JP2013000622A - 間欠シート製造装置および間欠シート製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ロール転写にて間欠シートを作成する連続的な塗布の場合、精密な間隙の設定が必要で無い間欠シート製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】第二ロール2の表面に塗料6から塗膜7を形成した後に、間欠ロール4に設置された間欠ヘッド5により塗膜7を間欠的に除去し、第三ロール3の表面に沿って走行させるシート8の表面に塗膜7を転写してシート8表面に間欠的に塗膜7を形成して、間欠シート12を作成する。
【選択図】図1
【解決手段】第二ロール2の表面に塗料6から塗膜7を形成した後に、間欠ロール4に設置された間欠ヘッド5により塗膜7を間欠的に除去し、第三ロール3の表面に沿って走行させるシート8の表面に塗膜7を転写してシート8表面に間欠的に塗膜7を形成して、間欠シート12を作成する。
【選択図】図1
Description
本発明は、塗料をシートに間欠的に塗布して間欠シートを製造する間欠シート製造装置および間欠シート製造方法に関する。
基材となるシートの上に塗料を塗布すると共に、前記塗料が塗布されていない区間を前記シートの搬送方向に所定間隔で設けた間欠シートを製造する方法として、特許文献1に記載の技術がある。
特許文献1では、図4に示すように、表面に凸部23を形成した第一ロール21と表面に凸部24を形成した第二ロール22とを備え、第一ロール21と第二ロール22の表面間の間隙hに塗料を通過させることでシート28に所望の膜厚の塗膜25を形成している。ここで、両ロール21,22の中心を結ぶ線L上に、いずれかのロールの凸部23または凸部24が存在するときに塗膜25が形成されないようにしている。すなわち、特許文献1では、両ロールの凸部23または凸部24を用いて、間欠的に塗膜が除去されるようにしている。
特許文献1では、このようにして間欠的に塗膜を除去して間欠部26を形成した後に、搬送下流側に位置する第三ロール27の表面に沿って走行しているシート28の表面に塗膜を転写させている。
しかしながら、特許文献1に記載の従来技術では、凸部23または凸部24の高さとロール間隙を同じにする必要がある。そのため、ロールの位置ずれやロールの偏芯による振れなどが発生すると、間欠部26への塗膜の薄残りや凸部23または凸部24と対向するロール22,21の衝突が発生する。したがって、特許文献1に記載の従来技術では、ロール21,22の振れ精度1μm以下の高精度部品を使用し、かつ、精密な間隙の設定を行う必要があり、高価かつ取り扱いの難しい装置となる。
更に、この装置では、連続的に塗布を行うとロール21,22上の凸部23,24の周方向の端面に塗料溜りが発生し、間欠部欠けが発生し、塗布の直線性が悪化するといった問題がある。
本発明は、従来に比べて、間欠部欠けを抑制することができる間欠シート製造装置および間欠シート製造方法を提供することを目的としている。
上記課題を解決するための本発明の間欠シート製造装置は、互いに対向して配置された第一ロールと第二ロールと、前記第一ロールと前記第二ロールとの間に塗料を供給する塗料貯蔵庫と、前記第二ロールと対向して配置されると共に、間欠ヘッドを有する間欠ロールと、前記第二ロールと対向して配置されると共に、前記塗料が間欠的に塗膜として転写される被塗布物を搬送させる第三ロールと、を備え、前記間欠ヘッドの側面である間欠ヘッド端面に形成された表面処理部の塗膜剥離性が、前記間欠ヘッドの前記第二ロールと対向する間欠ヘッド塗膜除去面の塗膜剥離性より大きいことを特徴とする。
また、上記課題を解決するための本発明の間欠シート製造方法は、対向して配置された第一ロールと第二ロールとの間に塗料を通して前記第二ロールの表面に前記塗料の塗膜を形成し、前記第二ロールの表面に形成された前記塗膜の一部を、前記第二ロールと対向して配置された間欠ロールに設置された間欠ヘッドにより除去した後、前記塗膜を第三ロールの表面に沿って走行する被塗布物の表面に転写させるに際し、前記間欠ヘッドは、前記間欠ヘッドの側面である間欠ヘッド端面に形成された表面処理部の塗膜剥離性が、前記間欠ヘッドの前記第二ロールと対向する間欠ヘッド塗膜除去面の塗膜剥離性より大きいことを特徴とする。
この構成によると、従来に比べて、連続的な塗布を行う際に発生する間欠ヘッド端面への塗料溜りを抑制することが可能となり、間欠部端部が塗料溜りに付着することで発生する間欠部欠けを抑制することができ、連続的な塗布の際に発生する間欠部直線性の悪化を抑制することができる。
以下、本発明の間欠シート製造方法を具体的な実施の形態に基づいて説明する。
図1は本発明の実施の形態に係る間欠シート塗布装置を示す。
この実施の形態の間欠シート塗布装置は、第一ロール1と第二ロール2とを、間隙を設けて対向して配置する。そして、第一ロール1を時計回りに回転させ、第二ロール2を反時計周りに回転させた状態で、第一ロール1と第二ロール2の間に塗料貯蔵庫6aから塗料6を通すことにより、第二ロール2の表面に塗膜7を形成する。
図1は本発明の実施の形態に係る間欠シート塗布装置を示す。
この実施の形態の間欠シート塗布装置は、第一ロール1と第二ロール2とを、間隙を設けて対向して配置する。そして、第一ロール1を時計回りに回転させ、第二ロール2を反時計周りに回転させた状態で、第一ロール1と第二ロール2の間に塗料貯蔵庫6aから塗料6を通すことにより、第二ロール2の表面に塗膜7を形成する。
ここで、第二ロール2の表面にのみ塗膜7を形成し、第一ロール1の表面には塗膜7が付着しないようにするために、第二ロール2の回転速度を第一ロール1の2.5倍とすることで、第二ロール2の表面にのみ塗膜7を形成している。第二ロール2の表面にのみ塗膜7を形成する他の手段としては、第一ロール1と第二ロール2の表面の粗さを異なるものとする方法や、第一ロール1および第二ロール2の表面の材質を異なるものとする方法があるが、本発明は、第一ロール1、第二ロール2の材質や表面処理、加工方法等を特に限定するものではない。
第二ロール2の下流側には、第二ロール2と同じ速度で時計方向に回転する間欠ロール4が、第二ロール2と間隙を空けて設置されている。この間欠ロール4の表面の所定角度の範囲には、第二ロール2側に突出した凸形状の間欠ヘッド5が形成されている。
第二ロール2の表面の塗膜7は、間欠ロール4の間欠ヘッド5により間欠的に除去される。間欠ヘッド5により間欠的に除去されなかった区間の塗膜は、第二ロール2の表面に付着した状態で下流側に送られる。すなわち、間欠ロール4の間欠ヘッド5を用いて、一部が間欠的に除去された塗膜を形成している。
第二ロール2の下流側には、第二ロール2と間隙を空けて第三ロール3が配置されている。第三ロール3は、第二ロール2と同じ速度で時計方向に回転することによって、第三ロール3の表面に掛張されている帯状の被塗布物であるシート8を下流側(図1の右上側)に搬送している。
第二ロール2の表面に付着した状態で下流側に送られた塗膜7が、第三ロール3の表面に沿って走行する基材としてのシート8の表面に転写されることで、間欠シート12が得られる。
間欠ヘッド5の間欠ヘッド塗膜除去面9に付着した塗膜7は、図示しない塗膜除去手段により除去する。このようにすることで、一つの間欠ヘッド5で、連続して間欠的な塗布を行うことができる。塗膜除去手段としては、塗料が高付着力塗料の場合には、間欠ヘッド5の回転動作中に、エアーブローやブレードなどにより、外力を作用させる手段を用いる。また、塗料が低付着力塗料の場合には、間欠ヘッド5の回転動作中に落下するため、特に塗膜除去手段を設ける必要はない。
図2は間欠ロール4の拡大図である。
本実施の形態の間欠ロール4に設置された間欠ヘッド5には、間欠ヘッド5の円周方向の端面10a,10bに表面処理を施して表面処理部13を形成している。そして、この表面処理部13を形成することにより、間欠ヘッド端面10a,10bの塗膜剥離性を、間欠ヘッド塗膜除去面9の塗膜剥離性の2倍以上としている。すなわち、本実施の形態では、表面処理部13を形成することにより、間欠ヘッド端面10a,10b上の表面処理部13の塗膜剥離性を、間欠ヘッド塗膜除去面9の塗膜剥離性よりも高くしている。
本実施の形態の間欠ロール4に設置された間欠ヘッド5には、間欠ヘッド5の円周方向の端面10a,10bに表面処理を施して表面処理部13を形成している。そして、この表面処理部13を形成することにより、間欠ヘッド端面10a,10bの塗膜剥離性を、間欠ヘッド塗膜除去面9の塗膜剥離性の2倍以上としている。すなわち、本実施の形態では、表面処理部13を形成することにより、間欠ヘッド端面10a,10b上の表面処理部13の塗膜剥離性を、間欠ヘッド塗膜除去面9の塗膜剥離性よりも高くしている。
ここで、塗膜剥離性とは、その表面から塗膜(塗料)を剥離するのに要する力を測定して算出されるものであり、塗膜(塗料)の剥がれ易さをあらわすものである。塗膜剥離性の単位は(N/mm2)である。この塗膜剥離性は、例えば、一定速度で塗膜を剥離する際に剥離に要する力を測定する方法と、一定の静荷重を塗膜に掛けて剥離する速度を測定する方法とがある。
なお、本実施の形態の間欠ヘッド端面10a,10bの表面処理部13の形成方法としては、シリコンコーティングを用いている。シリコンコーティングは塗膜剥離性に優れるが、材料として有機系塗料を用いた場合は膨潤することがあるので、その場合には膨潤しない材料を使用することが望ましい。本実施の形態では、一例として、フッ素樹脂コーティングやフッ素樹脂を含浸したメッキを用いた。
ここで、参考として、表面処理部13が処理されていない間欠ヘッドを有する間欠ロールを使用した場合について、説明する。
図3は、表面処理部13が処理されていない間欠ヘッドを有する間欠ロールを使用して塗布した塗膜に発生する間欠部欠けを、上から見た概略図である。
図3は、表面処理部13が処理されていない間欠ヘッドを有する間欠ロールを使用して塗布した塗膜に発生する間欠部欠けを、上から見た概略図である。
連続的な塗布において、表面処理部13が処理されていない間欠ヘッドでは、間欠ヘッド端面に塗料溜りが発生した場合、この塗料溜り分だけシートに塗料が塗布されず、図3に示すように、間欠部欠け11が発生することがある。
本実施の形態は、このような間欠部欠け11の発生を防ぐことを目的としている。
以下、本実施の形態の具体的な実施例について、複数の実施例を比較しながら、さらに詳しく説明する。
以下、本実施の形態の具体的な実施例について、複数の実施例を比較しながら、さらに詳しく説明する。
図1に示す塗布装置において、第一ロール1と第二ロール2と第三ロール3とは、直径150mmのシリコンコーティングを施したステンレス製のロールである。
間欠ロール4は、直径100mmのステンレス製のロールに、高さ5mmのステンレス製の間欠ヘッド5を設け、この間欠ヘッド5の間欠ヘッド塗膜除去面9にシリコンコーティングを施したものである。なお、ここで、間欠ヘッド5の高さは、間欠部形成時には間欠ヘッド5のみが塗料に接触し、間欠ロール4と塗料が接触しないようにするために必要な高さである。
間欠ロール4は、直径100mmのステンレス製のロールに、高さ5mmのステンレス製の間欠ヘッド5を設け、この間欠ヘッド5の間欠ヘッド塗膜除去面9にシリコンコーティングを施したものである。なお、ここで、間欠ヘッド5の高さは、間欠部形成時には間欠ヘッド5のみが塗料に接触し、間欠ロール4と塗料が接触しないようにするために必要な高さである。
ここで、シート8の厚みは30μmである。また、前述のように、第一ロール1と第二ロール2の間隙Tは120μmであり、第二ロール2と第三ロール3の間隙は150μm(シート8の厚み30μm+塗膜7の厚み120μm)である。また、第二ロール2と間欠ヘッド5との間隙Gは100μmである。
表面処理部13は、間欠ヘッド5の間欠ヘッド端面10a,10bに、間欠ヘッド塗膜除去面9からのそれぞれの高さHが20μmより高く形成されている。ここで、表面処理部13の高さHを20μmより高くしたのは、本実施の形態においては、間隙Tと間隙Gとの差が20μmであり、これより高くする必要があるためである。この高さHについて、詳しくは、後述する実施例の比較にて考察する。
このとき、第二ロール2は、第一ロール1の2.5倍の回転速度で回転させている。また、間欠ロール4および第三ロール3は、第二ロール2と同じ速度で回転させている。
材料としては、ポリエチレンテレフタラートフィルムのシート8と、カーボンと水の混合物の塗料6を用いた。
材料としては、ポリエチレンテレフタラートフィルムのシート8と、カーボンと水の混合物の塗料6を用いた。
(実施例1)
実施例1では、間欠ロール4上に設置された間欠ヘッド5の間欠ヘッド端面10a,10bにおいて、表面処理部13として、表面から高さ10μmの範囲の表面処理部132に、シリコンコーティングを施した状態で間欠部形成を行い、間欠シート12を作成した。
実施例1では、間欠ロール4上に設置された間欠ヘッド5の間欠ヘッド端面10a,10bにおいて、表面処理部13として、表面から高さ10μmの範囲の表面処理部132に、シリコンコーティングを施した状態で間欠部形成を行い、間欠シート12を作成した。
(実施例2)
実施例2では、間欠ロール4上に設置された間欠ヘッド5の間欠ヘッド端面10a,10bにおいて、表面処理部13として、表面から高さ20μmの範囲にシリコンコーティングを施した状態で間欠部形成を行い、間欠シート12を作成した。
実施例2では、間欠ロール4上に設置された間欠ヘッド5の間欠ヘッド端面10a,10bにおいて、表面処理部13として、表面から高さ20μmの範囲にシリコンコーティングを施した状態で間欠部形成を行い、間欠シート12を作成した。
(実施例3)
実施例3では、間欠ロール4上に設置された間欠ヘッド5の間欠ヘッド端面10a,10bにおいて、表面処理部13として、表面から高さ30μmの範囲にシリコンコーティングを施した状態で間欠部形成を行い、間欠シート12を作成した。実施例3では、塗料6として、低付着力塗料を用いた。
実施例3では、間欠ロール4上に設置された間欠ヘッド5の間欠ヘッド端面10a,10bにおいて、表面処理部13として、表面から高さ30μmの範囲にシリコンコーティングを施した状態で間欠部形成を行い、間欠シート12を作成した。実施例3では、塗料6として、低付着力塗料を用いた。
(実施例4)
実施例4では、間欠ロール4上に設置された間欠ヘッド5の間欠ヘッド端面10a,10bにおいて、表面処理部13として、表面から高さ30μmの範囲にシリコンコーティングを施した状態で間欠部形成を行い、間欠シート12を作成した。実施例4では、塗料6として、高付着力塗料を用いた。なお、実施例4では塗料として高付着力塗料を用いているため、塗膜除去手段として、間欠ヘッド塗膜除去面9からブレードにて塗膜7を掻き落した後に、間欠ヘッド5の根元から外周方向に向けてエアーブローを行い、付着した塗料6に外力を加えることで、間欠ヘッド塗膜除去面9に付着した塗膜を除去している。高付着力塗料の場合に、塗膜除去手段を設ける必要性については、(表2)を用いて後述する。
実施例4では、間欠ロール4上に設置された間欠ヘッド5の間欠ヘッド端面10a,10bにおいて、表面処理部13として、表面から高さ30μmの範囲にシリコンコーティングを施した状態で間欠部形成を行い、間欠シート12を作成した。実施例4では、塗料6として、高付着力塗料を用いた。なお、実施例4では塗料として高付着力塗料を用いているため、塗膜除去手段として、間欠ヘッド塗膜除去面9からブレードにて塗膜7を掻き落した後に、間欠ヘッド5の根元から外周方向に向けてエアーブローを行い、付着した塗料6に外力を加えることで、間欠ヘッド塗膜除去面9に付着した塗膜を除去している。高付着力塗料の場合に、塗膜除去手段を設ける必要性については、(表2)を用いて後述する。
(比較例1)
比較例1では、間欠ロール4上に設置された間欠ヘッド5の間欠ヘッド端面10a,10bに表面処理部13を形成しない状態で間欠部形成を行い、間欠シート12を作成した。
比較例1では、間欠ロール4上に設置された間欠ヘッド5の間欠ヘッド端面10a,10bに表面処理部13を形成しない状態で間欠部形成を行い、間欠シート12を作成した。
上記の条件で連続的に塗布を行うことで間欠部を100箇所有する間欠シート12を作成し、それぞれの間欠部欠けの発生確認を行った。その結果を(表1)に示す。
また、 T−G=H となる実施例2では、実施例1や比較例1よりは少なかったが、間欠部欠けが発生した。これは、ロール振れの影響を受けて間欠ヘッド端面10a,10bに塗料溜りが発生する場合があるので、ロールの振れによりランダムに間欠部欠けが発生したためだと考えられる。
さらに、 T−G<H とした実施例3では、間欠部欠けは発生しなかった。これは、表面処理部13の高さを十分に高くすることで、間欠ヘッド端面10a,10bに塗料溜りは発生しないためだと考えられる。
以上の結果より、間欠ヘッド端面10a,10bに表面処理部13を設け、間欠ヘッド塗膜除去面9の塗膜剥離性よりも表面処理部13の塗膜剥離性を大きくすると共に、表面処理部13の高さHを、 T−G<H とすることにより、間欠部欠けの発生を抑制することが可能であることが分かった。
さらに、高付着力塗料の場合に、塗膜除去手段を設ける必要性について考察する。
実施例3と実施例4のそれぞれについて、低付着力塗料の場合と高付着力塗料の場合の比較のために、それぞれ間欠シート12を100m作成し、間欠部欠けの発生有無の確認を行った。その結果を(表2)に示す。(表2)は、間欠部欠けの原因となる塗料溜りの有り無しをまとめた表である。(表2)において、有りは、塗料溜りが発生した場合を示し、無しは、塗料溜りが発生しなかった場合を示す。
実施例3と実施例4のそれぞれについて、低付着力塗料の場合と高付着力塗料の場合の比較のために、それぞれ間欠シート12を100m作成し、間欠部欠けの発生有無の確認を行った。その結果を(表2)に示す。(表2)は、間欠部欠けの原因となる塗料溜りの有り無しをまとめた表である。(表2)において、有りは、塗料溜りが発生した場合を示し、無しは、塗料溜りが発生しなかった場合を示す。
詳しくは、付着力f(N/m2)、付着面積s(m2)、重力加速度g(N/S2)、付着塗料の重量mとしたときに、 f・s<g・m を満たすのが低付着力塗料であり、 f・s≧g・m
を満たすのが高付着力塗料である。
を満たすのが高付着力塗料である。
具体的に、実施例4で用いた高付着力塗料は、付着力fが16610N/m2、付着面積sが0.0005m2、重力加速度gが9.8N/S2、付着塗料の重量mが0.52gとなるので、f・s=7.642、g・m=5.168となる。よって、高付着力塗料を落下させるのに必要な外力は、2.47N/m2となるので、エアーブローにより加える外力を3N/m2と設定した。
(表2)の結果から明らかなように、低付着力塗料では、塗料溜りは発生しない。しかし、高付着力塗料であれば、間欠ヘッド端面に塗料溜りが発生する場合があり、間欠部欠けが発生する可能性があることが分かった。
以上の結果より、高付着力塗料の場合には、別途、塗膜除去手段を設ける必要があることが分かった。
上記の実施の形態では、塗膜除去手段として、ブレードとエアーブローを用いたが、塗膜除去手段としては、これに限定されるものではなく、溶媒の噴霧や、溶媒を含んだ溶液あるいはその他の溶液による流下処理などの手段でも同様に実現できる。
上記の実施の形態では、塗膜除去手段として、ブレードとエアーブローを用いたが、塗膜除去手段としては、これに限定されるものではなく、溶媒の噴霧や、溶媒を含んだ溶液あるいはその他の溶液による流下処理などの手段でも同様に実現できる。
本発明は、例えば、電池などの各種電気部品の製造の製造に使用される間欠シートに利用することができる。
1 第一ロール
2 第二ロール
3 第三ロール
4 間欠ロール
5 間欠ヘッド
6 塗料
7 塗膜
8 シート
9 間欠ヘッド塗膜除去面
10a,10b 間欠ヘッド端面
11 間欠部欠け
12 間欠シート
13 表面処理部
2 第二ロール
3 第三ロール
4 間欠ロール
5 間欠ヘッド
6 塗料
7 塗膜
8 シート
9 間欠ヘッド塗膜除去面
10a,10b 間欠ヘッド端面
11 間欠部欠け
12 間欠シート
13 表面処理部
Claims (8)
- 互いに対向して配置された第一ロールと第二ロールと、
前記第一ロールと前記第二ロールとの間に塗料を供給する塗料貯蔵庫と、
前記第二ロールと対向して配置されると共に、間欠ヘッドを有する間欠ロールと、
前記第二ロールと対向して配置されると共に、前記塗料が間欠的に塗膜として転写される被塗布物を搬送させる第三ロールと、を備え、
前記間欠ヘッドの側面である間欠ヘッド端面に形成された表面処理部の塗膜剥離性が、前記間欠ヘッドの前記第二ロールと対向する間欠ヘッド塗膜除去面の塗膜剥離性より大きい、間欠シート製造装置。 - 前記間欠ヘッド端面に施された前記表面処理部の高さをHとし、前記被塗布物に塗布される塗膜厚みをTとし、前記間欠ヘッドと前記第二ロールとの間隙をGとすると、
T−G<H の関係を満たす、
請求項1に記載の間欠シート製造装置。 - 前記間欠ヘッド端面の表面処理部を、シリコン系またはフッ素系のコーティングを施して形成した、
請求項2記載の間欠シート製造装置。 - 前記間欠ヘッドに付着した塗膜を除去する塗膜除去手段を備える、
請求項3記載の間欠シート製造装置。 - 対向して配置された第一ロールと第二ロールとの間に塗料を通して前記第二ロールの表面に前記塗料の塗膜を形成し、
前記第二ロールの表面に形成された前記塗膜の一部を、前記第二ロールと対向して配置された間欠ロールに設置された間欠ヘッドにより除去した後、
前記塗膜を第三ロールの表面に沿って走行する被塗布物の表面に転写させるに際し、
前記間欠ヘッドは、前記間欠ヘッドの側面である間欠ヘッド端面に形成された表面処理部の塗膜剥離性が、前記間欠ヘッドの前記第二ロールと対向する間欠ヘッド塗膜除去面の塗膜剥離性より大きい、
間欠シート製造方法。 - 前記間欠ヘッド端面に施された前記表面処理部の高さをHとし、前記被塗布物に塗布される塗膜厚みをTとし、前記間欠ヘッドと前記第二ロールとの間隙をGとすると、
T−G<H の関係を満たす、
請求項5に記載の間欠シート製造方法。 - 前記間欠ヘッド端面の表面処理部を、シリコン系またはフッ素系のコーティングを施して形成した、
請求項6に記載の間欠シート製造方法。 - 前記塗料が高付着塗料の場合に、塗膜除去手段によって前記間欠ヘッドに付着した塗膜を除去する、
請求項7記載の間欠シート製造方法。
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A300 | Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20140902 |