JP2012144791A - 無電解ニッケル合金膜のパターニング方法 - Google Patents

無電解ニッケル合金膜のパターニング方法 Download PDF

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Abstract

【課題】無電解ニッケル合金膜の高精度のパターニング方法を提供すること。
【解決手段】本発明の無電解ニッケル合金膜のパターニング方法は、表面変性溶液を用いるステップと、エッチング液を用いるステップを含む。まず、無電解ニッケル合金膜を基板上に堆積する。次いで、フォトリソグラフィによって、無電解ニッケル合金膜上にレジストパターンを形成する。そして、レジストパターンを形成した無電解ニッケル合金膜の露出した表面を、表面変性溶液に浸して変性する。続いて、無電解ニッケル合金膜の変性された表面を、エッチング液に浸す。最後に、レジストパターンを除去する。ここで、エッチング液は、表面変性溶液よりも酸化力が強くなるように調整されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、無電解ニッケル合金膜のパターニング方法に関する。
MEMSは、高アスペクト比構造または三次元(3D)構造ベースのプロセスによって、従来のCMOSプロセスから区別することができる。3D構造は、加速度計、ジャイロスコープや、その他の物理センサを含む多くのMEMS用途にとって魅力的であるとともに、バラクターやフィルター等の調整可能な通信機器にとっても魅力的である。
近年、そのような調整可能な通信機器は、MEMS技術の次の商業的潮流の主要候補として考えられている。表面を加工した構造(surface−textured structure)と比較すると、3D構造ベースのデバイスには、体積が小さく、作動力が大きく、パッケージングが容易であるといった利点がある。3D構造を利用することにより、電力消費が低いより小さなチップによってより多くの価値を実現することができ、このことは、ワイヤレスセンサネットワークの実際の応用にとって特に意味がある。したがって、3D MEMSプロセスの開発に絶え間ない努力がなされてきた。たとえば、一連のいわゆるSCREAM(Single Crystal Reactive Etching And Metallization)プロセスが15年前から開発されている(非特許文献1及び2参照)。近年では、いわゆるHARPESSプロセスが実証され、狭い間隔の構造の作製に成功している(非特許文献3参照)。
実際の応用においては、ポリシリコン、酸化物や窒化物を含むシリコンベースの材料で作製されているため、3D構造の利用は比較的制限されている。他の材料、特に金属を3D構造内に直接に一体化することが困難である。現在、前述のSCREAM−Iプロセスにおけるワイヤリング層として、極めて薄いAl膜の層が使われたのみである(非特許文献1参照)。スパッタリングその他のPVD法によって高アスペクト比構造の側壁上の金属膜を制御することの困難さのため、金属膜の利用が制限されている。SCREAM−Iプロセスの主な欠点は、金属層が導電層以外の役割を果たさないことである。SCREAM−Iプロセスを改良したいわゆるSCREAM−IIIプロセスでは、デバイス性能を改善するために金属層が使用されていない(非特許文献3参照)。HARPESSプロセスも、こうした動機付けによる成果の1つである。
もちろん、すべてシリコンベースの高アスペクト比構造を多くの用途のために実現することができる。しかしながら、MEMS用途においてシリコンベースの材料では実現することのできない多くの有用な機能を金属膜は有している。金属膜は、物理的、化学的用途だけでなく、生物的、生命科学的用途のための検知層、作動層や支持層とすることができる。したがって、最近、高アスペクト比構造の側壁に対するフォトリソグラフィ技術に関する関心が急速に高まっている。
スパッタリングその他のPVD法には、薄膜堆積の制御が容易であるという利点があるが、その欠点は明らかである。つまり、高コストであり、起伏に富む(high topography)表面に適してない(非共形)、等の欠点がある。
それゆえ、共形堆積プロセス、低コスト、毒性のある化学物質がしばしば使用されるが低環境負荷、柔軟なプロセス、高い収率、容易な組成調整という特徴を持つ電気めっき及び無電解めっきは魅力的である。
もちろん、電気めっきは、無電解めっきによって作製することのできる導電性表面上でのみ可能である。換言すると、無電解金属膜が、金属/シリコン高アスペクト比構造の主な候補である。多くの金属を無電解めっき法により作製することができ、金、ニッケル及び銅が最も一般的に使用される金属の例である。
無電解ニッケルには、次のような利点がある。
(1)低コストである。
(2)柔軟なプロセスであり、組成も柔軟である。例えば、純ニッケル、Ni−P、Ni−B等。
(3)合金:無電解めっき法により一般的に作製される金、ニッケル及び銅のうち、金および銅は純金属の形でのみ得ることができる。合金を作製できることは、無電解ニッケル合金膜の物理的および化学的特性を実用的な用途のために調整可能であることを意味する。
(4)低い有孔性。
(5)良質な1μm以上の厚さの厚膜。金および銅では、1μm以上の厚さにおいて良質な金属膜の形成が難しい。
(6)表面が滑らかである。
(7)優れた機械的性質と高い耐食性。
(8)電気伝導度が良い。銅がニッケルよりも高い電導度を持っていることはよく知られているが、無電解ニッケルは、無電解銅よりも高い電導度を持っている。その結果、TAB、BGAその他の高度なパッケージング技術において、無電解銅ではなく無電解ニッケルが使用されている。
特開2001−140084号公報 特開平6−57454号公報 米国特許第6406743号明細書 米国特許第643681号明細書 米国特許第6156218号明細書
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しかしながら、無電解ニッケルには、パターニングが困難であるという問題がある。PVD、電気めっき、無電解めっき等、金薄膜のパターニングには比較的成熟した技術が存在する。低分解能では、CN-溶液がしばしば使用される。高分解能では、I-ベースの溶液がしばしば使用されるが、これらは高価格である。FeCl3溶液が、PVD、電気めっき、無電解めっき等による銅薄膜のパターニングに使用される。しかしながら、ウェットエッチング法によって無電解ニッケル合金膜をパターニングするのは難しい。
「剥離剤(stripper)」と呼ばれるエッチング液が無電解ニッケル合金膜のエッチングに使用される。このエッチング液は、銅層にも損傷を与えるので、銅層に対する損傷の少なく剥離剤の開発に向けて努力がなされている(特許文献1及び2参照)。
しかしながら、無電解ニッケル合金膜のTAB、BGA、FDP、その他多くの電子機器への応用の重要性のため、無電解ニッケル合金膜のマイクロパターニングに対して非常に大きな関心が持たれている。また、この目的のために、多くの間接的パターニングプロセスが開発されてきた(特許文献3〜5参照)。たとえば、電気めっきした銅やその他の金属層がマスクとして使用される。無電解ニッケル合金膜を選択的に堆積することができるように基板表面が選択的に修飾される。選択的修飾(selective modification)は、ポリシリコン等の基板上に直接行うこともできるし、通常パラジウムで作られる触媒層のパターニングによって行うこともできる。精度の高いパターニングができるが、このプロセスは高コストであり、また複雑である。
以上の説明から、無電解ニッケル合金膜に精度の高いマイクロパターニングを直接に行うことができれば、低コストでより簡易なプロセスで多くの応用が実現可能となることが分かる。これは、MEMS技術にとって大きな意味があるだけでなく、CMOS、電子機器の高度なパッケージング技術、ディスプレイ、TSV(Through Silicon Via)、PCB(printed−circuit board)へのより高密度だがより安価な配線技術、その他の技術にとっても大きな意味がある。
上述したように、無電解ニッケル合金膜をパターニングすることは困難である。無電解ニッケル合金膜には多くの魅力的な特性があるが、高分解能でのマイクロパターニング技術がないことに主に起因して用途が限られている。主な理由は、無電解ニッケル合金膜が、表面上に非常に厚い酸化物層を有することにある。酸化物層は、化学的なエッチャントに対して耐性がとても高く、強酸ベースのエッチング液が通常使用される。さらに悪いことに、過酸化物薬品が酸化能力を高めるために使用される(特許文献1参照)。過酸化物薬品の存在によって、レジスト層が損傷を受けることは知られている。それゆえ、パターンプロセスで得ることのできる分解能が低減される。無電解ニッケル合金膜の腐食耐性は、リンやその他の元素の濃度が上がるにつれて高まり、アニール処理によっても高まる。
無電解ニッケル合金膜のパターニングが困難なもう1つの理由は、膜中に常にピンホールが存在することである。ピンホールは、アニール処理によって低減することができるが、完全に除去することはできない。ピンホールは、エッチング液が膜中へと入っている経路となる。これにより、エッチング速度が速まり、また、マイクロパターニングプロセスにおいては好まれないサイド・エッチング効果を大きくする。
このように、無電解ニッケル合金膜のエッチング速度は常に高速であり、過酸化物薬品の存在によるレジスト膜の崩壊によってさらに速まる。無電解ニッケル合金膜の上に直接精度の高いマイクロパターニングを実現するためには、新たなパターニング方法が求められる。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、その第1の目的は、無電解ニッケル合金膜の高精度のパターニング方法を提供することを目的とする。
また、本発明の第2の目的は、上記パターニング方法によって、無電解ニッケル合金膜を備える高アスペクト比構造を提供することにある。
このような目的を達成するために、本発明の第1の態様は、無電解ニッケル合金膜のパターニング方法であって、無電解ニッケル合金膜を基板上に堆積するステップと、フォトリソグラフィによって、前記無電解ニッケル合金膜上にレジストパターンを形成するステップと、前記レジストパターンを形成した前記無電解ニッケル合金膜の露出した表面を、表面変性溶液に浸して変性するステップと、前記無電解ニッケル合金膜の変性された前記表面を、エッチング液に浸すステップと、前記レジストパターンを除去するステップとを含み、前記エッチング液は、前記表面変性溶液よりも酸化力が強い溶液であることを特徴とする。
また、本発明の第2の態様は、第1の態様において、前記変性するステップが、前記無電解ニッケル合金膜を溶解せずに、前記無電解ニッケル合金膜に対する酸化反応を生じさせて、前記無電解ニッケル合金膜の前記露出した表面を変性するステップであり、前記エッチング液に浸すステップが、変性した前記露出した表面を、前記エッチング液により溶解するステップであることを特徴とする。
また、本発明の第3の態様は、第1又は第2の態様において、前記表面変性溶液が、硝酸水溶液に、塩化鉄(III)・6水和物、メタンスルホン酸、及び硫酸を加えた溶液であることを特徴とする。
また、本発明の第4の態様は、第3の態様において、前記表面変性溶液が、一水素二フッ化アンモニウムをさらに含むことを特徴とする。
また、本発明の第5の態様は、第1から第4のいずれかの態様において、前記エッチング液が、硝酸水溶液に、硫酸を加えて酸化力を強化した溶液であることを特徴とする。
また、本発明の第6の態様は、第5の態様において、前記エッチング液が、一水素二フッ化アンモニウムをさらに含むことを特徴とする。
また、本発明の第7の態様は、無電解ニッケル合金膜を有する高アスペクト比構造であって、側壁に膜厚100nm以上10μm以下の無電解ニッケル合金膜を備えることを特徴とする高アスペクト比構造である。
また、本発明の第8の態様は、第7の態様において、前記膜厚が1μm以上であることを特徴とする。
また、本発明の第9の態様は、第7又は第8の態様において、前記高アスペクト比構造は、最大の深さが5μm以上であることを特徴とする。
また、本発明の第10の態様は、第9の態様において、前記高アスペクト比構造のアスペクト比が10を超えることを特徴とする。
本発明のパターニング方法によれば、無電解ニッケル合金膜の露出した表面の表面変性溶液を用いた変性と、変性された表面のエッチング液を用いたエッチングとにより、無電解ニッケル合金膜のパターニング方法を高い精度で行うことができる。
本発明のパターニング方法の概略的な流れを示す図である。 変性前後の試料の写真を示す図である。 本発明のパターニング方法を用いて作製した高アスペクト比構造について説明するための図である。 (b)は、本発明の無電解ニッケル合金膜を有する高アスペクト比構造の実施例であり、(a)は比較例を示す図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1に、本発明のパターニング方法の概略的な流れを示す。
まず、無電解ニッケル合金膜を、所望の組成の基板上に堆積する(図1(a))。
次いで、フォトリソグラフィによって、無電解ニッケル合金膜上にレジストパターンを形成する(図1(b))。ここで、レジストとしては何ら特殊なものを必要とせず、当業者に知られているものを用いることができる。
そして、試料を表面変性溶液(surface modifier solution)に浸す(図1(c))。表面変性溶液に浸漬させることで、無電解ニッケル合金膜の露出した表面が、後の処理で除去し易くなる。表1に、表面変性溶液の一例の主な成分を示す。
一般的に、高濃度の硝酸水溶液に無電解ニッケル合金膜を浸漬させると、黒変の後に溶解する。この反応は、非常に激しく、実験室における単なる剥離や溶解のみに使用されるものであるが、本実施形態に係るパターニング方法においては、塩化鉄(III)・6水和物、メタンスルホン酸、及び硫酸を硝酸水溶液に加えることにより、溶解までは至らないように、無電解ニッケル合金膜の酸化段階で反応を止めている。硝酸および塩化鉄(III)・6水和物の酸化力により、Ni→NiO(Ni34,Ni23等も生成しているかもしれない。−反応式・係数略−)で表される反応でNiO等を形成する。メタンスルホン酸および硫酸が、生成したNiO等の溶出を止めているものと実験的に推測される。一水素二フッ化アンモニウムは、溶出には積極的に関与せず、無電解ニッケル合金膜の析出空隙の一部を僅かに溶解して当該表面変性溶液の浸透を促し、全体の酸化に寄与しているものと考えられるが、これは必ずしも必須ではない。
図2に、変性前後の試料の写真を示す。観察のため、レジストは除去してある。レジスタ下にあった無電解ニッケル膜は依然として白色に写っている一方で、処理を受けた表面部分は灰色になっていることが分かる。
次に、試料をエッチング液に浸す(図1(d))。これにより、変性した無電解ニッケル合金膜が除去される。予め変性を行っていることで、速やかな膜溶解を実現することができる。表2にエッチング液の一例の主成分を示すが、エッチング液には、メタルスルホン酸と塩化鉄(III)が含有されていない点で表面変性液と異なる。
エッチング液は、表面変性溶液よりも酸化力が強力となるように硝酸および硫酸の濃度を調整する。一水素二フッ化アンモニウムからのフッ化物イオンの存在がニッケルイオンへの変化を助長すると考えられるため、エッチング液にフッ化物イオンを含ませることが好ましい。本実施形態に係るエッチング方法では、表面変性溶液による露出表面の変性を予め行った上で、酸化力をより強力にしたエッチング液を用いることで、無電解ニッケル合金膜中のニッケルを速やかに溶解して、共存するP原子を一挙に取り去る。これにより、P原子の残留を抑制し、マイクロパターンを高精度で実現することができる。
最後に、レジスト層を除去する(図1(e))。図2にSEM観察結果を示すが、10μm幅のパターンを最小オーバーエッチング比約1で実現することができている。
(第2の実施形態)
本発明のパターニング方法を用いて作製した高アスペクト比構造について説明する。図3に、作製方法の概略的な流れを示す。高アスペクト比構造301の表面全面に、無電解ニッケル合金膜302を堆積する。この無電解ニッケル合金膜302に対して図1を参照して説明した本発明のパターニング方法を適用して、マイクロパターニングを行う。その結果、無電解ニッケル合金膜302がパターニングされた形状302A、302B、302Cで残り、無電解ニッケル合金膜を有する高アスペクト比構造303を得る。
ここで、本発明に係る、無電解ニッケル合金膜を有する高アスペクト比構造303は、側壁に膜厚1μm以上の無電解ニッケル合金膜302B、302Cを有することができる。前述したように、金および銅では、1μm以上の厚さにおいて良質な金属膜の形成が難しい。無電解ニッケルであれば、1μm以上の厚さが可能だが、従来、適切なパターニング方法がなく、図3(c)に示すような高アスペクト比構造303を作製することはできなかった。
本発明の無電解ニッケル合金膜を有する高アスペクト比構造と比較するため、スパッタリングによって金薄膜を三次元構造に堆積した。図4に、約50μmの深さを有する高アスペクト比構造上に作製されたマイクロパターンを示す。スパッタリングされた金薄膜と、無電解ニッケル膜の両方で、同じパターンを実現できていることが見て取れる。しかし、膜厚が両者では異なり、無電解ニッケル膜は約1.5μmである。このプロセスは4インチウエハスケールで行われ、従来のMEMSプロセスとの優れた親和性を示唆している。金薄膜の側壁上の厚さの限界(約200〜300nm)に起因して、機械力は弱く作動温度は高く、実用的な応用に適さない。一方、本発明の無電解ニッケル合金膜を有する高アスペクト比構造はMEMSアクチュエータ、センサ、その他の応用への高い可能性を示す。
なお、上述の説明では本発明により1μm以上の厚さの無電解ニッケル合金膜を高アスペクト比構造の側壁に形成することができる利点を説明してきたが、本発明に係るパターニング方法は、100nm〜10μmの無電解ニッケル合金膜の側壁への形成に適用することができる。
また、「高アスペクト比」という用語について説明すると、三次元構造の幅に対する深さ(高さ)の比が10を超えると一般的にアスペクト比が高いと言われる。しかしながら、本発明者らの実験結果からは、三次元構造の深さが5μmを超えると、仮にアスペクト比が1程度と小さい場合においてもマイクロパターニングが困難である。したがって、金属膜を三次元構造内に直接に一体化することを考えている本明細書の文脈においては、三次元構造の深さが5μmを超える場合にアスペクト比が高いと考え、「高アスペクト比」という用語を使用する。深さが5μmであり、かつ、アスペクト比が10を超えるような場合には、本発明に係るパターニング方法が特に有効である。
また、「マイクロパターニング」という用語について説明すると、本発明に係るパターニング方法では、パターンの最小の線幅または線間がマイクロオーダーであることを意図している。例えば、最小の線幅または線間が5μm以上であるマイクロパターンを本発明に係るパターニング方法により作製することができる。最小の線幅または線間が10μm以上の場合により高精度が得られる。上述した通り、最小の線幅または線間がマイクロオーダーであることを本発明は念頭においているが、具体例としては、5μm以上200μm以下等が挙げられる。

Claims (10)

  1. 無電解ニッケル合金膜のパターニング方法であって、
    無電解ニッケル合金膜を基板上に堆積するステップと、
    フォトリソグラフィによって、前記無電解ニッケル合金膜上にレジストパターンを形成するステップと、
    前記レジストパターンを形成した前記無電解ニッケル合金膜の露出した表面を、表面変性溶液に浸して変性するステップと、
    前記無電解ニッケル合金膜の変性された前記表面を、エッチング液に浸すステップと、
    前記レジストパターンを除去するステップと
    を含み、
    前記エッチング液は、前記表面変性溶液よりも酸化力が強い溶液であることを特徴とするパターニング方法。
  2. 前記変性するステップは、前記無電解ニッケル合金膜を溶解せずに、前記無電解ニッケル合金膜に対する酸化反応を生じさせて、前記無電解ニッケル合金膜の前記露出した表面を変性するステップであり、
    前記エッチング液に浸すステップは、変性した前記露出した表面を、前記エッチング液により溶解するステップであることを特徴とする請求項1に記載のパターニング方法。
  3. 前記表面変性溶液は、硝酸水溶液に、塩化鉄(III)・6水和物、メタンスルホン酸、及び硫酸を加えた溶液であることを特徴とする請求項1又は2に記載のパターニング方法。
  4. 前記表面変性溶液は、一水素二フッ化アンモニウムをさらに含むことを特徴とする請求項3に記載のパターニング方法。
  5. 前記エッチング液は、硝酸水溶液に、硫酸を加えて酸化力を強化した溶液であることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のパターニング方法。
  6. 前記エッチング液は、一水素二フッ化アンモニウムをさらに含むことを特徴とする請求項5に記載のパターニング方法。
  7. 無電解ニッケル合金膜を有する高アスペクト比構造であって、
    側壁に膜厚100nm以上10μm以下の無電解ニッケル合金膜を備えることを特徴とする高アスペクト比構造。
  8. 前記膜厚は、1μm以上であることを特徴とする請求項7に記載の高アスペクト比構造。
  9. 前記高アスペクト比構造は、最大の深さが5μm以上であることを特徴とする請求項7又は8に記載の高アスペクト比構造。
  10. 前記高アスペクト比構造のアスペクト比は、10を超えることを特徴とする請求項9に記載の高アスペクト比構造。
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