JP2012140527A - 液体洗浄剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】ポリオキシアルキレンアミンが配合された液体洗浄剤において、液安定性が良好であり、経時に伴って外観(色調)が変化しにくい液体洗浄剤を提供すること。
【解決手段】一般式(I)で表される非イオン界面活性剤(A1)を50質量%以下と、プロテアーゼ(B)を0.01〜4質量%と、水混和性有機溶剤(C)を2〜20質量%とを含有し、(B)/(A1)で表される質量比が0.001以上であり、かつ、(C)/(A1)で表される質量比が0.05以上である液体洗浄剤。式(I)中、Rは炭素数8〜22の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキル基又はアルケニル基を表す。AOは各々独立にオキシアルキレン基を表す。p、qはそれぞれオキシアルキレン基の平均繰返し数を表し、各々独立に0以上の数であり、p+qは10以上50未満である。
[化1]
Figure 2012140527

【選択図】なし

Description

本発明は、ポリオキシアルキレンアミンを含有する液体洗浄剤に関する。
近年、衣料等の洗濯に用いられる洗浄剤においては、液体洗浄剤の使用比率が高まっている。環境への配慮、容器の小型化、ドラム式洗濯機の普及等から、洗浄力が高いことに加えて、洗濯一回当たりの洗浄剤使用量が少ない洗浄剤や、すすぎに用いる水の使用量が少ない洗浄剤が求められるようになってきている。
これに対して、液体洗浄剤分野では、界面活性剤濃度の高い組成の開発(濃縮化)が進んでいる。
このような濃縮化に用いられる界面活性剤として、ポリオキシアルキレンアミンが知られている。ポリオキシアルキレンアミンは、1級アミン類に、アルキレンオキシドを無触媒で付加させた後、アルカリ触媒の存在下でアルキレンオキシドを付加させることにより得られ、少ない使用量で高い洗浄力を示す非イオン界面活性剤である。
特許文献1、2には、ポリオキシアルキレンアミンと、これ以外の界面活性剤とを含有する液体洗浄剤が開示されている。
特許文献3には、着色度が低いポリオキシアルキレンアミンを必須成分とする液体洗浄剤が開示されている。
特開2005−171195号公報 特開2007−161776号公報 特開2008−247952号公報
ところで、界面活性剤濃度の高い液体洗浄剤では、経時に伴って、組成物がゲル化して容器から排出しにくくなる等の問題が生じやすい。
このため、液体洗浄剤には、洗浄力の高さと共に、経時に対する液安定性(均一性、流動性など)が確保されていることが必要である。さらに、液体洗浄剤には、経時に伴って外観(色調)が変化しにくいことも必要である。
特に、ポリオキシアルキレンアミンを高濃度で配合した液体洗浄剤においては、経時に伴って著しく変色(黄変)しやすいという問題がある。
特許文献3の発明では、製造条件によってポリオキシアルキレンアミン自体の初期の色調が低く制御されているものの、液体洗浄剤に高濃度で配合した際、液体洗浄剤の経時に伴う変色を防止することは困難である。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、ポリオキシアルキレンアミンが配合された液体洗浄剤において、液安定性が良好であり、経時に伴って外観(色調)が変化しにくい液体洗浄剤を提供することを課題とする。
本発明者は鋭意検討した結果、上記課題を解決するために以下の手段を提供する。
すなわち、本発明の液体洗浄剤は、下記一般式(I)で表される非イオン界面活性剤(A1)を50質量%以下と、プロテアーゼ(B)を0.01〜4質量%と、水混和性有機溶剤(C)を2〜20質量%とを含有し、(B)/(A1)で表される質量比が0.001以上であり、かつ、(C)/(A1)で表される質量比が0.05以上であることを特徴とする。
Figure 2012140527
[式中、Rは炭素数8〜22の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキル基又はアルケニル基を表す。AOは各々独立にオキシアルキレン基を表す。p、qはそれぞれオキシアルキレン基の平均繰返し数を表し、各々独立に0以上の数であり、p+qは10以上50未満である。]
本発明の液体洗浄剤においては、前記非イオン界面活性剤(A1)以外の非イオン界面活性剤(A2)をさらに含有し、該(A1)成分と該(A2)成分との合計の含有量が25〜70質量%であり、かつ、(A1)/(A2)で表される質量比が1〜40であることが好ましい。
本発明によれば、ポリオキシアルキレンアミンが配合された液体洗浄剤において、液安定性が良好であり、経時に伴って外観(色調)が変化しにくい液体洗浄剤を提供できる。
本発明の液体洗浄剤は、前記一般式(I)で表される非イオン界面活性剤(A1)と、プロテアーゼ(B)と、水混和性有機溶剤(C)とを含有する。
以下、これらの3成分をそれぞれ(A1)成分、(B)成分、(C)成分ともいう。
[非イオン界面活性剤(A1)]
前記式(I)中、Rは、炭素数8〜22の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキル基、又は炭素数8〜22の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルケニル基を表す。
のアルキル基の炭素数は10〜22が好ましく、12〜20がより好ましく、16〜20がさらに好ましく、16〜18が特に好ましい。Rのアルケニル基の好ましい炭素数については、前記Rのアルキル基の炭素数と同様である。
の炭素数が8以上であることにより洗浄力が良好となり、一方、Rの炭素数が22以下であることにより水への溶解性が向上する。Rの炭素数は、特に洗浄力の点から16以上がより好ましく、水への溶解性の点から20以下がより好ましい。
前記式(I)中、AOは各々独立にオキシアルキレン基を表し、複数のAOは相互に同じであっても異なっていてもよい。
AOとしては、オキシエチレン基、オキシプロピレン基が好ましい。
前記式(I)中、p、qは、それぞれオキシアルキレン基の平均繰返し数を表し、各々独立に0以上の数である。p+qは10以上50未満であり、高い洗浄力が得られやすいことから、15〜40であることが好ましい。p+qが10未満であると、衣料用の液体洗浄剤として用いた場合、洗浄効果が得られにくくなる。p+qが50以上であると、(A1)成分自体の分子量の増加に伴い、同じ配合量では液体洗浄剤中の(A1)成分のモル数が減少するために洗浄効果が低下しやすくなる。
(AO)p、(AO)qは、それぞれ、オキシエチレン基のみの繰返しでもよく、オキシプロピレン基のみの繰返しでもよく、オキシエチレン基とオキシプロピレン基とが混在していてもよい。これらの中でも、AOとしては、オキシエチレン基のみの繰返しが好ましい。
オキシエチレン基とオキシプロピレン基とが混在している場合、オキシエチレン基とオキシプロピレン基とがランダム状に繰り返されていてもよく、ブロック状に繰り返されていてもよい。この場合、(A1)成分中のオキシエチレン基の総量が、(A1)成分中の全オキシアルキレン基の総量に対して60質量%以上であることが、溶解性がより良好であることから好ましい。
(A1)成分としては、ポリオキシエチレン(20)ヘキサデシルアミン(オキシエチレン基の平均繰返し数20)、ポリオキシエチレン(15)牛脂アルキルアミン(オキシエチレン基の平均繰返し数15)、ポリオキシエチレン(50)オクタデシルアミン(オキシエチレン基の平均繰返し数50)が好ましい。
(A1)成分の市販品としては、ライオン・アクゾ(株)製の商品名「ETHOMEEN(エソミン)T/25」(R=牛脂由来(炭素数14〜18)のアルキル基、AO=オキシエチレン基、p+q=15);ライオン・アクゾ(株)製、商品名「ETHOMEEN(エソミン)SA2Y−103」(R=炭素数16〜18のアルキル基、AO=オキシエチレン基、p+q=50)等が挙げられる。
(A1)成分は、1種単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
液体洗浄剤中の(A1)成分の含有量は、液体洗浄剤の総質量に対して50質量%以下であり、10〜50質量%であることが好ましく、15〜40質量%であることがより好ましく、20〜35質量%であることがさらに好ましい。
(A1)成分の含有量が50質量%以下であれば、本発明により、経時に伴う液体洗浄剤の変色を抑制できると共に、良好な液安定性を確保できる。10質量%以上であることにより、本発明の効果が顕著に発揮される。また、洗浄力が向上する。特に、(A1)成分の含有量が10〜50質量%である場合、液体洗浄剤として基本特性(洗浄力、液安定性など)を備えると共に、経時に伴う変色が抑制され、本発明の技術的意義がある。
[プロテアーゼ(B)]
(B)成分としては、プロテアーゼ製剤として、ノボザイムス社から入手できるSavinase16L、Savinase Ultra 16L、Savinase Ultra 16XL、Everlase 16L TypeEX、Everlase Ultra 16L、Esperase 8L、Alcalase 2.5L、Alcalase Ultra 2.5L、Liquanase 2.5L、Liquanase Ultra 2.5L、Liquanase Ultra 2.5XL、Coronase 48L(以上、商品名);ジェネンコア社から入手できるPurafect L、Purafect OX、Properase L(以上、商品名)等を用いることができる。
(B)成分は、1種単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
液体洗浄剤中の(B)成分の含有量は、液体洗浄剤の総質量に対して0.01〜4質量%であり、0.01〜2質量%であることが好ましく、0.1〜2質量%であることがより好ましく、0.2〜1質量%であることがさらに好ましく、0.4〜0.8質量%であることが特に好ましい。
(B)成分の含有量が0.01質量%以上であれば、経時に伴う液体洗浄剤の変色を抑制できる。4質量%以下であることにより、酵素析出が抑制され、酵素の溶解性が良好となる。
本発明において「(B)/(A1)で表される質量比」とは、(A1)成分の含有量に対する、(B)成分の含有量の割合(質量比)を表す。
本発明の液体洗浄剤においては、(B)/(A1)で表される質量比が0.001以上であり、0.01〜0.032であることが好ましい。(B)/(A1)で表される質量比が0.001以上であると、経時に伴う液体洗浄剤の変色を抑制できる。
[水混和性有機溶剤(C)]
本発明において「水混和性有機溶剤」とは、25℃のイオン交換水1Lに50g以上溶解する有機溶剤をいう。
(C)成分としては、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノールなどのアルコール類;プロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキシレングリコール、ブチルジグリコール、ブチルトリグリコールなどのグリコール類;ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、平均分子量約200のポリエチレングリコール、平均分子量約400のポリエチレングリコール、平均分子量約1000のポリエチレングリコール、ジプロピレングリコールなどのポリグリコール類;ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテルなどのアルキルエーテル類等が挙げられる。
なかでも、経時に伴う液体洗浄剤の変色防止と液安定性に加えて、酵素安定性も良好であることから、アルコール類、グリコール類が好ましく、エタノール、プロピレングリコール、ブチルジグリコール、ブチルトリグリコールがより好ましく、ブチルジグリコール、ブチルトリグリコールがさらに好ましい。また、香料を配合する場合、香料との相溶性が良好であることから、ブチルトリグリコールが好ましい。
(C)成分は、1種単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
液体洗浄剤中の(C)成分の含有量は、液体洗浄剤の総質量に対して2〜20質量%であり、4〜10質量%であることが好ましい。
(C)成分の含有量が2質量%以上であれば、経時に伴う液体洗浄剤の変色を抑制できると共に、良好な液安定性が得られる。また、液体洗浄剤の臭気も良好となる。20質量%以下であることにより、洗浄力が向上する。
また、(C)成分の配合により、(A1)成分の溶解性が向上し、液体洗浄剤の流動性が高まる。
本発明において「(C)/(A1)で表される質量比」とは、(A1)成分の含有量に対する、(C)成分の含有量の割合(質量比)を表す。
本発明の液体洗浄剤においては、(C)/(A1)で表される質量比が0.05以上であり、0.18〜0.8であることが好ましい。(C)/(A1)で表される質量比が0.05以上であると、経時に伴う液体洗浄剤の変色を抑制できる。
[非イオン界面活性剤(A2)]
本発明の液体洗浄剤においては、主として洗浄力が向上することから、前記非イオン界面活性剤(A1)以外の非イオン界面活性剤(A2)(以下「(A2)成分」ともいう。)をさらに含有することが好ましい。
(A2)成分としては、下記一般式(II)で表されるポリオキシアルキレン型非イオン界面活性剤が好ましい。
Figure 2012140527
[式中、Rは炭素数8〜20の直鎖状もしくは分岐鎖状の炭化水素基を表す。−X−は−O−又は−COO−を表す。EOはオキシエチレン基、POはオキシプロピレン基を表す。n及びmはそれぞれ平均繰返し数を表し、nは3〜20、mは0〜6の数である。Rは水素原子、炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数1〜6のアルケニル基である。]
前記式(II)中、Rは、炭素数8〜20の直鎖状の炭化水素基、又は炭素数8〜20の分岐鎖状の炭化水素基を表す。Rの炭化水素基は、炭素数10〜18が好ましく、炭素数12〜14がより好ましい。該炭化水素基としては、1級又は2級の高級アルコール、高級脂肪酸を原料とするものが具体的に挙げられる。
−X−は、−O−又は−COO−を表す。
EOはオキシエチレン基、POはオキシプロピレン基をそれぞれ表す。
n及びmは平均繰返し数を表し、nは3〜20の数であり、5〜18の数であることが好ましく、mは0〜6の数であり、0〜3の数であることが好ましい。
EOの平均繰返し数nが20を超えると、HLBが高くなりすぎて、皮脂汚れの洗浄には不利となり、洗浄機能が低下する傾向にあり、EOの平均繰返し数nが3未満であるか、又はPOの平均繰返し数mが6を超えると、液体洗浄剤の高温条件での保存安定性が低下する傾向にあり、好ましくない。
は水素原子、炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数1〜6のアルケニル基であり、水素原子、炭素数1〜3のアルキル基又は炭素数1〜3のアルケニル基が好ましい。
EO又はPOの平均繰返し数の分布は、(A2)成分製造時の反応方法によって変動し、特に限定されない。EO又はPOの平均繰返し数の分布は、一般的な水酸化ナトリウムや水酸化カリウムなどのアルカリ触媒を用いて、エチレンオキシドやプロピレンオキシドを疎水基原料に付加させた際には比較的広い分布となり、特開平6―15038号公報に記載のAl3+、Ga3+、In3+、Tl3+、Co3+、Sc3+、La3+、Mn2+等の金属イオンを添加した酸化マグネシウム等の特定のアルコキシル化触媒を用いてエチレンオキシドやプロピレンオキシドを疎水基原料に付加させた際には、比較的狭い分布となる傾向にある。
(A2)成分のなかでも、洗浄力の面から、前記式(II)において、Rが炭素数12〜14の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキル基又はアルケニル基、Xが−O−、nが5〜18の数、mが0、Rが水素原子である非イオン界面活性剤が好ましい。
また、(A2)成分のなかでも、低温条件での保存安定性、及びすすぎ性の面から、前記式(II)において、Rが炭素数11〜13の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキル基又はアルケニル基、−X−が−COO−、nが10〜20の数、mが0、Rが炭素数1〜3のアルキル基である非イオン界面活性剤が好ましい。
この具体例としては、ラウリン酸メチルエステルやミリスチン酸メチルエステルに、15モル相当のエチレンオキシドを付加したもの等が挙げられる。
前記式(II)で表されるポリオキシアルキレン型非イオン界面活性剤の具体例としては、Shell製の商品名Neodol(炭素数12のアルコールと炭素数13との混合物)、又はSafol製の商品名Safol23(炭素数12のアルコールと炭素数13との混合物)等の合成アルコールに、12モル相当のエチレンオキシドを付加したもの;P&G社製の商品名CO−1214又はCO1270等の天然アルコールに、12モル相当のエチレンオキシドを付加したもの;ブテンを3量化して得られる炭素数12のアルケンをオキソ法に供して得られる炭素数13アルコールに、7モル相当のエチレンオキシドを付加したもの(BASF社製:商品名Lutensol TO7);ペンタノールをガーベット反応に供して得られる炭素数10アルコールに、7モル相当のエチレンオキシドを付加したもの(BASF社製:商品名Lutensol XL70);炭素数12〜14の第2級アルコールに、15モル相当のエチレンオキシドを付加したもの(日本触媒(株)製、ソフタノール150)などが挙げられる。
(A2)成分は、1種単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
(A2)成分を含有する場合、液体洗浄剤中の(A2)成分の含有量は、液体洗浄剤の総質量に対して1〜40質量%であることが好ましく、1〜30質量%であることがより好ましく、1〜20質量%であることがさらに好ましい。
(A2)成分の含有量が1質量%以上であれば、洗浄力がより向上する。加えて、衣料用の液体洗浄剤として用いた場合、洗浄後の衣料の仕上がりに関し、繊維に適度な柔軟性を付与することができ、良好な風合いが得られやすい。40質量%以下であることにより、液安定性がより良好となる。また、粘度が増加し過ぎずに適度な粘性が付与されて、流動性が高まる。
液体洗浄剤中の(A1)成分と(A2)成分との合計の含有量は、液体洗浄剤の総質量に対して25〜70質量%であることが好ましく、30〜60質量%であることがより好ましく、35〜45質量%であることがさらに好ましい。(A1)成分と(A2)成分との合計の含有量が25質量%以上であると、高い洗浄力が得られやすく、70質量%以下であると、粘度増加が抑制されて液安定性が向上する。
本発明において「(A1)/(A2)で表される質量比」とは、(A2)成分の含有量に対する、(A1)成分の含有量の割合(質量比)を表す。
(A1)/(A2)で表される質量比は1〜40であることが好ましく、1.5〜40であることがより好ましく、1.5〜6であることがさらに好ましい。
(A1)/(A2)で表される質量比が下限値以上であると、少ない使用量で高い洗浄力が得られやすくなる。上限値以下であると、経時に伴う液体洗浄剤の変色が抑制されやすい。
また、本発明の液体洗浄剤においては、経時に伴う変色が抑制されやすいことから、[(A1)+(A2)]/(C)で表される質量比が20以下であることも好ましい。また、該液体洗浄剤(調製直後)の粘度増加も抑制されやすい。
ここで、[(A1)+(A2)]/(C)で表される質量比とは、(C)成分の含有量に対する、(A1)成分と(A2)成分との合計の含有量の割合(質量比)を表す。
[溶媒:水]
本発明の液体洗浄剤は、液体洗浄剤の調製しやすさ、使用する際の水への溶解性等の観点から、溶媒として水を含有することが好ましい。
液体洗浄剤中の水の含有量は、液体洗浄剤の総質量に対して33〜66質量%が好ましく、40〜50質量%がより好ましく、40〜47質量%がさらに好ましい。
水の含有量が下限値以上であると、経時に伴う液体洗浄剤の液安定性がより良好となり、上限値以下であれば、液粘度が適度に低くなり、使用性の観点から良好である。
[その他の成分]
本発明の液体洗浄剤には、本発明の効果を損なわない範囲で必要に応じて、上述した成分以外のその他の成分を配合してもよい。
その他の成分としては、特に限定されず、衣料用の液体洗浄剤組成物に通常用いられる成分を配合することができ、具体的には以下に示すものが挙げられる。
本発明の液体洗浄剤は、陰イオン界面活性剤、陽イオン界面活性剤、両性界面活性剤などを含有することができる。
陰イオン界面活性剤としては、アルキルカルボン酸塩、アルキルスルホン酸塩、アルキル硫酸エステル塩、アルキルリン酸エステル塩等が挙げられる。
陽イオン界面活性剤としては、アルキルアミン塩、アルキル四級アンモニウム塩等が挙げられる。
両性界面活性剤としては、カルボン酸型両性界面活性剤(アミノ型、ベタイン型)、硫酸エステル型両性界面活性剤、スルホン酸型両性界面活性剤、リン酸エステル型両性界面活性剤等が挙げられる。
また、これら以外のその他の界面活性剤として、天然界面活性剤、タンパク質加水分解物の誘導体、高分子界面活性剤、チタン・ケイ素を含む界面活性剤、フッ化炭素系界面活性剤等を含有してもよい。
また、本発明の液体洗浄剤には、洗浄性能向上や配合安定性向上等を目的として、プロテアーゼ以外の酵素(リパーゼ、セルラーゼ等)、安定化剤(安息香酸ナトリウム、クエン酸、クエン酸ナトリウム、モノエタノールアミン等)、増粘剤(長鎖脂肪酸アルキルアミド等)、風合い向上剤、pH調整剤、防腐剤、ハイドロトロープ剤、蛍光剤、移染防止剤、パール剤、酸化防止剤、ソイルリリース剤等を配合することができる。
安定化剤としてクエン酸等のキレート剤を用いる場合、(B)/キレート剤で表される質量比が1〜5であることが好ましい。(B)/キレート剤で表される質量比がこの範囲であると、プロテアーゼの安定化が図られ、液体洗浄剤の液安定性が向上する。
pH調整剤としては、液安定性の面から、硫酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等が好ましい。
さらに、本発明の液体洗浄剤には、商品の付加価値向上等を目的として、着色剤や着香剤、乳濁化剤等を配合することもできる。
着色剤としては、アシッドレッド138、Polar Red RLS、アシッドイエロー203、アシッドブルー9、青1号、青色205号、ターコイズP−GR(いずれも商品名)等の汎用の色素や顔料を使用できる。着色剤の含有量は、液体洗浄剤の総質量に対して0.00005〜0.0005質量%程度が好ましい。
着香剤としては、特開2002−146399号公報の表11〜18に記載の香料組成物A、B、C、D等を使用できる。着香剤の含有量は、液体洗浄剤の総質量に対して0.1〜1質量%が好ましい。
乳濁化剤としては、ポリスチレンエマルジョン、ポリ酢酸ビニルエマルジョン等が挙げられ、通常、固形分30〜50質量%のエマルジョンが好適に用いられる。具体例としては、ポリスチレンエマルジョン(サイデン化学社製、「サイビノールRPX−196 PE−3」、固形分40質量%)等が挙げられる。乳濁化剤の含有量は、液体洗浄剤の総質量に対して0.01〜0.5質量%が好ましい。
本発明の液体洗浄剤のpHは、25℃でのpHが4〜10であることが好ましい。液体洗浄剤のpHが4以上であると、液体洗浄剤を長期保存した際、洗浄力が良好に保たれ、液安定性についても良好に維持されやすい。該pHが10以下であると、酵素活性が良好に保たれやすい。
本発明において、液体洗浄剤(25℃に調温)のpHは、pHメーター(製品名:HM−30G、東亜ディーケーケー(株)製)等により測定される値を示す。
本発明の液体洗浄剤は、ポリオキシアルキレンアミンを含有し、液安定性が良好であり、経時に伴って外観(色調)が変化しにくいものである。
一般式(I)で表される非イオン界面活性剤(A1)は、(A1)成分以外の非イオン界面活性剤(A2)(ポリオキシアルキレン型非イオン界面活性剤など)と比較し、少量で高い洗浄力を示すと共に、高濃度での配合が可能である。一方、(A1)成分は、経時に伴って著しく変色(黄変)しやすいものである。
ポリオキシアルキレンアミンを合成する際、アミンにアルキレンオキシドを付加させて三級化した高級アミンが、アルカリ触媒の存在下、微量の水分でカチオン化してカチオン化物を生成する。このカチオン化物は熱に弱いため、保管中の環境温度や光により分解して、不純物が生成する。この不純物が変色(黄変)の原因物質であると云われている。
本発明においては、プロテアーゼ(B)を0.01〜4質量%、(B)/(A1)で表される質量比0.001以上で含有する。これにより、不純物を生成するカチオン化物の代わりに、(B)成分と(A1)成分とで形成されるコンプレックスに熱や光が吸収されるため、該カチオン化物の分解が抑制される、と考えられる。
加えて、本発明においては、水混和性有機溶剤(C)を2〜20質量%、(C)/(A1)で表される質量比0.05以上で含有する。これにより、(C)成分と(A1)成分とで形成されるコンプレックスが高分子化合物のように前記カチオン化物に静電吸着し、該カチオン化物全体がコーティングされるため、該カチオン化物の熱や光による分解が抑制される、と考えられる。
さらに、上記の各作用に加えて、(B)成分と(C)成分が混在したコンプレックスが形成されることで、前記カチオン化物が熱や光に対してより安定的な物質となること、が考えられる。
また、(C)成分の配合により、前記カチオン化物は、その一部が(C)成分と、残りが溶媒の水との間で水素結合を形成して溶解(液体洗浄剤中で分散)している。(C)成分は水と比べて、前記カチオン化物の溶解性が低く、液体洗浄剤中での分散性が弱いと推定される。この適度な分散性の弱さによって、カチオン化物が熱や光で分解されず、その結果として液体洗浄剤の変色(黄変)が促進されにくくなっていると考えられる。
以上の作用により、本発明の液体洗浄剤は経時に伴って外観(色調)が変化しにくい、と考えられる。
また、本発明の液体洗浄剤では、液体中での安定化が難しいとされる酵素の活性が高い。
酵素活性が低下する要因としては、以下に示すa)〜c)が考えられる。
a)安定化剤(クエン酸等のキレート剤など)を配合した場合、酵素の構造を維持しているカルシウムイオン等の金属イオンが安定化剤により引き抜かれて高次構造が崩壊する。
b)熱又はpHの影響、界面活性剤と酵素との相互作用により、酵素の構造を維持している分子内イオン結合が切れて高次構造が崩壊する。
c)安定化剤(クエン酸等のキレート剤など)等の配合により、酵素機能の中心を担う活性中心部位(基質と作用する部位)が保護される(修飾される)、又は壊される。
本発明においては、(A1)成分をプロテアーゼ(B)と共に用いることにより、(B)成分の酵素活性が高まる。これは、(A1)成分の作用により、安定化剤の少なくとも一部が捕捉され、酵素内の金属イオンが引き抜かれにくくなること、が考えられる。また、(C)成分の配合により、活性中心部位に作用する阻害物質の(B)成分への吸着が抑制されるため、と考えられる。
本発明の液体洗浄剤においては、(A1)成分を高濃度で配合する場合、経時保存で問題となりやすい臭気の発生も抑制される。
本発明の液体洗浄剤は、特に衣料用として好適であり、界面活性剤濃度の高い組成(濃縮組成)に適したものである。
以下に実施例を用いて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。なお、「%」は特に断りがない限り「質量%」を示す。
各例の液体洗浄剤の組成を表1〜3に示した。
本実施例において使用した原料は下記の通りである。
[非イオン界面活性剤(A1)]
AAE(C16−20EO):ポリオキシエチレン(20)ヘキサデシルアミン。一般式(I)中のR=炭素数16のアルキル基、AO=オキシエチレン基、p+q=20に相当する合成品。以下のようにして合成した。
脂肪酸アミン(東京化成工業社製のn−ヘキサデシルアミン)をオートクレーブ(耐圧硝子工業社製)に仕込み、系内を窒素で置換した後、150℃に加熱し、エチレンオキシドを所定量に達するまで少量ずつ添加して、エチレンオキシドの平均付加モル数が2モルの3級アミンを合成した(一段階目の反応)。
次に、得られた3級アミンと、アルカリ触媒(40質量%NaOH水溶液を用いて0.8質量%分)とをオートクレーブに仕込み、系内を窒素で置換し、加温減圧による脱水を行った後、150℃に加熱し、エチレンオキシドを所定量に達するまで少量ずつ添加して、エチレンオキシドの平均付加モル数が最終的に20モル(オキシエチレン基の平均繰返し数が20)のポリオキシエチレン(20)ヘキサデシルアミンを得た(二段階目の反応)。
反応後は、生成物を酢酸により中和処理した。また、アミン価測定により、分子量を算出したところ、1121であった。
AAE(C12/14−20EO):ポリオキシエチレン(20)ココアルキルアミン。一般式(I)中のR=炭素数12のアルキル基のものと炭素数14のアルキル基のものとの混合物(質量比で炭素数12/炭素数14=3/1)、AO=オキシエチレン基、p+q=20に相当する合成品。
前記脂肪酸アミンの代わりに、ココアルキルアミン(質量比で炭素数12/炭素数14=3/1)を用いた以外は、AAE(C16−20EO)の合成例と同様にしてポリオキシエチレン(20)ココアルキルアミンを得た。反応後は、生成物を酢酸により中和処理した。また、アミン価測定により、分子量を算出したところ、1088であった。
AAE(C18−20EO):ポリオキシエチレン(20)オクタデシルアミン。一般式(I)中のR=炭素数18のアルキル基、AO=オキシエチレン基、p+q=20に相当する合成品。
前記脂肪酸アミンの代わりに、オクタデシルアミンを用いた以外は、AAE(C16−20EO)の合成例と同様にしてポリオキシエチレン(20)オクタデシルアミンを得た。反応後は、生成物を酢酸により中和処理した。また、アミン価測定により、分子量を算出したところ、1149であった。
[プロテアーゼ(B)]
エバラーゼ:Everlase 16L TypeEX(商品名、ノボザイムス社製)。
コロナーゼ:Coronase 48L(商品名、ノボザイムス社製)。
リカナーゼ:Liquanase Ultra 2.5XL(商品名、ノボザイムス社製)。
[水混和性有機溶剤(C)]
BTG:ブチルトリグリコール(商品名、日本乳化剤(株)製)。
BDG:ブチルカルビトール(商品名、日本乳化剤(株)製)ブチルジグリコール。
エタノール:特定アルコール95度合成、日本アルコール販売(株)製。
[非イオン界面活性剤(A2)]
MEE(C12/14−15EO):ヤシ脂肪酸メチル(質量比でラウリン酸メチル/ミリスチン酸メチル=8/2の混合物)に対して、アルコキシル化触媒を用いて、15モル相当のエチレンオキシドを付加したもの、合成品。以下のようにして合成した。
特開2000−144179号公報に記載の合成方法(サンプルDに対応するもの)に準じて合成した。すなわち、化学組成が2.5MgO・Al・nHOである水酸化アルミナ・マグネシウム(協和化学工業社製の商品名「キョーワード330」)を600℃で1時間、窒素雰囲気下で焼成して得られた焼成水酸化アルミナ・マグネシウム(未改質)触媒2.2gと、0.5規定の水酸化カリウムエタノール溶液2.9mLと、ラウリン酸メチルエステル280gと、ミリスチン酸メチルエステル70gとを4Lオートクレーブに仕込み、オートクレーブ内で触媒の改質を行った。次いで、オートクレーブ内を窒素で置換した後、昇温を行い、温度を180℃、圧力を3×105Paに維持しつつ、エチレンオキシド1052gを導入し、撹拌しながら反応させた。さらに、反応液を80℃に冷却し、水159gと、濾別助剤として活性白土及び珪藻土をそれぞれ5gとを添加した後、触媒を濾別し、MEE(C12/14−15EO)を得た。
LMAO(C12/14−15EO):P&G社製の「CO−1214」861.2gと、30質量%NaOH水溶液2.0gとを耐圧型反応容器中に採取し、容器内を窒素置換した。次に、温度100℃、圧力2.0kPa以下で30分間脱水した後、温度を160℃まで昇温した。次いで、反応液を撹拌しながら、エチレンオキシド(ガス状)760.6gを反応液中に徐々に加えた。このとき、吹き込み管を使って、反応温度が180℃を超えないように添加速度を調節しながら加えた。エチレンオキシドの添加終了後、温度180℃、圧力0.3MPa以下で30分間熟成した後、温度180℃、圧力6.0kPa以下で10分間、未反応のエチレンオキシドを留去した。次に、温度を100℃以下まで冷却した後、反応物の1質量%水溶液のpHが約7になるように、70質量%p−トルエンスルホン酸を加えて中和し、LMAO(C12/14−15EO)を得た。
[その他の成分]
LAS:直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム(アルキル基の炭素数10〜14)ライオン製、商品名「ライポンLH−200」。
脂肪酸(ヤシ油):椰子脂肪酸、日本油脂製。
パルミチン酸:日本油脂製、商品名「NAA−160」。
MEA:モノエタノールアミン。
安息香酸Na:安息香酸ナトリウム。
PTSH:p−トルエンスルホン酸。
クエン酸ソーダ:クエン酸3ナトリウム、マイルス社製。
BHT:ブチルヒドロキシトルエン。
香料:特開2002−146399号公報の表11〜18に記載の香料組成物A。
pH調整剤:硫酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム。
<液体洗浄剤の製造例>
表1〜3に示す組成の配合成分、含有量(質量%)に従い、下記の製造方法により各例の液体洗浄剤をそれぞれ製造した(表中、空欄の配合成分がある場合、その配合成分は配合しない)。
表中、配合成分の含有量は純分換算量を示す。水の含有量を示す「バランス」とは、最終調製物である液体洗浄剤の総量が100質量%になるように調整した配合量を示す。
pH調整剤の含有量を示す「適量」とは、液体洗浄剤のpH(25℃)を7.0に調整するために配合した量を示す。
「質量比:(B)/(A1)」は、(A1)成分の含有量に対する、(B)成分の含有量の割合(質量比)を表す。
「質量比:(C)/(A1)」は、(A1)成分の含有量に対する、(C)成分の含有量の割合(質量比)を表す。
「(A1)+(A2)(質量%)」は、(A1)成分と(A2)成分との合計の含有量(質量%)を表す。
「質量比:(A1)/(A2)」は、(A2)成分の含有量に対する、(A1)成分の含有量の割合(質量比)を表す。
(実施例1〜29、比較例1〜9)
500mLのビーカーに、それぞれ表に示す含有量(質量%)の(A1)成分と、(B)成分と、(C)成分と、(A2)成分と、pH調整剤を除くその他の成分(バランス水を含む)とを加えて充分に撹拌混合した。
次いで、pH調整剤として硫酸、水酸化ナトリウム又は水酸化カリウムのいずれかを用いて、溶液のpH(25℃)が7.0になるように調整し、各例の液体洗浄剤組成物をそれぞれ調製した。
溶液のpH(25℃)は、pHメーター(製品名:HM−30G、東亜ディーケーケー(株)製)を用いて以下のようにして測定した。すなわち、300mLのガラスビーカーに、25℃の溶液300mLと撹拌子を入れ、マグネティックスターラー(MAGMIX STIRRER、MITAMURA RIKEN KOGYO INC製)を用いて、泡立ちすぎないように適度な回転数で撹拌した。この溶液に、前記pHメーターの電極を入れ、2分後の値を読み取ることにより測定した。
<液体洗浄剤の評価>
各例の液体洗浄剤について、以下に示す評価方法により「洗浄力」、「液安定性」、「液体洗浄剤の変色防止」及び「酵素活性」の評価をそれぞれ行った。その結果を表1〜3に併記した。
[洗浄力の評価]
ポリエステルファイユ布(谷頭商店製)を10cm×10cmに裁断し、該裁断後のポリエステルファイユ布を、スポンジを介してガラス瓶(型番:広口規格びんPS−No.11)に輪ゴムで固定した。
20〜40代の複数の男性に、前記ガラス瓶に固定されたポリエステルファイユ布部分を1週間、適宜顔に擦りつけてもらうことにより、皮脂汚れが付着したポリエステルファイユ布(汚染布)を調製した。
複数の男性より回収した該汚染布10枚と、市販のTシャツ(綿100%、B.V.D.社製)4枚とを電気洗濯機(三菱電機社製、製品名「CW−C30A1型」)に投入した。
次いで、25℃の水道水約30Lに対し、各例の液体洗浄剤10mL(実施例24、25、27〜29の液体洗浄剤は5mL)をそれぞれ加え、標準水流で洗浄(10分)、脱水(1分)、標準水流でためすすぎ(2回)、脱水(1分)を順次行う洗浄操作を行った。
洗浄処理後のポリエステルファイユ布を洗浄布、洗浄処理前のポリエステルファイユ布を汚染布、皮脂汚れを擦り付けていないポリエステルファイユ布を未汚染布とした。
未汚染布、汚染布、洗浄布の反射率について、分光式色差計(日本電色工業社製、製品名「SE2000」)にて測定し、洗浄率(%)を下式(1)に基づいて算出した。洗浄率は、その数値が高いほど洗浄力が高いことを示す。
洗浄率(%)=(汚染布のK/S−洗浄布のK/S)/(汚染布のK/S−未汚染布のK/S)×100 ・・・(1)
式(1)中、K/Sは、(1−R/100)/(2R/100)である(ただし、Rは未汚染布、汚染布、洗浄布の反射率(%)を示す)。
なお、本洗浄力の評価結果は、製造直後の液体洗浄剤を用いた場合の結果である。
[液安定性の評価]
各例の液体洗浄剤100mLを、透明のガラス瓶(型番:広口規格びんPS−NO.11)に入れ、プラスチック蓋で密閉した。この状態で−5℃の恒温槽中に置いて1ヶ月間保存した。その後、該恒温槽より取り出してから1分以内に、室温(25℃)下で、液体洗浄剤の透明均一性と流動性を観察し、下記基準により評価した。
液安定性の評価は、下記の○、△、×の三段階とし、○、△を合格とした。
○:透明均一であり、流動性を示した。
△:沈殿物又はゲル化が少し認められたが、40℃の湯浴に1時間浸すと透明均一となり、流動性を示した。
×:沈殿物又はゲル化が顕著に認められた。
[液体洗浄剤の変色防止の評価]
各例の液体洗浄剤90gを、透明のガラス瓶(型番:広口規格びんPS−NO.11)に入れ、プラスチック蓋で密閉した後、50℃の温度条件で4週間保存した。
その後、取り出して常温(25℃)とした後、石油製品色試験機(日本電色工業社製の製品名「OME−2000」)を用い、日本油化学会の基準油脂分析試験法2.2.1.4−1996(APHA法)に準じて、液体洗浄剤の黄変度(APHA)を測定した。
液体洗浄剤の変色防止の評価は、下記の◎◎、◎、○、×の四段階とし、◎◎、◎、○を合格とした。
◎◎:黄変度(APHA)が200未満であった。
◎:黄変度(APHA)が200以上300未満であった。
○:黄変度(APHA)が300以上400未満であった。
×:黄変度(APHA)が400以上であった。
[酵素活性の評価]
各例の液体洗浄剤90gを、透明のガラス瓶(型番:広口規格びんPS−NO.11)に入れ、プラスチック蓋で密閉した後、35℃と4℃の温度条件でそれぞれ4週間保存した。次いで、保存後のサンプルを用いて、酵素活性を以下のようにして測定した。
ミルクカゼイン(Casein、Bovine Milk、Carbohydrate and Fatty Acid Free/Calbiochem)を1N水酸化ナトリウム(1mol/L水酸化ナトリウム溶液(1N)、関東化学製)に溶解し、pHを10.5とし、0.05Mホウ酸(ホウ酸(特級)、関東化学製)水溶液でミルクカゼインの濃度が0.6質量%になるように希釈し、プロテアーゼ基質とした。
液体洗浄剤1gを、塩化カルシウム(塩化カルシウム(特級)、関東化学製)3°DH硬水で25倍希釈した溶液をサンプル溶液とした。このサンプル溶液1gに、上記プロテアーゼ基質5gを添加し、ボルテックス撹拌10秒後、37℃で30分間静置して酵素反応を進めた。その後、酵素反応停止剤のTCA(トリクロロ酢酸(特級)、関東化学製)0.44M水溶液5gを添加し、ボルテックスミキサーにより10秒間撹拌した後、20℃で30分間静置して、析出する未反応基質を0.45μmフィルターで除去した。
ろ液中に存在する酵素が基質を分解して産生したチロシンを、島津製作所社製の紫外可視分光光度計UV−160を用い、測定波長275nmで測定した(吸光度A)。
目的成分以外の吸収の影響を除くため、各サンプル溶液1gに酵素反応停止剤であるTCA5gを添加撹拌後、プロテアーゼ基質5gを添加撹拌し、0.45μmフィルターでろ過したろ液の275nmの吸光度を測定した(吸光度B)。
酵素活性残存率(%)は、下式のように4℃保存品との比較によって算出される。なお、下式に代入した各サンプル溶液の275nmにおける吸光度の値は、気泡などの散乱光を吸光度から除外するため、同時に測定した600nmの吸光度の値を差し引いて求めた。
酵素活性残存率(%)=(35℃保存後サンプル吸光度A−35℃保存後サンプル吸光度B)/(4℃保存後サンプル吸光度A−4℃保存後サンプル吸光度B)×100
酵素活性の評価は、下記の◎◎、◎、○、×の四段階とし、◎◎、◎、○を合格とした。
◎◎:酵素活性残存率が80%以上であった。
◎:酵素活性残存率が60%以上80%未満であった。
○:酵素活性残存率が40%以上60%未満であった。
×:酵素活性残存率が40%未満であった。
Figure 2012140527
Figure 2012140527
Figure 2012140527
表1〜3の結果から、実施例1〜29の液体洗浄剤は、液安定性が良好であり、経時に伴って外観(色調)が変化しにくいことが分かる。
洗浄力評価時の使用量が5mLの実施例24と実施例25との対比から、合計の界面活性剤量(40質量%)に対して(A1)成分の配合割合の高い実施例24の液体洗浄剤の方が、実施例25の液体洗浄剤よりも、洗濯一回当たりの洗浄剤使用量が少なくても洗浄力に優れていることが分かる。

Claims (2)

  1. 下記一般式(I)
    Figure 2012140527
    [式中、Rは炭素数8〜22の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキル基又はアルケニル基を表す。AOは各々独立にオキシアルキレン基を表す。p、qはそれぞれオキシアルキレン基の平均繰返し数を表し、各々独立に0以上の数であり、p+qは10以上50未満である。]
    で表される非イオン界面活性剤(A1)を50質量%以下と、
    プロテアーゼ(B)を0.01〜4質量%と、
    水混和性有機溶剤(C)を2〜20質量%とを含有し、
    (B)/(A1)で表される質量比が0.001以上であり、かつ、(C)/(A1)で表される質量比が0.05以上である液体洗浄剤。
  2. 前記非イオン界面活性剤(A1)以外の非イオン界面活性剤(A2)をさらに含有し、
    該(A1)成分と該(A2)成分との合計の含有量が25〜70質量%であり、かつ、(A1)/(A2)で表される質量比が1〜40である請求項1記載の液体洗浄剤。
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