JP2012121765A - ダイヤモンド含有複合金属 - Google Patents

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Abstract

【課題】半導体材料に適合した熱膨張率を有し、かつ高い熱伝導率を有するダイヤモンド含有複合金属を提供する。
【解決手段】金属とダイヤモンド微粒子とを含んでなり、前記ダイヤモンド微粒子が、爆射法で得られたナノダイヤモンドからなる粒子であることを特徴とするダイヤモンド含有複合金属。
【選択図】なし

Description

本発明は、金属とダイヤモンド微粒子とを含んでなるダイヤモンド含有複合金属に関し、詳しくは半導体チップ等から発生する熱を効率よく放熱させるヒートシンクを構成するためのダイヤモンド含有複合金属に関する。
一般に、ICチップにとって熱は大敵であり、内部温度が最大許容接合温度を超えないようにしなければならない。また、パワートランジスタや半導体整流素子等の半導体装置では、動作面積当たりの消費電力が大きいため、半導体装置のケース(パッケージ)やリードから放出される熱量だけでは、発生熱量を放出しきれず、装置の内部温度が上昇して熱破壊を引き起こすおそれがある。特に近年パーソナルコンピュータの小型化・クロック周波数の向上に伴って、CPUからの発熱を効率よく放熱するための熱設計が重要な課題となってきている。
前記熱破壊の防止等を考慮した熱設計においては、ICチップのケース(パッケージ)に放熱面積の大きいヒートシンクを固着することを加味した素子設計や実装設計が行われている。前記ヒートシンク用の材料としては、一般に、熱伝導度の良好な銅やアルミニウム等の金属材料が使用されている。
しかしながら、近年素子の高集積化と素子形成面積の拡大化に伴ってICチップ自体が大型化する傾向にあり、半導体基体(シリコン基板やGaAs基板)とヒートシンクとの熱膨張の差によって生じる応力が大きくなり、ICチップの剥離現象や機械的破壊が問題となる場合がある。
このようなICチップの剥離現象や機械的破壊を防止するために、ヒートシンクの構成材料としては、半導体基体であるシリコンやGaAsと熱膨張率がほぼ一致し、しかも熱伝導度の高い材料の選定が必要となってきている。
熱膨張率を改善するために、例えば、カーボンと金属とを組合せた複合材料が提案されている。ヒートシンクに用いることのできる代表的な材料の熱伝導性は、銅が400 W/mK、アルミニウムが240 W/mK、銀が420 W/mK、金が320 W/mK、ダイヤモンドが1000〜2300 W/mK、及びグラファイトが120〜160 W/mKであり、特にダイヤモンドは、高い熱伝導性を有するとともに熱膨脹係数が小さく、かつ耐腐食性にも優れるので、ヒートシンクの用途に好適である。
特開2001-339022号(特許文献1)は、カーボン又はその同素体と、金属とを含み、直交する3軸方向の平均又はいずれかの軸方向の熱伝導率が160 W/mK以上であるヒートシンク材を開示している。特許文献1に記載のヒートシンク材は、前記カーボン又はその同素体を焼成してネットワーク化することによって得られる多孔質焼結体に前記金属を含浸させて製造され、前記カーボン又はその同素体として、ダイヤモンドが挙げられている。しかしながら、特許文献1に記載のダイヤモンドを含有するヒートシンク材は、ダイヤモンドと金属との界面の濡れ性が不十分であるため、前記界面に生じる空隙部のため熱伝導が阻害され、ダイヤモンドの有する高い熱伝導性が十分に発揮されていない。
特開2006-245569号(特許文献2)は、金属にダイヤモンド構造の炭素を混入した材料からなる成型体、又は該成型体若しくは金属からなる成型体にダイヤモンド構造の炭素被覆を形成した成型体からなるヒートシンクを開示しており、前記成形体は、銅、アルミニウム、銀又はそれらの合金等の金属及びダイヤモンド粉末を含む溶融材料から形成し、前記被覆は、化学気相堆積法、物理気相堆積法、電気メッキ法等によって形成すると記載している。しかしながら、ダイヤモンド粉末の前記金属への濡れ性が悪いため、ダイヤモンドの有する高熱伝導性が十分に発揮されるほど前記溶融材料に添加するのが困難である。
特開2001-339022号公報 特開2006-245569号公報
従って、本発明の目的は、半導体材料に適合した熱膨張率を有し、かつ高い熱伝導率を有するダイヤモンド含有複合金属を提供することにある。
上記目的に鑑み鋭意研究の結果、本発明者らは、爆射法で得られたナノダイヤモンドは金属への濡れ性に優れていること、爆射法で得られたナノダイヤモンドを用いることによりダイヤモンド粒子を高い含率で添加させることができ、高い熱伝導率を有する複合金属材料が容易に得られることを見出し、本発明に想到した。
すなわち、本発明のダイヤモンド含有複合金属は、金属とダイヤモンド微粒子とを含んでなり、前記ダイヤモンド微粒子が、爆射法で得られたナノダイヤモンドからなる粒子であることを特徴とする。
前記ダイヤモンド微粒子は40容量%以上含有するのが好ましい。
前記ダイヤモンド含有複合金属の表面に、前記ダイヤモンド微粒子が被覆されているのが好ましい。
本発明のもう一つのダイヤモンド含有複合金属は、金属にダイヤモンド微粒子が被覆されてなり、前記ダイヤモンド微粒子が、爆射法で得られたナノダイヤモンドからなる粒子であることを特徴とする。
前記爆射法で得られたナノダイヤモンドは、ダイヤモンドのコアとグラファイト系炭素のシェルとからなるコア/シェル構造を有しているのが好ましい。
前記ダイヤモンド微粒子は、2.55〜3.38 g/cm3の比重を有するのが好ましい。
前記ダイヤモンド微粒子は、金属との濡れ性改良のための処理を施されたダイヤモンド微粒子であるのが好ましい。
前記金属との濡れ性改良のための処理を施されたダイヤモンド微粒子は、ケイ素化処理又はフッ素化処理されたダイヤモンド微粒子であるのが好ましい。
前記ケイ素化処理はシリル化処理であるのが好ましい。前記フッ素化処理はフルオロアルキル基含有オリゴマーによる処理であるのが好ましい。
前記金属は、Cu、Al、Ag及びAuからなる群から選ばれた少なくとも1種であるのが好ましい。
本発明のヒートシンクは、前記ダイヤモンド含有複合金属を用いたことを特徴とする。
[1] ダイヤモンド含有複合金属
本発明のダイヤモンド含有複合金属は、金属とダイヤモンド微粒子とを含んでなり、前記ダイヤモンド微粒子は、爆射法で得られたナノダイヤモンドからなる粒子である。前記ダイヤモンド微粒子は前記金属中に均一に分散されているのが好ましい。ダイヤモンド含有複合金属の表面には、さらにダイヤモンド微粒子が被覆されていてもよい。
本発明のダイヤモンド含有複合金属は、ダイヤモンド(熱伝導率:1000〜2300 W/mK)を含有することにより、高い熱伝導性を発揮することができるとともに、熱膨張率を低減させることができるので、半導体基体のヒートシンクとして使用した場合に高い放熱効果を発揮でき、かつ基体の剥離や機械的破壊の発生を防止することができる。ダイヤモンド含有複合金属の熱伝導性の向上効果をより高めるためには、ダイヤモンド微粒子同士が互いに接触した状態であるのが好まし。このような状態にするためには、ダイヤモンド含有複合金属中に40容量%以上のダイヤモンド微粒子が含有させるのが好ましい。ダイヤモンド微粒子の含有量は、好ましくは40〜80容量%の範囲であり、さらに好ましくは50〜70容量%の範囲である。
本発明のもう一つのダイヤモンド含有複合金属は、金属にダイヤモンド微粒子が被覆されてなる。前記ダイヤモンド微粒子は、前記金属とダイヤモンド微粒子とを含んでなるダイヤモンド含有複合金属で使用するものと同様、爆射法で得られたナノダイヤモンドからなる粒子である。
ダイヤモンド含有複合金属の熱伝導率は、高ければ高いほど好ましいが、160 W/mK以上であるのが好ましく、180 W/mK以上であるのがより好ましく200 W/mK以上であるのが最も好ましい。ダイヤモンド含有複合金属には、熱伝導性をさらに高める目的で、カーボンブラック、黒鉛等のフィラーを添加しても良い。
(1) ダイヤモンド微粒子
ダイヤモンド微粒子として、爆射法で得られたナノダイヤモンドからなる粒子を使用する。爆射法としては、水及び/又は氷の存在下で爆薬を爆発させて行うウエット法、水及び/又は氷を使用しないで空冷するドライ法等があるが、本発明では爆射法であればどの方法を採用しても良い。
前記爆射法としては、Science, Vol. 133, No.3467(1961), pp1821-1822、特開平1-234311号、特開平2-141414号、Bull. Soc. Chem. Fr. Vol. 134(1997), pp. 875-890、Diamond and Related materials Vol. 9(2000), pp861-865、Chemical Physics Letters, 222(1994), pp. 343-346、Carbon, Vol. 33, No. 12(1995), pp. 1663-1671、Physics of the Solid State, Vol. 42, No. 8 (2000), pp. 1575-1578、K. Xu. Z. Jin, F. Wei and T. Jiang, Energetic Materials, 1, 19(1993)、特開昭63-303806号、特開昭56-26711報、英国特許第1154633号、特開平3-271109号、特表平6-505694号(WO93/13016号)、炭素, 第22巻, No. 2, 189〜191頁(1984)、Van Thiei. M. & Rec., F. H., J. Appl. Phys. 62, pp. 1761〜1767 (1987)、特表平7-505831号 (WO94/18123号)、米国特許第5861349号、特開2006-239511号及び特開2003-146637号等に記載の方法を用いることができる。
爆射法で得られた未精製のナノダイヤモンドは、ナノダイヤモンドの表面をグラファイト系炭素が覆ったコア/シェル構造を有しており黒く着色している。未精製のナノダイヤモンドをこのまま用いても良いし、未精製のナノダイヤモンドを酸化処理し、グラファイト相の一部を除去して用いてもよい。ダイヤモンドの表面を覆うグラファイト系炭素を有することにより、ダイヤモンド微粒子の金属への濡れ性が良好となり、ダイヤモンド微粒子と金属との界面に空隙が生じにくくなり、かつダイヤモンド微粒子同士の接触面積が増加するため、さらに熱伝導性が高まる。また、ナノダイヤモンド中に含まれる鉄等の不純物は、ダイヤモンドの酸化を促進するので、できるだけ除去するのが好ましい。
未精製のナノダイヤモンドは、約2.55 g/cm3の比重を有し、メジアン径(動的光散乱法)は200〜250 nm程度である。この未精製のナノダイヤモンドを酸化処理することにより、比重は精製度(どれだけグラファイト系炭素を除去したか)に伴って増加する。酸化処理したダイヤモンド微粒子は、2〜10 nm程度のダイヤモンドの一次粒子からなるメジアン径30〜250 nm程度の二次粒子である。本発明で使用するダイヤモンド微粒子のメジアン径は、前記の範囲であっても良いし、さらに凝集させて250 nmより大きなサイズの二次粒子として使用しても良い。
ダイヤモンド微粒子の比重は、2.55〜3.38 g/cm3であるのが好ましい。ダイヤモンド微粒子の比重は、ダイヤモンド微粒子中のダイヤモンドとグラファイトとの量によって決まる。すなわち、未精製のナノダイヤモンドに施す酸化処理の程度によって、ダイヤモンド微粒子中のダイヤモンドとグラファイトとの量を変え、ダイヤモンド微粒子の比重を調節することができる。ダイヤモンド微粒子の比重は、2.6〜3.35 g/cm3であるのがさらに好ましく、2.63〜3.3 g/cm3であるのが最も好ましい。
ダイヤモンドの比重を3.50 g/cm3、グラファイトの比重を2.25 g/cm3として、ダイヤモンドとグラファイトの割合を計算すると、比重2.55 g/cm3はダイヤモンド24容積%及びグラファイト76容積%の組成を有する粒子に相当し、比重3.38 g/cm3はダイヤモンド90容積%及びグラファイト10容積%の組成を有する粒子に相当する。ダイヤモンド微粒子の比重が2.55 g/cm3未満であると、ダイヤモンドの有する高い熱伝導性が十分に発揮されず、比重が3.38 g/cm3を越えると、ダイヤモンド微粒子の金属に対する濡れ性が低下するとともに、ダイヤモンド微粒子同士の接触面積が減少し、熱伝導性の向上効果が低下する。
未精製のダイヤモンドの酸化処理方法としては、(a) 硝酸等の共存下で高温高圧処理する方法(酸化処理A)、(b)水及び/又はアルコールからなる超臨界流体中で処理する方法(酸化処理B)、(c)水及び/又はアルコールからなる溶媒に酸素を共存させて、前記溶媒の標準沸点以上の温度及び0.1 MPa(ゲージ圧)以上の圧力で処理する方法(酸化処理C)、又は(d)380〜450℃で酸素を含む気体により処理する方法(酸化処理D)が挙げられる。これらの酸化処理は、単独で行ってもよいし、組合せて行っても良い。酸化処理を組合せる場合は、爆射法で得られた未精製のダイヤモンドにまず酸化処理Aを施し、さらに酸化処理B〜Cのいずれかを施すのが好ましい。
爆射法で得られた未精製のダイヤモンドに酸化処理Aを施すことによりグラファイト相の一部が除去されたナノダイヤモンド(グラファイト-ダイヤモンド粒子)が得られ、このグラファイト-ダイヤモンド粒子に酸化処理B〜Cのいずれかの処理を施すことにより前記グラファイト相をさらに除去することができる。
ダイヤモンド微粒子に、金属との濡れ性改良のための処理を施してもよい。前記濡れ性改良のための処理としては、ケイ素化処理又はフッ素化処理が挙げられる。ケイ素化処理は、ダイヤモンド微粒子にケイ素原子又はケイ素原子を含有する基を修飾する処理であり、フッ素化処理は、ダイヤモンド微粒子にフッ素原子又はフッ素原子を含有する基を修飾する処理である。ケイ素化処理及びフッ素化処理は、前記ナノダイヤモンド表面の炭素原子、又は前記ナノダイヤモンド表面に存在する-COOH、-OH等の親水性官能基にケイ素原子又はケイ素原子を有する基、及びフッ素原子又はフッ素原子を有する基を結合させて行う。ダイヤモンド微粒子に、ケイ素化処理及びフッ素化処理の両方の処理を施しても良い。このようにダイヤモンド微粒子に濡れ性改良のための処理を施すことにより、ダイヤモンド微粒子と金属との界面における空隙が減少し、より高い熱伝導性の向上効果が得られる。
ダイヤモンド微粒子に修飾するケイ素原子の量は、特に限定されないが、ダイヤモンド微粒子に対して、0.1〜25質量%であるのが好ましく、0.2〜20質量%であるのがより好ましい。またダイヤモンド微粒子に修飾するフッ素原子の量は、特に限定されないが、ダイヤモンド微粒子に対して、0.1〜20質量%であるのが好ましく、0.2〜15質量%であるのがより好ましい。
ケイ素を有するダイヤモンド微粒子及びフッ素を有するダイヤモンド微粒子を混合して使用する場合は、それらの比率は得られる繊維の使用目的に応じて任意に決めることができる。またケイ素及びフッ素を有するダイヤモンド微粒子を使用する場合も、ケイ素の総量とフッ素の総量との質量比率で設定すればよい。これらの濡れ性改良のための処理を施したダイヤモンド微粒子は、未処理のダイヤモンド微粒子と混合して使用してもよい。
ケイ素を有するダイヤモンド微粒子、フッ素を有するダイヤモンド微粒子、並びにケイ素及びフッ素を有するダイヤモンド微粒子は、ダイヤモンド微粒子をケイ素化処理及び/又はフッ素化処理することにより得ることができる。ケイ素化処理は、フッ素化処理よりも先に行うのが好ましい。
(a)ケイ素化処理
前記爆射法で得られた未精製のナノダイヤモンド、又は前記酸化処理して得られたナノダイヤモンドに、シリル化剤、アルコキシシラン、シランカップリング剤等を反応させることによりナノダイヤモンドの表面にある水酸基等の親水性基を、ケイ素を含む有機基に置換することができる。ケイ素化処理は、シリル化剤を用いるのが好ましい。
好ましいシリル化剤としては、トリエチルクロロシラン、トリメチルクロロシラン、ジエチルジクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、アセトキシトリメチルシラン、アセトキシシラン、ジアセトキシジメチルシラン、メチルトリアセトキシシラン、フェニルトリアセトキシシラン、ジフェニルジアセトキシシラン、トリメチルエトキシシラン、トリメチルメトキシシラン、2-トリメチルシロキシペント-2-エン-4-オン、n-(トリメチルシリル)アセトアミド、2-(トリメチルシリル)酢酸、n-(トリメチルシリル)イミダゾール、トリメチルシリルプロピオレート、ノナメチルトリシラザン、ヘキサメチルジシラザン、ヘキサメチルジシロキサン、トリメチルシラノール、トリエチルシラノール、トリフェニルシラノール、t-ブチルジメチルシラノール、ジフェニルシランジオール等が挙げられる。本発明に用いられるシリル化剤は、これらの化合物に限定されない。
シリル化剤溶液の溶媒はヘキサン、シクロヘキサン、ペンタン、ヘプタン等の炭化水素類、アセトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、ベンゼン、トルエン等の芳香族化合物が好ましい。
シリル化剤の種類や濃度にもよるが、シリル化反応は10〜40℃で十分攪拌しながら進行させるのが好ましい。10℃未満では反応が進行しにくく、40℃超ではナノダイヤモンド表面に均一にシリル化されなくなる。例えば、トリエチルクロロシランのヘキサン溶液をシリル化剤として使用した場合、10〜40℃で10〜40時間程度攪拌しながら反応させると、ナノダイヤモンド表面の水酸基が十分にシリル修飾される。
(b)フッ素化処理
前記爆射法で得られた未精製のナノダイヤモンド、又は前記酸化処理により得られたナノダイヤモンドは、(i)フルオロアルキル基含有オリゴマーを使用した方法、(ii)フルオロアルキルアゾ化合物を用いた方法、(iii)フッ素ガスと直接反応させる方法、(iv)ClF、ClF3、ClF5等のハロゲンフッ化物を反応させる方法、(v)フッ素プラズマによる方法等により、その表面をフッ素又はフッ素を有する基で修飾することができる。
(i)フルオロアルキル基含有オリゴマーを使用した方法
高分子主鎖の両末端にフルオロアルキル基が直接炭素−炭素結合により導入された高分子界面活性剤(含フッ素オリゴマー)は、水溶液中又は有機溶媒中において自己組織化したナノレベルの分子集合体を形成することが知られている。このフルオロアルキル基が末端に導入された含フッ素オリゴマーを用いることにより、フルオロアルキル基で修飾したナノダイヤモンドを形成することができる。
フルオロアルキル基で修飾したナノダイヤモンドは、爆射法で得られた未精製のナノダイヤモンド、又は前記酸化処理により得られたナノダイヤモンドを、一般式(A)で表される含フッ素オリゴマーで処理することによって得ることができる。
Figure 2012121765
ここで、RFはフルオロアルキル基であり、具体的には、-CF(CF3)OC3F7、-CF(C3F)OCF2CF(CF3)OC3F7等の基が好ましい。Rは置換基であり、-N(CH3)2、-OH、-NHC(CH3)2CH2C(=O)CH3、-Si(OCH3)3、-COOH等の基が好ましい。nは5〜2000であるのが好ましい。
ナノダイヤモンドと一般式(A)で表される含フッ素オリゴマーとをメタノール、エタノール等のアルコール溶媒中で混合し、室温〜80℃で2〜48時間撹拌することによりナノダイヤモンド表面にフルオロアルキル基(RF)が修飾された複合粒子を高い収率で得ることができる。反応を促進させるために、アンモニア等の塩基を使用してもよい。
(ii) フルオロアルキルアゾ化合物を用いた方法
下記反応式に記載したように、ナノダイヤモンドの存在下で、パーフルオロヘキサンに溶解したアゾビスパーフルオロオクチル1に、Xeエキシマランプにより波長172 nmの光を室温で照射することによりナノダイヤモンドにパーフルオロオクチルを付加させることができる。この反応はアルゴン気流下で行い、前記照射時間は10分〜2時間程度である。なお、この方法に用いるナノダイヤモンドは、パーフルオロヘキサンに分散しやすいようにあらかじめ疎水化処理を行うのが好ましい。
Figure 2012121765
(iii)フッ素ガスと直接反応させる方法
フッ素ガスと直接反応させる方法は、ナノダイヤモンドを入れた反応管(ニッケル製等)に、フッ素ガスとアルゴン等の不活性ガスとの混合ガスを300〜500℃で10〜500時間流すことにより行う。
また、フッ素ガスと反応させる他の方法として、ナノダイヤを入れた反応炉に、150℃、で3〜4時間不活性ガス中で加熱し、その後反応炉にフッ素ガス及びフッ化水素(3:1)を入れ、150℃のまま48時間加熱することによりフッ素化を行う方法がある。不活性ガスとしては、ヘリウム、窒素、アルゴンが使用でき、又は真空で処理しても良い。
(2) 金属
ダイヤモンド含有複合金属に用いる金属は、特に限定はないが、熱伝導係数が高いものが好ましい。熱伝導係数が高い金属としては、銅、アルミニウム、銀又は金が好ましい。前記金属には、界面の濡れ性改善のための低融点金属を添加してもよい。前記低融点金属としては、Te、Bi、Sn、Li、Sb、Tl、Ca、Ni等が挙げられる。
[2]製造方法
(1) 金属にダイヤモンド微粒子が分散されてなる複合金属
金属に前記ダイヤモンド微粒子が分散されてなる複合金属は、(a)溶融させた金属にダイヤモンド微粒子を混合する方法、(b)ダイヤモンド微粒子と金属の粉体とを混合し加圧成形する方法、(c)ダイヤモンド微粒子からなる多孔質体に金属を含浸させる方法等により製造することができる。
(a) 溶融させた金属にダイヤモンド微粒子を混合する方法
溶融させた金属にダイヤモンド微粒子を混合する方法は、前記金属を溶融させ液体状態又は固液共存状態の溶融金属を得る工程と、前記溶融金属に前記ダイヤモンド微粒子を混合する工程と、前記混合物を鋳造成形する工程とを有する。
つまり、金属を溶融して溶融金属又は固液共存状態の金属(固液共存金属)を準備し、この溶融金属又は固液共存状態の金属にダイヤモンド微粒子を混合し、鋳造加工により所望の形状に成形することによってダイヤモンド含有複合金属を製造する。ここで、固液共存状態とは金属(一般には合金)を半融状態にしたもの、又は金属溶湯を冷却、撹拌して半凝固状態にしたものをいい、金属を加熱し直接的に半融状態にしたものと、一度完全に溶融した後に冷却して半凝固状態にしたものの両方を指す。
(b) ダイヤモンド微粒子と金属の粉体とを混合し加圧成形する方法
ダイヤモンド微粒子と金属の粉体とを混合し加圧成形する第一の方法は、ダイヤモンド微粒子と金属の粉体とを混合する工程と、前記混合物をホットプレス機の金型内に入れ加圧成形する工程とを有する。ダイヤモンド微粒子と金属の粉体とを混合し加圧成形する第二の方法は、ダイヤモンド微粒子と金属の粉体とを混合する工程と、前記混合物を予備成形して予備成形体を得る工程と、前記予備成形体をホットプレス機の金型内に入れ、加圧成形する工程とを有する
前記第一の方法は、ダイヤモンド微粒子と金属の粉体とを混合して混合物を作製し、この混合物をホットプレス機によって加圧成型する方法である。前記ダイヤモンド微粒子は、前述の爆射法で得られたナノダイヤモンドからなる粒子を使用し、前記金属は、Cu、Al、Ag及びAuからなる群から選ばれた少なくとも1種であるのが好ましく、その平均粒度は1〜500μmであるのが好ましい。
前記ホットプレス機による加圧成型は、前記ダイヤモンド微粒子の酸化を防止するために、窒素ガス、アルゴンガス等の不活性ガス中、又は真空中で行うのが好ましい。ホットプレスの温度は、使用する金属の(融点-10℃)〜(融点-50℃)の範囲が好ましく、圧力は10〜100 MPaの範囲が好ましい。前記ダイヤモンド微粒子と金属の粉体との結合力を高めるため、前記加圧後に、金属の融点以上まで加熱してもよい。加圧した成形体は、加工工程等を経ることによってヒートシンク材として使用される。
前記第二の方法は、前記ホットプレス機による加圧成型を行う前に、前記ダイヤモンド微粒子と金属の粉体とを混合して混合物を金型に圧入して予備成形体を成形する工程を有する以外は前記第一の方法と同様である。
(c)ダイヤモンド微粒子からなる多孔質体に金属を含浸させる方法
ダイヤモンド微粒子からなる多孔質体に金属を含浸させる方法は、ダイヤモンド微粒子及び結合材を混合する工程と、前記混合物を予備成形し予備成形体を得る工程と、前記金属を前記予備成形体中に含浸させる工程とを有する。
まず、ダイヤモンド微粒子及び結合材(バインダー)を含む混合物を作製し、この混合物をプレス機等で加圧して予備成形体を成形する。混合物には必要に応じて水、有機溶剤等を添加しても良い。前記ダイヤモンド微粒子としては、前述の爆射法で得られたナノダイヤモンドからなる粒子を使用する。バインダーとしては、ポリビニルブチラール、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、ポリエチレンオキサイド、アクリル系エマルジョン(ポリメタクリル酸イソブチル等)、酢酸ビニル樹脂、セルロース系樹脂等を用いることができる。得られた予備成形体は、溶融金属を含浸しやすくするために、不活性ガス(窒素ガス、アルゴンガス等)中で予熱処理を行う。この予熱処理は、含浸させる溶融金属の温度±200℃程度の範囲で行うのが好ましい。例えば、溶融金属が1200℃程度であるならば、1000℃〜1400℃で行うのが望ましい。予熱処理を行うことで、前記バインダーを除去でき、ダイヤモンド微粒子からなる多孔質の予備成形体が得られる。得られた予備成形体は、平均径が5〜50μmの気孔を90%以上有し、かつ気孔率が40〜80容量%であるのが好ましい。
得られた多孔質の予備成形体を金属のインゴットとともに耐熱耐圧容器内に載置し、容器を密封後、耐圧容器内を真空に減圧する。前記金属としては、Cu、Al、Ag及びAuからなる群から選ばれた少なくとも1種であるのが好ましい。減圧した状態で前記金属を加熱溶解し、得られた溶融金属に前記予備成形体を浸漬する。前記予備成形体を浸漬した状態で耐圧容器に不活性ガス(窒素ガス、アルゴンガス等)を導入し、容器内を加圧することにより前記溶融金属を多孔質の予備成形体の開気孔部中に含浸させる。加圧する圧力は、1 MPa以上であるのが好ましく、5 MPa以上であるのがより好ましく、10〜200 MPaであるのが最も好ましい。加圧時間は1秒以上、60秒以下が好ましく、1〜30秒がより好ましい。溶融金属を含浸させた予備成形体を冷却することによりダイヤモンド含有複合金属が得られる。
(2)ダイヤモンド微粒子の被覆
ダイヤモンド含有複合金属の表面へのダイヤモンド微粒子の被覆は、イオンンスパッタリング法によって行うことができる。ダイヤモンド微粒子のイオンンスパッタリングは、爆射法で得られたナノダイヤモンドからなる粒子を圧粉成型してなる棒材をターゲットとして用いて、イオンビームによりスパッターすることにより、ダイヤモンド微粒子をダイヤモンド含有複合金属の表面上に飛散させ、均一なダイヤモンド膜を形成することによって行う。
本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はそれらに限定されるものではない。
実施例1
(1)ダイヤモンド微粒子の作製
TNT(トリニトロトルエン)とRDX(シクロトリメチレントリニトロアミン)を60/40の比で含む0.65 kgの爆発物を3 m3の爆発チャンバー内で爆発させて、生成するナノダイヤモンドを保存するための雰囲気を形成した後、同様の条件で2回目の爆発を起こし未精製のナノダイヤモンド粒子を合成した。爆発生成物が膨張し熱平衡に達した後、15 mmの断面を有する超音速ラバルノズルを通して35秒間ガス混合物をチャンバーより流出させた。チャンバー壁との熱交換及びガスにより行われた仕事(断熱膨張及び気化)のため、生成物の冷却速度は280℃/分であった。サイクロンで捕獲した生成物(黒色の粉末)の比重は2.55 g/cm3、メジアン径(動的光散乱法)は220 nmであった。この未精製のナノダイヤモンド粒子は比重から計算して、76容量%のグラファイト系炭素と24容量%のダイヤモンドからなっていると推定された。この未精製のナノダイヤモンド粒子は、ラマンスペクトルにおける1,330±10 cm-1のピーク強度Iaと、1,610±100 cm-1のピーク強度Ibとの比が0.85であった。
得られた未精製のナノダイヤモンド粒子を60質量%硝酸水溶液と混合し、160℃、12気圧、20分の条件で酸化性分解処理を行った後、130℃、11気圧、30時間で酸化性エッチング処理を行った。酸化性エッチング処理により、未精製のナノダイヤモンドからグラファイトが一部除去された粒子が得られた。この粒子を、アンモニアを用いて、210℃、20気圧、20分還流し中和処理した後、自然沈降させデカンテーションにより35質量%硝酸での洗浄を行い、さらにデカンテーションにより3回水洗し、遠心分離により脱水し、120℃で加熱乾燥し、ダイヤモンド粒子の周りにグラファイト相を有するナノダイヤモンドの粉末を得た。このナノダイヤモンドの粉末の比重は2.93 g/cm3であり、メジアン径は120 nm(動的光散乱法)であった。比重から計算して、54容量%のダイヤモンドと46容量%のグラファイト系炭素からなっていると推定された。
(2)ダイヤモンド含有アルミニウムの作製
溶融したアルミニウム中に、アルゴン気流下で、アルミニウム100重量部に対して100重量部の前記ナノダイヤモンドの粉末を混合し、急冷してダイヤモンド含有複合アルミニウムを得た。このダイヤモンド含有アルミニウムは、47容量%のダイヤモンドを含有し、熱伝導率160 W/mKであった。
(3)ダイヤモンド含有銅の作製
溶融した銅中に、アルゴン気流下で、銅100重量部に対して25重量部の前記ナノダイヤモンドの粉末を混合し、急冷してダイヤモンド含有銅を得た。このダイヤモンド含有銅は、43容量%のダイヤモンドを含有し、熱伝導率180 W/mKであった。
(4)ダイヤモンド含有銀の作製
溶融した銀中に、アルゴン気流下で、銀100重量部に対して30重量部の前記ナノダイヤモンドの粉末を混合し、急冷してダイヤモンド含有銀を得た。このダイヤモンド含有銀は、52容量%のダイヤモンドを含有し、熱伝導率190 W/mKであった。
(5)ダイヤモンド含有金の作製
溶融した金中に、アルゴン気流下で、金100重量部に対して20重量部の前記ナノダイヤモンドの粉末を混合し、急冷してダイヤモンド含有金を得た。このダイヤモンド含有金は、57容量%のダイヤモンドを含有し、熱伝導率200 W/mKであった。
実施例2
(1) ケイ素修飾ダイヤモンド粒子の作製
実施例1で作製したナノダイヤモンドの粉末をメチルイソブチルケトンに3質量%の濃度で分散させ、トリメチルクロロシランのメチルイソブチルケトン溶液(濃度7.5質量%)を1:1の容量で加え、48時間撹拌してナノダイヤモンドをトリメチルシランで修飾した。得られた分散物をメチルイソブチルケトンで洗浄後、乾燥し、トリメチルシラン修飾ナノダイヤモンド粉末を得た。このトリメチルシラン修飾ナノダイヤモンド粉末は、ラマンスペクトルにおける1,330±10 cm-1のピーク強度Iaと、1,610±100 cm-1のピーク強度Ibとの比が0.92であった。
(2)ダイヤモンド含有銀の作製
得られたトリメチルシラン修飾ナノダイヤモンド粉末40質量部と、銀の粉体(平均粒度:300μm)100質量部とを混合して得られた混合物を金型に圧入して予備成形体を成形した。この予備成形体を、アルゴンガス中で950℃及び60 MPaの条件でホットプレス機によって加圧成型し、ダイヤモンド含有銀を得た。このダイヤモンド含有銀は、59容量%のダイヤモンドを含有し、熱伝導率180 W/mKであった。
実施例3
(1) フッ素修飾ダイヤモンド粒子の作製
実施例1で作製したナノダイヤモンド粒子を3質量%の濃度でメタノールに分散させ、下記式(A):
Figure 2012121765
(RFは-CF(CF3)OC3F7基、Rは-OH基、nは約800である。)表される含フッ素オリゴマー、及び28質量%アンモニア水を、ナノダイヤモンド分散物100質量部に対してそれぞれ50質量部及び10質量部加え、80℃で20時間撹拌して反応させた。得られた分散物を中和、洗浄及び乾燥し、ナノダイヤモンド表面がフルオロアルキル基で修飾された複合粒子を得た。このトリメチルシラン修飾ナノダイヤモンド粉末は、ラマンスペクトルにおける1,330±10 cm-1のピーク強度Iaと、1,610±100 cm-1のピーク強度Ibとの比が0.87であった。
(2)ダイヤモンド含有アルミニウムの作製
得られたトリメチルシラン修飾ナノダイヤモンド粉末、カルボキシメチルセルロース、及び水からなる混合物を作製し、この混合物をプレス機で加圧して予備成形体を成形した。得られた予備成形体を、窒素ガス中、600℃で30分間加熱処理し予備成形体を得た。この予備成形体は、平均径が35μmの気孔を90%以上有し、気孔率が45容量%であった。
得られた多孔質の予備成形体をアルミニウムのインゴットとともに耐熱耐圧容器内に載置し、容器を密封後、耐圧容器内を真空に減圧した。減圧した状態のまま、前記アルミニウムを加熱溶解し、溶融アルミニウムに前記予備成形体を浸漬した。溶融アルミニウムに前記予備成形体を浸漬した状態で耐圧容器にアルゴンガスを導入し、容器内を10 MPaで30秒間加圧することにより前記溶融アルミニウムを多孔質の予備成形体の開気孔部中に含浸させた。減圧後、溶融アルミニウムを含浸させた予備成形体を冷却し、ダイヤモンド含有アルミニウムを得た。このダイヤモンド含有アルミニウムは、55容量%のダイヤモンドを含有し、熱伝導率160 W/mKであった。
実施例4
実施例1で作製したダイヤモンド含有アルミニウム、ダイヤモンド含有銅、ダイヤモンド含有銀及びダイヤモンド含有金の表面に、イオンンスパッタリング法によってさらにダイヤモンド微粒子の被覆を行った。ダイヤモンド微粒子の被覆は、実施例1で作製したナノダイヤモンドの粉末を圧粉成型してなる棒材をターゲットとして用いて、イオンビームによりスパッターすることにより、ダイヤモンド微粒子をダイヤモンド含有複合金属の表面上に飛散させ、均一なダイヤモンド膜を形成することによって行った。
実施例5
アルミニウム、銅、銀及び金の各板の表面に、実施例4と同様にしてイオンンスパッタリング法によって実施例1で作製したナノダイヤモンドの粉末の被覆を行った。

Claims (12)

  1. 金属とダイヤモンド微粒子とを含んでなるダイヤモンド含有複合金属であって、前記ダイヤモンド微粒子が、爆射法で得られたナノダイヤモンドからなる粒子であることを特徴とするダイヤモンド含有複合金属。
  2. 請求項1に記載のダイヤモンド含有複合金属において、前記ダイヤモンド微粒子が40容量%以上含有することを特徴とするダイヤモンド含有複合金属。
  3. 請求項1又は2に記載のダイヤモンド含有複合金属において、前記ダイヤモンド含有複合金属の表面に前記ダイヤモンド微粒子が被覆されていることを特徴とするダイヤモンド含有複合金属。
  4. 金属にダイヤモンド微粒子が被覆されてなるダイヤモンド含有複合金属であって、前記ダイヤモンド微粒子が、爆射法で得られたナノダイヤモンドからなる粒子であることを特徴とするダイヤモンド含有複合金属。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載のダイヤモンド含有複合金属において、前記爆射法で得られたナノダイヤモンドが、ダイヤモンドのコアとグラファイト系炭素のシェルとからなるコア/シェル構造を有していることを特徴とするダイヤモンド含有複合金属。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載のダイヤモンド含有複合金属において、前記ダイヤモンド微粒子が、2.55〜3.38 g/cm3の比重を有することを特徴とするダイヤモンド含有複合金属。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載のダイヤモンド含有複合金属において、前記ダイヤモンド微粒子が、金属との濡れ性改良のための処理を施されたダイヤモンド微粒子であることを特徴とするダイヤモンド含有複合金属。
  8. 請求項7に記載のダイヤモンド含有複合金属において、前記金属との濡れ性改良のための処理を施されたダイヤモンド微粒子が、ケイ素化処理又はフッ素化処理されたダイヤモンド微粒子であることを特徴とするダイヤモンド含有複合金属。
  9. 請求項8に記載のダイヤモンド含有複合金属において、前記ケイ素化処理がシリル化処理であることを特徴とするダイヤモンド含有複合金属。
  10. 請求項8又は9に記載のダイヤモンド含有複合金属において、前記フッ素化処理がフルオロアルキル基含有オリゴマーによる処理であることを特徴とするダイヤモンド含有複合金属。
  11. 請求項1〜10のいずれかに記載のダイヤモンド含有複合金属において、前記金属は、Cu、Al、Ag及びAuからなる群から選ばれた少なくとも1種であることを特徴とするダイヤモンド含有複合金属。
  12. 請求項1〜11のいずれかに記載のダイヤモンド含有複合金属を用いたヒートシンク。
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