JPWO2008081569A1 - 力および変位の検出方法 - Google Patents

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Abstract

測定対象物の磁性を問わず、測定対象物に作用する力やトルク、または測定対象物の変形または変位をセンシングするために、測定対象物に対向するように配置したコイル、もしくは該測定対象物を内部に包含したソレノイド型コイルと、該センサコイルもしくはソレノイド型コイルに直列、或いは並列に接続されたキャパシタンスと、該コイルと該キャパシタンスからなる共振回路に対して任意の波形と周波数の駆動信号を複数回、パルス状に印加する駆動回路と、共振回路の発振波形の位相変化をカウンタ値に変換し、印加した駆動信号の数に応じて該カウンタ値を積算する積算回路とを備えることを特徴とする。

Description

本発明は、機械機構部品に作用する力の検出方法および検出装置に関わり、特に、高精度、高周波数応答、優れた繰返し測定性、および高い価格性能比を有する力および変位の検出方法に関わる。
近年、次世代の電気自動車、省燃費等の高機能自動車、電動モーター付き自転車のような補助動力付き車輌を応用対象とした力センサやトルク検出装置が開発されている。それら力センサやトルクセンサの主要な用途や使用目的は、エンジンの余剰出力防止、車輌の安全性向上を意図したハンドル回転操作力の検知、補助動力付き車輌の補助動力のオン・オフ制御などが挙げられる。以下に、本発明の主要な用途であるトルク検出を例にして、従来の技術を説明する。
下記特許文献1は、磁歪式トルクセンサである。この磁歪式センサは、コイルを巻き付けるための筒状のコイルボビンをセンサ軸に相対して回転軸に支持し、コイルの外周側を覆う筒状のシールドヨークを備えるとともに、このシールドヨークの軸心方向端部に径方向に設置された鍔部をほぼ全周にわたって備え、コイルボビンの外周側にはゴム様弾性体で形成した数個の支持体を設けた構造であり、上記シールドヨークの鍔部とコイルボビンとの間に間隔が生じるように支持体を設置したことを特徴とする磁歪式センサである。このような磁歪式センサは、
1.シールドヨークの透磁率変化に伴うセンサ出力の変動やセンサ精度の低下を防止できる。
2.シールドヨークの磁束密度変化に伴うセンサ出力の変動やセンサ精度の低下を防止できる。
3.磁束方向に起因する出力低下を防止できる。
などの効果を有している。
下記特許文献2は、磁歪を有する金属薄帯を用いたトルクセンサ及びその製造方法である。この発明は、軸表面に磁歪合金薄帯を固定し、その外側に磁気変化を検知する手段を設けたトルクセンサであり、磁歪合金薄帯が軸長手方向に対し所定の角度をなす方向に並んだ複数個の孔群を複数条有するトルクセンサである。このようなトルクセンサは
1.製造時に発生するセンサの変形や破損、また変形に起因するセンサ特性のばらつきを防止できる。
2.従来のセンサに比較して、広いトルク範囲で直線性が得られる。
といった効果を有している。
下記特許文献3は、やはり磁歪式トルクセンサである。この発明は、トルク伝達軸の表面に形成された磁気異方性部の周囲にコイルを配置した磁歪式トルクセンサであり、コイルを収容するためのシールドケースを、プレス成形された周方向に複数の分割片が両端閉塞構造の円筒状に組み立てられた構成としたことが特徴である。この磁歪式トルクセンサは、
1.従来の切削加工によるシールドケースを適用する必要がないため、センサの製造コストを著しく削減できる。
といった効果を有している。
下記特許文献4は、やはり磁歪式トルクセンサである。この発明は、トルク伝達軸の外周に磁気異方性部を形成し、トルク印加時における磁気異方性部の透磁率変化を検出する磁歪式トルクセンサであり、トルク軸を中空に形成するとともに、中空部にトルク伝達軸の材料よりも強磁性の材料で形成された軸心方向の外部磁場にバイバス部材を配置したことを特徴とする磁歪式トルクセンサである。この磁歪式トルクセンサは
1.シールドケースを必要とする磁歪式トルクセンサで問題となるトルク伝達軸に平行な方向の外部磁場や直流磁場の影響を軽減できる。
2.シールドケースを必要とする磁歪式トルクセンサで問題となる、回転部である磁気異方性部と非回転部である検出コイルとの間の複雑な磁気回路を回避できる。
3.シールドケースを必要とする磁歪式トルクセンサに必要な磁束を別部材に流すための磁気回路が不要となる
といった効果がある。
下記特許文献5は、やはり磁歪式トルクセンサである。この発明は、トルク伝達軸の外周面に形成された磁気異方性部と、この磁気異方性部の周囲に設けられたコイルと、このコイルに励磁電圧を供給する手段と、このコイルからトルク検出信号を得る手段と、コイルと励磁電圧手段との間に直列に設置された抵抗(ただし、この抵抗はコイルのインピーダンスにほぼ等しい抵抗値を有する。)と、トルク伝達軸に印加されたトルクの方向を検出する手段と、印加トルクの方向によりトルク検出信号のゲインを切り換える手段を有する磁歪式トルクセンサである。この磁歪式トルクセンサは
1.磁気異方性部を一部分に限定した磁歪式トルクセンサにおいて、高い測定感度が得られる。
ことをその発明の効果として挙げている。
以上が磁歪式トルクセンサの代表的なものであるが、トルク検出を車輛に適用した発明には次のような例が知られている。下記特許文献6は「磁歪式トルクセンサを備えた補助動力装置機能付き車輛およびその制御方法」、書き特許文献7は「補助動力付き自転車」であり、いずれもトルク検出手段には磁歪式トルクセンサが用いられている。両発明は、いわゆる電動機付き自転車であり、回転トルクを磁歪式センサにより検知し、登りの坂道など高い回転トルクを必要とする条件で電動機を作動させ、人力を補助するものである。また、下記非特許文献1の41〜44頁に「パワートレイン用磁歪式トルクセンサの開発」の報告が掲載されている。自動車のパワートレイン系を応用対象としているが、トルク軸の透磁率変化と透磁率変化をコイルで増幅する形式の磁歪式トルクセンサが用いられている。
特許第3857548号公報 特許第3231955号公報 特許第3065230号公報 特許第3001028号公報 特許第2831206号公報 特許第3499138号公報 特許第3428497号公報 日立電線誌 No.28(2007年)
前述してきた発明および公知例に記載された技術が抱えている問題点を、以下に説明する。従来の技術では、背景技術の項で説明したトルクがその一例である力や、力によって測定対象物に誘起される変形または変位を、高感度かつ高精度で測定するために、測定対象物(前述したトルクセンサではトルク伝達軸に相当する。)に透磁率変化の大きい磁気異方性部を設ける必要がある。要求される感度が高ければ高いほど、より大きな磁気異方性部分を必要とし、要求精度が高いほど、磁気異方性部にはより高い加工精度が求められる。また、磁気異方性部は軸に応力に敏感な磁歪合金の薄帯(特公平3−26339号)を接着固定する方法、ナーリング加工溝を設ける方法、磁歪合金材料を軸に直接成膜する方法などが知られている。磁気異方性部の加工が困難な軸や、自動車のトルク伝達軸のように、耐環境性の点で幅広い耐久性を要求される部材では、磁気異方性部の長期信頼性(極端な場合には磁気異方性部が軸から剥落する。)を含めて、安定した動作を保証することが難しい場合がある。燃料噴射量制御による、自動車特に大型トラックの駆動トルク適正化技術が、地球環境保護の観点から極めて重要かつ早急な対応を求められているにもかかわらず、未だに実用化されていない事実はこの磁気異方性部の存在にあるといっても過言ではない。
また、従来のトルク測定が磁歪効果、すなわちトルク伝達軸に発生する引張歪みとそれに直交する圧縮歪みがそれぞれ透磁率の増加をもたらす現象に基づいている。透磁率が増加する方向に磁束が通過するようにコイルを設置すると、コイルのインダクタンスLが増加し、逆に透磁率が低下する方向に対しては、Lが減少することになる。このLの増減をブリッジ接続し、差動電圧をロックインアンプ等で増幅することにより、トルクに比例した出力電圧を測定することができる原理である。したがって、従来の測定方法では、測定対象物は磁性体に限定されるか、もしくは磁気異方性部を軸に設ける必要がある。
さらに、従来のセンサや測定方法では、測定対象物の振動の影響が直接的なかたちでトルク測定結果に反映することも課題である。特に、自動車のエンジン出力軸のトルク検出では、走行中の車体振動の影響を排除することも技術的な課題とされている。
以上述べてきた従来技術の問題点、すなわち本発明が解決しよとする課題を整理すると、以下のようである。
1.高感度化、高精度化のために磁気異方性部を測定対象物に設ける必要がある。
2.磁気異方性部の長期信頼性等を考慮すると、自動車のトルク伝達軸のような高耐久性と高信頼性を要求される部品には磁気異方性部を使用したセンサが適用できない場合がある。
3.測定対象が磁気異方性部も含めた磁性体に限定される。
4.測定対象物の振動が力や変位の測定結果に影響する。
本発明は上記の如き実情にかんがみこれらの課題を解決することを目的とされて創作されたものであって、請求項1の発明は、測定対象物に作用する力やトルク、または測定対象物の変形または変位を検出する力または変位を検出するセンサにおいて、該測定対象物に対向するように配置したコイル、もしくは該測定対象物を内部に包含したソレノイド型コイルと、該センサコイルもしくはソレノイド型コイルに直列、或いは並列に接続されたキャパシタンスと、該コイルと該キャパシタンスからなる共振回路に対して任意の波形と周波数の駆動信号を複数回、パルス状に印加する駆動回路と、共振回路の発振波形の位相変化をカウンタ値に変換し、印加した駆動信号の数に応じて該カウンタ値を積算する積算回路を備え、該測定対象物に作用する力やトルク、または該測定対象物の変形や変位を検知することを特徴とする力および変位の検出方法である。
請求項2の発明は、請求項第1項記載の力および変位の検出方法において、測定対象物に作用する力やトルク、または測定対象物の変形や変位に応じて、共振回路に対して印加する駆動信号を自動的に変化させることを特徴とする力および変位の検出方法である。
請求項3の発明は、請求項第1項記載の力および変位の検出方法において、測定対象物に作用する力やトルク、または測定対象物の変形や変位の経時変化を蓄積、解析する集積回路からの命令に応じて、共振回路に対して印加する駆動信号を自動的に変化させることを特徴とする力および変位の検出方法である。
請求項4の発明は、測定対象物に作用する力やトルク、または測定対象物の変形または変位を検出する力または変位を検出するセンサにおいて、該測定対象物に所定の距離を置いて対向するように配置した第1コイルと、該測定対象物を内部に包含した第2ソレノイド型コイルと、該第1コイルと該第2ソレノイド型コイルに直列、或いは並列に接続されたキャパシタンスと、該第1コイルと該第2ソレノイド型コイルと該キャパシタンスからなる共振回路に対して任意の波形と周波数の駆動信号を複数回、パルス状に印加する駆動回路と、共振回路の発振波形の位相変化をカウンタ値に変換し、印加した駆動信号の数に応じて該カウンタ値を積算する積算回路を備え、該測定対象物に作用する力やトルク、または該測定対象物の変形や変位を検知することを特徴とする力および変位の検出方法である。
請求項5の発明は、請求項第4項記載の力および変位の検出方法において、測定対象物に作用する力やトルク、または測定対象物の変形や変位に応じて、共振回路に対して印加する駆動信号を自動的に変化させることを特徴とする力および変位の検出方法である。
請求項6の発明は、請求項第1項記載の力および変位の検出方法において、測定対象物に作用する力やトルク、または測定対象物の変形や変位の経時変化を蓄積、解析する集積回路からの命令に応じて、共振回路に対して印加する駆動信号を自動的に変化させることを特徴とする力および変位の検出方法である。
以上のような状況に鑑み、これらの技術課題を解決すること目的として、創作した本発明の力および変位の検出方法の主要な点は、
1.測定対象物に作用する力やトルク、または測定対象物の変形または変位を検出する力または変位を検出するセンサにおいて、該測定対象物に対向するように配置したコイル、もしくは該測定対象物を内部に包含したソレノイド型コイルと、該センサコイルもしくはソレノイド型コイルに直列、或いは並列に接続されたキャパシタンスと、該コイルと該キャパシタンスからなる共振回路に対して任意の波形と周波数の駆動信号を複数回、パルス状に印加する駆動回路と、共振回路の発振波形の位相変化をカウンタ値に変換し、印加した駆動信号の数に応じて該カウンタ値を積算する積算回路を備え、該測定対象物に作用する力やトルク、または該測定対象物の変形や変位を検知することを特徴とする力および変位の検出方法
2.測定対象物に作用する力やトルク、または測定対象物の変形または変位を検出する力または変位を検出するセンサにおいて、該測定対象物に所定の距離を置いて対向するように配置した第1コイルと、該測定対象物を内部に包含した第2ソレノイド型コイルと、該第1コイルと該第2ソレノイド型コイルに直列、或いは並列に接続されたキャパシタンスと、該第1コイルと該第2ソレノイド型コイルと該キャパシタンスからなる共振回路に対して任意の波形と周波数の駆動信号を複数回、パルス状に印加する駆動回路と、共振回路の発振波形の位相変化をカウンタ値に変換し、印加した駆動信号の数に応じて該カウンタ値を積算する積算回路を備え、該測定対象物に作用する力やトルク、または該測定対象物の変形や変位を検知することを特徴とする力および変位の検出方法
である。これらの発明により、前述した技術的な課題を解決することができる。その原理を以下に説明する。
測定対象物に作用する力やトルク、または測定対象物の変形や変位によってコイルに生じるインダクタンスの変化をΔLとする。全インダクタンス変化ΔLは、測定対象物の透磁率変化に起因するインダクタンス変化ΔLと、測定対象物の透磁率以外の物性値例えば導電率の変化に起因するインダクタンス変化ΔLに分けることができる。すなわち、
ΔL=ΔL+ΔL
である。
一般に、ΔLはΔLに比較して極めて小さいことから、従来の測定方法ではΔLは無視されてきた。しかし、本発明のように、駆動信号を複数回に分け、パルス状信号として、共振回路に印加でき、かつ複数回の駆動信号による位相変化を積算できる検出方法を適用することにより、後述するアルミニウム合金製のトルク伝達軸についてトルクが測定できるになる。すなわち、ΔLの測定を行うことができる。特別な磁気異方性部を測定対象物に設ける必要がなく、したがって自動車のトルク伝達軸のような高耐久性と高信頼性を要求される部品にも適用可能で、かつ測定対象物が後述する実施例に記載するアルミニウムのような非磁性体やオーステナイト系ステンレス鋼のような磁性の弱い材料についても適用可能な力および変位の検出方法を提供するものである。
また、2)項に記述した検知方法を適用すると、測定対象物を内部に包含した第2ソレノイド型コイルが力または変位と、測定対象物の振動を、測定対象物に対向するように配置した第1コイルが測定対象物の振動のみを測定することから、第2ソレノイド型コイルの出力信号から第1コイルの出力信号を減算することにより、振動項を除去することができる。第1コイルと第2ソレノイド型コイルに同位相で重畳しているその他のノイズ信号も減算処理によって除去できる効果も有している。
本発明の最大の効果は前述したように、
1.測定対象物に磁性を問わず、また測定対象物に磁気異方性部を設けるような特殊な加工が不要である。
点にある。この最大の効果から、
2.センサ部を作製するためのコストが削減でき、また共振回路、駆動岐路および1チップマイコンの低コストかつ簡単な機器構成で高精度の力および変位検出機器を提供できる。
ことが、副次的ではあるが、大きな効果が得ることができる。
その他の効果としては、次の2つの効果が挙げられる。
1.測定対象物の材料特性、測定条件、測定環境に合わせた駆動信号を任意で選択できるため、常に高感度かつ高精度の測定を行うことができる。
2.駆動信号を繰り返し印加し、単発の駆動信号によって生じる出力信号を積算する形式の検知方式であるため、瞬間的に発生するノイズを積算処理することによって除去できる。
図1は、本発明の効果を説明するために使用したトルク測定装置の構成を示す図面である。 図2は、S45C製トルク伝達軸にソレノイド型コイルを設置した状態を示す写真である。 図3は、AL5056製トルク伝達軸に非ソレノイド型コイルを設置した状態を示す写真である。 図4は、本発明の一実施形態の回路系を示す図面である。 図5は、本発明のもう一の実施形態の回路系を示す図面である。 図6は、出力信号の減衰状態と複数回の駆動信号を印加する点を示す図面である。 図7は、パルス幅5μsec、振幅5Vの矩形パルス信号を駆動信号として5回繰返し印加した場合の、トルク変化に伴う出力信号の変化を示す図面である。 図8は、振幅5V、パルス幅5μsecと20μsecと変化させた矩形パルス信号を駆動信号として5回繰返し印加した場合のSUS304トルク伝達軸についてのトルクと出力信号の変化を示す図面である。 図9は、振幅5V、パルス幅5μsecの矩形パルス信号を駆動信号として2回、5回、および10回繰返し印加した場合のS45Cトルク伝達軸についてのトルクと出力信号の変化を示す図面である。 図10は、測定対象物の振動など外乱ノイズを除去するために考案した本発明のもう一つの実施形態を示すトルク伝達軸とソレノイド型コイルと非ソレノイド型コイルを設置した状態を示す写真である。
符号の説明
1 トルク伝達軸
2 コイル
3 歪ゲージ式力センサ
4 ハンドル
5 片持ちはり
発明を実施するための形態
本発明の効果を実証するために、図1に示す測定装置を用いて、トルク測定を行った。測定対象物であるトルク伝達軸1は、普通炭素鋼S45C(強磁性体)、オーステナイト系ステンレス鋼SUS304(局部的にマルテンサイトが析出しているため、弱い磁性を有する。)およびアルミニウム合金AL5056(非磁性体)の3種類の材料で作製した。なお、自動車用エンジン出力軸には一般に高張力鋼が用いられるが、基本的な化学組成や磁気特性は普通炭素鋼と同様であることから、本実験では普通炭素鋼S45Cで代用した。トルク測定用のコイル2が設置されている部分のトルク伝達軸の直径は10mmである。
上記3種類のトルク伝達軸の特性に応じて、3種類のコイルを作製した。S45C鋼製のトルク伝達軸用コイルはソレノイド型であり、直径100μmの銅線を使用し、巻数は1300ターンである。SUS304製のトルク伝達軸用コイルはソレノイド型であり、直径100μmの銅線を使用し、巻数は1000ターンである。また、AL5056製のトルク伝達軸用コイルは非ソレノイド型であり、直径50μmの銅線を使用し、巻数は400ターンである。なお、第2図にS45C製トルク伝達軸にソレノイド型コイルを設置した状態の写真を、図3にAL5056製のトルク伝達軸に非ソレノイド型コイルを設置した状態の写真をそれぞれ示す。
ハンドル4を回転することによって荷重の負荷と除荷、すなわちトルクの負荷と除荷を行い、負荷と除荷に伴うトルクのヒステリシス誤差を評価することができる。歪ゲージ式力センサ3で測定した力に、片持ちはり5の長さを乗じることによってトルク伝達軸に作用するトルクが求められる。
図4は、本発明の一実施形態の回路系を示す図面である。図5は、本発明のもう一実施形態の回路系を示す図面である。また、図6は1回の駆動信号を印加した場合の出力信号の減衰状態を示す。複数回の駆動信号を印加する場合には図6に示すA点、すなわち、第1周期目の信号がゼロクロスする点で、次の駆動信号をコイルに印加する形式で測定を行った。
本発明の実施例の効果を比較、検討するための比較試料は、市販の磁歪式トルクセンサと専用の検出回路を使用した。磁歪式トルクセンサは基板コイル、磁性リング、センサヘッドの3体構造であり、円筒状に加工した磁性リングの内面に、フレキシブル基板を接着する構成である。また、センサヘッドはブリッジ回路を構成するフレキシブル基板を積層し、一体化したものである。使用した磁歪式トルクセンサの主要な仕様を以下に示す。
・トルク検出範囲:−100〜+100Nm
・応答性:5msec以下
・検出感度:0.2mV/Nm
・ヒステリシス誤差:±2%FS以下(FS:フルスケール)
・角度依存性誤差:±3%FS以下
・温度ドリフト誤差:±3%FS以下
・使用温度範囲:−20〜+120℃
なお、この磁歪式トルクセンサは汎用仕様ではなく、自動車用エンジン出力軸に適用できる仕様をほぼ満足している優れたトルクセンサである。以下に、上記実施例と比較例についてトルク測定を行い、本発明の効果を説明する。
パルス幅5μsec、振幅5Vの矩形パルス信号を駆動信号として5回繰返し、共振回路に印加した場合のトルクに伴う出力信号の変化を図7に示す。本発明により、トルク伝達軸の特性、特に磁気特性に依存せず、3種類のトルク伝達軸について良好な直線性を有したトルク測定を行えることがわかる。いずれのトルク伝達軸においても直線性は優れており、最も高出力のS45C鋼についての直線性が±1%FS以下、SUS304が±2%FS以下、Al5056が±3.5%FS以下を達成している。同様の測定を比較試料について行ったところ、S45C鋼については、±1%FS以下の極めて良好な直線性を有した測定結果が得られたが、SUS304とAl5056については測定することはできなかった。図7と同様の測定条件でトルクの負荷と除荷を10往復繰返し行い、そのヒステリシス誤差を測定したところ、S45C鋼についてのヒステリシス誤差は±2%FS以下、SUS304についてのヒステリシス誤差は±3.5%FS以下、AL5056についてのヒステリシス誤差は±4.5%FS以下であった。なお、同一条件で測定した比較試料のヒステリシス誤差は、S45C鋼についてのヒステリシス誤差が±2%FS以下であった。以上の測定結果より、磁性体であるS45C鋼製トルク伝達軸に関しては、本発明の品と実施例と従来の磁歪式トルクセンサは同程度の性能を有していることがわかる。また、非磁性体や磁性の弱い材料で作製したトルク伝達軸に対しては本発明が測定可能であるのに対して、従来センサでは非磁性体の弱磁性体の測定は不可能であり、本発明品が際立って優れた効果を有していることがわかる。
振幅5V、パルス幅5μsecと20μsecと変化させた矩形パルス信号を駆動信号として5回繰返し、共振回路に印加した場合のSUS304トルク伝達軸についてのトルクと出力信号の変化を第8図に示す。20μsec信号印加がより高出力が得られることは投入エネルギーが高いことを考えれば当然の結果であり、高出力ゆえに、20μsec信号印加でより良好な直線性とヒステリシス誤差特性が得られる。一方、5μsecが4倍の周波数応答性を有しているのに対して、出力の減少は高々20%程度であることから、測定感度と測定精度を優先するか、測定周波数を優先するのか、所望の測定値や、その測定値に基づいた機器の制御条件に応じて測定条件を適宜選択できることも本発明の効果であることがわかる。
振幅5V、パルス幅5μsecの矩形パルス信号を駆動信号として2回、5回、および10回繰返し印加した場合のS45Cトルク伝達軸についてのトルクと出力信号の変化を第9図に示す。印加回数を増すごとに、高出力が得られることは投入エネルギーが高いことを考えれば当然の結果であり、高出力ゆえに、良好な直線性とヒステリシス誤差特性が得られることも前述した。したがって、より高感度で高精度の測定を求める場合には駆動信号印加回数を多くすればよい。また、駆動信号印加回数を増加すると、突発的に発生するノイズ信号が積算処理過程で除去される効果もあり、ノイズ特性も向上する。ただし、周波数応答性は印加回数に応じて低下していくことになる。前述したパルス幅と同様、駆動信号印加回数を設定できることは、所望の測定値や、その測定値に基づいた機器の制御条件に応じて測定条件を適宜選択できるという点で、本発明の大きな効果である。なお、駆動信号のパルス幅や印加回数を変化することができない比較試料においては、このような効果を得ることができないことは明らかである。
図10は、測定対象物の振動など外乱ノイズを除去するために考案した本発明のもう一つの実施形態を示すトルク伝達軸とソレノイド型コイルと非ソレノイド型コイルを設置した状態を示す写真である。第10図に示した構成のS45C鋼製トルク伝達軸をセッティングしたトルク測定装置全体を振動台の上に載せ、時速100kmで直線の高速道路上を走行する自動車のエンジン出力軸が受ける振動を模した振動波形で振動台を振動させ、トルク測定を行った。なお、第1の非ソレノイド型コイルは、直径50μmの銅線を使用し、巻数は300ターンであり、第2のソレノイド型コイルはS45C鋼に用いてきたものと同様の直径100μmの銅線を使用し、巻数1300ターンである。駆動信号はパルス幅20μsec、振幅5V、印加回数は5回である。第1の非ソレノイドコイルを適用しない場合には、測定信号に振動信号が重畳し、トルクを測定することは困難であった。一方、第2のソレノイドコイルからの出力信号から第1の非ソレノイドコイル信号を減算処理することによって、直線性±4%FS以下、ヒステリシス誤差±6%以下の性能でトルク測定を行うことができた。また、比較試料では振動条件下でのトルク測定は困難であった。これより、本発明のもう一つの実施形態を適用することにより、振動の無い状態に比較すると、性能は劣るものの、振動条件下でも実用上許容できる性能と仕様でトルク測定が可能であることが明らかとなった。

Claims (6)

  1. 測定対象物に作用する力やトルク、または測定対象物の変形または変位を検出する力または変位を検出するセンサにおいて、該測定対象物に対向するように配置したコイル、もしくは該測定対象物を内部に包含したソレノイド型コイルと、該センサコイルもしくはソレノイド型コイルに直列、或いは並列に接続されたキャパシタンスと、該コイルと該キャパシタンスからなる共振回路に対して任意の波形と周波数の駆動信号を複数回、パルス状に印加する駆動回路と、共振回路の発振波形の位相変化をカウンタ値に変換し、印加した駆動信号の数に応じて該カウンタ値を積算する積算回路を備え、該測定対象物に作用する力やトルク、または該測定対象物の変形や変位を検知することを特徴とする力および変位の検出方法。
  2. 請求項第1項記載の力および変位の検出方法において、測定対象物に作用する力やトルク、または測定対象物の変形や変位に応じて、共振回路に対して印加する駆動信号を自動的に変化させることを特徴とする力および変位の検出方法。
  3. 請求項第1項記載の力および変位の検出方法において、測定対象物に作用する力やトルク、または測定対象物の変形や変位の経時変化を蓄積、解析する集積回路からの命令に応じて、共振回路に対して印加する駆動信号を自動的に変化させることを特徴とする力および変位の検出方法。
  4. 測定対象物に作用する力やトルク、または測定対象物の変形または変位を検出する力または変位を検出するセンサにおいて、該測定対象物に所定の距離を置いて対向するように配置した第1コイルと、該測定対象物を内部に包含した第2ソレノイド型コイルと、該第1コイルと該第2ソレノイド型コイルに直列、或いは並列に接続されたキャパシタンスと、該第1コイルと該第2ソレノイド型コイルと該キャパシタンスからなる共振回路に対して任意の波形と周波数の駆動信号を複数回、パルス状に印加する駆動回路と、共振回路の発振波形の位相変化をカウンタ値に変換し、印加した駆動信号の数に応じて該カウンタ値を積算する積算回路を備え、該測定対象物に作用する力やトルク、または該測定対象物の変形や変位を検知することを特徴とする力および変位の検出方法。
  5. 請求項第4項記載の力および変位の検出方法において、測定対象物に作用する力やトルク、または測定対象物の変形や変位に応じて、共振回路に対して印加する駆動信号を自動的に変化させることを特徴とする力および変位の検出方法。
  6. 請求項第1項記載の力および変位の検出方法において、測定対象物に作用する力やトルク、または測定対象物の変形や変位の経時変化を蓄積、解析する集積回路からの命令に応じて、共振回路に対して印加する駆動信号を自動的に変化させることを特徴とする力および変位の検出方法。
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