JP2012245451A - 塗工装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】被塗布物の片面のみに塗膜を形成する。
【解決手段】平行な2本のロール4、4’の各表面に形成された塗膜5、5’を、両面転写部位において、2本のロール間を走行する帯状の被塗布物6の両面に、少なくとも一面は間欠的に転写して、被塗布物の両面に走行方向の長さが互いに異なる塗膜7、7’を形成する塗工装置である。両面転写部位の上流側の所定箇所で、2本のロールのうち、走行方向の長さが長い方の塗膜7’を転写するロール4’の表面に形成された塗膜5’を、塗膜を転写すべき被塗布物6の片面に転写する押し付けロール9を備えた。
【選択図】図1
【解決手段】平行な2本のロール4、4’の各表面に形成された塗膜5、5’を、両面転写部位において、2本のロール間を走行する帯状の被塗布物6の両面に、少なくとも一面は間欠的に転写して、被塗布物の両面に走行方向の長さが互いに異なる塗膜7、7’を形成する塗工装置である。両面転写部位の上流側の所定箇所で、2本のロールのうち、走行方向の長さが長い方の塗膜7’を転写するロール4’の表面に形成された塗膜5’を、塗膜を転写すべき被塗布物6の片面に転写する押し付けロール9を備えた。
【選択図】図1
Description
本発明は、帯状の被塗布物の両面に塗膜を塗布する塗工装置に関する。例えば、プラスチックフィルム、金属箔、不織布等の帯状の被塗布物の両面に塗膜を塗布する塗工装置に関する。
従来の塗工装置として、例えば、特許文献1に示される装置がある。
図4は、特許文献1に記載された従来の塗工装置を示す断面模式図である。
図4において、ホッパー1内の塗料2を、所定の間隙を設けて配置された1対のロール3とロール4の間を通過させることでロール4上に塗膜5を形成する。同様に、ホッパー1’内の塗料2’を、所定の間隙を設けて配置された1対のロール3’とロール4’の間を通過させることでロール4’上に塗膜5’を形成する。
そして、ロール4とロール4’の間を走行する帯状の被塗布物6の両面に対して、ロール4およびロール4’上に形成された塗膜5および塗膜5’を転写することで、被塗布物6の両面に塗膜7および塗膜7’を形成する。
また、図4に示した従来の塗工装置に段付きロールを設けることで塗膜5および塗膜5’を部分的に除去して、被塗布物6の両面に、塗膜を間欠的に形成する塗工装置もある。
図5は、段付きロールを設けた従来の塗工装置を用いて、被塗布物6の両面に矩形状の塗膜を間欠的に形成させる構成とした塗工装置を示す断面模式図である。
図5に示す塗工装置では、ロール4に対して所定の間隙を設けて段付きロール8を配置し、塗膜5を被塗布物6に転写する前に、ロール4上に形成された塗膜5の一部分を除去するようにしている。同様に、ロール4’に対して所定の間隙を設けて段付きロール8’を配置し、塗膜5’を被塗布物6に転写する前に、ロール4’上に形成された塗膜5’の一部分を除去するようにしている。なお、ブレード11およびブレード11’によって、ロール4およびロール4’から除去して段付きロール8および段付きロール8’に付着した塗膜5および塗膜5’を掻き落とす。
このような構成とすることにより、被塗布物6の走行方向に塗膜7および塗膜7’が形成された部分と形成されていない部分を交互に設けること、すなわち間欠塗工が可能となる。
しかしながら、図5に示した従来の構成の塗工装置では、被塗布物6の両面で互いに塗布位置が異なる塗膜を形成すること、すなわち、片面のみ塗膜を形成することはできなかった。
これは、図5に示した従来の塗工装置を用いて片面のみ塗膜を形成する場合、ロール4およびロール4’の間で被塗布物6の片面にしか塗膜が存在しないため、被塗布物6の表面に塗膜が接触しない(または、十分に圧力が印加されない)ため、被塗布物6に塗膜5’を転写することができないためである。
また、片面のみ塗膜を形成する部分に転写するためにロール4とロール4’の間隙を狭くした場合は、両面に塗膜を形成する部分に過剰な圧力が印加されるため、被塗布物6にロール4およびロール4’上の塗膜5および塗膜5’が全量転写されずに、一部転写残りが生じてしまう。
本発明は、上記従来の課題を考慮して、被塗布物の片面のみに塗膜を形成することが可能な塗工装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するために、本発明は、平行な2本のロールの各表面に形成された塗膜を、両面転写部位において前記2本のロール間を走行する被塗布物に転写して、前記被塗布物の両面に塗膜を形成する塗工装置であって、前記両面転写部位の上流側において、前記被塗布物の片面のみに塗膜を転写するプレ転写機構を備えたことを特徴とする。
本発明により、被塗布物の片面のみに塗膜を形成することが可能な塗工装置を提供できる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。以下の説明において、同じ構成部分には同じ符号を用いて、適宜、説明を省略している。
(実施の形態)
図1は、本発明の実施の形態における塗工装置を模式的に示した断面模式図である。
図1は、本発明の実施の形態における塗工装置を模式的に示した断面模式図である。
図1に示す塗工装置は、押し付けロール9を備え、段付きロール8を段付きロール8aに変え、被塗布物6の送り開始位置を変更した点が、図5に示した従来の塗工装置と異なる。
図1において、ホッパー1内の塗料2を、所定の間隙を設けて配置された1対のロール3とロール4の間を通過させることでロール4上に塗膜5を形成する。同様に、ホッパー1’内の塗料2’を、所定の間隙を設けて配置された1対のロール3’とロール4’の間を通過させることでロール4’上に塗膜5’を形成する。
ロール4とロール4’の間に帯状の被塗布物6を通過させることにより、ロール4とロール4’に挟まれた部分で、ロール4上に形成された塗膜5およびロール4’上に形成された塗膜5’が被塗布物6の両面に対して同時に押し付けられ、被塗布物6の両面に、塗膜7および塗膜7’が形成される。
なお、ロール4とロール4’に挟まれた部位が、本発明の両面転写部位の一例にあたる。
両面転写部位の上流側には、ロール4と所定の間隙を設けて、段付きロール8aを配置している。段付きロール8aの表面には凸部が設けられており、この凸部をロール4の表面に押し当てることによって、ロール4の表面に形成された塗膜5の一部分を除去する。また、ロール4の表面から除去されて段付きロール8aの凸部に付着した塗膜5は、ブレード11によって掻き落とされる。
図1に示す塗工装置によって、塗布面積の異なる(被塗布物の走行方向における塗膜の長さが異なる)塗膜を被塗布物の両面に形成することが可能になったため、図1の段付きロール8aの凸部の表面積は、後述する段付きロール8’の凸部の表面積よりも大きくしている。
同様に、ロール4’についても、両面転写部位の上流側に、ロール4’と所定の間隙を設けて、段付きロール8’が配置されている。段付きロール8’の表面にも凸部が設けられており、この凸部でロール4’の表面に形成された塗膜5’の一部分を除去する。また、ロール4’の表面から除去されて段付きロール8’の凸部に付着した塗膜5’は、ブレード11’によって掻き落とされる。
ここで、段付きロール8’の段差の凸部の周方向長さは、段付きロール8の段差の凸部の周方向長さより短くしている。これにより、一部が除去された塗膜5’の走行方向における長さを、一部が除去された塗膜5の走行方向における長さに比べて長くすることができる。すなわち、被塗布物6の片面にのみ塗膜7,7’を形成し、被塗布物6の両面に塗布位置が互いに異なる塗膜7および塗膜7’を形成することができる。
ただし、ロール4およびロール4’上に塗布位置が互いに異なる塗膜5および塗膜5’を形成する方法は、本発明では特に限定するものではない。例えば、図1の構成より制御が複雑になるが、ロール4およびロール4’に対して、ロール3およびロール3’を進退させ、さらに、ロール3およびロール3’の変位させるタイミングを互いに異なるものとする方法でも、ロール4およびロール4’上に走行方向長さが互いに異なる塗膜5および塗膜5’を形成することが可能である。
本実施の形態の塗工装置は、ロール4とロール4’に挟まれた両面転写部位の上流側に、走行方向長さが長い方の塗膜5’のみをロール4’上で被塗布物6に押し付けるための押し付けロール9を備えている。
押し付けロール9によって塗膜5’のみを被塗布物6に押し付けることにより、両面転写部位において、片面のみに塗膜7’が形成される被塗布物6の領域に、ロール4’上の塗膜5’を転写させることができる。このようにして、片面のみに塗膜を形成することによって、被塗布物6の両面に塗布面積(詳しくは、走行方向における塗膜の長さ)が互いに異なる塗膜7および塗膜7’を形成することができる。
ここで、押し付けロール9によって、塗膜5’のみを被塗布物6に押し付けるために、被塗布物6の送り開始位置をずらしている。具体的には、被塗布物6の送り開始位置を、図1に示すようにロール4’側(押し付けロール9側)にずらし、被塗布物6がロール4’に若干巻きつくようにしている。このようにロール4’側(押し付けロール9側)にすることで、押し付けロール9を用いて被塗布物6を塗膜5’に押し付けて転写することができる。
なお、両面転写部位の上流側で、押し付けロール9によって被塗布物6をロール4’へ押し付ける部分を、プレ転写部と呼ぶ。なお、ロール4’から所定間隔の位置に配置された押し付けロール9が、本発明のプレ転写ロールの一例にあたる。また、プレ転写ロールが、本発明のプレ転写機構の一例にあたる。
また、ロール4およびロール4’が、本発明の平行な2本のロールの一例にあたる。また、被塗布物6の塗膜7’が形成される側の面が、本発明の片面のみに塗膜が転写される面の一例にあたる。
図1に示す塗工装置の構成では、走行方向長さが長い方の塗膜7’のうち、両面転写部位で被塗布物6の両面に塗膜7および塗膜7’が形成される部分は、被塗布物6に対して2回押し付けられることになる。この2回は、具体的には、プレ転写部を通過するときと、両面転写部位を通過するときの2回である。したがって、被塗布物6上に形成される塗膜7’のうち、被塗布物6の両面に塗膜7および塗膜7’が形成される部分の厚さは、反対側の面に塗膜7が形成されない片面のみに塗膜7’が形成される部分の厚さよりも薄くなる。すなわち、被塗布物6の両面に塗膜7および塗膜7’が形成される部分の厚さと、片面のみに塗膜7’が形成される部分(すなわち、反対側の面に塗膜が形成されない部分)の厚さとは、完全に同じにはならない。
これらの厚さを同じにするためには、被塗布物6の両面に塗膜7および塗膜7’が形成される部分については、プレ転写部で被塗布物6をロール4’へ押し付けないようにすると共に、被塗布物6の片面のみに塗膜7’が形成される部分については、プレ転写部で被塗布物6をロール4’へ押し付けるようにすればよい。
図2(a)〜(c)および図3(a)〜(c)に、被塗布物6の両面に塗膜が形成される部分と被塗布物6の片面のみに塗膜が形成される部分の塗膜7’の厚さを同じにできる構成とした、本実施の形態の塗工装置の構成例を示す。
被塗布物6に形成される塗膜7および塗膜7’の全領域にわたり均一な厚みが要求される場合には、図2(a)〜(c)または図3(a)〜(c)に示すような構成の塗工装置を用いればよい。
図2(a)〜(c)に示す塗工装置は、本発明のプレ転写機構として、図1の塗工装置の押し付けロール9に代えて、段付き押し付けロール10を備えたものである。
図2(a)は、被塗布物6の両面に塗膜7,7’が形成される部分がプレ転写部を通過する際の断面図を示し、図2(b)は、被塗布物6の片面のみに塗膜7’が形成される部分がプレ転写部を通過する際の断面図を示し、図2(c)は、被塗布物6の両面共に塗膜が形成されない部分がプレ転写部を通過する際の断面図を示している。これらの図は、図2(a)、図2(b)、図2(c)の順に、段付き押し付けロール10が回転していく状態を示している。
段付き押し付けロール10の表面には凸部が設けられている。被塗布物6の片面のみに塗膜7’が形成される部分がプレ転写部を通過する際に、段付き押し付けロール10表面の凸部が被塗布物6をロール4’へ押し付けるように、段付き押し付けロール10の回転が制御される。
なお、段付き押し付けロール10が、本発明のプレ転写ロールの一例にあたる。
図2(a)に示すように、被塗布物6の両面に塗膜7,7’が形成される部分がプレ転写部を通過する際には、段付き押し付けロール10表面の凸部が形成されていない部分がロール4’側に向いている。よって、被塗布物6は、ロール4’へ押し付けられない。
図2(b)に示すように、被塗布物6の片面のみに塗膜7’が形成される部分がプレ転写部を通過する際には、段付き押し付けロール10表面の凸部がロール4’と対向するように制御され、被塗布物6をロール4’側へ押し付ける。よって、被塗布物6の片面に塗膜7’が転写される。
図2(c)に示すように、被塗布物6の両面共に塗膜が形成されない部分がプレ転写部を通過する際には、段付き押し付けロール10表面の凸部が形成されていない部分がロール4’側と対向するように制御される。よって、被塗布物6はロール4’へ押し付けられない。
なお、被塗布物6の両面共に塗膜が形成されない部分がプレ転写部を通過する際には、ロール4’表面の塗膜5’は段付きロール8’によって除去されている。そのため、このときに被塗布物6がロール4’へ押し付けられても、被塗布物6には塗膜7’が転写されない。上記の説明では、図2(c)の位置において、段付き押し付けロール10表面の凸部が形成されていない部分がロール4’側と対向していることとしたが、塗膜5’を段付きロール8’によって除去した場合は、段付き押し付けロール10表面の凸部が形成された側がロール4’側と対向する構成であっても転写されることはない。
図3(a)〜(c)に示す塗工装置は、本発明のプレ転写機構として、図1の塗工装置の押し付けロール9に代えて、可動押し付けロール12を備えたものである。
図3(a)は、被塗布物6の両面に塗膜7,7’が形成される部分がプレ転写部を通過する際の断面図を示し、図3(b)は、被塗布物6の片面のみに塗膜7’が形成される部分がプレ転写部を通過する際の断面図を示し、図3(c)は、被塗布物6の両面共に塗膜が形成されない部分がプレ転写部を通過する際の断面図を示している。これらの図は、図3(a)、図3(b)、図3(c)の順に、被塗布物6が走行していく状態を示している。
可動押し付けロール12は、段差のないロールである。この可動押し付けロール12は、ロール4’に対して図3中の両方向矢印で示す向き(ロール4’の法線方向の向き)に進退可能なロールである。可動押し付けロール12は、被塗布物6の片面のみに塗膜7’が形成される部分がプレ転写部を通過する際に、ロール4’に近い位置に移動して被塗布物6をロール4’側へ押し付け、ロール4’上に形成されている塗膜5’を被塗布物6へ転写するように制御される。
なお、可動押し付けロール12が、本発明のプレ転写ロールの一例にあたる。
図3(a)に示すように、被塗布物6の両面に塗膜7,7’が形成される部分がプレ転写部を通過する際には、可動押し付けロール12は、ロール4’から離れた位置に移動しており、被塗布物6はロール4’へ押し付けられない。
図3(b)に示すように、被塗布物6の片面のみに塗膜7’が形成される部分がプレ転写部を通過する際には、ロール4’に近い位置に移動した可動押し付けロール12は、被塗布物6をロール4’側へ押し付け、被塗布物6の片面に塗膜7’が転写される。
図3(c)に示すように、被塗布物6の両面共に塗膜が形成されない部分がプレ転写部を通過する際には、可動押し付けロール12は、ロール4’から離れた位置に移動しており、被塗布物6はロール4’へ押し付けられない。
なお、図3(c)に示す、被塗布物6の両面共に塗膜が形成されない部分がプレ転写部を通過する際には、ロール4’に近い位置に移動した可動押し付けロール12が、被塗布物6をロール4’側へ押し付ける状態であってもよい。
図2(a)〜(c)および図3(a)〜(c)に示すいずれの塗工装置も、プレ転写部において、被塗布物6の両面に塗膜7,7’が形成される部分に対しては、被塗布物6を押し付けない。そのため、被塗布物6の両面に塗膜7,7’が形成される部分については、両面転写部位で1回だけ押し付けがされる。したがって、被塗布物6に形成される塗膜7’の全領域にわたり、塗膜7’の厚さを均一にすることができる。
次に、本発明の実施例1〜3および比較例を以下に示す。なお、実施例1〜3は本発明の一実施例を示すものであり、本発明はこれらの実施例1〜3に限定されるものではない。
以下の実施例1〜3および比較例において、使用した塗料、および塗工装置の共通する構成要素、および塗工条件については、下記の記載する通りの同じものとした。
塗料には、平均粒子径10μmのカーボン粒子70重量部に対して、1%カルボキシルメチルセルロース溶液30重量部を混合したもので、粘度1000Pa・sのものを用いた。被塗布物6には、厚み10μmのPETフィルムを用いた。
図1、図2(a)〜(c)および図5におけるロール3、ロール4、ロール3’、ロール4’には、いずれも外径150mmのSUS316製のロールの表面に厚み1μmのDLCコーティングを施したものを用いた。
ロール4上の塗膜5の一部を除去するための段付きロール8、8a、およびロール4’上の塗膜5’の一部を除去するための段付きロール8’としては、いずれも、外径149mmのロールに段差0.5mmの凸部を設けたSUS316製のロールを用いた。また、段差の凸部の周方向の長さは、段付きロール8、8aが80mm、段付きロール8’が30mmとした。
塗工条件としては、被塗布物6の走行速度およびロール4、ロール4’、段付きロール8、8a、段付きロール8’の周速は50m/minとした。また、ロール3とロール3’の周速は20m/minとした。
そして、以下の各条件で、実施例1〜3および比較例によって、被塗布物6の両面に互いに長さの異なる塗膜を形成した。
(実施例1)
実施例1では、図1に示される本実施の形態の塗工装置を用いた。
実施例1では、図1に示される本実施の形態の塗工装置を用いた。
また、実施例1では、ロール3とロール4との間隙、ロール3’とロール4’との間隙を、いずれも100μmとし、ロール4とロール4’との間隙を165μmとした。また、ロール4と段付きロール8aの段差の凸部における間隙と、ロール4’と段付きロール8’の段差の凸部における間隙とを、いずれも80μmとした。
押し付けロール9としては、外径150mmのSUS316製のロールを用い、押し付けロール9とロール4’との間隙は90μmとした。押し付けロール9の周速は、ロール4’と等速の50m/minとした。
(実施例2)
実施例2では、実施例1と同じ塗工装置を用いて、ロール3とロール4の間隙を95μmとし、ロール4とロール4’の間隙を160μmとした。実施例2では、ロール3とロール4の間隙、およびロール4とロール4’の間隙以外は、実施例1と同じ条件とした。
実施例2では、実施例1と同じ塗工装置を用いて、ロール3とロール4の間隙を95μmとし、ロール4とロール4’の間隙を160μmとした。実施例2では、ロール3とロール4の間隙、およびロール4とロール4’の間隙以外は、実施例1と同じ条件とした。
(実施例3)
実施例3では、図2に示される本実施の形態の他の形態の塗工装置を用いた。
実施例3では、図2に示される本実施の形態の他の形態の塗工装置を用いた。
実施例3では、段付き押し付けロール10として、周方向長さ50mmで段差0.5mmの凸部を設けたSUS316製のロールを用い、ロール4と段付き押し付けロール10の段差の凸部における間隙を90μmとした。その他の条件は、実施例1および実施例2と同じとした。
ここで、段付き押し付けロール10の凸部の段差の高さは、ロール4’上の塗膜5’に、段付き押し付けロール10の凸部以外の部分が接触してしまわない程度に、十分な高さとしている。
(比較例)
比較例では、図5に示される従来の塗工装置を用いた。
比較例では、図5に示される従来の塗工装置を用いた。
比較例では、押し付けロール9を備えていない以外は、実施例1と同じ条件を用いた。
以上に示した実施例1〜3および比較例において作成した塗膜7および塗膜7’の各部分の膜厚を表1に示す。
表1から明らかなように、比較例では、被塗布物6の両面に互いに長さが異なる塗膜を形成することは不可能であったのに対し、実施例1〜3では、被塗布物6の両面に互いに長さが異なる塗膜7,7’を形成することができた。
実施例1および実施例2においては、塗布面積が大きい(走行方向の長さが長い)側の塗膜7’は、被塗布物6の両面に塗膜7および塗膜7’が形成されている部分と、片面のみに塗膜7’が形成されている部分とで約5μmの厚み差が生じた。だが、実施例3では、被塗布物6の両面に形成された塗膜7および塗膜7’のいずれの部分においても、膜厚が均一な塗膜を形成することができた。よって、実施例3の条件は、特に高い膜厚精度を要求される分野において好適であることが確認できた。
このように、図2(a)〜(c)または図3(a)〜(c)に示すような構成の本実施の形態の他の形態の塗工装置を用いることにより、被塗布物の両面に塗布面積(走行方向における塗膜の長さ)が互いに異なる塗膜を高い膜厚精度で形成することが可能となる。
なお、本実施の形態では、被塗布物6の両面共に塗膜を間欠的に転写する構成で説明したが、被塗布物6の一方の面のみに間欠的に塗膜を形成させ、他方の面には連続して塗膜を形成させて被塗布物6の両面に同時に塗付する構成であっても、本発明を適用できる。
例えば、図1の構成において、段付きロール8’の無い構成とし、被塗布物6のロール4’側で転写される面については、ロール4’上に形成された切れ目の無い塗膜5’が連続して転写される構成であっても、本発明を適用できる。
本発明に係る塗工装置は、例えば、ニッケル水素二次電池、リチウムイオン二次電池、電気二重層キャパシタ、リチウムイオンキャパシタのような捲回型のエネルギー貯蔵素子の製造として有用である。
1、1’ ホッパー
2、2’ 塗料
3、3’、4、4’ ロール
5、5’ 塗膜
6 被塗布物
7、7’ 塗膜
8、8’、8a 段付きロール
9 押し付けロール
10 段付き押し付けロール
11、11’ ブレード
12 可動押し付けロール
2、2’ 塗料
3、3’、4、4’ ロール
5、5’ 塗膜
6 被塗布物
7、7’ 塗膜
8、8’、8a 段付きロール
9 押し付けロール
10 段付き押し付けロール
11、11’ ブレード
12 可動押し付けロール
Claims (7)
- 平行な2本のロールの各表面に形成された塗膜を、両面転写部位において前記2本のロール間を走行する被塗布物に転写して、前記被塗布物の両面に塗膜を形成する塗工装置であって、
前記両面転写部位の上流側において、前記被塗布物の片面のみに塗膜を転写するプレ転写機構を備えた、
塗工装置。 - 前記被塗布物の片面のみに塗膜が転写される前記被塗布物の面は、反対側の面より前記塗膜の塗布面積が大きい、
請求項1に記載の塗工装置。 - 前記2本のロールの各表面に形成された塗膜をそれぞれ除去するための2本の段付きロールを備え、
前記プレ転写機構を備えた側の前記段付きロールの凸部の表面積が、他の側の前記段付きロールの凸部の表面積より小さい、
請求項1または2に記載の塗工装置。 - 前記プレ転写機構は、前記被塗布物を挟んで、前記プレ転写機構を備えた側の前記ロールと平行に配置されたプレ転写ロールである、
請求項1から3いずれか1項に記載の塗工装置。 - 前記プレ転写ロールが、段付きロールである、
請求項4に記載の塗工装置。 - 前記プレ転写ロールが、前記被塗布物に向けて移動可能な可動ロールである、
請求項4に記載の塗工装置。 - 前記被塗布物の送り開始位置が、前記プレ転写機構を備えたロール側の位置である、
請求項1から6いずれか1項に記載の塗工装置。
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN105436015A (zh) * | 2014-09-18 | 2016-03-30 | 松下知识产权经营株式会社 | 涂膜物及其制造方法和制造装置、非水系二次电池极板及移动体 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20140805 |