以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の構成要素には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明を省略する場合がある。
なお、実施の形態において例示される各構成要素の寸法、材質、形状、それらの相対配置などは、本発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるものであり、本発明はそれらの例示に限定されるものではない。また、各図における各構成要素の寸法は、実際の寸法と異なる場合がある。
<第1の実施形態>
図1は、第1の実施形態に係るランプ100の外観を示す斜視図である。なお、図1においては直管200の一部を切り欠いてランプ100の内部が示されている。ランプ100は、電極コイルを用いた従来の一般的な直管蛍光灯と略同形の直管型LEDランプである。
図1において、X,Y,Z方向の各々は、互いに直交する。以下の図に示されるX,Y,Z方向の各々も、互いに直交する。
図1を参照して、ランプ100は、直管200と、2つの口金201と、一対の口金ピン202と、LEDモジュール300とを備える。
直管200は、LEDモジュール300を収納するための筐体(外囲器)である。すなわち、発光モジュールとしてのLEDモジュール300は、前記直管200内に設けられる。
直管200は、長尺筒体である。直管200の両端部には開口部が形成される。また、直管200の断面形状は、円環状である。直管200は、透光性を有するガラス管又はプラスチック管等である。
本実施形態では、直管200は、ガラス管であるとする。当該ガラス管は、例えば、シリカ(SiO2)が70〜72[%]で構成されたソーダ石灰ガラスからなる。
なお、直管200は、ガラス管に限定されず、アクリル管及びポリカーボネート管等であってもよい。
直管200は、JIS(日本工業規格)に規定されている蛍光灯の製造に用いられる直管と同じ寸法規格の直管である。直管200の各サイズは、例えば、長さ1198[mm]、外径30[mm]、厚み0.7[mm]である。
また、直管200の外面又は内面には拡散処理が施されていることが好ましい。これにより、LEDモジュール300が発する光を拡散させることができる。拡散処理としては、例えば、直管200の内面にシリカや炭酸カルシウム等を塗布する方法がある。
次に、LEDモジュール300について説明する。
図2は、第1の実施形態に係るLEDモジュール300の斜視図である。なお、図2には、図の簡略化のために、後述する電極端子350は示されていない。
図3は、第1の実施形態に係るLEDモジュール300の平面図である。LEDモジュール300は、COB型(Chip On Board)の発光モジュールである。LEDモジュール300は、ライン状(線状)に光を発するライン状光源である。
図2および図3を参照して、LEDモジュール300は、基板310と、発光部320とを備える。
基板310は、直管200の管軸方向に延びる長尺矩形状の基板である。
なお、基板310の断面形状は、矩形状に限定されない。すなわち、基板310の形状は、三角柱、五角柱、六角柱等であってもよい。すなわち、基板310は、発光部320が設けられる長尺状の基台である。
以下においては、直管200の管軸方向を、単に、管軸方向ともいう。
基板310は、例えば、セラミック基板である。当該セラミック基板は、アルミナ又は透光性の窒化アルミニウムからなる。すなわち、基台としての基板310は、透光性を有する。
なお、基板310は、セラミック基板に限定されず、樹脂基板、ガラス基板、可撓性のフレキシブル基板、アルミニウム基板等であってもよい。
ここで、基板310の長手方向の長さをL1とし、短手方向の長さをL2とする。この場合、L1およびL2は、一例として、10≦L1/L2なる関係式により規定される。すなわち、L1は、L2の10倍以上である。
基板310の厚みは、例えば、1[mm]である。
基板310の主面には、光を発する発光部320が設けられる。以下、本明細書において、基板310の主面とは、発光部320が設けられる面とする。
発光部320は、複数のLED321と、封止部材322とから構成される。
複数のLED321は、基板310の長手方向(管軸方向)に沿って基板310の主面に直線状に実装される。すなわち、基台としての基板310には、半導体発光素子としてのLED321が実装される。つまり、発光モジュールとしてのLEDモジュール300は、基台と、前記基台に実装された半導体発光素子とを有する。
LED321は、単色の可視光を発するベアチップである。各LED321は、ダイアタッチ材(ダイボンド材)により、基板310に接着される。LED321は、一例として、青色光を発光する青色LEDチップである。青色LEDチップは、InGaN系の材料によって構成された、中心波長が440nm〜470nmの窒化ガリウム系の半導体発光素子である。
発光部320に含まれる複数のLED321は、基板310の表面に形成された図示しない配線により電気的に直列接続される。以下においては、発光部320に含まれる複数のLED321を、総括的に、発光部内LED群という。
なお、発光部内LED群を構成する複数のLED321の全ては、直列接続されてなくてもよい。
封止部材322は、1つの基板310に実装される全てのLED321を一括封止する。
本実施形態に係るLEDモジュール300の発光部320(封止部材322)は、基板310の短手方向の中心を通る直線上に形成される。この構成により、LEDモジュール300は、基板310の短手方向における該LEDモジュール300の重さの偏りを非常に小さくしている。
なお、発光部320(封止部材322)が形成される位置は、上記位置に限定されず、封止部材322は、基板310の短手方向の中心を通る直線よりも一方の長辺側に寄って形成されてもよい。
封止部材322の形状は、断面が上に凸の略半円状のドーム形状である。また、封止部材322は、波長変換体である蛍光体が含有された蛍光体含有樹脂である。また、封止部材322は、LED321からの光を波長変換する波長変換層である。
また、波長変換層は、光の波長を変換するための光波長変換体を備える。本実施形態において、波長変換層である封止部材322は、光波長変換体として蛍光体を備える。
従って、封止部材322は、LED321の光を励起する蛍光体微粒子を含む蛍光体層である。なお、蛍光体微粒子として黄色蛍光体微粒子が用いられており、これをシリコーン樹脂に分散させることによって蛍光体含有樹脂が構成されている。
黄色蛍光体粒子は、一例として、YAG(イットリウム・アルミニウム・ガーネット)系蛍光体材料である。なお、黄色蛍光体粒子は、YAG系蛍光体材料に限定されず、例えば、シリケート系蛍光体材料であってもよい。
以上のとおり、発光部320は、青色LEDチップとしての複数のLED321と黄色蛍光体粒子が含有された封止部材322とからなる。そのため、黄色蛍光体粒子は青色LEDチップの青色光によって励起されて黄色光を放出する。これにより、発光部320からは、励起された黄色光と青色LEDチップの青色光とによって白色光が放出される。これにより、ランプ100は、光を発する。
LEDモジュール300は、さらに、2つの電極端子350を備える。
なお、基板310には、図示しない静電保護素子が設けられる。静電保護素子は、例えばツェナーダイオードである。静電保護素子は、基板310上に生じる逆方向極性の静電気によってLED321が破壊されることを防止する。静電保護素子は、複数のLED321と図示しない配線により電気的に接続される。
電極端子350は、基板310の主面に形成される。電極端子350は、外部電源から直流電力を受電するとともにLED321に直流電力を給電するための受給電部(外部接続端子)である。各電極端子350は、発光部内LED群を構成する複数のLED321のうち、該電極端子350に最も近いLED321と、図示しない配線により電気的に接続されている。
例えば、電極端子350からLED321に直流電流が供給されることにより、LED321が発光し、LED321から所望の光が放出される。
なお、本実施形態において、2つの電極端子350の一方は、封止部材322を基準として基板310の一方の長辺側に片寄せられている。また、2つの電極端子350の他方は、封止部材322を基準として基板310の他方の長辺側に片寄せられている。この構成により、LEDモジュール300は、基板310の短手方向における該LEDモジュール300の重さの偏りを非常に小さくしている。
発光部320に含まれる各隣接する2つのLED321は、ワイヤ等により電気的に接続される。
また、基板310の長手方向の一方の端部および他方の端部には、さらに、穴部311が形成される。穴部311は、基板310を貫通していない穴部である。
以下においては、基板310の長手方向の一方の端部および他方の端部を、それぞれ、第1基板端部および第2基板端部という。ここで、第1基板端部は、図3に示される基板310の左側の端部であるとする。第2基板端部は、図3に示される基板310の右側の端部であるとする。
次に、口金について説明する。
図1を参照して、直管200の両端部には、2つの口金201が設けられる。口金201の形状は、例えば、G型口金と同様な形状である。
口金201には、一対の口金ピン202が固定される(設けられる)。口金ピン202は、導電性の金属からなる。
なお、ランプ100の内部又は外部には、2つの口金201の一方または両方を利用して、給電を受けてLEDモジュール300のLEDを発光させるための点灯回路(不図示)が設置される。点灯回路は、例えば、4個のツェナダイオードを用いたダイオードブリッジからなる整流回路で構成することができる。
本実施形態に係るランプ100は、2つの口金201のうち、一例として、一方の口金201を利用して、LEDモジュール300へ電力が供給される。この場合、当該一方の口金201内には、図示しない点灯回路が設けられる。また、この場合、2つの口金201のうち他方の口金201は、照明器具に装着するために使用される。
また、この場合、点灯回路が設けられる口金201の重さと、点灯回路が設けられていない口金201の重さは、同じであるとする。例えば、点灯回路が設けられていない口金201には、点灯回路と同じ重さの部材が設けられているとする。
また、この場合、当該一方の口金201は、外部の商用の交流電源から口金ピン202を介して、半導体発光素子(LED321)の発光に利用される電力(交流電力)を受電する。すなわち、当該一方の口金201には、外部から交流電力が供給される。すなわち、当該一方の口金201の口金ピン202は、外部の商用の交流電源から前記交流電力を受電するためのピンである。
なお、前述の点灯回路は、LEDモジュール300に電力を供給可能なように、LEDモジュール300と電気的に接続される。
この場合、点灯回路には、該点灯回路を収容する口金201に最も近い箇所に配置される、LEDモジュール300の電極端子350と配線により電気的に接続される。また、点灯回路には、該点灯回路を収容する口金201から最も遠い箇所に配置される、LEDモジュール300の電極端子350と電気的に接続される配線であって、直管200において管軸方向に沿って引き回される配線が接続される。
なお、LEDモジュール300への電力供給は、1つの口金に限定されず、2つの口金201の両方が用いられてもよい。この場合、点灯回路は、直管200の外部に設けられる。
また、図4に示されるように、口金201の内側には、突起部214が形成される。突起部214の、管軸方向に垂直な断面の形状は環状である。突起部214は、口金201を直管200の端部に固定するときに、直管200の端部を口金201の内側の所定位置に固定するための突起部である。
また、突起部214は、後述の固定部260を、口金201の内側の所定位置に固定するための突起部でもある。
次に、LEDモジュール300を直管200内の所定位置に保持する構成について説明する。
図5は、第1の実施形態に係るランプ100の内部構造を示す図である。
図5(a)は、XZ平面に沿ったランプ100の断面図である。
図5(b)は、XY平面に沿ったランプ100の断面図である。なお、図5には、図の簡略化のために、基板310に形成される電極端子350は示されていない。
以下においては、直管200における長手方向の一方の端部および他方の端部を、それぞれ、第1直管端部および第2直管端部という。ここで、第1直管端部は、図5(a)に示される直管200の左側の端部であるとする。第2直管端部は、図5(a)に示される直管200の右側の端部であるとする。
図5(a)および図5(b)を参照して、ランプ100は、さらに、固定部260を備える。
直管200の第1直管端部および第2直管端部の各々の開口部には、直管200の内面に接するように、固定部260が設けられる。つまり、直管200の一方の端部および他方の端部の開口部には、それぞれ、2つの固定部260が固定される。すなわち、固定部260は、直管200の端部の開口部に固定される。
図6は、第1の実施形態に係る固定部260の外観を示す斜視図である。なお、固定部260には、図示しない貫通孔が設けられる。当該貫通孔は、例えば、LEDモジュール300と電気的に接続される配線を、口金201に向かって通すための貫通孔である。
図6を参照して、固定部260は、平面部264と、保持部263とを含む。すなわち、ランプ100は、保持部263を含む。
平面部264は、保持部263と一体形成される。
平面部264および保持部263の各々は、同一の材料から構成される。平面部264および保持部263の各々は、弾性を有する弾性部材である。弾性部材は、例えば、硬度の高いゴムである。
なお、平面部264および保持部263の各々は、ゴムに限定されず、弾性変形可能な樹脂から構成されてもよい。
平面部264の形状は、板形状である。また、平面部264の主面の形状は円である。平面部264の側壁は、直管200の内面に接する。すなわち、平面部264は、直管200の内面に接するように、直管200の端部の開口部に設けられる。
なお、固定部260の平面部264の一方の面の周縁部は、突起部214と接する。これにより、固定部260は、口金201の内側の所定位置に固定される。
保持部263は、基板310を保持するための部材である。保持部263は、係止部261と、面支持部262とから構成される。
係止部261の先端には、面支持部262側に突出する突出部261aが形成される。
図5(a)に示されるように、係止部261の突出部261aは、基板310の穴部311に係合する。これにより、係止部261は、基板310を保持部263に係止する。
面支持部262は、平面状の部材である。面支持部262は、突出部261aが穴部311と係合した状態において、基板310における、穴部311が形成された面と反対側の面を支持する。
すなわち、基板310の第1基板端部および第2基板端部の各々は、保持部263の係止部261と、保持部263の面支持部262とにより挟まれる。すなわち、各固定部260の保持部263は、基板310の長手方向の端部を挟む2つの挟み部材から構成される。当該2つの挟み部材は、係止部261および面支持部262である。
すなわち、基板310の第1基板端部および第2基板端部は、それぞれ、2つの保持部263により挟まれる。すなわち、基板310の長手方向の2つの端部は、それぞれ、2つの固定部260の保持部263により挟まれることにより、発光モジュールとしてのLEDモジュール300は、直管200内の所定位置に保持される。つまり、各保持部263は、直管200内において発光モジュールとしてのLEDモジュール300を保持する。
また、基板310(LEDモジュール300)は、2つの保持部263により、管軸方向と直交する、直管200の断面の中央部に保持される。
次に、固定部260をLEDモジュール300(基板310)に固定するための工程について説明する。
図7は、固定部260をLEDモジュール300(基板310)に固定するときの工程を説明するための図である。図7(a)および図7(b)は、直管200の第1直管端部の開口部付近を示す断面図である。
まず、図7(a)に示されるように、固定部260が、直管200の第1直管端部の開口部の内面に接するように、固定部260を、第1直管端部の開口部の内側に押し込む。これにより、固定部260が、直管200の第1直管端部の開口部に固定される。
そして、保持部263の係止部261および面支持部262を、基板310の第1基板端部と接触させる。
次に、保持部263の係止部261および面支持部262が、基板310の第1基板端部と接触した状態で、基板310を、固定部260の平面部264側へさらに押し込む。これにより、該係止部261の突出部261aが、基板310の第1基板端部の表面に接するとともに、係止部261が直管200の外側に向かって弾性変形する。
そして、係止部261が弾性変形した状態で、さらに、基板310を、固定部260の平面部264側へさらに押し込む。これにより、弾性変形していた係止部261の状態が元に戻る。
その結果、該係止部261の突出部261aが、基板310の穴部311に係合する。これにより、係止部261は、基板310を保持部263に係止する。また、これにより、基板310の第1基板端部は、保持部263の係止部261と、保持部263の面支持部262とにより挟まれる。
そして、基板310の第1基板端部が保持部263により挟まれた状態で、第2直管端部側から、基板310の第2基板端部が、他の固定部260の保持部263により挟まれるように、該他の固定部260を、第2直管端部の開口部の内側に押し込む。
これにより、該他の固定部260の係止部261が弾性変形した後、該係止部261の突出部261aが、基板310の第2基板端部に形成される穴部311に係合する。
これにより、図5(a)に示されるように、基板310の長手方向の2つの端部は、2つの固定部260の保持部263により挟まれる。これにより、発光モジュールとしてのLEDモジュール300は、直管200内の所定位置に保持される。
そして、直管200の第1直管端部および第2直管端部の各々に、口金201が固定される。
図8は、YZ平面に沿ったランプ100の断面図である。具体的には、図8は、図1のA−A’線に沿ったランプ100の断面図である。
図8において、LEDモジュール300は、2つの保持部263(固定部260)により、管軸方向と直交する、直管200の断面の中央部に保持される。
前述したように、基板310は、透光性を有する。そのため、LED321が発する光または該光の反射光のうち、基板310によりさえぎられる光の量を大幅に小さくすることができる。そのため、ランプ100の全光束を向上させることができる。
また、図8の位置P1は、直管200の管軸と直交する仮想平面(ZY平面)に投影された、ランプ100の重心の位置である。位置P1は、前記仮想平面(ZY平面)に投影された、前記直管200の中心(管軸)の位置と略同一である。
すなわち、直管200の管軸と直交する仮想平面における、ランプ100の重心の位置は、前記仮想平面に投影された、直管200の中心(管軸)の位置と略同一である。
つまり、2つの保持部263は、直管200の管軸と直交する仮想平面に投影された、ランプ100の重心の位置P1が、前記管軸の位置と略同一となるように、直管200内においてLEDモジュール300を保持する。
すなわち、ランプ100は、重心(重さ)の偏りが非常に小さいランプである。
また、ここで、直管200の内径をd1とし、基板310の幅をw1とする。この場合、d1およびw1は、以下の関係式としての式1により規定される。
w1<(d1)/2 ・・・(式1)
式1より、w1は、d1の2分の1未満である。したがって、ランプ100は、基板310の幅方向における、ランプ100の重心の偏りを非常に小さくすることができる。すなわち、ランプ100は、直管200の管軸の周方向の重量配分がほぼ均等なランプである。
図9は、第1の実施形態に係るランプ100の重心の位置を説明するための図である。
図9(a)は、XZ平面に沿った、ランプ100の断面図である。
図9(a)を参照して、位置P1は、ランプ100の重心の位置である。位置P1は、前記ランプ100の長手方向の中心の位置と略同一である。ここで、ランプ100の長手方向の中心とは、ランプ100の長手方向の一端とランプ100の長手方向の他端とを結ぶ線分の中心である。
すなわち、ランプ100の重心の位置は、前記ランプ100の長手方向の中心の位置と略同一である。
図9(b)は、XY平面に沿った、ランプ100の断面図である。
図9(b)を参照して、位置P1は、前記ランプ100の重心の位置である。位置P1は、前記ランプ100の短手方向の中心の位置と略同一である。ここで、ランプ100の短手方向の中心とは、ランプ100の短手方向の一端とランプ100の短手方向の他端とを結ぶ線分の中心である。
すなわち、前記ランプ100の重心の位置は、ランプ100の短手方向の中心の位置と略同一である。
したがって、ランプ100は、重心(重さ)の偏りが非常に小さいランプである。
ここで、仮に、ランプ100と同じ外形のランプを、ランプJという。ランプJは、該ランプJの重心が大きく偏ったランプであるとする。例えば、ランプJは、当該ランプJの重心の位置が、ZY平面に投影された、直管の中心の位置から大きくずれた構成のランプであるとする。
ランプJは、仮に、LEDモジュール300の下部に、LEDモジュール300を載置する台が設けられたランプであるとする。
この場合、ランプJは、LEDモジュール300の下方に重心が偏る。また、この場合、ランプJは、発光時の熱により変形する可能性が高い。
一方、第1の実施形態に係るランプ100では、直管200の管軸と直交する仮想平面(ZY平面)に投影された、ランプ100の重心の位置P1が、前記管軸の位置と略同一である。すなわち、ランプ100は、重心(重さ)の偏りが非常に小さいランプである。
そのため、第1の実施形態に係るランプ100は、例えば、ランプ100の発光時の熱により直管200(ランプ100)が変形するという不具合の発生を抑制することができる。すなわち、ランプ100は、ランプの重心の偏りを原因とする不具合の発生を抑制することができる。
また、ランプJは、当該ランプJの重心の位置が、当該ランプJの長手方向の中心から大きくずれた構成のランプであるとする。例えば、ランプJは、当該ランプJに設けられる2つの口金のうち、一方の口金が、他方の口金よりも十分に重いとする。
この場合、ランプJは、該ランプJの短手方向に向かって反るといった不具合が起こる可能性が高い。
一方、第1の実施形態に係るランプ100では、ランプ100の重心の位置は、前記ランプ100の長手方向の中心の位置と略同一である。そのため、ランプ100は、例えば、該ランプ100の短手方向に向かって反るといった不具合の発生を抑制することができる。すなわち、ランプ100は、ランプの重心の偏りを原因とする不具合の発生を抑制することができる。
また、仮に、ランプ100およびランプJを、床等に誤って落としたとする。
重心(重さ)の偏りが大きいランプJが、床等に落下する場合、ランプJの最も重い部分を下にして、ランプJは落下する。この場合、落下するランプJは、ランプJのある1点の箇所で床に接触する可能性が高くなる。すなわち、ランプJが落下した場合、当該ランプJが破損する可能性は大きい。
一方、ランプ100では、ランプ100の重心の位置は、前記ランプ100の長手方向の中心の位置と略同一である。そのため、ランプ100は、ランプJよりも、ランプ100のある1点の箇所を下にして落下する可能性が低くなる。
すなわち、ランプ100は、床の面と、ランプ100の長手方向のある面とが平行な状態で落下する可能性が高くなる。これにより、落下するランプ100は、床に対し面接触する可能性が高くなる。そのため、ランプ100が落下した場合、当該ランプ100が破損する可能性を、ランプJよりも大幅に小さくすることができる。
また、ランプ100は、直管200の管軸の周方向の重量配分がほぼ均等なランプである。そのため、例えば、ランプ100を管軸に対し回転させるようにして、照明器具に取り付ける場合において、該ランプ100の取り付けを容易にすることができる。
また、平面部264は、弾性を有する弾性部材である。そのため、ランプ100を、例えば、照明器具に取り付ける際に、直管200の端部に生じる応力のうち、LEDモジュール300に伝わる応力を大幅に小さくすることができる。
したがって、直管200の端部に生じる応力により、LEDモジュール300が破損するといった不具合の発生を抑制することができる。
<第2の実施形態>
次に、第2の実施形態に係るランプ100Aについて説明する。
図10は、第2の実施形態に係るランプ100Aの構成を示す断面図である。
図10(a)は、XZ平面に沿ったランプ100Aの断面図である。
図10(b)は、XY平面に沿ったランプ100Aの断面図である。なお、図10(b)には、図の簡略化のために、後述の基板310Aに形成される電極端子350は示されていない。
図11は、第2の実施形態に係る直管200の斜視図である。
図10(a)、図10(b)および図11を参照して、ランプ100Aは、図1のランプ100と比較して、直管200の内側に収容される内側直管400をさらに備える点と、LEDモジュール300の代わりにLEDモジュール300Aを備える点と、固定部260の代わりに固定部265を備える点とが異なる。
ランプ100Aのそれ以外の構成は、ランプ100と同様なので詳細な説明は繰り返さない。
詳細は後述するが、内側直管400は、LEDモジュール300Aを保持する。
LEDモジュール300Aは、基板310Aと、発光部320とを備える。
基板310Aは、図3の基板310と比較して、穴部311が形成されていない点が異なる。基板310Aのそれ以外の構成は、基板310と同様なので詳細な説明は繰り返さない。すなわち、基板310Aには、図示しない電極端子350が形成される。
図12は、第2の実施形態に係る直管200の断面図である。
図12(a)は、LEDモジュール300Aが内側直管400に保持されていない状態における直管200の断面図である。
図12(b)は、直管200の断面図である。
図11および図12(a)を参照して、直管200は、該直管200の内側に内側直管400を収容する。
内側直管400の内側には、LEDモジュール300Aを保持するための2つの保持部410が形成される。内側直管400と、各保持部410とは一体形成される。
内側直管400および保持部410は、直管200と同じ材料で構成される。
保持部410には、溝部411が形成される。基板310Aの短手方向の両端部は、2つの保持部410にそれぞれ対応する2つの溝部411により、図12(b)のように挟まれる。これにより、内側直管400は、LEDモジュール300Aを保持する。すなわち、内側直管400は、発光モジュールとしてのLEDモジュール300Aを収容する。
図12(b)に示されるように、直管200の中心と内側直管400の中心とが一致するように、内側直管400は、直管200の内側に設けられる。
ここで、直管200の内径をd1とし、基板310Aの幅をw1とする。この場合、d1およびw1は、前述の関係式としての式1により規定される。
以下においては、基板310Aの長手方向の一方の端部および他方の端部を、それぞれ、第1基板端部Aおよび第2基板端部Aという。ここで、第1基板端部Aは、図10(b)に示される基板310Aの左側の端部であるとする。第2基板端部Aは、図10(b)に示される基板310Aの右側の端部であるとする。
また、以下においては、直管200における長手方向の一方の端部および他方の端部を、それぞれ、第1直管端部および第2直管端部という。ここで、第1直管端部は、図10(b)に示される直管200の左側の端部であるとする。第2直管端部は、図10(b)に示される直管200の右側の端部であるとする。
また、以下においては、内側直管400における長手方向の一方の端部および他方の端部を、それぞれ、第1内側直管端部および第2内側直管端部という。ここで、第1内側直管端部は、図10(b)に示される内側直管400の左側の端部であるとする。第2内側直管端部は、図10(b)に示される内側直管400の右側の端部であるとする。
図10(a)および図10(b)を参照して、直管200の第1直管端部および第2直管端部の各々の開口部には、直管200の内面に接するように、固定部265が設けられる。つまり、直管200の一方の端部および他方の端部の開口部には、それぞれ、2つの固定部265が固定される。すなわち、固定部265は、直管200の端部の開口部に固定される。
固定部265は、弾性を有する弾性部材である。弾性部材は、例えば、硬度の高いゴムである。なお、固定部265は、ゴムに限定されず、弾性変形可能な樹脂から構成されてもよい。
なお、固定部265には、図示しない貫通孔が設けられる。当該貫通孔は、例えば、LEDモジュール300と電気的に接続される配線を、口金201に向かって通すための貫通孔である。
固定部265には、内側直管400の端部が挿入される穴部265aが形成される。すなわち、固定部265は、穴部265aを含む。
直管200の第1直管端部に固定される固定部265の穴部265aには、内側直管400の第1内側直管端部が挿入される。また、直管200の第2直管端部に固定される固定部265の穴部265aには、内側直管400の第2内側直管端部が挿入される。
すなわち、各穴部265aは、内側直管400の端部を保持するための保持部である。つまり、固定部265には保持部としての穴部265aが形成される。すなわち、内側直管400の一方の端部および他方の端部は、それぞれ、2つの固定部265の穴部265a(保持部)により保持される。これにより、発光モジュールとしてのLEDモジュール300は、直管200内の所定位置に保持される。
つまり、固定部265の穴部265a(保持部)は、内側直管400の端部を保持することにより、発光モジュールとしてのLEDモジュール300Aを保持する。言い換えれば、各保持部としての穴部265aは、直管200内において、発光モジュールとしてのLEDモジュール300Aを保持する。
次に、ランプ100Aの重心について説明する。
図12(b)の位置P2は、直管200の管軸と直交する仮想平面(ZY平面)に投影された、ランプ100Aの重心の位置である。位置P2は、前記仮想平面(ZY平面)に投影された、直管200の中心(管軸)の位置と略同一である。
すなわち、直管200の管軸と直交する仮想平面に投影された、ランプ100Aの重心の位置は、前記仮想平面における直管200の中心(管軸)の位置と略同一である。すなわち、ランプ100Aは、重心(重さ)の偏りが非常に小さいランプである。
また、図10(a)の位置P2は、ランプ100Aの重心の位置である。位置P2は、ランプ100Aの長手方向の中心の位置と略同一である。すなわち、前記ランプ100Aの重心の位置は、ランプ100Aの長手方向の中心の位置と略同一である。
また、図10(b)の位置P2は、前記ランプ100Aの重心の位置である。位置P2は、ランプ100Aの短手方向の中心の位置と略同一である。すなわち、ランプ100Aの重心の位置は、ランプ100Aの短手方向の中心の位置と略同一である。
したがって、ランプ100は、重心(重さ)の偏りが非常に小さいランプである。
以上の構成のランプ100Aによれば、第1の実施形態と同様な効果が得られる。
すなわち、第2の実施形態に係るランプ100Aは、例えば、ランプ100Aの発光時の熱により直管200(ランプ100A)が変形するという不具合の発生を抑制することができる。すなわち、ランプ100Aは、ランプの重心の偏りを原因とする不具合の発生を抑制することができる。
すなわち、ランプ100Aは、例えば、該ランプ100Aの短手方向に向かって反るといった不具合の発生を抑制することができる。すなわち、ランプ100Aは、ランプの重心の偏りを原因とする不具合の発生を抑制することができる。
また、固定部265は、弾性を有する弾性部材である。そのため、ランプ100Aは、直管200の端部に生じる応力により、LEDモジュール300が破損するといった不具合の発生を抑制することができる。
<第3の実施形態>
次に、第3の実施形態に係る照明装置について説明する。
図13は、第3の実施形態に係る照明装置600の構成を示す斜視図である。
照明装置600は、ランプ60と、照明器具610とを備える。
照明器具610は、一対のソケット611と、器具本体612と、図示しない回路ボックス(図外)とを備える。
一対のソケット611は、ランプ60と電気的に接続される。一対のソケット611は、ランプ60を保持する。器具本体612には、ソケット611が取り付けられている。
器具本体612の内面612aは、ランプ60から発せられた光を所定方向(例えば、下方向)に反射させる反射面である。
回路ボックスは、その内部に、スイッチ(図外)がオン状態ではランプ60に給電し、オフ状態では給電しない点灯回路を収納する。
照明器具610は、天井等に固定具を介して装着される。
ランプ60は、前述の第1の実施形態に係るランプ100、第2の実施形態に係るランプ100A等である。
<その他の変形例>
次に、上述した本発明の実施形態に係るランプの変形例について、以下に説明する。なお、以下の各変形例は、第3の実施形態に係る照明装置に適用することもできる。
<変形例A>
第1の実施形態の固定部260は、該固定部260全体が弾性部材である構成としたがこれに限定されない。第1の実施形態に係るランプ100は、固定部260の代わりに以下の固定部260Aを用いてもよい。
図14は、変形例Aに係る固定部260Aの斜視図である。
図14を参照して、固定部260Aは、図6の固定部260と比較して、平面部264の周縁部264aが、弾性を有する弾性材料で構成される点が異なる。固定部260Aのそれ以外の構成は、固定部260と同様なので詳細な説明は繰り返さない。
すなわち、平面部264の周縁部264aは、弾性を有する弾性材料で構成される。なお、平面部264のうち、周縁部264a以外の部分は、弾性を有さない材料で構成される。
第1の実施形態に係るランプ100において、固定部260Aが用いられる場合においても、第1の実施形態と同様な効果が得られる。すなわち、ランプ100を、例えば、照明器具に取り付ける際に、直管200の端部に生じる応力のうち、LEDモジュール300に伝わる応力を大幅に小さくすることができる。
したがって、直管200の端部に生じる応力により、LEDモジュール300が破損するといった不具合の発生を抑制することができる。
<変形例B>
第1の実施形態の固定部260の形状は、図6に示されるような形状に限定されない。第1の実施形態に係るランプ100は、固定部260の代わりに以下の固定部260Bを用いてもよい。
図15は、変形例Bに係る固定部260Bの斜視図である。
図15を参照して、固定部260Bは、図6の固定部260と比較して、平面部264の周縁部に複数の溝部264Cが形成されている点が異なる。固定部260Bのそれ以外の構成は、固定部260と同様なので詳細な説明は繰り返さない。
第1の実施形態に係るランプ100において、固定部260Bが用いられる場合においても、変形例Aと同様な効果が得られる。
<変形例C>
第2の実施形態に係る内側直管400は、直管200の両端部に固定される2つの固定部265により保持される構成としたがこれに限定されない。例えば、図16に示すように、直管200と、内側直管400との間に、複数のリブ420を設けてもよい。リブ420は、例えば、外部からの力(応力)を吸収する材料により構成される。また、リブ420は、透光性を有する材料で構成される。
内側直管400は、複数のリブ420により、第2の実施形態で説明した重心の位置P2の関係を保った状態で、直管200内の所定位置に保持される。
すなわち、複数のリブ420の各々は、直管200の管軸と直交する仮想平面に投影された、ランプ100Aの重心の位置P2が、前記管軸の位置と略同一となるように、直管200内においてLEDモジュール300Aを保持する保持部である。
この構成により、第2の実施形態と同様な効果が得られる。
<変形例D>
また、第1および第2の実施形態におけるランプでは、発光部320が直線状に形成されたLEDモジュールを用いたがこれに限定されない。第1および第2の実施形態におけるランプでは、以下のLEDモジュール300Bを用いてもよい。
図17は、変形例Dに係るランプで使用されるLEDモジュール300Bの平面図である。
図17を参照して、LEDモジュール300Bは、図3のLEDモジュール300と比較して、発光部320の形状が、コの字状に形成されている点と、2つの電極端子350が基板310の一方の端部に形成されている点とが異なる。
LEDモジュール300Bのそれ以外の構成は、LEDモジュール300と同様なので詳細な説明は繰り返さない。
すなわち、LEDモジュール300Bの基板310の主面には、複数のLED321と、封止部材322とが、コの字状に配置される。
コの字状の発光部320の一方の端部に配置されるLED321は、該LED321の近傍の電極端子350と電気的に接続される。コの字状の発光部320の他方の端部に配置されるLED321は、該LED321の近傍の電極端子350と電気的に接続される。
この構成により、LEDモジュール300Bを用いたランプは、口金201に設けられた点灯回路と、2つの電極端子350とを、2つの短い配線により電気的に接続することができる。
すなわち、変形例Dに係るランプは、図3のLEDモジュール300を用いた構成のランプのように、点灯回路から最も遠い箇所の電極端子から、配線を引き回す必要がない。そのため、変形例Dに係るランプの製造工程を簡略化することができる。
なお、LEDモジュール300Bの重心の位置が、該LEDモジュール300Bの長手方向の中心の位置と、該LEDモジュール300Bの短手方向の中心の位置と略同一となるように、発光部320は形成される。
また、変形例Dに係るランプは、第1の実施形態で説明した重心の位置の関係を保つ。
また、LEDモジュール300Bは、第2の実施形態におけるランプに用いられてもよい。
なお、基板310は、厚さが非常に薄いフィルム状の基板であってもよい。この場合、基板310には、穴部311は形成されない。その代わり、保持部263の係止部261と、面支持部262とのZ方向の間隔が基板310の厚さと同じとなる。
この構成において、フィルム状の基板310は、該基板310の長手方向の両端を、2つの保持部263により挟まれる。この場合、フィルム状の基板310は、2つの保持部263により、該基板310の長手方向にテンションがかかるように、直管200内の所定位置に保持される。
<変形例E>
第1および第2の実施形態におけるランプでは、発光部320が直線状に形成されたLEDモジュールを用いたがこれに限定されない。第1および第2の実施形態におけるランプでは、以下のLEDモジュール300Cを用いてもよい。
図18は、変形例Eに係るランプで使用されるLEDモジュール300Cの平面図である。
図18を参照して、LEDモジュール300Cは、図3のLEDモジュール300と比較して、発光部320がジグザグ状に形成されている点が異なる。LEDモジュール300Cのそれ以外の構成は、LEDモジュール300と同様なので詳細な説明は繰り返さない。
すなわち、LEDモジュール300Cの基板310の主面には、複数のLED321と、封止部材322とは、ジグザグ状に配置される。
なお、LEDモジュール300Cの重心の位置が、該LEDモジュール300Cの長手方向の中心の位置と、該LEDモジュール300Cの短手方向の中心の位置と略同一となるように、発光部320は形成される。
また、変形例Eに係るランプは、第1の実施形態で説明した重心の位置の関係を保つ。
また、LEDモジュール300Cは、第2の実施形態におけるランプに用いられてもよい。
<変形例F>
第1および第2の実施形態におけるランプでは、基板の短手方向の端部が、直管200の内面に接触しない構成としたが、これに限定されない。すなわち、基板の短手方向の端部は直管200の内面に接触する構成としてもよい。第1および第2の実施形態におけるランプでは、直管200の代わりに、以下の直管200Aが用いられてもよい。
図19は、変形例Fに係るランプで使用される直管200Aの斜視図である。
図20は、変形例Fに係る直管200Aの断面図である。
図20(a)は、LEDモジュール300が直管200Aに保持されていない状態における直管200Aの断面図である。
図20(b)は、直管200Aの断面図である。
図19および図20(a)を参照して、直管200Aは、直管200と比較して、2つの保持部510をさらに含む点が異なる。直管200Aのそれ以外の構成は、直管200と同様なので詳細な説明は繰り返さない。
直管200Aは、該直管200Aの内側にLEDモジュール300を収容する。
直管200Aの内側には、LEDモジュール300を保持するための2つの保持部510が形成される。直管200Aと、各保持部510とは一体形成される。
直管200Aおよび保持部510は、直管200と同じ材料で構成される。
保持部510には、溝部520が形成される。基板310の短手方向の両端部は、2つの保持部510にそれぞれ対応する2つの溝部520により、図20(b)のように挟まれる。変形例Fに係るLEDモジュール300の基板310の幅は、第1の実施形態に係るランプ100の基板310の幅より大きい。
これにより、直管200Aは、LEDモジュール300を保持する。すなわち、直管200Aは、発光モジュールとしてのLEDモジュール300を収容する。
なお、第1の実施形態と同様に、LEDモジュール300の基板310の第1基板端部および第2基板端部は、それぞれ、2つの保持部263により挟まれる。すなわち、LEDモジュール300の基板310の4つの辺が、2つの溝部520および2つの保持部263により挟まれる。これにより、変形例Fに係るランプは、LEDモジュール300を、直管200A内の所定位置に強固に保持することができる。
また、変形例Fに係るランプは、第1の実施形態で説明した重心の位置の関係を保つ。
なお、変形例Fに係るランプは、2つの保持部263を使用しない構成でもよい。すなわち、LEDモジュール300の基板310は、2つの溝部520のみにより保持される構成としてもよい。
なお、変形例Fに係るランプは、LEDモジュール300の代わりに、図10(a)のLEDモジュール300A、図17のLEDモジュール300B、図18のLEDモジュール300Cを用いてもよい。
また、変形例Fに係るランプは、基板310の短手方向の両端部の全てが、溝部520により、挟まれなくてもよい。
例えば、図21のように、基板310の短手方向の端部の一部が、保持部510の溝部520によりはさまれる構成としてもよい。この場合、基板310の短手方向の端部の一部は、基板310から直管200Aの方向に延びる延部310aである。また、保持部510(溝部520)の管軸方向の長さは、延部310aの幅とほぼ同じである。
この構成により、基板310に対し、直管200Aから加わる応力を小さくすることができる。
なお、直管200Aは、図22のように、筺体501,502で構成されてもよい。
<変形例G>
上記各実施形態およびその変形例におけるLEDモジュールは、さらに、以下の固定部270により固定されてもよい。
図23は、固定部270によりLEDモジュール300を固定した状態を説明するための図である。図23では、構成を分かりやすくするために、直管200の下部のみを示している。
図23(a)は、固定部270によりLEDモジュール300を固定した状態を示す斜視図である。図23(b)は、固定部270の平面図である。
図23(a)および図23(b)を参照して、固定部270には、凹部271が形成される。凹部271の幅は、基板310の幅とほぼ等しい。
直管200には、管軸方向に沿って所定間隔毎に、固定部270が、図23(a)のように設けられる。固定部270は、例えば、接着剤により、直管200の内面に固定される。
直管200の内部に設けられた複数の固定部270の凹部271に、LEDモジュール300の基板310が嵌合するように、基板310を複数の固定部270に載置する。なお、基板310は、例えば、接着剤により、複数の固定部270の凹部271に固定される。この構成により、変形例Gにおけるランプは、LEDモジュール300を、直管200内の所定位置に、より強固に保持することができる。
なお、変形例Gにおけるランプは、第1の実施形態で説明した重心の位置の関係を保つように構成される。例えば、複数の固定部270の合計の重さと同じ重さの部材を2つに分割する。そして、第1の実施形態で説明した重心の位置の関係を保つように、分割された2つの部材を、それぞれ、2つの口金201に設けてもよい。
また、例えば、第1の実施形態で説明した重心の位置の関係を保つように、直管200において固定部270が設けられている側と反対側に、複数の固定部270の合計の重さと同じ重さの透光性の部材を直管200に固定してもよい。
<変形例H>
上記の実施形態では、直管200において配線を引き回す構成としたがこの構成に限定されない。例えば、基板の内部に配線を設ける構成としてもよい。
変形例Hに係るランプは、図1のランプ100と比較して、LEDモジュール300の代わりに、LEDモジュール300Dを備える点が異なる。変形例Hに係るランプのそれ以外の構成は、ランプ100と同様なので詳細な説明は繰り返さない。
図24は、変形例Hに係るLEDモジュール300Dを説明するための図である。
図24(a)は、LEDモジュール300Dの平面図である。なお、図24(a)には、図の簡略化のため、LEDモジュール300Dに設けられる静電保護素子等は示されない。
図24(b)は、LEDモジュール300Dの断面図である。具体的には、図24(b)は、図24(a)のV−V’線に沿ったLEDモジュール300Dの断面図である。
図24(a)および図24(b)を参照して、LEDモジュール300Dは、図2のLEDモジュール300と比較して、基板310の代わりに基板310Dを備える点と、2つの電極端子360をさらに備える点とが異なる。LEDモジュール300Dのそれ以外の構成は、LEDモジュール300と同様なので詳細な説明は繰り返さない。
基板310Dは、複数の基板が積層して構成される多層基板である。基板310Dは、基板310と比較して、2つの電極端子360、2つのビア361および配線362が形成されている点が異なる。基板310Dのそれ以外の構成は、基板310と同様なので詳細な説明は繰り返さない。
基板310Dの主面に形成される発光部320は、図示しない複数のLED321と、図示しない封止部材322とから構成される。発光部320に含まれる複数のLED321は、図示しない配線により電気的に直列接続される。
前述したように、発光部320に含まれる複数のLED321を、発光部内LED群という。
なお、発光部内LED群を構成する複数のLED321の全ては、直列接続されてなくてもよい。
発光部内LED群を構成する複数のLED321の両端に位置する2つのLED321は、それぞれ、2つの電極端子350と電気的に接続される。すなわち、2つの電極端子350の間には、電気的に接続される複数のLED321が設けられる。
また、基板310Dの内部には配線362が形成される。配線362は、例えば、銅からなる配線である。
また、基板310Dの主面には、2つの電極端子360が形成される。2つの電極端子360には、それぞれ、2つのビア361が形成される。各ビア361は、配線362と電気的に接続される。
すなわち、2つの電極端子360は、ビア361および配線362により電気的に接続される。
なお、ランプにおいて、1個のLEDモジュール300Dが使用される場合は、電極端子350と、電極端子360とは電気的に接続される。
以上の構成のLEDモジュール300Dを使用することにより、第1の実施形態のように、直管200において配線を引き回す必要がない。そのため、変形例Hに係るランプの製造工程を簡略化することができる。
<変形例I>
上記実施形態において、LEDモジュール300は基板310上にLEDそのもの(ベアチップ)を直接実装するCOB型(Chip On Board)であるとした。
しかし、LEDモジュール300は、樹脂等で成型されたキャビティの中にLEDチップを実装し、当該キャビティ内を蛍光体含有樹脂によって封入したパッケージ型、つまり表面実装型(SMD:Surface Mount Device)であってもよい。
このようなSMD型の本発明の変形例Iに係るLEDモジュール300Eについて以下に説明する。
図25は、変形例Iに係るLEDモジュール300Eの斜視図である。
図25に示すように、LEDモジュール300Eでは、基板310の表面に、複数のパッケージ390が一列に並んで直線状に実装されている。
パッケージ390は、樹脂等で構成され、そのキャビティ内にはLED321が実装されている。そして、実装されたLED321は封止部材322で覆われている。複数のパッケージ390は、配線パターン及びワイヤー等で互いに電気的に接続される。
<変形例J>
上記実施形態では、口金ピン202の形状は、直線状としたがこれに限定されない。
図26に示されるように、口金ピン202の先端部の形状は、L字形状であってもよい。この構成により、変形例Jに係る口金ピン202を有するランプを、照明器具からはずれにくくすることができる。
<変形例K>
上記実施形態では、2つの口金のうち、一方の口金のみで電力を受電する構成とした。この場合、点灯回路を収容しない口金201は、以下の構成であってもよい。
図27は、変形例Kに係る口金201の構成を示す図である。
図27に示されるように、変形例Kに係る口金201は、図1の口金201と比較して、一対の口金ピン202の代わりに、口金ピン202bを含む点が異なる。
口金ピン202bは、接地のためのアースピンである。口金ピン202bの一方の端部の形状は、照明器具にとりつけるために、例えば、T字形状とされる。口金ピン202bの他方の端部は、例えば、直管200内の図示しないアース端子に、配線を介して電気的に接続される。
以上、本発明のランプ及び照明装置について、実施形態に基づいて説明したが、本発明は、これらの実施形態に限定されるものではない。本発明の要旨を逸脱しない範囲内で当業者が思いつく各種変形を施したものも本発明の範囲内に含まれる。また、発明の趣旨を逸脱しない範囲で、複数の実施形態における各構成要素を任意に組み合わせてもよい。
例えば、上記各実施形態に係るランプでは、1つのLEDモジュールを用いる構成としたがこれに限定されない。管軸方向に互いに連結された複数のLEDモジュールを用いてもよい。
例えば、第1の実施形態では、LEDモジュール300を保持するために、基板310に穴部311を形成する構成としたが、穴部311を形成しないで、LEDモジュール300を保持する構成としてもよい。
例えば、上記各実施形態において、LEDモジュール300の基板310上の複数のLED321は共通の封止部材322により一括封止されるとした。しかし、複数のLED321のそれぞれは別の封止部材322により個別に封止されてもよい。
また、上記の実施形態では、直管の一方の端部から給電される片側給電形のランプについて説明したが、直管の両端から給電される両端給電形であってもよい。
また、上記実施形態において、半導体発光素子としてLEDを例示したが、半導体レーザ及び有機EL(Electro Luminescence)であってもよい。
また、口金と直管200との間には、外部からの応力を分散するための部材を設けてもよい。
例えば、図28のように、口金201と、直管200との間に、複数のリブ250を設けてもよい。リブ250は、例えば、外部からの力(応力)を吸収する材料により構成される。
図28は、管軸方向に垂直な面に沿った、口金201の断面図である。
図28の構成により、例えば、ランプ100を照明器具に取り付ける際に、口金201に対し、管軸方向に垂直な方向に応力が生じたとしても、直管200に伝わる応力を大幅に小さくすることができる。したがって、例えば、直管200等の破損といった、応力による不具合の発生を抑制することができる。
また、直管200の内面のうち、発光部320からの光照射側は、図29のように、発光部320が発する光を拡散可能な形状(例えば、凹凸のある形状)に加工されてもよい。
図29は、管軸方向に垂直な面に沿った、直管200の断面の一部を示す図である。なお、図29に示される形状の加工は、直管200の内面の全部に施されてもよい。
なお、直管200Aも、図29のように加工されてもよい。
また、上記の実施形態では、断面形状が矩形状の基板310,310Aを用いたが、断面形状が四角形(矩形)以外の多角形の基板を用いても構わない。すなわち、基板310,310Aの形状は、三角柱、五角柱、六角柱等であってもよい。
また、上記実施形態に係る口金201は、一体化された1つの筺体から構成されるとしたがこれに限定されない。上記実施形態に係る口金201は、例えば、断面形状が半円弧状の2つの筺体から構成されてもよい。
また、上記実施形態に係る直管200は、断面形状が半円弧状の2つの筺体から構成されてもよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。