JP2012122389A - 可変容量型ベーンポンプ - Google Patents

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Abstract

【課題】 ポンプ吐出圧にかかわらずポンプ効率の向上を図ることが可能な可変容量型ベーンポンプを提供すること。
【解決手段】 本発明の可変容量型ベーンポンプでは、カムリングの軸方向プレッシャプレート側の端面に、カムリングの径方向外側から径方向内側に向かうほどプレッシャプレートとの軸方向距離が大きくなるように形成されたテーパ部を有することとした。
【選択図】 図4

Description

本発明は、可変容量型ベーンポンプに関する。
従来、可変容量型ベーンポンプとして、特許文献1に記載の技術が知られている。この公報に記載の可変容量型ベーンポンプにあっては、カムリング及びロータの一方側にプレッシャプレートを備え、このプレッシャプレートが吐出側圧力室からの圧力を受けることにより、カムリング及びロータに押し付けられ、カムリングやロータの端面における作動油の漏れを抑制している。
特開2007−170320号公報
プレッシャプレートは外周部分においてアダプタリングと当接し軸方向移動が規制されるとともに、内周部分において駆動軸とは相対移動可能に設けられているため、径方向内側に向かうほど軸方向撓み量が大きくなるように変形する。カムリング及びロータは、アダプタリングに比べ軸方向寸法が小さく形成されているため、カムリング又はロータとプレッシャプレートとの摺動摩擦が過度に発生しないようになっているが、プレッシャプレートの変形量が大きくなると、プレッシャプレートとカムリングの内周側とが接触するようになる。すると、プレッシャプレートの変形は、カムリング内周側で規制されることにより、ここを支持点としてカムリング内周側より内側部分がロータ側に凸の撓みとなる。この撓みのスパンは、プレッシャプレートがカムリング内周側で規制されているため、規制されないものに比べて短くなり、その結果、撓みの傾きが大きくなる。この撓みの傾きが大きいと、プレッシャプレートとロータの間の隙間がロータ外周側においてそれだけ大きくなり、ロータ端面における作動油の漏洩が大きくなるという問題があった。
本発明は、ポンプ吐出圧にかかわらずポンプ効率の向上を図ることが可能な可変容量型ベーンポンプを提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の可変容量型ベーンポンプでは、カムリングの軸方向プレッシャプレート側の端面に、カムリングの径方向外側から径方向内側に向かうほどプレッシャプレートとの軸方向距離が大きくなるように形成されたテーパ部を有することとした。
よって、プレッシャプレートが変形したとしても、プレッシャプレートとカムリングとの干渉が抑制され、プレッシャプレートとロータとの間の軸方向隙間が局所的に大きくなるのを抑制することができ、ロータ端面における作動液の漏洩を抑制することができる。
実施例1の可変容量型ベーンポンプの軸方向断面図(図2のI−I断面図)である。 実施例1の可変容量型ベーンポンプの径方向断面図(図1のII−II断面図)である。 実施例1のアダプタリングとカムリングとプレッシャプレートの位置関係を表す部分拡大図である。 図4は図3におけるIII−III部分拡大断面図である。 実施例1の可変容量型ベーンポンプの概略図である。 実施例2のアダプタリングとカムリングとプレッシャプレートの位置関係を表す部分拡大図である。 実施例3のアダプタリングとカムリングとプレッシャプレートの位置関係を表す部分拡大図である。 実施例4のアダプタリングとカムリングとプレッシャプレートの位置関係を表す部分拡大図である。 実施例5のアダプタリングとカムリングとプレッシャプレートの部分拡大図である。 実施例6のアダプタリングとカムリングとリアボディの部分拡大図である。
〔ベーンポンプの概要〕
図1は、実施例1の可変容量型ベーンポンプ1の軸方向断面図(図2のI−I断面図)、図2は可変容量型ベーンポンプ1の径方向断面図(図1のII−II断面図)である。図2はカムリング4が最もy軸負方向に位置する場合(偏心量最大)を示す。実施例1の可変容量型ベーンポンプ1は、車両に搭載されるパワーステアリング装置に作動液を供給するものであり、図外のエンジンにベルト等を介して駆動されるプーリに駆動軸2が連結されている。図2の断面図は、ポンプ機能の説明を簡便にするべく、油路構成等を概略的に示すものである。尚、駆動軸2の軸方向をx軸とし、ポンプボディ10に対して駆動軸が挿入される方向を正方向とする。また、カムリング4の揺動を規制するスプリング201(図2参照)の軸方向であってカムリング4を付勢する方向をy軸負方向、x,y軸と直行する軸であって吸入通路IN側をz軸正方向とする。実施例1のベーンポンプは、車両に搭載されるパワーステアリング装置に作動液を供給する可変容量型ベーンポンプであり、リザーバタンクRESから吸入した作動液を必要な圧に昇圧し、必要な流量をパワーステアリング装置に供給する。
ベーンポンプ1は、駆動軸2と、ロータ3と、カムリング4と、アダプタリング5と、ポンプボディ10とを有する。駆動軸2はエンジンとプーリを介して接続され、ポンプボディ10に回転自在に支持される。ロータ3は、駆動軸によって回転駆動される回転体であり、このロータ3の外周には軸方向溝である複数のスリット31が放射状に形成されている。この各スリット31には、ロータ3と略同じx軸方向長さを有する板状のベーン32が径方向に進退自在に挿入される。また、各スリット31の内径側端部には背圧室33が設けられ、作動油が供給されてベーン32を径方向外側に付勢する。
ポンプボディ10はフロントボディ11及びリアボディ12から形成されている。フロントボディ11はx軸正方向側に開口する有底カップ形状であり、底部111には円盤状のプレッシャプレート6が収装されている。フロントボディ11とリアボディ12は複数のボルトによって締結固定されている。このフロントボディ11内周部及びリアボディ12側面により隔成された空間には、ポンプ要素収容部112が形成されている。このポンプ要素収容部112内であって、プレッシャプレート6のx軸正方向側には、アダプタリング5、カムリング4及びロータ3が収装されている。リアボディ12は、x軸正方向側からアダプタリング5,カムリング4及びロータ3と液密に当接し、アダプタリング5,カムリング4及びロータ3はプレッシャプレート6及びリアボディ12に狭持される。言い換えると、ポンプボディ10は、筒状部であるポンプ要素収容部112の軸方向一端側に設けられた底部111を有し、筒状部の軸方向他端側に開口部が形成されるフロントボディ11と、フロントボディ11の開口部を閉塞するリアボディ12から構成されている。
アダプタリング5は、筒状部であるポンプ要素収容部112内に設けられ、内部にカムリング収容部54(収容空間)が形成される円環状の部材である。尚、アダプタリング5の形状は、内部に収容空間が形成されるように少なくとも円弧形状の部分を備えていればよく、リング状に限らずCリング状に形成されていてもよい。アダプタリング5のy軸正方向端部には、径方向貫通孔51が設けられている。また、フロントボディ11のy軸正方向端部にはプラグ部材挿入孔114が設けられ、有底カップ形状のプラグ部材70が挿入されてフロントボディ11と外部との液密性を確保する。このプラグ部材70の内周にはスプリング201がy軸方向に伸縮可能に挿入され、アダプタリング5の径方向貫通孔51を貫通してカムリング4に当接し、y軸負方向へ付勢する。スプリング201は揺動量が最大となる方向にカムリング4を付勢し、圧力の安定しないポンプ始動時において吐出量(カムリング揺動位置)を安定させるものである。
アダプタリング5の内部にはカムリング収容部54が形成されている。このカムリング収容部54内に駆動軸2に対して移動可能に設けられたカムリング4を有し、ロータ3及びベーン32と共に複数のポンプ室(後述するBz+,Bz−,By+,By−)を形成する。カムリング4は、アダプタリング5のカムリング収容部54内に移動可能に設けられ、軸方向長さがアダプタリング5の軸方向長さよりも短くなるように形成された環状の部材である。カムリング収容部54内で、かつ、カムリング4の外周側に設けられ、複数のポンプ室の容積が増大する方向にカムリング4が移動するとき内部容積が減少する側に第1流体圧室A1が形成されている。カムリング収容部54内で、かつ、カムリング4の外周側に設けられ、複数のポンプ室の容積が増大する方向にカムリング4が移動するとき内部容積が増大する側に第2流体圧室A2が形成されている。
図3は実施例1のアダプタリングとカムリングとプレッシャプレートの位置関係を表す部分拡大図、図4は図3におけるIII−III部分拡大断面図である。尚、図3はアダプタリング5とカムリング4をリアボディ12側から見た図であるため、プレッシャプレート6に形成される溝等は点線で示す。カムリング4のプレッシャプレート6と向き合う端面4c(図3の斜線領域参照)には、カムリング4の径方向外側から径方向内側に向かうほどプレッシャプレート6との軸方向距離が大きくなるように形成されたテーパ部4c1がカムリング4の全周に亘って形成されている。アダプタリング5とカムリング4の間であって駆動軸2よりも吸入領域側において第1流体圧室A1と第2流体圧室A2とを隔成するシール部材50を有する。アダプタリング5は、シール部材50よりも第2流体圧室A2側の内周縁56が第1流体圧室A1の内周縁55よりも半径が大きくなるように形成されている。
(フロントボディの構成)
フロントボディ11には、駆動軸2を軸支する軸支部117が形成されている。この軸支部117は底部111に貫通形成されている。軸支部117のプーリ側端部にはオイルシール2aが設けられ、ベーンポンプ内の液密性を確保している。フロントボディ11のz軸正方向側には第1流体圧室A1内の圧力を制御することによりカムリング4の偏心量を制御する圧力制御手段である制御弁7を収装する弁収装孔116と、吸入通路INからの作動油を制御弁7に導入する制御弁用吸入油路115と、第1流体圧室A1内に制御圧を吐出する制御圧油路113とを有する。また、底部111には、後述するプレッシャプレート6の第2吸入口62と対向する位置に窪ませて形成された吸入溝111bと、第2吐出口63と対向する位置に窪ませて形成された吐出溝111aと、吐出溝111aに接続されパワーステアリング装置に作動液を送出する吐出通路OUTとを有する。吸入溝111bには潤滑油路80がx軸に対して斜めに穿設され、オイルシール2aへ潤滑油を供給している。
(プレッシャプレートの構成)
プレッシャプレート6は、筒状部であるポンプ要素収容部112内に設けられ、アダプタリング5と底部111との間に配置されている。また、プレッシャプレート6は、アダプタリング5の軸方向一方側の端面と当接する当接部であるx軸正方向側側面61と、駆動軸2が貫通可能に形成された孔部であって駆動軸2と軸方向に相対移動可能となるように形成された貫通孔66を有する。プレッシャプレート6のx軸正方向側面61には、z軸方向上方であって円弧状に配置された第2吸入口62と、z軸方向下方であって円弧状に配置された第2吐出口63と、背圧室33に吐出圧を導入する吸入側背圧溝64及び吐出側背圧溝65とが形成されている。第2吸入口62は、カムリング4の軸方向一端面に対向するように配置され、駆動軸2の回転に伴い複数のポンプ室の容積が増大する吸入領域に開口するように形成されている。略半円状に形成された第2吸入口62の前半領域(第2流体圧室側)には前半部第2吸入口62aが形成され、後半領域には後半部第2吸入口62bが形成されている。また、プレッシャプレート6は、吐出領域から供給される圧力がx軸負方向側面67に作用することによりアダプタリング5側に付勢される。
(リアボディの構成)
リアボディ12には、一端側が第2吸入口62に接続され、作動液を貯留するリザーバタンクRESから第1吸入口122に作動液を導入する吸入通路12aがz軸方向に形成されている。吸入通路12aはz軸方向に略同一径で形成されており、吸入通路12aの下端部はx軸正方向に向かうに連れてz軸負方向側に傾斜する傾斜面12a1が形成されている。傾斜面12a1のx軸正方向端部のz軸方向高さ位置はリアボディに形成される第1吸入口122のz軸方向下端と略一致するように形成されている。また、吸入通路12aのz軸方向上方には制御弁7に作動液を供給する油路12dが形成されている。リアボディ12の略中心部には駆動軸2を軸支する有底状の支持孔12cが形成されている。吸入通路12aの下端には支持孔12cと連通する潤滑油路12bが形成され、駆動軸2と支持孔12c内との摺動における潤滑性を確保している。
リアボディ12のx軸正方向側には円形状に隆起したポンプ形成面120を有する。このポンプ形成面120は、カムリング4の他端側をプレッシャプレート6側と定義したとき、カムリング4の一端側に位置することになる。ポンプ形成面120には、カムリング4の軸方向一端面に対向するように配置され、吸入領域に開口するように第1吸入口122が形成されている。また、カムリング4の軸方向一端面に対向するように配置され、吐出領域に開口するように第1吐出口123が形成されている。これら、第1吸入口122及び第1吐出口123を取り囲む外縁形状は、カムリング4を介してx軸方向に対して向き合う第2吸入口62及び第2吐出口63を取り囲む外縁形状と略同一である。よって、外縁形状のカムリング内周縁4bや外周縁4aとの位置関係も同様に定義される。以下、説明する。ポンプ形成面120には、z軸方向上方であって円弧状に配置された第1吸入口122と、z軸方向下方であって円弧状に配置された第1吐出口123と、背圧室33に吐出圧を導入する吸入側背圧溝124及び吐出側背圧溝125とが形成されている。
〔第1及び第2流体圧室への作動油の供給〕
次に、作動油の供給に関する作用について説明する。アダプタリング5のz軸正方向側であってシール部材50のy軸負方向側には貫通孔52が設けられている。この貫通孔52はそれぞれフロントボディ11内に設けられた油路113を介して制御弁7へ連通し、y軸負方向側の第1流体圧室A1と制御弁7を接続する。油路113は制御弁7を収容する弁収容孔116に開口し、ポンプ駆動に伴って制御圧が第1流体圧室A1に導入される。アダプタリング5に設けられた貫通孔52をアダプタリング5の軸方向幅の中央に設けることにより、アダプタリング5外周面がシール面となってリークを低減する。
制御弁7は、油路21,22を介して吐出溝111aと接続する。油路22上にはオリフィス8が設けられ、制御弁7にはオリフィス8の上流圧である吐出圧と、オリフィス8の下流圧が導入される。このときの差圧とバルブスプリング7aの付勢力によって制御弁7の位置が制御され、制御圧を生成する。このことは、第1流体圧室A1に制御圧が導入され、この制御圧は吸入圧と吐出圧に基づいて生成されるため、制御圧≧吸入圧である。一方、第2流体圧室A2にはアダプタリング内周とカムリング外周との間に形成された隙間であって、第2吸入口62と第1吸入口122と連通する部分(以下、連通路)に吸入圧が導入される。この連通路は、カムリング4の揺動位置によらず常に第2流体圧室A2に開口し、これにより第2流体圧室A2は吸入圧となる。従って、第2流体圧室A2には常時吸入圧が導入され、これにより可変容量型ベーンポンプ1は第1流体圧室A1の液圧P1のみ制御される。一方、第2流体圧室A2の液圧P2は制御されず常時P2=吸入圧となるため、第2流体圧室A2は安定した圧力を得ることが可能となり、油圧外乱を防止して安定したカムリング4の揺動制御が実行可能となる。
〔カムリングの偏心動作〕
カムリング4が第1流体圧室A1の圧力P1から受けるy軸正方向の付勢力が、第2流体圧室A2の油圧P2とスプリング201から受けるy軸負方向の付勢力の和よりも大きくなれば、カムリング4は支持板40上を転がりながらy軸正方向に移動する。この移動によりy軸正方向側のポンプ室By+は容積が拡大し、y軸負方向側のポンプ室By−は容積が減少する。
y軸負方向側のポンプ室By−の容積が減少すると、単位時間当たりに吸入側から吐出側に供給される油量が減少し、オリフィス8の上流圧と下流圧との差圧が低下する。これにより、制御弁7はバルブスプリング7aにより押し戻され、制御弁7の制御圧が下げられる。よって、第1流体圧室A1の圧力P1も低下し、y軸負方向への付勢力の和に抗し切れなくなると、カムリング4はy軸負方向側に移動する。
y軸正・負方向の付勢力がほぼ等しくなると、カムリング4に作用するy軸方向の力がつりあってカムリング4は静止する。これにより油量が増加するとオリフィス8の差圧が上昇し、制御弁7はバルブスプリング7aを押してバルブ制御圧が上昇する。このため、上記とは逆にカムリング4はy軸正方向へ移動する。実際にはカムリング4は移動ハンチングを起こすことなく、オリフィス8のオリフィス径とスプリング7aとにより設定された流量が一定となるようにカムリング4の偏心量が決定される。
(テーパ部の作用)
次に、カムリング4に形成したテーパ部4c1の作用について説明する。図5は実施例1の可変容量型ベーンポンプの概略図である。図5(a)は実施例1の構成において、ポンプ吐出圧が低い状態における各構成要素の関係を表し、図5(b)は実施例1の構成において、ポンプ吐出圧が高い状態における各構成要素の関係を表し、図5(c)はテーパ部を備えていない比較例の構成において、ポンプ吐出圧が高い状態における各構成要素の関係を表す。尚、説明の簡略化を図るために、構成要素としては、ロータ3,カムリング4,アダプタリング5,プレッシャプレート6及びリアボディ12に限定して説明する。
ポンプ吐出圧が低い状態において、プレッシャプレート6にはアダプタリング5側に付勢される油圧力が小さいため、プレッシャプレート6を含め構成要素にさほど変形は生じない。よって、カムリング4の端面4cとプレッシャプレート6との間のプレート隙間は狭い状態が維持され、適正なシール性が確保されるため、安定したポンプ性能を発揮できる。
ポンプ吐出圧が高い状態において、プレッシャプレート6にはアダプタリング5側に付勢される油圧力が大きくなり、プレッシャプレート6をアダプタリング5側に撓ませる。このとき、図5(c)に示すように、カムリング4の内周側端部が外周側端部と略同じ高さに形成されていると、内周側端部を支点とするプレッシャプレート6の変形が発生する。すなわち、プレッシャプレート6とカムリング4との間に不要な接触が無ければ支点が発生しないため、プレッシャプレート6とロータ3との間のクリアランスは狭くなる方向である。しかし、支点によってクリアランスが広くなる方向への変形を生じてしまい、プレッシャプレート6とロータ3との間のクリアランスを不要に広げてしまうという問題を見出した。
そこで、実施例1では、図5(b)に示すように、カムリング4の内周にテーパ部4c1を形成した。これにより、プレッシャプレート6がアダプタリング5側に撓んだとしても、カムリング4の内周側端部が外周側端部よりも低いため、プレッシャプレート6とカムリング4との間に支点が生じることがなく、プレッシャプレート6を安定して撓ませることができ、プレッシャプレート6とロータ3との間のクリアランスを均一に保つことができ、適正なシール性が保たれ、安定したポンプ性能を発揮できる。尚、実施例1の場合、テーパ部4c1をカムリング3の内周側全周に亘って形成しているため、加工が容易である。
以上説明したように、実施例1にあっては下記に列挙する作用効果を得ることができる。
(1)ポンプ要素収容部112(以下、筒状部)及び該筒状部の軸方向一端側に設けられた底部111を有し、筒状部の軸方向他端側に開口部が形成されるフロントボディ11、並びにフロントボディ11に設けられ、フロントボディ11の開口部を閉塞するリアボディ12から構成されるポンプボディ10と、ポンプボディ10に軸支される駆動軸2と、筒状部内に設けられ、内部に収容空間が形成されるように少なくとも円弧形状の部分を備えたアダプタリング5と、アダプタリング5の収容空間内に移動可能に設けられ、軸方向長さがアダプタリング5の軸方向長さよりも短くなるように形成された環状のカムリング4と、駆動軸2に設けられ、カムリング4内に配置され、略径方向に伸びる複数のスリット31が夫々周方向に配置して形成されたロータ3と、スリット31に進退自在に設けられ、カムリング4及びロータ3と共に複数のポンプ室を形成するベーン32と、ポンプボディ10に設けられ、ロータ3の回転に伴い複数のポンプ室のうち容積が増大する吸入領域に連通する吸入通路INと、ポンプボディ10に設けられ、ロータ3の回転に伴い複数のポンプ室のうち容積が減少する吐出領域に連通する吐出通路OUTと、筒状部内に設けられ、アダプタリング5と底部111との間に配置され、アダプタリング5の軸方向一方側の端面と当接するx軸正方向側側面61(当接部)と、駆動軸2が貫通可能に形成された孔部であって、この孔部が駆動軸2と軸方向に相対移動可能となるように形成された貫通孔66と、を備え、吐出領域から供給される圧力が軸方向一方側の面に作用することによりアダプタリング側に付勢されるプレッシャプレート6と、アダプタリング5の収容空間とカムリング4との間に形成される空間であって、カムリング4の偏心量が増大する側へのカムリング4の移動に伴い容積が減少する側に設けられた第1流体圧室A1及び容積が増大する側に設けられた第2流体圧室A2と、第1流体圧室A1または第2流体圧室A2の圧力を制御することにより、カムリング4の偏心量を制御する制御弁7(制御手段)と、カムリング4に設けられ、カムリング4の軸方向一方側の端面4cがカムリング4の径方向外側から径方向内側に向かうほどプレッシャプレート6との軸方向距離が大きくなるように形成されたテーパ部4c1と、を有する。
カムリングの軸方向一方側の端面4cには、このプレッシャプレート6の変形と同じ方向に傾斜したテーパ面4c1が形成されることになるため、プレッシャプレート6の変形によりプレッシャプレート6とカムリング4との間の軸方向隙間が減少しても、プレッシャプレートとカムリングとの干渉が抑制される。その結果、プレッシャプレートの変形が緩やかとなり(撓み変形の傾きが小さくなり)、プレッシャプレート6とロータ3との間の軸方向隙間が局所的に大きくなるのを抑制することができる。これにより、ロータ端面における作動液の漏洩を抑制することができる。
また、テーパ部4c1は、カムリング4の径方向内側に配置される。すなわち、プレッシャプレート6の撓みによって最も接触しやすい箇所はカムリング4の内周側である。この内周側にテーパ部4c1を設けることにより、カムリング4とプレッシャプレート6の接触を抑制することができる。また、カムリング4の外周側は内周側に比べてプレッシャプレート6と接触しにくいため、テーパ部を設けないことによりカムリング端面のシール性を向上することができる。
次に、実施例2について説明する。基本的な構成は実施例1と同じであるため、異なる点についてのみ説明する。図6は実施例2のアダプタリングとカムリングとプレッシャプレートの位置関係を表す部分拡大図である。実施例1ではテーパ部4c1をカムリング4の全周に亘って形成した。これに対し、実施例2では、テーパ部4c2を、カムリング4の周方向範囲のうち吸入領域が形成された範囲のみに設けた点が異なる。
すなわち、実施例における可変容量型ベーンポンプは、第1流体圧室A1に制御弁7により調圧された圧力を導入する。この圧力は、吸入領域の圧力である吸入圧と吐出領域の圧力である吐出圧との間で変化するように制御された値であり、吐出圧ほど高くないといえる。また、第2流体圧室A2には常時吸入圧が導入されており、吐出圧より低いといえる。このとき、吸入領域におけるカムリング内周と外周との差圧を考えると、カムリング外周に位置する第1流体圧室A1も第2流体圧室A2もさほど高圧ではなく、カムリング内周は吸入圧であることから低圧であり、差圧は比較的小さい。よって、カムリング4の端面にテーパ部4c2を形成し、プレッシャプレート6とカムリング4とのシール面が減少したとしても、リーク量が過剰に増大することはない。
しかしながら、吐出領域におけるカムリング内周と外周との差圧を考えると、カムリング外周に位置する第1流体圧室A1も第2流体圧室A2もさほど高圧ではないが、カムリング内周は吐出圧であることから高圧であり、差圧が比較的大きい。よって、カムリング4の端面にテーパ部を形成し、シール面の減少を招くと、リーク量が増大するおそれがあるからである。
以上説明したように、実施例2にあっては下記の作用効果を得ることができる。
(2)制御弁7(制御手段)は、第1流体圧室A1の圧力を吸入領域の圧力である吸入圧と吐出領域の圧力である吐出圧との間で圧力が変化するように制御し、第2流体圧室A2は常時吸入圧が導入され、テーパ部4c2は、カムリング4の周方向範囲のうち吸入領域が形成された範囲のみに設けられる。
吐出領域ではカムリング内外周の圧力差が比較的大きい(吐出領域における第1流体圧室A1側では第1流体圧室A1が吸入圧のときリーク量大、第2流体圧室側は常時吸入圧が導入されるためリーク量大)ため、吐出領域のテーパを廃止し、カムリング端面におけるシール幅を大きく確保することにより吐出領域のリーク量を低減することができる。吸入領域ではカムリング内外周の圧力差が比較的小さいため、テーパ部を設けたことによるロータ端面のリークを抑制できる。尚、プレッシャプレート6が吐出圧によって押し付けられたとしても、吐出領域ではプレッシャプレート6を押し返す力も作用するため、プレッシャプレート6の変形も抑制され、接触に伴う局所的な変形も抑制されており、リークを抑制できる。
次に、実施例3について説明する。基本的な構成は実施例1と同じであるため、異なる点についてのみ説明する。図7は実施例3のアダプタリングとカムリングとプレッシャプレートの位置関係を表す部分拡大図である。実施例1ではテーパ部4c1をカムリング4の全周に亘って均等な径方向幅で形成した。これに対し、実施例3では、テーパ部4c3を、カムリング4の周方向範囲のうち吸入領域が形成された範囲よりも吐出領域が形成された範囲の径方向幅が小さくなるように設けた点が異なる。すなわち、吸入領域の範囲では、カムリング内外周におけるリークが小さく、プレッシャプレート6の変形量が大きくなるため、テーパ部4c31の径方向幅を大きく設定する。一方、吐出領域の範囲では、カムリング内外周におけるリークが大きく、またプレッシャプレート6の変形量が小さいため、テーパ部4c32の径方向幅を小さく設定する。
以上説明したように、実施例3にあっては下記の作用効果を得ることができる。
(3)制御弁7(制御手段)は、第1流体圧室A1の圧力を吸入領域の圧力である吸入圧と吐出領域の圧力である吐出圧との間で圧力が変化するように制御し、第2流体圧室A2は常時吸入圧が導入され、テーパ部4c3は、カムリング4の周方向範囲のうち吸入領域が形成された範囲よりも吐出領域が形成された範囲の径方向幅が小さくなるように形成される(4c31,4c32参照)。
カムリング内外周における圧力差は実施例2で説明した通りである。そこで、吐出領域側のテーパ部4c32の径方向幅を吸入領域側のテーパ部4c31の径方向幅よりも小さくすることで、吐出領域側においてテーパ部の効果を得つつ、シール幅も確保することができる。
(4)吐出領域が形成された範囲におけるテーパ部4c32は、カムリング4の径方向内側に配置される。
プレッシャプレート6の撓みによって最も接触しやすい箇所はカムリング4の内周側である。この内周側にテーパ部4c32を設けることにより、カムリングとプレッシャプレートの接触を抑制することができる。また、カムリング4の外周側は内周側に比べてプレッシャプレート6と接触しにくいため、テーパ部を設けないことによりカムリング端面のシール性を向上することができる。
次に、実施例4について説明する。基本的な構成は実施例1と同じであるため、異なる点についてのみ説明する。図8は実施例4のアダプタリングとカムリングとプレッシャプレートの位置関係を表す部分拡大図である。実施例1ではテーパ部4c1をカムリング4の全周に亘って均等な径方向幅で形成した。これに対し、実施例4では、カムリング4の周方向範囲のうち吸入領域が形成された範囲と、吐出領域が形成された範囲にそれぞれテーパ部を設けた点が異なる。具体的には、吸入領域に形成された吸入側テーパ部4c41の回転方向始端部及び終端部は、吸入領域の回転方向終端部と吐出領域の回転方向始端部の間に形成される閉じ込み領域側に向かって径方向幅と軸方向深さが徐々に小さくなるように形成されたノッチ4c41a,4c41bを有する。また、吐出領域に形成された吐出側テーパ部4c42の回転方向始端部には、閉じ込み領域側に向かって径方向幅と軸方向深さが徐々に小さくなるように形成されたノッチ4c42aを有する。また、吸入側テーパ部4c41の径方向幅は、吐出側テーパ部4c42の径方向幅よりも大きくなるように形成されている。
このように、テーパ部の回転方向始端部もしくは終端部を所謂ノッチ形状とすることにより、閉じ込み領域前後における圧力変動を抑制することができる。また、このノッチ形状の部分をカムリング4の内周面に沿って径方向幅が徐々に減少する形状とすることにより、テーパ部が形成された部分(吸入領域もしくは吐出領域)とテーパ部が形成されていない部分(閉じ込み領域)との間の境界部におけるカムリング内周面4bとベーン32との摺動を滑らかにすることができる。
以上説明したように、実施例4にあっては下記の作用効果を得ることができる。
(5)吸入側テーパ部4c41及び吐出側テーパ部4c42(テーパ部)は、カムリング4の周方向範囲において吸入領域が形成された範囲または吐出領域が形成された範囲に設けられ、テーパ部の回転方向始端部又は終端部は吸入領域の回転方向始端部と吐出領域の回転方向終端部の間に形成される閉じ込み領域または吐出領域の回転方向始端部と吸入領域の回転方向終端部の間に形成される閉じ込み領域側に向かって径方向幅または軸方向深さが徐々に小さくなるように形成されている。
よって、閉じ込み領域前後における圧力変動を抑制できると共に、閉じ込み領域の境界部におけるカムリング内周面とベーン32との摺動を滑らかにすることができる。
次に実施例5について説明する。基本的な構成は実施例1と同じであるため、異なる点についてのみ説明する。図9は実施例5のアダプタリングとカムリングとプレッシャプレートの部分拡大図である。実施例1ではテーパ部4c1をカムリング4の全周に亘って均等な径方向幅で形成した。これに対し、実施例5では、吸入領域に吸入側テーパ部4c51を形成し、吐出領域に吐出側テーパ部4c52を形成した点が異なる。吸入側テーパ部4c51の径方向幅をy1、軸方向幅をz1とし、カムリング端面の径方向長さをx1とする。同様に、吐出側テーパ部4c52の径方向幅をy2、軸方向幅をz2とし、カムリング端面の径方向長さをx2とする。
このとき、カムリング内外周の差圧が小さな吸入側テーパ部4c51では、x1が小さくてもシール性が得られるため、y1を大きくすることで、プレッシャプレート6の変形に伴う接触を確実に回避する。更に、z1を大きくすることで、プレッシャプレート6の大きな変形に対しても接触を回避する。特に吸入領域ではプレッシャプレート6の変形が大きくなりやすいことから、y1やz1を大きくすることは有効である。
一方、カムリング内外周の差圧が大きな吐出側テーパ部4c52では、シール性を確保するためにx2を大きくし、y1を小さくすることで、シール性を確保すると共にプレッシャプレート6の変形に対する接触も回避する。更に、z2を大きくすることで、プレッシャプレート6の変形に対しても接触を回避する。吐出領域ではプレッシャプレート6の変形は吸入領域より小さくなるから、y1やz1よりもy2やz2を小さくする、言い換えると、z1よりもz2の軸方向深さが小さくなるように形成されることで接触の回避と共にシール性を確保できる。尚、x、y、zの大小関係は適宜組み合わせればよい。
以上説明したように、実施例5にあっては下記の作用効果を得ることができる。
(6)制御弁7(制御手段)は、第1流体圧室A1の圧力を吸入領域の圧力である吸入圧と吐出領域の圧力である吐出圧との間で圧力が変化するように制御し、第2流体圧室A2は常時吸入圧が導入され、テーパ部は、カムリング4の周方向範囲のうち吸入領域が形成された範囲(z1)よりも吐出領域が形成された範囲(z2)の軸方向深さが小さくなるように形成される。
カムリング内外周における圧力差は実施例2の説明と同様である。そこで、吐出側テーパ部4c52の軸方向深さz2を吸入領域の軸方向深さz1よりも小さくすることで、吐出領域側における接触を回避しつつ、カムリング端面の隙間を低減し、シール性を維持することができる。
次に実施例6について説明する。基本的な構成は実施例1と同じであるため、異なる点についてのみ説明する。図10は実施例6のアダプタリングとカムリングとリアボディの部分拡大図である。実施例1ではテーパ部4c1をカムリング4とプレッシャプレート6とが対向する面に形成した。これに対し、実施例6では、カムリング4とリアボディ12とが対向する面にテーパ部を形成した点が異なる。
すなわち、図5(b)に示すように、油圧力が大きくなると、プレッシャプレート6が変形するが、同時にリアボディ12も変形する。このとき、カムリング4の外周とリアボディ12のポンプ形成面120とが接触するおそれがある。そこで、カムリング4の外周に径方向外側から径方向内側に向かうほどポンプ形成面120との軸方向距離が小さくなるように形成されたリア側テーパ部4c6を形成した。これにより、カムリング4とリアボディ12との接触を回避でき、また、隙間を均一化することでシール性を確保することができるのである。尚、実施例6のカムリング4のプレッシャプレート6側の端面には、実施例1〜5のいずれかのテーパ部を適宜形成することができる。
以上説明したように、実施例6にあっては下記に列挙する作用効果を得ることができる。
(6)カムリング4は、カムリング4の軸方向他方側(リアボディ12側)に設けられ、カムリング4の径方向外側から径方向内側に向かうほどリアボディ12との軸方向距離が小さくなるように形成されたリア側テーパ部4c6を有する。
リアボディ12は吐出領域におけるポンプ室の圧力により内周側が外に凸となるように変形する(図5(b)参照)。カムリング端面形状を、この凸の変形に沿ったものとすることにより、カムリング端面とリアボディ12のポンプ形成面120との間の隙間の均一化が図られ、カムリング端面におけるリークを抑制することができる。
1 可変容量型ベーンポンプ
2 駆動軸
3 ロータ
4 カムリング
4a カムリング外周縁
4b カムリング内周縁
4c1 テーパ部
5 アダプタリング
6 プレッシャプレート
7 制御弁
10 ポンプボディ
11 フロントボディ
12 リアボディ
12a 吸入通路
31 スリット
32 ベーン
33 背圧室
50 シール部材
62 第2吸入口
68 軸負方向側面
112 ポンプ要素収容部(筒状部)
120 ポンプ形成面
122 第1吸入口
A1 第1流体圧室
A2 第2流体圧室
B ポンプ室
IN 吸入通路
OUT 吐出通路

Claims (1)

  1. 筒状部及び該筒状部の軸方向一端側に設けられた底部を有し、前記筒状部の軸方向他端側に開口部が形成されるフロントボディ、並びに前記フロントボディに設けられ、前記フロントボディの前記開口部を閉塞するリアボディから構成されるポンプボディと、
    前記ポンプボディに軸支される駆動軸と、
    前記筒状部内に設けられ、内部に収容空間が形成されるように少なくとも円弧形状の部分を備えたアダプタリングと、
    前記アダプタリングの前記収容空間内に移動可能に設けられ、軸方向長さが前記アダプタリングの軸方向長さよりも短くなるように形成された環状のカムリングと、
    前記駆動軸に設けられ、前記カムリング内に配置され、略径方向に伸びる複数のスリットが夫々周方向に配置して形成されたロータと、
    前記スリットに進退自在に設けられ、前記カムリング及び前記ロータと共に複数のポンプ室を形成するベーンと、
    前記ポンプボディに設けられ、前記ロータの回転に伴い前記複数のポンプ室のうち容積が増大する吸入領域に連通する吸入通路と、
    前記ポンプボディに設けられ、前記ロータの回転に伴い前記複数のポンプ室のうち容積が減少する吐出領域に連通する吐出通路と、
    前記筒状部内に設けられ、前記アダプタリングと前記底部との間に配置され、前記アダプタリングの前記軸方向一方側の端面と当接する当接部と、前記駆動軸が貫通可能に形成された孔部であって前記孔部が前記駆動軸と軸方向に相対移動可能となるように形成された貫通孔と、を備え、前記吐出領域から供給される圧力が前記軸方向一方側の面に作用することにより前記アダプタリング側に付勢されるプレッシャプレートと、
    前記アダプタリングの前記収容空間と前記カムリングとの間に形成される空間であって、前記カムリングの偏心量が増大する側への前記カムリングの移動に伴い容積が減少する側に設けられた第1流体圧室及び容積が増大する側に設けられた第2流体圧室と、
    前記第1流体圧室または前記第2流体圧室の圧力を制御することにより、前記カムリングの偏心量を制御する制御手段と、
    前記カムリングに設けられ、前記カムリングの前記軸方向一方側の端面が前記カムリングの径方向外側から径方向内側に向かうほど前記プレッシャプレートとの軸方向距離が大きくなるように形成されたテーパ部と、
    を有することを特徴とする可変容量型ベーンポンプ。
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