料などを用いれば良い。また、暗色色材としては、これら暗色色材でアクリル樹脂粒子等を暗色に着色した暗色の樹脂粒子などでもよい。また、青色、黄色、赤色などの有彩色の色材を複数種類用いて混色により、暗色材料を黒色など無彩色乃至は有彩色の暗色としても良い。
上記粒子は、各個の粒子が非凝集で独立している分散形態、或いは複数粒子が凝集して複合粒子となった分散形態の何れでも良い。該粒子の粒径(複合粒子の場合は複合状態での粒径)は、通常、平均粒径0.1〜10μm程度である。又、複数の異なった粒径の粒子を混合しても良い。該暗色色材の添加量は、通常、樹脂バインダのバインダ樹脂100質量部に対して5〜1000質量部である。
上記樹脂バインダとしては、特に制限はなく、例えば、熱可塑性樹脂、硬化性樹脂が使用できる。熱可塑性樹脂としては、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、スチレン系樹脂、、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体などが挙げられ、硬化性樹脂としては、熱硬化性樹脂、電子線や紫外線等で硬化する電離放射線硬化性樹脂があり、熱硬化性樹脂としては、2液硬化型ウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂等が挙げられ、電離放射線硬化性樹脂としては、(メタ)アクリレート系、ポリエステル系、エポキシ系などの樹脂が挙げられる。なかでも、電離放射線硬化性樹脂は固化が迅速で無溶剤にできる点などで好適な樹脂である。電離放射線としては、通常、紫外線、又は電子線が用いられる。
暗色線条部5aの形成は、先に表面に暗色線条部5aとは逆凹凸形状の凹条部を有する透明樹脂層5bを形成した後、該凹条部の中に暗色材料を充填することで形成できる。充填は、例えば、凹条部を形成された
透明樹脂層5bの面に、暗色材料を塗布した後、
凹条部以外の不要な暗色材料をドクターブレードで掻き取るいわゆるワイピング法によって除去して、凹条部内にのみに暗色材料を残す。その後、暗色材料は固化させる。
(透明樹脂層)
透明樹脂5bは、厚み方向では厚みが、暗色線条部5aの少なくとも厚み以上で、面方向では暗色線条部5a同士の間を埋めて暗色線条部5aを補強すると共に画像光を透過させる光透過部を形成する、透明な樹脂層である。透明樹脂層5bの厚みは、暗色線条部5aの高さ(厚み)以上の厚みであり、例えば100〜300μm程度である。
透明樹脂層5bを構成する樹脂としては、本実施形態に於いては紫外線硬化型アクリル樹脂を選択したが、一般には、透明であれば基本的には特に限定されず、例えば、熱可塑性樹脂、硬化性樹脂が使用できる。熱可塑性樹脂としては、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、スチレン系樹脂、オレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニルなどが挙げられ、硬化性樹脂としては、熱硬化性樹脂、電子線や紫外線等で硬化する電離放射線硬化性樹脂があり、熱硬化性樹脂としては、2液硬化型ウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂等が挙げられ、電離放射線硬化性樹脂としては、(メタ)アクリレート系、ポリエステル系、エポキシ系などの樹脂が挙げられる。尚、ここで、「(メタ)アクリレート」とは「アクリレート又はメタクリレート」を意味する。なかでも、電離放射線硬化性樹脂は固化が迅速で無溶剤にできる点などで好適な樹脂である。
なお、ミクロルーバ型フィルタ5に画像光を拡散させて視野角を拡大する作用を持たせるときの様に、暗色線状部5aの側面、例えば主切断面形状が三角形ならば該三角形の斜辺の面で、画像光など光を効率良く全反射させる必要が有る。その為には、暗色線状部5aの屈折率naと、透明樹脂層5bの屈折率nbとの関係を、na≦nbとすると良い。つまり、暗色線状部5aの側面の界面にて、該界面の暗色線状部5a側の材料の屈折率naを、該界面の透明樹脂層5b側の材料の屈折率nb以下、更に好ましくは小さくする(na<nb)のが好ましい。
なお、この様な屈折率差は、暗色線状部5aのバインダ樹脂、及び透明樹脂層5bの樹脂を適宜選定することで付与できる。
なお、暗色線条部5aとは逆凹凸形状の凹条部が形成された透明樹脂層5bを形成するには、公知の成形法、例えば、例えば、加熱された成形型を熱可塑性樹脂層に押圧する熱プレス法、熱可塑性樹脂組成物を成形型内に注入して固化させるキャスティング法、射出成形法、電離放射線硬化型樹脂組成物を成形型上(内)に注入して電離放射線で硬化させるフォトポリマー法(別名2P法)等を利用できる。これらの成形法の中でも、フォトポリマー法は生産性に優れる点でより好ましい。フォトポリマー法では、シリンダ状の成形型を使用して、連続シートを供給しながら連続的に成形できる。該連続シートをフィルタ基材として、該フィルタ基材上に、透明樹脂層5b及び暗色線状部5aを形成して、これらを含む、ミクロルーバ型フィルタ5とする。
なお、上記フィルタ基材には、前記透明基材1で列記した材料のうちフレキシブルなもの、つまり樹脂シート(乃至はフィルム)を用いることができる。この場合、樹脂シート部分が透明樹脂層5bに含まれる基底層となる。
《変形形態》
本発明の画像表示装置用前面板10及び画像表示装置20は、上記した構成以外にも、各種形態をとり得る。以下、その幾つかを説明する。但し、ここで述べる形態に限定されるものでもない。
[難視認性位置識別マーク]
難視認性位置識別マークMは、平面視の位置は、着色部2の内側端部と外側端部で囲まれる領域内で設けられるものであるが、厚み方向の垂直位置は、上記各実施形態では、図1(a2)の様に、着色部2と同じ厚み位置に設けた例であった。しかし、難視認性位置識別マークMは、図3で各種例示する様に、厚み方向の位置は任意である。
例えば、図3(a)の様に着色部2の厚みよりも薄い厚みの形態でも良いし、図3(b)の様に着色層2の裏側面に重ねて設ける形態でも良いし、図3(c)の様に透明基材1の表側面でも良いし、図3(d)の様に透明基材1の層内部でも良い。
また、難視認性位置識別マークMの平面視の位置は、着色部2の領域内であれば、内側端部や外側端部に接する位置でも良い。
また、難視認性位置識別マークMの形状は、上記各実施形態では、図1(a2)の様に、平面視が対称形状である円形であったが、円形状以外でも良い。つまり、平面視で非対称形状でもよい。非対称形状とすることで、難視認性位置識別マークMを設ける位置以外に、難視認性位置識別マークMの形状の見え方(形状の向き)によって、正しい位置関係を識別することもできる。難視認性位置識別マークMの形状は特に限定されず、A、B、イ、ロ等の文字、1、2、I、II、一、二等の数字、+、−、×、等の記号、△、□等の図形、幾何学模様など任意である。
ここで、画像表示装置用前面板10を組み付け時の正しい位置関係に対して、間違い得る位置関係を考えてみる。例えば、画像表示装置用前面板10が水平方向に長い横長長方形であった時には、天地は間違えず左右を間違えるときは、表裏が裏返しになり左右が逆になるときである。つまり、図4の平面図で、画像表示装置用前面板10を軸Svで180度回転させた時である。このとき、表裏が違った物を全く区別が付かなければ、左右対称であり、軸Svは、画像表示装置用前面板10の左右(方向での)の中心を通り且つ画像表示装置20に組み込まれた時の鉛直方向に平行な回転対称軸Svである。この様に表裏が入れ替わる場合の回転対称軸は、図4で示す様に、鉛直方向の回転対称軸Sv以外に、水平方向の回転対称軸Sh、二つの対角線での回転対称軸Sd1及びSd2がある。なお、これらは、全て面方向に平行な対称軸である。
(なお、図示はしないが、表裏は維持された状態となる回転対称軸として、画像表示装置用前面板10の縦方向及び横方向の中心位置から立つ法線方向の回転対称軸Snもある。回転対称軸Snの場合は、90度、180度、及び270度の回転の三種類の回転での対称性が正方形で、180度での対象性が長方形であり得るが、平面視の任意の位置に難視認性位置識別マークMを設けることで、回転対称軸Snによる対称性は全てなくなるので、特に注意する必要はない。)
そして、もしも、難視認性位置識別マークMが図4で例示してある様に、回転対称軸Sh上に位置して(該マーク自体が丸形状(対称形状)であると、該回転対称軸Shで180度回転させて表裏を裏返しにしても、(表裏が区別できなければ)、難視認性位置識別マークMの位置からは、画像表示装置用前面板10の正しい位置を識別できない。
以上の様に、難視認性位置識別マークMはデザインを損なわない様に、着色部2の領域内に設けるとは言っても、面方向に平行な全ての回転転対称軸Sv、Sh、Sd1、Sd2の軸上に、該難視認性位置識別マークMの形状の中心が乗らない位置に設けておけば、識別マークとしての目的を達成できる。なお、外形長方形の画像表示装置用前面板10のときは、対角線の回転転対称軸Sd1及びSd2はあり得ないので、考慮する必要はないが、正方形の場合は考慮する必要がある。
なお、回転対称軸上から外した位置に設けるという上記の例示は、難視認性位置識別マークMが円形で対称図形であったからであり、仮に文字「A」や記号三角「△」などであれば、それが持っている回転対称軸の有無に応じて、難視認性位置識別マークM自体の向きによって、正しい位置関係を識別できることになる。
但し、デザインを損なわない様に設ける目印であるから、あまり大きくできないので、設ける位置自体によって識別できる様にした方が、より広い面積を識別に利用できる点で、好ましい。
なお、難視認性位置識別マークMは、円の場合は1個設けるときは対称形状であるが、複数例えば2個設けても良く、これら2個の集合が難視認性位置識別マークMであり、該2個の集合では対称性を減らせる。
また、難視認性位置識別マークMは、可視光では目視不可能で紫外線照射時に可視光の蛍光を発して目視可能となるものでもよい。
また、難視認性位置識別マークMは、蛍光発光なども含めて目視可能なもの以外に、位置検知用識別マークの様に機械的認識すれば足りる場合は、目視不可能なものでもよい。また、パターン6は、同様に目視不可能或いは目視で判別しにくいが赤外線透過性として、赤外線リモートコントローラの検知部の窓としても良い。
この様なパターン6を形成する具体例として、以下の形態が挙げられる。即ち、透明基材1として可視光線も近赤外線も透過するアクリル樹脂板を使用する。そして、枠状の着色部2のうちパターン6の部分を、アクリル樹脂の樹脂バインダ中にイソインドリノンイエロー、キナクリドンレッド、及びフタロシアニンブルーの3種の顔料を添加した3色混色の黒色インキで印刷する。このインキは肉眼では黒色乃至黒褐色に見えるが、波長800〜1100nmの近赤外線領域では透明性を有する。一方、枠状の着色部2のうちパターン6以外の部分は、アクリル樹脂の樹脂バインダ中にカーボンブラックを添加した黒インキで印刷する。このインキは肉眼では黒色に見え、且つ近赤外線に対しても不透明となる。
また、難視認性位置識別マークMは、判別は肉眼で可能なのが作業者が直接的に識別可能である点で好ましいが、作業者がフォトセンサ、ビデオカメラ等の機械的検知装置で可視光や赤外線等の光やそのイメージ像の検知の助けを借りること判別可能なものでも良い。
また、難視認性位置識別マークMは、前記実施形態では透過光で判別する例であったが、これは、画像表示装置20に組み込んだ時は、外光でつまり反射光で画像表示装置用前面板10の着色層2回りが観察されるので、反射光では認識しずらいが透過光で認識(判別)し易くした例でもあった。しかし、組み立て作業者が反射光で識別できる、ものでも良い。
又、難視認性位置識別マークMを磁性体、導電体等の光学的物性以外の物性を持つ材料から構成し、磁場、電気伝導度、電気容量等の光学的物性以外の物性で検知しても良い。
[着色層]
なお、着色部2は、図5(a)で示す様に、その平面視でパターン6を含んでいてもよい。パターン6は面方向での形状要素である。図5(a)では文字「A」がパターン6である。また、図5(a)では、パターン6の位置が、着色部2の内側端部及び外側端部から離れた位置で且つ両側端部の間に設けた例でもあるが、端部にかかっていても良い。
パターン6の平面視形状は、文字、数字、記号、幾何学図形、網点模様、階調模様、その他の模様、など任意である。文字の場合、例えば、製品のロゴマーク、製造メーカ名などを表現できる。また、幾何学図形や模様では、デザイン性を向上できる。なお、パターン6は、着色層2と同様に印刷で形成することができる。
また、パターン6は、難視認性位置識別マークMを兼用するものであっても良い。これらの場合、難視認性位置識別マークMはパターン6として目視可能な形状となるが、デザインを阻害するものではないから、製品として許される。
尚、この場合に於いて、画像表示装置の使用者にとって、パターン6が目視で視認し得るのは、あくまでも、意匠デザイン乃至製品名等の視覚情報としての意味に於いてである。画像表示装置用前面板10と画像表示板4との位置識別マークとしては認識されない。それ故、本來意匠デザイン等の用途のパターン6をこの様な位置識別マークと兼用する場合も、パターン6は難視認性位置識別マークMと言える。
また、パターン6自体に対称性がなければ、その非対称性を目視で判別すれば、難視認性位置識別マークMをあえて設ける必要はないが、パターン6自体の非対称性が細かい部分でありパターン6の全体を一目見ただけでは対称性に見える様な形状のときは、やはり別個に難視認性位置識別マークMを設けた方が、間違い難い。
また、パターン6は、その部分だけ多色印刷などで厚みを薄くしたり、その部分だけ非形成にしたり、或いは、周囲とは異なった色としたり、或いは周囲より低隠蔽性(同色で薄く、厚み同じで色を変えるなど)としたり、することができる。なお、低隠蔽性とする場合は裏側面に設けた背面光を点灯してパターンが良く見える様に強調したり、また、消灯時は見えない様にしたり、してもよい。
[暗色線条部の主切断面形状]
暗色線条部5aの主切断面形状は、特に限定されない。例えば、図2の実施形態では三角形(二等辺三角形)であったが、この他、不等辺三角形、正方形、長方形、台形、五角形などの面方向に平行な底辺を有する多角形、或いは、三角形や台形などの片側又は両側の斜辺を曲線化して面方向に膨らませた或いは凹ませた形状など、多角形の辺を湾曲化させた形状などである。
また、暗色線条部5aの主切断面形状の底辺は、図2の実施形態では二等辺三角形の底辺として、図6(b)で示す様に面方向に平行な直線であったが、この他、図6(a)で示す様に底辺が凹状に凹んだ形状、図6(c)で示す様に底辺が凸状に膨らんだ形状でも良い。なお、図6(a)及び図6(c)に例示する底辺は、いずれも、底辺の両端の間が尖った部分つまり尖点(せんてん)がない曲線を成す形状の場合である。すなわち、少なくとも底辺の両端自体は含まない部分での底辺の形状が尖点を持たない曲線からなる場合である。
尚、暗色線条部5aの底辺について、図6(a)の如く凹状に凹んだ形態の場合は、透明樹脂5bの表面の水準面から凹部の最低部迄の深さが1.5〜7μmであることが、その固有の効果を奏する上で好ましく、透明接着剤層3との投錨効果による接着性が向上するという長所がある。その反面、該凹部内に気泡が残留し易いという短所もある。
一方、図6(c)の如く底辺が凸状に膨らんだ形態の場合は、透明樹脂5bの表面の水準面から凸部の最高部迄の高さが1.5〜7μmであることが、その固有の効果を奏するる上で好ましく、透明接着剤層3との間の空気が抜け易く気泡が残留し難いという長所がある。且つ、投錨効果による透明接着剤層3との接着性が向上効果も図6(a)の形態程ではないが多少なりとも期待出来る。
図6(c)の如く暗色線条部5aの底辺が凸状に膨らんだ形態とする手法としては、例えば、以下の(1)、(2)の方法が挙げられる。
(1)透明樹脂層5b上の凹条部に充填する暗色材料の樹脂バインダの一部又は全部を硬化時に体積膨張する硬化性樹脂から構成し、該暗色材料の未硬化物を凹条部に充填後、該硬化性樹脂を硬化させて暗色材料を体積膨張させる。硬化時に体積膨張する樹脂としては、例えば、(I)特開2009−138116号公報記載の、オキセタン環含有ビニルエーテル化合物(A)及び/又は脂環エポキシ基含有ビニルエーテル化合物(B)と、分子内にオキセタン基、エポキシ基、水酸基、ビニルエーテル基、又は脂肪族若しくは脂環式不飽和炭化水素基を少なくとも1つ有し、分子量500以上のオリゴマー又はポリマー(C)を含むカチオン重合性樹脂組成物に、スピロオルソカーボネート、ジチオカーボネート類等のを硬化膨張性モノマーを配合した樹脂組成物、(II)特許第3772913号公報記載の、シアナート樹脂と少なくとも1個以上のフェノール性水酸基を含む化合物とを反応させて得られる、シアナート樹脂硬化物の中間体であるイミドカーボネートと、エポキシ樹脂と、熱可塑性樹脂とからなる樹脂組成物、(III)特公昭59−4444号公報記載の、不飽和ポリエステル樹脂オリゴマー、ナフテン酸コバルト、メチルエチルケトンパーオキシドから成る組成物中に、不飽和ポリエステルに対して1.73倍重量以上のスチレンモノマーを加えた樹脂組成物、等が挙げられる。
(2)透明樹脂層5b上の凹条部に充填する暗色材料を構成する樹脂組成物中に熱分解型の発泡剤を添加し、該暗色材料を凹条部に充填後、該発泡剤の熱分解温度以上に加熱し、暗色材料を体積膨張させる。熱分解型の発泡剤の例としては、アゾジカーボンアミド、オキシビスベンゼンスルホニルヒドラジッド等が挙げられる。
また、暗色線条部5aの主切断面形状の、観察者V(或いは画像表示板)に対する向きは、図2の実施形態では二等辺三角形の底辺を、観察者側とする向きであったが、該底辺を画像表示板側とする向きもあり得る。
なお、ここで、暗色線条部5aの主切断面形状の「底辺」とは、面方向での大きさである主切断形状の「幅」が、垂直方向の位置で最も大きい部分である。
底辺を画像表示板側に向けた形態は、画像表示板からの画像光の視野角を広げることができ、逆に、底辺を観察者側に向けた形態は、画像光の視野角を規制することができる。また、底辺の向きがこれらどちらの形態でも、外光、特に暗色線条部5aの配列方向から来る外光の影響を抑制して、明室コントラストを向上させることができる。
また、延在方向を互いに平行に多数配列した直線状の暗色線状部5aの該延在方向は、上記実施形態では一方向の例であったが、複数の方向例えば2方向に交差させても良い。交差は例えば直角である。
[その他のフィルタ]
画像表示装置20が含むフィルタとしては、図2で例示のミクロルーバ型フィルタ5以外にも、その他の各種フィルタを含み得る。図7に示す画像表示装置20は、ミクロルーバ型フィルタ5に限定されない(ミクロルーバ型フィルタ5もあり得る)フィルタ7を含む形態例である。同図では、フィルタ7の位置は、画像表示装置20の観察者側から順に、画像表示装置用前面板10、透明接着剤層3、フィルタ7、透明接着剤層3、画像表示板4を少なくとも含む層構成例である。
フィルタ7としては、画像表示装置20のフィルタとして、従来公知の各種フィルタを採用し得る。例えば、フィルタ7には光学的フィルタと電磁波遮蔽フィルタがある。
光学フィルタは、前記ミクロルーバ型フィルタ5以外に、反射防止フィルタ(防眩、反射防止、防眩及び反射防止のいずれか)、近赤外線吸収フィルタ(PDPから放出される近赤外線を吸収しリモートコントローラの誤動作を防ぐ)、ネオン光吸収フィルタ(PDPから放出されるネオン光を吸収する)、色補正フィルタ(表示画像の色を好みの色に補正する)、紫外線吸収フィルタなどである。なお、これら各種光学フィルタはフィルタ機能を兼用することもある。
電磁波遮蔽フィルタは、画像表示板4が特にPDPなどで不要な電磁波を放出する場合に用い、公知のものを使用できる。例えば、電磁波遮蔽フィルタには、銅箔のエッチングメッシュ等の金属メッシュ、導電ペーストによる印刷メッシュ、或いはメッシュ状ではなく全面形成した多層スパッタ膜などの透明導電性薄膜がある。金属メッシュの金属には銅以外にアルミニウムなどでも良い。また、電磁波遮蔽フィルタは、これら金属メッシュ、印刷メッシュ、透明導電性薄膜等を支持する透明基材層を通常含む。透明基材層としては、透明基材1で挙げた、例えば樹脂シートなどが用いられる。
なお、印刷メッシュでは、国際公開第2008/149969号のパンフレットで開示された「引抜プライマ方式凹版印刷法」によるメッシュは高精細にできる点で好ましい。なお、この凹版印刷法は、凹版版面の凹部内に充填したインキ(導電ペースト)を引き抜いて、被印刷物への転移を促進させる、電離放射線硬化性樹脂等からなるプライマ層を、印刷の最中に流動状態で作用させて版面上で固化させてから、離版し印刷する方法である。
なお、フィルタ7の位置は、図7に例示の位置に限定されず、例えば反射防止フィルタでは、画像表示装置用前面板10がその観察者側の最表面の位置に設けることができる。ただ、前記した、ミクロルーバ型フィルタ5の場合は、画像表示装置用前面板10よりも、画像表示板4側の位置に設けるのが、ゴースト像の抑制の点で好ましい。
[その他の各種機能層]
なお、本発明による画像表示装置用前面板10は、各種機能層、例えば、ハードコート層、帯電防止層、汚染防止層、抗菌層などを含むことができる。また、これら例示した各層は、例えば、透明基材1の観察者側に設けることができる。
《用途》
本発明の画像表示装置用前面板が対象とする画像表示板は特に限定されず、例えば、液晶パネル、プラズマディスプレイパネル(PDP)、電界発光(EL)パネルなどのディスプレイパネルである。又、上記画像表示板としては、通常の平面画像を表示する方式のものの他、特開2009−145698号公報、特開2009−151016号公報等に開示される様な立体画像(3次元画像)を表示する方式のものであっても良い。そして、これらの画像表示板の前面に画像表示装置用前面板を配置した画像表示装置は、テレビジョン受像装置、デシタルフォトフレーム、電子看板、或いは、電話機、遊戯機器、測定機器や計器類、事務用機器、医療機器、電算機器、等として用いられる。
1 透明基材
2 着色層
3 透明接着剤層(含む粘着剤層)
4 画像表示板
5 ミクロルーバ型フィルタ
5a 暗色線条部
5b 透明樹脂層
6 パターン
7 フィルタ
10 画像表示装置用前面板
20 画像表示装置
21 従来の着色部
101 従来の画像表示装置用前面板
201 従来の画像表示装置
M 難視認性位置識別マーク
V 観察者

Claims (3)

  1. 外形が四角形の透明基材の基材面上の周縁部に着色層を有する画像表示装置用前面板であって、
    平面視で上記着色層の部分に目視では着色層と判別し難い難視認性位置識別マークを設けた、画像表示装置用前面板。
  2. 請求項1に記載の画像表示装置用前面板と、該画像表示装置用前面板の着色層が形成された面に密着積層している透明接着剤層と、画像表示板とを少なくともこの順に含む、画像表示装置。
  3. 上記透明接着剤層と上記画像表示板の間に、延在方向を互いに平行に多数配列した直線状の暗色線状部と、該暗色線状部の間の透明樹脂層とからなるミクロルーバ型フィルタを含む、請求項2に記載の画像表示装置。
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