JP2012127977A - 応力センサ - Google Patents

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Abstract

【課題】磁歪の逆効果を利用した応力センサを実用化し、検出対象への装着性と共に、検出感度に優れ、コンパクトで取扱いが容易、しかも廉価でロバスト性にも優れた磁歪式応力センサを提供する。
【解決手段】磁歪を有し、軸芯部に中空部1aを備えた軸状磁性体1を周方向に着磁して応力検知部2となし、当該応力検知部2に板状の永久磁石11と磁気センサ12,13と板状のヨーク14を有する検出ヘッド10を設け、これらセンサ、磁石、ヨークを所定の位置に配設して、上記永久磁石11から発生し、磁性体1の内部を通る磁束と外部を流れる磁束とに分配される磁束のうち、磁性体1に応力が作用することによって磁性体外を流れる磁束の変化を検出して磁性体1に作用する軸方向の応力を検知する。
【選択図】図2

Description

本発明は、磁歪の逆効果を利用して、磁歪を有する磁性材料から成る軸部に作用する応力を検出するための応力センサに係わり、特に、検出感度や軽量性、検出対象部材への装着性を向上することができる軸状磁性体の形状及び構造に関するものである。
例えば、自動車における足回り部品にかかる軸力をロバスト性に優れたセンサによって検知することができれば、新たな車輌制御の実現につながる可能性があることから、廉価で小型な応力センサの潜在的な要望は少なくないものと考えられる。しかしながら、そのような候補センサが見当たらないのが現状である。
弾性を有する部材に働く応力を検出する方法としては、被検出部材に歪ゲージを貼る方法が一般によく知られているが、自動車等の足回り部品におけるリンクの軸力(引張、圧縮力)をモニターするためには、ロバスト性が要求されるため、歪ゲージによる方法は適しているとは言えない。
一方、応力センサとして、磁歪を利用したセンサの提案がなされている(例えば、非特許文献1参照)が、実用化されているものはほとんどないようである。
I.J.Garshelis:SAE,Paper No.910856,1991
すなわち、図10は、上記非特許文献1により提案されている磁歪の逆効果を利用した応力センサの説明図であって、図10(a)において、PMは永久磁石、FSは磁気センサであって、中央に位置するコアは磁歪を有している。永久磁石PMは上記コアを矢印で示す方向に磁化する。永久磁石PMの磁束は図のように分布しており、コアをも通っている。
ここで、コアに引張応力が働くと、永久磁石PMからの磁束がコアをより多く通るようになるために、磁気センサFSを通過する磁束が減少する。一方、コアに圧縮応力が作用すると、磁束はコアを通り難くなるため、センサFSを通過する磁束が増加する。このようにして、磁気センサFSからの信号の大きさはコアに働く応力の大きさを反映することになる。
提案されている応力センサの原理は上記の通りであり、磁束を発生させるのに電源がいらない点が特徴である。上記磁気センサFSの位置としては、図10(b)に示すように、AあるいはBに示す位置でもよいことが述べられている。
そして、引張応力と圧縮応力では、磁気センサFSの信号の変化の仕方は、圧縮の方が大きく、そのセンサの定格の範囲において、圧縮にて30から80%の変化があることがデータで示されている。
しかしながら、上記提案においては、パイプ状のコアの中に円筒状のアルニコ磁石を配置し、パイプの表面に、ホール素子を置いてデータが取られているのものの、原理確認段階の提案に過ぎないものであって、上記磁気センサや永久磁石のコアに対する配置や、これらを検出対象であるリンク材などに装着するための具体的方法など、実装上の種々の問題点があり、これらの問題点を解決することがこのような磁歪式応力センサを実用化するための課題となっていた。
本発明は、現状の磁歪式応力センサにおける上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、磁歪の逆効果を利用した応力センサを実用化し、検出対象への装着性と共に、検出感度に優れ、コンパクトで取扱いが容易、しかも廉価でロバスト性にも優れた磁歪式応力センサを提供することにある。
本発明者らは、上記課題の解決に向けて、磁気センサや永久磁石を備えた検出ヘッドの構造や、磁歪を有する磁性体の構造や応力検出の対象部品への装着方法などについて、鋭意検討した結果、磁性体を中空軸状とすることによって、検出感度が向上し、コンパクトな磁歪式の応力センサが実現できることを見出し、本発明を完成するに到った。
本発明は上記知見に基づくものであって、本発明の応力センサは、磁歪を有する磁性体と、該磁性体の一方の面側に配置された永久磁石と、該永久磁石から発生して上記磁性体と該磁性体の外部とに分かれて流れる磁束のうち、上記磁性体の外部を流れる磁束の変化を検出する磁気センサを備えると共に、板状の永久磁石と上記磁気センサと板状のヨークを有する検出ヘッドを備え、上記磁気センサが、板状磁石の上記磁性体とは反対側に配置されたヨークよりも磁性体側、かつ上記板状磁石の板厚中心よりもヨーク寄りの位置に配設されており、上記永久磁石から発生した磁束が、上記磁性体の内部を通る磁束と、上記磁性体を通ることなく外部空間に流れる磁束とに分配され、上記磁性体に軸方向の応力が作用することによってこの磁性体を通る磁束の量が変化すると、磁性体外を流れる磁束の量が変化する現象を利用した磁歪式応力センサであって、上記磁性体が軸形状をなすと共に、軸方向に沿った中空部を備え、当該磁性体における応力検知部が周方向に着磁されていることを特徴としている。
磁歪を有する磁性体に永久磁石を接近させて配置すると、この永久磁石から出ている磁束が上記磁性体を通る内部磁束と、磁性体外の空間に流れる空間磁束とに分配されて流れ、磁性体に応力が働くと、この磁性体を通る内部磁束の量が変化し、その結果空間を流れる空間磁束の量が変化するので、空間磁束の変化をホール素子のような磁気センサを用いて検知することにより、磁性体に作用する応力を検出することができる。
本発明によれば、上記磁性体を中空部を備えた軸形状としていることから、引張・圧縮応力の負荷に応じて伸縮することにより応力を検知する部分(応力検知部)の断面積が小さくなって、歪感度が増大することから、応力磁気効果(磁歪の逆効果)の感度も増大し、応力センサとしての検出感度を向上することができる。さらに、磁性体の応力検知部を周方向に着磁させることによって、引張応力負荷時と圧縮応力負荷時の感度を同じようにすることができ、引張応力に対する検出感度を高めることができる。
また、中空形状としたことによって磁性体の軽量化も可能となり、上記磁性体の応力検出部に検出ヘッド、すなわち板状の永久磁石とホール素子とヨークを、例えば電磁気シールドケース内に一体化した検出ヘッドを取付けることによって、コンパクトで感度に優れた応力センサとすることができる共に、当該磁性体の両端部にねじを形成することによって、各種機械部品における軸やリンクなどの応力検出対象部材への装着性を向上させることができる。
(a)本発明の応力センサに用いる磁性体の形状及び構造例を示す縦断面図である。(b)図1(a)の切断線1B−1Bについての横断面図である。 (a)本発明の応力センサに用いる磁性体の他の例を示す縦断面図である。(b)図2(a)の切断線2B−2Bについての横断面図である。(c)図2(a)及び(b)に示した磁性体のフラット面に検出ヘッドを取付けた応力センサの構造例を示す斜視図である。 本発明の応力センサに用いる検出ヘッドの構造を示す断面図である。 本発明の応力センサに用いる検出ヘッドの他の構造例を示す断面図である。 本発明の応力センサに用いる検出ヘッドの他の構造例と当該検出ヘッドの磁性体への取付け構造状況を示す断面図である。 (a)〜(d)は本発明の応力センサに用いる磁性体の形態例を示すそれぞれ断面図である。 磁性体の応力検知部に対する周方向着磁要領を説明する縦断面図(a)及び横断面図(b)である。 (a)本発明の応力センサにおける磁性体をタイロッドに装着した状態を示す斜視図である。(b)図8(a)の要部拡大断面図である。 本発明の実施例によって得られた応力センサの出力特性データを示すグラフである。 (a)及び(b)は従来の磁歪式応力センサの構造及び原理を示す説明図である。
以下、本発明の応力センサについて、その実施の具体的形態や製造方法(着磁方法)などと共に、詳細に説明する。
本発明の応力センサは、引張や圧縮応力に応じて伸縮することによって永久磁石から発生する磁束の分布を変化させる現象(応力磁気効果)を発揮する磁性体を中空の軸形状としたことを特徴とし、もって検出感度の向上と軽量・コンパクト化を可能にしたものであるが、磁歪を有する上記磁性体としては、例えば、図1(a)及び(b)に示すような形状・構造のものとすることができる。
すなわち、図に示すように、磁性体1は軸形状をなすと共に、軸芯部に中空部としての貫通孔1aが形成されており、その長さ方向中央部に縮径加工を施すことによって、後述する検出ヘッドを取付けるための応力検知部2としている。
磁性体1をこのような構造とすることによって、応力検知部2の断面積が当該検知部2の両サイドよりも小さくなり、軸方向に作用する引張、圧縮応力に対する歪感度が増大することから、応力磁気効果(磁歪の逆効果)による応力の検出感度も増大することになる。また、応力センサの全体的な軽量化にも寄与することになる。
また、本発明における磁性体1には、応力検知部2にフラット面3を設けることができる。
このとき、応力検知部2に縮径加工を施すことなくフラット面3を形成することも、図2(a)及び(b)に示すように、縮径加工を施した上でフラット面3を形成することもでき、いずれにしても、応力検知部2の断面積が小さくなることから、上記したように応力センサとしての検出感度を向上させることができる。
そして、軸状をなす上記磁性体1のフラット面3には、図2(c)に示すように、図3に示すような構造を有する検出ヘッド10を取付けることによって、磁歪式の応力センサとすることができる。
上記検出ヘッド10は、図3に示すように、薄い板状の永久磁石11と、磁気センサとしてのホール素子12,13と、ヨーク14を備え、これらが電磁気シールドケース15の内部に一体的に収納されている。
このシールドケース15は、図中下方側面が解放された箱型構造のものであって、この開放下端面に板状永久磁石11の下端面を一致させるか、平行で近接するように配置することが望ましい。
上記シールドケース15の材料としては、軟磁性の金属材料、例えばパーマロイや珪素鋼鈑など鉄系の金属材料を用いることができる。また、電磁シールド効果を有する磁性のフィラーを混ぜたプラスチック材料を用いることも可能である。さらに、アルミニウム系材料や銅系材料のように磁性を有しない金属材料を用いることもできる。
ここで、シールドケース15が磁性を有する金属材料や、磁性フィラー含有プラスチックから成る場合には、電磁気シールド効果があるため、外乱からの電磁気ノイズに対する耐性が著しく向上するとともに、磁気ノイズに対してのシールド効果もあり、磁気的な外乱にも耐性が向上する。また、非磁性の金属材料の場合でも電磁気ノイズのシールド効果がある。
シールドケース15のサイズや、上記板状磁石11やヨーク14などとの位置関係については、当該シールドケース材料が磁性体の場合、ケース15が板状磁石11やヨーク14の近くにあると、磁石11からの磁束がシールドケース15を通るようになるため、感度的な面でも、外乱の影響という面でも好ましくない。したがって、板状磁石11とヨーク14との隔たりと同じか、それ以上に、ケース15の内面をヨーク14から離すのが好ましい。また、板状磁石11の端とケース15の内面との間も、同様な距離離すことが望ましい。
なお、ここでいう外乱とは、ケース15に応力が働いた場合、磁束の一部がケースを経由している関係で、磁束が乱され、センサ信号にノイズとして乗ってくることをいう。
そして、上記シールドケース15の内側には、例えばエポキシ系樹脂のような樹脂材料を充填することができ、このように検出部を樹脂16でモールドすることによって、当該検出ヘッド10の耐候性を確保することができるようになる。
なお、上記検出ヘッド10は、その好適形態として、板状磁石11及びホール素子12,13をヨーク14と共に、シールドケース15内に一体化した例を示したが、さらにシールドケース15内に、図示しない信号処理回路を収納することも可能である。
なお、検出ヘッドとしては、永久磁石と磁気センサとを備えていさえすれば最低限の機能を十分に果すことができる。
磁気センサとしては、上記したようにホール素子12,13を用いることができるが、この他には、省電力で小型なホールICやMIセンサなどを使用することができる。なお、ここでいうホールICとはリニア出力タイプのものを言う。
また、磁気センサは、必ずしも2個を備えている必要はなく、1個だけでも十分に機能する。
さらに、図2(c)においては、図3に示したように、取付け底面が平面状をなす検出ヘッド10を使用した関係上、軸状をなす磁性体1の応力検知部2に形成したフラット面3に上記検出ヘッド10を取付けた例を示したが、磁性体1の応力検知部2の曲率に応じた曲面を備えた永久磁石やシールドケースを使用するようにすれば、フラット面3を形成することなく軸状磁性体1に検出ヘッドを取付けることができるようになることは言うまでもない。
図4は、検出ヘッド10の他の構造例を示すものであって、この例においては、永久磁石11よりも長尺寸法を有するヨーク14が当該永久磁石11に密着するように配置され、ホール素子12,13がヨーク14の永久磁石11からの突出部分の直下位置に配設されている。
図4に示した検出ヘッド10においては、ホール素子12,13を通過する磁束が増し、信号がより多くとれるようになる。
また、図5は、磁性体1の応力検知部2に対する検出ヘッド10の取付け構造の他の例を示すものであって、この図において、永久磁石11、磁気センサであるホール素子12,13、ヨーク14は、磁性体1の応力検知部2に近接して配置され、円筒形をなす電磁気シールドケース15´は、磁性体1に、応力検知部2及び永久磁石11、ホール素子12,13、ヨーク14から成る検出ヘッド10の周囲をカバーするように取付けられている。
なお、応力検知部2とシールドケース15´との間に形成されている空間については、必ずしも空間全体を樹脂によってモールドする必要はなく、上記永久磁石11、ホール素子12,13及びヨーク14がモールドされていれば十分である。
本発明の応力センサにおける磁性体1は、上記のように中空の軸状としたものであるが、さらにその両端部にねじ部を形成することができ、これによって応力検出対象部材としての軸やリンクなど、各種機械部品への装着性を向上させることができる。
このようなねじ部の形成方法には、図6に示すように種々のバリエーションが考えられる。
すなわち、図6(a)に示すように、両サイドとも、ねじ穴、すなわち、めねじ4とすることができる。
また、図6(b)に示すように、両サイドとも、おねじ5とすることもできる。
さらに、図6(c)に示すように、めねじ4とおねじ5の組み合わせとすることもできる。
また、図6(d)に示すようにおねじ5のようになすこともできる。この場合、貫通孔とすることはできないが、中空部1aを設けることによって応力検知部2の断面積を縮小し、同様に検知感度の増加を図ることができる。
上記磁性体1の材料としては、マルエージング鋼(例えば18%Ni−8%Co−4.5%Mo−Ti及びAlの少量添加、残部Fe)を用いること、さらには時効処理を施して使用することが望ましい。
マルエージング鋼は、高強度材であることから、強度的な信頼性が高く、広範囲の応力に対応することができる。すなわち、時効処理したマルエージング鋼は2GPa程度の降伏強度を示し、通常の鋼に較べてかなり高く、磁歪も25ppm程度と大きい。
なお、材料コストについては、必ずしも安価とは言えないが、応力検知部分のみの限定的な使用であるからして、コストアップも全体的には小さく抑えることができる。
マルエージング鋼の時効処理としては、例えば、820℃、1時間程度での固溶化処理ののち、480〜520℃で4〜6時間程度の時効条件を採用することができる。
一般に、応力磁気効果は、引張応力よりも圧縮応力が負荷された場合の方が大きいが、軸状磁性体1の応力検知部2を周方向に着磁することによって、引張応力負荷時と圧縮応力負荷時の感度を同じようにすることができる。
また、応力を負荷した場合と除荷した場合における信号の差(ヒステリシス)をも小さくすることができる。これらは、周方向に向いている磁化が多いことによるものと考えられる。
中空の軸形状をなす磁性体1に着磁する方法としては、例えば、図7(a)に示すように、磁性体1の貫通孔1aに、銅線のような導体7を通し、該導体7に1000〜20000A程度の大電流を矢印方向に流すと、磁性体1には図7(b)に示すように、図中右回り方向の磁場が印加されるため、着磁することができる。磁性体1の保磁力の数倍以上の大きさの磁場を印加すると、十分な着磁を行うことができる。
なお、磁性体1が、図6(d)に示したような構造の場合には、貫通孔がないことから、上記のような着磁方法を採用することができないが、この場合には、中空部1aに導体を挿入して、当該導体の先端部を中空部1aの底部に接触させた状態で、当該導体と磁性体1のねじ部5の間に通電することによって、応力検知部2の周方向に着磁を行うことができる。
このときの通電処理には、直流のパルス電流を通電することや、このようなパルス電流の通電を数次に亘って繰り返すことも望ましく、これによって着実に、均一性良く着磁することができる。
また、磁性体1に直接通電することによっても、当該磁性体1の応力検知部2に周方向着磁を行うことができる。
本発明の応力センサは、各種機械部品に装着することによって、当該部品に掛かる応力をリアルタイムで検知することができ、種々の制御に反映させることができる。
図8(a)は、本発明の応力センサを自動車用タイロッドに装着すべく、応力センサの軸状磁性体1を上記タイロッド20の中央部分に取付けた状態を示すものであって、図8(b)に拡大して示すように、応力センサの磁性体1の両端に形成されためねじに、タイロッド20のラック側及びナックル側に備えたおねじがそれぞれ螺着することによって磁性体1とタイロッド20が連結され、ロックナット21,21を締め付けることによって固定されている。
このように、応力センサをタイロッド20に取付けることにより、自動車用のステアリングセンサとすることができる。
すなわち、左右のタイロッド20にそれぞれセンサを取付けた状態で、ステアリングホイールを回すと、片方のセンサは圧縮応力を、他方のセンサは反対に引張応力を示す。
したがって、ステアリングトルクを把握することができ、タイヤからの直接的な入力も知ることができ、タイロッド応力センサは、電動パワーステアリングシステムや、ステアバイワイヤシステム等の新たな制御システムのキーセンサとなり得るものである。
以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説明する。なお、本発明は、これらの実施例によって何ら限定されることはない。
磁歪を有し、中空軸状をなす磁性体の材料として、マルエージング鋼(日立金属(株)製 商品名YAG300:18%Ni−9%Co−5%Mo−Fe)を用い、図2に示したような形状を有し、縮径部の径が20mmで、内径10mmの貫通孔1aを備えた磁性体1を機械加工によって作製した。そして、上記縮径部、すなわち応力検知部2の表裏両側に、面間隔16mm、長さ20mmのフラット面3を形成すると共に、両端部には、図6(a)に示したようなめねじ4をそれぞれ設けた。
機械加工の後、真空中における820℃×1時間の固溶化処理ののち、真空中における490℃×5時間の時効処理を施し、その後空冷した。
熱処理の後、図7に示したように、磁性体1の貫通孔1a内に通した6mm径の銅線に20000Aの直流パルス電流を流すことによって、当該磁性体1の応力検知部2を周方向に着磁した。
そして、上記磁性体1のフラット面3に、図3に示した検出ヘッド10を図2(c)に示すように取付け、磁性体1に引張及び圧縮応力を負荷し、応力センサとしての特性を評価した。その結果の一例を図9に示す。
この図から明らかなように、応力センサとしての高い感度を示すと共に、引張応力負荷時と圧縮応力負荷時の感度が揃った特性を備えていることが確認された。
1 磁性体
1a 中空部
2 応力検知部
3 フラット面
4 めねじ(ねじ部)
5 おねじ(ねじ部)
10 検出ヘッド
11 永久磁石
12,13 ホール素子(磁気センサ)
14 ヨーク
15 シールドケース
20 タイロッド

Claims (12)

  1. 磁歪を有する磁性体と、該磁性体の一方の面側に配置された永久磁石と、該永久磁石から発生して上記磁性体と該磁性体の外部とに分かれて流れる磁束のうち、上記磁性体の外部を流れる磁束の変化を検出する磁気センサを備え、上記磁性体の軸方向に作用する応力を検出する磁歪式応力センサであって、
    板状の永久磁石と上記磁気センサと板状のヨークを有する検出ヘッドを備え、
    上記磁気センサが、板状磁石の上記磁性体とは反対側に配置されたヨークよりも磁性体側、かつ上記板状磁石の板厚中心よりもヨーク寄りの位置に配設され、
    上記磁性体が軸形状をなし、軸方向に沿った中空部を備え、該磁性体における応力検知部が周方向に着磁されていることを特徴とする応力センサ。
  2. 上記磁気センサが板状磁石の両端部にそれぞれ配置されていることを特徴とする請求項1に記載の応力センサ。
  3. 上記中空部が軸方向に沿った貫通孔であることを特徴とする請求項1又は2に記載の応力センサ。
  4. 上記磁性体における応力検知部の断面積がその両側の断面積より小さいことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つの項に記載の応力センサ。
  5. 上記磁性体がマルエージング鋼から成ることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つの項に記載の応力センサ。
  6. 上記マルエージング鋼が時効処理を施されていることを特徴とする請求項5に記載の応力センサ。
  7. 軸形状をなす上記磁性体の両端部にねじ部が形成してあることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つの項に記載の応力センサ。
  8. 上記磁性体における応力検知部にフラット面が形成されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1つの項に記載の応力センサ。
  9. 上記磁性体のフラット面に、上記検出ヘッドが取付けてあることを特徴とする請求項8に記載の応力センサ。
  10. 上記検出ヘッドが板状をなす永久磁石とホール素子とヨークを一体化したものであることを特徴とする請求項9に記載の応力センサ。
  11. 上記検出ヘッドが板状をなす永久磁石とホール素子とヨークを電磁気シールドケース内に一体化したものであることを特徴とする請求項10に記載の応力センサ。
  12. 上記検出ヘッドが板状をなす永久磁石とホール素子とヨークを一体化したものであり、応力検知部が電磁気シールドケースで覆われていることを特徴とする請求項10に記載の応力センサ。
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