JP2012130481A - クッション体 - Google Patents

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Abstract

【課題】シートクッションから前方に突出するオットマンを備えたクッション体において、着座者がシートクッションに座ったときに異物感を感じることを防止する。
【解決手段】シートクッション12とオットマン13は、発泡性原料から成形されたパッド19,20と、これらのパッド19,20の裏面を覆う補強材22が一体的に設けられ、シートクッション12とオットマン13との間に屈曲可能な屈曲部18が形成されている。また、補強材22のうちの少なくとも屈曲部18に相当する部分には、発泡性原料が含浸していない非含浸部23が形成されている。この非含浸部23は、発泡性原料が含浸していないため、硬くならず柔軟である。このため、着座者がオットマン13を下降させた状態でシートクッション12に座ったときに、着座者の大腿部に屈曲部18が当たっても、屈曲部18の辺りで補強材22の硬さによる異物感を感じることがなくなる。
【選択図】図4

Description

本発明は、シートクッションと、該シートクッションから前方に突出するオットマンとを備えたクッション体に関する発明である。
例えば、特許文献1(特開2007−302044号公報)に記載されているように、脚載せ用のオットマン機構を備えた車両用シートにおいては、シートクッションと、このシートクッションから前方に突出するオットマン(特許文献1では「脚支持部」と表記)とを一体的に設け、シートクッションとオットマンとの間で屈曲可能にすることでオットマンを昇降移動できるようにしたものがある。
このようなシートクッションとオットマンとを一体的に設けたクッション体は、シートクッションやオットマンを構成するパッドをウレタン発泡体等で形成するようにしているが、これらのパッドを補強したり、パッドと金属製のシートフレームとが擦れたときの異音の発生やパッドの削れ屑の発生を防止することを目的として、パッドの裏面を不織布等からなる補強材で覆うようにしたものがある。一般に、このような補強材を備えたクッション体を製造する場合には、成形型内に補強材をセットした状態でポリウレタン樹脂等の発泡性原料を発泡させて成形型内のキャビティに充填することでパッドを成形すると共にパッドと補強材とを一体化するようにしている。
特開2007−302044号公報
上述したように、補強材を備えたクッション体は、発泡性原料を発泡させて成形型内のキャビティに充填することでパッドを成形すると共にパッドと補強材とを一体化するようにしているが、その際、発泡性原料が補強材に含浸して硬化するため、補強材が硬くなる。このため、シートクッションとオットマンとを一体的に設けたクッション体では、次のような問題が発生することがある。
車両用シートは、車両のブレーキ時に着座者が前滑りすることを抑制するために、シートクッションの前側(つまり屈曲部側)を後側よりも高くすることがあり、この場合、シートクッションとオットマンとの間の屈曲部を屈曲させてオットマンを下降させた状態でシートクッションに着座すると、着座者の大腿部に屈曲部が強く当たることがある。しかも、屈曲部は屈曲し易いように薄肉に形成されている。このような理由から、発泡性原料の含浸により補強材が硬くなっていると、着座者がオットマンを下降させた状態でシートクッションに座ったときに、屈曲部の辺りで補強材の硬さによる異物感を感じてしまうことがあり、座り心地が損なわれる可能性がある。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、着座者がシートクッションに座ったときに、異物感を感じることを防止して、座り心地が低下するのを防止することができるクッション体を提供することにある。
上記課題を解決するために、請求項1に係る発明は、シートクッションと、該シートクッションから前方に突出するオットマンとを備え、シートクッションとオットマンは発泡性原料から成形されたパッドと該パッドの裏面の少なくとも一部を覆う補強材とが一体的に設けられ、シートクッションとオットマンとの間に屈曲可能な屈曲部が形成されたクッション体であって、補強材のうちの少なくとも屈曲部に相当する部分には、発泡性原料が含浸していない非含浸部が形成されている構成としたものである。
この構成では、補強材のうちの屈曲部に相当する部分に形成される非含浸部は、発泡性原料が含浸していないため、硬くならず、補強材のうちの発泡性原料が含浸した部分(非含浸部以外の部分)よりも柔軟である。このため、着座者がオットマンを下降させた状態でシートクッションに座ったときに、着座者の大腿部に屈曲部が強く当たっても、屈曲部の辺りで補強材の硬さによる異物感を感じることがなく、座り心地が低下するのを防止することができる。
この場合、請求項2のように、非含浸部は、パッドの変形に追従して変形するように形成すると良い。このようにすれば、屈曲部を屈曲させるときや着座者がシートクッションに座ったときに、非含浸部がパッドの変形を阻害することなく、パッドを柔軟に変形させることができる。
また、請求項3のように、非含浸部は、発泡性原料が含浸しないシート材(以下「非含浸性シート材」という)で形成すると良い。このようにすれば、非含浸性シート材により非含浸部を容易に形成することができる。
この場合、請求項4のように、非含浸部は、補強材のうちのパッド側の面に非含浸性シート材を積層するようにしても良い。このようにすれば、補強材のうちのパッド側の面に非含浸部を形成することができる。
更に、請求項5のように、非含浸性シート材に接着層を形成し、補強材に非含浸性シート材を接着するようにしても良い。このようにすれば、補強材に非含浸性シート材を接着するという簡単な方法で非含浸部を形成することができる。
また、請求項6のように、補強材の本体部のうちの少なくとも屈曲部に相当する部分を除去し、非含浸部は、補強材の本体部が除去された部分を塞ぐように非含浸性シート材を配置するようにしても良い。このようにすれば、補強材のうちの屈曲部に相当する部分に非含浸部を形成しながら、補強材のうちの屈曲部に相当する部分が分厚くなることを回避して屈曲部の柔軟性を確保することができる。
図1は本発明の実施例1における車両用シートの概略構成を示す図である。 図2はオットマン上昇時の状態を示すクッション体の断面図(A−A線断面図相当)である。 図3はオットマン下降時の状態を示すクッション体の断面図(A−A線断面図)である。 図4は実施例1のクッション体の屈曲部及びその周辺部の拡大断面図である。 図5は実施例1の補強材をクッション体の裏面側から見た図である。 図6は成形型の断面図である。 図7は実施例2のクッション体の屈曲部及びその周辺部の拡大断面図である。 図8は実施例2の補強材をクッション体の裏面側から見た図である。 図9は従来例のクッション体の屈曲部及びその周辺部の拡大断面図である。 図10は実施例1,2の効果を確認するための試験の結果を示す図である。
以下、本発明を実施するための形態を具体化した幾つかの実施例を説明する。
本発明の実施例1を図1乃至図6に基づいて説明する。
まず、図1に基づいてオットマン機構を備えた車両用シートの概略構成を説明する。
車両用シート11は、着座部を構成するシートクッション12と脚載せ部を構成するオットマン13とを一体的に設けたクッション体14と、背もたれ部を構成するシートバック15とを備え、シートバック15の上部には、ヘッドレスト16が上下方向にスライド移動可能に取り付けられ、シートバック15の側面には、アームレスト17が上下方向に回動可能に取り付けられている。これらのクッション体14(シートクッション12及びオットマン13)、シートバック15、ヘッドレスト16、アームレスト17等の表面には、それぞれ布や皮等で形成された表皮カバーが被せられる。
次に、図2乃至図5に基づいてクッション体14の構成について説明する。
図2乃至図4に示すように、クッション体14は、シートクッション12と、このシートクッション12から前方に突出するオットマン13とが一体的に設けられ、シートクッション12とオットマン13との間(接続部)に、屈曲可能な屈曲部18が形成されている。この屈曲部18は、屈曲し易いように薄肉に形成されている。この屈曲部18を支点にしてオットマン13を昇降移動(回動移動)させることができ、オットマン13を下降させたときに屈曲部18が屈曲する(図3及び図4参照)。
シートクッション12を構成するシートクッションパッド19とオットマン13を構成するオットマンパッド20は、ウレタン発泡体等で形成され、これらのパッド19,20を補強したり、パッド19,20と金属製のシートフレーム21とが擦れたときの異音の発生やパッド19,20の削れ屑の発生を防止するために、パッド19,20の裏面には、少なくともシートフレーム21の当る部分を覆うように布状の補強材22が一体的に設けられている。この補強材22は、不織布やフェルト等の布状部材でパッド19,20の裏面形状に合うような立体形状(又は平面形状)に形成されている。
後述するクッション体14の製造時に、発泡性原料が補強材22に含浸して硬化するため、補強材22が硬くなるが、補強材22のうちの少なくとも屈曲部18に相当する部分には、発泡性原料が含浸していない非含浸部23が形成されている。ここで、「含浸」とは、発泡性原料が補強材22の組織又は構造中の間隔にしみ込むことを意味する。
この非含浸部23は、発泡性原料が含浸していないため、硬くならず、補強材22のうちの発泡性原料が含浸した部分(非含浸部23以外の部分)よりも柔軟であり、屈曲部18のパッド19,20の変形に追従して変形するように形成されている。これにより、屈曲部18を屈曲させるときや着座者がシートクッション12に座ったときに、非含浸部23が屈曲部18のパッド19,20の変形を阻害することなく、パッド19,20を柔軟に変形させることができるようになっている。
非含浸部23は、発泡性原料が含浸しないシート材(以下「非含浸性シート材」という)を用いて形成され、この非含浸性シート材は、屈曲部18が屈曲し易いように柔軟性を有する。尚、補強材22のうち、補強材22がパッド19,20と一体化されたときに発泡性原料を含浸しない部分は、補強材22がパッド19,20と一体化される前であっても非含浸部と呼ぶ。
本実施例1では、非含浸性シート材に接着層が形成され、補強材22のうちのパッド側の面に非含浸性シート材を接着して積層することで非含浸部23を形成するようにしている。具体的には、接着層(粘着層)が形成された非含浸性シート材23a(図4、図6参照)として、粘着テープ(例えば、発泡性原料が含浸しないテープ状の布又は紙に粘着層を形成したもの)を使用し、図5に示すように、この粘着テープを補強材22のうちの屈曲部18に相当する部分23b(図4、図6参照)のパット側の面に貼着して非含浸部23を形成するようにしている。
次に、図6に基づいてクッション体14(シートクッション12及びオットマン13)の製造方法について説明する。
パッド19,20(シートクッション12を構成するシートクッションパッド19とオットマン13を構成するオットマンパッド20)を一体的に成形するための成形型24は、パッド19,20の表面側(着座面側)を成形する下型25と、パッド19,20の裏面側(着座面と反対側)を成形する上型26とから構成されている。
クッション体14を製造する場合には、まず、補強材準備工程を実行する。この補強材準備工程では、補強材22を形成する不織布やフェルト等を所定形状に裁断した布状部材を熱成形(熱プレス)したり縫製したりしてパッド19,20の裏面形状に合うような立体形状(又は平面形状)の補強材22を形成する。更に、補強材22のうちの屈曲部18に相当する部分23bのパッド側の面に、粘着テープ(粘着層が形成された非含浸性シート材23a)を貼着して非含浸部23を形成する。
補強材準備工程の実行後、補強材セット工程を実行する。この補強材セット工程では、成形型24を開いた状態で、成形型24の上型26に、非含浸部23が形成された補強材22をセットする。この際、非含浸部23を貼着した面がパッド側(図6では下側)となるように配置する。
補強材セット工程の実行後、注入工程を実行する。この注入工程では、成形型24を開いた状態で、成形型24の下型25の所定箇所に、図示しない注入ノズルから発泡性原料P(例えば、ポリオール系樹脂原料と水等の発泡剤と整泡剤との混合材料にイソシアネート系樹脂原料を混入したもの)を注入する。
注入工程の実行後、成形工程を実行する。この成形工程では、成形型24を閉じて、成形型24内に補強材22がセットされた状態で発泡性原料Pを発泡させ、その発泡に伴う体積膨張によって発泡性原料Pを流動させて成形型24内に発泡性原料Pを充填した後、発泡性原料Pを硬化させることでパッド19,20を成形すると共にパッド19,20と補強材22とを一体化する。この際、補強材22のうちの非含浸部23以外の部分には発泡性原料Pが含浸するが、非含浸部23には発泡性原料Pが含浸しない。
成形工程の実行後、成形型24を開いて、パッド19,20の裏面に補強材22が一体化されると共に補強材22に非含浸部23が形成されたクッション体14を成形型24から取り出す。これにより、クッション体14の製造が完了する。
図3に示すように、車両用シート11は、車両のブレーキ時に着座者が前滑りすることを抑制するために、シートクッション12の前側(つまり屈曲部18側)を後側よりも高くすることがあり、この場合、シートクッション12とオットマン13との間の屈曲部18を屈曲させてオットマン13を下降させた状態でシートクッション12に着座すると、着座者の大腿部に屈曲部18が強く当たることがある。特に、床から屈曲部18までの高さ寸法が高くなると、足が床から少し浮く(離れる)ため、着座者の大腿部に屈曲部18が更に強く当たる。しかも、屈曲部18は屈曲し易いように薄肉に形成されている。
このような理由から、図9に示す従来例のように、発泡性原料の含浸により補強材22が硬くなっていると、着座者がオットマン13を下降させた状態でシートクッション12に座ったときに、屈曲部18の辺りで補強材22の硬さによる異物感を感じてしまうことがあり、座り心地が損なわれる可能性がある。
この場合、補強材22が硬くなっていると、屈曲部18を屈曲させたときに、補強材22は屈曲部18のパッドよりも曲り難くなり曲率半径が大きくなる。このため、補強材22がパッドの変形に追従せずパッドを表側に圧縮し、パッドの厚さ寸法t3 が屈曲前のパッドの厚さ寸法t1 (図2参照)よりも薄くなると共に、着座者の大腿部に対向する補強材22(つまり硬い部分)の面積が広くなる。これにより、屈曲部18の辺りで補強材22の硬さによる異物感を感じ易くなる。
これに対して、本実施例1では、図4に示すように、補強材22のうちの少なくとも屈曲部18に相当する部分23bに、発泡性原料が含浸していない非含浸部23を形成するようにしている。この非含浸部23は、発泡性原料が含浸していないため、硬くならず、補強材22のうちの発泡性原料が含浸した部分(非含浸部23以外の部分)よりも柔軟である。このため、着座者がオットマン13を下降させた状態でシートクッション12に座ったときに、着座者の大腿部に屈曲部18が強く当たっても、屈曲部18の辺りで補強材22の硬さによる異物感を感じることがなく、座り心地が低下するのを防止することができる。
この場合、補強材22のうちの屈曲部18に相当する部分(非含浸部23)では、屈曲部18のパッド19,20よりも補強材22が曲り易くパッドの変形に追従して変形し、屈曲部18を屈曲させたときに、従来よりも補強材22の曲率半径が小さくなり、パッドの厚さ寸法t2 が屈曲前のパッドの厚さ寸法t1 (図2参照)とほとんど変わらないため、異物感を感じることを効果的に防止することができる。
また、本実施例1では、補強材22のパット側の面に粘着テープ(粘着層が形成された非含浸性シート材23a)を貼着して非含浸部23を形成するようにしたので、補強材22に粘着テープを貼着するという簡単な方法で補強材22のうちのパッド側の面に非含浸部23を形成することができる。
尚、上記実施例1では、補強材22のうちのパッド側の面に積層する非含浸性シート材として、粘着テープを用いるようにしたが、これに限定されず、例えば、発泡性原料が含浸しないPE(ポリエチレン)製フィルムやPP(ポリプロピレン)製フィルム等を非含浸性シート材として用いるようにしても良く、この場合、補強材に非含浸性シート材を縫い付けや溶着等により接合するようにしても良いし、或は、接着剤やステープル(金属針)等を用いて接合するようにしても良い。
次に、図7及び図8を用いて本発明の実施例2を説明する。但し、前記実施例1と実質的に同一部分には同一符号を付して説明を省略又は簡略化し、主として前記実施例1と異なる部分について説明する。
本実施例2では、図7及び図8に示すように、補強材22の本体部22bのうちの少なくとも屈曲部18に相当する部分を除去し、補強材22の本体部22bが除去された部分を塞ぐように非含浸性シート材を配置することで非含浸部27を形成するようにしている。具体的には、非含浸性シート材として、不織布と発泡性原料が含浸しないPE製フィルムとの積層材(以下「不織布PE積層材」と表記する)を使用し、補強材22の本体部22bのうちの屈曲部18に相当する部分を打ち抜いて除去することで打ち抜き開口部22a(図8参照)を形成し、この打ち抜き開口部22a(補強材22の本体部22bが除去された部分)を塞ぐように不織布PE積層材を配置して補強材22に糸28で縫い付けることで非含浸部27を形成するようにしている。この際、不織布PE積層材(不織布とPE製フィルムとの積層材)は、PE製フィルムがパッド側(クッション体14の表側)となり、不織布がシートフレーム側(クッション体14の裏側)となるように配置する。これにより、PE製フィルムにより発泡性原料の含浸を防止しながら、不織布によりシートフレーム21と擦れたときの異音の発生を防止する。
また、非含浸性シート材として用いる不織布PE積層材は、透気抵抗度が10sec/100ml以上3000sec/100ml以下のものを用いることが好ましく、これにより、非含浸部27を形成する非含浸性シート材(不織布PE積層材)に発泡性原料が確実に含浸しないようにできる。
以上説明した本実施例2では、補強材22の本体部22bのうちの少なくとも屈曲部18に相当する部分を除去し、補強材22の本体部22bが除去された部分を塞ぐように非含浸性シート材(不織布PE積層材)を配置することで非含浸部27を形成するようにしたので、補強材22のうちの屈曲部18に相当する部分に非含浸部27を形成しながら、補強材22のうちの屈曲部18に相当する部分が分厚くなることを回避して屈曲部18の柔軟性を確保することができる。
尚、上記実施例2では、補強材22の本体部22bが除去された部分を塞ぐように配置する非含浸性シート材として、不織布PE積層材を用いるようにしたが、これに限定されず、例えば、不織布PP積層材(不織布とPP製フィルムとの積層材)やPE製フィルムやPP製フィルム等を非含浸性シート材として用いるようにしても良く、また、補強材に非含浸性シート材を縫い付けや溶着等により接合するようにしても良いし、或は、接着剤やステープル(金属針)等を用いて接合するようにしても良い。
本発明者らは、実施例1,2のクッション体の効果を確認するために、実施例1のクッション体の試験片と、実施例2のクッション体の試験片と、従来例のクッション体の試験片とを用いて試験を行ったので、その試験結果を図10を用いて説明する。
各試験片は、いずれもクッション体の屈曲部を含む部分を幅35mm、長さ100mm、薄肉部(最も薄い部分)15mmの大きさに切り取ったものである。
実施例1のクッション体(図4参照)の試験片は、補強材のうちの屈曲部に相当する部分のパット側の面に粘着テープを貼着して非含浸部を形成した補強材を用いたクッション体の試験片である。
実施例2のクッション体(図7参照)の試験片は、補強材の本体部のうちの屈曲部に相当する部分を除去し、その除去された部分を塞ぐように不織布PE積層材(不織布とPE製フィルムとの積層材)を縫い付けて非含浸部を形成した補強材を用いたクッション体の試験片である。
従来例のクッション体(図9参照)の試験片は、非含浸部が形成されていない補強材を用いたクッション体の試験片である。
この試験では、各試験片について、水平台に試験片を補強材側(裏側)を上向きにした状態で載置し、その上方から先端の曲率半径3mmの金属板を一定速度20mm/minで下方に移動させて試験片に金属板の先端を押し当て、金属板のストローク量(つまり試験片の変形量)が2mmのときの試験片の応力を測定した。
また、各試験片について、試験片をパッド側(表側)を外周側にして、試験片の薄肉部を中心に90°に屈曲させて(図4、図7、図9の屈曲部18の屈曲状態と同等に屈曲させて)、試験片の薄肉部を表側から指で押して異物感を感じるか否かを評価した。これらの試験結果を図10に示す。
図10に示す試験結果によれば、実施例1の試験片と実施例2の試験片は、いずれも従来例の試験片に比べて応力が小さく、補強材に形成した非含浸部が従来例の補強材よりも柔軟であることが確認された。また、実施例1の試験片と実施例2の試験片は、いずれも異物感を感じ難いことが確認された。
尚、上記各実施例1,2では、非含浸性シート材(発泡性原料が含浸しないシート材)を用いて補強材のうちの少なくとも屈曲部に相当する部分に非含浸部を形成するようにしたが、これに限定されず、例えば、補強材のうちの少なくとも屈曲部に相当する部分のパッド側の面に、非含浸性塗料(発泡性原料が含浸しない塗料)を塗布して非含浸部を形成するようにしても良い。
或は、補強材の本体部のうちの少なくとも屈曲部に相当する部分を除去し、補強材の本体部が除去された部分を塞ぐように透過性シート材(発泡性原料が透過するシート材)を配置することで非含浸部を形成するようにしても良い。
ここで、「透過」とは、発泡性原料が発泡反応途中でセルの内部のガスを放出することなくシート材の繊維の間を通過することを意味する。尚、発泡性原料が発泡反応途中でセルの内部のガスを放出し発泡性原料の樹脂分がシート材の繊維にしみ込む「含浸」とは異なる。発泡性原料が透過性シート材の繊維の間を通過したとしても、補強材の本体部は除去されており補強材に発泡性原料が含浸することはないため、非含浸部は硬くならない。
透過性シート材としては、例えば、PP製の繊維からなる織布を用い、補強材に透過性シート材を縫い付けや溶着等により接合するようにしても良いし、或は、接着剤やステープル(金属針)等を用いて接合するようにしても良い。
また、非含浸部が形成された補強材をクッション体14の製造ラインで製造するようにしても良いが、非含浸部が形成された補強材を外部から入手するようにしても良い。
11…車両用シート、12…シートクッション、13…オットマン、14…クッション体、15…シートバック、18…屈曲部、19…シートクッションパッド、20…オットマンパッド、21…シートフレーム、22…補強材、23…非含浸部、27…非含浸部

Claims (6)

  1. シートクッションと、該シートクッションから前方に突出するオットマンとを備え、前記シートクッションと前記オットマンは発泡性原料から成形されたパッドと該パッドの裏面の少なくとも一部を覆う補強材とが一体的に設けられ、前記シートクッションと前記オットマンとの間に屈曲可能な屈曲部が形成されたクッション体であって、
    前記補強材のうちの少なくとも前記屈曲部に相当する部分には、前記発泡性原料が含浸していない非含浸部が形成されていることを特徴とするクッション体。
  2. 前記非含浸部は、前記パッドの変形に追従して変形するように形成されていることを特徴とする請求項1に記載のクッション体。
  3. 前記非含浸部は、前記発泡性原料が含浸しないシート材(以下「非含浸性シート材」という)で形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のクッション体。
  4. 前記非含浸部は、前記補強材のうちの前記パッド側の面に前記非含浸性シート材が積層されていることを特徴とする請求項3に記載のクッション体。
  5. 前記非含浸性シート材に接着層が形成され、前記補強材に前記非含浸性シート材が接着されていることを特徴とする請求項4に記載のクッション体。
  6. 前記補強材の本体部のうちの少なくとも前記屈曲部に相当する部分が除去され、
    前記非含浸部は、前記補強材の本体部が除去された部分を塞ぐように前記非含浸性シート材が配置されていることを特徴とする請求項3に記載のクッション体。
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