JP2008232764A - 充填床用新規充填剤及びその用途 - Google Patents

充填床用新規充填剤及びその用途 Download PDF

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Abstract

【課題】高吸着容量性と高流速処理性を両立した、高流速で充填床用のカラム操作ができ、かつ、高吸着容量のため一度に精製できるタンパク質の量が多く、著しく精製速度を向上することが可能な充填床用の新規充填剤を提供すること。
【解決手段】不飽和型合成モノマーを重合してなる、細孔容積が50体積%以上である多孔性粒子であって、その細孔内部が、架橋構造を有していない水溶性ポリマーが共有結合により固定化されて満たされ、かつ、その水溶性ポリマー部位に、共有結合された親和性官能基を有することを特徴とする新規充填剤により、高吸着容量と精製速度の向上を達成する。
【選択図】なし

Description

本発明は、タンパク質等の生体高分子に対する吸着容量が高く、かつ、高流速下での使用が可能となる、新規な充填床用充填剤に関するものであって、従来の充填剤と比較して、短時間で多量の生体高分子の精製を可能とする充填剤である。
タンパク質等の生体分子の吸着、分離、精製に使用されるクロマトグラフィー用充填剤としては、シリカ化合物等に代表される無機系充填剤と、有機ポリマーよりなる有機系充填剤とがある。かかる充填剤には、高吸着容量性(高い生体高分子の吸着能を達成するために適当な親和性官能基を保持するか又は導入可能であること)とともに、高流速処理性(一定の機械的強度を有すること)が要求されるが、従来の充填剤には、後述するように、この2つの要求を高いレベルで満たすものがなかった。
有機系充填剤は、スチレン、(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミド系に代表される不飽和型合成モノマーを用いる合成ポリマー系充填剤と、アガロース、デキストラン、マンナン等に代表される天然高分子の多糖類を用いる天然高分子系充填剤とに大別される。不飽和型合成モノマーを用いる合成ポリマー系充填剤は、一般的には順相又は逆相懸濁重合により製造されている。天然高分子系充填剤は、例えば、アガロースのような天然高分子ポリマーを熱水に溶解した溶液を、界面活性剤入りの冷水中に攪拌しながら添加して粒子化し、その後、ジハロゲン化合物やジエポキシ化合物などで架橋を行って基材とし、基材に、タンパク質の吸着、分離、精製目的に適した親和性官能基を固定化して製造されている。これらの充填基材の中で、不飽和型合成モノマーを用いた充填基材は細孔容積の制御が容易で、充填剤の硬さを維持したまま、その容積を容易に大きく出来る。これにより、細孔容積が60体積%を越え、かつ、架橋度を適度に調整して、カラムに充填した際の圧力損失が低く、丈夫で通液特性に優れる充填剤を提供し得る。また不飽和型合成モノマー系充填基材は、シリカなどの無機系充填剤に比べアルカリ耐性にも優れている。
ジルコニアなどの無機酸化物系充填剤は、アルカリ耐性に優れ、かつ、硬いため高速処理にも適しているという利点を有しているが、高価であり、多孔性粒子を作成する方法が煩雑で、大きな細孔容積の粒子を製造できない。
上記のような、天然高分子を架橋させた構造を有する充填剤は、その吸着能、分離能は優れるが、機械的強度が不足しており、軟質で変形しやすく、カラムに充填して使用する場合、高流速下での使用や、大スケールカラムでのタンパク質の分離、精製が困難であるという欠点があった。
多孔性材料の細孔内部を親水性ポリマーで満たし、これに官能基を導入した充填剤は、例えば特許文献1又は特許文献2に記載されている。ここでは多孔性粒子として珪藻土が用いられ、その細孔内部はイオン交換基などの親和性官能基を有する可曲性有機高分子で満たされた充填剤が記載されているが、珪藻土は従来からアルカリ安定性に問題があった。また更に、珪藻土類は細孔容積が小さく、かつ、その多孔性粒子の細孔内部への有機高分子の固定化には、2官能性結合剤を用いているため、有機高分子ポリマー鎖間にも架橋が生じていた。このため、充填剤の分離性能や機械的安定性という面では優れた性能が発揮されるが、タンパク質の著しく高い吸着容量を得ることは困難であった。これに類似した構造を有する充填剤は、その細孔内部に満たされる可曲性有機高分子の量が増加すると、充填剤の吸着容量が高くなることが特許文献3〜7に記載されている。また特許文献8〜9では、シリカやアルミナなどの無機酸化物表面を架橋アミノ化多糖類でコーティングした構造について記載されているが、ここでも充填剤の化学的分離性能や機械的安定性の向上は著しいが、吸着容量はまだ不十分であった。同様に特許文献10ではシリカの細孔内部がモノマーと架橋剤モノマーからなるヒドロゲルポリマーで満たされた構造を有する充填剤について記載されているが、ここでも機械安定性と十分高い吸着容量を両立する性能は得られていない。特許文献11〜12には、多孔性粒子としてジルコニアやハフニア、チタニアなどのアルカリ安定性に優れた無機酸化物を用いているが、十分に細孔容積の大きい充填剤を得ることが難しく、その細孔内を架橋ヒドロゲルで満たした構造の充填剤についても記載されているが吸着容量はまだ不十分であった。これらの無機酸化物などの無機系多孔性粒子の細孔内部を親水性ポリマーで満たした構造の場合、無機多孔性粒子は硬く、充填床用充填剤としても高流速処理での使用や大スケールカラムでの使用が可能となるが、細孔容積制御が難しく、その容積を大きくできないため親水性ポリマーの固定化量が少なくなり、かつ、その親水性ポリマーは架橋された構造を有していた。このため十分な吸着容量を実現できないという欠点があった。これは、多量のタンパク質精製に長時間を要する要因の一つとなっていた。またシリカなどの無機基材はアルカリ耐性が極端に劣っており問題となっていた。
他に、特許文献13では、流動床用の分離剤として、多孔性粒子の細孔内部を親水性ポリマーで満たした構造の材料について記載している。ここで多孔性粒子として用いられている天然高分子を架橋させた分離剤や軟質な分離剤を基材とする充填剤は、タンパク質の分離性能や吸着容量の向上には優れるものの基材として軟らかく、機械安定性が低いため充填床のカラム操作に使用できず、高流速での処理が不可能で、圧力の掛かりにくい流動床などの非充填床でしか使用できないという欠点があった。そのため、内部にフィラーを入れ、充填剤の密度を重くすることが開示されている。
米国特許5114577号には、架橋された親水性ポリマーからなる分離剤を、合成ポリマー多孔性粒子基材の細孔内部に充填した複合型充填剤について記載されている。これにより分離能に優れ、かつ、高流速処理が可能な機械的安定性に優れたゲル濾過用途の充填剤が提供できるとしている。この充填剤はゲル濾過用の充填剤であり、タンパク質に対して親和性のある官能基を有しておらず、また親水性ポリマーからなる充填剤部位は架橋されているため、タンパク質などの生体分子に対し高い吸着容量を示す充填剤は得られていない。
米国特許4335017号公報 米国特許4336161号公報 米国特許4308254号公報 米国特許4673734号公報 米国特許5268097号公報 米国公開特許2002005383号公報 米国特許6613234号公報 米国特許4308254号公報 米国特許4673734号公報 米国特許5268097号公報 米国公開特許2002005383号公報 米国特許6613234号公報 米国特許6428707号公報
本発明は、高吸着容量性と高流速処理性を両立した、高流速で充填床用のカラム操作ができ、かつ、高吸着容量のため一度に精製できるタンパク質の量が多く、著しく精製速度を向上することが可能な充填床用の新規充填剤を提供することにある。
本発明者らは、前記のような問題点を解決するため鋭意検討を重ねた結果、不飽和型合成モノマーを重合してなる合成ポリマーのみからなる多孔性粒子の細孔内部に、共有結合で、架橋構造を有していないか水溶性ポリマーが固定化され、その結果、細孔内部が水溶性ポリマーで満たされた構造を有し、かつ、その水溶性ポリマー部位に、共有結合された親和性官能基を有することを特徴とする充填床用新規充填剤を提供することで目的を達成できることを見出した。
すなわち本発明は、不飽和型合成モノマーを重合してなる、細孔容積が50体積%以上である多孔性粒子であって、その細孔内部が、架橋構造を有していない水溶性ポリマーが共有結合により固定化されて満たされ、かつ、その水溶性ポリマー部位に、共有結合された親和性官能基を有することを特徴とする新規充填剤である。
本発明の充填剤は、多孔性粒子の細孔容積が95体積%以下であることが好ましく、また、多孔性粒子の粒子サイズは30μm以上300μm以下であることが好ましい。また本発明の充填剤では、親和性官能基は、イオン交換官能基、疎水性官能基、アフィニティー官能基のいずれかとすることが好ましく、水溶性ポリマーは水溶性直鎖状有機高分子であり、その骨格にヒドロキシル官能基、もしくはアミノ官能基を有することが好ましい。この水溶性直鎖状有機高分子は、多糖類又は多糖類を含有する混合物であることが好ましく、多糖類はアガロース、デキストラン、プルラン、デンプン、セルロース、又はその誘導体が好ましい。また水溶性直鎖状有機高分子はポリビニルアルコール、ポリエチレンイミン又はポリビニルアミンであっても好ましい。
本発明の充填剤は、タンパク質を含む生体高分子を試料から分離精製する際に使用されるものであるが、この際には充填剤をクロマトグラフィー用カラムに充填した状態で試料と接触させることが好ましい。
以下本発明について詳細に説明する。
不飽和型合成モノマーを重合してなる合成ポリマーからなる多孔性粒子を合成する際は、例えば、特公昭58−058026、特開昭53−090991に開示されているように公知の方法を用い、グリシジルメタクリレートとエチレングリコールジメタクリレートのような単官能性モノマーと多官能性モノマーの混合液を用いて、懸濁重合法等により製造されうる。その後、エポキシ部位を加水分解して開環し、水溶性の多価アルコール等で親水化を行って基材を製造するのが一般的な方法である。
不飽和型合成モノマーを重合してなる多孔性粒子を合成する際のモノマーとしては、不飽和官能基を有する単官能性合成モノマーであれば特に限定はされないが、例えばスチレン、エチルスチレン、メチルスチレン、ヒドロキシスチレン、ビニルベンジルグリシジルエーテル、クロロスチレンなどの芳香族モノマー類、(メタ)アクリル酸メチルや(メタ)アクリル酸エチル、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシペンチル(メタ)アクリレート、2−クロロエチル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリレート類、ジメチル(メタ)アクリルアミドやジエチル(メタ)アクリルアミド、ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリルアミド、ヒドロキシブチル(メタ)アクリルアミドなどの(メタ)アクリルアミド類、グリシジル(メタ)アクリレート、4,5−エポキシペンチル(メタ)アクリレート、4−(2,3−エポキシプロピル)−N−ブチル(メタ)アクリレート、9,10−エポキシステアリルアクリレート、4−(2,3−エポキシプロピル)シクロヘキシルメチルアクリレート、アリルグリシジルエーテルなどのエポキシ化合物類、およびそのエポキシ部位が開環したジヒドロキシ化合物、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルエチル(メタ)アクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルプロピル(メタ)アクリレート、3,4−ジヒドロキシシクロヘキシルプロピル(メタ)アクリレートなどの脂環式エポキシ化合物類、およびそのエポキシ部位が開環したジヒドロキシ化合物、ハロアルキル(炭素数1〜4)ビニルエーテル、ヒドロキシアルキル(炭素数1〜4)ビニルエーテル、ビニルアセテート等が例示され、好ましくはグリシジル(メタ)アクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレートなどの化合物が例示されるが、特にこれらに限定されるものではない。ここで(メタ)アクリルとはメタクリル化合物とアクリル化合物の総称である。これらの単官能性不飽和型モノマー類は単独で用いても良いし、複数の混合物を用いても良い。多孔性粒子表面に官能基を導入する場合には、エポキシ官能基を有するモノマーを用いることが好ましい。ここで多孔性粒子を製造する際には、架橋するための多官能性モノマーが必ず同時に添加される。2官能性モノマーとしては、例えばジビニルベンゼンなどのジビニル芳香族化合物、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレートなどのアルキレングリーコール−ジ(メタ)アクリレート類、アルキレン(炭素数1〜11)ビス(メタ)アクリレート類、N,N’−メチレンビス(メタ)アクリルアミド、N,N’−エチレン−ビス(メタ)アクリルアミド、N,N’−ヘキサメチレン−ビス(メタ)アクリルアミドなどのアルキレン(炭素数1〜11)ビス(メタ)アクリルアミド類などが例示できるが、特にこれらに限定されるものではない。3官能性モノマーとしては、例えばトリビニルベンゼンやグリセリントリ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。これらの多官能性不飽和型モノマー類は単独で用いても良いし、複数の混合物を用いても良い。
多官能性モノマーを添加することで得られる架橋度は5モル%以上必要であり、好ましくは、5モル%以上50モル%以下である。ここで架橋度のモル%とは、全モノマー類のモル数に対する多官能性モノマーのモル%を示す値である。5モル%未満である場合は、得られる粒子が軟質で充填床の高流速の処理には使用できず、50モル%より高い場合、粒子が脆くなるという問題が生じる。好ましくは10〜20モル%である。
粒子の製造方法としては、特に限定されず、一般的に粒子を製造する公知の方法であればいかなる方法も用いることができるが、特に好ましくは懸濁重合である。懸濁重合を行う場合、媒体として水を用い、これにモノマー類の有機溶液を添加、攪拌し重合して粒子を製造することができる。モノマーが水溶性である場合には、媒体として疎水性有機溶媒を用い逆相懸濁重合により粒子を製造することもできる。粒子を多孔性にする方法としては、特に限定されず、通常多孔性粒子を製造する方法であれば、如何なる方法を用いても良いが、例えば順相懸濁重合では、好ましくはモノマー、2官能性モノマーなどの混合液に、有機溶媒を添加し均一溶液とし、重合の進行とともにポリマーを析出させ細孔を形成させる方法が好ましい。この時、用いられる有機溶媒としては、特に限定されるものではないが、例えばクロロベンゼン、トルエン、キシレン、ジエチルベンゼン、ドデシルベンゼン等の芳香族炭化水素類、ヘキサン、ヘプタン、デカン等の飽和炭化水素類、イソアミルアルコール、ヘキシルアルコール、オクチルアルコール等のアルコール類が挙げられるが、水に不溶性で、用いたモノマー及び開始剤を溶解する有機溶媒であれば、特にこれらに限定されるものではない。またこれらの有機溶媒は単独で用いても良いし、混合物を用いても良い。その有機溶媒の添加量は充填剤の排除限界分子量や細孔容積の体積%(充填剤粒子の全容積に対する細孔容積の割合を示す)に影響を与える。
有機溶媒の種類や、モノマー重量との比率を自由に調節することで細孔のサイズや容積の体積%を自由に調節することが可能である。得られる多孔性粒子の細孔容積としては50体積%以上あることが必要で、好ましくは50体積%以上95体積%以下である。細孔容積が50%未満である場合、細孔内部に固定化できる水溶性ポリマーの量が少なくなり、結果タンパク質の吸着容量は不十分となる。また細孔容積が95%を超える場合、粒子が脆くなるという問題が生じる。好ましくは70%〜85%である。
粒子製造時に用いられる開始剤としては通常の懸濁重合で使用される有機過酸化物やアゾ系化合物等が挙げられる。上記有機過酸化物として、ブチルパーオキサイド系では、t−ブチルパーオキシネオデカノエート、t−ブチルパーオキシ2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシイソブチレート、2,5ジメチル−2,5ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルパーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシベンゾエート等、アミルパーオキサイド系では、t−アミルパーオキシ2−エチルヘキサノエート、t−アミルパーオキシn−オクトエート、t−アミルパーオキシアセテート、t−アミルパーオキシベンゾエート等、パーオキシカーボネート系では、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、t−ブチルパーオキシ2−エチルヘキシルカーボネート、t−アミルパーオキシ2−エチルヘキシルカーボネート、ジ(2−エチルヘキシル)パーオキシジカーボネート、ジ(sec−ブチル)パーオキシジカーボネート等、ジアルキルパーオキサイド系では、ジクミルパーオキサイド、2,5ジメチル2,5ジ(t−ブチルパーオキシ)へキサン、ジ−t−ブチルパーオキサイド、ジ−t−アミルパーオキサイド等、パーオキシケタール系では、1,1−ジ(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、2,2−ジ(t−ブチルパーオキシ)ブタン、エチル−3,3−ジ(t−ブチルパーオキシ)ブチレート、1,1−ジ(t−アミルパーオキシ)シクロへキサン等が例示できる。一方、アゾ系開始剤として、アゾニトリル系では、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオニトリル)、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)等、アゾアミド系では、2,2’−アゾビス[N−(2−プロペニル)−2−メチルプロピオンアミド]、2,2’−アゾビス[N−ブチル−2−メチルプロピオンアミド]、2,2’−アゾビス[N−シクロヘキシル−2−メチルプロピオンアミド]等、他のアゾ系化合物では、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオンアミドオキシム)、ジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)、4,4’−アゾビス(4−シアノバレリック酸)、2,2’−アゾビス(2,4,4−トリメチルペンタン)等が例示できるが、不飽和型合成モノマーを重合させられる開始剤であれば如何なる開始剤も使用可能であり、特に上記の化合物に限定されるものではない。このような重合開始剤の添加量は、少な過ぎると重合率が低下し、モノマーが多く残存する事があり、多過ぎると、開始剤が該粒子中に残存し、蛋白質等の吸着分離に悪影響を与えることがあるので、通常は全モノマーに対して、0.05重量%〜20重量%の範囲で使用され、より好ましくは0.2重量%〜10重量%の範囲で使用される。
得られた多孔性粒子は親水化などの表面処理を施した後、水溶性ポリマーを細孔内部に固定化してもよいし、そのまま重合粒子の細孔内部表面に水溶性ポリマーを固定化してもよい。親水化の方法としては、特に限定されるものではなく、下記に掲げる化合物を表面に反応させるなどの方法がある。ここで用いられる親水化剤は活性水素基を2つ以上含有していれば、特に問題ない。例えば、水、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール等に代表される、オキシエチレン基の繰返しユニットが20以下、より好ましくは10以下のグリコール類等、グリセリン、ソルビトールなどに代表されるポリオール類等が例示できる。その他に、多官能エポキシ化合物の加水分解物などもポリオールとして利用できる。更に、親水化剤として用いる化合物において、反応前は疎水性でも反応後、親水性を示すような化合物を親水化剤として使用することも可能である。例えば、ソルビトールポリグリシジルエーテル類、ソルビタンポリグリシジルエーテル類、ペンタエリスリトールポリグリシジルエーテル、グリセロールポリグリシジルエーテル類、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル等が挙げられる。該親水化剤を用いて、粒子と反応を行なった後、必要があれば、残存エポキシ基と上述の活性水素基を2個以上含有している化合物とで更に反応を行っても良い。このように水溶性を示すジヒドロキシ及び/又はポリヒドロキシ化合物及び/又は反応後親水性を示す化合物であれば、全て親水化物として使用できる。
多孔性粒子の細孔内部に固定化する水溶性ポリマーとしては、水に溶解する親水性ポリマーであれば特に限定はないが、好ましくはその骨格にヒドロキシル官能基、アミノ官能基を有する直鎖状有機高分子である。その直鎖状有機高分子としては、例えば多糖類、多糖類の混合物、具体的にはアガロース、デキストラン、プルラン、デンプン、セルロースおよびその誘導体等が挙げられる。多糖類以外の合成ポリマーとしては例えばポリビニルアルコール、ポリエチレンイミン、ポリビニルアミンなどが挙げられる。水溶性ポリマーの分子量としては特に限定はないが、好ましくは5,000〜5,000,000、更に好ましくは10,000〜1,000,000である。
水溶性ポリマーの固定化方法としては、ポリマー鎖間に架橋が入らない固定化方法で、通常のポリマーによる粒子表面修飾方法で用いる方法であればいかなる方法を用いても良いが、例えば多孔性粒子表面にあらかじめ反応性官能基を導入するか、もしくは重合粒子自体の表面の反応性官能基を用い、これに水に溶解した水溶性ポリマーを反応させ、水溶性ポリマーを細孔内部に固定化させることが好ましい。このような方法を用いることにより水溶性ポリマーは、ポリマー鎖間の架橋なしに、その柔軟性を維持したまま充填剤粒子の細孔内部に固定化されうる。
上記の反応性官能基を充填剤粒子表面へ導入するに際しては、公知の方法で適当な溶媒の存在下で容易に行うことができる。具体的には、例えばエポキシ基を有する官能基としてはエピクロロヒドリンのようなエピハロヒドリン類、1,4ーブタンジオールジグリシジルエーテルのようなジグリシジルエーテル類、1,7ーオクタジエンジエポキシドのようなジエポキシド類が挙げられるが、これらは充填剤粒子表面上のヒドロキシ基とアルカリ条件下で速やかに反応しエポキシ変性充填剤粒子を与える。他の反応性官能基としては、ハロゲン基、イソシアネート基、カルボジイミド基などが例示されるが、特にこれらに限定されるものではない。
水溶性ポリマーの固定化量としては、十分な吸着容量を達成するためには50mgr/ドライゲルg以上あることが好ましい。これ未満であるとタンパク質の十分な吸着容量は得られない。
不飽和型合成モノマーの重合により得られる粒子のサイズは、攪拌時の速度を調整することで自由に調節することが可能である。この時、得られる粒子サイズは目的とする新規充填剤の粒子サイズに影響する。また充填剤粒子のサイズは、合成後又は合成の途中で分級することにより調節することも可能である。充填床のカラム操作で、高流速や大スケールカラムでも圧力損失が小さく、高速精製を達成するためには、目的とする充填剤粒子のサイズは、30μm以上であることが好ましく、更に好ましくは40μm以上300μm以下であることが好ましい。300μmより大きくなるとタンパク質の吸着容量が低下するからである。
この細孔内部に固定化された水溶性ポリマーに共有結合している親和性官能基としては、イオン交換基、疎水性官能基、アフィニティー官能基が挙げられる。例えばイオン交換基としては、弱アニオン交換基、強アニオン交換基、弱カチオン交換基、強カチオン交換基などがあげられる。その導入方法としては、特に限定されるものではないが、反応の基点がヒドロキシル基もしくはアミノ官能基の場合、例えばブロモエチルスルホン酸、モノクロロ酢酸、クロロヒドロキシプロパンスルホン酸、2,3−エポキシスルホン酸、1,3−プロパンスルトン、1,4−ブタンスルトン等を用いて反応させれば、カチオン交換樹脂となり、2−クロロエチルジエチルアミン塩酸塩、グリシジルトリメチルアンモニウムクロライド等を用いて反応させれば、アニオン交換樹脂となる。疎水性官能基としては、例えば、ブチル基、ヘプチル基、オクチル基、フェニル基などがあげられるが、疎水性を示す化合物であれば特に限定されない。疎水性官能基の導入方法としては、例えば、ブロモブタン、クロロブタン、オクチルクロライド、フェニルグリシジルエーテル等を用いて反応させれば疎水性となるが、特に限定されるものではない。アフィニティー官能基としては、例えばProteinA、ProteinG、抗体、レクチン類、もしくはこれらの疑似ペプチドリガンド等が挙げられるが、タンパク質に親和性のある生化学的に活性な物質であれば特に限定されない。その導入方法としては、特に限定されるものではなく、一般的に用いられる通常の生化学物質のリガンド固定化方法を用いて固定化できる。
本発明により製造された充填床用新規充填剤を、充填床用クロマトグラフィーカラムに充填し、このカラムに生体分子の混合物を含む生体試料溶液を通液させることにより、目的の生体分子を高速で効率よく、一度に多量の生体分子を分離精製することが可能となる。目的の生体分子としては抗体、アルブミン、ワクチン、酵素、核酸などの生体分子などが挙げられるが、特にこれらに限定されない。これら生体分子を含む混合溶液としては、組み換え遺伝子技術により培養された培養液を用いても良いし、生体から直接抽出した天然生体分子混合溶液を用いてもよく、特にこれらに限定されない。
本発明の充填剤は、高流速でのカラム操作ができ、かつ、高吸着量のため一度に精製できるタンパク質の量が多く、著しく精製速度を向上させることが可能になる。又、本発明の硬さも従来の充填剤よりも硬く、耐久性の優れた充填剤である。
以下、実施例により、本発明の充填剤の製造法を詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
製造例1
まず、ケン化率88%、重合度3500のポリビニルアルコール(懸濁安定剤)1.5grと1リットルの水を攪拌機付き反応器に仕込み、良く攪拌を行い、ポリビニルアルコールを水に溶解させた。その後、水溶液が60℃になるよう調節し、グリシジルメタクリレート54gr、エチレングリコールジメタクリレート3.2gr、クロロベンゼン70gr及びアゾビスイソブチロニトリル0.3grからなる混合溶液を作り、60℃の水溶液中に攪拌を行いながら、該混合溶液を滴下した。引き続き、攪拌しながらこの懸濁物を6時間、60℃で重合させた。反応器を室温に冷却し、生成した粒状ゲルを濾過し、数回温水で洗浄した後、ジオキサンで洗浄した。更に、水で良く洗浄を行った後、該重合物55gr(ドライゲル重量)を0.5N硫酸水溶液 500mlとよく混合した。これを水浴上で90℃に加熱し、5時間反応を行い、エポキシ基の加水分解を行った。その後、水でよく洗浄して水浴中で篩分級を行い、粒子径40μm〜110μm、架橋度4モル%の水湿潤ゲルを220gr取得し、これを親水化基材とした。その粒子の含水率をケット式水分計で120℃、15分加熱して粒子の重量減より求めた。その結果、含水率は75%であった。
排除限界分子量及び細孔容積の測定
親水化基材のゲルスラリー水溶液を用いて内径10.7mm、長さ150mmのステンレス製カラムに最密充填になるように充填した。次に、東ソー製RI−8000検出器を装備した東ソー製HLC−803Dに該カラムを装着した。引き続き、標準物質に分子量4000万のデキストラン及び各分子量のプルランを用い、0.5ml/分の流速で種々の分子量の標準物質を注入し、その溶出容量から排除限界分子量を求めた。また、デキストランとエチレングリコールの溶出容量及びカラム容積から細孔容積を求めた。該粒子の排除限界分子量は、168万、細孔容積は80体積%であった。
製造例2
まず、ケン化率88%、重合度3500のポリビニルアルコール(懸濁安定剤)1.5grと1リットルの水を攪拌機付き反応器に仕込み、良く攪拌を行い、ポリビニルアルコールを水に溶解させた。その後、水溶液が60℃になるよう調節し、次に、グリシジルメタクリレート49gr、エチレングリコールジメタクリレート10gr、クロロベンゼン70gr及びアゾビスイソブチロニトリル0.3grからなる混合溶液を作り、60℃の水溶液中に攪拌を行いながら、該混合溶液を滴下した。引き続き、攪拌しながらこの懸濁物を6時間、60℃で重合させた。反応器を室温に冷却し、生成した粒状ゲルを濾過し、数回温水で洗浄した後、ジオキサンで洗浄した。更に、水で良く洗浄を行った後、該重合物57gr(ドライゲル重量)を0.5N硫酸水溶液500mlとよく混合した。これを水浴上で90℃に加熱し、5時間反応を行い、エポキシ基の加水分解を行った。その後、水でよく洗浄して水浴中で篩分級を行い、粒子径40μm〜110μm、架橋度13モル%の水湿潤ゲルを227gr取得し、これを親水化基材とした。その粒子の含水率をケット式水分計で120℃、15分加熱して粒子の重量減より求めた。その結果、含水率は75%であった。
製造例1記載の方法に従って、該親水化基材の物性を測定した。結果、排除限界分子量は115万、細孔容積は73体積%であった。
製造例3
まず、ケン化率88%、重合度3500のポリビニルアルコール(懸濁安定剤)1.5grと1リットルの水を攪拌機付き反応器に仕込み、良く攪拌を行い、ポリビニルアルコールを水に溶解させた。その後、水溶液が60℃になるよう調節し、次に、グリシジルメタクリレート25gr、エチレングリコールジメタクリレート43gr、クロロベンゼン70gr及びアゾビスイソブチロニトリル0.3grからなる混合溶液を作り、60℃の水溶液中に攪拌を行いながら、該混合溶液を滴下した。引き続き、攪拌しながらこの懸濁物を6時間、60℃で重合させた。反応器を室温に冷却し、生成した粒状ゲルを濾過し、数回温水で洗浄した後、ジオキサンで洗浄した。更に、水で良く洗浄を行った後、該重合物66gr(ドライゲル重量)を0.5N硫酸水溶液500mlとよく混合した。これを水浴上で90℃に加熱し、5時間反応を行い、エポキシ基の加水分解を行った。その後、水でよく洗浄して水浴中で篩分級を行い、粒子径40μm〜110μm、架橋度55モル%の水湿潤ゲルを244gr取得し、これを親水化基材とした。その粒子の含水率をケット式水分計で120℃、15分加熱して粒子の重量減より求めた。その結果、含水率は73%であった。
製造例1記載の方法に従って、該親水化基材の物性を測定した。結果、排除限界分子量は80万、細孔容積は68体積%であった。
製造例4
まず、ケン化率88%、重合度3500のポリビニルアルコール(懸濁安定剤)1.5grと1リットルの水を攪拌機付き反応器に仕込み、良く攪拌を行い、ポリビニルアルコールを水に溶解させた。その後、水溶液が60℃になるよう調節し、次に、グリシジルメタクリレート49gr、エチレングリコールジメタクリレート10gr、クロロベンゼン60gr及びアゾビスイソブチロニトリル0.3grからなる混合溶液を作り、60℃の水溶液中に攪拌を行いながら、該混合溶液を滴下した。引き続き、攪拌しながらこの懸濁物を6時間、60℃で重合させた。反応器を室温に冷却し、生成した粒状ゲルを濾過し、数回温水で洗浄した後、ジオキサンで洗浄した。更に、水で良く洗浄を行った後、該重合物55gr(ドライゲル重量)を0.5N硫酸水溶液500mlとよく混合した。これを水浴上で90℃に加熱し、5時間反応を行い、エポキシ基の加水分解を行った。その後、水でよく洗浄して水浴中で篩分級を行い、粒子径40μm〜110μm、架橋度13モル%の水湿潤ゲルを190gr取得し、これを親水化基材とした。その粒子の含水率をケット式水分計で120℃、15分加熱して粒子の重量減より求めた。その結果、含水率は71%であった。
製造例1記載の方法に従って、該親水化基材の物性を測定した。結果、排除限界分子量は98万、細孔容積は52体積%であった。
製造例5
まず、ケン化率88%、重合度3500のポリビニルアルコール(懸濁安定剤)1.5grと1リットルの水を攪拌機付き反応器に仕込み、良く攪拌を行い、ポリビニルアルコールを水に溶解させた。その後、水溶液が60℃になるよう調節し、次に、グリシジルメタクリレート49gr、エチレングリコールジメタクリレート10gr、クロロベンゼン55gr及びアゾビスイソブチロニトリル0.3grからなる混合溶液を作り、60℃の水溶液中に攪拌を行いながら、該混合溶液を滴下した。引き続き、攪拌しながらこの懸濁物を6時間、60℃で重合させた。反応器を室温に冷却し、生成した粒状ゲルを濾過し、数回温水で洗浄した後、ジオキサンで洗浄した。更に、水で良く洗浄を行った後、該重合物56gr(ドライゲル重量)を0.5N硫酸水溶液500mlとよく混合した。これを水浴上で90℃に加熱し、5時間反応を行い、エポキシ基の加水分解を行った。その後、水でよく洗浄して水浴中で篩分級を行い、粒子径40μm〜110μm、架橋度13モル%の水湿潤ゲルを181gr取得し、これを親水化基材とした。その粒子の含水率をケット式水分計で120℃、15分加熱して粒子の重量減より求めた。その結果、含水率は69%であった。
製造例1記載の方法に従って、該親水化基材の物性を測定した。結果、排除限界分子量は87万、細孔容積は40体積%であった。
製造例6
まず、ケン化率88%、重合度3500のポリビニルアルコール(懸濁安定剤)1.5grと1リットルの水を攪拌機付き反応器に仕込み、良く攪拌を行い、ポリビニルアルコールを水に溶解させた。その後、水溶液が60℃になるよう調節し、次に、グリシジルメタクリレート49gr、エチレングリコールジメタクリレート10gr、クロロベンゼン85gr及びアゾビスイソブチロニトリル0.3grからなる混合溶液を作り、60℃の水溶液中に攪拌を行いながら、該混合溶液を滴下した。引き続き、攪拌しながらこの懸濁物を6時間、60℃で重合させた。反応器を室温に冷却し、生成した粒状ゲルを濾過し、数回温水で洗浄した後、ジオキサンで洗浄した。更に、水で良く洗浄を行った後、該重合物56gr(ドライゲル重量)を0.5N硫酸水溶液500mlとよく混合した。これを水浴上で90℃に加熱し、5時間反応を行い、エポキシ基の加水分解を行った。その後、水でよく洗浄して水浴中で篩分級を行い、粒子径40μm〜110μm、架橋度13モル%の水湿潤ゲルを241gr取得し、これを親水化基材とした。その粒子の含水率をケット式水分計で120℃、15分加熱して粒子の重量減より求めた。その結果、含水率は77%であった。
製造例1記載の方法に従って、該親水化基材の物性を測定した。結果、排除限界分子量は125万、細孔容積は96体積%であった。
実施例1
製造例2で得られた湿潤多孔性粒子150gr(含水率75%)を300mlの水とともに攪拌機付き反応器に仕込んだ。良く攪拌を行いながら、この懸濁液にエピクロロヒドリン160grを添加した。内部温度を55℃以下になるように調整しながら48%NaOH水溶液130grを2時間で滴下した。滴下終了後反応は4時間行い、反応終了後、反応液はガラスフィルター濾過器を用いて濾過した。濾過後濾液が中性になるまで水でよく洗浄し、エポキシ活性化した水湿潤ゲル155grを得た。含水率をケット式水分計で120℃、15分加熱して粒子の重量減より求めた。その結果、含水率は74%であった。
分子量約50万のプルラン45grを105mlの純水に溶解し、均一な水溶液とした。この水溶液に上記で得られたエポキシ活性化ゲル150grを添加し、0.5時間室温で攪拌後50℃に昇温し、固形NaOHを15gr添加した。反応は50℃で16時間実施した。反応後、濾過し純水で十分に洗浄し、水湿潤プルラン固定化多孔性粒子を172gr得た。含水率をケット式水分計で120℃、15分加熱して粒子の重量減より求めた。その結果、含水率は75%であった。ドライゲル重量の変化より求めたプルラン固定化量は98mg/gドライゲルであった。
水湿潤プルラン固定化多孔性粒子100gr(含水率75%)を純水70mlとともに攪拌機付き反応器に仕込んだ。ここに2−ブロモエタンスルホン酸ソーダ120grを添加溶解し、更に固形NaOH40grを添加して50℃で4時間スルホン化を行った。これにより、イオン交換容量が0.11meq/mlのカチオン交換充填剤を得た。
(1)充填剤の硬さ測定
得られた充填剤の流通特性を測定する為に、篩分級で得た充填剤(体積平均粒子径:78μm、標準偏差:16.5μm)を内径22mm長さ200mmのPEEKカラムにスラリー充填法で線速度400cm/時で充填した。定流量ポンプ(最大流速200ml/分)で0から80ml/分で純水を通液し、最大0.4MPaまで測定可能なブルドン管式圧力計を用い、各流速での圧力損失を測定した。次に充填剤をカラムより抜出し、空カラム及び送液システムの同一流速での圧力損失を測定し、充填剤ベッドの正味の圧力損失を算出した。その結果、最大流速80ml/分(線流速1263cm/時)まで流速と圧力損失とは直線関係を示し、線流速1263cm/時での圧力損失は0.12MPaと低い値を示した。
(2)ヒト免疫グロブリン吸着容量の測定
得られた充填剤を内径6mm、長さ40mmのステンレス製クロマトグラフ管に充填した。ヒト免疫グロブリンを100mM酢酸ナトリウム緩衝液(pH4.7)に溶解し濃度1mg/mlの溶液を調整した。充填剤を充填したカラムを東ソー製定量ポンプCCPMに接続し、酢酸ナトリウム緩衝液を流して平衡化した。このカラムに調整したヒト免疫グロブリン溶液を1ml/分の流速で流し込んだ。タンパク質の破過曲線を、東ソー製紫外線吸収検出器UV−8020を用いて測定した。破過曲線が10%の高さに達するまでの時間からヒト免疫グロブリンの吸着容量を測定した。結果、ヒト免疫グロブリンの吸着容量は150mg/mlと高い値を示した。
実施例2
プルラン固定化ゲルまでは、実施例1に示した方法と同様の方法で合成を行った。含水率は74%で、プルラン固定化量は99mg/gドライゲルであった。
水湿潤プルラン固定化多孔性粒子130gr(含水率75%)を純水250mlとともに攪拌機付き反応器に仕込んだ。ここにグリシジルトリメチルアンモニムクロライド150grを添加溶解し、更に固形NaOH5.0grを添加して40℃で8時間4級アンモニム化を行った。これにより、イオン交換容量が0.15meq/mlのアニオン交換充填剤を得た。
(1)充填剤の硬さ測定
実施例1で示した方法と同様の方法で充填カラムの圧力損失を測定した。最大流速80ml/分(線流速1263cm/時)まで流速と圧力損失とは直線関係を示し、線流速1263cm/時での圧力損失は0.15MPaと低い値を示した。
(2)ウシ血清アルブミン吸着容量の測定
得られた充填剤を内径6mm、長さ40mmのステンレス製クロマトグラフ管に充填した。ウシ血清アルブミンを50mMトリス塩酸緩衝液(pH8.5)に溶解し濃度1mg/mlの溶液を調整した。充填剤を充填したカラムを東ソー製定量ポンプCCPMに接続し、トリス塩酸緩衝液を流して平衡化した。このカラムに調整したウシ血清アルブミン溶液を1ml/分の流速で流し込んだ。タンパク質の破過曲線を、東ソー製紫外線吸収検出器UV−8020を用いて測定した。破過曲線が10%の高さに達するまでの時間からウシ血清アルブミンの吸着容量を測定した。結果、ウシ血清アルブミンの吸着容量は180mg/mlと高い値を示した。
実施例3
製造例4で得られた多孔性粒子を用いた以外は、実施例1に示した方法と同様の方法でプルラン固定化ゲルの合成を行った。含水率は71%で、プルラン固定化量は55mg/gドライゲルであった。
得られた湿潤多孔性粒子を用いて、実施例1で示した方法と同様な方法を用いてスルホン化を行った。これにより、イオン交換容量が0.05meq/mlのカチオン交換充填剤を得た。
(1)充填剤の硬さ測定
実施例1で示した方法と同様の方法で充填カラムの圧力損失を測定した。最大流速80ml/分(線流速1263cm/時)まで流速と圧力損失とは直線関係を示し、最大流速の圧力損失は0.11MPaと実施例1と同様の値を示した。
(2)ヒト免疫グロブリン吸着容量の測定
得られた充填剤を用い、実施例1で示した方法と同様な方法で測定した。結果、ヒト免疫グロブリンの吸着容量は110mg/mlであった。
実施例4
製造例6で得られた多孔性粒子を用いた以外は、実施例1に示した方法と同様の方法でプルラン固定化ゲルの合成を行った。含水率は78%で、プルラン固定化量は115mg/gドライゲルであった。
得られた湿潤多孔性粒子を用いて、実施例1で示した方法と同様な方法を用いてスルホン化を行った。これにより、イオン交換容量が0.13meq/mlのカチオン交換充填剤を得た。
(1)充填剤の硬さ測定
実施例1で示した方法と同様の方法で充填カラムの圧力損失を測定した。流速と圧力損失とは最初直線関係を示したが、流速600cm/時以上で圧力が急激に増加し、実施例1より高い0.27MPa以上の値を示した。
(2)ヒト免疫グロブリン吸着容量の測定
得られた充填剤を用い、実施例1で示した方法と同様な方法で測定した。結果、ヒト免疫グロブリンの吸着容量は160mg/mlであった。
実施例5
製造例1で得られた多孔性粒子を用いた以外は、実施例1に示した方法と同様の方法でプルラン固定化ゲルの合成を行った。含水率は76%で、プルラン固定化量は105mg/gドライゲルであった。
得られた湿潤多孔性粒子を用いて、実施例1で示した方法と同様な方法を用いてスルホン化を行った。これにより、イオン交換容量が0.12meq/mlのカチオン交換充填剤を得た。
(1)充填剤の硬さ測定
実施例1で示した方法と同様の方法で充填カラムの圧力損失を測定した。流速と圧力損失とは直線関係を示さず、線流速800cm/時での圧力損失は0.35MPaと実施例1と比較して高い値を示した。
(2)ヒト免疫グロブリン吸着容量の測定
得られた充填剤を用い、実施例1で示した方法と同様な方法で測定した。結果、ヒト免疫グロブリンの吸着容量は155mg/mlであった。
実施例6
製造例3で得られた多孔性粒子を用いた以外は、実施例1に示した方法と同様の方法でプルラン固定化ゲルの合成を行った。含水率は74%で、プルラン固定化量は90mg/gドライゲルであった。
得られた湿潤多孔性粒子を用いて、実施例1で示した方法と同様な方法を用いてスルホン化を行った。これにより、イオン交換容量が0.10meq/mlのカチオン交換充填剤を得た。
(1)充填剤の硬さ測定
実施例1で示した方法と同様の方法で充填カラムの圧力損失を測定した。流速と圧力損失とは最初直線関係を示したが、線流速600cm/時以上で圧力が急激に増加し、実施例1より高い0.25MPa以上の値を示した。
(2)ヒト免疫グロブリン吸着容量の測定
得られた充填剤を用い、実施例1で示した方法と同様な方法で測定した。結果、ヒト免疫グロブリンの吸着容量は145mg/mlであった。
比較例1
製造例5で得られた多孔性粒子を用いた以外は、実施例1に示した方法と同様の方法でプルラン固定化ゲルの合成を行った。含水率は69%で、プルラン固定化量は40mg/gドライゲルであった。
得られた湿潤多孔性粒子を用いて、実施例1で示した方法と同様な方法を用いてスルホン化を行った。これにより、イオン交換容量が0.04meq/mlのカチオン交換充填剤を得た。
(1)充填剤の硬さ測定
実施例1で示した方法と同様の方法で充填カラムの圧力損失を測定した。最大流速80ml/分(線流速1263cm/時)まで流速と圧力損失とは直線関係を示し、最大流速の圧力損失は0.11MPaと実施例1と同様の値を示した。
(2)ヒト免疫グロブリン吸着容量の測定
得られた充填剤を用い、実施例1で示した方法と同様な方法で測定した。結果、ヒト免疫グロブリンの吸着容量は実施例1〜5と比較して80mg/mlと低い値を示した。
比較例2
実施例1に示した方法と同様の方法でプルラン固定化ゲルの合成を行った。含水率は74%で、プルラン固定化量は100mg/gドライゲルであった。
得られた水湿潤プルラン固定化多孔性粒子130gr(含水率73%)を純水143mlとともに攪拌機付き反応器に仕込んだ。ここにエピクロロヒドリン130grを添加溶解し、更に固形NaOH30grを添加して40℃で4時間反応を行いプルランポリマー鎖間の架橋を行った。得られたプルラン部位が架橋された湿潤多孔性粒子を用いて、実施例1で示した方法と同様な方法を用いてスルホン化を行った。これにより、イオン交換容量が0.12meq/mlのカチオン交換充填剤を得た。
(1)充填剤の硬さ測定
実施例1で示した方法と同様の方法で充填カラムの圧力損失を測定した。最大流速80ml/分(線流速1263cm/時)まで流速と圧力損失とは直線関係を示し、最大流速の圧力損失は0.09MPaと低い値を示した。
(2)ヒト免疫グロブリン吸着容量の測定
得られた充填剤を用い、実施例1で示した方法と同様な方法で測定した。結果、ヒト免疫グロブリンの吸着容量は40mg/mlと極端に低い値を示した。
比較例3
市販品であるToyopearl SP650M(東ソー株式会社製)を用いて物性評価を行った。
(1)充填剤の硬さ測定
実施例1で示した方法と同様の方法で充填カラムの圧力損失を測定した。最大流速80ml/分(線流速1263cm/時)まで流速と圧力損失とは直線関係を示し、線流速1263cm/時での圧力損失は0.26MPaであった。
(2)ヒト免疫グロブリン吸着容量の測定
得られた充填剤を用い、実施例1で示した方法と同様な方法で測定した。結果、ヒト免疫グロブリンの吸着容量は12mg/mlと極端に低い値を示した。
比較例4
市販品であるToyopearl SuperQ−650M(東ソー株式会社製)を用いて物性評価を行った。
(1)充填剤の硬さ測定
実施例1で示した方法と同様の方法で充填カラムの圧力損失を測定した。最大流速80ml/分(線流速1263cm/時)まで流速と圧力損失とは直線関係を示し、線流速1263cm/時での圧力損失は0.20MPaであった。
(2)ウシ血清アルブミン吸着容量の測定
得られた充填剤を用い、実施例2で示した方法と同様な方法で測定した。結果、ウシ血清アルブミンの吸着容量は120mg/mlと低い値を示した。
比較例5
市販品であるFractogel EMD SE. Hicap(M)(Merck社製)を用い、物性評価を実施した。
(1)充填剤の硬さ測定
実施例1で示した方法と同様の方法で充填カラムの圧力損失を測定した。最大流速80ml/分(線流速1263cm/時)まで流速と圧力損失とは直線関係を示し、線流速1263cm/時での圧力損失は0.25MPaであった。
(2)ヒト免疫グロブリン吸着容量の測定
得られた充填剤を用い、実施例1で示した方法と同様な方法で測定した。結果、ヒト免疫グロブリンの吸着容量は90mg/mlであった。
比較例6
市販品であるS Ceramic Hyper D (F)(Pall Life Science社製)を用い、物性評価を実施した。
(1)充填剤の硬さ測定
実施例1で示した方法と同様の方法で充填カラムの圧力損失を測定した。最大流速80ml/分(線流速1263cm/時)まで流速と圧力損失とは直線関係を示し、線流速1263cm/時での圧力損失は0.20MPaであった。
(2)ヒト免疫グロブリン吸着容量の測定
得られた充填剤を用い、実施例1で示した方法と同様な方法で測定した。結果、ヒト免疫グロブリンの吸着容量は60mg/mlであった。
比較例7
市販品であるDEAE Spherodex(Pall Life Science社製)を用い、物性評価を実施した。
(1)充填剤の硬さ測定
実施例1で示した方法と同様の方法で充填カラムの圧力損失を測定した。最大流速80ml/分(線流速1263cm/時)まで流速と圧力損失とは直線関係を示し、線流速1263cm/時での圧力損失は0.21MPaであった。
(2)ウシ血清アルブミン吸着容量の測定
得られた充填剤を用い、実施例2で示した方法と同様な方法で測定した。結果、ウシ血清アルブミンの吸着容量は75mg/mlであった。
Figure 2008232764

Claims (10)

  1. 不飽和型合成モノマーを重合してなる、細孔容積が50体積%以上である多孔性粒子であって、その細孔内部が、架橋構造を有していない水溶性ポリマーが共有結合により固定化されて満たされ、かつ、その水溶性ポリマー部位に、共有結合された親和性官能基を有することを特徴とする新規充填剤。
  2. 多孔性粒子の細孔容積が95体積%以下であり、かつ、その架橋度が5モル%以上50モル%以下であることを特徴とする、請求項1記載の新規充填剤。
  3. 多孔性粒子の粒子サイズが30μm以上300μm以下であることを特徴とする、請求項1記載の新規充填剤。
  4. 親和性官能基が、イオン交換官能基、疎水性官能基、アフィニティー官能基のいずれかであることを特徴とする、請求項1記載の新規充填剤。
  5. 水溶性ポリマーが水溶性直鎖状有機高分子であり、その骨格にヒドロキシル官能基、もしくはアミノ官能基を有することを特徴とする、請求項1記載の新規充填剤。
  6. 水溶性直鎖状有機高分子が多糖類又は多糖類を含有する混合物である、請求項5記載の新規充填剤。
  7. 多糖類がアガロース、デキストラン、プルラン、デンプン、セルロース、又はその誘導体である、請求項6記載の新規充填剤。
  8. 水溶性直鎖状有機高分子がポリビニルアルコール、ポリエチレンイミン又はポリビニルアミンである、請求項5記載の新規充填剤。
  9. タンパク質を含む生体高分子を試料から分離精製する方法であって、請求項1乃至8記載の充填剤と試料とを接触させる工程を含む、方法。
  10. 充填剤をクロマトグラフィー用カラムに充填した状態で試料と接触させることを特徴とする、請求項9に記載の方法。
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