JP2012153240A - 伸縮可能シャフトおよび車両用操舵装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】セレーション嵌合するアッパーシャフト13とロアーシャフト14の間に、第1及び第2のガタ取り部材41,42が介在する。各ガタ取り部材41,42の軸方向片49,51が、ロアーシャフト14の軸方向欠歯領域45に係合し、周方向C1の回転を規制する。第1及び第2のガタ取り部材41,42の軸方向X1に離隔する第1及び第2の周方向片48,50が、対応する周方向欠歯領域46,47に係合する。第1及び第2の周方向片48,50に、それぞれ、第1及び第2の付勢突起52,53を設ける。両付勢突起52,53が互いに交差する付勢方向に、アッパーシャフト13を付勢する。
【選択図】図2
Description
しかしながら、アッパーシャフトおよびロアーシャフトのセレーション間のクリアランスによって、両シャフト間に遊びによるガタを生じる。このため、異音を発生して、乗員に不快感を与えるおそれがある。
本発明の目的は、こじり方向のガタを抑制することができ静粛な伸縮可能シャフトおよび車両用操舵装置を提供することである。
また、請求項3のように、上記第1の軸方向片と上記第2の軸方向片とが単一の部材(490)で一体に形成されることで、上記第1および第2のガタ取り部材が一体のガタ取りユニット(U1)に構成されている場合がある。
また、請求項3のように、第1および第2の軸方向片が単一の材料で一体に形成されることで、上記第1および第2のガタ取り部材が一体に構成されている場合には、部品点数、組立工数の削減を通じて製造コストを安くすることができる。
図1は本発明の一実施の形態の伸縮可能シャフトがステアリングシャフト2の一部である第1コラムシャフト11に適用された車両用操舵装置100の概略構成図である。図1を参照して、車両用操舵装置100は、ステアリングホイール等の操舵部材1の操舵力を伝達するステアリングシャフト2を備えている。ステアリングシャフト2は、操舵部材1に連結されたコラムシャフト3と、コラムシャフト3に第1の自在継手4を介して連結されたインターミディエイトシャフト5と、インターミディエイトシャフト5に第2の自在継手6を介して連結されたピニオンシャフト7とを備えている。
ステアリングコラム20は、軸方向に相対移動可能に嵌め合わされた筒状のアッパージャケット21および筒状のロアージャケット22と、ロアージャケット22の軸方向下端に連結されたハウジング23とを備えている。ハウジング23内には、操舵補助用の電動モータ24の動力を減速して出力軸16に伝達する減速機構25が収容されている。
ステアリングコラム20には、車両後方側のアッパーブラケット28および車両前方側のロアーブラケット29を介して車体側部材18,19に固定されている。アッパーブラケット28は、後述するコラムブラケットを介してステアリングコラム20のアッパージャケット21に固定可能とされている。アッパーブラケット28は、車体側部材18から下方に突出する固定ボルト(スタッドボルト)30と、当該固定ボルト30に螺合するナット31と、アッパーブラケット28に離脱可能に保持されたカプセル32とを用いて、車体側部材18に固定されている。
インターミディエイトシャフト5は、例えば外軸からなるアッパーシャフト36と、例えば内軸からなり、アッパーシャフト36と軸方向に相対摺動可能に且つ同伴回転可能にセレーション嵌合された筒状のロアーシャフト35とを備えている。
図2、図3並びに図4(a)、(b)に示すように、第1のガタ取り部材41は、第1の周方向欠歯領域46に沿って延びる第1の周方向片48と、第1の周方向片48の途中部(連結部48a)から軸方向欠歯領域45に沿って延びる第1の軸方向片49とを有している。図3に示すように、第1の周方向片48は、第1の周方向欠歯領域46に係合することにより、ロアーシャフト14に対する第1のガタ取り部材41の軸方向X1への移動を規制している。また、第1の軸方向片49は、軸方向欠歯領域45に係合することにより、ロアーシャフト14に対する第1のガタ取り部材41の周方向C1への移動を規制している。
図2および図3を参照して、第2のガタ取り部材42の第2の周方向片50は、径方向外方に突出する第2の付勢突起53を有している。第2の付勢突起53は、第2の周方向片50と第2の軸方向片51の連結部50aから、周方向C1に離隔した位置に配置されている。
本実施の形態によれば、第1および第2の軸方向片49,51が軸方向欠歯領域45に係合することで、内軸としてのロアーシャフト14に対して第1および第2のガタ取り部材41,42の回転が規制されている。また、軸方向X1に離隔する第1および第2の周方向片48,50に、それぞれ、第1および第2の付勢突起52,53を設け、両付勢突起52,53の付勢方向Z1,Z2が互いに交差するようにしたので、アッパーシャフト13およびロアーシャフト14のこじり(一方のシャフトに対する他方のシャフトの倒れ)の発生を確実に防止することができる。その結果、こじりに起因する異音の発生を防止して静粛化を達成することができる。
本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、例えば、図3の第1および第2の軸方向片49,51を図6に示すような単一の部材からなる軸方向片490で形成することで、第1および第2のガタ取り部材410,420を一体のガタ取りユニットU1に形成するようにしてもよい。その場合、部品点数、組立工数の削減を通じて製造コストを安くすることができる。
Claims (4)
- 軸方向に摺動可能にセレーション嵌合された内軸および筒状の外軸と、
上記内軸の外周および上記外軸の内周の間に介在した第1および第2のガタ取り部材と、を備え、
上記内軸の外周は、雄セレーションと、上記雄セレーションにおいて周方向の一部に形成され軸方向に延びる軸方向欠歯領域と、上記軸方向欠歯領域の第1および第2の端部からそれぞれ周方向に延びる第1および第2の周方向欠歯領域と、を含み、
第1のガタ取り部材は、上記第1の周方向欠歯領域に沿って延びる第1の周方向片と、上記第1の周方向片の途中部から上記軸方向欠歯領域に沿って延びる第1の軸方向片と、を含み、
第2のガタ取り部材は、上記第2の周方向欠歯領域に沿って延びる第2の周方向片と、上記第2の周方向片の途中部から上記軸方向欠歯領域に沿って延びる第2の軸方向片と、を含み、
上記第1の周方向片は、径方向外方に突出する第1の付勢突起を有し、
上記第2の周方向片は、径方向外方に突出する第2の付勢突起を有し、
上記第1の付勢突起および上記第2の付勢突起は、互いに交差する付勢方向に外軸を付勢している伸縮可能シャフト。 - 請求項1において、上記第1および第2のガタ取り部材は、共通の部材を逆向きに配置して構成されている伸縮可能シャフト。
- 請求項1において、上記第1の軸方向片と上記第2の軸方向片とが単一の材料で一体に形成されることで、上記第1および第2のガタ取り部材が一体のガタ取りユニットに構成されている伸縮可能シャフト。
- 請求項1から3の何れか1項に記載の伸縮可能シャフトを用いて操舵力を伝達する車両用操舵装置。
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