JP2012123302A - 緑色着色組成物および有機エレクトロルミネッセンス表示装置用カラーフィルタ - Google Patents
緑色着色組成物および有機エレクトロルミネッセンス表示装置用カラーフィルタ Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】本発明は、少なくともシアン色色材および黄色色材を含有し、ピーク波長が520nm〜540nmの範囲内にあり、ピーク波長の透過率を70%とした際の、波長510nmの透過率が40%以下、波長560nmの透過率が40%以下となる分光特性を有することを特徴とする緑色着色組成物を提供することにより、上記課題を解決する。
【選択図】図4
Description
なお、液晶表示装置に用いられるカラーフィルタにおいても、白色光をカラーフィルタで分光するため、カラーフィルタを構成する緑色着色層には上記のような分光特性が要求される。
本発明の緑色着色組成物は、2つの実施態様を有する。以下、各実施態様に分けて説明する。
本実施態様の緑色着色組成物は、少なくともシアン色色材および黄色色材を含有し、上述の分光特性を有することを特徴とするものである。
以下、本実施態様の緑色着色組成物の分光特性および組成について説明する。
本実施態様の緑色着色組成物は、上述の分光特性を有していればよい。ピーク波長は520nm〜540nmの範囲内であればよいが、中でも525nm〜535nmの範囲内であることが好ましい。ピーク波長の透過率を70%とした際の、波長510nmの透過率は40%以下であればよいが、中でも35%以下であることが好ましい。また、ピーク波長の透過率を70%とした際の、波長560nmの透過率は40%以下であればよいが、中でも35%以下であることが好ましい。
ここで、上記緑色着色組成物透過率測定用サンプルは、次のようにして形成することができる。まず、本実施態様の緑色着色組成物を、厚さ0.7mmのガラス基板上にスピンコート法で塗布し、80℃で3分間の条件でプリベークする。次いで、紫外線露光(100mJ/cm2)した後、アルカリ現像し、その後200℃で30分間焼成する。その際、ピーク波長の透過率が70%となる膜厚が得られるよう、スピンコート法の塗布条件を適宜変更することで、所望の緑色着色組成物透過率測定用サンプルを形成することができる。
本実施態様の緑色着色組成物は、少なくともシアン色色材および黄色色材を含有していればよく、通常はこれらの色材をバインダ樹脂に分散または溶解させたものとなる。また、本実施態様の緑色着色組成物は、必要に応じて、溶剤、光重合開始剤、分散剤を含有していてもよく、さらには増感剤、塗布性改良剤、現像改良剤、架橋剤、重合禁止剤、可塑剤、難燃剤等を含有していてもよい。
以下、色材およびバインダ樹脂について説明する。
本実施態様の緑色着色組成物は、色材として、シアン色色材および黄色色材を含有する。以下、シアン色色材および黄色色材に分けて説明する。
本実施態様に用いられるシアン色色材としては、顔料および染料のいずれも使用することができる。
ここで、上記シアン色色材透過率測定用サンプルは、次のようにして形成することができる。まず、色材としてシアン色色材のみを用いる以外は、本実施態様の緑色着色組成物と同様にして、シアン色着色組成物を調製する。次に、シアン色着色組成物を、厚さ0.7mmのガラス基板上にスピンコート法で塗布し、80℃で3分間の条件でプリベークする。次いで、紫外線露光(100mJ/cm2)した後、アルカリ現像し、その後200℃で30分間焼成する。その際、ピーク波長の透過率が90%となる膜厚が得られるよう、スピンコート法の塗布条件を適宜変更することで、所望のシアン色色材透過率測定用サンプルを形成することができる。
本実施態様に用いられる黄色色材としては、顔料および染料のいずれも使用することができる。
ここで、上記黄色色材透過率測定用サンプルは、次のようにして形成することができる。まず、色材として黄色色材のみを用いる以外は、本実施態様の緑色着色組成物と同様にして、黄色着色組成物を調製する。次に、黄色着色組成物を、厚さ0.7mmのガラス基板上にスピンコート法で塗布し、80℃で3分間の条件でプリベークする。次いで、紫外線露光(100mJ/cm2)した後、アルカリ現像し、その後200℃で30分間焼成する。その際、ピーク波長の透過率が90%となる膜厚が得られるよう、スピンコート法の塗布条件を適宜変更することで、所望の黄色色材透過率測定用サンプルを形成することができる。
本実施態様の緑色着色組成物は、シアン色色材および黄色色材の他に、調色用に緑色色材を含有していてもよい。
緑色色材としては、顔料および染料のいずれも使用することができる。具体的に、緑色色材としては、C.I.ピグメントグリーン7などの緑色顔料が挙げられる。
本実施態様に用いられるバインダ樹脂としては、例えば、アクリレート系、メタクリレート系、ポリ桂皮酸ビニル系、もしくは環化ゴム系等の反応性ビニル基を有する感光性樹脂が用いられる。また、例えば、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリアクリレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルピロリドン樹脂、ヒドロキシエチルセルロース樹脂、カルボキシメチルセルロース樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、マレイン酸樹脂、ポリアミド樹脂等も用いることができる。
本実施態様の緑色着色組成物は、多色塗り分け方式の有機EL表示装置に用いられるカラーフィルタを構成する緑色着色層の形成に好適である。
本実施態様の緑色着色組成物は、β型銅フタロシアニン、β型亜鉛フタロシアニン、塩素化亜鉛フタロシアニン、または無金属フタロシアニンのいずれかのシアン色色材と、C.I.ピグメントイエロー139の黄色色材とを含有することを特徴とするものである。
なお、シアン色色材、黄色色材、およびバインダ樹脂については、上記第1実施態様に記載したものと同様であるので、ここでの説明は省略する。
なお、緑色色材については、上記第1実施態様に記載したものと同様であるので、ここでの説明は省略する。
次に、本発明の有機EL表示装置用カラーフィルタについて説明する。
本発明の有機EL表示装置用カラーフィルタは、2つの実施態様を有する。以下、各実施態様に分けて説明する。
本実施態様の有機EL表示装置用カラーフィルタは、少なくとも緑色を含む複数色の発光層が平面的に配列された有機EL表示装置に用いられ、透明基板と、上記透明基板上に形成され、少なくとも緑色を含む複数色の着色層とを有する有機EL表示装置用カラーフィルタであって、緑色の上記着色層は、少なくともシアン色色材および黄色色材を含有し、上述の分光特性を有することを特徴とするものである。
図1は、本実施態様の有機EL表示装置用カラーフィルタの一例を示す概略断面図である。図1に例示するように、有機EL表示装置用カラーフィルタ1は、透明基板2と、この透明基板2上に形成された遮光部3と、遮光部3の開口部に形成され、赤色着色層4R、緑色着色層4Gおよび青色着色層4Bを含む三色の着色層4とを備えている。そして、緑色着色層4Gは、少なくともシアン色色材および黄色色材を含有し、所定の分光特性を有している。
以下、本発明の有機EL表示装置用カラーフィルタにおける各構成について説明する。
本実施態様に用いられる着色層は、透明基板上に形成され、少なくとも緑色を含む複数色の着色層から構成されるものである。
着色層は、少なくとも緑色着色層を有していればよく、一般に、赤色着色層、緑色着色層および青色着色層の3色の着色層から構成される。
着色層の膜厚は、通常、1μm〜5μm程度で設定される。
着色層の形成方法としては、カラーフィルタにおける一般的な着色層の形成方法と同様とすることができ、例えばフォトリソグラフィー法、インクジェット法、印刷法等が挙げられる。
以下、緑色着色層、赤色着色層および青色着色層に分けて説明する。
本実施態様に用いられる緑色着色層は、少なくともシアン色色材および黄色色材を含有し、ピーク波長が520nm〜540nmの範囲内にあり、ピーク波長の透過率を70%とした際の、波長510nmの透過率が40%以下、波長560nmの透過率が40%以下となる分光特性を有するものである。
なお、緑色着色層の分光特性については、上述の緑色着色組成物の分光特性と同様であるので、ここでの説明は省略する。
ここで、分光特性は、顕微分光装置OSP−SP2000(OLYMPUS社製)を用いて測定した透過率スペクトル、および、接触式膜厚測定装置P−15(KLA−TENCHOR社製)にて測定した膜厚を用い、膜厚調整による色濃度調整シミュレーションによる透過率算出にてピーク波長の透過率を70%に合せることで算出する。
例えば、測定値が膜厚:A(μm)、透過率:α(%)の場合、調整膜厚:B(μm)での透過率:β(%)はβ=α(B/A)となる。ピーク波長の透過率β(%)が70%となるように調整膜厚B(μm)を算出し、算出した調整膜厚B(μm)を用いて各波長での透過率を算出することで、ピーク波長の透過率を70%に合せた際の透過率スペクトルを得ることができる。
赤色着色層および青色着色層の材料としては、カラーフィルタの赤色着色層および青色着色層に一般的に用いられる材料を使用することができる。
本実施態様に用いられる透明基板は、上記着色層を形成可能であり、可視光に対して透明な透明基板であれば特に限定されるものではなく、カラーフィルタに一般的に用いられる透明基板と同様とすることができる。具体的には、石英ガラス、パイレックス(登録商標)ガラス、合成石英板等の可撓性のない透明なリジッド材、あるいは、透明樹脂フィルム、光学用樹脂板等の可撓性を有する透明なフレキシブル材等が挙げられる。
本実施態様の有機EL表示装置用カラーフィルタは、上述の着色層および透明基板以外にも適宜必要な部材を有することができる。例えば、透明基板上に遮光部が形成されていてもよい。
遮光部は、画素を画定するものである。このような遮光部の材料、形状、および形成方法としては、有機EL表示装置用カラーフィルタに一般的に用いられるものと同様とすることができる。
本実施態様の有機EL表示装置用カラーフィルタは、少なくとも緑色を含む複数色の発光層が平面的に配列された有機EL表示装置に用いられる。すなわち、多色塗り分け方式の有機EL表示装置に用いられる。
有機EL素子基板は、有機EL素子を有するものであればよく、例えば、基板と、基板上にパターン状に形成された背面電極層と、背面電極層の開口部に形成された絶縁層と、背面電極層上に形成され、少なくとも緑色を含む複数色の発光層と、発光層上に形成された透明電極層とを有することができる。
以下、有機EL表示装置における有機EL表示装置用カラーフィルタ以外の構成について説明する。
発光層は少なくとも緑色を含む複数色の発光層からなり、複数色の発光層は平面的に配列されるものである。
発光層は、少なくとも緑色発光層を有していればよく、一般に、赤色発光層、緑色発光層および青色発光層の3色の発光層から構成される。
発光層の配列としては、各色の発光層が巨視的に見て平均的に配列されていれば特に限定されるものではなく、例えば、ストライプ配列、モザイク配列、デルタ配列等が挙げられる。
発光層の形成方法としては、カラーフィルタにおける一般的な発光層の形成方法と同様とすることができ、ドライプロセスおよびウェットプロセスのいずれも用いることができる。例えば、インクジェット法、印刷法、フォトリソグラフィー法、マスクを用いた蒸着法等が挙げられる。
以下、緑色発光層、赤色発光層および青色発光層に分けて説明する。
緑色発光層は、短波長域(青)および長波長域(赤)の光を発光しないような発光特性を有することが好ましい。具体的に、緑色発光層は、ピーク波長が525nm〜535nmの範囲内にあり、ピーク波長の発光強度を100%とした際の、波長500nmの発光強度が50%以下、波長560nmの発光強度が50%以下となる発光特性を有すること好ましい。このような発光特性を有する緑色発光層を備える有機EL表示装置に、本実施態様の有機EL表示装置用カラーフィルタが好適だからである。
赤色発光層および青色発光層の材料としては、有機EL表示装置の赤色発光層および青色発光層に一般的に用いられる材料を使用することができる。
発光層と透明電極層または背面電極層との間には、正孔注入層、正孔輸送層、電子注入層、電子輸送層などの電荷注入輸送層が形成されていてもよい。電荷注入輸送層としては、有機EL表示装置に一般的に用いられるものを使用することができる。
透明電極層および背面電極層は、発光層に電圧を印加し、発光層で発光を起こさせるために設けられるものである。透明電極層は、発光層と有機EL表示装置用カラーフィルタとの間に配置される。一方、背面電極層は、発光層と基板との間に配置される。透明電極層および背面電極層としては、有機EL表示装置に一般的に用いられるものを使用することができる。
絶縁層は、隣接する背面電極層間で導通したり、透明電極層および背面電極層間で導通したりするのを防ぐために形成されるものである。絶縁層としては、有機EL表示装置に一般的に用いられるものを使用することができる。
基板としては、透明電極層、発光層および背面電極層等を支持することができるものであればよく、有機EL表示装置に一般的に用いられるものを使用することができる。本実施態様においては、有機EL表示装置用カラーフィルタ側から光が取り出されるため、基板は、透明であっても不透明であってもよい。
シール剤は、有機EL表示装置用カラーフィルタおよび有機EL素子基板の周縁部に形成され、有機EL素子を封止するものである。シール剤としては、有機EL素子が大気中の水分等と接触するのを抑制することができるものであればよく、有機EL表示装置に一般的に用いられるものを使用することができる。
本実施態様の有機EL表示装置用カラーフィルタは、少なくとも緑色を含む複数色の発光層が平面的に配列された有機EL表示装置に用いられ、透明基板と、上記透明基板上に形成され、少なくとも緑色を含む複数色の着色層とを有する有機EL表示装置用カラーフィルタであって、緑色の上記着色層が、β型銅フタロシアニン、β型亜鉛フタロシアニン、塩素化亜鉛フタロシアニン、または無金属フタロシアニンのいずれかのシアン色色材と、C.I.ピグメントイエロー139の黄色色材とを含有することを特徴とするものである。
なお、シアン色色材および黄色色材については、上記「A.緑色着色組成物」の第1実施態様の項に記載したので、ここでの説明は省略する。
また、有機EL表示装置用カラーフィルタのその他の点については、上記第3実施態様と同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
[実施例1]
(カラーフィルタ基板の形成)
基板として、大きさが100mm×100mm、厚みが0.7mmのガラス基板(コーニング社製1737ガラス)を準備した。この基板を定法にしたがって洗浄した後、ネガ型感光性レジスト(東京応化工業(株)製 CFPR DN-83)を塗布し、所定のマスクを介して露光、現像して焼成して、ブラックマトリックスを形成した。
次に、下記組成の赤色着色層用のネガ型感光性樹脂組成物、緑色着色層用のネガ型感光性樹脂組成物、青色着色層用のネガ型感光性樹脂組成物を調製した。
・赤顔料(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製 クロモフタルレッドA2B)
4.8重量部
・黄顔料(BASF社製 パリオトール イエローD1819) 1.2重量部
・分散剤(ビックケミー社製ディスパービック161) 3.0重量部
・モノマー(サートマー社製 SR399) 4.0重量部
・ポリマーI 5.0重量部
・開始剤(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製 イルガキュア907)
1.4重量部
・開始剤(2,2´−ビス(o−クロロフェニル)−4,5,4´,5´−テトラフェニル−1,2´−ビイミダゾール) 0.6重量部
・溶剤(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート) 80.0重量部
・シアン色顔料(BASF社製 ヘリオゲン ブルーL7080(ピグメントブルー15:3、β型銅フタロシアニン顔料)) 4.2重量部
・黄顔料(BASF社製 パリオトール イエロー1820(ピグメントイエロー139)) 1.8重量部
・分散剤(ビックケミー社製ディスパービック161) 3.0重量部
・モノマー(サートマー社製 SR399) 4.0重量部
・ポリマーI 5.0重量部
・開始剤(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製 イルガキュア907)
1.4重量部
・開始剤(2,2´−ビス(o−クロロフェニル)−4,5,4´,5´−テトラフェニル−1,2´−ビイミダゾール) 0.6重量部
・溶剤(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート) 80.0重量部
・青顔料(BASF社製 ヘリオゲン ブルーL6700F) 6.0重量部
・顔料誘導体(アビシア社製 ソルスパース5000) 0.6重量部
・分散剤(ビックケミー社製ディスパービック161) 2.4重量部
・モノマー(サートマー社製 SR399) 4.0重量部
・ポリマーI 5.0重量部
・開始剤(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製 イルガキュア907)
1.4重量部
・開始剤(2,2´−ビス(o−クロロフェニル)−4,5,4´,5´−テトラフェニル−1,2´−ビイミダゾール) 0.6重量部
・溶剤(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート) 80.0重量部
また、黄顔料(BASF社製 パリオトール イエロー1820(ピグメントイエロー139))は、波長560nm〜700nmの平均透過率を98%とした際の、波長530nmの透過率が50%以上、波長495nmの透過率が5%以下となる分光特性を有するものである。
基板として、大きさが100mm×100mm、厚みが0.7mmのガラス基板(コーニング社製1737ガラス)を準備した。この基板を定法にしたがってTFT基板を作製した。
TFT基板上に、DCスパッタリング法により膜厚0.4μmのクロム膜を形成し、さらに連続してスパッタリング法により膜厚150nmのITO膜を形成した。次に、このITO膜上の全面に感光性レジストを塗布し、マスク露光、現像、ITO膜のエッチングを行って、透明電極層を形成した。その後、クロム膜をパターニングするために、ITO膜およびクロム膜の上に感光性レジストを塗布し、マスク露光、現像、クロム膜のエッチングを行って、補助電極を形成した。
ポリイミド系樹脂(東レ社製、DL1602)を用いて絶縁層形成用塗工液を調製した。この絶縁層形成用塗工液をスピンコート法により透明電極層上に塗布した後、プリベーク(100℃、5分間)を行って、厚み1μmの樹脂膜を形成した。次に、マスク露光、現像、ポストベーク(200℃、30分間)を行って、絶縁層を形成した。
次いで、表示領域よりも広い所定の開口部を備えたメタルマスクを介して、真空蒸着法により正孔注入層、各色発光層、電子注入層からなる有機EL層を形成した。
次に、表示領域よりも広い所定の開口部を備えたメタルマスクを介して、真空蒸着法によりマグネシウムと銀とを同時に蒸着(マグネシウムの蒸着速度=1.3nm/秒〜1.4nm/秒、銀の蒸着速度=0.1nm/秒)して成膜した。これにより、隔壁がマスクとなって、マグネシウム/銀化合物からなる厚み200nmの対向電極層を有機EL層上に形成した。
次に、窒素が充填されたグローボックスにてカラーフィルタ基板により封止を行い、有機EL表示装置を得た。
下記の緑色着色層用のネガ型感光性樹脂組成物を使用した以外は、実施例1と同様に実施した。
・シアン色顔料(BASF社製 ヘリオゲン ブルーL7460(ピグメントブルー16、無金属フタロシアニン顔料)) 4.0重量部
・黄顔料(BASF社製 パリオトール イエロー1820(ピグメントイエロー139)) 2.0重量部
・分散剤(ビックケミー社製ディスパービック161) 3.0重量部
・モノマー(サートマー社製 SR399) 4.0重量部
・ポリマーI 5.0重量部
・開始剤(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製 イルガキュア907)
1.4重量部
・開始剤(2,2´−ビス(o−クロロフェニル)−4,5,4´,5´−テトラフェニル−1,2´−ビイミダゾール) 0.6重量部
・溶剤(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート) 80.0重量部
なお、黄顔料(BASF社製 パリオトール イエロー1820(ピグメントイエロー139))については、上述のとおりである。
下記の緑色着色層用のネガ型感光性樹脂組成物を使用した以外は、実施例1と同様に実施した。
・緑顔料(BASF社製 ヘリオゲン グリーンL9361(ピグメントグリーン36、ハロゲン化銅フタロシアニン顔料)) 5.0重量部
・黄顔料(BASF社製 パリオトール イエロー1820(ピグメントイエロー139)) 1.0重量部
・分散剤(ビックケミー社製ディスパービック161) 3.0重量部
・モノマー(サートマー社製 SR399) 4.0重量部
・ポリマーI 5.0重量部
・開始剤(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製 イルガキュア907)
1.4重量部
・開始剤(2,2´−ビス(o−クロロフェニル)−4,5,4´,5´−テトラフェニル−1,2´−ビイミダゾール) 0.6重量部
・溶剤(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート) 80.0重量部
なお、黄顔料(BASF社製 パリオトール イエロー1820(ピグメントイエロー139))については、上述のとおりである。
下記の緑色着色層用のネガ型感光性樹脂組成物を使用した以外は、実施例1と同様に実施した。
・青顔料(BASF社製 ヘリオゲン ブルーL6700F(ピグメントブルー15:6、ε型銅フタロシアニン顔料)) 4.3重量部
・黄顔料(BASF社製 パリオトール イエロー1820(ピグメントイエロー139))1.7重量部
・分散剤(ビックケミー社製ディスパービック161) 3.0重量部
・モノマー(サートマー社製 SR399) 4.0重量部
・ポリマーI 5.0重量部
・開始剤(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製 イルガキュア907)
1.4重量部
・開始剤(2,2´−ビス(o−クロロフェニル)−4,5,4´,5´−テトラフェニル−1,2´−ビイミダゾール) 0.6重量部
・溶剤(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート) 80.0重量部
なお、黄顔料(BASF社製 パリオトール イエロー1820(ピグメントイエロー139))については、上述のとおりである。
上述した実施例1,2および比較例1,2で作製したカラーフィルタ基板の緑色着色層の透過率スペクトルを顕微分光装置OSP−SP2000(OLYMPUS社製)にて測定した。また、有機EL表示装置の緑色発光層の領域の色度をトプコンエンジニアリング(株)製分光放射輝度計SR−3を用いて測定した。この際、比較例1と比較して輝度アップ率を算出した。結果を表1、図4に記す。
2 … 透明基板
3 … 遮光部
4 … 着色層
4R … 赤色着色層
4G … 緑色着色層
4B … 青色着色層
10 … 有機EL表示装置
Claims (9)
- 少なくともシアン色色材および黄色色材を含有し、ピーク波長が520nm〜540nmの範囲内にあり、ピーク波長の透過率を70%とした際の、波長510nmの透過率が40%以下、波長560nmの透過率が40%以下となる分光特性を有することを特徴とする緑色着色組成物。
- 前記シアン色色材が、ピーク波長が480nm〜500nmの範囲内にあり、ピーク波長の透過率を90%とした際の、波長530nmの透過率が60%以上、波長575nmの透過率が20%以下となる分光特性を有し、
前記黄色色材が、波長560nm〜700nmの平均透過率を98%とした際の、波長530nmの透過率が50%以上、波長495nmの透過率が5%以下となる分光特性を有することを特徴とする請求項1に記載の緑色着色組成物。 - 前記シアン色色材が、β型銅フタロシアニン、β型亜鉛フタロシアニン、塩素化亜鉛フタロシアニン、または無金属フタロシアニンであり、前記黄色色材が、C.I.ピグメントイエロー139であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の緑色着色組成物。
- β型銅フタロシアニン、β型亜鉛フタロシアニン、または無金属フタロシアニンのいずれかのシアン色色材と、C.I.ピグメントイエロー139の黄色色材とを含有することを特徴とする緑色着色組成物。
- 少なくとも緑色を含む複数色の発光層が平面的に配列された有機エレクトロルミネッセンス表示装置に用いられ、透明基板と、前記透明基板上に形成され、少なくとも緑色を含む複数色の着色層とを有する有機エレクトロルミネッセンス表示装置用カラーフィルタであって、
緑色の前記着色層は、少なくともシアン色色材および黄色色材を含有し、ピーク波長が520nm〜540nmの範囲内にあり、ピーク波長の透過率を70%とした際の、波長510nmの透過率が40%以下、波長560nmの透過率が40%以下となる分光特性を有することを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス表示装置用カラーフィルタ。 - 前記シアン色色材が、ピーク波長が480nm〜500nmの範囲内にあり、ピーク波長の透過率を90%とした際の、波長530nmの透過率が60%以上、波長575nmの透過率が20%以下となる分光特性を有し、
前記黄色色材が、波長560nm〜700nmの平均透過率を98%とした際の、波長530nmの透過率が50%以上、波長495nmの透過率が5%以下となる分光特性を有することを特徴とする請求項5に記載の有機エレクトロルミネッセンス表示装置用カラーフィルタ。 - 前記シアン色色材が、β型銅フタロシアニン、β型亜鉛フタロシアニン、塩素化亜鉛フタロシアニン、または無金属フタロシアニンであり、前記黄色色材が、C.I.ピグメントイエロー139であることを特徴とする請求項5または請求項6に記載の有機エレクトロルミネッセンス表示装置用カラーフィルタ。
- 少なくとも緑色を含む複数色の発光層が平面的に配列された有機エレクトロルミネッセンス表示装置に用いられ、透明基板と、前記透明基板上に形成され、少なくとも緑色を含む複数色の着色層とを有する有機エレクトロルミネッセンス表示装置用カラーフィルタであって、
緑色の前記着色層が、β型銅フタロシアニン、β型亜鉛フタロシアニン、塩素化亜鉛フタロシアニン、または無金属フタロシアニンのいずれかのシアン色色材と、C.I.ピグメントイエロー139の黄色色材とを含有することを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス表示装置用カラーフィルタ。 - 緑色の前記発光層が、ピーク波長が525nm〜535nmの範囲内にあり、ピーク波長の発光強度を100%とした際の、波長500nmの発光強度が50%以下、波長560nmの発光強度が50%以下となる発光特性を有することを特徴とする請求項5から請求項8までのいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス表示装置用カラーフィルタ。
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