JP2008254624A - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】路面等から大きな衝撃があったときでも、歯車のバックラッシに起因して発生するラトル音を低減することができる電動パワーステアリング装置を提供する。
【解決手段】電動モータ9の動力を伝達するピニオン軸82と、ピニオン軸82に噛み合うとともに中間軸83に取り付けられた第一中間歯車84と、中間軸83に取り付けられた第二中間歯車85と、この第二中間歯車85に噛み合う減速歯車81と、から構成される二段減速機構8を有する。二段減速機構8において発生する噛み合い衝撃を吸収するための衝撃吸収機構86を中間軸83における第一中間歯車84と第二中間歯車85との間に設ける。
【選択図】 図1
【解決手段】電動モータ9の動力を伝達するピニオン軸82と、ピニオン軸82に噛み合うとともに中間軸83に取り付けられた第一中間歯車84と、中間軸83に取り付けられた第二中間歯車85と、この第二中間歯車85に噛み合う減速歯車81と、から構成される二段減速機構8を有する。二段減速機構8において発生する噛み合い衝撃を吸収するための衝撃吸収機構86を中間軸83における第一中間歯車84と第二中間歯車85との間に設ける。
【選択図】 図1
Description
この発明は、自動車などの車両に搭載され、電動モータを用いてドライバーの操舵動作を補助する電動パワーステアリング装置に関する。
自動車に搭載される従来の電動パワーステアリング装置は、図6に示すように、操舵部材100から操向車輪(図示省略)に至る操舵機構Aに連結された電動モータ109を備えており、このモータ動力を操舵機構Aに付与することで操舵部材100でのドライバーによる操舵動作を補助するようになっている。また、このような電動パワーステアリング装置Eの回動軸である出力軸124には、減速歯車181及びこれに第一、第二中間歯車184,185を介して噛み合うピニオン軸182を有する二段減速機構108と、前記ピニオン軸182が出力軸124に一体回転可能に取り付けられる操舵補助用の前記電動モータ109とが連結されている。また、二段減速機構108の減速歯車181は、例えば一段のはすば歯車により構成されており、さらにその歯車歯部と第二中間歯車185の歯車歯部、及び第一中間歯車184の歯車歯部とピニオン軸182の歯部との噛み合い部において、ある程度のバックラッシが存在するよう構成されている(例えば、下記特許文献1参照)。
しかしながら、前述した従来の電動パワーステアリング装置Eでは、不整路等を走行して路面から大きな衝撃があった場合、前記歯車のバックラッシに起因するラトル音が発生するという問題があった。
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、路面等から大きな衝撃があったときでも、歯車のバックラッシに起因して発生するラトル音を低減することができる電動パワーステアリング装置を提供することを目的とする。
本発明に係る電動パワーステアリング装置は、操舵部材に連動連結された回動軸に対して操舵補助用の電動モータの動力を二段減速機構を介して伝達するようにした電動パワーステアリング装置であって、前記二段減速機構は、前記電動モータの動力を伝達するピニオン軸と、このピニオン軸に噛み合うとともに中間軸に取り付けられた第一中間歯車と、前記中間軸に取り付けられた第二中間歯車と、この第二中間歯車に噛み合う減速歯車とを備えており、前記二段減速機構において発生する噛み合い衝撃を吸収するための衝撃吸収機構が前記中間軸における前記第一中間歯車と第二中間歯車との間に設けられていることを特徴とするものである。
また、本発明に係る電動パワーステアリング装置における前記衝撃吸収機構は、前記第一中間歯車と第二中間歯車との間で分断された前記中間軸の分断端間に設けられた弾性カップリングであることが好ましい。
このように構成された電動パワーステアリング装置によれば、前記中間軸における前記第一中間歯車と第二中間歯車との間に、前記二段減速機構において発生する噛み合い衝撃を吸収するための衝撃吸収機構が設けられているため、前記ピニオン軸と第一中間歯車、及び第二中間歯車と減速歯車とのバックラッシに伴う当該歯車の衝撃が緩和され、前記歯車のバックラッシに起因するラトル音が低減することができる。また、前記衝撃吸収機構が前記第一中間歯車と第二中間歯車との間で分断された前記中間軸の分断端間に設けられた弾性カップリングであれば、当該弾性カップリングを前記中間軸に容易に取り付けることができる。
なお、前記操舵機構において減速歯車は最もトルクが大きくなる歯車であり、その分、減速歯車と前記第二中間歯車との衝撃により最も大きなラトル音が発生する。そして、この発生したラトル音が減速歯車より前記操舵部材側に漏れることで車室内に騒音が伝わることとなる。
このため、本来、前記ラトル音の発生を最大限防止するには、前記弾性カップリングを、前記減速歯車の回動軸における当該減速歯車よりも路面からの衝撃が伝わる上流側である前記操向車輪側に設けることが好ましい。しかし、前記操向車輪側に設けた場合、減速歯車のトルクが前記弾性カップリングの許容トルクを上回り、前記弾性カップリングが破損してラトル音を効果的に低減できないという問題点があった。
これらの事情に鑑み、本発明の電動パワーステアリング装置では、前記弾性カップリングが、前記第一中間歯車と第二中間歯車との間で分断された前記中間軸の分断端間に設けてある。すなわち、中間軸に設けてある第一中間歯車及び第二中間歯車のトルクは前記減速歯車のトルクよりも小さく、前記弾性カップリングの許容できるトルクであるため、当該弾性カップリングの耐久性を向上させることができる。しかも、前記減速歯車との衝撃によって最も大きなラトル音を発生する第二中間歯車に隣接する(近い)位置に、弾性カップリングを設けているため、ラトル音を最も効果的に低減することができる。
なお、前記操舵機構において減速歯車は最もトルクが大きくなる歯車であり、その分、減速歯車と前記第二中間歯車との衝撃により最も大きなラトル音が発生する。そして、この発生したラトル音が減速歯車より前記操舵部材側に漏れることで車室内に騒音が伝わることとなる。
このため、本来、前記ラトル音の発生を最大限防止するには、前記弾性カップリングを、前記減速歯車の回動軸における当該減速歯車よりも路面からの衝撃が伝わる上流側である前記操向車輪側に設けることが好ましい。しかし、前記操向車輪側に設けた場合、減速歯車のトルクが前記弾性カップリングの許容トルクを上回り、前記弾性カップリングが破損してラトル音を効果的に低減できないという問題点があった。
これらの事情に鑑み、本発明の電動パワーステアリング装置では、前記弾性カップリングが、前記第一中間歯車と第二中間歯車との間で分断された前記中間軸の分断端間に設けてある。すなわち、中間軸に設けてある第一中間歯車及び第二中間歯車のトルクは前記減速歯車のトルクよりも小さく、前記弾性カップリングの許容できるトルクであるため、当該弾性カップリングの耐久性を向上させることができる。しかも、前記減速歯車との衝撃によって最も大きなラトル音を発生する第二中間歯車に隣接する(近い)位置に、弾性カップリングを設けているため、ラトル音を最も効果的に低減することができる。
また、本発明の電動パワーステアリング装置は、操舵部材に連動連結された回動軸に対して操舵補助用の電動モータの動力を二段減速機構を介して伝達するようにした電動パワーステアリング装置であって、前記二段減速機構は、前記電動モータの動力を伝達するピニオン軸と、このピニオン軸に噛み合うとともに中間軸に取り付けられた第一中間歯車と、前記中間軸に取り付けられた第二中間歯車と、この第二中間歯車に噛み合う減速歯車とを備えており、前記二段減速機構において発生する噛み合い衝撃を吸収するための弾性部材を介して前記第一中間歯車が前記中間軸の外周に取り付けられていてもよい。
この場合、前記弾性カップリングを前記第一中間歯車と第二中間歯車との間で分断された前記中間軸の分断端間に設ける必要がないため、前記第一中間歯車と第二中間歯車との間隔を短くすることができ、操舵機構を小型化することができるとともに、歯車同士の衝撃に起因して発生するラトル音を低減することができる。
本発明の電動パワーステアリング装置によれば、路面等から大きな衝撃があったときでも、歯車のバックラッシに起因して発生するラトル音を低減することができる。
以下、本発明の電動パワーステアリング装置を示す好ましい実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の一実施形態による電動パワーステアリング装置Eの主要部の構成を示す模式図である。図2は、図1の二段減速機構8の要部を示す拡大図である。図1において、電動パワーステアリング装置Eは、例えば自動車に搭載され、操舵部材(ステアリングホイール)1に加わるドライバーの操舵動作に応じて、操向車輪4の向きを変える操舵軸2を備えている。この操舵軸2には、操舵部材1が上端部に取り付けられる筒状の取付軸21と、この取付軸21に一体回転可能に連結された筒状の入力軸22と、トーションバー23を介在させて入力軸22に同軸的に連結された筒状の回動軸である出力軸(回動軸)24が設けられている。
図1は、本発明の一実施形態による電動パワーステアリング装置Eの主要部の構成を示す模式図である。図2は、図1の二段減速機構8の要部を示す拡大図である。図1において、電動パワーステアリング装置Eは、例えば自動車に搭載され、操舵部材(ステアリングホイール)1に加わるドライバーの操舵動作に応じて、操向車輪4の向きを変える操舵軸2を備えている。この操舵軸2には、操舵部材1が上端部に取り付けられる筒状の取付軸21と、この取付軸21に一体回転可能に連結された筒状の入力軸22と、トーションバー23を介在させて入力軸22に同軸的に連結された筒状の回動軸である出力軸(回動軸)24が設けられている。
取付軸21は、ステアリングコラム25内に収納された状態で車体側に固定されるものであり、その下端部には、トーションバー23の一端部を内嵌固定した入力軸22の上端部がピン26により連結されている。また、前記トーションバー23の他端部はピン27により出力軸24の下端部に内嵌固定されている。
入力軸22及び出力軸24は、車体側に固定され、かつ同図の上下方向に分離可能な第一、第二、及び第三ハウジングH1、H2、及びH3の内部にニードル軸受61、第一玉軸受62、及び第二玉軸受63を介してそれぞれ回転自在に取り付けられている。
また、出力軸24には、減速歯車81及びこれに第一、第二中間歯車84,85を介して噛み合う第一ピニオン軸(ピニオン軸)82を有する二段減速機構8と、前記第一ピニオン軸82が出力軸24に一体回転可能に取り付けられるとともに、トルクセンサ7の検出結果に応じて制御ユニット(図示せず)により駆動される操舵補助用の電動モータ9とが連結されている。そして、この二段減速機構8と電動モータ9とで、操舵部材1から操向車輪4に至る操舵機構Aにモータ動力による操舵補助力を付与する操舵補助部を構成している。
また、出力軸24には、減速歯車81及びこれに第一、第二中間歯車84,85を介して噛み合う第一ピニオン軸(ピニオン軸)82を有する二段減速機構8と、前記第一ピニオン軸82が出力軸24に一体回転可能に取り付けられるとともに、トルクセンサ7の検出結果に応じて制御ユニット(図示せず)により駆動される操舵補助用の電動モータ9とが連結されている。そして、この二段減速機構8と電動モータ9とで、操舵部材1から操向車輪4に至る操舵機構Aにモータ動力による操舵補助力を付与する操舵補助部を構成している。
出力軸24の下端側には、図示しない自在継手などを介在させてラックピニオン式伝達機構3の第二ピニオン軸31及びラック軸32が順次連結されており、さらには左右の前記操向車輪4がタイロッド5及びボールジョイント6を介してラック軸32の対応する左右端部に連結され、出力軸24に接続されている。そして、操舵軸2の回転が、ラックピニオン式伝達機構3によって左右方向の直線運動に変換され、操向車輪4が転舵される。また、第二ピニオン軸31は、第三玉軸受34及び第二ニードル軸受35により、ラックハウジング33内に回転可能に取り付けられている。また、ラック軸32は、サポートヨーク及びラックガイド(図示せず)により摺動支持された状態でラックハウジング33内に収納されている。
二段減速機構8における減速歯車81は、例えば一段のはすば歯車により構成されている。また、第二中間歯車85も一段のはすば歯車により構成されており、中間軸83にこの中間軸83と一体回転可能に取り付けられている。そして、前記減速歯車81の歯車歯部と第二中間歯車85の歯車歯部85aとの噛み合い部において、バックラッシをある程度許容するように設定されている。
また、第一中間歯車84も一段のはすば歯車により構成されており、中間軸83にこの中間軸83と一体回転可能、且つ前記第二中間歯車85よりも上方(図1において上方)に取り付けられている。そして、第一中間歯車84の歯車歯部84aと第一ピニオン軸82との噛み合い部においても、バックラッシをある程度許容するように設定されている。このように、夫々の歯車の噛み合い部においてバックラッシをある程度許容した状態で、第一ピニオン軸82を第一中間歯車84及び第二中間歯車85を介して減速歯車81と一体回転可能にすることで、二段減速機構8でのギヤ効率を向上させた状態でモータ動力を出力軸24に伝達している。
また、第一中間歯車84も一段のはすば歯車により構成されており、中間軸83にこの中間軸83と一体回転可能、且つ前記第二中間歯車85よりも上方(図1において上方)に取り付けられている。そして、第一中間歯車84の歯車歯部84aと第一ピニオン軸82との噛み合い部においても、バックラッシをある程度許容するように設定されている。このように、夫々の歯車の噛み合い部においてバックラッシをある程度許容した状態で、第一ピニオン軸82を第一中間歯車84及び第二中間歯車85を介して減速歯車81と一体回転可能にすることで、二段減速機構8でのギヤ効率を向上させた状態でモータ動力を出力軸24に伝達している。
図2に示すように、第一中間歯車84と第二中間歯車85との間で分断された中間軸83の分断端83c間に弾性カップリング86が設けられている。図3は、弾性カップリング86のA−A線断面図を示している。これらの図に示すように、弾性カップリング86は、互いに対向して接合している上側(図2において上側)の部材である第一接合部材86a及び下側(図2において下側)の部材である第二接合部材86bと、これら第一接合部材86aと第二接合部材86bとの間に介在している弾性体86cと、この弾性体86cのA−A線断面中心部を貫通して取り付けられているピン86gとを備えている。
第一接合部材86aは、円盤状の上側円盤部86a2とこの上側円盤部86a2の外周縁に沿って等間隔で設けられるとともに下側に突出した4つの上側突出部86a1とを備えている。また、第二接合部材86bは、円盤状の下側円盤部86b2とこの下側円盤部86b2の外周縁に沿って等間隔で設けられるとともに上側に突出した4つの下側突出部86b1とを備えている。そして、前記第一接合部材86aと第二接合部材86bとは、前記上側円盤部86a2と下側円盤部86b2とを対向させた状態で、前記上側突出部86a1と下側突出部86b1とを周方向に交互に配置させている。
また、前記第一接合部材86aと第二接合部材86bの軸心部分には芯ずれ防止用のピン86gが取り付けられている。ピン86gは円柱状であり前記中間軸83の分断端83cの間に配置されている。また、ピン86gの外周には平歯車形状の弾性体86cが密着されている。弾性体86cは、ゴム等より形成され、その外周に沿って等間隔で放射状に突出した8つの弾性歯部86c1が設けられている。この弾性歯部86c1が前記周方向に交互に配置された上側突出部86a1と下側突出部86b1との隙間を埋める状態で配置されている。
すなわち、上記構成により弾性カップリング86は、二段減速機構8において発生する歯車の噛み合い衝撃を吸収するための衝撃吸収機構を構成している。
すなわち、上記構成により弾性カップリング86は、二段減速機構8において発生する歯車の噛み合い衝撃を吸収するための衝撃吸収機構を構成している。
上記構成の電動パワーステアリング装置Eでは、例えば第二中間歯車85の歯車歯部85aと減速歯車81の歯車歯部とが噛み合い、電動モータ9からの動力が減速歯車81に伝達される際、前記弾性カップリング86の第一接合部材86aが前記弾性体86cを介して第二接合部材86bにトルクを伝達する。このとき、第一接合部材86aからのトルクは弾性体86cによってある程度低減されて第二接合部材86bに伝達される。このため、従来の弾性体86cを介さない状態でトルクが伝達される場合に比べ、第二中間歯車85の歯車歯部85aと減速歯車81の歯車歯部との衝撃が緩和(吸収)され、その分歯車同士の衝撃に起因して生じるラトル音が低減されるようになる。
なお、上記構成において第一接合部材86aから第二接合部材86bへのトルクの伝達は、前記弾性体86cによってある程度低減されるが、その程度は減速機構8のトルク伝達機能に支障を来たさない範囲に、つまりトルク伝達が十分になるように設定されている。
なお、上記構成において第一接合部材86aから第二接合部材86bへのトルクの伝達は、前記弾性体86cによってある程度低減されるが、その程度は減速機構8のトルク伝達機能に支障を来たさない範囲に、つまりトルク伝達が十分になるように設定されている。
また、弾性カップリング86が、中間軸83における第一中間歯車84と第二中間歯車85との間で分断された分断端83c間に設けられているため、例えば前述した中間軸83における減速歯車81よりも下方(図1における下方)に設けられる場合と異なり、伝達されるトルクを弾性カップリング86が十分に許容することができる。このため、弾性カップリング86の耐久性を向上させることができる。さらに、減速歯車81との衝撃によって、二段減速機構8で最も大きなラトル音を生じる第二中間歯車85に隣接する(近い)位置に弾性カップリング86が設けられているため、前記ラトル音を効果的に低減することもできる。
図4は、他の実施形態に係る二段減速機構8の要部を示す拡大図である。また、図5は、第一中間歯車84のB−B線断面図である。この二段減速機構8の基本的構造は図2の二段減速機構8と同じであり、同一部分に同一の参照符号を付している。これらの図に示す二段減速機構8が図2の二段減速機構8と相違するところは、中間軸83が分断されておらず、その分断端間に弾性カップリング86が設けられていない点と、第二中間歯車84,87の中間軸83への組み付け構造である。
中間軸83は、外周に等間隔で放射状に突出した歯部83aを構成し、その歯部83aの外周には全周に亘ってゴム等の弾性体(弾性部材)83bが密着されている。また、第二中間歯車87には前記弾性体83bの外周形状に対応した歯車形状のシャフト孔87bが設けられており、第二中間歯車87は弾性体83bを介した状態で中間軸83の歯部83aに前記シャフト孔87bを噛み合わせた状態で固定されている。
このような構成の電動パワーステアリング装置Eでは、例えば第一ピニオン軸82と第二中間歯車87の歯車歯部87aとが噛み合い、電動モータ9からの動力が第二中間歯車87に伝達される際、第二中間歯車87が前記弾性体83bを介して中間軸83にトルクを伝達する。このとき、第二中間歯車87からのトルクは弾性体83bによってある程度低減されて中間軸83に伝達される。このため、従来の弾性体83bを介さずに中間軸と第二中間歯車とが一体化された状態でトルクが伝達される場合に比べ、第一ピニオン軸82と第二中間歯車87の歯車歯部87aとの衝撃が緩和(吸収)され、その分歯車同士の衝撃に起因して生じるラトル音が低減されるようになる。
また、この二段減速機構8であれば、図2で示した弾性カップリング86を中間軸83における第一中間歯車84と第二中間歯車87との間に設ける必要がないため、その分、第一中間歯車84と第二中間歯車87との間隔を短くすることができる。このため、操舵機構Aを小型化することができる。
また、第二中間歯車87がそのシャフト孔87bを中間軸83の歯部83aに噛み合うように中間軸83に固定されているため、第二中間歯車87が中間軸83に対して芯ずれを起こすのを防止することもできる。
なお、上記構成において第二中間歯車87から中間軸83へのトルクの伝達は、前記弾性体83bによってある程度低減されるが、その程度は減速機構8のトルク伝達機能に支障を来たさない範囲に、つまりトルク伝達が十分になるように設定されている。
また、第二中間歯車87がそのシャフト孔87bを中間軸83の歯部83aに噛み合うように中間軸83に固定されているため、第二中間歯車87が中間軸83に対して芯ずれを起こすのを防止することもできる。
なお、上記構成において第二中間歯車87から中間軸83へのトルクの伝達は、前記弾性体83bによってある程度低減されるが、その程度は減速機構8のトルク伝達機能に支障を来たさない範囲に、つまりトルク伝達が十分になるように設定されている。
本発明は、前記実施形態に限定されることなく適宜設計変更可能である。例えば、前記実施形態では、減速機構8の減速歯車81が一段のはすば歯車から構成されているが、二段で構成されていてもよく、かさ歯車から構成されていてもよい。
また、前記実施形態において、弾性カップリング86によるトルクの低減(吸収)を弾性体86cにより行っているが、バネ状の弾性体を設け、これによって低減することも可能である。
さらに、下側突出部86b1及び上側突出部86a1をそれぞれ4箇所設けているが、電動モータ9からの動力を十分に伝達可能なように構成されていればよく、例えばそれぞれ6箇所設けて噛み合わせてもよい。
また、前記実施形態において、弾性カップリング86によるトルクの低減(吸収)を弾性体86cにより行っているが、バネ状の弾性体を設け、これによって低減することも可能である。
さらに、下側突出部86b1及び上側突出部86a1をそれぞれ4箇所設けているが、電動モータ9からの動力を十分に伝達可能なように構成されていればよく、例えばそれぞれ6箇所設けて噛み合わせてもよい。
1 操舵部材(ステアリングホイール)
4 操向車輪
9 電動モータ
8 二段減速機構
24 出力軸(回動軸)
81 減速歯車(歯車)
82 第一ピニオン軸(ピニオン軸)
83 中間軸
83b 弾性体(弾性部材)
84 第一中間歯車
85 第二中間歯車
86 弾性カップリング(衝撃吸収機構)
86c 弾性体
87 第二中間歯車
87a 歯車歯部(歯車)
A 操舵機構
E 電動パワーステアリング装置
4 操向車輪
9 電動モータ
8 二段減速機構
24 出力軸(回動軸)
81 減速歯車(歯車)
82 第一ピニオン軸(ピニオン軸)
83 中間軸
83b 弾性体(弾性部材)
84 第一中間歯車
85 第二中間歯車
86 弾性カップリング(衝撃吸収機構)
86c 弾性体
87 第二中間歯車
87a 歯車歯部(歯車)
A 操舵機構
E 電動パワーステアリング装置
Claims (3)
- 操舵部材に連動連結された回動軸に対して操舵補助用の電動モータの動力を二段減速機構を介して伝達するようにした電動パワーステアリング装置であって、
前記二段減速機構は、前記電動モータの動力を伝達するピニオン軸と、このピニオン軸に噛み合うとともに中間軸に取り付けられた第一中間歯車と、前記中間軸に取り付けられた第二中間歯車と、この第二中間歯車に噛み合う減速歯車とを備えており、
前記二段減速機構において発生する噛み合い衝撃を吸収するための衝撃吸収機構が前記中間軸における前記第一中間歯車と第二中間歯車との間に設けられていることを特徴とする電動パワーステアリング装置。 - 前記衝撃吸収機構は、前記第一中間歯車と第二中間歯車との間で分断された前記中間軸の分断端間に設けられた弾性カップリングよりなる請求項1に記載の電動パワーステアリング装置。
- 操舵部材に連動連結された回動軸に対して操舵補助用の電動モータの動力を二段減速機構を介して伝達するようにした電動パワーステアリング装置であって、
前記二段減速機構は、前記電動モータの動力を伝達するピニオン軸と、このピニオン軸に噛み合うとともに中間軸に取り付けられた第一中間歯車と、前記中間軸に取り付けられた第二中間歯車と、この第二中間歯車に噛み合う減速歯車とを備えており、
前記二段減速機構において発生する噛み合い衝撃を吸収するための弾性部材を介して前記第一中間歯車が前記中間軸の外周に取り付けられていることを特徴とする電動パワーステアリング装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007100102A JP2008254624A (ja) | 2007-04-06 | 2007-04-06 | 電動パワーステアリング装置 |
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JP2007100102A JP2008254624A (ja) | 2007-04-06 | 2007-04-06 | 電動パワーステアリング装置 |
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JP2014031028A (ja) * | 2012-08-01 | 2014-02-20 | Honda Motor Co Ltd | 電動車両用駆動装置 |
US8684129B2 (en) | 2009-06-25 | 2014-04-01 | Jtekt Corporation | Electric power steering system |
JP2018017296A (ja) * | 2016-07-27 | 2018-02-01 | アルパイン株式会社 | 動力伝達装置 |
-
2007
- 2007-04-06 JP JP2007100102A patent/JP2008254624A/ja active Pending
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