JP2012141212A - 多孔質担体及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 高い空孔率を有する、機械強度が十分である、それ自体の抗体等の医薬品原料の吸着量が大きい、アルカリ条件での洗浄により劣化を生じにくい、その製造に要するコストが安価である、スケールの大きなカラムを用いて高線速下で精製操作等を実施した場合にも担体の圧密化が起こらない、多孔質担体を提供すること。
【解決手段】 (1)空孔率が80%以上である、(2)カラム圧力損失が0.03MPa以上0.3MPa以未満である、という特徴を有する多孔質担体を提供する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、高い空孔率を有する多孔質担体に関するものである。本発明の高い空孔率を有する多孔質担体は、例えばクロマトグラフィー用充填剤、特に好ましく抗体等のバイオ医薬品原料を精製するための多孔質担体に関するものである。
近年、抗体等を原料とするバイオ医薬品の研究、開発が盛んに行われている。バイオ医薬品の研究、開発においては、抗体等の医薬品原料を効率よく精製し、又は共存する不要物濃度を低減するため、多孔質担体(基材)に例えばイオン交換基を導入したイオン交換クロマトグラフィー用充填剤や例えばアフィニティーリガンドを導入したアフィニティークロマトグラフィー用充填剤を用いた液体クロマトグラフィーが使用されている。
特に抗体医薬品は、近年になって市場が著しく拡大成長しており、これに伴ってより大量の医薬品原料を一度に精製等し得る液体クロマトグラフィー用充填剤の需要が高まっている。
より大量の医薬品原料を精製等するためには、イオン交換クロマトグラフィーやアフィニティークロマトグラフィーに使用する充填剤の吸着容量を増やせば良い。そのためには、かかる充填材を製造する際に使用する多孔質担体の粒子径を小さくする、及び/又は多孔質担体の空孔率を大きくする必要がある。
しかし、多孔質担体の粒子径を小さくするとカラム圧力損失が大きくなり、高線速下で使用することが困難となって、結局、精製等の操作に要する時間が長時間化してしまう。また、多孔質担体の空孔率を大きくすると担体の機械強度が低下し、例えば多量の充填剤を充填したスケールの大きなカラムを用いて高線速下で精製操作等を実施した場合に担体の圧密化が起こり、液が流れなくなってしまう可能性がある。
そこで従来は、例えば特許文献1が開示するようなシリカゲル系の多孔質担体や、例えば特許文献2や非特許文献1が開示するようなアガロース系の架橋多孔質担体、更に例えば特許文献3が開示するようなセルロース系及びセルロース系の架橋多孔質担体等が開発されている。
特開平6−281638号公報 特表2000−508361号公報 特開平1−217041号公報
GE Healthcare社 Data file 11−0025−76 AE 2007年6月
シリカゲル系の多孔質担体は、空孔率を高くでき、かつ、機械強度も十分であるが、それ自体、精製目的物である抗体等の医薬品原料の吸着量が小さい傾向がある。また抗体等の医薬品原料の精製等の操作においては、吸着した不要物を除くために充填剤をアルカリ条件で洗浄することが好ましいが、シリカゲル系の多孔質担体はアルカリに対する耐性が不十分であり、かかる洗浄により劣化してしまう。アガロース系の架橋多孔質担体は、空孔率、機械強度そしてアルカリ耐性ともに良好であるが、架橋方法が煩雑で高価であるため、工業的規模で使用することが難しい。そしてセルロース系の多孔質担体及びセルロース系の架橋多孔質担体も空孔率及びアルカリ耐性は良好であるが、スケールの大きなカラムを用いて高線速下で精製操作等を実施した場合に担体の圧密化が起こり、液が流れなくなってしまう可能性を払拭できない。
本発明は上記従来の多孔質担体に見られる課題を解決すべくなされた多孔質担体であって、高い空孔率を有する、機械強度が十分である、それ自体の抗体等の医薬品原料の吸着量が大きい、アルカリ条件での洗浄により劣化を生じにくい、その製造に要するコストが安価である、スケールの大きなカラムを用いて高線速下で精製操作等を実施した場合にも担体の圧密化が起こらない、等、液体クロマトグラフィー用の担体として使用するのに特に好ましい特徴を備えた多孔質担体を提供することにある。
本発明者らは、前記目的を達成すべく鋭意検討を行った結果、本発明を完成するに至った。すなわち本発明は、(1)空孔率が80%以上である、(2)カラム圧力損失が0.03MPa以上0.3MPa未満である、多孔質担体である。
本発明の上記(1)及び(2)の特徴を有する多孔質担体は、例えばエポキシ基を持った疎水性モノマーと疎水性架橋剤とを重合開始剤及び希釈剤の存在下で重合し、得られた重合物をジメチルスルホキシド及び1,4−ジオキサンから選択される1種以上、親水化剤及び触媒の存在下で親水化することにより得られるものである。本発明が提供する多孔質担体をイオン交換クロマトグラフィー用の充填剤等、液体クロマトグラフィー用の充填剤を製造する際の基材とすることにより、前述した課題を解決した充填剤を得ることができる。
また本発明は、疎水性モノマーと疎水性架橋剤とを重合開始剤及び希釈剤の存在下で重合し、得られた重合物をジメチルスルホキシド及び1,4−ジオキサンから選択される1種以上、親水化剤及び触媒の存在下で親水化することを特徴とする、親水性多孔質担体の製造方法である。以下、本発明を説明する。
本発明の多孔質担体の(1)空孔率が80%以上であるとの特徴は、以下の1−アから1−キの操作によって測定されるものである。
1−ア;多孔質担体を充填したカラムに純水を通水し、0.2%エチレングリコール水溶液40μLを供する。
1−イ;エチレングルコールピークの非対称係数が0.8〜1.2の範囲にあることを確認後、濃度0.2%のデキストラン(分子量4×10)、各濃度0.2%の8種類のプルラン(マルトースを繰り返し単位として、α−1,6結合でつながった枝分かれのない直鎖状の多糖類高分子)(超遠心沈降平衡法で測定した重量平均分子量Mwがそれぞれ78.7×10、40.4×10、21.2×10、11.2×10、4.73×10、2.28×10、1.18×10、0.59×10であり、ゲルろ過法で測定した分子量分布より求めた分布幅の尺度としてのMw/Mnの値がそれぞれ1.23、1.13、1.13、1.12、1.06、1.07、1.10、1.09である)及び0.2%のエチレングリコールをそれぞれ40μL供し、溶出時間を計測する。
1−ウ;流速と溶出時間の積である溶出量をx軸に、デキストラン、プルラン又はエチレングリコールの分子量をy軸にプロットする。
1−エ;デキストランの溶出量を分配係数0、エチレングリコールの溶出量を分配係数1として分配係数が0.5以上となる点を1つ含め、それ以下となる3から5点で直線を引き、デキストランの溶出量との切片を求めて排除限界分子量とする。
1−オ;カラム容積からデキストラン溶出量(粒子空隙容積)を引いた値を粒子容積とする。
1−カ;エチレングリコール溶出量からデキストラン溶出量を引いた値を細孔容積とする。
1−キ;細孔容積を粒子容積で割った値を空孔率とする。
上記1−アから1−キの操作自体は、液体クロマトグラフィーの分野において空孔率の測定では自体周知の手法であり、特に説明を要するものではないが、1−アのために本発明の多孔質担体をカラムに充填するに際しては、例えば水サクションドライ担体をNaCl水溶液に分散し、リザーバーカラムを使用してカラムに充填し、リザーバーカラムを通して純水を送液後、カラム内の圧力が大気圧まで低下したのを確認してリザーバーをカラムから切り離し、カラム上面の担体を擦切り、フィルターを取り付ける、等すれば良い。また使用するカラムとしては例えばステンレス製フィルタを取り付けたステンレス製カラム等が好ましい。2−イで使用するデキストランやプルランとしては市販のもの(それぞれSIGMA社製、昭和電工製Shodex STANDARD P−82、等)が使用でき、測定には市販の液体クロマトグラフィー装置(東ソーHPLCシステム(定量ポンプDP−8020、オートサンプラAS−8020、示差屈折計RI−8020等)が使用できる。
また本発明の多孔質担体の(2)カラム圧力損失が0.02MPa以上0.2MPa未満であるとの特徴は、以下の2−アから2−エの操作によって測定されるものである。
2−ア;22mm内径×20cm長の空カラムに純水を満たし、フィルターを取り付ける。定量ポンプに圧力計と当該空カラムを並列に接続する。純水を80mL/min.で流して5分後の圧力を読み取り、カラムのブランク圧力損失とする。当該空カラムに代えて前記多孔質担体を充填したカラムを接続し、純水を4mL/min.で流して1分後の圧力を読み取る。順次流速を8、12、16、20、24、28、32、36、40、44、48、52、56、60、64、68、72、76、80mL/min.と上げて各流速で1分後の圧力を読み取る。
2−イ;各流速におけるブランクカラムの圧力損失を80mL/min.時のカラムのブランク圧力損失を各流速で比例計算して求める。
2−ウ;多孔質担体を充填したカラムで測定された圧力値から、ブランクカラムの圧力値を引いた値を圧力損失とする。
2−エ;圧力損失の値を、流速をカラム断面積で除した値である線速度に対してプロットし、線速度800cm/hrのカラム圧力損失を読み取る。
上記2−アから2−エの操作自体もまた、液体クロマトグラフィーの分野における圧力損失の測定では自体周知の手法であり、特に説明を要するものではないが、多孔質担体をカラムに充填するに際しては、例えば水サクションドライ担体を0.1MのNaCl水溶液に分散し、リザーバーカラムを使用してカラムに充填し、リザーバーカラムを通して純水を送液後、カラム内の圧力が大気圧まで低下したのを確認し、リザーバーをカラムから切り離し、カラム上面の担体を擦切り、フィルターを取り付ける等すれば良い。また使用するカラムとしてはステンレス製フィルタを取り付けたステンレス製カラム等が好ましく、測定には市販の液体クロマトグラフィー装置(東ソーHPLCシステム(定量ポンプDP−8020、オートサンプラAS−8020、示差屈折計RI−8020等)が使用できる。
上記した特徴を有する本発明の多孔質担体は、エポキシ基を持った疎水性モノマーと疎水性架橋剤とを重合開始剤及び希釈剤の存在下で重合し、得られた重合物をジメチルスルホキシド及び1,4−ジオキサンから選択される1種以上、親水化剤及び触媒の存在下で親水化することにより得ることができるものである。また本発明の多孔質担体は、その粒径に特別の制限はないが、液体クロマトグラフィー用の充填剤を製造するための基材として用いる場合、20μmから300μmであることが好ましい。粒径が小さすぎると圧密化が起こり易く、また粒径が大きすぎると精製目的物の吸着量を大きくすることができないからである。このような観点から、粒径が40μmから150μmのものが特に好ましい。粒径を制御するためには、例えば後述するようにいわゆる懸濁重合法を採用した場合には製造された多孔質担体を20〜300μmの篩を使用して分級すれば良く、いわゆるエマルジョン法を採用した場合には撹拌速度等を制御すれば良い。
本発明の多孔質担体の製造方法は、疎水性モノマーと疎水性架橋剤とを重合開始剤及び希釈剤の存在下で重合し、得られた重合物をジメチルスルホキシド及び1,4−ジオキサンから選択される1種以上、親水化剤及び触媒の存在下で親水化することを特徴とする。使用する疎水性モノマーとしては、例えば液体クロマトグラフィー用の基材を製造するために使用されている種々の疎水性モノマーが特に制限なしに使用できるが、後述する親水化の操作によって多孔質担体の強度を強化する目的から、エポキシ基を有しているものが好ましい。エポキシ基を有する疎水性モノマーとして、例えば、メタクリル酸グリシジル、メタクリル酸3、4−エポキシシクロヘキシルメチル、4−ヒドロキシブチルアクリレートグリシジルエーテル等を例示することができる。疎水性モノマーは単独で使用することも、2種以上のものを組み合わせて使用することもできる。
使用する疎水性架橋剤も特に限定されず、自体公知のものを使用することができるが、その一例としてエチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート等を例示することができる。疎水性架橋剤の使用量としては、15mol%から99mol%が好ましく、特に好ましくは20mol%から90mol%である。疎水性架橋剤の濃度が低すぎると多孔質担体の機械強度が低下し、疎水性架橋剤の濃度がと高すぎると機械的強度は高くなるがもろさが大きくなり、また、疎水性が増加するためにイオン交換クロマトグラフィー用充填剤やアフィニティークロマトグラフィー用充填剤の基材とした場合に抗体等の医薬品原料や不要物の非特異的吸着を起こすためである。なお疎水性架橋剤は単独で使用することも、2種以上のものを組み合わせて使用することもできる。
希釈剤は、多孔質担体の空孔率を高くするために使用するものである。希釈剤としても特に制限はなく、前記疎水性モノマーと前記疎水性架橋剤を溶解でき、またそれらの重合物を溶解しないものであれば制限はない。その一例としてモノクロロベンゼン、1,2―ジクロロエタン、トルエン、酢酸ブチル、臭化オクチル等の有機溶媒を例示することができる。希釈剤は単独で使用することも、2種以上のものを組み合わせて使用することもできる。
重合開始剤は、ラジカルを発生する触媒であり、疎水性であること以外は特に制限はなく、公知の種々の重合開始剤を使用することができる。その一例としてtert−ブチルパーオキシピバレート、ベンゾイルパーオキサイド及びアセチルパーオキサイドなどの有機過酸化物、アゾビスイソブチロニトリル及びアゾビスイソブチロアミドのようなアゾ化合物等を例示できる。重合開始剤もまた、単独で使用することも、2種以上のものを組み合わせて使用することもできる。
上記した重合の際には、必要に応じてポリビニルアルコール等の懸濁安定剤を共存させることもできる。上記した重合の操作は、例えば疎水性モノマー、疎水性架橋剤、重合開始剤及び希釈剤を、ポリビニルアルコール等の懸濁安定剤を溶解した40〜100℃の水相に添加し、攪拌することで実施しても良い(いわゆる懸濁重合法)し、疎水性モノマー、疎水性架橋剤、重合開始剤及び希釈剤が混合した液滴をポリビニルアルコール等の懸濁安定剤を溶解した水相中で形成し、加熱することにより行っても良い(いわゆるエマルジョン法)。
本発明により製造される多孔質担体の空孔率を向上するためには、例えば疎水性モノマーと疎水性架橋剤との重合時に共存させる希釈剤の比率を上げる、高級アルコール等を溶媒として使用する、希釈剤中に線状高分子を添加する等、種々の方法が知られており、本発明においてもそれらを採用することが可能である。特に、前記したような測定を行った時に80%以上の空孔率を示す多孔質担体を製造するためには、疎水性モノマーに対する希釈剤の比率を上げる方法を採用することが好ましく、更に詳しくは疎水性モノマーと疎水性架橋剤の合計容量に対し、4から8倍の容量の希釈剤を使用することが好ましく、更に好ましくは4.5倍から7倍である。より多量の希釈剤を使用すると空孔率のより大きな多孔質担体を製造することができるが、希釈剤の使用量に比例して多孔質担体の硬度は低下し、カラム圧力損失が大きくなる。そこで、前記したような測定を行った時に圧力損失が0.03MPa以上0.3MPa未満である多孔質担体を製造するためには、疎水性モノマーと疎水性架橋剤の合計容量に対し、特に好ましく4.7倍から6倍の希釈剤を使用する。なお、高級アルコール等を溶媒とする場合、その種類等の特別の制限はないが、一例としてアミルアルコール、シクロヘキサノール、ドデカノール等を使用することが例示でき、また希釈剤中に線状高分子を添加する場合には、使用する疎水性モノマー、疎水性架橋剤に溶解し得るものであれば種類や分子量等に特別の制限はなく、一例としてスチレンポリマー、メタクリル酸メチルポリマー等を例示することができる。
本発明の製造方法は、以上に説明した疎水性モノマーと疎水性架橋剤とを重合開始剤及び希釈剤の存在下で重合し、得られた重合物をジメチルスルホキシド及び1,4−ジオキサンから選択される1種以上、親水化剤及び触媒の存在下で親水化することを特徴とする。本発明者らの知見によれば、理由は明らかではないが、前記により得られる、高い空孔率を有する重合物をジメチルスルホキシド及び1,4−ジオキサンから選択される1種以上を用いて親水化することにより、前記(1)から(3)の特徴を有する多孔質担体を製造することが可能となる。ジメチルスルホキシド及び1,4−ジオキサンは、単独で用いることも、両者を混合して用いることも可能である。
親水化剤としては種々の公知のものを特に制限なく使用できるが、一例としてエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングルコール、グリセリン等を挙げることができる。その使用量としては、5wt%から80wt%程度であれば良く、10wt%から60wt%程度とすることが特に好ましい。親水化剤は単独で使用することも、2種以上のものを組み合わせて使用することもできる。
触媒としても種々の公知のものを特に制限なく使用できるが、一例として、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウム、三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体等を例示することができる。その使用量としては、0.01wt%から5wt%程度であれば良く、0.1wt%から2wt%程度とすることが特に好ましい。触媒もまた、単独で使用することも、2種以上のものを組み合わせて使用することもできる。
親水化処理の条件としては、重合物をジメチルスルホキシド及び1,4−ジオキサンから選択される1種以上、親水化剤及び触媒の存在下で70℃程度に加熱し、その状態で攪拌すれば良い。なお親水性処理後には、ジメチルスルホキシド及び/又は1,4−ジオキサン、親水化剤及び触媒を除くために、製造された多孔質担体を純水で洗浄することが好ましい。
本発明の多孔質担体は、80%以上という高い空孔率でありながら、一方で0.03MPa以上0.3MPa未満と低いカラム圧力損失を実現したものである。本発明の多孔性担体は、その空孔率が80%以上であるから、従来の担体と比較してより多量のリガンド等を結合できる。従って本発明の多孔性担体は、精製目的物である抗体等の医薬品原料の吸着量が極めて大きい充填剤を製造するための材料として極めて優れた担体である。また本発明の多孔性担体は、そのカラム圧力損失が0.03MPa以上0.3MPa未満と低いから、従来の担体と比較して、例えばスケールの大きなカラムを用いて高線速下で精製操作等を実施した場合に担体の圧密化が起こり、液が流れなくなってしまうといった可能性を排除することができる。従って本発明の多孔性担体は、精製目的物である抗体等の医薬品原料を大量かつ迅速処理するための充填剤を製造する材料として極めて優れた担体である。
以上に加え、本発明の担体は合成樹脂を材料として製造することが可能であり、耐アルカリ性にも優れている。従って本発明の多孔性担体は、その使用過程でアルカリによる処理が必要となる製造工程に用いるための充填剤を製造する材料として極めて優れた担体である。
実施例1、実施例2、実施例3、実施例4、実施例5、実施例6及び比較例で測定したカラム圧力損失評価の図である。
以下に、本発明の多孔質担体の製造方法等について、その一形態を説明する。
本発明の多孔質担体を製造においては、まず疎水性架橋重合体粒子を調製する。エポキシ基を持った疎水性モノマーと疎水性架橋剤、重合開始剤及び希釈剤を、懸濁安定剤を溶解した水に40〜100℃の水相に添加し、攪拌しながら懸濁重合を行うか、上記モノマー、架橋剤、重合開始剤、希釈剤混合物の液滴をポリビニルアルコールなどの懸濁安定剤を溶解した水相中で形成し、加熱により重合を行うなどすれば良い。得られた重合物に付着した懸濁安定剤などを除くために、熱水で洗浄後、分散して存在する希釈剤を親水化の溶媒として使用するジメチルスルホキシド及び/又はジオキサンで洗浄する。重合に用いた親水化剤がジメチルスルホキシド等に溶解しないものである場合には、希釈剤を溶解し、更にジメチルスルホキシド等にも溶解する溶媒で洗浄を行い、続いてジメチルスルホキシド及び/又は1,4−ジオキサンによる洗浄を行う。
洗浄を完了した重合物をジメチルスルホキシド及び1,4−ジオキサンから選択される1種以上、及び親水化剤に分散させ、攪拌しながら50〜100℃に加熱して触媒を添加し親水化を行う。親水化終了後に純水で洗浄してジメチルスルホキシド等、親水化剤、触媒を除去する。
以下、実施例に基づいて本発明の多孔質担体及び本発明の親水性多孔質担体の製造方法をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
参考例 1
本発明の多孔質担体の特徴である空孔率を測定するための操作について説明する。
0.5MのNaCl水溶液で洗浄したサクションドライ担体20gを0.5MのNaCl水溶液30gに分散させ、10.7mm内径×30cm長のリザーバーステンレス製カラムと出口にステンレス製焼結フィルターを取り付けた10.7mm内径×15cm長のステンレス製カラムを接続したものに注ぎ、チューブポンプに接続して、0.15MPaの定圧で0.5MのNaClを100mL流した。送液停止後、カラム内の圧力が大気圧まで低下したのを確認後、リザーバーとカラムを切り離す。カラム上面の担体を擦切り、ステンレス製焼結フィルターを取り付ける。
前記多孔質担体を充填したカラムを東ソーHPLCシステム(定量ポンプ(東ソー製DP−8020)、オートサンプラ(東ソー製AS−8020)、示差屈折計(東ソー製RI−8020)に接続して、示差屈折計をデータ処理システム(東ソー(製SC−8020)に接続する。純水を1mL/min.の流速で通水して、0.2%エチレングリコール水溶液40μLをオートサンプラから注入する。エチレングルコールピークの非対称係数が0.8〜1.2の範囲にあることを確認した後、流速0.48mL/min.で、濃度0.2%のデキストラン(分子量4×10、SIGMA社製、)、各濃度0.2%の8種類のプルラン(マルトースを繰り返し単位として、α−1,6結合でつながった枝分かれのない直鎖状の多糖類高分子)(超遠心沈降平衡法で測定した重量平均分子量Mwがそれぞれ78.7×10、40.4×10、21.2×10、11.2×10、4.73×10、2.28×10、1.18×10、0.59×10であり、ゲルろ過法で測定した分子量分布より求めた分布幅の尺度としてのMw/Mnの値がそれぞれ1.23、1.13、1.13、1.12、1.06、1.07、1.10、1.09である)(昭和電工製Shodex STANDARD P−82)、エチレングリコールをそれぞれ40μL注入してカラムからの溶出時間を計測する。流速と溶出時間の積である溶出量をx軸に、デキストラン、プルラン、エチレングリコールの分子量をy軸にプロットする。デキストランの溶出量を分配係数0とし、エチレングリコールの溶出量を分配係数1とする。分配係数が0.5以上を一点含めたそれ以下の3点から5点で直線を引き、デキストランの溶出量との切片を求めて、排除限界分子量とする。また、カラム容積からデキストラン溶出量(粒子空隙容積)を引いた値を粒子容積とする。エチレングリコール溶出量からデキストラン溶出量を引いた値を細孔容積とし、この細孔容積を粒子容積で割った値を空孔率とする。
参考例 2
本発明の多孔質担体の特徴である圧力損失を測定するための操作について説明する。
水サクションドライ担体110gを0.1MのNaCl水溶液110gに分散させ、22mm内径×30cm長のリザーバーカラムと出口にフィルターを取り付けた22mm内径×20cm長のカラムを接続したものに注ぎ、ポンプに接続して、30mL/min.で純水を15分流した。送液停止後、カラム内の圧力が大気圧まで低下したのを確認後、リザーバーとカラムを切り離す。カラム上面の担体を擦切り、フィルターを取り付ける。
多孔質担体を充填する前の空カラムに純水を満たしてフィルターを取り付ける。定量ポンプを接続したラインに圧力計と純水を満たした空カラムを並列に接続する。純水を80mL/min.で流して5分後の圧力を読み取り、カラムのブランク圧力損失とする。上記、多孔質担体を充填したカラム入り口を接続する。純水を4mL/min.で流して1分後の圧力を読み取る。順次流速を8、12、16、20、24、28、32、36、40、44、48、52、56、60、64、68、72、76、80mL/min.と上げて各流速で1分後の圧力を読み取る。各流速におけるブランクカラムの圧力損失は80mL/min.時のカラムのブランク圧力損失を各流速で比例計算して求める。多孔質担体を充填した時の圧力から計算で求めたブランクカラムの圧力損失を引いた値を多孔質担体の圧力損失とする。その値を、流速をカラム断面積で除した値である線速度に対してプロットして線速度800cm/hrのカラム圧力損失を読み取る。
実施例 1 多孔質担体の製造1
パドル型4枚羽根(6cm長)と温度計測用熱電対を備えた1L筒型セパラブルフラスコをオイルバスに固定し、純水370mLを仕込んだ。セパラブルフラスコの口から窒素を30mL/min.で気相部分に吹き込み反応系を窒素雰囲気にした。70℃に加熱しながら攪拌し、11.1gのポリビニルアルコール(クラレ社製クラレポバールPVA−235)を溶解した。メタクリル酸グリシジル(試薬1級)28.6g、ジメタクリル酸エチレングリコール(試薬1級)26.6g、クロロベンゼン(試薬特級)242.7g、1,2−ジクロロエタン(試薬特級)30.7gとtert−ブチルパーオキシピバレート(アルケマ吉富社製ルペロックス11)0.21mLを室温で500mLビーカー内で混合した。ポリビニルアルコールが溶解後、オイルバス温度を下げてポリビニルアルコール水溶液の温度を60℃に保ち、460rpmで攪拌しながら混合した有機相を添加した。60℃で6時間攪拌した後、反応物を26G3のグラスフィルターに移し、液体を除く。グラスフィルター上の重合物に約70℃の熱純水を500mL添加し、反応物を攪拌した。ろ過瓶の吸引口を塞いで、フィルター上の熱純水が切れないようにして15分保ち次いで吸引して液を切った。これを6回繰り返した。サクションドライ状態の重合物重量は332.0gであった。
次に、26G3のグラスフィルターに前記サクションドライ重合物332.0gを量り取り、ジメチルスルホキシド(試薬特級)を600mL添加して、重合物を攪拌した。熱純水の洗浄と同様に15分間保持した後、液を吸引ろ過した。これを4回繰り返した。
サクションドライした重合物は431.0gであった。これをパドル型4枚羽根(6cm長)と温度計測用熱電対を備えた1Lセパラブルフラスコに移し、ジメチルスルホキシド148.4gとグリセリン(試薬特級)347.8gを仕込んだ。セパラブルフラスコをオイルバスに固定し、150rpmで攪拌しながら70℃に加熱した。炭酸カリウム(試薬特級)10.0gを添加し、17時間攪拌した。親水化された重合物を26G3のグラスフィルター上で純水によりろ液のpHが中性になるまで洗浄した。
次に、親水化された重合物を63μmと100μmの篩目の開きを持つ篩で純水を流しながら分級し、63μm以上100μm未満の粒子を分画した。この分画した粒子を上記多孔質担体の充填方法によりカラムに充填して、上記多孔質担体の空孔率及び細孔径の評価方法及びカラム圧力損失評価によりそれぞれを評価した。
多孔質担体の空孔率は85.2%、プルランの排除限界分子量は175万であった。800cm/hrにおけるカラム圧力損失は0.07MPaであった。
実施例 2 多孔質担体の製造2
実施例1と同様の方法で重合して得た熱純水サクションドライ重合体328.0gを26G3のグラスフィルターに量り取り、ジメチルスルホキシドを1,4−ジオキサン(試薬1級)に変えた以外は実施例1と同様に洗浄した。サクションドライした重合物は308.0gであった。これを1,4−ジオキサン520.0g、ジエチレングリコール(試薬1級)209.6g、水酸化ナトリウム(試薬特級)2.4gで実施例1と同様の方法で親水化し、実施例1と同様の方法で分級、カラム充填、空孔率及び細孔径の評価方法及びカラム圧力損失評価を行った。多孔質担体の空孔率は85.1%、プルランの排除限界分子量は160万であった。800cm/hrにおけるカラム圧力損失は0.20MPaであった。
実施例 3 多孔質担体の製造3
メタクリル酸グリシジル6.0g、ジメタクリル酸エチレングリコール33.3g、クロロベンゼン221.6g、1,2−ジクロロエタン28.0gとtert−ブチルパーオキシピバレート(アルケマ吉富社製ルペロックス11)0.15mLを使用した以外は実施例1と同様の方法で重合し、重合物278.0gを得た。この重合物を実施例1と同様の方法でジメチルスルホキシド(キシダ化学社製特級)で洗浄した。得られたサクションドライ重合物が302.0gで、196.5g、グリセリン241.2g、炭酸カリウム22.0gを使用した以外は実施例1と同様の方法で親水化し、カラムに充填して多孔質担体の空孔率及び細孔径の評価方法及びカラム圧力損失評価方法によりそれぞれを評価した。
多孔質担体の空孔率は90.0%、プルランの排除限界分子量は213万であった。800cm/hrにおけるカラム圧力損失は0.14MPaであった。
実施例 4 多孔質担体の製造4
実施例3と同様の方法で重合し、洗浄した1,4−ジオキサンサクションドライした重合物は215.8gであった。これを1,4−ジオキサン292.5g、ジエチレングリコール146.0g、水酸化ナトリウム2.1gで実施例1と同様の方法で親水化し、実施例1と同様の方法で分級、カラム充填、空孔率及び細孔径の評価方法及びカラム圧力損失評価を行った。多孔質担体の空孔率は89.2%、プルランの排除限界分子量は185万であった。800cm/hrにおけるカラム圧力損失は0.24MPaであった。
実施例 5 多孔質担体の製造5
重合時の攪拌を510rpmで実施した以外は実施例1と同様の方法で重合、洗浄、親水化し、親水化された重合物を44μmと88μmの篩目の開きを持つ篩で純水を流しながら分級し、44μm以上88μm未満の粒子を分画した。この分級した粒子を実施例1と同様の方法でカラムに充填して多孔質担体の空孔率及び細孔径の評価方法及びカラム圧力損失評価方法によりそれぞれを評価した。
多孔質担体の空孔率は85.1%、プルランの排除限界分子量は245万であった。800cm/hrにおけるカラム圧力損失は0.17MPaであった。
実施例 6 多孔質担体の製造6
8.0gのポリビニルアルコール(クラレ社製クラレポバールPVA−224)を純水400mLに加熱溶解させた。メタクリル酸グリシジル62.6g、ジメタクリル酸エチレングリコール15.6g、シクロヘキサノール179.9gとtert−ブチルパーオキシピバレート(アルケマ吉富社製ルペロックス11)1.4mLを使用して大気雰囲気下320rpmで攪拌した以外は実施例1と同様の方法で行った。ジメチルスルホキシドサクションドライ重量は395.6gであった。
この重合物をジメチルスルホキシド228.4g、グリセリン288.2g、炭酸カリウム26.3gを使用した以外は実施例1と同様の方法で親水化し、44μmと88μmの篩目の開きを持つ篩で純水を流しながら分級し、44μm以上88μm未満の粒子を分画した。カラムに充填して多孔質担体の空孔率及び細孔径の評価方法及びカラム圧力損失評価方法によりそれぞれを評価した。
多孔質担体の空孔率は80.4%、プルランの排除限界分子量は1840万であった。800cm/hrにおけるカラム圧力損失は0.08MPaであった。
比較例 1
16.4gのポリビニルアルコール(クラレ社製クラレポバールPVA−224)を純水400mLに加熱溶解させ、メタクリル酸グリシジル88.9g、ジメタクリル酸エチレングリコール17.9g、クロロベンゼン297.7gとtert−ブチルパーオキシピバレート(アルケマ吉富社製ルペロックス11)2.0mLを使用して、320rpmで攪拌した以外は実施例1と同様の方法で重合、熱純水洗浄し、サクションドライ重合体は360.0gであった。
得られた熱純水サクションドライ重合体360.0gを1,4−ジオキサンで実施例1と同様に洗浄した。サクションドライした重合物は325.9gであった。これを1,4−ジオキサン262.1g、ジエチレングリコール182.0g、水酸化ナトリウム2.1gで実施例1と同様の方法で親水化し、実施例1と同様の方法で44μmと88μmの篩目の開きを持つ篩で分級し、カラム充填、空孔率及び細孔径の評価方法及びカラム圧力損失評価を行った。多孔質担体の空孔率は75.4%、プルランの排除限界分子量は158万であった。800cm/hrにおけるカラム圧力損失は0.39MPaであった。

Claims (3)

  1. 以下(1)及び(2)の特徴を有する、多孔質担体。
    (1)以下1−アから1−キの操作に従って測定される空孔率が80%以上である。
    1−ア;多孔質担体を充填したカラムに純水を通水し、0.2%エチレングリコール水溶液40μLを供する。
    1−イ;エチレングルコールピークの非対称係数が0.8〜1.2の範囲にあることを確認後、濃度0.2%のデキストラン(分子量4×10)、各濃度0.2%の8種類のプルラン(マルトースを繰り返し単位として、α−1,6結合でつながった枝分かれのない直鎖状の多糖類高分子)(超遠心沈降平衡法で測定した重量平均分子量Mwがそれぞれ78.7×10、40.4×10、21.2×10、11.2×10、4.73×10、2.28×10、1.18×10、0.59×10であり、ゲルろ過法で測定した分子量分布より求めた分布幅の尺度としてのMw/Mnの値がそれぞれ1.23、1.13、1.13、1.12、1.06、1.07、1.10、1.09である)及び0.2%のエチレングリコールをそれぞれ40μL供し、溶出時間を計測する。
    1−ウ;流速と溶出時間の積である溶出量をx軸に、デキストラン、プルラン又はエチレングリコールの分子量をy軸にプロットする。
    1−エ;デキストランの溶出量を分配係数0、エチレングリコールの溶出量を分配係数1として分配係数が0.5以上となる点を1つ含め、それ以下となる3から5点で直線を引き、デキストランの溶出量との切片を求めて排除限界分子量とする。
    1−オ;カラム容積からデキストラン溶出量(粒子空隙容積)を引いた値を粒子容積とする。
    1−カ;エチレングリコール溶出量からデキストラン溶出量を引いた値を細孔容積とする。
    1−キ;細孔容積を粒子容積で割った値を空孔率とする。
    (2)以下2−アから2−エの操作に従って測定されるカラム圧力損失が0.02MPa以上0.2MPa未満である。
    2−ア;22mm内径×20cm長の空カラムに純水を満たし、フィルターを取り付ける。定量ポンプに圧力計と当該空カラムを並列に接続する。純水を80mL/min.で流して5分後の圧力を読み取り、カラムのブランク圧力損失とする。当該空カラムに代えて前記多孔質担体を充填したカラムを接続し、純水を4mL/min.で流して1分後の圧力を読み取る。順次流速を8、12、16、20、24、28、32、36、40、44、48、52、56、60、64、68、72、76、80mL/min.と上げて各流速で1分後の圧力を読み取る。
    2−イ;各流速におけるブランクカラムの圧力損失を80mL/min.時のカラムのブランク圧力損失を各流速で比例計算して求める。
    2−ウ;多孔質担体を充填したカラムで測定された圧力値から、ブランクカラムの圧力値を引いた値を圧力損失とする。
    2−エ;圧力損失の値を、流速をカラム断面積で除した値である線速度に対してプロットし、線速度800cm/hrのカラム圧力損失を読み取る。
  2. エポキシ基を持った疎水性モノマーと、15mol%から99mol%の疎水性架橋剤とを重合開始剤及び希釈剤の存在下で重合し、得られた重合物をジメチルスルホキシド及び1,4−ジオキサンから選択される1種以上、親水化剤及び触媒の存在下で親水化することにより得られる、請求項1の多孔質担体。
  3. エポキシ基を持った疎水性モノマーと、15mol%から99mol%の疎水性架橋剤とを重合開始剤及び希釈剤の存在下で重合し、得られた重合物をジメチルスルホキシド及び1,4−ジオキサンから選択される1種以上、親水化剤及び触媒の存在下で親水化することを特徴とする、親水性多孔質担体の製造方法。
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