JP2012120952A - 塗工装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 第二ロールに形成された塗膜を、より確実に被塗布物および第三ロールに転写可能にすること。
【解決手段】 上記課題を解決するための本発明の塗工装置は、第一ロール1、第二ロール2および第三ロール3を有し、第一ロール1と第二ロール2、第二ロール2と第三ロール3はそれぞれ平行かつ一定のギャップに配置されている。また、この塗工装置は、第一ロール1と第二ロール2にて塗膜材料4を押圧することで、第二ロール2の表面に塗膜7を形成し、第二ロール2と第三ロール3の間を走行する帯状の被塗布物6に、第二ロール2の表面に形成された塗膜7を転写する。さらに、このような装置において、第二ロール2の幅が、塗膜材料4が、第一ロール1と第二ロール2のギャップに供給された際に形成される塗膜の薄い両端部を除く均一で厚い中央部の幅と同じ大きさである。
【選択図】 図1

Description

本発明は、帯状の被塗布物の表面に、塗膜を形成する塗工装置に関するものである。
従来、塗工工法の一つとして、複数のロールを用いて、塗膜形成および形成された塗膜を被塗布物に転写する手法がある。この塗工工法を実現する装置の一例として、図6に示すような塗工装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
図6に示すように、特許文献1の塗工装置は、第一ロール101、第二ロール102および第三ロール103を有する。第一ロール101と第二ロール102、第二ロール102と第三ロール103はそれぞれ平行に配置されている。第一ロール101と第二ロール102のギャップにて、供給されて来た塗膜材料104を押圧することで、第二ロール102表面に塗膜105を形成する。そして、第二ロール102と第三ロール103間にて、その塗膜105を帯状の被塗布物106に転写することで、被塗布物106上に塗膜105を形成している。
特開平4−62750号公報
しかしながら、このような従来の構成を備えた塗工装置は、生産性および品質に課題が発生する場合がある。この課題について、図7(a)、(b)、(c)を用いて説明する。
図7(a)は、第一ロール101と第二ロール102との間に塗膜材料104を供給する様子を示した底面図である。図7(b)は、第二ロール102の表面に塗膜105を形成する様子を示した底面図である。図7(c)は、第二ロール102表面に形成された塗膜105を第三ロール103上の被塗膜物106に転写する様子を示した平面図である。なお、図7(c)は、図7(a)、図7(b)を紙面裏側から見た図である。
ここで、図7(a)および図7(b)に示すように、第一ロール101と第二ロール102に供給された塗膜材料104は、中央部から両端部に向けて押し広げられる。そのため、第二ロール102の表面には、両端部に薄い部分あるいは両端部の形状が不均一な部分(以下、薄膜部107という)を有した不均一な塗膜105が形成される。なお、一般的に、塗膜105は、走行する帯状の被塗布物106の走行時の蛇行を考慮し、被塗布物106よりも幅広に形成されている。
次に図7(c)に示すように、薄膜部107を有する不均一な塗膜105は、第二ロール102と第三ロール103の間に配置された被塗布物106に転写される。この際、塗膜105は被塗布物106よりも幅広に形成されているため、被塗布物106より外の両端部は、第三ロール103の表面に転写されることになる。
しかしながら、第二ロール102の表面に形成された塗膜105の両端部の薄膜部107は、塗膜105の中央部の厚さに比べて薄く、両端部の形状が不均一となっている場合がある。そのため、第二ロール102の表面に形成された塗膜105が、第三ロール103の表面に接触しない場合、或いは十分な圧力がかからない場合が発生し、第三ロール103に転写されることなく、第二ロール102の表面に付着したままになることがある。この状態を、以下、転写残塗料108とする。つまり、塗膜105の両端の転写状況をコントロールしきれないので、転写残塗料108が発生してしまう。
この第二ロール102の表面の転写残塗料108は、生産と共に乾燥・固化しながら成長し、一部は脱落して第一ロール101および第二ロール102のギャップに進入することがある。このようにしてギャップに進入した転写残塗料108は、再度、塗膜105として被塗布物106に転写される。
このとき、ギャップに進入した転写残塗料108は、第一ロール101および第二ロール102の表面処理を著しく摩耗もしくは欠損させてしまい、ロールの表面処理の寿命を著しく低下させてしまうことがある。
また、第一ロール101と第二ロール102の表面処理が離型性を失うことで、被塗布物106への転写が行われず、被塗布物106に、ところどころ塗膜105が形成されていない領域(以下、抜け不良)が発生することもある。
さらに、転写残塗料108が混入した塗膜105は、被塗布物106に転写される際、被塗布物106の表面に傷や欠損を引き起こす。
上記に示すように、前記従来の塗工装置の構成は、生産性および品質に大きな課題が発生することがあった。
本発明は、前記従来の塗工装置の課題を考慮し、高品質かつ高生産性を両立した塗工装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の塗工装置は、第一ロールと、第二ロールと、第三ロールと、前記第一ロールと前記第二ロールを用いて塗膜材料を押圧することで前記第二ロール表面に塗膜を形成し、前記第二ロールと前記第三ロールの間を走行する被塗布物に前記塗膜を転写するように動作させる制御部と、を備え、前記第二ロールの幅が、前記第一ロールの幅および前記第三ロールの幅よりも狭いことを特徴とする。
以上のように、本発明によれば、転写残りや抜け不良が発生しにくく、高品質かつ高生産性を両立した塗工装置を提供することができる。
(a)本発明の実施の形態1における塗工工程を示す平面図、(b)本実施の形態1における塗工工程を示す底面図、(c)本実施の形態1における塗工工程を示す平面図 本実施の形態1の塗工装置構成における右側面図 本実施の形態1の塗工装置構成における各ロールの平面図 本実施の形態1の塗工装置構成におけるホッパーおよび第一ロールを中心とする正面図 本実施の形態1の塗工装置構成における右側面図 (a)本発明の実施の形態2における塗工装置を示す平面図、(b)本実施の形態2における塗工装置の第二ロールを示す模式的正面図 (a)本実施の形態2における塗工装置の作用を説明するための第二ロールおよび第三ロールを示す平面図、(b)本実施の形態2における塗工装置の作用を説明するための第二ロールおよび第三ロールを示す平面図 従来の塗工装置の側面図 (a)従来の塗工工程を示す底面図、(b)従来の塗工工程を示す底面図、(c)従来の塗工工程を示す平面図
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。なお、以下の説明においては、同じ構成には同じ符号を付して、適宜説明省略している。
(実施の形態1)
図1(a)、(b)、(c)は、本発明の実施の形態1における塗工装置を用いた塗工工程を示す図である。図2および図3(a)、(b)、(c)は、本発明の実施の形態1における塗工装置の構成図を示した図である。以下、本発明の塗工工程での各動作の制御は、制御装部(図示せず)で行なうとする。
図1(a)、(b)、(c)、図2において、本実施の形態1の塗工装置は、第一ロール1、第二ロール2および第三ロール3を有する。第一ロール1と第二ロール2、第二ロール2と第三ロール3は、それぞれ平行かつ一定のギャップを持って配置されている。第一ロール1と第二ロール2の上部には塗膜材料4を供給するホッパー5が配置されており、第二ロール2と第三ロール3のギャップには、帯状の被塗布物6が配置されている。第二ロール2の幅T2は、第一ロール1の幅T1および第三ロール3の幅T3よりも狭く、かつ被塗布物6の幅T4と被塗布物6の走行時の蛇行量の合計以上である。
ここで、被塗布物6の走行時の蛇行量を左右それぞれ±a(aは設備仕様に順ずる。図1(b)参照)とすると、第二ロール2の幅T2は、被塗布物6が走行時に蛇行しても第二ロール2の表面からはみ出さないようにするため、下記(式1)で表せる。
(数1)
T2≧T4+2×a ・・・(式1)
ここで、塗膜7を形成するときに生じる薄膜部8(塗膜7の両端部の薄い部分、あるいは塗膜7の両端部の形状が不均一な部分)を全て第一ロール1に付着させるため、薄膜部8が両端部にそれぞれbの幅で形成されるとする。すると、第一ロール1の幅T1と第二ロール2の幅T2との関係は、下記(式2)で表せる。
(数2)
T1>T2+2×b ・・・(式2)
また、第二ロール2の表面に形成された塗膜7を第三ロール3上の被塗布物6に転写する際、塗膜7は加圧によりロールの幅方向に押し広げられる。このとき、幅方向に押し広げられた塗膜7を完全に被塗布物6に転写させることが望ましい。そのため、押し広げられる量をcとすると、第三ロール3の幅T3は、下記(式3)で表せる。
(数3)
T3>T2+2×c ・・・(式3)
なお、第二ロール2の幅T2は、上記(式1)で求められるが、さらに、次の条件を満たす。
すなわち、塗膜材料4が第一ロール1と第二ロール2のギャップに供給された際、そのギャップに存在する塗膜材料4は、中央部から両端部に向けて押し広げられる。そのため、塗膜材料4の中央部4aに比べて、塗膜材料4の両端部4bは、不均一あるいは薄い部分となっている。そして、厚さが均一な中央部4aが第二ロール2へ転写され、両端部4bは第二ロール2へ転写されないことが望ましい。
そのためには、第二ロールの幅T2は、中央部4aの幅とほぼ同一となることが望ましい。他方、その中央部4aの幅は、第一ロール1と第二ロール2のギャップおよび周速、第二ロール2の表面に形成する塗膜7の厚み、および塗膜材料4の種類や固形分量などに依存している。そこで、それらの条件を踏まえて、第二ロール2の幅T2が中央部4aの幅とほぼ同一となるように、諸条件を調整しておく。
このようにすることによって、第二ロール2には、均一で厚い中央部4aの塗膜材料4が転写されて塗膜7となり、両端部4bは第一ロール1に残って薄膜部8となる。その結果、第二ロール2に形成される塗膜7の厚さは、ほぼ均一となる。
実施の形態1の具体例としては、塗膜材料4は、グラファイト系のカーボンを主剤とし、水を溶媒としたものであり、固形分量は75wt%(65〜95wt%が好ましい)のものである。また、第一ロール1と第二ロール2のギャップは100μm、第二ロール2の表面に形成される塗膜7の厚みは120〜300μmである。また、第二ロール2と第三ロール3のギャップは100μm、被塗布物6に転写後の塗膜7の厚みは100〜200μmである。また、被塗布物6の幅T4は60mmであり厚みは10μmであり、被塗布物6の走行時の蛇行量は±1mmのものを使用した。
したがって、本実施の形態1では、第二ロール2の幅T2は、被塗布物6が蛇行しても塗布できるように、T2=64mm(>60+2×1)とした。また、塗膜7を形成するときに生じる薄膜部8は両端に約5mm形成されるため、第二ロール2へ転写されない薄膜部8が第一ロール1に残るように、第一ロール1の幅T1はT1=80mm(>64+2×5)とした。また、第二ロール2の表面に形成された塗膜7を被塗布物6および第三ロール3に転写する際、塗膜7は左右両方の幅方向に、約4mm押し広げられる。そのため、はみ出し部9や、その押し広げられた塗膜7の部分9aが、第三ロール3に転写されるように、第三ロール3の幅T3はT3=80mm(>64+2×4)とした。
なお、薄膜部8の幅は第一ロール1と第二ロール2のギャップおよび周速、第二ロール2の表面に形成する塗膜7の厚み、および塗膜材料4の種類や固形分量に依存するため、必ずしも両端に形成される幅は約5mmとは限らない。また、塗膜7が第三ロール3に転写される際も、同様の理由で必ずしも両端に約4mm押し広げられるとは限らない。このように両端に押し広げられる幅が変わる場合は、適宜、その幅に応じて上記(式1)、(式2)を用いて条件を変更する。
次に、図1(b)、図1(c)および図2を用いて、本実施の形態1の塗工装置を用いた塗工プロセスを説明する。
図1(b)に示すように、第一ロール1および第二ロール2に供給された塗膜材料4は、第一ロール1および第二ロール2により押圧され、第二ロール2の表面に塗膜7が形成される。このとき、第一ロール1の中央部より押し広げられた塗膜材料4の中央部4aは相対的に厚いが、塗膜材料4の両端部4bは相対的に薄くなる。
しかしながら、上述のように、第二ロール2の幅T2が、ちょうど中央部4aの幅とほぼ同じであるため、両端部4bは第二ロール2に転写されず、第一ロール1に残り、第一ロール1上に薄膜部8として付着していく。したがって、第二ロール2の表面には両端部4bが転写されることは無く、厚みの均一な塗膜7が形成されることになる。
次に、第二ロール2の表面上に形成された塗膜7は、厚みが均一であるため、図1(c)に示すように第二ロール2と第三ロール3により均一に加圧され、第二ロール2から被塗布物6および第三ロール3に100%転写される。
この際、塗膜7は被塗布物6よりも幅が広いため、塗膜7の両端部は、はみ出し部9として、第三ロール3に付着した状態になる。その際の転写圧力により、はみ出し部9はさらに押し広がり、両端部9aを形成する。この両端部9aの幅はcとする。
本実施の形態1では、被塗布物6の厚みは10μm、第一ロール1と第二ロール2のギャップは100μm、第二ロール2と第三ロール3のギャップは100μmとした。このとき、第二ロール2の表面に形成された塗膜7の厚みは120〜300μm、被塗布物6の表面に転写後の塗膜7の厚みは100〜200μmであり、第二ロール2に転写された塗膜7の厚みが被塗布物6の厚みよりも十分厚い。そのため、第三ロール3に転写される際、はみ出し部9には十分な圧力(約0.5〜5MPa)が加えられ、第二ロール2から被塗布物6への100%の転写を可能としている。
なお、被塗布物6が厚い場合(100μm〜数百μm)においても、第二ロール2の表面に転写された塗膜7の厚みおよび第一ロール1と第二ロール2のギャップ、第二ロール2と第三ロール3のギャップの制御により、はみ出し部9からの被塗布物6への100%転写は可能である。たとえば、被塗布物6の厚みを200μm、被塗布物6に形成する塗膜7の厚みを200μmとしたときは、第一ロール1と第二ロール2のギャップを250μm、第二ロール2と第三ロール3のギャップを350μmに設定する。この設定により、第二ロール2の表面に形成される塗膜7の厚みは400〜500μm、被塗布物6に転写後の塗膜7の厚みは約200μmとなり、要求される塗膜7の厚みを得ることができる。
ここで、塗膜7の形成および被塗布物6への転写を可能とするため、第一ロール1および第二ロール2の表面には、離型性を有する表面処理を施す。ここで、その離型性は第一ロール1の表面処理のほうが第二ロール2の表面処理より、良好で離型し易いものを使用している。これは、第二ロール2に残る塗膜7の量を少なくするためである。本実施の形態1では、第一ロール1および第二ロール2の表面の両方に、離型性に優れるアルキル骨格のシリコーン樹脂を離型層として形成している。さらに、前述の理由により第二ロール2の離型性を若干低下させるため、第二ロール2の表面処理にはアルコキシ基を添加剤として付与している。
なお、離型性を有する表面処理には、シリコーン樹脂系だけではなく、フッソ樹脂系(PTFE、PFA、FEPなど)、セラミック系やDLC(ダイヤモンド・ライク・カーボン)なども使用可能である。
また、離型性の差を出すために、前述の材料の差以外に、以下の条件を満たしていても良い。例えば、第一ロール1と第二ロール2の周速に差(第一ロール1の周速 < 第二ロール2の周速)を持たせる条件がある。また例えば、第一ロール1と第二ロール2の表面粗さに差(第一ロール1の表面粗さ < 第二ロール2の表面粗さ)を持たせる条件がある。また例えば、第一ロール1と第二ロール2に温度差(第一ロール1の表面温度 > 第二ロール2の表面温度)を持たせる条件がある。これらの条件のいずれかを満たすことで、同一の表面処理を施しても塗膜7の転写が可能となる。
以上説明したように、本実施の形態1の構成では、第二ロール2の表面には転写残塗料が発生しない。そのため、従来の構成のような第二ロール2の表面に残った、乾燥・固化した塗膜による第一ロール1および第二ロール2の表面処理の著しい摩耗および欠損を防ぎ、また被塗布物6の傷や欠損をも防ぐことが可能である。結果として、塗布の抜け不良も発生することなく、高品質および高生産性を両立した塗工装置を得ることができる。
次に、図2を用いて、第一ロール1の表面に付着した薄膜部8と、第三ロール3の表面に付着したはみ出し部9および両端部9aとを回収し、再利用可能な塗工装置について説明する。
図2に示すように、再利用可能な塗工装置は、第一ロール1の下方に第一ロール1と平行かつ一定のギャップを設けた第四ロール10が設置されている。そして、第一ロール1に付着した薄膜部8は第四ロール10に転写され、第一ドクターブレード11によって除去され、第一回収箱12に回収される。ここで、第四ロール10は、第一ロール1と平行かつ接触していても良い。
次に、第三ロール3の表面に付着したはみ出し部9等は、第二ドクターブレード13によって除去され、第二回収箱14に回収される。
本実施の形態1では、第一ロール1と第四ロール10のギャップは40μmとし、第三ロール3および第四ロール10の表面は硬質クロムメッキを施している。
以上より、第一ロール1に付着した薄膜部8および第三ロール3に付着したはみ出し部9等は除去回収される。なお、この再利用可能な塗工装置の工程では、従来の構成のように乾燥・固化した部分が塗膜7には混在せず、回収した状態にてそのまま再利用が可能である。よって、塗膜を再利用するために再処理する工程を省略することができる。
したがって、本実施の形態1によれば、高品質・高生産のみならず環境にも優しい塗工装置を得ることもできる。
次に図3(a)、(b)、(c)を用いて、第四ロール10を用いずに第一ロール1の表面に付着した薄膜部8を回収し再利用する手法および装置構成について説明する。
図3(a)に示すように、第一ロール1の表面には離型性を有する表面処理(以下、離型層15)が施されている。離型層15の幅T6は、第二ロール2の幅T2と同じ幅(T6=T2)であり、かつx方向の位置関係も同じである。また、図3(b)、(c)に示すように第一ロール1の上方であって、離型層15が施されていない両端部には、第三ドクターブレード16が配置されている。図3(b)、(c)に示すように、薄膜部8は第三ドクターブレード16により除去される。そして、第三ドクターブレードによって除去された塗膜は、開口部17を有するホッパー18に直接回収される。
これにより、回収された塗膜を再処理する工程を省略して塗膜材料として再利用できる。そのため、環境にも優しい塗工装置を得ることができる。
(実施の形態2)
図4(a)は、本発明の実施の形態2における塗工装置の各ロール19、2、3を示す図である。図4(b)は、本発明の実施の形態2における塗工装置の第二ロール2の塗布状態を示す模式的正面図である。
本実施の形態2は、図4(a)に示すように、第五ロール19を用いることを特徴とする。そして、この第五ロール19により、第二ロール2とのギャップに形成される塗膜材料4の両端部が薄い状態を、前述の実施の形態1以上に改善することができる。
図4(a)に示すように、第五ロール19の表面は、その中央部に凸部20、その両端部に凹部となる段差を有している。凸部20の幅T7は、第二ロール2の幅T2よりも狭く、かつ被塗布物6の幅T4よりも広いことを特徴とする。
これにより、図4(b)に示すように、第二ロール2の表面には中央部の厚みが均一でありかつ両端部の厚みが中央部よりも厚い塗膜21が形成される。このとき、塗膜21の厚みの均一な中央部(以下、中央部膜)の幅T8は第五ロール19の凸部20の幅T7と同寸になる。したがって、塗膜21を被塗布物6および第三ロール3に転写する際、塗膜21の両端部が厚く形成されることになる。そのため、塗膜21の両端部にまで十二分に加圧され、従来のように薄膜部が第二ロール2上に残存するようなことが無く、第三ロール3上に塗膜21を全て転写させることができる。
ここで、被塗布物6の走行時の蛇行量を±a(aは設備仕様に順ずる)とすると、被塗布物6の表面に均一な厚みの塗膜を転写するため、被塗布物6の表面に第二ロール2の表面の塗膜21の中央部膜を接触させる必要がある。このとき、第五ロール19の凸部の幅T7は、T7≧T4+2×aとなる。さらに本実施の形態2では、第三ロール3への転写性をさらに向上させるために、第二ロール2の表面の塗膜21の両端部に厚い部分(以下、両端部膜)を形成しており、塗膜21の両端部膜の幅T9と第五ロール19の凸部20の幅T7(=T8)および第二ロール2の幅T2に、T2=T7+2×T9の関係が成り立つようにしている。
次に、第五ロール19と被塗布物6との関係について説明する。第五ロール19に形成された段差をH1とし、被塗布物6の厚みをH2とする。このとき、第二ロール2の表面に形成された塗膜21の両端部膜を第三ロール3の表面に加圧・転写させるため、H1≧H2の関係を必要とする(図5(a)参照)。また、第五ロール19の表面に形成された段差H1を被塗布物6の厚みH2に対して著しく大きくすると(図5(b)参照)、第二ロール2の表面に形成された塗膜21の中央部膜を被塗布物6に加圧・転写する際、十分に加圧されず、抜け不良が発生してしまう。そのため、第五ロール19に形成された段差H1は、被塗布物6の厚みH2の5倍以下程度が望ましい。
したがって、第五ロール19に形成された段差H1と、被塗布物6に厚みH2の関係は、H2×5≧H1≧H2、で表せる。
実施の形態2では、被塗布物6の幅T4はT4=60mm、厚みH2はH2=10μm、走行時の蛇行は±1mmのものを使用している。第五ロール19の凸部20の幅T7は、被塗布物6の走行時の蛇行を吸収させるため、64mm(>T4+2×a=60+2×1)とした。また、第二ロール2の表面に形成する塗膜21を第三ロール3に十分加圧し、転写させるため、塗膜21の両端部膜の幅T9はT9=4mmとした。したがって、第二ロール2の幅T2はT2=72mm(=T7+2×T9=64+2×4)とした。なお、ここでの塗膜21の第三ロール3への十分な加圧の圧力は、0.5〜5MPaである。
また、第五ロール19に形成した段差H1は、30μm(≧H2かつ≦5×H2)とした。この段差H1は、第二ロール2の表面に形成された塗膜21の中央部膜を被塗布物6に十分に加圧・転写させ、塗膜21の両端部膜を第三ロール3に十分に加圧・転写させるために設定される。
以上説明したように、本実施の形態2によれば、第二ロール2の表面には転写残塗料が発生しない。そのため、従来の構成のように、乾燥・固化した塗膜による第五ロール19および第二ロール2の表面処理の著しい摩耗および欠損を防ぐことができる。さらに、被塗布物6の傷や欠損をも防ぐことが可能である。よって、抜け不良が発生しない高品質および高生産性を両立した塗工装置を得ることができる。
なお、上記実施の形態1では、第二ロール2の幅と、塗膜材料4が第一ロール1と第二ロール2のギャップに供給された際に形成される塗膜の薄い両端部を除く均一で厚い中央部の幅とは、ほぼ同一とした。しかしながら、第二ロール2の幅は、前述の塗膜の幅よりも小さくてもかまわない。また、第二ロール2の幅が前述の塗膜の幅より多少大きくても、残存塗料が品質に悪影響を与えない程度ならかまわない。
なおまた、本発明において、第一ロールと第二ロール、第二ロールと第三ロールがそれぞれ平行かつ一定のギャップに配置されている点は、かならずしも厳密な意味で平行且つ一定のギャップである必要はない。要するに、これらロールは、本発明の効果を発揮する程度に平行且つ一定でありさえすればよい。
本発明の塗工装置は、高品質かつ高生産および環境に優しい塗工を可能とする装置である。そのため、リチウムイオン電池、燃料電池、家庭用蓄電池の電極形成等のエネルギ分野やキャパシタ、ディスプレイ、多層フィルムおよび多層フィルム基板にも適用できる。
1,101 第一ロール
2,102 第二ロール
3,103 第三ロール
4,104 塗膜材料
5,18 ホッパー
6,106 被塗布物
7,21,105 塗膜
8,107 薄膜部
9 はみ出し部
10 第四ロール
11 第一ドクターブレード
12 第一回収箱
13 第二ドクターブレード
14 第二回収箱
15 離型層
16 第三ドクターブレード
17 開口部
19 第五ロール
20 凸部
108 転写残塗料

Claims (7)

  1. 第一ロールと、
    第二ロールと、
    第三ロールと、
    前記第一ロールと前記第二ロールを用いて塗膜材料を押圧することで前記第二ロール表面に塗膜を形成し、前記第二ロールと前記第三ロールの間を走行する被塗布物に前記塗膜を転写するように動作させる制御部と、を備え、
    前記第二ロールの幅が、前記第一ロールの幅および前記第三ロールの幅よりも狭い
    ことを特徴とする、塗工装置。
  2. 前記第二ロールの幅は、前記第一ロールと前記第二ロールとのギャップで押し広げられた塗膜材料の幅よりも狭い
    ことを特徴とする、請求項1記載の塗工装置。
  3. 前記第二ロールの幅をT2とし、前記被塗布物の幅をT4とし、前記被塗布物の走行時の蛇行量をaとしたときに、T2≧T4+2×aを満たす
    ことを特徴とする、請求項1または2記載の塗工装置。
  4. 中央部が凸部で両端部が凹部となる段差が前記第一ロールの表面に形成されており、前記凸部の幅が、前記第二ロールの幅よりも狭く、かつ前記被塗布物の幅よりも広い
    ことを特徴とする、請求項1から3いずれか記載の塗工装置。
  5. 前記第二ロールへの塗膜の形成後に前記第一ロール上の塗膜が転写される第四ロールと、
    前記第四ロール上の塗膜を除去する第一ブレードと、
    前記第一ブレードで除去された塗膜を回収する回収箱と、を備える
    ことを特徴とする、請求項1から4いずれか記載の塗工装置。
  6. 前記第三ロールの上に残った塗膜を除去する第二ブレードと、
    前記第二ブレードで除去された塗膜を回収する回収箱と、を備える
    ことを特徴とする、請求項1から5いずれか記載の塗工装置。
  7. 前記回収箱で回収された塗膜を、前記塗膜材料として用いる
    ことを特徴とする、請求項5または6記載の塗工装置。
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