JP2013017962A - 塗布装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】機能性粉体を溶媒に分散させた塗料を用いて塗料を基材に塗布し、機能性シートを得る塗布装置に関し、間欠塗布時の塗布始終端部の直線性に優れる機能性シートの塗布装置を提供する。
【解決手段】一方のロール2の表面に形成された塗膜6の一部を、他方のロール3との間隙を通過する前に除去するための段付きロール8を備える。段付きロールは、その表面に形成された凸部8aと、少なくとも凸部の後端部8cに沿って配置された刃8bとを有する。凸部は、一方のロール2の表面に形成された塗膜6に接することにより、接した部分の塗膜を一方のロールの表面から除去し、刃8bは、その刃先が段付きロールの半径方向を向き、少なくとも凸部8aの塗膜との接触が終了するときに刃先が凸部よりも突出するように段付きロールの半径方向に進退可能である。
【選択図】図1

Description

本発明は、連続的に走行する被塗布物の表面に間欠的に塗膜を形成する塗布装置に関する。
従来、機能性シート材(例えば、キャパシタ、燃料電池、リチウムイオン二次電池等の電極やディスプレイの光学フィルム)の製造に、塗布ロールを用いる間欠塗布方法が使用されている(例えば、特許文献1参照)。
図7に、特許文献1に記載された間欠塗布方法を用いた、ロール転写による機能性シートの製造方法を説明するための模式断面図を示す。
図7に示す間欠塗布方法では、貯留槽101に蓄えられた塗料102を調厚ロール103と塗布ロール104との間を通過させることで、塗布ロール104表面に塗膜105が形成される。
この塗膜105に対し、切り込み形成ロール108の刃212、213を接触させ、塗布ロール104と同方向に同速度で切り込み形成ロール108が回転することにより、塗布ロール104表面の塗膜105に所定の間隔で切り込み部202、203を形成する。刃212、213は、切り込み形成ロール108の円筒面の表面に所定の間隔で設けられ、かつ刃212、213の無い円筒面は、塗膜に接触しない寸法に形成されている。また、切り込み形成ロール108は、塗布ロール104に対して適当な距離に配置されている。
そして、塗布ロール104表面の塗膜105は、バックアップロール106に巻き掛けられると共に塗布ロール104に近接して走行している帯状の被塗布物107の表面に、転写される。
切り込み部202が塗布ロール104とバックアップロール106との間に到達した時に、バックアップロール106は塗布ロール104と反対側(図7の右側)に移動することで、被塗布物107上に塗膜105を転写しない部分を設ける。そして次に、切り込み部203が塗布ロール104とバックアップロール106との間に到達した時に、バックアップロール106を塗布ロール104側(図7の左側)に移動させることで、再び被塗布物107上に塗膜105を転写する。これらの動作を繰返すことで間欠塗膜が得られる。
特開2011−003365号公報
しかしながら、上記した従来の間欠塗布方法では、塗料の性状によっては、被塗布物107上に転写される塗膜105の塗布始端および塗布終端における直線性が悪化する場合があった。
すなわち、塗料の性状によっては、塗布ロール104表面の塗膜105に切り込みを形成した際に、刃212、213に塗料の付着が発生することがある。刃212、213に塗料の付着が発生すると、その付着した塗料の除去手段が設けられていないために直線性の高い切り込みを入れることができなくなってしまう。その結果、そのときに被塗布物107上に転写された塗膜105の始端および終端の直線性が悪化する場合が有る。
本発明は、上記問題を考慮して、塗布始端および塗布終端の直線性に優れた間欠塗膜を形成できる塗布装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するために、本発明の塗布装置は、
塗膜を搬送する一方のロールと、シート状の基材を搬送する他方のロールとの間隙に、前記塗膜および前記基材を通過させることにより、前記基材に間欠的に前記塗膜を転写する塗布装置であって、
前記一方のロールの表面に形成された前記塗膜の一部を、前記間隙を通過する前に除去するための段付きロールを備え、
前記段付きロールは、その表面に形成された凸部と、少なくとも前記凸部の後端部に沿って配置された刃とを有し、
前記凸部は、前記一方のロールの表面に形成された前記塗膜に接することにより、接した部分の前記塗膜を前記一方のロールの表面から除去し、
前記刃は、刃先が前記段付きロールの半径方向を向き、少なくとも前記凸部の前記塗膜との接触が終了するときに前記刃先が前記凸部よりも突出するように前記半径方向に進退可能であることを特徴とする。
本発明により、塗布始端および塗布終端の直線性に優れた間欠塗膜を形成できる塗布装置を提供することを目的とする。
本発明の実施の形態の塗布装置を示す模式断面図 (a)〜(d)本発明の実施の形態の塗布装置による塗膜間欠部形成方法を説明する模式断面図 本発明の実施の形態の塗布装置の、間欠ロールとカキトリブレードの動作フローを示す図 本発明の実施の形態において、機能性シートの厚み評価した箇所を示す模式図 (a)本発明の実施の形態の塗布装置で塗料Aを用いて塗布を行った際の、塗膜厚みの測定結果を示す図、(b)本発明の実施の形態の塗布装置で塗料Bを用いて塗布を行った際の、塗膜厚みの測定結果を示す図、(c)本発明の実施の形態の塗布装置で塗料Cを用いて塗布を行った際の、塗膜厚みの測定結果を示す図、(d)従来の装置構成の塗布装置で塗料Cを用いて塗布を行った際の、塗膜厚みの測定結果を示す図 (a)本発明の実施の形態の塗布装置で塗料Aを用いて塗布を行った際の、塗布始端部の直線性の測定結果を示す図、(b)本発明の実施の形態の塗布装置で塗料Bを用いて塗布を行った際の、塗布始端部の直線性の測定結果を示す図、(c)本発明の実施の形態の塗布装置で塗料Cを用いて塗布を行った際の、塗布始端部の直線性の測定結果を示す図、(d)従来の装置構成の塗布装置で塗料Cを用いて塗布を行った際の、塗布始端部の直線性の測定結果を示す図 従来の間欠塗布方法を用いたロール転写による機能性シートの製造方法を説明するための模式断面図
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態)
図1は、本発明の実施の形態の機能性シートの塗布装置を示す模式断面図である。
本実施の形態の塗布装置は、供給タンク5内に蓄えられた塗料4を、回転する第1ロール1と第2ロール2との間隙を通過させることにより、第2ロール2上に塗膜6を形成する。
なお、図1に示した第1ロール1、第2ロール2、第3ロール3、および間欠ロール8は、それぞれ矢印G、H、J、Dの方向に回転する。
第2ロール2と対向する間欠ロール8の円筒面の表面には、所定の長さの凸形状の間欠ヘッド8aが形成されている。間欠ロール8は、第2ロール2表面に形成された塗膜6に間欠ヘッド8aが接触する位置に配置されている。
間欠ヘッド8aに接した塗膜6の一部分は、第2ロール2上から間欠ヘッド8a上に間欠部として転写される。
間欠ヘッド8aが回転する軌跡上にはカキトリブレード10が設けられており、間欠ヘッド8a上に転写された塗膜6を除去する機能を有している。この間欠ヘッド8a上の塗膜6の除去により、間欠ヘッド8aは第2ロール2上から塗膜6を転写する前の状態に戻る。ここで、カキトリブレード10で間欠ヘッド8aから掻き取られた後の塗膜6である回収塗膜12は、カキトリブレード10の近傍に設けられた回収ボックス11に回収される。
間欠ロール8には、間欠ヘッド8aの回転方向(矢印D方向)に対して後ろ側の端部である後端部8cに沿って、可動式の刃8bが設置されている。ここで、可動式の刃8bは、その刃先が間欠ロール8の半径方向を向くように設置されている。塗膜6を間欠ヘッド8aへ転写する際に、刃8bにより塗膜6に切り込みを入れることで、塗膜6を直線性高く破断させて間欠ヘッド8aに転写することができる。
本実施の形態においては、カキトリブレード10が間欠ヘッド8aと接する時には、刃8bは、間欠ヘッド8aに対し、間欠ロール8の回転軸に向かう側(矢印E方向)に移動して、刃先8bが間欠ヘッド8aより凹んでおり、カキトリブレード10と刃8bが干渉しないような構造となっている。
一方、間欠ヘッド8a上に転写されなかった塗膜6の一部は、回転する第3ロール3に抱きついた基材7と第2ロール2との間隙を通過して基材7に転写される。その結果、基材7に間欠状に塗膜が形成された機能性シート9を製造することができる。
このようにして製造された機能性シート9は、塗膜6に含まれている成分に応じた方式で、乾燥もしくは硬化される。乾燥させる場合の方式としては、熱風、遠赤外、中赤外、電磁誘導加熱等が使用できる。硬化させる場合の方式としては、UV、EB、熱硬化等が使用できる。
なお、第2ロール2が、本発明の、塗膜を搬送する一方のロールの一例にあたり、第3ロール3が、本発明の、シート状の基材7を搬送する他方のロールの一例にあたる。また、間欠ロール8が、本発明の段付きロールの一例にあたり、間欠ヘッド8aが、本発明の凸部の一例にあたり、間欠ヘッド8aの後端部8cが、本発明の凸部の後端部の一例にあたる。また、カキトリブレード10が、本発明のブレードの一例にあたる。
第2ロール2上の塗膜6に間欠部を形成する際に、間欠ヘッド8aの回転方向(矢印D方向)に対して前側の端部である前端部8dの角部が第2ロール2上の塗膜6に挿入され、間欠終端部のきっかけとなる切れ込みを塗膜6につくる。この時つくられた間欠終端部は、他の部分の塗膜に比べ膜厚が薄くなるので、間欠ヘッド8aに第2ロール2上から塗膜6を転写させる際に、この間欠終端部に応力が集中し、破断し易い。その結果、直線性が良い間欠終端部13が得られやすくなる。
一方、間欠始端部14は、刃8bがない場合、間欠ヘッド8aと塗膜6との付着力F1と、第2ロール2と塗膜6との付着力F2との間で生じる引張り応力が、塗膜6の許容引張り応力を超えた時に生じる破断により形成される。従って、刃8bがない場合には、破断面が直線的に発生する保障が無く、直線性が悪くなることがある。
そこで、本実施の形態では、間欠ヘッド8aの回転方向(矢印D方向)に対する後端部8cに沿って刃8bを設けている。刃8bにより塗膜6に切り込みを入れた場合、前述の間欠終端部13の場合と同様に、間欠始端部に直線的に応力集中が発生するので破断面が直線的になり、直線性が良い間欠始端部14が得られる。
また、連続して間欠状の機能性シート9を製造するためには、間欠ヘッド8aの離型性を維持し続ける必要があり、そのためにカキトリブレード10にて、間欠ヘッド8a上に転写した塗膜6を完全に除去する必要がある。この時、刃8bが間欠ヘッド8aの弧部分8eの表面より突出している状態では、カキトリブレード10と刃8bが干渉し、どちらかもしくは両方が損壊してしまう。カキトリブレード10と刃8bの干渉を防ぐためには、カキトリブレード10と間欠ヘッド8aが接触する前に、刃8bの先端が間欠ヘッド8aの弧部分8eの表面を超えない位置まで、刃8bが間欠ロール8の回転軸に向かう側(矢印E方向)へ移動している必要がある。
そこで、本実施の形態では、刃8bが、カキトリブレード10が間欠ヘッド8aと接する時に、間欠ヘッド8aに対し、間欠ロール8の回転軸に向かう側(矢印E方向)に移動する構造としている。このような構成とすることで、カキトリブレード10と刃8bが干渉しない様にしている。
次に、本実施の形態の塗布装置による間欠塗布方法について説明する。
図2(a)〜(d)は、図1に示した本実施の形態の塗布装置による間欠塗布方法を説明する模式断面図である。それぞれ、本実施の形態の塗布装置の断面を示している。
図2(a)は間欠部形成の開始状態を示す模式図であり、図2(b)は間欠部形成の途中状態を示す模式図であり、図2(c)は間欠部形成後の状態を示す模式図であり、図2(d)はカキトリブレード10で塗膜6を間欠ヘッド8aで掻き取った後の状態を示す模式図である。これらの図は、図2(a)、図2(b)、図2(c)、図2(d)の順に、間欠ロール8が回転していく状態を示している。
まず図2(a)に示すように、供給タンク5内に蓄えられた塗料4を、回転する第1ロール1と第2ロール2との間隙を通過させることにより、第2ロール2上に塗膜6を形成する。
そして、間欠ヘッド8aの回転方向に対して前端部8dが第2ロール2上の塗膜6に挿入され、間欠終端部のきっかけとなる切れ込みを作る。このとき、基材7の蛇行によって、ロール巾方向において基材7が露出した部分が生じるのを避けるため、第1ロール1および第2ロール2で形成される塗膜6の巾は、基材7の走行時の蛇行制御範囲が1mmの場合、基材7の巾より1mm以上広く設定することが望ましい。
第1ロール1および第2ロール2の表面には、離型性を高めるために、例えばシリコンやフッ素に代表される離型性が高い材質を含む樹脂およびそれらの成分が含浸または含有した複合金属物を用いることが望ましい。前述の複合金属物の具体例としては、SUSロールを規則的に溝加工したまたはブラストして荒らした面に、シリコンまたはフッ素に代表される離型性が高い材質をコートし、平滑な面が得られる様に円周面を加工したものを用いることが望ましい。また、その他の具体例としては、規則的もしくはランダムに、シリコンまたはフッ素に代表される離型性が高い材質を有する面を部分的に表面に出した材料を用いることが望ましい。また、その他の具体例としては、クロムをメッキした際に生じる小さなクラックにシリコンまたはフッ素に代表される離型性が高い材質を溶融させて塗布した後に、その表面を研磨してランダムにシリコンまたはフッ素に代表される離型性が高い材質を有する面を部分的表面に出した材料(フッ素を含有したニッケルメッキなど)を、用いることが望ましい。
間欠ヘッド8aの回転方向に対する前端部8dには、塗膜6に対し離型性を持ったシリコンまたはフッ素に代表される前述の材質が塗布されている。間欠ヘッド8aの弧部分8eは、例えば、SUS研磨仕上げ、もしくはクロムメッキ仕上げ、ニッケルメッキのものを用いることが望ましい。
間欠ヘッド8aと間欠ロール8表面との段差は、塗膜6が間欠ロール8の表面に接触することが無い様に、第2ロール2上の塗膜6の厚みの2倍以上であることが望ましい。
第2ロール2と間欠ヘッド8aとの間隙は、第2ロール2上の塗膜6と接触する必要があるため、「塗膜6の厚み+第2ロール2と間欠ロール8の機械精度」以下で設定する必要がある。この間隙が塗膜6の厚みの2/3より広い時は、塗膜6の材料組成によっては間欠ヘッド8aの挿入が浅くなり、間欠終端部の直線性が悪くなることもあるので、この間隙は、塗膜6の厚みの2/3以下に設定することが望ましい。
次に、図2(b)に示すように、間欠ヘッド8aに接した塗膜6は、第2ロール2より間欠ヘッド8aに転写され、間欠ヘッド8aの回転方向に対する後端部8cに沿って設けられた刃8bによって切り込みを入れられることで、直線性の高い間欠始端部を形成することができる。
このとき、刃8bの表面は離型性の高い状態にしておく必要がある。例えば、刃8bの表面に第2ロール2の表面と同じ離型性材料を使用し、かつ塗料の含有材料の最小粒子径以下の凹凸を付けて接触面積を減らすことで離型性を持たせる方法や、離型剤の材料組成を変え、刃8bの表面の方が第2ロール2の表面より離型性が高い状態にする方法などを用いることができる。間欠ヘッド8aの前端部8dのエッジだけでは間欠終端部13の直線性が得られない場合には、間欠ヘッド8aの円周方向において回転方向に対して前端部8dにも刃8bと同様の刃を設置すれば良い。
一方、間欠ヘッド8a上に転写されなかった塗膜6の一部は、回転する第3ロール3に抱きついた基材7と第2ロール2との間隙を通過して基材7に転写され、基材7上に間欠状に塗膜6が形成された機能性シート9が得られる。
第3ロール3の表面材質としては、SUS研磨仕上げ、もしくはクロムメッキ仕上げ、ニッケルメッキのものを用いる。
基材7は、機能性シートで得たい機能によって種々使い分けることが望ましい。例えば、基材7を集電体として使用する電子部品の場合、基材7は、アルミニウム箔、銅箔、ニッケル箔等が使用できる。また、例えば、光学フィルムの様に最終的に基材7から剥離して別部材に貼り合せるようなシート材の場合、基材7は、離型PET、離型PP、離型PEなどが使用できる。
次に、間欠ヘッド8aと接することにより第2ロール2から間欠ヘッド8a上へ転写された塗膜6の一部は、図2(c)に示すように、間欠ヘッド8aが回転する軌跡上に設けられたカキトリブレード10によって、間欠ヘッド8aから掻き取られ除去される。
カキトリブレード10の材質としては、間欠ヘッド8aの表面材質を損傷させない材質で、且つ間欠ヘッド8aに密着して塗膜6を掻き取るために弾性のある材質であることが望ましい。例えば、PET、PP、PP、ジュラコン(登録商標)、ナイロン(登録商標)などの樹脂ブレードが使用できる。樹脂ブレード以外の材質のブレードであっても、前述の要件を満たす材質であれば使用できる。
一方、本実施の形態の刃8bは、カキトリブレード10が間欠ヘッド8aと接する時に、間欠ヘッド8aに対し矢印E側に移動し、カキトリブレード10と刃8bが干渉しないような構造を有している。
このとき、本実施の形態では、刃8bは、間欠ヘッド8aの表面から刃先が大きく離れるほどは後退しておらず、刃8bの刃先がカキトリブレード10と衝突しない程度に後退している。すなわち、刃8bの刃先が間欠ヘッド8aの弧部分8eの延長線上に位置する程度に後退している。したがって、刃8bの刃先部分に塗料が付着していても、カキトリブレード10が間欠ヘッド8aの後端部8cを通過する際に、カキトリブレード10によって刃先部分に付着した塗料は除去される。
間欠ヘッド8aの回転速度はシーケンサーにより制御され、第2ロール2上の塗膜6と間欠ヘッド8aが接している時は、第2ロール2の周速と等速で回転する。第2ロール2上の塗膜6と間欠ヘッド8aが接している時以外については、得たい間欠塗布長さによって、間欠ヘッド8aが軌道上を通る平均移動速度V[mm/s]は変速する。
間欠ヘッド8aが軌道上を通る平均移動速度V[mm/s]は数1で算出される。
Figure 2013017962
この時、数1によって算出された平均移動速度V[mm/s]よりも速く間欠ヘッド8aを回転移動させ、次の間欠開始位置が来るまで第2ロール2上の塗膜6と間欠ヘッド8aが接する直前の位置で間欠ヘッド8aを待機させ、間欠開始位置と一致する様にタイミングを調整して動き出すという動作にしても良い。
カキトリブレード10の位置Pは、間欠ヘッド8aが軌道上を通る平均移動速度V[mm/s]と刃8bを可動させる機構によって決まり、電子制御する場合は、数2に示す式(1)〜式(3)で算出される。
Figure 2013017962
カキトリブレード10の設置位置は、式(3)を満たす範囲内で、かつ間欠ヘッド8aと接触し、間欠ヘッド8a上の塗膜6を除去できる位置であれば良い。
カキトリブレード10で間欠ヘッド8a上の塗膜6を回収塗膜12として掻き取った後、図2(d)に示すように、カキトリブレード10で掻き取った回収塗膜12を、カキトリブレード10から離脱させる。具体的には、図示しないモーター等の外力を加えてカキトリブレード10を回転させるなどの方法を用いて、カキトリブレード10から回収塗膜12を離間させて除去する。このとき、カキトリブレード10は、回収塗膜12がその移動の慣性によりカキトリブレード10から離脱する速度で移動させる。この時の移動速度vは、数3により算出される。
Figure 2013017962
カキトリブレード10から離脱した回収塗膜12は、カキトリブレード10近傍に設けられた回収ボックス11に回収される。
回収塗膜12は、塗料の性状により、新たに溶媒を付加して再利用できるものは再利用することで、材料の利用率を高めることができる。
なお、間欠ヘッド8aに接することで撓んだカキトリブレード10が開放される際の復元力によって生じた慣性により、回収塗膜12がカキトリブレード10から離間され、回収ボックス11に回収できる場合は、モーター等の外力を用いる必要はない。
カキトリブレード10が間欠ヘッド8aから完全に離れた時に、間欠ヘッド8aの後端部8cに配置された刃8bは、間欠ヘッド8aに対して矢印F側に移動し、刃8bが間欠ヘッドの弧部分8eよりも飛び出た状態に戻る。
この刃8bを矢印E側および矢印F側へ動作させる手段として、例えば、間欠ロール8の回転位置情報を検出し、刃8bの基礎部分に設けられたピエゾや電磁石を用いて刃8bの出し入れ動作を電子制御で行う方法や、間欠ロール8の側端面にカム溝を切って刃8bを逃がすカム機構などの機械制御で行う方法などを用いることができる。ここで、刃8bを動作させる手段として、ピエゾや電磁石を用いた場合は、即応性や精密駆動に優れた動作を行うことができる。また、刃8bを動作させる手段として、カム機構などの機械制御を用いた場合は、耐久性に優れた動作を行うことができる。
以降は、図2(a)〜図2(d)の動作を繰り返し行なう。
図3に、本発明の実施の形態の機能性シートの塗布装置の間欠ロール8とカキトリブレード10の動作フローを示す。
図3のフローに沿って、間欠ロール8とカキトリブレード10の動作について説明する。
間欠ロール8は、塗布開始時は、刃8bを突出させた状態(S30)で、第2ロール2の周速Wと同じ周速Uにて間欠ヘッド8aの回転(S31)が始まる。
次に、第2ロール2から間欠ヘッド8aへの塗膜6の転写が開始され(S32)、塗膜6の間欠ヘッド8aへの転写が終了した(S33)後、間欠ヘッド8aの回転速度Uは前述の間欠ヘッド8aが軌道上を通る平均移動速度V[mm/s]になる(S34)。
そして、刃8bが間欠ヘッド8aの弧部分8eより内側に収納された(S35)後、間欠ヘッド8aとカキトリブレード10が接触し、間欠ヘッド8a上の塗膜6が除去される(S36)。その後に、刃8bが間欠ヘッド8aの弧部分8eより突出した状態になり(S30)、再び第2ロール2から間欠ヘッド8aへの転写動作(S31〜S36)を連続的に繰返す。
一方、カキトリブレード10は、間欠ヘッド8aが軌道上を1周し、再び間欠ヘッド8aと接触するまでの間に回収塗膜12を除去して回収ボックス11内に回収し(S40)、原点復帰をする(S41)という動作を繰返す。
なお、ここでは、刃8bを突出させた状態(S30)で第2ロール2から間欠ヘッド8aへの塗膜6の転写を開始する(S32)こととしたが、刃8bは、間欠ヘッド8aが塗膜6との接触が終わる際、すなわち塗膜6が間欠ヘッド8aの後端部8cに接触するときまでに突出した状態になっていれば、第2ロール2から間欠ヘッド8aへの塗膜6の転写開始時には突出していなくてもよい。
また、ここでは、カキトリブレード10が間欠ヘッド8aに接触する前に、刃8bが間欠ヘッド8aの弧部分8eより内側に収納される(S35)こととしたが、カキトリブレード10が刃8bの刃先の位置に達するまでに刃8bが収納されていれば、カキトリブレード10が間欠ヘッド8aに接触開始した際には、刃8bが突出した状態であってもよい。
本実施の形態では、塗膜6の転写について、図1に示す塗布装置を用いて次のようにして試験した。
第1ロール1、第2ロール2および第3ロール3を回転させている状態において、一定量の塗料4を供給して、第1ロール1と第2ロール2との間のギャップで調厚しつつ第2ロール2上に形成した塗膜6を、第2ロール2と第3ロール3との間隙で第3ロール3上を走行する基材7に転写する。
第2ロール2上の塗膜6に間欠ヘッド8aを所定の間隔で密着および離間させることで第2ロール2上の塗膜6を間欠的に剥離し、第3ロール3上を走行する基材7上に、間欠状に塗膜6が設けられた機能性シート9を形成する。そして、この後に、この機能性シート9を乾燥炉に通し、極板の表面を製造した。
第1ロール1の直径は344[mm]、幅は300[mm]である。第2ロール2の直径は344[mm]、幅は300[mm]である。第3ロール3の直径は344[mm]、幅は300[mm]である。間欠ロール8の直径は180[mm]、幅は300[mm]である。間欠ヘッド8aの軌道は間欠ロール8の軸中心から半径100[mm]であり、間欠ヘッド8aの幅は300[mm]、円周方向の長さは20[mm]である。
第1ロール1のロール表面には、表面粗さRaが12[μm]の凹凸が設けられるように、予め表面を荒らしたロールにシリコン焼付け処理を行っている。第2ロール2のロール表面には、表面粗さRaを0.4[μm]に仕上げたロール上にシリコン焼付け処理を行っている。
第1ロール1、第2ロール2、第3ロール3の回転数は、基材7の走行速度に合わせて60[m/min]に相当する回転数とした。間欠ロール8の回転数はシーケンサーによって制御した。具体的には、第2ロール2上の塗膜6と間欠ヘッド8aが接する時は第2ロール2と等速(60[m/min])で回転させ、塗膜6と間欠ヘッド8aが接していない時は平均速度で182.5[m/min]で回転させることで、塗布部200[mm]および未塗布部20[mm]の間欠シートが得られる設定とした。
第1ロール1と第2ロール2との間のギャップは150[μm]とした。第2ロール2と第3ロール3との間のギャップは175[μm](=150[μm]+基材7の厚み30[μm]−塗膜転写時の潰し代5[μm])とした。第2ロール2と間欠ヘッド8aとの間のギャップは100[μm]とした。第3ロール3および間欠ヘッド8aは、クロムメッキ仕上げのものを用い、間欠ヘッド8aの回転方向の端部8dは、表面粗さRaが12[μm]の凹凸が設けられるように予め表面を荒し、シリコン焼付け処理をした。
刃8bには、幅300[mm]、厚み1.15[mm]、長さ4[mm]、刃先長さ2[mm]、刃先角15[°]のチタン合金を用いた。この刃8bには、表面粗さがRa20[μm]の凹凸が設けられるように予め表面を荒し、シリコン焼付けを処理した。
刃8bの根元は、間欠ロール8に仕込んだピエゾ素子と連結されており、間欠ヘッド8aの表面を基準にとると、刃先の突出長さZ=−40〜+110[μm]の可動範囲となるように設置した。ここで、Z=0[μm]の位置は、間欠ヘッド8aの弧部分8eの表面と刃8bの刃先が同じ位置であり、Z方向とは間欠ロール8の円中心から外へ向かう方向を指す。また、間欠ロール8に仕込んだピエゾ素子は、1[ms]で最小ストロークから最大ストロークまで駆動するストローク150[μm]のものを用いた。
カキトリブレード10はナイロン製の幅200[mm]、長さ10[mm]、厚み1[mm]、先端角15[°]の樹脂ブレードを用い、間欠ヘッド8aの走行軌道上円の接線から30°を成す角度に設置した。カキトリブレード10の根元は図示しないモーターと連結してあり、0.7[m/s]で間欠ヘッド8a上の塗膜6を掻き取った後、1周分回転し、次に間欠ヘッド8aが通るまで元の位置で待機をする構成とした。
塗料4は、活物質としての活性炭と、導電剤としてのカーボンブラック(以下、CB)と、非水溶性高分子結着材としてのスチレンブタジエンゴム(以下、SBR)と、分散溶媒としての純水とを混合してなる分極性電極材料を用いた。基材7としては、幅200[mm]、厚み30[μm]のアルミ箔にエッチング処理を施したものを用い、その基材7の上に機能性シート9を作製した。
ここで、溶媒量を表1の様に変え、種々の塗料にて機能性シート9を作製し、塗膜の厚み比較を行った。
Figure 2013017962
この時、塗料Aを用いてシートを作った場合、前述のギャップ条件では塗料Bおよび塗料Cに比べ、機能性シート9の塗膜厚みが1/3になった。そこで、塗料Aについては、塗膜6を厚くするために第1ロール1と第2ロール2との間のギャップを400[μm]とし、目標とする転写塗膜の厚さを280[μm]とし、第2ロール2と第3ロール3との間のギャップを310[μm](=280[μm]+基材7の厚み30[μm])として比較を行なった。なお、ここで、塗料Aの場合のみ塗膜転写時の潰し代を設けていないのは、塗料Aが他の塗料と異なって液体状の塗料であるためである。
図4は、本実施の形態において作製した機能性シート9の厚み評価した箇所を示す模式図である。ここで、図4に示すように、極板の走行方向に対し、未塗布部21、22から塗布部23に変わる側の走行方向端部を始端(塗布部始端)と呼び、塗布部23から未塗布部21、22に変わる側の走行方向端部を終端(塗布部終端)と呼ぶ。ここで、未塗布部とは、基材上に塗膜が塗布されていない部分である。
塗布部200[mm]と未塗布部20[mm]の間欠ピッチを設定した後、厚み評価のために、間欠塗布開始時の1つ目の未塗布部21と2つ目の未塗布部22が含まれるように、未塗布部から前後30[mm]分を裁断し、中央部(K−K´間)を2[mm]ピッチで厚みを測定した。また、塗布部始端の直線性についても、塗布部23の始端側の右端と左端を直線(L−L´間)で結び、その直線からの塗膜のはみ出し量を2[mm]ピッチで測定した。
図5(a)、(b)および(c)に、それぞれ表1に示す塗料A、塗料Bおよび塗料Cを使い、本実施の形態の塗布装置を用いて塗布を行った際の、それぞれの塗膜厚みの測定結果を示す。
また、比較例として、特許文献1にて好ましいとされる粘度を満たす塗料Cを用いて、図7に示す特許文献1に記載の装置構成で、図5(c)と同一の厚みを得られる条件に調整し、塗布を行った。そのときの塗膜厚みの測定結果を図5(d)に示す。
図5(a)〜(d)を用いて、本実施の形態と比較例の結果について説明する。
本実施の形態の塗布装置を用いて塗料Aを塗布した場合、図5(a)に示すように、塗布部始端および塗布部終端は、共に20[μm]程度の盛上りが生じる結果となった。
塗料Bおよび塗料Cに比べ流動性が高い塗料Aでは、間欠ヘッド8aおよび刃8bを離間させて未塗布部を形成するに際し、離間する間欠ヘッド8aおよび刃8bに塗料Aが水あめを引伸ばすように追従した後に切れて、未塗布部が形成される。その結果、塗料Aの場合では、基材7側には塗布部始端と塗布部終端に盛上りが発生した塗膜が残る。なお、塗料Aは、粘度がある程度高いため、十分にレベリングする前に乾燥炉に入ってしまうことで、このような結果になったと考えられる。
本実施の形態の塗布装置を用いて塗料Bを塗布した場合、図5(b)に示すように、塗布部始端および塗布部終端は、共に5[μm]程度の盛上りが生じる結果となった。塗料Bは、塗料Aに比べ、流動性は低いが、離間する間欠ヘッド8aおよび刃8bへの追従の影響が僅かに残り、このような結果になったと考えられる。
本実施の形態の塗布装置を用いて塗料Cを塗布した場合、図5(c)に示すように、塗布部始端および塗布部終端は、共に1[μm]程度の盛上りが生じるだけで、ほとんど盛上りが発生しない結果となった。他の2つの塗料Aおよび塗料Bに比べ、塗料Cは、流動性が圧倒的に低く、離間する間欠ヘッド8aおよび刃8bへの追従の影響を受けず、このような結果になったと考えられる。
これらの結果から、本実施の形態の塗布装置を用いた塗布では、塗料の粘度として200000[mPa・s]以上の流動性の無い塗料を用いることが好ましいことが分かった。なお、本実施の形態で検証した厚み以外の場合において、厚み規格で求められる精度によっては、200000[mPa・s]未満の塗料も用いることができると考えられる。
従来の構成の塗布装置を用いた比較例では、刃212、213を有する切り込み形成ロール108を離間させ、1回目の塗布部始端および塗布部終端を形成する際に、刃212、213の表面に薄く塗料の付着が見られた。そのため、2回目以降の塗布部始端および塗布部終端を形成する際に、刃212、213の表面に付着した塗料に塗布ロール104上の塗膜の一部が奪われる。その結果、基材107に塗料Cを転写させると、図5(d)のように、塗布部始端および塗布部終端に薄塗り部分が発生した。
このように、本実施の形態の塗布装置を用いることにより、塗布部始端および塗布部終端の盛上りを抑制できるため、塗膜の塗布部始端から塗布部終端に至るまでの膜厚の均一性に優れた機能性シートを作製することができる。
図6(a)、(b)および(c)に、それぞれ表1に示す塗料A、塗料Bおよび塗料Cを使い、本実施の形態の塗布装置を用いて塗布を行った際の、それぞれの塗布部始端の直線性(始端直線性)の測定結果を示す。
また、比較例として、図7に示す特許文献1に記載の装置構成で塗料Cを用い、図6(c)と同一の厚みを得られる条件に調整し、塗布を行った際に形成された塗膜の塗布部始端の直線性(始端直線性)の測定結果を、図6(d)に示す。
図6(a)〜(d)を用いて、本実施の形態と比較例の結果について説明する。
本実施の形態の塗布装置を用いて塗料Aを塗布した場合、図6(a)に示すように、始端直線性は0〜4[mm]の間で変動する結果となった。塗料Bおよび塗料Cに比べ流動性が高い塗料Aでは、間欠ヘッド8aおよび刃8bを離間させて未塗布部を形成する際に、離間する間欠ヘッド8aおよび刃8bに水あめを引伸ばすように塗料Aが追従した後に切れて、未塗布部21、22が形成された。その結果、塗布部始端は波状の塗膜となり、このような結果になったと考えられる。
本実施の形態の塗布装置を用いて塗料Bおよび塗料Cを塗布した場合、図6(b)および図6(c)に示すように、始端直線性は0〜0.5[mm]の間で変動する結果となった。塗料Bおよび塗料Cは、塗料Aに比べ、流動性は低く、離間する間欠ヘッド8aおよび刃8bへの追従の影響を殆ど受けない。そのため、塗料Bおよび塗料Cを塗布した場合は、このように始端直線性が高く、ほぼ直線状であるという結果になった。
比較例では、刃212、213の表面に付着した塗料に塗布ロール104上の塗膜の一部が奪われ、塗布部始端および塗布部終端を形成する際に、塗膜105の端部の直線性に乱れが見られた。その結果、図6(d)に示すように、始端直線性は0〜4[mm]の間で変動する結果となった。
さらに、塗料4の主成分を誘電体セラミックスとガラスなどの焼結助剤より成る原料粉末、有機バインダー、可塑剤と溶剤を混合し、粘度を塗料Cと同等になるまで調整した塗料を用いて、基材7であるPETフィルム上に、本実施の形態の塗布装置にて塗布したところ、同様の結果が得られた。
これらのことから、塗料4に含まれる材料に関わらず、塗料4を本実施の形態の塗布装置に適した粘度にすれば、塗膜6の塗布部始端から塗布部終端に至るまでの膜厚の均一性に優れ、且つ始端直線性にも優れる機能性シート9が得られることが分かった。
上記したように、本実施の形態の塗布装置は、間欠ロール8上の間欠ヘッド8aの後端部8cに可動式の刃8bを設け、塗膜6と間欠ヘッド8aが接する際に間欠ヘッド8aより飛び出した刃8bによって塗膜6に切り込みを入れ、最終的に得られる基材7に塗布した塗膜6の間欠始端部14の直線性を向上させている。他方で、本実施の形態の塗布装置は、間欠ヘッド8aに転写した塗膜を掻き落して間欠ヘッド8aの転写性を維持するために設けられたカキトリブレード10と間欠ヘッド8aとが接した際に、刃8bが間欠ヘッド8aより内側に収納され、カキトリブレード10と刃8bが接触させないという動作を繰返すことで、直線性に優れた間欠状の機能性シート9を連続的に得ることができる。
本実施の形態の塗布装置によれば、間欠状の塗膜の塗布部始端および塗布部終端は間欠ヘッド8a形状及び刃8bの直線性に依存して形成され、且つ間欠ヘッド8aの転写性がカキトリブレード10による除去機構により維持できるため、塗布始端から塗布終端に至るまでの膜厚の均一性に優れ、塗膜始端および終端の破断も容易に起こるため直線性にも優れる。
なお、塗膜を形成する塗料の粘度は200000[mPa・s]以上であることが好ましい。また、刃8bは塗料に対し、離型性を持つ材質もしくは、離型性材料を表面に被覆したものが好ましい。
本発明に係る塗布装置は、機能性材料を塗布する機能性シート製造、例えば、機能性粉末を結合材樹脂、溶媒等と混合して塗料を作製し、成膜する電気二重層キャパシタ、ディスプレイ誘電体層、一次電池、二次電池等の機能性シート製造等として有用である。
1 第1ロール
2 第2ロール
3 第3ロール
4 塗料
5 供給タンク
6 塗膜
7 基材
8 間欠ロール
8a 間欠ヘッド
8b 刃
8c 後端部
8d 前端部
8e 弧部分
9 機能性シート
10 カキトリブレード
11 回収ボックス
12 回収塗膜
13 間欠終端部
14 間欠始端部
21、22 未塗布部
23 塗布部
101 貯留槽
102 塗料
103 調厚ロール
104 塗布ロール
105 塗膜
106 バックアップロール
107 被塗布物
108 切り込み形成ロール
202、203 切り込み部
212、213 刃

Claims (6)

  1. 塗膜を搬送する一方のロールと、シート状の基材を搬送する他方のロールとの間隙に、前記塗膜および前記基材を通過させることにより、前記基材に間欠的に前記塗膜を転写する塗布装置であって、
    前記一方のロールの表面に形成された前記塗膜の一部を、前記間隙を通過する前に除去するための段付きロールを備え、
    前記段付きロールは、その表面に形成された凸部と、少なくとも前記凸部の後端部に沿って配置された刃とを有し、
    前記凸部は、前記一方のロールの表面に形成された前記塗膜に接することにより、接した部分の前記塗膜を前記一方のロールの表面から除去し、
    前記刃は、その刃先が前記段付きロールの半径方向を向き、少なくとも前記凸部の前記塗膜との接触が終了するときに前記刃先が前記凸部よりも突出するように前記半径方向に進退可能である、
    塗布装置。
  2. 前記刃の前記半径方向への進退は、ピエゾまたは電磁石によって行われる、
    請求項1に記載の塗布装置。
  3. 前記刃の前記半径方向への進退は、カム機構によって行われる、
    請求項1に記載の塗布装置。
  4. 前記一方のロールの表面から除去されて前記凸部に付着した塗膜を、前記凸部の表面に接触することにより掻き取るブレードを備えた、
    請求項1〜3のいずれかに記載の塗布装置。
  5. 前記刃は、少なくとも前記刃先が前記ブレードの位置に到達したときには、前記刃先が前記凸部より凹むように前記段付きロールの中心方向へ後退している、
    請求項4に記載の塗布装置。
  6. 前記刃の表面は、前記塗膜に対して離型性を有する材質で形成されている、
    請求項1〜5のいずれかに記載の塗布装置。
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