JP2012121423A - 風切り部材、風切り部材の取付け構造および風切り部材の取付け方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡単な操作でカバー部材上に風切り部材を後付けすることのできる風切り部材を提供することを目的とする。
【解決手段】車体後部に取り付けられたガーニッシュ130上に配置され該ガーニッシュ130に開けられた開口部142を介して車体に取り付けられるスポイラ150において、ガーニッシュ130に面する側に設けられた第1の作業孔168と、第1の作業孔168と同軸上に車体外側に設けられた第2の作業孔170と、スポイラ150の車体への取付け予定位置の車体に形成された取付け孔163に車体外側から挿入可能かつ離脱不能なウェルナット162と、第1の作業孔168および第2の作業孔170と同軸上に設けられ、ウェルナットに締結されることによってスポイラ150を車体に取り付けるボルト160とを備える。
【選択図】図3
【解決手段】車体後部に取り付けられたガーニッシュ130上に配置され該ガーニッシュ130に開けられた開口部142を介して車体に取り付けられるスポイラ150において、ガーニッシュ130に面する側に設けられた第1の作業孔168と、第1の作業孔168と同軸上に車体外側に設けられた第2の作業孔170と、スポイラ150の車体への取付け予定位置の車体に形成された取付け孔163に車体外側から挿入可能かつ離脱不能なウェルナット162と、第1の作業孔168および第2の作業孔170と同軸上に設けられ、ウェルナットに締結されることによってスポイラ150を車体に取り付けるボルト160とを備える。
【選択図】図3
Description
本発明は、車体後部に取り付けられるスポイラ等の風切り部材、風切り部材の取付け構造および風切り部材の取付け方法に関するものである。
従来から、車体後部にガーニッシュ(カバー部材)やスポイラ(風切り部材)を取り付けることが行われている。ガーニッシュなどのカバー部材は車体後部の外観性を向上させる役目を果たし、スポイラなどの風切り部材は、空気の流れを整えて車両の走行安定性を向上させる機能を有する。
例えば、特許文献1には、最初に車体後部にガーニッシュ(特許文献1では「アウタパネル」)を取り付け、その後、ガーニッシュの代わりにスポイラを後から追加したい場合には、ガーニッシュを取り外してスポイラの機能を有する別のガーニッシュを取り付けるようにした技術が開示されている。この場合、元のガーニッシュは廃棄されることになる。
しかしながら、特許文献1では、同じガーニッシュでもスポイラの機能を有するガーニッシュと機能を有しないガーニッシュとでは別部品として取り扱わなければならない。例えば、最初はスポイラの機能を有しないガーニッシュが取り付けられていて、後からスポイラの機能を有するガーニッシュに変更したい場合には、最初のガーニッシュとは別部品に交換しなければならず、不経済である。
また、機能の多様化によりガーニッシュの形状が複雑化し、型成形によりガーニッシュを製造することが困難となり、ブラケットを追加する等、部品点数が多くなる。このため、取付け作業が複雑化して製造コストが増大してしまう。
さらに、スポイラは外装部品であるにもかかわらず、車室内側から固定部材で固定する必要があるなど、作業性が悪く構造も複雑であった。
本発明は、このような課題に鑑み、簡単な操作でカバー部材上に風切り部材を後付けすることのできる風切り部材、風切り部材の取付け構造および風切り部材の取付け方法を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明にかかる風切り部材の代表的な構成は、車体後部に取り付けられたカバー部材上に配置され該カバー部材に開けられた開口部を介して車体に取り付けられる風切り部材において、カバー部材に面する側に設けられた第1の作業孔と、第1の作業孔と略同軸上に車体外側に設けられた第2の作業孔と、車体上の風切り部材の取付け予定位置に形成された取付け孔に車体外側から挿入可能かつ離脱不能なナット部材と、第1の作業孔および第2の作業孔と略同軸上に設けられ、ナット部材に締結されることによって風切り部材を車体に取り付けるボルトとを備えることを特徴とする。
本発明によれば、ナット部材は取付け孔に車体外側から挿入可能である。また、締付け工具としてのレンチやドライバーを、風切り部材(スポイラ本体)に形成した第1の作業孔および第2の作業孔を貫通するように挿入して、ボルトをナット部材に締結可能である。こうして、車外側からすべての取付け作業を行うことが可能である。
また、ナット部材は、ウェルナットまたはターンナットを用いるとよい。このように、ウェルナットまたはターンナットを用いることで、ナット部材を車体外部から挿入可能である。
さらに、風切り部材の第1の作業孔を覆うように一体的に固定され、風切り部材から突出してカバー部材に開けられた開口部を通過し車体に接触する支持部材をさらに備え、支持部材がナット部材およびボルトで車体に固定されることによって、風切り部材が車体に取り付けられるようにするとよい。
この構成により、風切り部材から車体に向かって突出する支持部材によって、カバー部材と車体との間の間隙によって生じる距離を解消し、風切り部材を車体に直接、安定的に取付けることが可能である。
また、第2の作業孔を塞ぐキャップをさらに備えるとよい。これにより、風切り部材の取付け後、風切り機能を阻害しないようにでき、また、風切り部材の内部に粉塵等が入るのを防止することが可能である。
また、カバー部材と同一材料で構成するとよい。この構成により、カバー部材と風切り部材の熱変形量が同一となり、両者の合わせ面を同一高さに保つことができ、外観品質の向上が図られる。
また、本発明にかかる風切り部材の取付け構造の代表的な構成は、車体後部に取り付けられたカバー部材上に配置され該カバー部材に開けられた開口部を介して車体に取り付けられる風切り部材と、車体内側の補強部材とを備える風切り部材の取付け構造において、風切り部材は、カバー部材に面する側に設けられた第1の作業孔と、第1の作業孔と略同軸上に車体外側に設けられた第2の作業孔とを有し、補強部材は、風切り部材の車体への取付け予定位置に形成された取付け孔と、取付け孔と同軸上に固着されたナット部材と、第1の作業孔および第2の作業孔と略同軸上に設けられ、ナット部材に締結されることによって風切り部材を車体に取り付けるボルトとを有することを特徴とする。
本発明によれば、補強部材には、風切り部材の車体への取付け予定位置に対応して取付け孔が形成され、また取付け孔と同軸上にナット部材が固着されているので、ボルトを用いて風切り部材を車体外部から締付けることが可能である。
さらに、本発明にかかる風切り部材の取付け方法の代表的な構成は、車体後部にカバー部材を取り付ける工程と、カバー部材および車体に、略同一直線上に位置する開口部および取付け孔をそれぞれ形成する工程と、取付け孔に、車体外側から挿入可能かつ離脱不能なナット部材を挿入する工程と、風切り部材を、該風切り部材を貫通するように設けられた2つの作業孔が開口部と略同一直線上に配置されるよう、カバー部材上に配置する工程と、2つの作業孔および開口部を通して工具を挿入することにより、風切り部材を車体外部からの操作に基づき車体に締付け固定する工程とを有することを特徴とする。
本発明によれば、カバー部材上に配置された風切り部材を、車体に形成した取付け孔に、車体外側から挿入可能かつ離脱不能なナット部材を挿入して車体外部からの操作に基づき車体に締付け固定可能としたので、簡単な操作でカバー部材に風切り部材を固定することが可能となり、作業性の向上が図られる。
本発明によれば、簡単な操作でカバー部材上に風切り部材を固定することのできる車両用外装部材の取付け構造およびその取付け方法を提供することができる。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値などは、発明の理解を容易とするための例示に過ぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。
なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。また、本実施形態において、説明の便宜上、「上」は鉛直上方、「下」は鉛直下方、「左右」は車幅方向とする。
図1は、本実施形態の車両用外装部材の取付け構造が適用された車両を後部から見た斜視図であり、図2は、その要部の分解斜視図である。なお、本実施形態では、外装部材の取付け部をハッチバック式のバックドアとしているが、これに限定されるものではなく、横開き式のバックドアやトランクリッドでもよく、また、ドアやリッドではなくルーフ部等の車体側のボデーパネルであってもよい。
車両100の後部には、バックドア112が、ドア本体の上端部に設けられた不図示のヒンジによって上下に回動可能(ハッチバック式)に取り付けられている。このバックドア112は、ドア本体の外面および内面をそれぞれ構成するバックドアアウタパネル114(車体)とバックドアインナパネル116(図3参照)、バックドアガラス118、およびワイパ126等を有している。
図2に示すように、バックドアアウタパネル114のカバー取付け面114aには、左右方向の略中央部にランプ取付け孔115が形成されている。このランプ取付け孔115に、車体外側から、制動操作時に点灯するハイマウントストップランプ120が挿入されて固定される。
カバー取付け面114aには、ハイマウントストップランプ120を覆うとともに、ランプ窓131が形成されたカバー部材としてのガーニッシュ130が配設されている。このランプ窓131を通してハイマウントストップランプ120が外部から視認可能となっている。
ガーニッシュ130は、左右方向に延びて平面視が三日月状に湾曲した上面壁130aと、この上面壁130aの後端側(車体後端側)から略直角に湾曲して下方に延びる後面壁130bとを有している。
ガーニッシュ130の裏面側には、カバー取付け面114aに形成されたクリップ孔134およびボルト通し孔136にそれぞれ対応して、不図示のクリップおよびボルトが形成されている。
本実施形態では、ガーニッシュ130は、ABS樹脂で形成されている。ただし、ガーニッシュ130を構成する材料は、ABS樹脂に限らず他の合成樹脂(例えばポリカーボネート)であってもよい。さらに、合成樹脂に限らず、例えばアルミニウム合金等であってもよい。外観性の向上が図られればよいからである。
本実施形態の特徴は、図2に示すように、スポイラ機能を有しないガーニッシュ130にスポイラ150(風切り部材)を後付けしたくなった場合に、スポイラ150を、車両外部からの作業のみで簡便に取り付けられる構造を有することである。スポイラ150を取り付ける際には、まず、ガーニッシュ130の上面壁130aと後面壁130bとの境界で、左右方向の略中央部に、第1の開口部142を形成する。この第1の開口部142は、スポイラ150のバックドアアウタパネル114への取付け予定位置に対応して形成する。
さらに、ガーニッシュ130の上面壁130aと後面壁130bとの境界で、第1の開口部142を中心として左右略対称位置にそれぞれ第2の開口部144、145を形成する。これら第1の開口部142および第2の開口部144、145は、ガーニッシュ130上にスポイラ150を取り付ける際の作業用孔等として利用されるものである。
これら第1の開口部142および第2の開口部144、145は、ガーニッシュ130がバックドアアウタパネル114に取り付けられた状態で後加工により形成可能である。後加工するには、ドリルや超音波カッターを用いて形成することができる。外部から穴を開ける作業であるため、ガーニッシュ130をバックドアアウタパネル114から取り外して行う必要はない。
ガーニッシュ130には、第1の開口部142および第2の開口部144、145の形成予定位置に、ケガキ線やエンボス加工により予め形成領域を示すマークを付しておくとよい。第1の開口部142および第2の開口部144、145を容易かつ正確に形成することができるからである。また、こうしたマークであれば、スポイラ150を取り付ける前から外部に露出していても目立つことはなく、ガーニッシュ130による外観性の向上を損なうことがない。
このスポイラ150は、車体後部の風を切って気流の方向を調整し、走行安定性の向上を図る部材である。このスポイラ150は、左右方向に帯状に延びるスポイラ本体152と、このスポイラ本体152に3本のボルト146、147、148により一体的に固定されるサポート部材153とを有している。
スポイラ本体152は、左右方向に帯状に延びる中央翼154と、この中央翼154の左端部から湾曲して下方に延びる左端翼156と、中央翼154の右端部から湾曲して下方に延びる右端翼158とを有している。
サポート部材153は、スポイラ150を車体に取り付けるための支持部材であり、本実施形態では四角の容器状をなしている。なお、スポイラ150とサポート部材153を一体成形することも可能であるが、複雑形状になるので本実施形態では別部材として製造して組み付けるようにした。
本実施形態では、このスポイラ本体152およびサポート部材153は、いずれもABS樹脂で形成された成形品である。これは、スポイラ本体152およびサポート部材153をガーニッシュ130と同じ材質とすることで、各部材の熱膨張率を同じくするためである。
すなわち、本実施形態によれば、日光の照射や気温の上昇に伴う発熱によりガーニッシュ130とスポイラ150とが熱変形(熱膨張)したとしても、両者は略同じ量だけ変形するので、合わせ面の見切りを一定にすることができる。このため、熱変形に起因する内部応力が発生せず、また、外観品質の向上を図ることができる。ただし、ガーニッシュ130およびスポイラ150の材料は、必ずしもABS樹脂に限らない。
図3は、図1のA−A断面図である。図3に示すように、スポイラ150は、その長手方向の左右略中央部を、固定部材であるボルト160およびウェルナット(ナット部材)162によりバックドアアウタパネル114(車体)の取付け孔163に締付け固定されている。ここで、第1の開口部142および取付け孔163は略同一直線上に位置している。また、後述するが、スポイラ本体152に形成される第1の作業孔168と第2の作業孔170も、第1の開口部142と略同一直線上に配置されている。ウェルナット162は車体外側から挿入可能かつ離脱不能に取付け孔163に取付けられる。この取付け孔163は、スポイラ150のバックドアアウタパネル114の取付け予定位置に、後加工により形成されるものである。
本実施形態によれば、後加工により取付け孔163を形成し、最初から不必要な孔は設けないようにしたので、バックドアアウタパネル114の内部に雨水等が浸入することはない。こうして、錆の発生を防止することができる。なお、この取付け孔163は、ドリル等を用いて容易に形成することができる。
本実施形態では、スポイラ150をバックドアアウタパネル114に直接的に締付け固定するようにしたので、スポイラ150の取付け後の剛性を高く保つことができる。この場合、バックドアアウタパネル114への取付け孔163の形成予定位置に、ケガキ線やエンボス加工により予め形成領域を示すマークを付しておくとよい。
このように、本実施形態によれば、取付け孔163の形成予定位置にケガキ線等を付すようにすることで、取付け孔163を容易かつ正確に形成することができる。
また、本実施形態では、ガーニッシュ130とスポイラ150とを、相対的に位置決めする位置決め部材を介さないで取り付けるようにした。これは、バックドアアウタパネル114に形成されるスポイラ150の取付けのための取付け孔163を後加工(人の手加工)によって形成することで、形成される孔の位置精度は若干劣る。しかし、その誤差分をガーニッシュ130とスポイラ150との外観形状の合わせ精度に問題が生じない範囲で吸収することができる。
このため、ガーニッシュ130に形成される第1の開口部142および第2の開口部144、145の大きさを、スポイラ150の機能に影響が生じない範囲で若干大きめに形成しておくのが好ましい。また、スポイラ本体152には、ボルト160およびウェルナット162と略同軸上に第1の作業孔168と第2の作業孔170が形成されている。前述したように、この第1の作業孔168と第2の作業孔170とは、第1の開口部142と略同一直線上に配置されている。第2の作業孔170はキャップ172により閉塞される。
図4(a)(b)は、本実施形態に用いられるウェルナット162の外観を示す図である。図4(a)に示すように、このウェルナット162は、鍔部182aと円筒部182bを有するゴム部材182に、黄銅ナット184を埋め込んだ締結部品である。また、図4(b)は、ウェルナット162の使用状態を示している。
締付け作業では、ウェルナット162の円筒部182bをバックドアアウタパネル114の取付け孔163に挿し込む(図3参照)。次に、スポイラ150を配置して、円筒部182bにボルト160を挿し込んで締付けると、円筒部182bが外側に膨らむので、スポイラ150を片側からの締め付け操作で取り付けることができる。
このように、ウェルナット162を用いれば、車体外部からの締付け操作のみで板材等を車体に固定することができる。
図5は、図1のB−B断面図である。図2に示したように、スポイラ150の右側をボルト179やターンナット180等で固定する構造は、スポイラ150の左側をボルト164やターンナット166等で固定する構造と同様である。そこで図5では代表としてスポイラ150の右側の固定構造を示し、左側の固定構造を構成する要素は括弧書きで符号を付した。
図5に示すように、スポイラ150は、長手方向の左右両端側をそれぞれボルト179(164)およびターンナット180(166)によりバックドアアウタパネル114に締付け固定されている。また、スポイラ本体152には、ボルト179(164)およびターンナット180(166)と略同軸上にそれぞれ第3の作業孔174、175が形成されている(図2参照)。この第3の作業孔175(174)はそれぞれキャップ178(176)により閉塞される。
図5において、ターンナット180(166)は支持腕181(165)に回転可能に支持されていて、回転前のターンナット180(166)を支持腕181(165)とともにバックドアアウタパネル114の取付け孔188(167)に挿し込む(図5参照)。次に、スポイラ150を配置して、ターンナット180(166)にボルト179(164)を挿し込んでターンナット180(166)を略直角に回転させる。
さらに、ボルト179(164)を締付けると、スポイラ150を片側からの締め付け操作で取り付けることができる。なお、符号198は、補強部材(リインフォースメント(reinforcement))を示す。また、ターンナット180(166)についても、これ以上の説明は省略する。
本実施形態によれば、ウェルナット162やターンナット180(166)を用いて、スポイラ150をバックドアアウタパネル114(車体)の外部からの操作に基づき、バックドアアウタパネル114に締付け固定するようにしたので、作業性の向上を図ることができる。また、車体内側のバックドアインナパネル116にボルト締付け用の作業孔を設ける必要がないので、バックドア112の構造を全体として簡略化することができる。
すなわち、従来のように、バックドアインナパネル116に形成したボルト締付け用の作業孔を蓋で覆う等により外観上見えないように処理する必要がない。
このように、本実施形態では、バックドアインナパネル116にボルト締付け用の作業孔を設ける必要がないので、バックドアアウタパネル114とバックドアインナパネル116とで袋構造(閉構造)にすることができ、バックドア112の剛性を高く保つことができる。
また、本実施形態によれば、バックドアアウタパネル114とバックドアインナパネル116との間に配置された補強部材198の配置等に影響を与えないので、機械的強度および剛性に有利な構造を実現することができる。
図6(a)は、スポイラ150の取り付け位置と車体後方に位置する人の目の高さとの関係を示す図であり、図6(b)は、そのC部拡大図である。
本実施形態では、ガーニッシュ130をバックドアアウタパネル114の後部の上端側に取り付け、スポイラ150を車体上方からの操作に基づき走行路面186(地表面)と略水平(略平行)にバックドアアウタパネル114に締付け固定した。
図6(a)において、通常の身長を有する人がスポイラ150を見た場合、人の視線(X−X方向)は人の目からスポイラ150に向けて車体前方が高くなるように傾斜している。このため、図6(b)に示すように、人の目から第2の作業孔170の周縁や、第2の作業孔170を塞ぐキャップ172は見え難い。これにより、車体後部の美感が保たれ、外観品質の向上が図られる。
図7は、スポイラ150の取付け方法のフローチャートを示す図である。以下、図7に基づきスポイラ150の取付け方法について説明する。
まずステップS10で、バックドアアウタパネル114のカバー取付け面114aに取り付けられているガーニッシュ130(図1参照)に、予めマーキングを行う。すなわち、ガーニッシュ130に後加工により形成される第1の開口部142および第2の開口部144、145の形成予定位置に、予めケガキ線により形成領域を示すマークを付しておく。例えば、ガーニッシュ130の裏面側にケガキ線として、断面が凸形状または凹形状の線を形成しておく。または、型紙を作成、使用して、後からケガキ線やエンボス加工を追加するとよい。
ステップS20では、バックドアアウタパネル114へのマーキングを行う。すなわち、取付け孔163、167、188の形成予定位置に、予めケガキ線により形成領域を示すマークを付しておく。例えば、バックドアアウタパネル114にエンボス加工によりケガキ線を形成しておく。または、型紙を作成、使用して、後からケガキ線やエンボス加工を追加するとよい。ここまでの工程は、スポイラ150を後付けする、しないに拘わらず、予め行っておくものである。
ステップS30以降は、スポイラ150を後付けする場合に行う作業である。ステップS30では、ガーニッシュ130に各種開口部を形成する。すなわち、スポイラ150のバックドアアウタパネル114への取付け予定位置に対応して第1の開口部142および第2の開口部144、145を形成する。この場合、第1の開口部142および第2の開口部144、145は、ドリルや超音波カッターを用いて、外部から後加工するとよい。
ステップS30の作業で、ガーニッシュ130に形成される第1の開口部142および第2の開口部144、145は、ガーニッシュ130がバックドアアウタパネル114に取り付けられた状態で後加工により形成される。ガーニッシュ130をバックドアアウタパネル114から取り外して開口部を形成する必要はない。または、ガーニッシュ130の裏面側にケガキ線が形成されている場合は、バックドアアウタパネル114からガーニッシュ130を取り外して開口部を形成してもよい。このように、後加工により開口部を形成するので、スポイラ150を後付けで取り付けることができる。
ステップS40で、スポイラ本体152の下面側に、3本のボルト146、147、148(図2参照)によりサポート部材153を一体的に固定してスポイラ150を組み立てる。なお、このスポイラ150の組み立ては、最初の工程で行っておいてもよい。
ステップS50で、バックドアアウタパネル114へのスポイラ150の取り付け予定位置に、後加工により取付け孔163、167、188を形成する。この場合も、電動ドリル等を用いて取付け孔163、167、188を後加工するとよい。
ステップS60で、バックドアアウタパネル114のカバー取付け面114aに形成した取付け孔163、167、188に、ウェルナット162およびターンナット166、180を挿入する。次に、ガーニッシュ130に形成された第1の開口部142および第2の開口部144、145を介して、スポイラ150をガーニッシュ130の上に配置する。次いで、スポイラ150の長手方向の略中央部および両端側を位置合わせして、ボルト160、164、179でスポイラ150の長手方向の略中央部および両端側を締付ける(図2、図3、図5参照)。
このときの、締付け工具としてのドライバーやレンチは、スポイラ本体152に形成した第1の作業孔168、第2の作業孔170、および第3の作業孔174,175から貫通するように挿入して操作するとよい(図2、図3、図5参照)。
ステップS70で、バックドアアウタパネル114へのスポイラ150の締め付け固定が終了したら、スポイラ本体152に形成した第2の作業孔170にキャップ172を被せ(図3参照)、さらに、スポイラ本体152に形成した第3の作業孔174、175にキャップ176、178を被せて終了する(図5参照)。
なお、以上説明した各ステップSにおける作業順序は、代表的な一例を示したものであり、これに限るものではない。次に、本実施形態の車両用外装部材の取付け構造の変形例について説明する。
(第1の変形例)
以下の各本変形例においても、本実施形態と実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付して説明する。
以下の各本変形例においても、本実施形態と実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付して説明する。
図8は、本実施形態の第1の変形例における図1のA−A断面図である。本変形例では、バックドアアウタパネル114からガーニッシュ130に向けて断面凸状に突出する枠状(ハット状の断面形状)のブラケット(支持枠部材)190が、スポット溶接等の手段により固定されている。また、このブラケット190には、スポイラ150の取付け予定位置に取付け孔191を形成するとともに、裏面側(車室内側)には取付け孔191と同軸上にナット192が固着されている。
そして、スポイラ150の取付け時には、ガーニッシュ130に開口部193を後加工により形成する。こうして、ボルト194を用いて車体外部からナット192に締付ける。
本変形例によれば、ブラケット190に予めナット192が固着されているので、スポイラ150の取付けに際しては、ボルト194を用いて車体外部から締付けることができる。こうして、簡単な操作でガーニッシュ130の上に重ねてスポイラ150を取り付けることができる。
(第2の変形例)
図9は、本実施形態の第2の変形例における図1のA−A断面図である。本変形例では、スポイラ150のバックドアアウタパネル114への取付け予定位置に取付け孔191を形成するとともに、バックドアアウタパネル114の裏面側(車室内側)には取付け孔191と同軸上にナット192が固着されている。
図9は、本実施形態の第2の変形例における図1のA−A断面図である。本変形例では、スポイラ150のバックドアアウタパネル114への取付け予定位置に取付け孔191を形成するとともに、バックドアアウタパネル114の裏面側(車室内側)には取付け孔191と同軸上にナット192が固着されている。
そして、スポイラ150の取付け時には、ガーニッシュ130に開口部193が後加工により形成される。こうして、ボルト194を用いて車体外部からナット192に締付ける。
本変形例によれば、バックドアアウタパネル114の裏面側(車室内側)に予めナット192を固着しているので、スポイラ150の取付けに際しては、ボルト194を用いて車体外部から締付けることができる。こうして、簡単な操作でガーニッシュ130の上に重ねてスポイラ150を取り付けることができる。
なお、スポイラ150を取り付けない場合には、取付け孔191には不図示のキャップが被せられる。よって、ドア内部への水の浸入が防止される。
(第3の変形例)
図10は、本実施形態の第3の変形例における図1のA−A断面図である。本変形例では、スポイラ150のバックドアアウタパネル114への取付け予定位置に対応して、バックドアアウタパネル114の内側に配置された補強部材(リインフォースメント)198に取付け孔191を形成するとともに、補強部材198の裏面側(車室内側)には取付け孔191と同軸上にナット192が固着されている。
図10は、本実施形態の第3の変形例における図1のA−A断面図である。本変形例では、スポイラ150のバックドアアウタパネル114への取付け予定位置に対応して、バックドアアウタパネル114の内側に配置された補強部材(リインフォースメント)198に取付け孔191を形成するとともに、補強部材198の裏面側(車室内側)には取付け孔191と同軸上にナット192が固着されている。
そして、スポイラ150の取付け時には、ガーニッシュ130に後加工により開口部193を形成する。次に、バックドアアウタパネル114に後加工によりボルト通し孔200を形成する。こうして、ボルト194を用いて車体外部からナット192に締付ける。
本変形例によれば、補強部材198には予めナット192が固着されているので、ボルト194を用いて該ボルト194を車体外部から締付けることができる。こうして、簡単な操作でガーニッシュ130の上に重ねてスポイラ150を取り付けることができる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
本発明は、自動車のバックドア部に取り付けられるスポイラとその取付け方法等に利用することができる。
100…車両、112…バックドア、114…バックドアアウタパネル(車体)、114a…カバー取付け面、115…ランプ取付け孔、116…バックドアインナパネル、118…バックドアガラス、120…ハイマウントストップランプ、122、123…リヤコンビネーションランプ、126…ワイパ、128…ウォッシャノズル、130…ガーニッシュ(カバー部材)、130a…上面壁、130b…後面壁、131…ランプ窓、134…クリップ孔、136…ボルト通し孔、142…第1の開口部、144、145…第2の開口部、146、147、148…ボルト、150…スポイラ(風切り部材)、152…スポイラ本体、153…サポート部材(支持部材)、154…中央翼、156…左端翼、158…右端翼、160…ボルト、162…ウェルナット(ナット部材)、163…取付け孔、164、179…ボルト、165、181…支持腕、166、180…ターンナット、167、488…取付け孔、168…第1の作業孔、170…第2の作業孔、172、176、178…キャップ、174、175…第3の作業孔、182…ゴム部材、182a…鍔部、182b…円筒部、184…黄銅ナット、186…走行路面、190…ブラケット、191…取付け孔、192…ナット、193…開口部、194…ボルト、198…補強部材、200…ボルト通し孔
Claims (7)
- 車体後部に取り付けられたカバー部材上に配置され該カバー部材に開けられた開口部を介して車体に取り付けられる風切り部材において、
前記カバー部材に面する側に設けられた第1の作業孔と、
前記第1の作業孔と略同軸上に車体外側に設けられた第2の作業孔と、
車体上の当該風切り部材の取付け予定位置に形成された取付け孔に車体外側から挿入可能かつ離脱不能なナット部材と、
前記第1の作業孔および前記第2の作業孔と略同軸上に設けられ、前記ナット部材に締結されることによって当該風切り部材を車体に取り付けるボルトとを備えることを特徴とする風切り部材。 - 前記ナット部材は、ウェルナットまたはターンナットであることを特徴とする請求項1に記載の風切り部材。
- 当該風切り部材の第1の作業孔を覆うように一体的に固定され、当該風切り部材から突出して前記カバー部材に開けられた開口部を通過し車体に接触する支持部材をさらに備え、
前記支持部材が前記ナット部材およびボルトで車体に固定されることによって、当該風切り部材が車体に取り付けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の風切り部材。 - 第2の作業孔を塞ぐキャップをさらに備えることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の風切り部材。
- 前記カバー部材と同一材料で構成したことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の風切り部材。
- 車体後部に取り付けられたカバー部材上に配置され該カバー部材に開けられた開口部を介して車体に取り付けられる風切り部材と、車体内側の補強部材とを備える風切り部材の取付け構造において、
前記風切り部材は、
前記カバー部材に面する側に設けられた第1の作業孔と、
前記第1の作業孔と略同軸上に車体外側に設けられた第2の作業孔とを有し、
前記補強部材は、
前記風切り部材の車体への取付け予定位置に形成された取付け孔と、
前記取付け孔と同軸上に固着されたナット部材と、
前記第1の作業孔および前記第2の作業孔と略同軸上に設けられ、前記ナット部材に締結されることによって前記風切り部材を車体に取り付けるボルトとを有することを特徴とする風切り部材の取付け構造。 - 車体後部にカバー部材を取り付ける工程と、
前記カバー部材および車体に、略同一直線上に位置する開口部および取付け孔をそれぞれ形成する工程と、
前記取付け孔に、車体外側から挿入可能かつ離脱不能なナット部材を挿入する工程と、
風切り部材を、該風切り部材を貫通するように設けられた2つの作業孔が前記開口部と略同一直線上に配置されるよう、前記カバー部材上に配置する工程と、
前記2つの作業孔および前記開口部を通して工具を挿入することにより、前記風切り部材を車体外部からの操作に基づき車体に締付け固定する工程とを有することを特徴とする風切り部材の取付け方法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010272964A JP2012121423A (ja) | 2010-12-07 | 2010-12-07 | 風切り部材、風切り部材の取付け構造および風切り部材の取付け方法 |
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JP2010272964A JP2012121423A (ja) | 2010-12-07 | 2010-12-07 | 風切り部材、風切り部材の取付け構造および風切り部材の取付け方法 |
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JP (1) | JP2012121423A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN105416416A (zh) * | 2015-11-25 | 2016-03-23 | 浙江吉利汽车研究院有限公司 | 一种地板导流板及车辆 |
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2010
- 2010-12-07 JP JP2010272964A patent/JP2012121423A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN105416416A (zh) * | 2015-11-25 | 2016-03-23 | 浙江吉利汽车研究院有限公司 | 一种地板导流板及车辆 |
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