JP2012149710A - 車両制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】車両を惰性走行させるときのドライバビリティの低下抑制とクラッチの保護とを両立することができる車両制御装置を提供すること。
【解決手段】エンジンと、エンジンと車両の駆動輪とを接続し、かつ係合度合いを制御可能なクラッチと、を備え、クラッチを開放して車両を惰性走行させること(S2)が可能であり、降坂路において車両を惰性走行させる(S3−Y)場合、クラッチを開放することに代えて、クラッチを係合させてクラッチの係合度合いを制御する係合制御(S4,S5)を実行し、かつクラッチの発熱量に基づいて係合制御を禁止(S7)する。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両制御装置に関する。
従来、エンジンと車輪との間に配置されたクラッチを制御する技術が知られている。例えば、特許文献1には、ロックアップクラッチの締結と燃料カットを協調制御する車両の制御装置の技術が開示されている。特許文献1の技術は、降坂路において従来よりも低車速でエンジンブレーキの発生を可能とするとされている。
特開2008−180153号公報
車両を惰性走行させる場合のドライバビリティの低下を抑制することについて、従来十分な検討がなされていない。例えば、エンジンと駆動輪とを接続するクラッチを有する車両を惰性走行させるときに当該クラッチを開放すれば、走行抵抗を低減させることができる。しかしながら、降坂路を走行するときにクラッチを開放すると減速度が不足してドライバビリティの低下を招く虞がある。
また、走行中にクラッチの制御を行う場合、クラッチの負荷、例えば発熱による負荷が過大となることを抑制できることが望ましい。
本発明の目的は、エンジンと駆動輪とを接続するクラッチを有する車両を惰性走行させるときのドライバビリティの低下抑制とクラッチの保護とを両立することができる車両制御装置を提供することである。
本発明の車両制御装置は、エンジンと、前記エンジンと車両の駆動輪とを接続し、かつ係合度合いを制御可能なクラッチと、を備え、前記クラッチを開放して前記車両を惰性走行させることが可能であり、降坂路において前記車両を惰性走行させる場合、前記クラッチを開放することに代えて、前記クラッチを係合させて前記クラッチの係合度合いを制御する係合制御を実行し、かつ前記クラッチの発熱量に基づいて前記係合制御を禁止することを特徴とする。
上記車両制御装置において、前記降坂路の勾配に基づいて前記係合制御における前記クラッチの係合度合いを制御することが好ましい。
本発明に係る車両制御装置は、クラッチを開放して車両を惰性走行させることが可能であり、降坂路において車両を惰性走行させる場合、クラッチを開放することに代えて、クラッチを係合させてクラッチの係合度合いを制御する係合制御を実行し、かつクラッチの発熱量に基づいて係合制御を禁止する。よって、本発明に係る車両制御装置によれば、車両を惰性走行させるときのドライバビリティの低下抑制とクラッチの保護とを両立することができるという効果を奏する。
図1は、実施形態に係る車両制御の動作を示すフローチャートである。 図2は、実施形態に係る車両の概略構成を示す図である。 図3は、実施形態に係る車両制御装置のブロック図である。 図4は、実施形態の車両制御のタイムチャートである。
以下に、本発明の実施形態に係る車両制御装置につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記の実施形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるものあるいは実質的に同一のものが含まれる。
(実施形態)
図1から図4を参照して、実施形態について説明する。本実施形態は、車両制御装置に関する。図1は、本実施形態に係る車両制御の動作を示すフローチャート、図2は、本実施形態に係る車両の概略構成を示す図、図3は、本実施形態に係る車両制御装置のブロック図、図4は、本実施形態の車両制御のタイムチャートである。
本実施形態に係る車両100は、減速エコラン・N惰行・フリーラン制御の少なくともいずれか一つを実行可能なものである。ここで、減速エコラン・N惰行・フリーラン制御において、動力伝達クラッチ開放時には減速度をコントロールすることができない。このため、降坂時は減速度が小さくなり、もしくは加速度が出るため、ドライバビリティが低下する虞がある。
本実施形態の車両制御装置は、惰性走行時に降坂判定をした場合、動力伝達クラッチのクラッチ圧を上げて引き摺らせることで減速度コントロールを実施する。よって、本実施形態の車両制御装置によれば、動力伝達クラッチを有する車両を惰性走行させるときのドライバビリティの低下を抑制することができる。また、車両制御装置は、動力伝達クラッチのスリップ制御に対して発熱量に基づいてガードを掛ける。これにより、発熱による負荷から動力伝達クラッチを保護することができる。よって、本実施形態の車両制御装置によれば、動力伝達クラッチを有する車両を惰性走行させるときのドライバビリティの低下抑制とクラッチの保護とを両立することができる。
本実施形態は、以下の構成要素を有する車両を前提としている。(1)内燃機関、(2)内燃機関制御装置、(3)自動変速機、(4)変速機制御装置、(5)動力伝達装置、(6)動力伝達制御装置、(7)勾配検出手段。
図2に示すように、車両100は、エンジン1、T/M(トランスミッション)2および駆動輪3を備える。エンジン1は、車両100の動力源であり、燃料の燃焼エネルギーを出力軸1aの回転運動に変換して出力する。T/M2は、エンジン1の回転を変速して駆動輪3に伝達するものである。
T/M2は、トルクコンバータ4、動力伝達クラッチ5、無段変速機6および減速・差動機構7を有する。トルクコンバータ4は、作動流体を介して動力を伝達する流体伝達装置である。トルクコンバータ4は、ポンプインペラ41およびタービンランナ42を有する。ポンプインペラ41は、エンジン1の出力軸1aと接続されており、タービンランナ42は、動力伝達クラッチ5と接続されている。ポンプインペラ41に入力されるエンジン1の回転は、作動流体を介してタービンランナ42に伝達され、動力伝達クラッチ5に入力される。
動力伝達クラッチ5は、摩擦係合式のクラッチ装置である。動力伝達クラッチ5は、エンジン1と車両100の駆動輪3とを接続している。また、動力伝達クラッチ5は、開放することでエンジン1と無段変速機6との動力の伝達を遮断する。
動力伝達クラッチ5は、入力側係合部材51および出力側係合部材52を有する。入力側係合部材51は、タービンランナ42と接続されており、出力側係合部材52は、無段変速機6のプライマリプーリ61と接続されている。動力伝達クラッチ5は、油圧あるいは電磁力等によって作動するアクチュエータによって制御される。動力伝達クラッチ5は、アクチュエータが作用させるクラッチ圧に応じて完全係合状態、半係合状態、あるいは開放状態に切替わる。また、アクチュエータは、クラッチ圧によって、半係合状態における動力伝達クラッチ5の係合度合い、すなわちスリップ量やスリップ率を制御可能である。アクチュエータは、動力伝達クラッチ5のトルク容量が最小となる開放状態からトルク容量が最大となる完全係合状態まで、動力伝達クラッチ5を任意の係合度合いに制御可能である。
無段変速機6は、エンジン1と車両100の駆動輪3とを接続するものである。無段変速機6は、プライマリプーリ61、セカンダリプーリ62、ベルト63および図示しない油圧制御装置を有する。プライマリプーリ61は、プライマリ固定シーブ61a、プライマリ可動シーブ61bおよびプライマリシャフト61cを有する。セカンダリプーリ62は、セカンダリ固定シーブ62a、セカンダリ可動シーブ62bおよびセカンダリシャフト62cを有する。プライマリ固定シーブ61aとプライマリ可動シーブ61bとの間には略V字形状のプライマリ溝61dが形成されており、セカンダリ固定シーブ62aとセカンダリ可動シーブ62bとの間には略V字形状のセカンダリ溝62dが形成されている。
プライマリ溝61dとセカンダリ溝62dとには、無端のベルト63が巻き掛けられている。ベルト63を介して、プライマリプーリ61からセカンダリプーリ62に動力が伝達される。油圧制御装置は、プライマリプーリ61およびセカンダリプーリ62に供給する油圧を制御することにより、無段変速機6の変速比γを制御する。ここで、変速比γは、入力軸であるプライマリシャフト61cの回転速度を出力軸であるセカンダリシャフト62cの回転速度で除算した値である。つまり、変速比γは、プライマリシャフト61cとセカンダリシャフト62cとの回転速度比に相当する。油圧制御装置は、供給油圧を調節することによってプライマリ溝61dの溝幅およびセカンダリ溝62dの溝幅を変化させることで、変速比γを無段階に変化させることができる。
セカンダリシャフト62cは、減速・差動機構7を介して駆動輪3と接続されている。減速・差動機構7は、ギヤの組合せによる減速機構および差動機構を有する。無段変速機6から入力される回転は、減速機構によって減速され、差動機構によって左右の駆動輪3に分配される。
図3を参照して、車両制御装置1−1について説明する。本実施形態の車両制御装置1−1は、エンジン1、動力伝達クラッチ5およびECU30を備える。ECU30は、コンピュータを有する電子制御ユニットである。ECU30は、エンジン1、動力伝達クラッチ5および無段変速機6を制御する制御装置としての機能を有する。ECU30は、減速エコラン制御、フリーラン制御およびN惰行制御を実行することができる。減速エコラン制御、フリーラン制御およびN惰行制御は、それぞれ動力伝達クラッチ5を開放してエンジン1と無段変速機6との動力の伝達を遮断して車両100を走行させる走行制御である。減速エコラン制御、フリーラン制御およびN惰行制御は、それぞれ惰性によって車両100を走行させる惰性走行を実行するものである。
減速エコラン制御およびフリーラン制御は、動力伝達クラッチ5を開放し、かつエンジン1を停止したままで車両100を走行させる走行制御である。減速エコラン制御およびフリーラン制御では、エンジン1における燃料消費が停止することで、燃費の向上を図ることができる。N惰行制御は、エンジン1を運転したままで動力伝達クラッチ5を開放して車両100を走行させるものである。N惰行制御では、エンジンブレーキが作用しなくなることから、走行負荷を低減して燃費の向上を図ることができる。また、エンジン1が運転したままであることから、N惰行制御からの復帰時における加速応答性に優れる。
減速エコラン制御、フリーラン制御およびN惰行制御は、例えば、アクセルOFFの場合など、加速要求がなされていない場合に実行される。各制御の実行条件は、例えば、ブレーキ操作状態、車速、バッテリ充電量、勾配等に関して定められている。本実施形態では、減速エコラン制御が実行される場合を例に、惰性走行におけるドライバビリティの低下抑制と動力伝達クラッチ5の保護とを両立する車両制御について説明する。
ECU30には、ブレーキセンサ21、アクセル操作量センサ22、車速センサ23および勾配センサ24が接続されている。ブレーキセンサ21は、ブレーキペダルに対する操作量やブレーキ操作の有無を検出することができる。ブレーキペダルに対する操作量は、例えば、ブレーキペダルのペダルストロークやブレーキペダルに入力される踏力等である。また、ブレーキ操作の有無は、例えばスイッチによって検出される。
アクセル操作量センサ22は、アクセルペダルに対する操作量、例えばアクセル開度を検出することができる。車速センサ23は、車両100の走行速度を検出することができる。車速センサ23は、例えば、各車輪の回転速度に基づいて車速を検出する。
勾配センサ24は、路面の勾配を検出することができる。勾配センサ24は、例えば、車両100の前後方向の傾きに基づいて、車両100が走行する路面の勾配を検出あるいは推定する。ECU30には、各センサ21,22,23および24の検出結果を示す信号が入力される。
ECU30は、クラッチ開放判断手段30A、勾配判定手段30Bおよび発熱量推定手段30Cを有する。クラッチ開放判断手段30Aは、動力伝達クラッチ5の開放を許可するか否かを判定する。つまり、クラッチ開放判断手段30Aは、動力伝達クラッチ5を開放して走行する減速エコラン制御、フリーラン制御あるいはN惰行制御の実行を許可するか否かを判定する。クラッチ開放判断手段30Aは、ブレーキセンサ21,アクセル操作量センサ22,車速センサ23および勾配センサ24の検出結果に基づいて動力伝達クラッチ5を開放するか否かを判断する。クラッチ開放判断手段30Aは、例えば、アクセルOFFである場合にN惰行制御の実行を許可するようにしてもよい。また、クラッチ開放判断手段30Aは、アクセルOFFでかつブレーキONの場合に減速エコラン制御の実行を許可するようにしてもよい。
勾配判定手段30Bは、勾配センサ24の検出結果に基づいて、路面の勾配を判定する。ECU30は、クラッチ開放判断手段30Aおよび勾配判定手段30Bの判定結果に基づいて、目標トルク、目標クラッチ油圧および無段変速機6の目標回転数を決定する。ここで、目標回転数は、無段変速機6のプライマリシャフト61cの回転数(以下、「入力回転数Nin」とも記載する。)の目標値である。
発熱量推定手段30Cは、動力伝達クラッチ5の発熱量を推定することができる。発熱量の推定方法については後述する。
ECU30は、目標トルクに基づいてエンジン制御量を決定し、決定したエンジン制御量に基づいてエンジン1を制御する。エンジン制御量は、例えば、燃料の噴射制御に係る制御量や点火制御に係る制御量である。また、ECU30は、目標クラッチ油圧と、発熱量推定手段30Cによって推定された発熱量とに基づいて動力伝達クラッチ5を制御する。また、ECU30は、目標回転数に基づいて変速機制御量を決定し、決定した変速機制御量に基づいて無段変速機6を制御する。変速機制御量は、例えば、目標の変速比γや変速比γの変化速度(変速速度)を実現するための油圧制御量である。
ECU30は、クラッチ開放判断手段30Aによって動力伝達クラッチ5を開放すると判断された場合、動力伝達クラッチ5を開放するように目標クラッチ油圧を定める。目標クラッチ油圧に基づいて動力伝達クラッチ5が開放されることで、エンジン1が駆動輪3から切り離された状態の惰性走行、例えば減速エコラン制御による惰行走行が開始される。このように、ECU30は、動力伝達クラッチ5を開放して車両100を惰性走行させることが可能である。
ここで、減速エコラン・フリーラン・N惰行実行時には、動力伝達クラッチ5によって動力が切り離される。このときに、HV車両のようなエンジン以外の動力源を備えていない車両では、エンジンブレーキに相当するような被駆動力を得ることができない。駆動輪3から伝達される動力をエンジン1に代わって吸収する動力源(抵抗)がないことから、降坂路では平坦路よりも走行抵抗が勾配分減少する。その結果、降坂路では減速度が小さくなり、もしくは(正の)加速度が出ることで、運転者が違和感を覚えるなどドライバビリティが低下する虞がある。
本実施形態の車両制御装置1−1は、降坂路において車両100を惰性走行させる場合、動力伝達クラッチ5を開放することに代えて、動力伝達クラッチ5を係合させて動力伝達クラッチ5の係合度合いを制御する係合制御によって車両100の加速度を制御する。例えば、惰性走行中に走路が平坦路から降坂路に変化した場合、開放していた動力伝達クラッチ5のクラッチ圧を上げ、動力伝達クラッチ5を引き摺らせることで減速度を確保する。これにより、降坂路で惰性走行を行うときの車両100の減速度の低下や加速を抑制し、ドライバビリティの低下を抑制することができる。
ここで、動力伝達クラッチ5を引き摺らせるスリップ制御を行う場合、動力伝達クラッチ5を引き摺らせ続けると発熱が生じる。動力伝達クラッチ5に対する負荷を軽減する観点から発熱量が過大となることを抑制できることが望まれる。本実施形態の車両制御装置1−1は、動力伝達クラッチ5の発熱量に基づいて係合制御を禁止する。具体的には、発熱量が予め定められた閾値以上となると、動力伝達クラッチ5を開放する。これにより、動力伝達クラッチ5の温度上昇を抑制して動力伝達クラッチ5を保護することができる。つまり、本実施形態の車両制御装置1−1によれば、降坂路において車両を惰性走行させるときのドライバビリティ低下を抑制することと、減速度をコントロールする装置の保護とを両立することができる。
図1および図4を参照して、本実施形態の車両制御について説明する。図4のタイムチャートには、各回転数、車両加速度、動力伝達クラッチ5のクラッチ圧、動力伝達クラッチ5の推定発熱量、勾配がそれぞれ示されている。符号Neはエンジン回転数を示す。また、符号Nt0,α0およびP0は、それぞれ本実施形態の係合制御を行わない場合のタービン回転数、車両加速度およびクラッチ圧を示す。また、符号Nt1,α1およびP1は、それぞれ本実施形態の車両制御がなされる場合のタービン回転数、車両加速度およびクラッチ圧を示す。
図1に示す制御フローは、車両100の走行中に実行されるものであり、例えば、所定の間隔で繰り返し実行される。
まず、ステップS1では、ECU30により、N惰行・フリーラン・減速エコランの実行条件が成立したか否かが判定される。減速エコラン制御の実行条件は、例えば、エンジン1の停止を許容できること、および制動操作がなされていることを含む。ステップS1の判定の結果、N惰行・フリーラン・減速エコランの実行条件が成立したと判定された場合(ステップS1−Y)にはステップS2に進み、そうでない場合(ステップS1−N)にはステップS9に進む。
ステップS2では、ECU30により、動力伝達クラッチ5が開放される。ECU30は、動力伝達クラッチ5の目標クラッチ油圧を低下させて動力伝達クラッチ5を開放させる。図4では、時刻t1において動力伝達クラッチ5の開放指令が出力されてクラッチ圧が低下し始める。ステップS2が実行されると、ステップS3に進む。なお、減速エコラン制御およびフリーラン制御では、動力伝達クラッチ5の開放と共にエンジン1が停止される。エンジン1の停止タイミングは、例えば、動力伝達クラッチ5の係合度合いに基づいて定められる。この場合、クラッチ圧が所定圧以下に低下したときにエンジン1が停止されるようにしてもよい。
ステップS3では、ECU30により、下り勾配であるか否かが判定される。ECU30は、勾配センサ24の検出結果に基づいてステップS3の判定を行う。ECU30は、例えば、検出または推定された路面の勾配が下り勾配であれば常にステップS3において肯定判定を行うようにしてもよく、所定以上に急な下り勾配である場合にステップS3において肯定判定を行うようにしてもよい。ステップS3の判定の結果、下り勾配であると判定された場合(ステップS3−Y)にはステップS4に進み、そうでない場合(ステップS3−N)にはステップS8に進む。
ステップS4では、ECU30により、クラッチ圧が決定される。ECU30は、例えば、勾配の大きさに基づいてクラッチ圧を決定する。ECU30は、例えば、下り勾配において傾斜の度合いが大きい場合は、傾斜の度合いが小さい場合よりもクラッチ圧を大きくする。一例として、ECU30は、下り勾配の傾斜の度合いが大きくなるほどクラッチ圧を大きくするようにしてもよい。また、ECU30は、平坦路で動力伝達クラッチ5を開放して惰性走行するときと下り勾配の走路で係合制御を実行して惰性走行するときとで車両100の減速度を等しくするようにクラッチ圧を決定してもよい。また、ECU30は、車両加速度α1の変化速度(加加速度)の大きさを所定値以下とするようにクラッチ圧を決定してもよい。ステップS4が実行されると、ステップS5に進む。
ステップS5では、ECU30により、クラッチ圧の制御が実施される。ECU30は、ステップS4で決定されたクラッチ圧を実現するように動力伝達クラッチ5に対する供給油圧を制御する。これにより、降坂路の勾配に基づいて係合制御における動力伝達クラッチ5の係合度合いが制御される。図4では、動力伝達クラッチ5の係合度合いを制御する係合制御が実行されることで、時刻t2以降の本実施形態のクラッチ圧P1は、係合制御を行わずに動力伝達クラッチ5を開放する場合のクラッチ圧P0よりも高い圧力に制御される。本実施形態では、惰性走行において動力伝達クラッチ5がスリップ制御されることで、エンジン1は駆動輪3と接続された状態とされる。
これにより、車両100にエンジンブレーキが作用し、車両加速度α1の急変が緩和される。本実施形態の車両加速度α1は、係合制御を行わない場合の車両加速度α0よりも緩やかに上昇するため、動力伝達クラッチ5を開放したままの場合よりも運転者に違和感を与えることを抑制しつつ惰性走行を行うことが可能となる。ステップS5が実行されると、ステップS6に進む。
ステップS6では、ECU30により、クラッチ発熱量が閾値以上であるか否かが判定される。ECU30は、発熱量推定手段30Cによって動力伝達クラッチ5の発熱量および放熱量をそれぞれ算出することができる。動力伝達クラッチ5の単位時間当たりの発熱量は、例えば、動力伝達クラッチ5の伝達トルクと動力伝達クラッチ5のスリップ量とに基づいて算出することができる。ECU30は、単位時間当たりの発熱量および放熱量に基づいて、動力伝達クラッチ5の累積発熱量を推定する。ECU30は、推定された累積発熱量である推定発熱量Qが、閾値Qmax以上である場合、ステップS6で肯定判定を行う。ステップS6の判定の結果、クラッチ発熱量が閾値以上であると判定された場合(ステップS6−Y)にはステップS7に進み、そうでない場合(ステップS6−N)にはステップS5に移行する。なお、走行中に勾配が変化した場合には、勾配の変化に応じて動力伝達クラッチ5のクラッチ圧を変化させることができる。
ステップS7では、ECU30により、クラッチ開放制御が実施される。ECU30は、動力伝達クラッチ5のクラッチ圧P1を低下させ、動力伝達クラッチ5を開放する。図4では、時刻t3において推定発熱量Qが閾値Qmax以上となり、動力伝達クラッチ5が開放される。これにより、動力伝達クラッチ5の発熱量が低下し、動力伝達クラッチ5の負荷が過大となることが抑制される。
また、動力伝達クラッチ5が開放されることで、図4の時刻t3以降に車両加速度α1が増加するものの、このときの車両加速度α1の増加量Δα1は、わずかである。例えば、車両加速度α1の増加量Δα1は、減速エコラン制御の開始時に動力伝達クラッチ5を開放するときの車両加速度α0の増加量Δα0よりも十分に小さい。このため、クラッチ開放制御によるドライバビリティの低下は抑制される。ステップS7が実行されると、本制御フローは終了する。なお、ステップS7のクラッチ開放制御の実行後にそのまま動力伝達クラッチ5を開放した減速エコラン制御に移行してもよく、推定発熱量Qの低下を待って再度動力伝達クラッチ5の係合制御によって車両加速度を制御するようにしてもよい。
ステップS8では、ECU30により、クラッチ圧の通常制御がなされる。ECU30は、減速エコラン制御の開始時に、動力伝達クラッチ5を開放し、エンジン1と駆動輪3との動力の伝達を遮断して車両100を惰性走行させる。ステップS8が実行されると、本制御フローは終了する。
ステップS9では、ECU30により、通常制御がなされる。ECU30は、動力伝達クラッチ5を係合した状態で車両100を走行させる。ステップS9が実行されると、本制御フローは終了する。
本実施形態によれば、降坂路において車両100を惰性走行させる場合、動力伝達クラッチ5の係合度合いを制御する係合制御によって車両100の加速度の増加が抑制される。これにより、車両100を惰性走行させるときのドライバビリティの低下が抑制される。よって、減速エコラン制御やフリーラン制御ではドライバビリティの低下抑制とエンジン停止による燃費向上とを両立することができる。また、N惰行制御では、ドライバビリティの低下を抑制しつつエンジンブレーキを低減して燃費の向上等を図ることができる。
更に、本実施形態では、推定発熱量Qに基づいて係合制御が禁止される。これにより、動力伝達クラッチ5の発熱量が過大となることが抑制され、動力伝達クラッチ5の保護が図られる。なお、係合制御を禁止するか否かを決定する発熱量は、累積発熱量に限定されるものではなく、例えば、単位時間当たりの発熱量であってもよい。
また、係合制御を禁止するか否かを決定するパラメータは、推定発熱量Qには限定されない。ECU30は、動力伝達クラッチ5の発熱量に関連する物理量に基づいて係合制御を禁止するようにしてもよい。例えば、動力伝達クラッチ5の係合時間に基づいて係合制御を禁止するようにしてもよい。一例として、動力伝達クラッチ5の連続係合時間が所定時間以上となったときに係合制御を禁止するようにしてもよい。
なお、本実施形態では、車両100の動力源がエンジン1であったが、これには限定されない。エンジン1以外の他の動力源が搭載された車両に本実施形態の車両制御装置1−1が適用されてもよい。
(実施形態の変形例)
実施形態の変形例について説明する。惰性走行中に係合制御を禁止するときに、ブレーキ装置等の制動力発生手段が発生する制動力を調整することによって動力伝達クラッチ5開放時の加速度の変動を抑制してもよい。また、推定発熱量Qが低下するまで、係合制御に代えて制動力発生手段による制動力によって車両100の加速度の増加を抑制するようにしてもよい。このようにすれば、動力伝達クラッチ5の発熱量を低下させている間も車両100の加速度の増加を抑制して惰性走行を行うことができる。
上記の実施形態および変形例に開示された内容は、適宜組み合わせて実行することができる。
1−1 車両制御装置
1 エンジン
3 駆動輪
5 動力伝達クラッチ
30 ECU
30C 発熱量推定手段
100 車両

Claims (2)

  1. エンジンと、
    前記エンジンと車両の駆動輪とを接続し、かつ係合度合いを制御可能なクラッチと、
    を備え、前記クラッチを開放して前記車両を惰性走行させることが可能であり、
    降坂路において前記車両を惰性走行させる場合、前記クラッチを開放することに代えて、前記クラッチを係合させて前記クラッチの係合度合いを制御する係合制御を実行し、かつ前記クラッチの発熱量に基づいて前記係合制御を禁止する
    ことを特徴とする車両制御装置。
  2. 前記降坂路の勾配に基づいて前記係合制御における前記クラッチの係合度合いを制御する
    請求項1に記載の車両制御装置。
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