JP2012122066A - ポリアミド樹脂組成物及びそれよりなるフィルム - Google Patents

ポリアミド樹脂組成物及びそれよりなるフィルム Download PDF

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裕 山口
Tsutomu Hiromasa
努 広政
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Abstract

【課題】
本発明の目的は、透明性、印刷性、耐屈曲疲労性を維持しつつ、外観不良が少なく、高品質フィルムを安定的に生産可能であり、連続操業性に優れるポリアミド樹脂組成物を得ることである。
【解決手段】
脂肪族ポリアミド(A)を70質量%以上98質量%以下と半芳香族ポリアミド(B)を2質量%以上30質量%以下含むポリアミド樹脂組成物であって、
前記半芳香族ポリアミド(B)が、全ジカルボン酸単位に対して、テレフタル酸及び/又はイソフタル酸単位を70モル%以上含むジカルボン酸単位と、全ジアミン単位に対して、炭素数6以上12以下の脂肪族ジアミン単位を70モル%以上含むジアミン単位よりなり、JIS K−6920に準じ、96質量%の硫酸中、ポリマー濃度1質量%、温度25℃の条件下にて測定した相対粘度が1.80以下であるポリアミド樹脂組成物。
【選択図】 なし

Description

本発明はフィルム用途に好適に利用されるポリアミド樹脂組成物及びそれよりなるフィルムに関する。
ポリアミド系重合体の未延伸フィルム及び延伸フィルムは、引張強度、耐屈曲疲労性等の機械的性質や透明性、印刷性、耐熱性、耐薬品性に優れていることから、包装用フィルム、特に食品包装分野を中心に、単独又は他の樹脂フィルムと積層して、種々な包装材料として利用されている。
従来より、ポリアミド6、ポリアミド66等の結晶性脂肪族ポリアミドの延伸フィルムの工業的な製造には、溶融ポリマーをTダイより押し出し、逐次あるいは同時二軸延伸する方法、又は、円筒ダイより押し出し、インフレーションによる方法が適用されている。結晶性ポリアミド樹脂中のアミド基は分子間水素結合を形成し易く、結晶性ポリアミド樹脂の融点も高い。特に、逐次二軸延伸法では、一段目の延伸でポリアミドの結晶化が進行し、結晶構造内の水素結合力により配向結晶化が著しくなり、フィルム延伸時のポリアミドの結晶化進行や、水素結合による延伸応力の向上により、二段目の延伸が困難となり、均一なポリアミドフィルムの製造は容易でなく、工場内の延伸・生産ラインにおいては破断などのトラブルが日常的に発生している。
そこで、ポリアミドの延伸性改良に関し、多くのポリアミド樹脂組成物が提案されている。特許文献1には、脂肪族ポリアミドとキシリレンジアミン及び脂肪族ジカルボン酸を構成単位とするポリアミドを混合した組成物が提案されている。特許文献2には、脂肪族ポリアミドと2,2,4−及び/又は2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジアミンと芳香族及び/又は脂環式ジカルボン酸からなるポリアミドを特定の割合で混合した組成物及びその樹脂組成物を使用した逐次二軸延伸フィルムの製造方法が提案されている。特許文献3には、脂肪族ポリアミドとラクタム又は脂肪族ジアミンと脂肪族ジカルボン酸及び脂肪族ジアミンとイソフタル酸及び/又はテレフタル酸からなる半芳香族ポリアミドを特定の割合で混合した組成物及びその樹脂組成物を使用した逐次二軸延伸フィルムの製造方法が提案されている。特許文献4には、脂肪族ポリアミド形成単位と半芳香族ポリアミド形成単位を含有する共重合ポリアミドと脂肪族ジアミンとイソフタル酸及び/又はテレフタル酸から得られる半芳香族ポリアミドからなる組成物が提案されている。また、特許文献5には、結晶性脂肪族ポリアミドと特定の脂環式ジアミン、脂肪族ジアミン、テレフタル酸、イソフタル酸よりなる非晶性ポリアミドをブレンドした組成物が提案されている。
さらに、ポリアミド6等の脂肪族ポリアミドの延伸フィルムは、用途によっては、ガスバリア性が必ずしも十分とは言えず、包材、容器等のガスバリア性を向上させる種々の方法が提案されている。ガスバリア性を向上させる方法のひとつとしては、例えば、ガスバリア性が良好な熱可塑性樹脂をポリアミド樹脂と積層する方法が挙げられる。中でも、エチレン/酢酸ビニル共重合体ケン化物(EVOH)とポリアミド樹脂を積層したフィルムが数多く検討されているが、EVOHは硬く、脆いため、延伸しにくい材料であり、ポリアミドとEVOHの積層フィルムにおいても、均一な肉厚のフィルムを、破断などのトラブルの発生なく延伸することは困難であった。
従って、前記の先行文献の通り、主鎖成分に芳香環を有する結晶性ポリアミドや非晶性ポリアミドを添加することにより、組成物中の結晶性脂肪族ポリアミドの結晶化抑制効果を狙い、特許文献6には、ポリアミド系樹脂層とエチレン/酢酸ビニル共重合体ケン化物層とポリアミド系樹脂層とを備えてなる少なくとも3層構成を有すると共に、フラット状に製膜されかつ逐次二軸延伸されてなる積層フィルムにおける前記ポリアミド系樹脂層の少なくとも一層が、ポリアミド6樹脂50質量%以上95質量%以下と非晶質系ポリアミド樹脂50質量%以下5質量%以上との混合樹脂層である積層フィルムが開示されている。特許文献7には、ポリアミド樹脂層(A)、エチレン/酢酸ビニル共重合体ケン化物層(B)が、A−B−A−B−Aの順で積層された積層延伸フィルムにおいて、ポリアミド樹脂層(A)が、非晶性ポリアミドとその他のポリアミドとのブレンド物層からなる積層延伸フィルム及びその製造方法が開示されている。
特開昭52−104565号公報 特開昭53−88053号公報 特公昭58−52821号公報 特公平6−43552号公報 特開平6−263895号公報 特開平4−185322号公報 特開平5−31867号公報
上記背景技術の積層延伸フィルムにおいても、逐次二軸延伸により製造した場合、延伸応力は下がり、延伸性が良好であるが、ポリアミド6と非晶性ポリアミドとのブレンド物を押出する場合は、温度230℃以上260℃以下というような高温下での製造となり、製膜操業安定性という観点から、改善が必要であり、エチレン/酢酸ビニル共重合体ケン化物をポリアミド6と非晶性ポリアミドとのブレンド物と共押出する場合は、EVOHのゲルの発生や経時増粘するため、更なる改善が必要である。
本発明の目的は、透明性、印刷性、耐屈曲疲労性を維持しつつ、外観不良が少なく、高品質フィルムを安定的に生産可能であり、連続操業性に優れるポリアミド樹脂組成物を得ることである。
本発明者らは、前述の問題点を解決するポリアミド樹脂組成物の開発について鋭意検討した結果、脂肪族ポリアミド、及びJIS K−6920に準じ、96質量%の硫酸中、ポリマー濃度1質量%、温度25℃の条件下にて測定した相対粘度が1.80以下であって、全ジカルボン酸単位に対して、テレフタル酸及び/又はイソフタル酸単位を70モル%以上含むジカルボン酸単位と、全ジアミン単位に対して、炭素原子数6以上12以下の脂肪族ジアミン単位を70モル%以上含むジアミン単位よりなる半芳香族ポリアミドを含有するポリアミド樹脂組成物が、透明性、印刷性、耐屈曲疲労性を維持しつつ、外観不良が少なく、高品質フィルムを安定的に得ることができ、連続操業性に優れ、ポリアミドフィルムの製造に適していることを見出し、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、脂肪族ポリアミド(A)を70質量%以上98質量%以下と半芳香族ポリアミド(B)を2質量%以上30質量%以下含むポリアミド樹脂組成物であって、
前記半芳香族ポリアミド(B)が、全ジカルボン酸単位に対して、テレフタル酸及び/又はイソフタル酸単位を70モル%以上含むジカルボン酸単位と、全ジアミン単位に対して、炭素数6以上12以下の脂肪族ジアミン単位を70モル%以上含むジアミン単位よりなり、JIS K−6920に準じ、96質量%の硫酸中、ポリマー濃度1質量%、温度25℃の条件下にて測定した相対粘度が1.80以下であることを特徴とするポリアミド樹脂組成物に関するものである。
本発明のポリアミド樹脂組成物は、透明性、印刷性、耐屈曲疲労性を維持しつつ、外観不良が少なく、高品質フィルムを安定的に得ることができ、連続操業性に優れるという特性を有している。
本発明は、脂肪族ポリアミド(A)を70質量%以上98質量%以下と半芳香族ポリアミド(B)を2質量%以上30質量%以下含むポリアミド樹脂組成物であって、
前記半芳香族ポリアミド(B)が、全ジカルボン酸単位に対して、テレフタル酸及び/又はイソフタル酸単位を70モル%以上含むジカルボン酸単位と、全ジアミン単位に対して、炭素数6以上12以下の脂肪族ジアミン単位を70モル%以上含むジアミン単位よりなり、JIS K−6920に準じ、96質量%の硫酸中、ポリマー濃度1質量%、温度25℃の条件下にて測定した相対粘度が1.80以下であることを特徴とするポリアミド樹脂組成物である。
[脂肪族ポリアミド(A)]
本発明において使用される脂肪族ポリアミド(A)は、主鎖中にアミド結合(−CONH−)を有し、脂肪族ポリアミド形成単位よりなり、ラクタム、脂肪族アミノカルボン酸、又は脂肪族ジアミンと脂肪族ジカルボン酸を原料として、溶融重合、溶液重合や固相重合等の公知の方法で重合、又は共重合することにより得られる。
脂肪族ポリアミド(A)の原料であるラクタムとしては、カプロラクタム、エナントラクタム、ウンデカンラクタム、ドデカンラクタム、α−ピロリドン、α−ピペリドン等が挙げられる。これらは1種又は2種以上を用いることができる。
脂肪族ポリアミド(A)の原料である脂肪族アミノカルボン酸としては、6−アミノカプロン酸、7−アミノヘプタン酸、9−アミノノナン酸、11−アミノウンデカン酸、12−アミノドデカン酸等が挙げられる。これらは1種又は2種以上を用いることができる。
脂肪族ポリアミド(A)の原料である脂肪族ジアミンとしては、1,2−エタンジアミン、1,3−プロパンジアミン、1,4−ブタンジアミン、1,5−ペンタンジアミン、1,6−ヘキサンジアミン、1,7−ヘプタンジアミン、1,8−オクタンジアミン、1,9−ノナンジアミン、1,10−デカンジアミン、1,11−ウンデカンジアミン、1,12−ドデカンジアミン、1,13−トリデカンジアミン、1,14−テトラデカンジアミン、1,15−ペンタデカンジアミン、1,16−ヘキサデカンジアミン、1,17−ヘプタデカンジアミン、1,18−オクタデカンジアミン、2−/3−メチル−1,5−ペンタンジアミン、2−メチル−1,8−オクタンジアミン、2,2,4−/2,4,4−トリメチル−1,6−ヘキサンジアミン、5−メチル−1,9−ノナンジアミン等が挙げられる。これらは1種又は2種以上を用いることができる。
脂肪族ポリアミド(A)の原料である脂肪族ジカルボン酸としては、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカン二酸、ドデカン二酸、トリデカン二酸、テトラデカン二酸、ペンタデカン二酸、ヘキサデカン二酸、オクタデカン二酸等が挙げられる。これらは1種又は2種以上を用いることができる。
脂肪族ポリアミド(A)としては、ポリカプロアミド(ポリアミド6)、ポリウンデカンアミド(ポリアミド11)、ポリドデカンアミド(ポリアミド12)、ポリエチレンアジパミド(ポリアミド26)、ポリテトラメチレンアジパミド(ポリアミド46)、ポリヘキサメチレンアジパミド(ポリアミド66)、ポリヘキサメチレンアゼラミド(ポリアミド69)、ポリヘキサメチレンセバカミド(ポリアミド610)、ポリヘキサメチレンウンデカミド(ポリアミド611)、ポリヘキサメチレンドデカミド(ポリアミド612)、ポリノナメチレンアジパミド(ポリアミド96)、ポリノナメチレンアゼラミド(ポリアミド99)、ポリノナメチレンセバカミド(ポリアミド910)、ポリノナメチレンウンデカミド(ポリアミド911)、ポリノナメチレンドデカミド(ポリアミド912)、ポリデカメチレンアジパミド(ポリアミド106)、ポリデカメチレンアゼラミド(ポリアミド109)、ポリデカメチレンセバカミド(ポリアミド1010)、ポリデカメチレンドデカミド(ポリアミド1012)、ポリドデカメチレンアジパミド(ポリアミド126)、ポリドデカメチレンアゼラミド(ポリアミド129)、ポリドデカメチレンセバカミド(ポリアミド1210)、ポリドデカメチレンドデカミド(ポリアミド1212)等の単独重合体やこれらを形成する原料モノマーを数種用いた共重合体等が挙げられる。これらは1種又は2種以上を用いることができる。
これらの中でも、ポリカプロアミド(ポリアミド6)、ポリヘキサメチレンアジパミド(ポリアミド66)、ポリヘキサメチレンドデカミド(ポリアミド612)、ポリウンデカンアミド(ポリアミド11)、ポリドデカンアミド(ポリアミド12)やこれらを形成する原料モノマーを数種用いた共重合体が好ましく、得られるフィルムの耐熱性や機械的強度、ガスバリア性の観点から、ポリアミド6、ポリアミド6/66、ポリアミド6/12、及びポリアミド6/66/12からなる群より選ばれる少なくとも1種がより好ましい。
脂肪族ポリアミド(A)の製造装置としては、バッチ式反応釜、一槽式ないし多槽式の連続反応装置、管状連続反応装置、一軸型混練押出機、二軸型混練押出機等の混練反応押出機等、公知のポリアミド製造装置が挙げられる。脂肪族ポリアミド(A)の製造方法としては溶融重合、溶液重合や固相重合等の公知の方法があり、これらの方法を用い、常圧、減圧、加圧操作を繰り返して脂肪族ポリアミド(A)を製造することができる。これらの製造方法は単独で、あるいは適宜、組合せて用いることができる。
JIS K−6920に準拠して、96質量%の硫酸中、ポリマー濃度1質量%、温度25℃の条件下にて測定した脂肪族ポリアミド(A)の相対粘度は、得られるフィルムの機械的性質を確保することと、溶融時の粘度を適正な範囲にして成形性を確保する観点から、1.5以上5.0以下であることが好ましく、2.0以上4.5以下であることがより好ましい。
尚、脂肪族ポリアミド(A)の末端基の種類及びその濃度や分子量分布には特別の制約は無い。分子量調節や成形加工時の溶融安定化のため、モノアミン、ジアミン、モノカルボン酸、ジカルボン酸のうちの1種あるいは2種以上を適宜組合せて添加することができる。例えば、ラウリルアミン、ステアリルアミン、1,6−ヘキサンジアミン、5−アミノ−1,3,3−トリメチルシクロヘキサンメチルアミン、m−キシリレンジアミン等のアミンや酢酸、ステアリン酸、安息香酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、イソフタル酸、テレフタル酸等のカルボン酸が挙げられる。これら分子量調節剤の使用量は分子量調節剤の反応性や重合条件により異なるが、最終的に得ようとするポリアミドの相対粘度が前記の範囲になるように、適宜決められる。
本発明において、脂肪族ポリアミド(A)は、吸湿性が大きく、吸湿したものを使用すると、熱溶融し押出す際に、水蒸気やオリゴマーが発生し、フィルム化を阻害する場合があり、事前に乾燥して水分含有率が0.1質量%以下であることが好ましい。また、JIS K−6920に規定する低分子量物の含有量の測定方法に準じて測定した水抽出量は、ダイ付近へのオリゴマー成分の付着が著しく、これら付着物によるダイラインやフィッシュアイの発生により外観不良が生じ易い場合があり、1質量%以下であることが好ましく、0.5質量%以下であることがより好ましい。
[半芳香族ポリアミド(B)]
本発明において使用される半芳香族ポリアミド(B)は、全ジカルボン酸単位に対して、テレフタル酸及び/又はイソフタル酸単位を70モル%以上含むジカルボン酸単位と、全ジアミン単位に対して、炭素原子数6以上12以下の脂肪族ジアミン単位を70モル%以上含むジアミン単位よりなり、JIS K−6920に準じ、96質量%の硫酸中、ポリマー濃度1質量%、温度25℃の条件下にて測定した相対粘度は1.80以下である。
半芳香族ポリアミド(B)中のテレフタル酸及び/又はイソフタル酸単位の含有量は、全ジカルボン酸単位に対して、70モル%以上であり、75モル%以上であることが好ましく、80モル%以上であることがより好ましく、85モル%以上であることがさらに好ましく、90モル%以上100モル%以下であることが特に好ましい。また、炭素原子数6以上12以下の脂肪族ジアミン単位の含有量は、全ジアミン単位に対して、70モル%以上であり、75モル%以上であることが好ましく、80モル%以上であることがより好ましく、85モル%以上であることがさらに好ましく、90モル%以上100モル%以下であることが特に好ましい。テレフタル酸及び/又はイソフタル酸単位と、炭素原子数6以上12以下の脂肪族ジアミン単位の含有量が、上記の範囲にあることにより、優れた機械的性質や透明性を発現することができる。
炭素原子数6以上12以下の脂肪族ジアミン単位としては、1,6−ヘキサンジアミン、1,7−ヘプタンジアミン、1,8−オクタンジアミン、1,9−ノナンジアミン、1,10−デカンジアミン、1,11−ウンデカンジアミン、1,12−ドデカンジアミンから誘導される単位が挙げられる。炭素原子数6以上12以下の脂肪族ジアミン単位としては、炭素原子数が上記を満たす限り、2−/3−メチル−1,5−ペンタンジアミン、2,2,4−/2,4,4−トリメチル−1,6−ヘキサンジアミン、2,4−ジエチル−1,6−ヘキサンジアミン、2,2−/2,3−/2,4−/2,5−ジメチル−ヘプタンジアミン、2−/3−/4−メチル−1,8−オクタンジアミン、1,3−/1,4−/2,2−/2,4−/3,3−/3,4−/4,4−/4,5−ジメチル−1,8−オクタンジアミン、5−メチル−1,9−ノナンジアミン、2−/3−ブチル−1,8−オクタンジアミン等の分岐鎖状脂肪族ジアミンから誘導される単位を含有していても構わない。これらは1種又は2種以上を用いることができる。
これらの中でも、1,6−ヘキサンジアミン、2−メチル−1,5−ペンタンジアミン、1,9−ノナンジアミン、2−メチル−1,8−オクタンジアミン、1,10−デカンジアミン、及び1,12−ドデカンジアミンからなる群より選ばれる少なくとも1種から誘導される単位が好ましく、1,6−ヘキサンジアミンから誘導される単位がより好ましい。
半芳香族ポリアミド(B)において、テレフタル酸及び/又はイソフタル酸単位と、炭素原子数6以上12以下の脂肪族ジアミン単位を、全ジアミン単位、全ジカルボン酸単位に対して、それぞれ、70モル%以上含む限り、テレフタル酸及び/又はイソフタル酸単位以外のジカルボン酸単位、炭素原子数6以上12以下の脂肪族ジアミン単位以外のジアミン単位、及びその他の単位を共重合することも可能である。
上記のテレフタル酸単位とイソフタル酸単位のモル比は、成形性及びフィルムの透明性、ガスバリア性や水蒸気透過性のバランスの観点から、80:20モル%以上20:80モル%以下であることが好ましく、75:25モル%以上25:75モル%以下であることがより好ましい。
テレフタル酸及び/又はイソフタル酸単位を除く他のジカルボン酸単位としては、マロン酸、ジメチルマロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、2−メチルアジピン酸、ピメリン酸、2,2−ジメチルグルタル酸、2,2,4−/2,4,4−トリメチルアジピン酸、ピメリン酸、2,2−ジメチルグルタル酸、2,2−ジエチルコハク酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカン二酸、ドデカン二酸、トリデカン二酸、テトラデカン二酸、ペンタデカン二酸、ヘキサデカン二酸、オクタデカン二酸、エイコサン二酸等の脂肪族ジカルボン酸から誘導される単位、1,3−シクロペンタンジカルボン酸、1,3−/1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、ジシクロヘキサンメタン−4,4’−ジカルボン酸、ノルボルナンジカルボン酸等の脂環式ジカルボン酸から誘導される単位、1,4−/2,6−/2,7−ナフタレンジカルボン酸、1,3−/1,4−フェニレンジオキシジ酢酸、4,4’−オキシジ安息香酸、ジフェニルメタン−4,4’−ジカルボン酸、ジフェニルエタン−4,4’−ジカルボン酸、ジフェニルプロパン−4,4’−ジカルボン酸、ジフェニルエーテル−4,4’−ジカルボン酸、ジフェニルスルホン−4,4’−ジカルボン酸、4,4’−ビフェニルジカルボン酸、4,4’−トリフェニルジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸から誘導される単位が挙げられる。これらは1種又は2種以上を用いることができる。これら他のジカルボン酸単位の含有量は、全ジカルボン酸単位に対して、30モル%以下であり、25モル%以下であることが好ましく、20モル%以下であることがより好ましく、15モル%以下であることがさらに好ましく、0モル%以上10モル%以下であることが特に好ましい。
炭素原子数6以上12以下の脂肪族ジアミン単位を除く他のジアミン単位の具体例としては、1,2−エタンジアミン、1,3−プロパンジアミン、1,4−ブタンジアミン、1,5−ペンタンジアミン、1,13−トリデカンジアミン、1,14−テトラデカンジアミン、1,15−ペンタデカンジアミン、1,16−ヘキサデカンジアミン、1,17−ヘプタデカンジアミン、1,18−オクタデカンジアミン等の脂肪族ジアミンから誘導される単位、1,3−/1,4−シクロヘキサンジアミン、1,3−/1,4−シクロヘキサンジメチルアミン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)プロパン、ビス(3−メチル−4−アミノシクロヘキシル)メタン、ビス(3−メチル−4−アミノシクロヘキシル)プロパン、5−アミノ−2,2,4−トリメチル−1−シクロペンタンメチルアミン、5−アミノ−1,3,3−トリメチルシクロヘキサンメチルアミン、ビス(アミノプロピル)ピペラジン、ビス(アミノエチル)ピペラジン、ノルボルナンジメチルアミン、トリシクロデカンジメチルアミン等の脂環式ジアミンから誘導される単位、m−/p−フェニレンジアミン、m−/p−キシリレンジアミン、1,4−/1,5−/2,6−/2,7−ナフタレンジメチルアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)プロパン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル等の芳香族ジアミンから誘導される単位が挙げられる。これらは1種又は2種以上を用いることができる。これら他のジアミン単位の含有量は、全ジアミン単位に対して、30モル%以下であり、25モル%であることが好ましく、20モル%以下であることがより好ましく、15モル%以下であることがさらに好ましく、0モル%以上10モル%以下であることが特に好ましい。
その他の単位としては、カプロラクタム、ドデカラクタム等のラクタムから誘導される単位、11−アミノウンデカン酸、12−アミノドデカン酸等の脂肪族アミノカルボン酸、p−アミノメチル安息香酸等の芳香族アミノカルボン酸のアミノカルボン酸から誘導される単位が挙げられる。これらは1種又は2種以上を用いることができる。その他の単位の含有量は、全重合単位に対して、30モル%以下であり、25モル%以下であることが好ましく、0モル%以上20モル%以下であることがより好ましい。
半芳香族ポリアミド(B)の具体例としては、ヘキサメチレンテレフタラミド/ヘキサメチレンイソフタラミド共重合体(ポリアミド6T/6I)、ヘキサメチレンテレフタラミド/ヘキサメチレンイソフタラミド/ヘキサメチレンアジパミド共重合体(ポリアミド6T/6I/66)、ヘキサメチレンテレフタラミド/ヘキサメチレンイソフタラミド/カプロアミド共重合体(ポリアミド6T/6I/6)、ヘキサメチレンテレフタラミド/ヘキサメチレンイソフタラミド/ドデカンアミド共重合体(ポリアミド6T/6I/12)、ヘキサメチレンテレフタラミド/カプロアミド共重合体(ポリアミド6T/6)、ヘキサメチレンイソフタラミド/カプロアミド共重合体(ポリアミド6I/6)、ヘキサメチレンテレフタラミド/ヘキサメチレンアジパミド共重合体(ポリアミド6T/66)、ヘキサメチレンイソフタラミド/ヘキサメチレンアジパミド共重合体(ポリアミド6I/66)、ヘキサメチレンテレフタラミド/ドデカンアミド共重合体(ポリアミド6T/12)、ヘキサメチレンイソフタラミド/ドデカンアミド共重合体(ポリアミド6I/12)、ヘキサメチレンテレフタラミド/2−メチルペンタメチレンテレフタルアミド共重合体(ポリアミド6T/M5T)、ヘキサメチレンテレフタラミド/ノナメチレンテレフタラミド共重合体(ポリアミド6T/9T)、ヘキサメチレンテレフタラミド/ノナメチレンテレフタラミド/2−メチルオクタメチレンテレフタラミド共重合体(ポリアミド6T/9T/M8T)、ヘキサメチレンテレフタラミド/デカメチレンテレフタラミド共重合体(ポリアミド6T/10T)、ヘキサメチレンテレフタラミド/ドデカメチレンテレフタラミド共重合体(ポリアミド6T/12T)、ヘキサメチレンテレフタラミド/ヘキサメチレンイソフタラミド/2−メチルペンタメチレンテレフタルアミド共重合体(ポリアミド6T/6I/M5T)、ヘキサメチレンテレフタラミド/ヘキサメチレンイソフタラミド/ノナメチレンテレフタラミド共重合体(ポリアミド6T/6I/9T)、ヘキサメチレンテレフタラミド/ヘキサメチレンイソフタラミド/ノナメチレンテレフタラミド/2−メチルオクタメチレンテレフタラミド共重合体(ポリアミド6T/6I/9T/M8T)、ヘキサメチレンテレフタラミド/ヘキサメチレンイソフタラミド/デカメチレンテレフタラミド共重合体(ポリアミド6T/6I/10T)、ヘキサメチレンテレフタラミド/ヘキサメチレンイソフタラミド/ドデカメチレンテレフタラミド共重合体(ポリアミド6T/6I/12T)等が挙げられる。これらは1種又は2種以上を用いることができる。これらの中でも、入手の容易さや、得られるフィルムの透明性や延伸改良効果の観点から、ポリアミド6T/6I、ポリアミド6T/6I/66、及びポリアミド6T/6I/6からなる群より選ばれる少なくとも1種が好ましい。
また、半芳香族ポリアミド(B)は、分子量調節のために公知の末端封止剤を添加することができる。末端封止剤としては、ポリアミド末端のアミノ基又はカルボキシル基と反応性を有する単官能性の化合物であれば特に制限はないが、反応性及び封止末端の安定性等の点から、モノカルボン酸又はモノアミンが好ましく、取扱いの容易さ等の点から、モノカルボン酸がより好ましい。その他、無水フタル酸等の酸無水物、モノイソシアネート、モノ酸ハロゲン化物、モノエステル類、モノアルコール類等も使用できる。
末端封止剤として使用されるモノカルボン酸としては、アミノ基との反応性を有するものであれば特に制限はないが、例えば、蟻酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、カプロン酸、カプリル酸、ラウリン酸、トリデシル酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ピバリン酸、イソブチル酸等の脂肪族モノカルボン酸、シクロヘキサンカルボン酸等の脂環式モノカルボン酸、安息香酸、トルイル酸、α−/β−ナフタレンカルボン酸、メチルナフタレンカルボン酸、フェニル酢酸等の芳香族モノカルボン酸等が挙げられる。これらは1種又は2種以上を用いることができる。これらの中でも、反応性、封止末端の安定性、価格等の点から、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、カプロン酸、カプリル酸、ラウリン酸、トリデシル酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、安息香酸が好ましい。
末端封止剤として使用されるモノアミンとしては、カルボキシル基との反応性を有するものであれば特に制限はないが、例えば、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、ヘキシルアミン、オクチルアミン、デシルアミン、ステアリルアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジブチルアミン等の脂肪族モノアミン、シクロヘキシルアミン、ジシクロヘキシルアミン等の脂環式モノアミン、アニリン、トルイジン、ジフェニルアミン、ナフチルアミン等の芳香族モノアミン等が挙げられる。これらは1種又は2種以上を用いることができる。これらの中でも、反応性、沸点、封止末端の安定性及び価格等の点から、ブチルアミン、ヘキシルアミン、オクチルアミン、デシルアミン、ステアリルアミン、シクロヘキシルアミン、アニリンが好ましい。
半芳香族ポリアミド(B)を製造する際に用いられる末端封止剤の使用量は、最終的に得られるポリアミドの相対粘度及び末端基の封止率から決定される。具体的な使用量は、用いる末端封止剤の反応性、沸点、反応装置、反応条件等によって変化するが、通常、ジカルボン酸とジアミンの総モル数に対して0.3モル%以上10モル%以下の範囲内で使用される。
半芳香族ポリアミド(B)には、溶融成形時の加工安定性を高めるため、あるいは着色を防止するためにリン化合物を添加することができる。リン化合物としては、次亜リン酸、次亜リン酸塩等の次亜リン酸化合物、 亜リン酸、亜リン酸塩、亜リン酸エステル等の亜リン酸化合物、 リン酸、リン酸塩、リン酸エステル等のリン酸化合物が挙げられる。次亜リン酸塩としては、例えば、次亜リン酸カリウム、次亜リン酸ナトリウム、次亜リン酸カルシウム、次亜リン酸マグネシウム、次亜リン酸バナジウム、次亜リン酸マンガン、次亜リン酸ニッケル、次亜リン酸コバルト、次亜リン酸リチウム等が挙げられる。亜リン酸塩としては、例えば、亜リン酸カリウム、亜リン酸ナトリウム、亜リン酸カルシウム、亜リン酸マグネシウム、亜リン酸マンガン、亜リン酸ニッケル、亜リン酸コバルト等が挙げられる。亜リン酸エステルとしては、例えば、亜リン酸メチルエステル、亜リン酸エチルエステル、亜リン酸イソプロピルエステル、亜リン酸ブチルエステル、亜リン酸ヘキシルエステル、亜リン酸イソデシルエステル、亜リン酸デシルエステル、亜リン酸ステアリルエステル、亜リン酸フェニルエステル、亜リン酸トリエチル、亜リン酸トリフェニル等が挙げられる。リン酸塩としては、例えば、リン酸カリウム、リン酸ナトリウム、リン酸カルシウム、リン酸マグネシウム、リン酸マンガン、リン酸ニッケル、リン酸コバルト等が挙げられる。リン酸エステルとしては、例えば、モノメチルリン酸エステル、ジメチルリン酸エステル、トリメチルリン酸、モノエチルリン酸エステル、ジエチルリン酸エステル、トリエチルリン酸、プロピルリン酸エステル、ジプロピルリン酸エステル、トリプロピルリン酸、イソプロピルリン酸エステル、ジイソプロピルリン酸エステル、トリイソプロピルリン酸、ブチルリン酸エステル、ジブチルリン酸エステル、トリブチルリン酸、イソブチルリン酸エステル、ジイソブチルリン酸エステル、トリイソブチルリン酸、ヘキシルリン酸エステル、ジヘキシルリン酸エステル、トリヘキシルリン酸、オクチルリン酸エステル、ジオクチルリン酸エステル、トリオクチルリン酸、2−エチルヘキシルリン酸エステル、ジ(2−エチルヘキシル)リン酸エステル、トリ(2−エチルヘキシル)リン酸デシルリン酸エステル、ジデシルリン酸エステル、トリデシルリン酸、イソデシルリン酸エステル、ジイソデシルリン酸エステル、トリイソデシルリン酸、ステアリルリン酸エステル、ジステアリルリン酸エステル、トリステアリルリン酸、モノフェニルリン酸エステル、ジフェニルリン酸エステル、トリフェニルリン酸等が挙げられる。これらは1種又は2種以上を用いることができる。これらの中でも、アミド化反応を促進する効果が高く、かつ着色防止効果の観点から、次亜リン酸ナトリウム、次亜リン酸カリウム、次亜リン酸リチウム等の次亜リン酸金属塩が好ましく、次亜リン酸ナトリウムがより好ましい。
リン化合物の含有量は、着色防止効果を十分に確保し、ゲルの発生を抑制する観点から、半芳香族ポリアミド(B)100質量部に対して、リン原子濃度換算で0.03質量部以上0.35質量部以下であることが好ましく、0.05質量部以上0.30質量部以下であることがより好ましく、0.07質量部以上0.25質量部以下であることがさらに好ましい。
これらのリン化合物の添加方法は、半芳香族ポリアミド(B)の原料であるナイロン塩水溶液、ジアミンもしくはジカルボン酸に添加する方法、溶融状態にあるジカルボン酸に添加する方法、溶融重合中に添加する方法等が挙げられるが、半芳香族ポリアミド(B)中に均一に分散させることが可能であれば、いかなる方法でも良く、これらに限定されるものではない。
JIS K−6920に準じ、96質量%の硫酸中、ポリマー濃度1質量%、温度25℃の条件下にて測定した半芳香族ポリアミド(B)の相対粘度は、得られるフィルムの機械的性質を確保し、溶融時の粘度を適正な範囲にして成形性を十分に確保し、外観不良が少ないフィルムを得る観点から、1.80以下であり、1.50以上1.75以下であることが好ましい。
半芳香族ポリアミド(B)の製造装置としては、バッチ式反応釜、一槽式ないし多槽式の連続反応装置、管状連続反応装置、一軸型混練押出機、二軸型混練押出機等の混練反応押出機等、公知のポリアミド製造装置が挙げられる。半芳香族ポリアミド(B)の製造方法としては溶融重合、溶液重合や固相重合等の公知の方法があり、これらの方法を用い、常圧、減圧、加圧操作を繰り返して半芳香族ポリアミド(B)を製造することができる。これらの製造方法は単独で、あるいは適宜、組合せて用いることができ、これらの中でも溶融重合法が好ましい。例えば、テレフタル酸及び/又はイソフタル酸と炭素原子数6以上12以下の脂肪族ジアミンからなるナイロン塩を水の存在下で、加圧・昇温し、加えた水及び縮合水を除きながら溶融状態で重合させる方法により製造される。また、半芳香族ポリアミド(B)は、前記相対粘度を満たす限り、溶融重合法により製造された後に、固相重合を行っても良い。
[ポリアミド樹脂組成物]
脂肪族ポリアミド(A)と半芳香族ポリアミド(B)の両者の混合割合は、得られるフィルムの透明性を維持し、延伸改良性を十分に確保する観点から、脂肪族ポリアミド(A)の含有量は70質量%以上98質量%以下であり、75質量%以上97質量%以下であることが好ましく、85質量%以上95質量%以下であることがより好ましく、半芳香族ポリアミド(B)の含有量は2質量%以上30質量%以下であり、3質量%以上25質量%以下であることが好ましく、5質量%以上15質量%以下であることがより好ましい。
脂肪族ポリアミド(A)と半芳香族ポリアミド(B)を混合する方法には特に制限がなく、必要に応じて各種添加剤を配合し、従来から知られている各種の方法を採用することができる。例えば、両者をタンブラーやミキサーを用いて、脂肪族ポリアミド(A)及び半芳香族ポリアミド(B)のペレット同士を上記の混合割合になるように均一にドライブレンドする方法、両者を必要に応じて添加される他の成分と共に、成形時に使用する濃度で予めドライブレンドし、溶融混練する方法等により製造することができる。溶融混練は、単軸押出機、二軸押出機、ニーダー、バンバリーミキサー等の混練機を使用して行うことができる。
本発明のポリアミド樹脂組成物には、得られるフィルムの特性を損なわない範囲内で、通常配合される各種の添加剤及び改質剤、例えば、熱安定剤、紫外線吸収剤、光安定剤、帯電防止剤、滑剤、ブロッキング防止剤、フィラー、粘着性付与剤、シール性改良剤、防曇剤、結晶核剤、離型剤、可塑剤、架橋剤、発泡剤、着色剤(顔料、染料等)等を添加することができる。
また、ポリアミド樹脂組成物に対し、滑り性を向上させる目的で、無機フィラーを添加することもできる。無機フィラーの具体例として、ゲルタイプシリカ、沈降タイプシリカ、球状シリカ等のシリカ、タルク、カオリン、モンモリロナイト、ゼオライト、マイカ、ガラスフレーク、ウォラストナイト、チタン酸カリウム、硫酸マグネシウム、セピオライト、ゾノライト、ホウ酸アルミニウム、ガラスビーズ、ケイ酸カルシウム、炭酸カルシウム、酸化チタン、硫酸バリウム、酸化亜鉛、水酸化マグネシウム等が挙げられる。これらは1種又は2種以上を用いることができる。これらの中でも、易分散性の点から、タルク、カオリン、ゼオライト、シリカが好ましい。さらに、上記無機フィラーは、シランカップリング剤又はオルガノポリシロキサンにより表面処理された無機フィラーがより好ましい。
さらに、滑り性改良効果を確保しつつ、フィルムの透明性を確保してフィルム外観を損なわないために、二次凝集等を抑制してフッシュアイゲルの発生を抑制し、また、フィルム表面の凹凸効果を得る観点から、無機フィラーの平均粒径は、0.1μm以上10μm以下であることが好ましく、0.5μm以上5μm以下であることがより好ましい。20μm以上の粒径を有する粒子を実質的に含まないことが望ましい。無機フィラーの平均粒径が前記の好適な範囲に入るように、予め粉砕処理や分級を行うことが望ましい。また、平均粒径が前記の値を満たす限りにおいては、粒径が異なる無機フィラーを併用することも可能である。
無機フィラーの平均粒径は、高速撹拌機を使用し、イオン交換水150gを5,000rpmで撹拌しつつこれに無機フィラーを0.5g分散させたスラリーを、生理食塩水150mlに加えて超音波分散機で分散した後、コールターカウンター法で測定した体積平均粒子径をいう。
無機フィラーの含有量は、フィルムの透明性、外観等が損なわずに、フィルムの滑り性改良の効果を確保する観点から、ポリアミド樹脂組成物100質量部に対し、0.01質量部以上0.5質量部以下であることが好ましく、0.03質量部以上0.3質量部以下であることがより好ましく、0.05質量部以上0.2質量部以下であることがさらに好ましい。
また、ポリアミド樹脂組成物に対し、溶融安定性、ロングラン性、目脂発生防止の観点から脂肪酸金属塩を添加することもできる。脂肪酸金属塩を構成する脂肪酸としては、炭素原子数3以上40以下の脂肪酸が好ましく、6以上30以下の脂肪酸がより好ましく、飽和、不飽和脂肪酸のいずれであっても構わず、直鎖、分岐鎖の何れを含む構造でもあってもよい。脂肪酸の炭素骨格には、水酸基等の置換基が存在していてもよい。脂肪酸の具体例としては、カプロン酸、エナント酸、カプリル酸、ペラルゴン酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、マルガリン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキジン酸、ベヘン酸、エルカ酸、リグノセリン酸、セロチン酸、モンタン酸、メリシン酸や12−ヒドロキシラウリン酸、12−ヒドロキシミリスチン酸、12−ヒドロキシパルミチン酸、12−ヒドロキシステアリン酸、12−ヒドロキシベヘン酸等が挙げられる。これらは1種又は2種以上を用いることができる。
脂肪酸と塩を形成する金属に特に制限はないが、ナトリウム、カリウム、リチウム、カルシウム、バリウム、マグネシウム、ストロンチウム、アルミニウム、亜鉛等が挙げられ、これらの中でも、ナトリウム、カリウム、リチウム、カルシウム、マグネシウム、アルミニウム、亜鉛が好ましい。
脂肪酸金属塩としては、パルミチン酸カルシウム、パルミチン酸マグネシウム、ミリスチン酸カルシウム、ミリスチン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸亜鉛、オレイン酸カルシウム、オレイン酸マグネシウム、リノール酸カルシウム、リノール酸マグネシウム、リノレン酸カルシウム、リノレン酸マグネシウム、12−ヒドロキシラウリン酸マグネシウム、12−ヒドロキシミリスチン酸マグネシウム、12−ヒドロキシパルミチン酸マグネシウム、12−ヒドロキシステアリン酸マグネシウム、12−ヒドロキシベヘン酸マグネシウム等が挙げられる。これらは1種又は2種以上を用いることができる。
脂肪酸金属塩の含有量は、フィルムの透明性や印刷性等が損なわず、目脂発生防止効果を確保する観点から、ポリアミド樹脂組成物100質量部に対し、0.003質量部以上0.3質量部以下であることが好ましく、0.004質量部以上0.2質量部以下であることがより好ましく、0.005質量部以上0.1質量部以下であることがさらに好ましい。
さらに、ポリアミド樹脂組成物には、滑り性を改良する観点からビスアミド化合物を添加することができる。ビスアミド化合物としては、N,N’−メチレンビスステアリン酸アミド、N,N’−エチレンビスステアリン酸アミド、N,N’−エチレンビスベヘン酸アミド、N,N’−ジオクタデシルアジピン酸アミド等が挙げられる。これらは1種又は2種以上を用いることができる。
ビスアミド化合物の含有量は、得られるフィルムの滑り性改良効果を確保し、フィルムの印刷性やラミネート加工時の密着性が低下を防止する観点から、ポリアミド樹脂組成物100質量部に対し、0.01質量部以上0.5質量部以下であることが好ましく、0.02質量部以上0.3質量部以下であることがより好ましく、0.03質量部以上0.2質量部以下であることがさらに好ましい。
さらに、ポリアミド樹脂組成物には、フィルムの透明性を損なわない範囲内で、耐屈曲疲労性を改良する目的で、オレフィン系共重合体、及びその変性物やエラストマー等を添加することができる。オレフィン系共重合体としては、エチレン/炭素原子数3以上10以下のα−オレフィン共重合体、エチレン/α,β−不飽和カルボン酸エステル共重合体、エチレン/酢酸ビニル共重合体、エチレン/酢酸ビニル共重合体部分ケン化物、エチレン/α,β−不飽和カルボン酸共重合体、アイオノマー重合体等が挙げられる。オレフィン系共重合体の変性物としては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、クロトン酸、メサコン酸、シトラコン酸、グルタコン酸、シス−4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸、エンドビシクロ−[2.2.1]−5−ヘプテン−2,3−ジカルボン酸等のカルボキシル基及びその金属塩(Na、Zn、K、Ca、Mg)、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸、エンドビシクロ−[2.2.1]−5−ヘプテン−2,3−ジカルボン酸無水物等の酸無水物基、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル、エタクリル酸グリシジル、イタコン酸グリシジル、シトラコン酸グリシジル等のエポキシ基等の官能基が含有された上記ポリオレフィン系共重合体が挙げられる。これらは1種又は2種以上を用いることができる。
エラストマーとしては、ポリエステルエラストマー、ポリエーテルエステルアミドエラストマー、ポリエーテルアミドエラストマー等のポリアミド系エラストマー、両末端にポリスチレン相、ゴム中間相として水素添加型ポリオレフィンをもちポリスチレン相が架橋点を担っているブロック共重合体であるスチレン系エラストマー等が挙げられる。これらは1種又は2種以上を用いることができる。
オレフィン系共重合体、及びその変性物やエラストマーの含有量は、耐屈曲疲労性改良の効果を確保し、得られるフィルムの透明性を損なわないために、ポリアミド樹脂組成物100質量部に対し、0.5質量部以上10質量部以下であることが好ましく、1質量部以上8質量部以下であることがより好ましく、2質量部以上7質量部以下であることがさらに好ましい。
さらに、ポリアミド樹脂組成物には、得られるフィルムの柔軟性やフィルムの厚みムラの発生を防止する目的で、分子量4,000以下のポリアルキレングリコール及び/又は多価アルコールと脂肪酸との部分エステル化合物を添加することができる。
分子量4,000以下のポリアルキレングリコール及び/又は多価アルコールと脂肪酸との部分エステル化合物の合計含有量は、得られるフィルムの柔軟性や印刷性やラミネート性を十分確保し、フィルムの厚みムラの発生を防止する観点から、ポリアミド樹脂組成物100質量部に対し、0.03質量部以上0.3質量部以下であることが好ましく、0.05質量部以上0.25質量部以下であることがより好ましく、0.06質量部以上0.2質量部以下であることがさらに好ましい。
数平均分子量4,000以下のポリアルキレングリコールは、アルキレングリコールから誘導される単位から構成されるエーテル重合体である。ポリアルキレングリコールとしては、入手の容易さ、安全衛生の観点から、炭素原子数2以上6以下のアルキレングリコールから誘導される単位から構成される重合体が好ましく、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ポリヘキサメチレングリコール等が挙げられる。これらアルキレングリコールから誘導される単位は、ブロック又はランダムに共重合されてもよく、例えば、ポリエチレングリコール/プロピレングリコール重合体、ポリエチレングリコール/テトラメチレングリコール重合体等が挙げられる。これらは1種又は2種以上を用いることができる。これらの中でも、ポリエチレングリコール、及び/又はポリプロピレングリコールが好ましい。
ポリアルキレングリコールの数平均分子量は、4,000以下であり、フィルム成形後の表面へのブリードアウトを防止し、柔軟性付与剤としての効果や共押出やラミネートで積層フィルムとした際の良好な接着性や印刷性を十分に確保する観点から、200以上4,000以下であることが好ましく、300以上2,000以下であることがより好ましく、300以上1,500以下であることがさらに好ましい。尚、ここでいう「数平均分子量」とは、JIS K−1557−1に準拠した末端OH定量法から算出されたものである。
多価アルコールと脂肪酸との部分エステル化合物は、多価アルコールと脂肪酸との部分エステル誘導体である。
多価アルコールと脂肪酸との部分エステル化合物を構成する多価アルコールとしては、1,2−エタンジオール、ポリエチレングリコール、1,3−プロパンジオール、ポリプロピレングリコール、1,3−/1,4−ブタンジオール、ポリテトラメチレングリコール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,2−/1,3−/1,4−/1,5−ペンタンジオール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ポリヘキサメチレングリコール、2−エチル−2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,7−ヘプタンジオール、2−メチル−2−プロピル−1,3−プロパンジオール、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,11−ウンデカンジオール、1,12−ドデカンジオール、グリセリン、ジグリセリン、トリグリセリン、テトラグリセリン、ポリグリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ジトリメチロールプロパン、トリ−(トリメチロールプロパン)、トリメチロールブタン、エリスリトール、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、ポリペンタエリスリトール、1,2,4−ブタントリオール、1,3,5−ペンタントリオール、1,2,6−ヘキサントリオール、1,2,3,4−ブタンテトロール、ソルビタン、イソソルバイド、ソルビトール、アドニトール、アラビトール、キシリトール、マンニトール、キシロース、アラビノース、リボース、ラムノース、グルコース、フルクトース、ガラクトース、マンノース、ソルボース、セロビオース、マルトース、イソマルトース、トレハロース、シュクロース、ラフィノース、ゲンチアノース、メレジトース等が挙げられる。これらは1種又は2種以上を用いることができる。これらの中でも、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、グリセリン、ポリグリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビタン、ソルビトールが好ましい。
多価アルコールと脂肪酸との部分エステル化合物を構成する脂肪酸としては、柔軟性付与効果やポリアミドとの相溶性を十分に確保する観点から、炭素原子数6以上30以下の脂肪酸が好ましく、炭素原子数8以上24以下の脂肪酸がより好ましく、飽和、不飽和脂肪酸のいずれであっても構わない。また、直鎖、分岐鎖の何れを含む構造でもあってもよい。具体的には、カプロン酸、エナント酸、カプリル酸、ペラルゴン酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、マルガリン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、ベヘン酸、エルカ酸、セロチン酸、モンタン酸、メリシン酸等が挙げられる。脂肪酸の炭素骨格には、水酸基等の置換基が存在していてもよい。これらは1種又は2種以上を用いることができる。
多価アルコールと脂肪酸との部分エステル化合物は実質的に部分エステルであることが必要であり、フィルム成形後の表面へのブリードアウトを防止し、ポリアミドとの相溶性を十分に確保する観点から、化合物中の水酸基全体の30%以上がエステル化せず残存していることが好ましく、50%以上がエステル化せずに残存していることがより好ましい。即ち、部分エステル化率は、70%以下であることが好ましく、50%以下であることがより好ましく、また同様の観点から、5%以上であることが好ましく、10%以上であることがより好ましく、5%以上70%以下であることがさらに好ましく、10%以上50%以下であることが特に好ましい。
多価アルコールと脂肪酸との部分エステル化合物としては、柔軟性付与効果や、得られるフィルムの透明性を確保する観点や安全衛生面から、ポリエチレングリコール脂肪酸部分エステル、ポリプロピレングリコール脂肪酸部分エステル、グリセリン脂肪酸部分エステル、ポリグリセリン脂肪酸部分エステル、トリメチロールエタン脂肪酸部分エステル、トリメチロールプロパン脂肪酸部分エステル、ペンタエリスリトール脂肪酸部分エステル、ソルビタン脂肪酸部分エステル、ソルビトール脂肪酸部分エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸部分エステル、ポリオキシエチレンペンタエリスリトール脂肪酸部分エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸部分エステル、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸部分エステルが好ましい。
多価アルコールと脂肪酸との部分エステル化合物の具体例としては、ポリエチレングリコールモノラウレート、ポリエチレングリコールモノミリステート、ポリエチレングリコールモノパルミテート、ポリエチレングリコールモノステアレート、ポリエチレングリコールモノオレエート、ポリエチレングリコールモノベへネート等のポリエチレングリコール脂肪酸部分エステル、ポリプロピレングリコールモノラウレート、ポリプロピレングリコールモノミリステール、ポリプロピレングリコールモノパルミテート、ポリプロピレングリコールモノステアレート、ポリプロピレングリコールモノオレエート、ポリプロピレングリコールモノベへネート等のポリプロピレングリコール脂肪酸部分エステル、グリセリンモノラウレート、グリセリンモノイソラウレート、グリセリンモノミリステート、グリセリンモノイソミリステート、グリセリンモノパルミテート、グリセリンモノイソパルミテート、グリセリンモノステアレート、グリセリンモノイソステアレート、グリセリンモノオレエート、グリセリンモノイソオレエート、グリセリンモノベヘネート等のグリセリン脂肪酸部分エステル、ジグリセリンモノミリステート、ジグリセリンジミリステート、ジグリセリンモノパルミテート、ジグリセリンジパルミテート、ジグリセリンモノステアレート、ジグリセリンジステアレート、ジグリセリンモノベヘネート、ジグリセリンジベヘネート、トリグリセリンモノミリステート、トリグリセリンジミリステート、トリグリセリンモノパルミテート、トリグリセリンジパルミテート、トリグリセリンモノステアレート、トリグリセリンジステアレート、トリグリセリンモノベヘネート、トリグリセリンジベヘネート、テトラグリセリンモノミリステート、テトラグリセリンジミリステート、テトラグリセリントリミリステート、テトラグリセリンモノパルミテート、テトラグリセリンジパルミテート、テトラグリセリントリパルミテート、テトラグリセリンモノステアレート、テトラグリセリンジステアレート、テトラグリセリントリステアレート、テトラグリセリンモノベヘネート、テトラグリセリンジベヘネート、テトラグリセリントリベヘネート、ペンタグリセリンモノミリステート、ペンタグリセリンジミリステート、ペンタグリセリントリミリステート、ペンタグリセリンモノパルミテート、ペンタグリセリンジパルミテート、ペンタグリセリントリパルミテート、ペンタグリセリンモノステアレート、ペンタグリセリンジステアレート、ペンタグリセリントリステアレート、ペンタグリセリンモノベヘネート、ペンタグリセリンジベヘネート、ペンタグリセリントリベヘネート、ヘキサグリセリンモノミリステート、ヘキサグリセリンジミリステート、ヘキサグリセリントリミリステート、ヘキサグリセリンテトラミリステート、ヘキサグリセリンモノパルミテート、ヘキサグリセリンジパルミテート、ヘキサグリセリントリパルミテート、ヘキサグリセリンテトラパルミテート、ヘキサグリセリンモノステアレート、ヘキサグリセリンジステアレート、ヘキサグリセリントリステアレート、ヘキサグリセリンテトラステアレート、ヘキサグリセリンモノベヘネート、ヘキサグリセリンジベヘネート、ヘキサグリセリントリベヘネート、ヘキサグリセリンテトラベヘネート、デカグリセリンモノミリステート、デカグリセリンジミリステート、デカグリセリントリミリステート、デカグリセリンテトラミリステート、デカグリセリンペンタミリステート、デカグリセリンモノパルミテート、デカグリセリンジパルミテート、デカグリセリントリパルミテート、デカグリセリンテトラパルミテート、デカグリセリンペンタパルミテート、デカグリセリンモノステアレート、デカグリセリンジステアレート、デカグリセリントリステアレート、デカグリセリンテトラステアレート、デカグリセリンペンタステアレート、デカグリセリンモノベヘネート、デカグリセリンジベヘネート、デカグリセリントリベヘネート、デカグリセリンテトラベヘネート、デカグリセリンペンタベヘネート等のポリグリセリン脂肪酸部分エステル、トリメチロールエタンモノラウレート、トリメチロールエタンモノイソラウレート、トリメチロールエタンモノミリステート、トリメチロールエタンモノイソミリステート、トリメチロールエタンモノパルミテート、トリメチロールエタンモノイソパルミテート、トリメチロールエタンモノステアレート、トリメチロールエタンモノイソステアレート、トリメチロールエタンモノオレエート、トリメチロールエタンモノイソオレエート、トリメチロールエタンモノベヘネート等のトリメチロールエタン脂肪酸部分エステル、トリメチロールプロパンモノラウレート、トリメチロールプロパンモノイソラウレート、トリメチロールプロパンモノミリステート、トリメチロールプロパンモノイソミリステート、トリメチロールプロパンモノパルミテート、トリメチロールプロパンモノイソパルミテート、トリメチロールプロパンモノステアレート、トリメチロールプロパンモノイソステアレート、トリメチロールプロパンモノオレエート、トリメチロールプロパンモノイソオレエート、トリメチロールプロパンモノベヘネート等のトリメチロールプロパン脂肪酸部分エステル、ペンタエリスリトールモノラウレート、ペンタエリスリトールモノイソラウレート、ペンタエリスリトールジラウレート、ペンタエリスリトールジイソラウレート、ペンタエリスリトールモノミリステート、ペンタエリスリトールモノイソミリステート、ペンタエリスリトールジミリステート、ペンタエリスリトールジイソミリステート、ペンタエリスリトールモノパルミテート、ペンタエリスリトールモノイソパルミテート、ペンタエリスリトールジパルミテート、ペンタエリスリトールジイソパルミテート、ペンタエリスリトールモノステアレート、ペンタエリスリトールモノイソステアレート、ペンタエリスリトールジステアレート、ペンタエリスリトールジイソステアレート、ペンタエリスリトールモノオレエート、ペンタエリスリトールモノイソオレエート、ペンタエリスリトールジオレエート、ペンタエリスリトールジイソオレエート、ペンタエリスリトールモノベヘネート、ペンタエリスリトールジベヘネート等のペンタエリスリトール脂肪酸部分エステル、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノイソラウレート、ソルビタンジラウレート、ソルビタンジイソラウレート、ソルビタンモノミリステート、ソルビタンモノイソミリステート、ソルビタンジミリステート、ソルビタンジイソミリステート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノイソパルミテート、ソルビタンジパルミテート、ソルビタンジイソパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンモノイソステアレート、ソルビタンジステアレート、ソルビタンジイソステアレート、ソルビタンモノオレエート、ソルビタンモノイソオレエート、ソルビタンジオレエート、ソルビタンジイソオレエート、ソルビタンモノベヘネート、ソルビタンジベヘネート等のソルビタン脂肪酸部分エステル、ソルビトールモノラウレート、ソルビトールモノイソラウレート、ソルビトールジラウレート、ソルビトールジイソラウレート、ソルビトールモノミリステート、ソルビトールモノイソミリステート、ソルビトールジミリステート、ソルビトールジイソミリステート、ソルビトールモノパルミテート、ソルビトールモノイソパルミテート、ソルビトールジパルミテート、ソルビトールジイソパルミテート、ソルビトールモノステアレート、ソルビトールモノイソステアレート、ソルビトールジステアレート、ソルビトールジイソステアレート、ソルビトールモノオレエート、ソルビトールモノイソオレエート、ソルビトールジオレエート、ソルビトールジイソオレエート、ソルビトールモノベヘネート、ソルビトールジベヘネート等のソルビトール脂肪酸部分エステル、ポリオキシエチレングリセリンモノラウレート、ポリオキシエチレングリセリンモノミリステート、ポリオキシエチレングリセリンモノパルミテート、ポリオキシエチレングリセリンモノステアレート、ポリオキシエチレングリセリンモノオレエート、ポリオキシエチレングリセリンモノベへネート、ポリオキシエチレングリセリンジラウレート、ポリオキシエチレングリセリンジミリステート、ポリオキシエチレングリセリンジパルミテート、ポリオキシエチレングリセリンジステアレート、ポリオキシエチレングリセリンジオレエート、ポリオキシエチレングリセリンジベへネート等のポリオキシエチレングリセリン脂肪酸部分エステル、ポリオキシエチレンペンタエリスリトールモノラウレート、ポリオキシエチレンペンタエリスリトールモノミリステート、ポリオキシエチレンペンタエリスリトールモノパルミテート、ポリオキシエチレンペンタエリスリトールモノステアレート、ポリオキシエチレンペンタエリスリトールモノオレエート、ポリオキシエチレンペンタエリスリトールモノベへネート、ポリオキシエチレンペンタエリスリトールジラウレート、ポリオキシエチレンペンタエリスリトールジミリステート、ポリオキシエチレンペンタエリスリトールジパルミテート、ポリオキシエチレンペンタエリスリトールジステアレート、ポリオキシエチレンペンタエリスリトールジオレエート、ポリオキシエチレンペンタエリスリトールジベへネート等のポリオキシエチレンペンタエリスリトール脂肪酸部分エステル、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノミリステート、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミテート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート、ポリオキシエチレンソルビタンモノベへネート、ポリオキシエチレンソルビタンジラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンジミリステート、ポリオキシエチレンソルビタンジパルミテート、ポリオキシエチレンソルビタンジステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンジオレエート、ポリオキシエチレンソルビタンジベへネート等のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸部分エステル、ポリオキシエチレンソルビトールモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビトールモノミリステート、ポリオキシエチレンソルビトールモノパルミテート、ポリオキシエチレンソルビトールモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビトールモノオレエート、ポリオキシエチレンソルビトールモノベへネート、ポリオキシエチレンソルビトールジラウレート、ポリオキシエチレンソルビトールジミリステート、ポリオキシエチレンソルビトールジパルミテート、ポリオキシエチレンソルビトールジステアレート、ポリオキシエチレンソルビトールジオレエート、ポリオキシエチレンソルビトールジベへネート、ポリオキシエチレンソルビトールトリラウレート、ポリオキシエチレンソルビトールトリミリステート、ポリオキシエチレンソルビトールトリパルミテート、ポリオキシエチレンソルビトールトリステアレート、ポリオキシエチレンソルビトールトリオレエート、ポリオキシエチレンソルビトールトリベへネート、ポリオキシエチレンソルビトールテトララウレート、ポリオキシエチレンソルビトールテトラミリステート、ポリオキシエチレンソルビトールテトラパルミテート、ポリオキシエチレンソルビトールテトラステアレート、ポリオキシエチレンソルビトールテトラオレエート、ポリオキシエチレンソルビトールテトラベへネート等のポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸部分エステルが挙げられる。これらは1種又は2種以上を用いることができる。
[フィルム]
本発明のフィルムは、上記のポリアミド樹脂組成物を使用して、公知のフィルム製造方法を適用し、製膜することができる。例えば、該ポリアミド樹脂組成物を押出機で溶融混練し、T−ダイあるいはコートハンガーダイによりフラットフィルム状に押出し、キャスティングロール面上にキャスティング、冷却してフィルムを製造するキャスティング法、リング状ダイにより筒状に溶融押出したチューブ状物を空冷あるいは水冷してフィルムを製造するチューブラー法等がある。
製造されたフィルムは未延伸の状態で使用できるが、得られるフィルムの強度及びガスバリア性の観点から二軸延伸フィルムであることが好ましい。
得られた未延伸フィルムを延伸するには、従来から知られている工業的方法により行うことができる。例えば、キャスティング法によって製造するフィルムは、未延伸シートをテンター式同時二軸延伸機で縦横同時に延伸する同時二軸延伸法、Tダイより溶融押出しした未延伸シートをロール式延伸機で縦方向に延伸した後、テンター式延伸機で横方向に延伸する逐次二軸延伸法、環状ダイより成形したチューブ状シートを気体の圧力でインフレーション式に縦横同時に延伸するチューブラー延伸法が挙げられる。延伸工程はフィルムの製造に引続き、連続して実施しても良いし、フィルムを一旦巻き取り、別工程として延伸を実施しても良い。
フィルムの延伸倍率は使用用途によって異なるが、テンター式二軸延伸法、チューブラー法において、通常、縦方向、横方向ともに1.5倍以上4.5倍以下であることが好ましく、2.0倍以上4.0倍以下であることがより好ましい。延伸温度は、30℃以上210℃以下であることが好ましく、50℃以上200℃以下であることがより好ましい。
延伸倍率が前記の範囲内にあることにより、得られるフィルムの強度やガスバリア性を確保でき、延伸時にフィルムが破断することなく、安定した操業が可能となる。
上記方法により延伸されたフィルムは、引続き熱処理をすることが望ましい。熱処理することにより常温における寸法安定性を付与することができる。この場合の熱処理温度は、110℃を下限として該ポリアミド樹脂組成物の融点より5℃低い温度を上限とする範囲を選択するのがよく、これにより常温寸法安定性のよい、任意の熱収縮率をもった延伸フィルムを得ることができる。延伸フィルムは、熱収縮性が乏しいか、あるいは実質的に有していないものが望ましい。よって、延伸後に行なわれる熱処理条件において、熱処理温度は150℃以上であることが好ましく、180℃以上220℃以下であることがより好ましい。
熱処理操作により、充分に熱固定された延伸フィルムは、常法に従い、冷却して巻き取ることができる。
さらに、本発明に係わるフィルムは、印刷性、ラミネート、粘着剤付与性を高めるため、コロナ放電処理、プラズマ処理、火炎処理、酸処理等の表面処理を行うことができる。また、必要に応じて、このような処理がなされた後、印刷、ラミネート、粘着剤塗布、ヒートシール等の二次加工工程を経てそれぞれの目的とする用途に使用することができる。
本発明に係わるフィルムは、透明性、印刷性に優れ、単独での利用価値が高いが、これに他の熱可塑性樹脂を積層することにより、さらに多くの特性を付加させることが可能である。具体的には本発明のフィルムの少なくとも片面に熱可塑性樹脂よりなる層を積層して、積層フィルムとして使用することもできる。
該積層フィルムを製造するに当たっては、該ポリアミド樹脂組成物よりなる層の片面又は両面に他の基材を積層するが、その積層方法としては、共押出法、押出ラミネート法、ドライラミネート法等が挙げられる。共押出法は、該ポリアミド樹脂組成物と他の熱可塑性樹脂を共押出する方法であり、共押出シート成形、共押出キャスティングフィルム成形、共押出インフレーションフィルム成形等が挙げられる。押出ラミネート法は、本発明のフィルムと熱可塑性樹脂等の基材に、それぞれアンカーコート剤を塗布し、乾燥後、その間に熱可塑性樹脂等を溶融押出しながらロール間で冷却し圧力をかけて圧着することによりラミネートフィルムを得る方法である。ドライラミネート法は、有機チタン化合物、イソシアネート化合物、ポリエステル系化合物、ポリウレタン化合物等の公知の接着剤を本発明のフィルムに塗布し、乾燥後、熱可塑性樹脂等の基材と張り合わせることによりラミネートフィルムを得る方法である。ラミネート後のフィルムは、エージングすることで、接着強度を上げることができる。ラミネートする際には、フィルムの片面又は両面をコロナ処理して使用することが好ましい。特に必要に応じて接着性樹脂とともに共押出法により積層する方法は、アンカーコート剤や公知の接着剤等の表面処理工程が不要なため、環境に優しく、低コストであるため好ましい。
積層される熱可塑性樹脂としては、高密度ポリエチレン(HDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)、ポリプロピレン(PP)、エチレン/プロピレン共重合体(EPR)、エチレン/ブテン共重合体(EBR)、エチレン/酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン/酢酸ビニル共重合体鹸化物(EVOH)、エチレン/アクリル酸共重合体(EAA)、エチレン/メタクリル酸共重合体(EMAA)、エチレン/アクリル酸メチル共重合体(EMA)、エチレン/メタクリル酸メチル共重合体(EMMA)、エチレン/アクリル酸エチル共重合体(EEA)等のポリオレフィン系樹脂(D)、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、クロトン酸、メサコン酸、シトラコン酸、グルタコン酸、シス−4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸、エンドビシクロ−[2.2.1]−5−ヘプテン−2,3−ジカルボン酸等のカルボキシル基及びその金属塩(Na、Zn、K、Ca、Mg)、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸、エンドビシクロ−[2.2.1]−5−ヘプテン−2,3−ジカルボン酸無水物等の酸無水物基、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル、エタクリル酸グリシジル、イタコン酸グリシジル、シトラコン酸グリシジル等のエポキシ基等の官能基が含有された化合物により変性された上記ポリオレフィン系樹脂等の変性ポリオレフィン系樹脂(D’)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリトリメチレンテレフタレート(PTT)、ポリエチレンイソフタレート(PEI)、PET/PEI共重合体、ポリアリレート(PAR)、ポリブチレンナフタレート(PBN)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、液晶ポリエステル(LCP)、ポリ乳酸(PLA)、ポリグリコール酸(PGA)等のポリエステル系樹脂、ポリアセタール(POM)、ポリフェニレンオキシド(PPO)等のポリエーテル系樹脂、ポリスルホン(PSF)、ポリエーテルスルホン(PES)等のポリスルホン系樹脂、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリチオエーテルスルホン(PTES)等のポリチオエーテル系樹脂、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリアリルエーテルケトン(PAEK)等のポリケトン系樹脂、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリメタクリロニトリル、アクリロニトリル/スチレン共重合体(AS)、メタクリロニトリル/スチレン共重合体、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン共重合体(ABS)、メタクリロニトリル/スチレン/ブタジエン共重合体(MBS)等のポリニトリル系樹脂、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリメタクリル酸エチル(PEMA)等のポリメタクリレート系樹脂、ポリ酢酸ビニル(PVAc)等のポリビニルエステル系樹脂、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、ポリ塩化ビニル(PVC)、塩化ビニル/塩化ビニリデン共重合体、塩化ビニリデン/メチルアクリレート共重合体等のポリビニル系樹脂、酢酸セルロース、酪酸セルロース等のセルロース系樹脂、ポリカーボネート(PC)等のポリカーボネート系樹脂、熱可塑性ポリイミド(PI)、ポリアミドイミド(PAI)、ポリエーテルイミド等のポリイミド系樹脂、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリフッ化ビニル(PVF)、エチレン/テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、エチレン/クロロトリフルオロエチレン共重合体(ECTFE)、テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体(TFE/HFP,FEP)、テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン/フッ化ビニリデン共重合体(TFE/HFP/VDF,THV)、テトラフルオロエチレン/パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)共重合体(PFA)等のフッ素系樹脂、熱可塑性ポリウレタン樹脂、ポリアミドエラストマー、ポリエステルエラストマー、ポリウレタンエラストマー等が挙げられる。これらは1種又は2種以上を用いることができる。さらに、前記の脂肪族ポリアミド(A)や芳香族ポリアミド(B)を積層することも可能である。また、フィルム強度のバランス、ガスバリア性の観点からポリメタキシリレンアジパミド(ポリアミドMXD6)やエチレン/酢酸ビニル共重合体鹸化物(EVOH)、加熱滅菌処理の観点からポリエチレンテレフタレート(PET)をはじめとするポリエステル系樹脂を積層することが好ましい。
また、得られたポリアミドフィルムには、ヒートシール性を付与する観点から、シーラント層を設けることが望ましい。シーラント層として使用される材料は、熱融着できる樹脂であればよく、一般にポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂等が挙げられ、ポリオレフィン系樹脂を使用することが好ましい。具体的には、ポリプロピレン(PP)、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、エチレン/酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン/アクリル酸共重合体(EAA)、エチレン/メタクリル酸共重合体(EMAA)、エチレン/アクリル酸メチル共重合体(EMA)、エチレン/メタクリル酸メチル共重合体(EMMA)、エチレン/アクリル酸エチル共重合体(EEA)、アイオノマー樹脂、アモルファスポリエステル(A−PET)等が挙げられる。
さらに、無延伸、一軸又は二軸延伸熱可塑性樹脂フィルム又はシートや熱可塑性樹脂以外の任意の基材、例えば、紙、金属系材料、織布、不織布、金属綿、木材等を積層することも可能である。金属系材料としては、アルミニウム、鉄、銅、ニッケル、金、銀、チタン、モリブデン、マグネシウム、マンガン、鉛、錫、クロム、ベリリウム、タングステン、コバルト等の金属や金属化合物及びこれら2種類以上からなるステンレス鋼等の合金鋼、アルミニウム合金、黄銅、青銅等の銅合金、ニッケル合金等の合金類等が挙げられる。特に、ガスバリアや水蒸気バリア性を向上させるために、金属及び/又は金属化合物を蒸着することも可能である。蒸着する材料としては、ケイ素や、アルミニウム、チタン、亜鉛、ジルコニウム、マグネシウム、スズ、銅、鉄等の金属や、これらの酸化物、窒化物、フッ素物、硫化物等が挙げられる。具体的には、SiOx(x=1.0以上2.0以下)、アルミナ、マグネシア、硫化亜鉛、チタニア、ジルコニア、酸化セリウム等の無機酸化物や、HMDSO(ヘキサメチルジシロキサン)等の有機化合物、シランガスのような無機ガスをキャリアガス及び酸化させるための酸素と混合後、反応により得られる酸化珪素等が挙げられる。蒸着簿膜の作製方法としては、公知の方法、物理的堆積法(PVD法)として真空蒸着法、EB蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、化学的堆積法(CVD法)としてプラズマCVD法や化学反応法等を用いることができる。
本発明に係わる積層フィルムは、前記ポリアミド樹脂組成物を含む(a)層、エチレン含有量15モル%以上60モル%以下、及びケン化度90モル%以上のエチレン/酢酸ビニル共重合体ケン化物(C)を含む(c)層が配置され、共押出により成形された実質的に無定形、無配向の共押出積層未延伸フィルムを、縦横ともに1.5倍以上延伸した積層二軸延伸フィルムであることが好ましい。
層構成についても特に限定はないが、好ましい例としては、(a)/(c)/(a)、(a)/(a’)/(c)/(a)、(a)/(c)/(a)/(d’)、(a)/(c)/(d’)/(d)、(a)/(a’)/(c)/(a’)/(a)、(a)/(c)/(a)/(c)/(a)、(a)/(c)/(a)/(d’)/(d)、(a)/(d’)/(c)/(d’)/(a)、(d’)/(a)/(d’)/(c)/(a)、(a)/(a’)/(c)/(a’)/(a)/(d’)、(d’)/(a)/(c)/(a)/(d’)/(d)、(a)/(c)/(d’)/(a)/(d’)/(d)、(a)/(c)/(d’)/(c)/(d’)/(d)、(a)/(c)/(a)/(c)/(d’)/(d)、(a)/(d’)/(c)/(d’)/(a)/(d’)、(a)/(d’)/(c)/(a)/(d’)/(d)、(a)/(a’)/(c)/(a’)/(a)/(d’)/(d)、(d)/(d’)/(a)/(c)/(a)/(d’)/(d)、(d’)/(a)/(d’)/(c)/(d’)/(a)/(d’)、(d)/(d’)/(a)/(d’)/(c)/(d’)/(a)等が挙げられるが、これらに限定されるものではない(ここで、(a’)は本発明のポリアミド樹脂組成物を含む層であって、ポリアミド樹脂組成物を構成する脂肪族ポリアミド(A)の種類が(a)層とは異なる。(d)はポリオレフィン系樹脂(D)を含む層、(d’)は変性ポリオレフィン系樹脂(D’)等の接着性樹脂を含む層とする。)。これらの中でも、(a)/(c)/(a)、(a)/(a’)/(c)/(a’)/(a)、(a)/(c)/(a)/(d’)/(d)、(a)/(a’)/(c)/(a’)/(a)/(d’)/(d)が物性バランス上より好ましい。また、ポリオレフィン系(D)を含む(d)層はそれぞれ異なる種類を用いても、同一種類のものを用いても構わない。尚、ボイル殺菌用包材として、本発明に係わる積層延伸フィルムを単独で使用する場合、エチレン/酢酸ビニル共重合体ケン化物(C)を含む(c)層は、耐水性、耐熱水性に劣るためフィルムの最表層に配置しないほうが望ましい。
本発明に係わるフィルムの厚みは、用途により適宜決定すればよく特に制限されないが、フィルムの厚みは、厚ければフィルムの強度は向上するが、透明性や耐ピンホール性は低下するので、これらを勘案すれば、単層フィルムの場合は、5μm以上100μm以下であることが好ましく、10μm以上80μm以下であることがより好ましく、10μm以上60μm以下であることがさらに好ましい。また、積層フィルムの場合は、該ポリアミド樹脂組成物層の厚みは、2μm以上100μm以下であることが好ましく、5μm以上80μm以下であることがより好ましく、5μm以上60μm以下であることがさらに好ましい。
[エチレン/酢酸ビニル共重合体ケン化物(C)]
本発明において使用されるエチレン/酢酸ビニル共重合体ケン化物(C)は、エチレンと酢酸ビニルからなる共重合体を、アルカリ触媒等を用いて公知の方法により、ケン化して得られる(以下、EVOH(C)と称する場合がある。)。
さらに、EVOH(C)のエチレン含有量は、溶融成形性、柔軟性、耐衝撃性、ガスバリア性を十分に確保する観点から、15モル%以上60モル%以下であることが好ましく、20モル%以上55モル%以下であることがより好ましく、25モル%以上45モル%以下であることがさらに好ましい。ここで、EVOH(C)がエチレン含有量の異なる2種類以上のEVOHの混合物からなる場合には、それぞれのエチレン含有量と混合質量比から算出される値をエチレン含有量とする。
また、EVOH(C)のビニルエステル成分のケン化度は、良好なガスバリア性を得る観点から、90モル%以上であることが好ましく、95モル%以上であることがより好ましく、98%モル以上であることがさらに好ましく、99モル%以上であることが特に好ましい。ここで、EVOH(C)がケン化度の異なる2種類以上のEVOHの混合物からなる場合には、それぞれのケン化度と混合質量比から算出される値をケン化度とする。尚、EVOHのエチレン含有量及びケン化度は、核磁気共鳴(NMR)法により求めることができる。
EVOH(C)のメルトフローレート(MFR)(210℃、2160g荷重下)は、溶融時の粘度を適正範囲にして望ましい成形性を確保し、溶融張力を過度に低下させず、成形時にドローダウン等の問題の発生を防止する観点から、0.1g/10分以上100g/10分以下であることが好ましく、0.3g/10分以上50g/10分以下であることがより好ましく、0.5g/10分以上20g/10分以下であることがさらに好ましい。
また、本発明の目的が阻害されない範囲であれば、他の単量体を共重合することも可能である。他の単量体としては、ギ酸ビニル、プロピオン酸ビニル、バレリン酸ビニル、酪酸ビニル、イソ酪酸ビニル、ピバリン酸ビニル、カプロン酸ビニル、カプリル酸ビニル、カプリン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ミリスチン酸ビニル、パルミチン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、酢酸イソプロペニル、酢酸1−ブテニル、ピバル酸ビニル、2−エチルヘキサン酸ビニル、シクロヘキサンカルボン酸ビニル、安息香酸ビニル、桂皮酸ビニル等のビニルエステル類、プロピレン、1−ブテン、イソブテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−ドデセン等のα−オレフィン類、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、フタル酸、(無水)マレイン酸、(無水)イタコン酸等の不飽和酸類あるいはその塩、炭素原子数1以上18以下のモノ又はジアルキルエステル類、アクリルアミド、炭素原子数1以上18以下のN−アルキルアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、2−アクリルアミドプロパンスルホン酸又はその塩、アクリルアミドプロピルジメチルアミン又はその酸塩又はその4級塩等のアクリルアミド類、メタクリルアミド、炭素原子数1以上18以下のN−アルキルメタクリルアミド、N,N−ジメチルメタクリルアミド、2−メタクリルアミドプロパンスルホン酸又はその塩、メタクリルアミドプロピルジメチルアミン又はその酸塩又はその4級塩等のメタクリルアミド類、N−ビニルピロリドン、N−ビニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミド等のN−ビニルアミド類、アクリルニトリル、メタクリルニトリル等のシアン化ビニル類、炭素原子数1以上18以下のアルキルビニルエーテル、ヒドロキシアルキルビニルエーテル、アルコキシアルキルビニルエーテル等のビニルエーテル類、塩化ビニル、塩化ビニリデン、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン、臭化ビニル等のハロゲン化ビニル類、ビニルトリメトキシシラン、ビニルメチルジメトキシシラン、ビニルジメチルメトシキシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルメチルジエトキシシラン、ビニルジメチルエトキシシランγ−メタクリルオキシプロピルメトキシシラン等のビニルシラン類、酢酸アリル、塩化アリル、アリルアルコール、ジメチルアリルアルコール、トリメチル−(3−アクリルアミド−3−ジメチルプロピル)−アンモニウムクロリド、アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、ビニルエチレンカーボネート等が挙げられる。これらは1種又は2種以上を用いることができる。
また、EVOH(C)には必要に応じて各種の添加剤を含有することもできる。このような添加剤の例としては、酸化防止剤、可塑剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、滑剤、着色剤、フィラー、あるいは他の熱可塑性樹脂を挙げることができ、これらを本発明の作用効果が阻害されない範囲で添加することができる。具体的には、2,5−ジ−t−ブチルハイドロキノン、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、4,4’−チオビス(6−t−ブチル−m−クレゾール)、4,4’−チオビス(6−t−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス(3−メチル−6−t−ブチフェノール)、2,2’−メチレン−ビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、n−オクタデシル−β−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、N,N’−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシヒドロシンナミド)、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキベンジル)ベンゼン、テトラキス[メチレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、ベンゼンエリスリチル−テトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)、ジ(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)−ペンタエリストール−ジホスファイト等の酸化防止剤、エチレン−2−シアノ−3,3’−ジフェニルアクリレート、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−t−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾフェノン等の紫外線吸収剤、フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジオクチル、リン酸エステル等の可塑剤、ペンタエリスリットモノステアレート、ソルビタンモノパルミテート、硫酸化ポリオレフィン類、エチレングリコール、グリセリン、ヘキサンジオール等の脂肪族多価アルコール類等の帯電防止剤、ステアリン酸アミド等の飽和脂肪酸アミド、オレイン酸アミド等の不飽和脂肪酸アミド、エチレンビスステアリン酸アミド等のビス脂肪酸アミド、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウム等の脂肪酸金属塩、低分子量ポリオレフィン、ワックス、流動パラフィン等の滑剤、酢酸、プロピオン酸、ステアリン酸等の有機酸、ホウ酸化合物、リン酸化合物等の無機酸系化合物、ハイドロタルサイト類の金属塩等の安定剤、還元鉄粉類、亜硫酸カリウム、アスコルビン酸、ハイドロキノン、没食子酸等の酸素吸収剤、カーボンブラック、フタロシアニン、キナクリドン、インドリン、アゾ系顔料、ベンガラ等の着色剤、グラスファイバー、アスベスト、バラストナイト、マイカ、セリサイト、タルク、シリカ、カオリン、ケイ酸カルシウム、モンモリロナイト等の充填剤等が挙げられる。これらは1種又は2種以上を用いることができる。
さらに、EVOH(C)には、溶融安定性を改善する目的で、ホウ素化合物を添加することもできる。ホウ素化合物としては、ホウ酸類、ホウ酸エステル、ホウ酸塩、水素化ホウ素類等が挙げられる。ホウ酸類としては、オルトホウ酸、メタホウ酸、四ホウ酸等が挙げられ、ホウ酸エステルとしては、ホウ酸トリエチル、ホウ酸トリメチル等が挙げられ、ホウ酸塩としては上記の各種ホウ酸類のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、ホウ砂等が挙げられる。これらは1種又は2種以上を用いることができる。これらの中でもオルトホウ酸が好ましい。
ホウ素化合物の含有量は、その含有効果を十分に確保し、外観が良好なフィルムを得る観点から、EVOH(C)100質量部に対して、ホウ素元素換算で0.002質量部以上0.5質量部以下であることが好ましく、0.005質量部以上0.2質量部以下であることがより好ましい。
EVOH(C)には、溶融成形時のロングラン性、耐着色性を改良する目的で、リン酸化合物を添加することもできる。リン酸化合物としては、特に限定されず、リン酸、亜リン酸等の各種の酸やその塩等が挙げられる。リン酸塩としては、第一リン酸塩、第二リン酸塩、第三リン酸塩が挙げられる。これらは1種又は2種以上を用いることができる。リン酸塩のカチオン種も特に限定されるものではないが、アルカリ金属塩がより好ましい。これらの中でも、リン酸二水素ナトリウム、リン酸二水素カリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸水素二カリウムが好ましい。
リン酸化合物の含有量は、その含有効果を十分に確保し、外観が良好なフィルムを得る観点から、EVOH(C)100質量部に対して、リン酸根換算で0.02質量部以下であることが好ましく、0.0005質量部以上0.01質量部以下であることがより好ましく、0.001質量部以上0.007質量部以下であることがさらに好ましい。
また、EVOH(C)に対し、溶融安定性、ロングラン性の観点から、アルカリ及び/又はアルカリ土類金属塩を添加することもできる。アルカリ金属もしくはアルカリ土類金属の塩のアニオン種としての限定はなく、カルボン酸塩、水酸化物、炭酸塩、炭酸水素塩等が挙げられる。アルカリ金属塩のカチオン種に限定はなく、リチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩等が挙げられ、アルカリ土類金属塩のカチオン種に限定はなく、マグネシウム塩、カルシウム塩、バリウム塩、ベリリウム塩、ストロンチウム塩等が挙げられる。具体的には、酢酸ナトリウム、酢酸リチウム、酢酸カリウム、パルミチン酸カルシウム、パルミチン酸マグネシウム、ミリスチン酸カルシウム、ミリスチン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、オレイン酸カルシウム、オレイン酸マグネシウム、リノール酸カルシウム、リノール酸マグネシウム、リノレン酸カルシウム、リノレン酸マグネシウム、リン酸ナトリウム、リン酸リチウム等が挙げられる。これらは1種又は2種以上を用いることができる。
アルカリ及び/又はアルカリ土類金属塩の含有量は、その含有効果を十分に確保し、外観が良好なフィルムを得る観点から、EVOH(C)100質量部に対して、金属元素換算で0.0005質量部以上0.2質量部以下であることが好ましく、0.001質量部以上0.1質量部以下であることがより好ましく、0.002質量部以上0.05質量部以下であることがさらに好ましい。
さらに、EVOH(C)には、溶融安定性等を改善するために、本発明の目的を阻外しない範囲内で、ハイドロタルサイト類化、ヒンダードフェノール系等の酸化防止剤の1種又は2種以上を、EVOH(C)100質量部に対して、0.01質量部以上1質量部以下を添加することができる。
本発明のポリアミド樹脂組成物は、脂肪族ポリアミド、及び特定範囲の相対粘度であって、特定の構造を有する半芳香族ポリアミドを含むことから、透明性、印刷性、耐屈曲疲労性を維持しつつ、外観不良が少なく、高品質フィルムを安定的に得ることができ、連続操業性に優れる。特に、エチレン/酢酸ビニル共重合体ケン化物と共押出する場合、成形温度の低減が図れ、エチレン/酢酸ビニル共重合体ケン化物のゲルの発生や経時増粘を防止することが可能で、製膜操業安定性に優れ、顕著な効果を奏する。
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。
[実施例及び比較例で用いた材料]
脂肪族ポリアミド(A)
ポリアミド6(A−1)(宇部興産(株)製、UBE NYLON 1022B、相対粘度:3.35、水分含有率:0.04質量%、水抽出分:0.35質量%)
半芳香族ポリアミド(B)
半芳香族ポリアミド(B−1)の製造
1,6−ヘキサンジアミン90%水溶液2,280g(17.7モル)、イソフタル酸1,960g(11.8モル)、テレフタル酸980g(5.9モル)、酢酸22g(0.36モル)、次亜リン酸ナトリウム一水和物5.2g(前記モノマー原料に対して0.1質量部)及び蒸留水9Lをオートクレーブに入れ、窒素置換した。
100℃で30分間攪拌し、その後、オートクレーブ系内の圧力が1.8MPaまで加熱昇圧した。1.8MPaに到達後、系内圧力が一定となるように放圧させながら攪拌し、そのまま反応を5時間続けた後、水の留出はほとんどなくなり、この時点で系内の温度は250℃となっていた。さらに、常圧に戻し、減圧を開始し、90kPaにて0.5時間反応させた。その後、復圧し、オートクレーブ底部より溶融ポリマーを抜き出し、冷却、ペレット化し、相対粘度が1.73の半芳香族ポリアミドを得た(以下、この半芳香族ポリアミドを(B−1)という。)。
半芳香族ポリアミド(B−2)の製造
半芳香族ポリアミド(B−1)の製造において、酢酸22g(0.36モル)を酢酸11g(0.18モル)に変え、80kPaにて1時間減圧反応した以外は、半芳香族ポリアミド(B−1)の製造法と同様の方法で、相対粘度が1.95の半芳香族ポリアミドを得た(以下、この半芳香族ポリアミドを(B−2)という。)。
エチレン/酢酸ビニル共重合体ケン化物(C)(EVOH)
エチレン/酢酸ビニル共重合体ケン化物(C−1)(日本合成化学(株)製、ソアノールDC3203、エチレン含有量32モル%、ケン化度99モル%以上、MFR 3.8g/10分(210℃、2160g荷重下))
[透明性]
ASTM D−1003に準じ、直読ヘイズコンピューター(スガ試験機(株)製、HGM−2DP)を使用して、ヘイズ値を測定した。
[耐屈曲疲労性]
20.3cm×27.9cm(8インチ×11インチ)の大きさに切断したフィルムを、温度23℃、相対湿度50%の条件下に、24時間以上放置してコンディショニングし、ゲルボフレックステスター(理学工業(株)製)を使用し、MIL−B−131Cに準拠した方法にて、まず、得られたフィルムサンプルを直径8.9cm(3.5インチ)の固定ヘッドと、固定ヘッドから17.8cm(7インチ)離れて平行に配置されている同径の可動ヘッドに円筒状に取り付けた。可動ヘッドの真ん中に取り付けたシャフトで、可動ヘッドの動きをコントロールする。最初、可動ヘッドを440度ひねりながら固定ヘッドに8.9cm(3.5インチ)近づけ、次に水平運動で固定ヘッドにさらに6.4cm(2.5インチ)近づけた後、正反対の動きで元の状態に戻した。このサイクルを1回として、温度23℃、500回の屈曲繰り返しテスト後、テストしたフィルムの固定ヘッド、可動ヘッドの外周に固定した部分を除いた17.8cm×27.9cm(7インチ×11インチ=77in=496cm)内の部分に生じたピンホール個数を計測した。
[印刷性]
濡れ指数をJIS K−6768に準拠して測定した。
[ガスバリア性]
ASTM D−3985に準じて、ガス透過量測定装置(モダンコントロール(株)製、MOCON−OX−TRAN2/20)を使用して、23℃、相対湿度50%の条件下で酸素ガス透過率を測定した。
[フィルム外観]
各例に記載の方法により、未延伸フィルムを連続して製造した。同フィルムを切り開き、投光器で照明し、受光器で光の陰影を撮像し、信号処理して異物を検出する光学式欠陥検出装置(ヒューテック(株)製)を用い、大きさ200μm以上の異物の個数を、フィルム中央部の幅100mm、長さ10mについて測定し、面積0.04m辺りのフイッシュアイの個数を算出した。
[フィルム厚みムラの経時変化率]
各例に記載の方法により、未延伸フィルムを連続して製造した。製膜開始1時間後及び8時間後の未延伸フィルムをサンプリングし、端部を切り開き、フィルム厚み連続測定器(アンリツ電気(株)製、広範囲電子マイクロメータ型番:K−306C、フィルム送り装置及び記録計型番:K−310Cレコーダー)により、走行速度を25mm/秒で幅方向(フィルム長314mm)のフィルム厚みを計測し、下式から厚みムラを算出した。
厚みムラ(%)=[(フィルム厚みの最大値−フィルム厚みの最小値)/厚みの平均値]×100
製膜開始1時間後のフィルム厚みムラと8時間後のフィルムの厚みムラの経時変化率(偏肉度の経時変化率)を下式から算出した。
偏肉度の経時変化率(%)=[(製膜開始8時間後のフィルム厚みムラ−製膜開始1時間後のフィルム厚みムラ)/製膜開始1時間後のフィルム厚みムラ]×100
[延伸性、連続生産性]
各例に記載の方法により、チューブラー延伸法にて、延伸温度180℃、延伸倍率(縦、横ともに)3.0倍にて延伸を行った。24時間運転を継続し、延伸工程における破断回数を記録した。
実施例1
円筒型混合機を用いて、ポリアミド6(A−1)90質量%と半芳香族ポリアミド(B−1)10質量%の混合物100質量部に対して、N,N’−エチレンビスステアリン酸アミド0.08質量部を添加し、ポリアミド樹脂組成物を得た。同ポリアミド樹脂組成物を、円形ダイを備えた40mmφ一軸フルフライトスクリューの押出機に導入して、押出温度240℃にて溶融させ、20℃の水により冷却しながら、引き取りを行い、チューブラー状のポリアミドフィルムを得た。引き続き、気体の圧力でインフレーション式に縦横同時に延伸するチューブラー延伸法にて、延伸温度180℃、延伸倍率(縦、横ともに)3.0倍にて延伸を行った。その後、チューブ状フィルムの端を切り開き、フラット状のフィルムをテンター内に導入し、幅方向に緩和処理を行ないつつ、210℃にて熱固定処理を行なった。フィルム両端をクリップから解放し、耳部をトリミングして巻き取り、厚み15μmの二軸延伸ポリアミドフィルムを得た。得られた二軸延伸ポリアミドフィルムの物性測定結果を表1に示す。また、上記の方法にて、フィルム外観、フィルム厚みムラの経時変化率、延伸性(連続生産性)について評価した結果を表1に示す。
実施例2〜3
実施例1において、ポリアミド6(A−1)と半芳香族ポリアミド(B−1)の添加量を表1に示す量に変更した以外は、実施例1と同様の方法にて二軸延伸ポリアミドフィルムを得た。得られた二軸延伸ポリアミドフィルムの物性測定結果を表1に示す。また、上記の方法にて、フィルム外観、フィルム厚みムラの経時変化率、延伸性(連続生産性)について評価した結果を表1に示す。
比較例1
実施例1において、半芳香族ポリアミド(B−1)を使用しない以外は、実施例1と同様の方法にて二軸延伸ポリアミドフィルムを得た。得られた二軸延伸ポリアミドフィルムの物性測定結果を表1に示す。また、上記の方法にて、フィルム外観、フィルム厚みムラの経時変化率、延伸性(連続生産性)について評価した結果を表1に示す。
比較例2〜3
実施例1において、ポリアミド6(A−1)と半芳香族ポリアミド(B−1)の添加量を表1に示す量に変更した以外は、実施例1と同様の方法にて二軸延伸ポリアミドフィルムを得た。得られた二軸延伸ポリアミドフィルムの物性測定結果を表1に示す。また、上記の方法にて、フィルム外観、フィルム厚みムラの経時変化率、延伸性(連続生産性)について評価した結果を表1に示す。
比較例4
実施例1において、半芳香族ポリアミド(B−1)を(B−2)に変更した以外は、実施例1と同様の方法にて二軸延伸ポリアミドフィルムを得た。得られた二軸延伸ポリアミドフィルムの物性測定結果を表1に示す。また、上記の方法にて、フィルム外観、フィルム厚みムラの経時変化率、延伸性(連続生産性)について評価した結果を表1に示す。
実施例4
円筒型混合機を用いて、ポリアミド6(A−1)90質量%と半芳香族ポリアミド(B−1)10質量%の混合物100質量部に対して、N,N’−エチレンビスステアリン酸アミド0.08質量部を添加し、ポリアミド樹脂組成物を得た。同ポリアミド樹脂組成物とエチレン/酢酸ビニル共重合体ケン化物(C−1)を使用して、円形3層ダイを備えた40mmφの押出機にて、ポリアミド樹脂組成物を押出温度240℃、(C−1)を押出温度220℃にて別々に溶融させ、20℃の水により冷却しながら、引き取りを行い、ポリアミド樹脂組成物からなる層を(a)層、エチレン/酢酸ビニル共重合体ケン化物(C−1)からなる層を(c)層、層構成が(a)/(c)/(a)の実質的に無定形で配向していない積層未延伸フィルムを得た。引き続き、気体の圧力でインフレーション式に縦横同時に延伸するチューブラー延伸法にて、延伸温度150℃、延伸倍率(縦、横ともに)3.0倍にて延伸を行った。その後、チューブ状フィルムの端を切り開き、フラット状のフィルムをテンター内に導入し、幅方向に緩和処理を行ないつつ、160℃にて熱固定処理を行なった。フィルム両端をクリップから解放し、耳部をトリミングして巻き取り、(a)/(c)/(a)=6/3/6μmの積層二軸延伸フィルムを得た。該積層二軸延伸フィルムの物性測定結果を表2に示す。また、上記の方法にて、フィルム外観、フィルム厚みムラの経時変化率、延伸性(連続生産性)について評価した結果を表2に示す。
実施例5〜6
実施例4において、ポリアミド6(A−1)と半芳香族ポリアミド(B−1)の添加量を表2に示す量に変更した以外は、実施例2と同様の方法にて積層二軸延伸フィルムを得た。得られた積層二軸延伸フィルムの物性測定結果を表2に示す。また、上記の方法にて、フィルム外観、フィルム厚みムラの経時変化率、延伸性(連続生産性)について評価した結果を表2に示す。
比較例5
実施例4において、半芳香族ポリアミド(B−1)を使用しない以外は、実施例4と同様の方法にて積層二軸延伸フィルムを得た。得られた積層二軸延伸フィルムの物性測定結果を表2に示す。また、上記の方法にて、フィルム外観、フィルム厚みムラの経時変化率、延伸性(連続生産性)について評価した結果を表2に示す。
比較例6〜7
実施例4において、ポリアミド6(A−1)と半芳香族ポリアミド(B−1)の添加量を表2に示す量に変更した以外は、実施例4と同様の方法にて積層二軸延伸フィルムを得た。得られた積層二軸延伸フィルムの物性測定結果を表2に示す。また、上記の方法にて、フィルム外観、フィルム厚みムラの経時変化率、延伸性(連続生産性)について評価した結果を表2に示す。
比較例8
実施例4において、半芳香族ポリアミド(B−1)を(B−2)に変更した以外は、実施例4と同様の方法にて積層二軸延伸フィルムを得た。得られた積層二軸延伸フィルムの物性測定結果を表2に示す。また、上記の方法にて、フィルム外観、フィルム厚みムラの経時変化率、延伸性(連続生産性)について評価した結果を表2に示す。
Figure 2012122066
Figure 2012122066
表1、2の結果より、ピンホール数が10個以下の場合、耐屈曲疲労性に優れていると判断し、濡れ指数が36mN/m以上の場合、印刷性に優れていると判断した。フィッシュアイの個数が5個以下の場合、フィルム外観に優れていると判断し、フィルム厚みムラの経時変化率が15%以内の場合、厚みムラが少なく、高品質フィルムを安定的に生産可能であると判断し、24時間以内の延伸工程における破断回数が3回以下の場合、連続生産性(延伸性)に優れていると判断した。

Claims (7)

  1. 脂肪族ポリアミド(A)を70質量%以上98質量%以下と半芳香族ポリアミド(B)を2質量%以上30質量%以下含むポリアミド樹脂組成物であって、
    前記半芳香族ポリアミド(B)が、全ジカルボン酸単位に対して、テレフタル酸及び/又はイソフタル酸単位を70モル%以上含むジカルボン酸単位と、全ジアミン単位に対して、炭素数6以上12以下の脂肪族ジアミン単位を70モル%以上含むジアミン単位よりなり、JIS K−6920に準じ、96質量%の硫酸中、ポリマー濃度1質量%、温度25℃の条件下にて測定した相対粘度が1.80以下であることを特徴とするポリアミド樹脂組成物。
  2. 前記脂肪族ポリアミド(A)が、ポリアミド6、ポリアミド6/66、ポリアミド6/12、及びポリアミド6/66/12からなる群より選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1に記載のポリアミド樹脂組成物。
  3. 前記半芳香族ポリアミド(B)が、ポリアミド6T/6I、ポリアミド6T/6I/66、及びポリアミド6T/6I/6からなる群より選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1又は2に記載のポリアミド樹脂組成物。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載のポリアミド樹脂組成物を成形してなるフィルム。
  5. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のポリアミド樹脂組成物を含む(a)層とエチレン含有量15モル%以上60モル%以下、及びケン化度90モル%以上のエチレン/酢酸ビニル共重合体ケン化物(C)を含む(c)層を有する、少なくとも2層以上を積層してなるフィルム。
  6. 二軸延伸フィルムであることを特徴とする請求項4又は5に記載のフィルム。
  7. 縦方向横方向ともに1.5倍以上延伸してなることを特徴とする請求項6に記載の二軸延伸フィルム。
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