JP2012114126A - 基板分割装置および電子部品の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】より正確な切断ラインで基板を切断する。
【解決手段】基板分割制御ステップは、画像処理システム11が、1台の検出カメラ8で検出した少なくとも2点位置のアライメントマークの画像データを基に仮想切断ライン11aの認識を行う画像処理ステップと、演算処理システム12が、認識された仮想切断ライン11aのデータに基づいてずれ量として回路基板1の姿勢補正量を算出する演算処理ステップと、X、Y、θ軸テーブル制御システム13が、演算処理ステップで算出した姿勢補正データを基に、少なくともYテーブル9Bおよびθ軸テーブル13Aを駆動して回路基板1の姿勢補正を行うテーブル制御ステップとを有している。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体装置(例えばLCI)や電子部品(例えばLED)などで使用されているシリコン、ガリウム砒素などを用いた電子素子が行列方向にマトリクス状に整列した状態の硬質材基板、例えばセラミック基板をベースとし、その表面に軟質材例えばシリコン樹脂などで封止されている2重構造基板を複数に分割してチップとして個片化する基板分割装置およびこれを用いた電子部品の製造方法に関する。
この種の従来の電子部品の製造方法について説明する。
図7(a)〜図7(c)および図8(d)〜図8(h)は、従来の電子部品の組み立て工程フローを模式的に示す説明図である。
一般的に、まず、図7(a)および図7(b)に示すように、半導体装置(電子素子)やこれを含む電子部品の組立方法として、ウエハ101で一括製造されたシリコン、ガリウム砒素などを用いた電子素子102をダイシングブレード103により1チップずつに分割して個片化する。個片化されたチップはこの時点では裏面の粘着テープによってばらばらにはないらない。
次に、図7(c)に示すように、表面に電気回路配線が形成された硬質材基板104上に、シリコン、ガリウム砒素などを用いた電子素子102を1チップずつ行列方向にマトリクス状で格子状に整列搭載する。
続いて、硬質材基板104と電子素子102の電気的接続は、1チップずつ格子状に整列搭載を行うと同時に、電子素子102の表面を下にフェイスダウンさせ、電気回路配線が施された硬質材基板104へ直接接続する図8(d)に示すフリップチップ方式や、1チップずつ格子状に整列搭載された後、電子素子102の表面を上にして金ワイヤ105を用いた図8(e)に示すワイヤーボンディング方式で電気的接続を行う。
この電気的接続の後、図8(f)に示すように、複数の電子素子102自体の一括保護を行うために、硬質材基板104およびその上の複数の電子素子102に対して、樹脂ポッティングやインジェクション成型、トランスファー成型、圧縮成型方式などによる樹脂封止を行って樹脂封止基板106とすることが一般的である。
その後、図8(g)に示すように、最終製品形状にするために、刃物107を使って、樹脂封止基板106に刃物107を押し付けて分割するブレーキング方式などにより、これらの樹脂封止基板106を複数に分割して、電子素子102が封入された各電子部品108に個片化する。
最後に、図8(h)に示すように、個片化した電子部品108、即ち、分割した硬質材基板104a上に搭載された電子素子102をファイナルテストする。
このようにして、刃物107を使って樹脂封止基板106に刃物107を押し付けて複数に分割するブレーキング方式の他に、樹脂封止基板106を個片化する分割方法として、回転式のダイヤモンドソーを使って切削するダイシング方式や、レーザ光を照射させ切削するレーザ加工方式などが広く用いられている。
回転式のダイヤモンドソーを使ってダイシングする方式では、硬質材基板104をダイシングするダイヤモンドソーと樹脂のような軟質材をダイシングするダイヤモンドソーを使い分けてチップ分割を実施しているが、チップ分割できた場合でも、ダイヤモンドソーの磨耗が激しくて、ダイシング速度も低速による加工が必要となるため、生産性に課題が生じる。
また、レーザ加工方式では、加工時の熱の影響により硬質材基板104の加工変色、汚れ付着などの発生があり、品質上の問題、また、硬質材の加工には、ダイシング方式と同様に加工時間がかかり、生産性に課題が生じる。
これらの方式の分割工法は、加工時間がかかるために設備台数も必要となり、多額の設備投資が必要となる。
一方、刃物107を使って樹脂封止基板106に押し付けて複数に分割するブレーキング方式では、刃物107を樹脂封止基板106に対して垂直方向に押し付けて分割する方法であり、刃物107の磨耗も少なく、一括分割のため、加工速度も得られることから有効な工法である。また、ダイシング方式やレーザ加工方式と比較して、処理能力に優れることから大幅な設備投資の抑制が可能となる。
この場合の樹脂封止基板106の位置補正方法については、図10(a)および図10(b)に示している。
図9(a)は、図8の刃物107として切断ブレードを用いた従来のブレーキング方式による基板分割装置を模式的に示す平面図であり、図9(b)は、その切断ブレードの基板分割位置を制御するためのフローである。
図9(a)に示すように、従来の基板分割装置100において、樹脂封止基板106は、Y軸(縦軸)テーブル109とθ軸(回転軸)テーブル110上に搭載され、樹脂封止基板106の下方位置には、X軸(横軸)テーブル111に1個の検出カメラ112が搭載されている。
図9(b)に示すように、まず、樹脂封止基板106の下方位置に設けたカメラ112によって、ステップS30で位置Aを認識し、ステップS31で位置Bを認識して、2点(A,B)を認識し、そのズレ量を、ステップS32でθ軸(回転軸)テーブル110によりθ補正して樹脂封止基板106の水平度を決める。
次に、ステップS33で樹脂封止基板106の切断先頭位置Aを認識し、ステップS34で切断ブレードを下ろしてA−Bラインを切断する。
続いて、ステップS35で次の行(ライン)の切断先頭位置C1に切断ブレードを移動させ、ステップS36で切断先頭位置C1を認識しつつ位置補正して、ステップS37で切断ブレードにてC1ラインを切断する。
さらに、ステップS38でこれらのステップS35〜S37の各処理を繰り返して、位置C1〜Cnに切断ブレードを順次移動させ、その都度、各ライン113で1点認識してピッチズレを検出して補正することにより、正しい位置で切断ブレードを降下して分割している。
図10(a)〜図10(c)は、図9(a)の従来のブレーキング方式による基板分割装置を用いて樹脂封止基板106の分割過程を説明するための縦断面図である。
図10(a)に示すように、従来のブレーキング方式による基板分割装置では、特許文献1に記載のように分割される硬質材基板104を含む樹脂封止基板106が粘着テープ114上に載置され、樹脂封止基板106の下方位置に台座115が設けられ、台座115は、分割位置両側で受けるブレード長さ方向に沿って長尺形状で2点受けになっている。硬質材基板104の上方向から切断ブレード116を2つの台座115の中央間隙部Pに垂直方向に下ろして硬質材基板104に押し付けて分割する。
このとき、図10(b)に示すように、切断ブレード116を硬質材基板104に押し付けることにより、2点受けになった台座115の中央間隙部Pの硬質材基板104が破壊起点となり、硬質材基板104の厚み方向に亀裂104aが生じ、破断がブレード当接点116aまで直線的に進行して硬質材基板104が分割される。このように、硬質材基板104を切削するのではなく、硬質材基板104に亀裂104aを生じさせることによって硬質材基板104を分割するため、切りしろをほとんど必要とせず、硬質材基板104を有効に利用することができる。したがって、硬質材基板104上に電子素子が密集して複数搭載されている場合においても、適切に硬質材基板104を分割することができる。また、台座115の中央間隙部Pに対応する部分のみに力を加えるため、硬質材基板104の他の部分は塑性変形することがなく、問題なく分割ができる。
さらに、図10(c)に示すように、硬質材基板104は粘着性を有した粘着テープ114で貼り付けられて固定され、2点受けになった台座114の上に接するように設置されている。個片化された1ライン分のチップはこの時点ではその裏面の粘着テープ114によってばらばらにはないらない。
次に、1ラインを基板分割した後に、マトリクス状に縦横に複数配列された各電子素子102の配列ピッチ毎にブレード稜線方向と直行する方向qに更に1ライン分だけ粘着テープ114と共に樹脂封止基板106を移動し、基板格子状に各電子素子102が配列された全てのラインの基板分割を行う。
特開2004−39931号公報
特許文献1に開示されている従来の基板分割装置100では、両端のアライメントマークを1台の検出カメラ112で移動させてそれぞれ認識し、そのアライメントマークのずれ量に基づいてθ軸(回転軸)テーブル110を用いてθ補正して樹脂封止基板106の水平度を決め、その後は、樹脂封止基板106の切断ライン113のピッチズレ補正を行うだけで順次分割を行っているが、樹脂封止基板106を構成する硬質材基板104の硬質材料が例えばセラミックのように精度が悪い材料の場合には、図11のように、常に硬質基板104に対して切断ラインが平行ではなく、切断先頭位置を示す基板パターン形状117(アライメントマーク)の1ヶ所の検出カメラ112の認識によるピッチ補正だけでは所望の正確な基板切断ができないという問題を有していた。
本発明は、上記従来の問題を解決するもので、より正確な切断ラインで基板を切断することができる基板分割装置およびこれを用いた電子部品の製造方法を提供することを目的とする。
本発明の基板分割装置は、表面に電気回路配線が形成された硬質基板上に複数の電子素子がマトリクス状に搭載された回路基板を、その上から切断ブレードを垂直方向に下ろして基板分割するブレーキング方式による基板分割装置において、該回路基板の裏面の一または複数の仮想切断ライン上に形成された各アライメントマークを該回路基板の下方位置から検出する、一または複数の検出カメラと、該検出カメラを用いて該硬質基板の仮想切断ライン上の少なくとも二箇所の該アライメントマークを認識した該アライメントマークのずれ量に基づいて、該回路基板の姿勢補正を行って該仮想切断ラインを認識し、該認識した仮想切断ラインに沿って該切断ブレードを該回路基板に垂直方向に下ろして基板分割するように制御する基板分割制御手段を有するものであり、そのことにより上記目的が達成される。
また、好ましくは、本発明の基板分割装置における二箇所のアライメントマークの間隔で前記検出カメラにて検出した前記アライメントマークのずれ量に基づいて前記回路基板の姿勢補正を行う。
さらに、好ましくは、本発明の基板分割装置における基板分割制御手段は、前記一または複数の検出カメラで検出した少なくとも2点位置のアライメントマークの画像データを基に前記仮想切断ラインの認識を行う画像処理システムと、認識された該仮想切断ラインのデータに基づいて前記回路基板の姿勢補正量を算出する演算処理システムと、該演算処理システムで算出した姿勢補正データを基に、Yテーブルおよびθ軸テーブルを駆動して該回路基板の姿勢補正を行うテーブル制御システムとを有する。
さらに、好ましくは、本発明の基板分割装置において、前記回路基板の姿勢補正の実施後、前記切断ブレードを前記仮想切断ラインに沿って垂直降下させてライン切断を行う切断ブレード制御システムを更に有する。
さらに、好ましくは、本発明の基板分割装置において、前記仮想切断ラインの認識、前記回路基板の姿勢補正量の算出、前記回路基板の姿勢補正の実施を行って前記ライン切断を行い、順次これを繰り返して前記切断ブレードが複数の仮想切断ラインを順次切断する。
さらに、好ましくは、本発明の基板分割装置における画像処理システムは、前記検出カメラが前記X軸テーブル上に移動自在に1台有し、前記ライン切断の前に、該検出カメラで前記仮想切断ライン上の先頭位置のアライメントマークを検出し、さらに、該検出カメラがX方向の所定位置に動いて最後端位置のアライメントマークを検出して、2点位置の各アライメントマークの画像データを基に前記仮想切断ラインの認識を行う。
さらに、好ましくは、本発明の基板分割装置における画像処理システムは、前記仮想切断ラインを次の行に変えるときに、前記X軸テーブルが前記検出カメラと共に前記Y軸テーブルに沿ってY方向に移動し、前記ライン切断の前に、該検出カメラを用いて、前記仮想切断ライン上の先頭位置のアライメントマークを検出し、さらに、該検出カメラがX方向の所定位置に動いて最後端位置のアライメントマークを検出して、2点位置の各アライメントマークの画像データを基に前記仮想切断ラインの認識を行う。
さらに、好ましくは、本発明の基板分割装置における画像処理システムは、前記検出カメラが前記X軸テーブル上に移動自在に2台有し、前記ライン切断の前に、該2台の検出カメラで前記仮想切断ライン上の先頭位置と最後端位置の各アライメントマークを同時に検出して、2点位置の各アライメントマークの画像データを基に前記仮想切断ラインの認識を行う。
さらに、好ましくは、本発明の基板分割装置における画像処理システムは、前記仮想切断ラインを次の行に変えるときに、前記X軸テーブルが前記2台の検出カメラと共に前記Y軸テーブルに沿ってY方向に移動し、前記ライン切断の前に、該2台の検出カメラを用いて、前記仮想切断ライン上の先頭位置と最後端位置の各アライメントマークを検出して、2点位置の各アライメントマークの画像データを基に前記仮想切断ラインの認識を行う。
さらに、好ましくは、本発明の基板分割装置における画像処理システムは、前記検出カメラが前記X軸テーブル上に移動自在に複数台有し、前記ライン切断の前に、2台の検出カメラで前記仮想切断ライン上の先頭位置と最後端位置の各アライメントマークを検出すると共に、該2台の検出カメラ以外の検出カメラで該先頭位置と該最後端位置の間の位置のアライメントマークを同時に検出して、検出した各アライメントマークの画像データを基に前記仮想切断ラインの認識を行う。
さらに、好ましくは、本発明の基板分割装置における画像処理システムは、前記仮想切断ラインを次の行に変えるときに、前記X軸テーブルが前記複数の検出カメラと共に前記Y軸テーブルに沿ってY方向に移動し、前記ライン切断の前に、該2台の検出カメラを用いて前記仮想切断ライン上の先頭位置と最後端位置の各アライメントマークを検出すると共に、該2台の検出カメラ以外の検出カメラを用いて該先頭位置と該最後端位置の間の位置のアライメントマークを同時に検出して、検出した各アライメントマークの画像データを基に前記仮想切断ラインの認識を行う。
本発明の電子部品の製造方法は、表面に電気回路配線が形成された硬質基板上に複数の電子素子がマトリクス状に搭載された回路基板を、その上から切断ブレードを垂直方向に下ろして基板分割して電子部品に個片化するブレーキング方式による基板分割装置を用いた電子部品の製造方法において、基板分割制御手段が、該回路基板の裏面の一または複数の仮想切断ライン上に形成された各アライメントマークを該回路基板の下方位置から検出する、一または複数の検出カメラを用いて、該硬質基板の仮想切断ライン上の少なくとも二箇所の該アライメントマークを認識した該アライメントマークのずれ量に基づいて、該回路基板の姿勢補正を行って該仮想切断ラインを認識し、該認識した仮想切断ラインに沿って該切断ブレードを該回路基板に垂直方向に下ろして基板分割するように制御する基板分割制御ステップを有するものであり、そのことにより上記目的が達成される。
また、好ましくは、本発明の電子部品の製造方法における基板分割制御ステップは、画像処理システムが、前記一または複数の検出カメラで検出した少なくとも2点位置のアライメントマークの画像データを基に前記仮想切断ラインの認識を行う画像処理ステップと、演算処理システムが、認識された該仮想切断ラインのデータに基づいて前記回路基板の姿勢補正量を算出する演算処理ステップと、テーブル制御システムが、該演算処理ステップで算出した姿勢補正データを基に、少なくともYテーブルおよびθ軸テーブルを駆動して該回路基板の姿勢補正を行うテーブル制御ステップとを有する。
さらに、好ましくは、本発明の電子部品の製造方法における回路基板の姿勢補正の実施後、切断ブレード制御システムが、前記切断ブレードを前記仮想切断ラインに沿って垂直降下させてライン切断を行う切断ブレード制御ステップを更に有する。
さらに、好ましくは、本発明の電子部品の製造方法において、前記仮想切断ラインの認識、前記回路基板の姿勢補正量の算出、前記回路基板の姿勢補正の実施を行って前記ライン切断を行い、順次これを繰り返して前記切断ブレードが複数の仮想切断ラインを順次切断する。
さらに、好ましくは、本発明の電子部品の製造方法における画像処理ステップは、前記検出カメラが前記X軸テーブル上に移動自在に1台有し、前記ライン切断の前に、該検出カメラで前記仮想切断ライン上の先頭位置のアライメントマークを検出し、さらに、該検出カメラがX方向の所定位置に動いて最後端位置のアライメントマークを検出して、2点位置の各アライメントマークの画像データを基に前記仮想切断ラインの認識を行う。
さらに、好ましくは、本発明の電子部品の製造方法における画像処理ステップは、前記仮想切断ラインを次の行に変えるときに、前記X軸テーブルが前記検出カメラと共に前記Y軸テーブルに沿ってY方向に移動し、前記ライン切断の前に、該検出カメラを用いて、前記仮想切断ライン上の先頭位置のアライメントマークを検出し、さらに、該検出カメラがX方向の所定位置に動いて最後端位置のアライメントマークを検出して、2点位置の各アライメントマークの画像データを基に前記仮想切断ラインの認識を行う。
さらに、好ましくは、本発明の電子部品の製造方法における画像処理ステップは、前記検出カメラが前記X軸テーブル上に移動自在に2台有し、前記ライン切断の前に、該2台の検出カメラで前記仮想切断ライン上の先頭位置と最後端位置の各アライメントマークを同時に検出して、2点位置の各アライメントマークの画像データを基に前記仮想切断ラインの認識を行う。
さらに、好ましくは、本発明の電子部品の製造方法における画像処理ステップは、前記仮想切断ラインを次の行に変えるときに、前記X軸テーブルが前記2台の検出カメラと共に前記Y軸テーブルに沿ってY方向に移動し、前記ライン切断の前に、該2台の検出カメラを用いて、前記仮想切断ライン上の先頭位置と最後端位置の各アライメントマークを検出して、2点位置の各アライメントマークの画像データを基に前記仮想切断ラインの認識を行う。
さらに、好ましくは、本発明の電子部品の製造方法における画像処理ステップは、前記検出カメラが前記X軸テーブル上に移動自在に複数台有し、前記ライン切断の前に、2台の検出カメラで前記仮想切断ライン上の先頭位置と最後端位置の各アライメントマークを検出すると共に、該2台の検出カメラ以外の検出カメラで該先頭位置と該最後端位置の間の位置のアライメントマークを同時に検出して、検出した各アライメントマークの画像データを基に前記仮想切断ラインの認識を行う。
さらに、好ましくは、本発明の電子部品の製造方法における画像処理ステップは、前記仮想切断ラインを次の行に変えるときに、前記X軸テーブルが前記複数の検出カメラと共に前記Y軸テーブルに沿ってY方向に移動し、前記ライン切断の前に、該2台の検出カメラを用いて前記仮想切断ライン上の先頭位置と最後端位置の各アライメントマークを検出すると共に、該2台の検出カメラ以外の検出カメラを用いて該先頭位置と該最後端位置の間の位置のアライメントマークを同時に検出して、検出した各アライメントマークの画像データを基に前記仮想切断ラインの認識を行う。
上記構成により、以下、本発明の作用を説明する。
本発明においては、表面に電気回路配線が形成された硬質基板上に複数の電子素子がマトリクス状に搭載された回路基板を、上方向から切断ブレードを垂直方向に下ろして基板分割するブレーキング方式による基板分割装置において、回路基板の裏面の一または複数の仮想切断ライン上に形成された各アライメントマークを回路基板の下方位置から検出する、X軸テーブル上に搭載された一または複数の検出カメラと、検出カメラを用いて硬質基板の仮想切断ライン上の少なくとも二箇所のアライメントマークを認識したアライメントマークのずれ量に基づいて、回路基板の姿勢補正を行って仮想切断ラインを認識し、認識した仮想切断ラインに沿って切断ブレードを垂直方向に下ろして基板分割するように制御する基板分割制御手段を有している。
これによって、基板分割制御手段が各仮想切断ライン毎に少なくとも二箇所のアライメントマークを認識したアライメントマークのずれ量に基づいて、回路基板の姿勢補正を行って仮想切断ラインを認識するので、より正確な切断ラインで回路基板を切断することが可能となる。
以上により、本発明によれば、基板分割制御手段が各仮想切断ライン毎に少なくとも二箇所のアライメントマークを認識したアライメントマークのずれ量に基づいて、回路基板の姿勢補正を行って仮想切断ラインを認識するため、より正確な切断ラインで基板を切断することができる。
(a)は、本発明の実施形態1に用いる分割前の回路基板を模式的に示す平面図、(b)は、その回路基板の要部横方向断面図である。 (a)は、本発明の実施形態1の基板分割装置にセットするための固定治具の粘着テープ上に回路基板を貼り付けた状態を示す平面図、(b)は、(a)のA−A’線断面図である。 (a)は、本発明の実施形態1における1台の検出カメラを使用した基板分割装置の要部構成例を示す一部構造ブロック図であり、(b)は、(a)の基板分割装置の全ブロック図であるる。 (a)は、図3の1台の検出カメラを使用したブレーキング方式による基板分割装置を模式的に示す平面図であり、(b)は、(a)の基板分割装置を用いて基板分割位置を制御するためのフロー図である。 (a)は、本発明の実施形態2における複数台の検出カメラを使用した基板分割装置の要部構成例を示す一部構造ブロック図であり、(b)は、(a)の基板分割装置の全ブロック図である。 (a)は、図5の2台の検出カメラを使用したブレーキング方式による基板分割装置を模式的に示す平面図であり、(b)は、(a)の基板分割装置を用いて基板分割位置を制御するためのフロー図である。 (a)〜(c)は、従来の電子部品の組み立て工程フロー(その1)を模式的に示す説明図である。 (d)〜(h)は、従来の電子部品の組み立て工程フロー(その2)を模式的に示す説明図である。 (a)は、図8の刃物として切断ブレードを用いた従来のブレーキング方式による基板分割装置の平面図であり、(b)は、その切断ブレードの基板分割位置を制御するためのフローである。 (a)〜(c)は、図9(a)の従来のブレーキング方式による基板分割装置を用いて樹脂封止基板の分割過程を説明するための縦断面図である。 硬質基板に対して切断ラインが平行ではない場合を模式的に示す硬質基板の平面図である。
以下に、本発明の固体撮像装置の実施形態1、2および、この固体撮像装置の実施形態1、2を画像入力デバイスとして撮像部に用いた例えばカメラ付き携帯電話装置などの電子情報機器の実施形態3について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、各図における構成部材のそれぞれの厚みや長さなどは図面作成上の観点から、図示する構成に限定されるものではない。また、貫通電極や外部接続端子の個数も実際のデバイスと一致していなくてもよく、図示および説明の便宜を考慮した個数としたものであり、図示する構成に限定されるものではない。
(実施形態1)
図1(a)は、本発明の実施形態1に用いる分割前の回路基板を模式的に示す平面図、図1(b)は、その回路基板の要部横方向断面図である。
図1(a)および図1(b)において、本実施形態1の回路基板1は、電子部品を複数個搭載した分割前の回路基板1であって、基板表面に電気回路配線が形成された硬質基板2上に電子素子3が複数個、2次元状でマトリクス状に搭載されて固定され、その表層に電子素子3を保護するための軟質材層4が形成された2重構造基板の樹脂封止基板である。また、この硬質基板2の裏面側には、隣接の電子素子3間を含む切断ライン上に位置決め用のアライメントマークとしてのパターン形状5がそれぞれマトリクス状に配設されている。このパターン形状5の形状としては、正方形および矩形を含む4角形や円形、楕円形、十字形などがある。
これらの硬質基板2とその上の電子素子3との電気的接続については、電子素子3の裏面配線と硬質基板2の表面配線とを電気的に接続する図8(d)のフリップチップ方式の形態の他にも、図8(e)のワイヤーボンディング接続方式を含め、電気的接続方式はいずれか一方に限定されるものではない。
図2(a)は、本発明の実施形態1の基板分割装置にセットするための固定治具の粘着テープ上に回路基板1を貼り付けた状態を示す平面図、図2(b)は、図2(a)のA−A’線断面図である。
図2(a)および図2(b)に示すように、表面に電気回路配線が形成された硬質基板2上に電子素子3が複数個、マトリクス状に搭載され、その表面に軟質材層4が設けられて2重構造基板(樹脂封止基板)としての回路基板1が構成されている。この回路基板1が粘着テープ6の中央部上に貼り付けられている。この粘着テープ6は正方形または矩形の枠部材としての固定治具7に固定されている。この固定治具7はスクエア形状を有しているが、他にも円形状などを含め形状には限定されるものではない。
図3(a)は、本発明の実施形態1における1台の検出カメラを使用した基板分割装置の要部構成例を示す一部構造ブロック図であり、図3(b)は、図3(a)の基板分割装置の全ブロック図である。
図3(a)および図3(b)に示すように、本実施形態1の基板分割装置10において、回路基板1の下方位置には、図10で前述したような2点受けになった台座114,115が設けられている。回路基板1の下方位置に、1台の検出カメラ8がX軸テーブル9A上に移動自在に設置されている。1台の検出カメラ8は、X軸テーブル9A上をX軸方向に横移動し、回路基板1に形成されているアライメントマークとしてのパターン形状5を裏面から検出する。また、1台の検出カメラ8は、Y軸テーブル9B上をY軸方向に縦移動することもできるようになっている。
本実施形態1の基板分割装置10は、表面に電気回路配線が形成された硬質基板2上に電子素子3が複数個、2次元状でマトリクス状に搭載され、その表面に軟質材層4が設けられた回路基板1を、上方向から切断ブレード15を垂直方向に下ろして基板分割するブレーキング方式による基板分割装置10において、回路基板1に形成されたアライメントマークとしてのパターン形状5を回路基板1下から検出する、X軸テーブル9A上に搭載された1台の検出カメラ8と、この1台の検出カメラ8を硬質基板2の仮想切断ライン11a上の両端2ヶ所のパターン形状5を認識して、回路基板1の姿勢補正(θ補正)を行って仮想切断ラインを決定し、仮想切断ラインに沿って切断ブレード15を垂直方向に下ろして基板分割するように制御する基板分割制御手段を有している。
本実施形態1の基板分割制御装置10における基板分割手段は、検出カメラ8で検出した少なくとも2点のアライメントマークとしてのパターン形状5の画像データを基に切断ライン11aの認識を行う画像処理システム11と、認識された切断ライン11aのデータに基づいて回路基板1の姿勢補正(θ補正)量を算出する演算処理システム12と、この演算処理システム12で算出した姿勢補正データを基に、Xテーブル9A、Yテーブル9Bおよびθ軸テーブル13Aを駆動して回路基板1の姿勢補正(θ補正)を行うX,Y,θ軸テーブル制御システム13と、この回路基板1の姿勢補正(θ補正)の実施後、切断ブレード15を切断ライン11aに沿って垂直降下させてライン切断を行う切断ブレード制御システム14とを有し、画像処理システム11による切断ライン11aの認識、回路基板1の姿勢補正(θ補正)量の算出、回路基板1の姿勢補正(θ補正)の実施を行って、次のライン切断を行い、順次これを繰り返して切断ブレード15が複数の切断ラインを順次切断するようになっている。この場合に、二箇所のアライメントマークの間隔で前記検出カメラにて検出した前記アライメントマークのずれ量に基づいて前記回路基板の姿勢補正を行う。
画像処理システム11は、検出カメラ8がX軸テーブル9A上に移動自在に1台有し、ライン切断の前に、検出カメラ8で仮想切断ライン上の先頭位置のアライメントマークのパターン形状5を検出し、さらに、検出カメラ8がX方向の所定位置に動いて最後端位置のアライメントマークのパターン形状5を検出して、2点位置の各アライメントマークの画像データを基に仮想切断ラインの認識を行う。また、画像処理システム11は、仮想切断ラインを次の行に変えるときに、X軸テーブル9Aが検出カメラ8と共にY軸テーブル9Bに沿ってY方向に移動し、ライン切断の前に、検出カメラ8を用いて、仮想切断ライン上の先頭位置のアライメントマークのパターン形状5を検出し、さらに、検出カメラ8がX方向の所定位置に動いて最後端位置のアライメントマークのパターン形状5を検出して、2点位置の各アライメントマークの画像データを基に仮想切断ラインの認識を行う。
次に、上記構成の基板分割装置10の動作について説明する。
図4(a)は、図3の1台の検出カメラを使用したブレーキング方式による基板分割装置10を模式的に示す平面図であり、図4(b)は、図4(a)の基板分割装置10を用いて基板分割位置を制御するためのフロー図である。
図4(a)および図4(b)に示すように、まず、ステップS1で、回路基板1の硬質基板2の裏面の分割ライン11a上に一列に複数形成されたアライメントマークのうちの先頭のパターン形状5の位置Aを、X軸テーブル9Aに設置された1台の検出カメラ8により検出する。
次に、ステップS2で、検出カメラ8による先頭の位置Aを検出した後に、検出カメラ8がX方向(横方向)の所定位置に動いて、基板横軸方向の対象位置である例えば最端位置Bにあるパターン形状5を検出して、アライメントマークの先頭位置Aと最端位置Bとの2点を検出する。
続いて、ステップS3で、検出カメラ8が動いてX方向(横方向)の両端位置A,Bを検出した2点の画像データを基に、そのずれ量からX軸テーブル9A、Y軸テーブル9Bおよびθテーブル13Aによる回路基板1の姿勢補正(θ補正)を実施する。
これによって、ステップS4で、正確な切断ライン11aが得られて、A−B間の切断ライン11aの認識を行う。
その後、ステップS5で、回路基板1の上方向に設置されている切断ブレード15を、認識したA−B間の切断ライン11aに沿って垂直降下して、その切断ブレード15により切断ライン11aに沿って回路基板1を切断する。
次に、ステップS6で、A−B間のライン切断後、決められた間隔をX軸テーブル9Aに設置された1台の検出カメラ8が回路基板1に対してY方向(縦方向)に移動し、1行次の新たなパターン形状5の先頭位置C1を検出する。
続いて、ステップS7で、先頭位置C1の検出後、検出カメラ8がX方向(横方向)に動き、パターン形状5の先頭位置C1と基板横軸を中心とした対象位置にあるパターン形5の例えば最端位置Bを検出して、アライメントマークの先頭位置C1と最端位置C1aとの2点を検出する。
その後、ステップS8で、検出カメラ8が動いてX方向(横方向)の両端位置C1,C1aを検出した2点の画像データを基に、そのずれ量からX軸テーブル9A、Y軸テーブル9Bおよびθテーブル13Aによる回路基板1の姿勢補正(θ補正)を実施する。
これによって、ステップS9で、正確な切断ライン11aが得られて、C1−C1a間の切断ライン11aの認識を行う。
さらに、ステップS10で、両端位置C1−C1a間の切断ライン認識後、上下のパターン形状5の両先頭位置A−C1間のピッチ補正を実施する。
さらに、ステップS11で、回路基板1の上方向に設置されている切断ブレード15を、認識したC1−C1a間の切断ライン11aに沿って垂直降下して、その切断ブレード15によりその切断ライン11aに沿って回路基板1を切断する。
さらに、ステップS12で、先程と同様に決められた間隔をX軸テーブル9Aに設置された1台の検出カメラ8がY軸方向(縦方向)に移動し、パターン形状5の処置位置を検出し、基板補正(θ補正)、切断ライン認識、ピッチ補正、さらにライン切断を繰り返し行って、切断ブレード15が複数の切断ラインを順次正確に切断することができる。
以上により、本実施形態1において、基板分割制御ステップは、画像処理システム11が、1台の検出カメラ8で検出した少なくとも2点位置のアライメントマークの画像データを基に仮想切断ライン11aの認識を行う画像処理ステップと、演算処理システム12が、認識された仮想切断ライン11aのデータに基づいてずれ量として回路基板1の姿勢補正量を算出する演算処理ステップと、X、Y、θ軸テーブル制御システム13が、演算処理ステップで算出した姿勢補正データを基に、少なくともYテーブル9Bおよびθ軸テーブル13Aを駆動して回路基板1の姿勢補正を行うテーブル制御ステップとを有している。
これによって、少なくとも基板両端2ヶ所のパターン形状を回路基板1の下からX軸テーブル上に設置された1台の検出カメラ8を移動させて位置認識し、回路基板1の姿勢補正(θ補正)の実施し、、また、連続基板分割を行う際には、決められた間隔(ピッチ)で1台の検出カメラ8を移動させて位置認識させたデータに基づき回路基板1の姿勢補正(θ補正)を行うことができる。このため、より正確な切断ラインで回路基板1を切断することができる。
(実施形態2)
上記実施形態1では、1台の検出カメラ8を用いて移動させて少なくとも2点位置を認識し、この認識結果に基づいて各切断ライン毎に基板補正(θ補正)を行う場合について説明したが、本実施形態2では、少なくとも2台の検出カメラ(複数の検出カメラ)を用いて少なくとも2点位置を同時に認識し、この認識結果に基づいて各切断ライン毎に基板補正(θ補正)を行う場合について説明する。
図5(a)は、本発明の実施形態2における複数台の検出カメラを使用した基板分割装置の要部構成例を示す一部構造ブロック図であり、図5(b)は、図5(a)の基板分割装置の全ブロック図である。
図5(a)および図5(b)に示すように、本実施形態2の基板分割装置10Aにおいて、回路基板1の下方位置には、図10で前述したような2点受けになった台座114,115が設けられている。回路基板1の下方位置に、2台の検出カメラ8A、8BがX軸テーブル9A上に移動自在に設置されている。2台の検出カメラ8A、8Bは、X軸テーブル9A上をX軸方向に横移動し、回路基板1に形成されているアライメントマークとしてのパターン形状5の2点位置を裏面から同時に検出する。また、2台の検出カメラ8A、8Bは、Y軸テーブル9B上をY軸方向に縦移動することもできるようになっている。
本実施形態2の基板分割装置10Aは、表面に電気回路配線が形成された硬質基板2上に電子素子3が複数個、2次元状でマトリクス状に搭載され、その表面に軟質材層4が設けられた回路基板1を、上方向から切断ブレード15を垂直方向に下ろして基板分割するブレーキング方式による基板分割装置10Aであって、回路基板1に形成されたアライメントマークとしてのパターン形状5を回路基板1下から検出する、X軸テーブル9A上に搭載された2台の検出カメラ8A、8Bと、この2台の検出カメラ8A、8Bを硬質基板2の仮想切断ライン11a上の両端2ヶ所のパターン形状5を同時に認識して、回路基板1の姿勢補正(θ補正)を行って仮想切断ラインを決定し、仮想切断ラインに沿って切断ブレード15を垂直方向に下ろして基板分割するように制御する基板分割制御手段を有している。
本実施形態2の基板分割制御装置10Aにおける基板分割手段は、2台の検出カメラ8A、8BがX軸テーブル13上を横移動し、検出カメラ8A、8Bで同時に検出した2点のアライメントマークとしてのパターン形状5の画像データを基に切断ライン11aの認識を行う画像処理システム11と、認識された切断ライン11aのデータに基づいて回路基板1の姿勢補正(θ補正)量を算出する演算処理システム12と、この演算処理システム12で算出した姿勢補正データを基に、Xテーブル9A、Yテーブル9Bおよびθ軸テーブル13Aを駆動して回路基板1の姿勢補正(θ補正)を行うX,Y,θ軸テーブル制御システム13と、この回路基板1の姿勢補正(θ補正)の実施後、切断ブレード15を切断ライン11aに沿って垂直降下させてライン切断を行う切断ブレード制御システム14とを有し、画像処理システム11による切断ライン11aの認識、回路基板1の姿勢補正(θ補正)量の算出、回路基板1の姿勢補正(θ補正)の実施を行って、次のライン切断を行い、順次これを繰り返して切断ブレード15が複数の切断ラインを順次切断するようになっている。
画像処理システム11は、検出カメラ8A、8BがX軸テーブル上に移動自在に有し、ライン切断の前に、2台の検出カメラ8A、8Bで仮想切断ライン上の先頭位置と最後端位置の各アライメントマークのパターン形状5を同時に検出して、2点位置の各アライメントマークの画像データを基に前記仮想切断ラインの認識を行う。また、画像処理システム11は、仮想切断ラインを次の行に変えるときに、X軸テーブル9Aが2台の検出カメラ8A、8Bと共にY軸テーブル9Bに沿ってY方向に移動し、ライン切断の前に、2台の検出カメラ8A、8Bを用いて、仮想切断ライン上の先頭位置と最後端位置の各アライメントマークのパターン形状5を検出して、2点位置の各アライメントマークの画像データを基に仮想切断ラインの認識を行う。
次に、2台の検出カメラを用いた上記構成の基板分割装置10Aの動作について説明する。
図6(a)は、図5の2台の検出カメラを使用したブレーキング方式による基板分割装置を模式的に示す平面図であり、図6(b)は、図6(a)の基板分割装置を用いて基板分割位置を制御するためのフロー図である。
図6(a)および図6(b)に示すように、まず、ステップS20で、回路基板1の硬質基板2の裏面の分割ライン11a上に一列に複数形成されたアライメントマークのうちの先頭のパターン形状5の位置Aと、基板横軸方向の対象位置である例えば最端にあるパターン形状5の位置Bとの基板両端2ヶ所を、X軸テーブル9Aに設置された2台の検出カメラ8A、8Bにより同時に検出する。
次に、ステップS21で、2台の検出カメラ8A、8BがX方向(横方向)の両端位置A,Bを同時に検出した2点の画像データを基に、そのずれ量からX軸テーブル9A、Y軸テーブル9Bおよびθテーブル13Aによる回路基板1の姿勢補正(θ補正)を実施する。
これによって、ステップS22で、より正確な切断ライン11aがスピーディに得られて、A−B間の切断ライン11aの認識を行う。
その後、ステップS23で、回路基板1の上方向に設置されている切断ブレード15を、認識したA−B間の切断ライン11aに沿って垂直降下して、その切断ブレード15により切断ライン11aに沿って回路基板1を切断する。
次に、ステップS24で、A−B間のライン切断後、決められた間隔をX軸テーブル9Aに設置された2台の検出カメラ8A,8Bが回路基板1に対してY方(縦方向)に移動し、1行次の新たなパターン形状5の先頭位置C1と、そのラインの基板横軸を中心とした対象位置にあるパターン形状5の最端位置C1aとを2台の検出カメラ8A,8Bで同時に検出して、アライメントマークの先頭位置C1と最端位置C1aとの2点を検出する。
その後、ステップS25で、検出カメラ8A、8Bが動いてX方向(横方向)の両端位置C1,C1aを検出した2点の画像データを基に、そのずれ量からX軸テーブル9A、Y軸テーブル9Bおよびθテーブル13Aによる回路基板1の姿勢補正(θ補正)を実施する。
これによって、ステップS26で、正確な切断ライン11aが得られて、C1−C1a間の切断ライン11aの認識を行う。
さらに、ステップS27で、両端位置C1−C1a間の切断ライン認識後、上下のパターン形状5の両先頭位置A−C1間のピッチ補正を検出カメラ8Aで実施すると共に、上下のパターン形状5の両最後端位置B−C1a間のピッチ補正を検出カメラ8Bで同時に実施する。
さらに、ステップS28で、回路基板1の上方向に設置されている切断ブレード15を、認識したC1−C1a間の切断ライン11aに沿って垂直降下して、その切断ブレード15によりその切断ライン11aに沿って回路基板1を切断する。
さらに、ステップS29で、先程と同様に決められた間隔をX軸テーブル9Aに設置された2台の検出カメラ8A,8BがY軸方向(縦方向)に移動し、パターン形状5の処置位置を検出し、基板補正(θ補正)、切断ライン認識、ピッチ補正、さらにライン切断を繰り返し行って、切断ブレード15が複数の切断ラインを順次正確に切断することができる。
以上により、本実施形態2において、基板分割制御ステップは、画像処理システム11が、2台の検出カメラ8A,8Bで同時に検出した少なくとも2点位置のアライメントマークの画像データを基に仮想切断ライン11aの認識を行う画像処理ステップと、演算処理システム12が、認識された仮想切断ライン11aのデータに基づいてずれ量として回路基板1の姿勢補正量を算出する演算処理ステップと、X、Y、θ軸テーブル制御システム13が、演算処理ステップで算出した姿勢補正データを基に、少なくともYテーブル9Bおよびθ軸テーブル13Aを駆動して回路基板1の姿勢補正を行うテーブル制御ステップとを有している。
これによって、少なくとも基板両端2ヶ所のパターン形状を回路基板1の下からX軸テーブル上に設置された2台の検出カメラ8A,8Bにて同時にスピーディかつ位置精度よく認識し、回路基板1の姿勢補正(θ補正)の実施、また、連続基板分割を行う際には、決められた間隔(ピッチ)で検出カメラ8A,8Bにて認識したデータに基づき回路基板1の姿勢補正(θ補正)をより正確に行うことができる。これによって、より正確な切断ラインで回路基板1を切断することができる。
なお、本実施形態2では、2台の検出カメラ8A,8Bを用いて先頭と最後端の2点位置を同時に認識し、この認識結果に基づいて各切断ライン毎に基板補正(θ補正)を行う場合について説明したが、これに限らず、3台以上の複数台の検出カメラを用いて先頭と最後端およびその間の位置を含めて複数点位置を同時に認識し、この認識結果に基づいて各切断ライン毎に基板補正(θ補正)を行う場合についても本発明を適用することができる。
即ち、切断ライン11aそのものは直線ではない場合があり、その場合には両端2ヶ所の認識だけでは十分な切断品質を得ることが難しく、このため、複数台の検出カメラによる3点以上の認識位置のズレ量の平均化によって、より精度の高い基板補正(θ補正)を行い切断ラインの認識を行うことにより、十分な切断品質を得ることができる。
この場合に、画像処理システム11は、検出カメラがX軸テーブル9A上に移動自在に3台以上の複数台有し、ライン切断の前に、2台の検出カメラで仮想切断ライン上の先頭位置と最後端位置の各アライメントマークを検出すると共に、2台の検出カメラ以外の検出カメラで先頭位置と最後端位置の間の位置のアライメントマークを同時に検出して、検出した各アライメントマークの画像データを基に仮想切断ラインの認識を行う。また、画像処理システム11は、仮想切断ラインを次の行に変えるときに、X軸テーブル9Aが3台以上の複数の検出カメラと共にY軸テーブル9Bに沿ってY方向に移動し、ライン切断の前に、2台の検出カメラを用いて仮想切断ライン上の先頭位置と最後端位置の各アライメントマークを検出すると共に、2台の検出カメラ以外の検出カメラを用いて先頭位置と最後端位置の間の位置のアライメントマークを同時に検出して、検出した各アライメントマークの画像データを基に仮想切断ラインの認識を行う。
以上のように、本発明の好ましい実施形態1、2を用いて本発明を例示してきたが、本発明は、この実施形態1、2に限定して解釈されるべきものではない。本発明は、特許請求の範囲によってのみその範囲が解釈されるべきであることが理解される。当業者は、本発明の具体的な好ましい実施形態1、2の記載から、本発明の記載および技術常識に基づいて等価な範囲を実施することができることが理解される。本明細書において引用した特許、特許出願および文献は、その内容自体が具体的に本明細書に記載されているのと同様にその内容が本明細書に対する参考として援用されるべきであることが理解される。
本発明は、半導体装置(例えばLCI)や電子部品(例えばLED)などで使用されているシリコン、ガリウム砒素などを用いた電子素子が行列方向にマトリクス状に整列した状態の硬質材基板、例えばセラミック基板をベースとし、その表面に軟質材例えばシリコン樹脂などで封止されている2重構造基板を複数に分割してチップとして個片化する基板分割装置およびこれを用いた電子部品の製造方法の分野において、本発明によれば、基板分割制御手段が各仮想切断ライン毎に少なくとも二箇所のアライメントマークを認識したアライメントマークのずれ量に基づいて、回路基板の姿勢補正を行って仮想切断ラインを認識するため、より正確な切断ラインで基板を切断することができる。
1 回路基板
2 硬質基板
3 電子素子
4 軟質材層
5 パターン形状(アライメントマーク)
6 粘着テープ
7 固定治具
8,8A,8B 検出カメラ
9A X軸テーブル
9B Y軸テーブル
10,10A 基板分割装置
11 画像処理システム
11a 切断ライン
12 演算処理システム
13A X,Y,θ軸テーブル制御システム
14 切断ブレード制御システム
15 切断ブレード

Claims (21)

  1. 表面に電気回路配線が形成された硬質基板上に複数の電子素子がマトリクス状に搭載された回路基板を、その上から切断ブレードを垂直方向に下ろして基板分割するブレーキング方式による基板分割装置において、
    該回路基板の裏面の一または複数の仮想切断ライン上に形成された各アライメントマークを該回路基板の下方位置から検出する、一または複数の検出カメラと、該検出カメラを用いて該硬質基板の仮想切断ライン上の少なくとも二箇所の該アライメントマークを認識した該アライメントマークのずれ量に基づいて、該回路基板の姿勢補正を行って該仮想切断ラインを認識し、該認識した仮想切断ラインに沿って該切断ブレードを該回路基板に垂直方向に下ろして基板分割するように制御する基板分割制御手段を有する基板分割装置。
  2. 前記二箇所のアライメントマークの間隔で前記検出カメラにて検出した前記アライメントマークのずれ量に基づいて前記回路基板の姿勢補正を行う請求項1に記載の基板分割装置。
  3. 前記基板分割制御手段は、前記一または複数の検出カメラで検出した少なくとも2点位置のアライメントマークの画像データを基に前記仮想切断ラインの認識を行う画像処理システムと、認識された該仮想切断ラインのデータに基づいて前記回路基板の姿勢補正量を算出する演算処理システムと、該演算処理システムで算出した姿勢補正データを基に、Yテーブルおよびθ軸テーブルを駆動して該回路基板の姿勢補正を行うテーブル制御システムとを有する請求項1に記載の基板分割装置。
  4. 前記回路基板の姿勢補正の実施後、前記切断ブレードを前記仮想切断ラインに沿って垂直降下させてライン切断を行う切断ブレード制御システムを更に有する請求項3に記載の基板分割装置。
  5. 前記仮想切断ラインの認識、前記回路基板の姿勢補正量の算出、前記回路基板の姿勢補正の実施を行って前記ライン切断を行い、順次これを繰り返して前記切断ブレードが複数の仮想切断ラインを順次切断する請求項4に記載の基板分割装置。
  6. 前記画像処理システムは、前記検出カメラが前記X軸テーブル上に移動自在に1台有し、前記ライン切断の前に、該検出カメラで前記仮想切断ライン上の先頭位置のアライメントマークを検出し、さらに、該検出カメラがX方向の所定位置に動いて最後端位置のアライメントマークを検出して、2点位置の各アライメントマークの画像データを基に前記仮想切断ラインの認識を行う請求項3に記載の基板分割装置。
  7. 前記画像処理システムは、前記仮想切断ラインを次の行に変えるときに、前記X軸テーブルが前記検出カメラと共に前記Y軸テーブルに沿ってY方向に移動し、前記ライン切断の前に、該検出カメラを用いて、前記仮想切断ライン上の先頭位置のアライメントマークを検出し、さらに、該検出カメラがX方向の所定位置に動いて最後端位置のアライメントマークを検出して、2点位置の各アライメントマークの画像データを基に前記仮想切断ラインの認識を行う請求項3に記載の基板分割装置。
  8. 前記画像処理システムは、前記検出カメラが前記X軸テーブル上に移動自在に2台有し、前記ライン切断の前に、該2台の検出カメラで前記仮想切断ライン上の先頭位置と最後端位置の各アライメントマークを同時に検出して、2点位置の各アライメントマークの画像データを基に前記仮想切断ラインの認識を行う請求項3に記載の基板分割装置。
  9. 前記画像処理システムは、前記仮想切断ラインを次の行に変えるときに、前記X軸テーブルが前記2台の検出カメラと共に前記Y軸テーブルに沿ってY方向に移動し、前記ライン切断の前に、該2台の検出カメラを用いて、前記仮想切断ライン上の先頭位置と最後端位置の各アライメントマークを検出して、2点位置の各アライメントマークの画像データを基に前記仮想切断ラインの認識を行う請求項3に記載の基板分割装置。
  10. 前記画像処理システムは、前記検出カメラが前記X軸テーブル上に移動自在に複数台有し、前記ライン切断の前に、2台の検出カメラで前記仮想切断ライン上の先頭位置と最後端位置の各アライメントマークを検出すると共に、該2台の検出カメラ以外の検出カメラで該先頭位置と該最後端位置の間の位置のアライメントマークを同時に検出して、検出した各アライメントマークの画像データを基に前記仮想切断ラインの認識を行う請求項3に記載の基板分割装置。
  11. 前記画像処理システムは、前記仮想切断ラインを次の行に変えるときに、前記X軸テーブルが前記複数の検出カメラと共に前記Y軸テーブルに沿ってY方向に移動し、前記ライン切断の前に、該2台の検出カメラを用いて前記仮想切断ライン上の先頭位置と最後端位置の各アライメントマークを検出すると共に、該2台の検出カメラ以外の検出カメラを用いて該先頭位置と該最後端位置の間の位置のアライメントマークを同時に検出して、検出した各アライメントマークの画像データを基に前記仮想切断ラインの認識を行う請求項3に記載の基板分割装置。
  12. 表面に電気回路配線が形成された硬質基板上に複数の電子素子がマトリクス状に搭載された回路基板を、その上から切断ブレードを垂直方向に下ろして基板分割して電子部品に個片化するブレーキング方式による基板分割装置を用いた電子部品の製造方法において、
    基板分割制御手段が、該回路基板の裏面の一または複数の仮想切断ライン上に形成された各アライメントマークを該回路基板の下方位置から検出する、一または複数の検出カメラを用いて、該硬質基板の仮想切断ライン上の少なくとも二箇所の該アライメントマークを認識した該アライメントマークのずれ量に基づいて、該回路基板の姿勢補正を行って該仮想切断ラインを認識し、該認識した仮想切断ラインに沿って該切断ブレードを該回路基板に垂直方向に下ろして基板分割するように制御する基板分割制御ステップを有する電子部品の製造方法。
  13. 前記基板分割制御ステップは、画像処理システムが、前記一または複数の検出カメラで検出した少なくとも2点位置のアライメントマークの画像データを基に前記仮想切断ラインの認識を行う画像処理ステップと、演算処理システムが、認識された該仮想切断ラインのデータに基づいて前記回路基板の姿勢補正量を算出する演算処理ステップと、テーブル制御システムが、該演算処理ステップで算出した姿勢補正データを基に、少なくともYテーブルおよびθ軸テーブルを駆動して該回路基板の姿勢補正を行うテーブル制御ステップとを有する請求項12に記載の電子部品の製造方法。
  14. 前記回路基板の姿勢補正の実施後、切断ブレード制御システムが、前記切断ブレードを前記仮想切断ラインに沿って垂直降下させてライン切断を行う切断ブレード制御ステップを更に有する請求項13に記載の電子部品の製造方法。
  15. 前記仮想切断ラインの認識、前記回路基板の姿勢補正量の算出、前記回路基板の姿勢補正の実施を行って前記ライン切断を行い、順次これを繰り返して前記切断ブレードが複数の仮想切断ラインを順次切断する請求項14に記載の電子部品の製造方法。
  16. 前記画像処理ステップは、前記検出カメラが前記X軸テーブル上に移動自在に1台有し、前記ライン切断の前に、該検出カメラで前記仮想切断ライン上の先頭位置のアライメントマークを検出し、さらに、該検出カメラがX方向の所定位置に動いて最後端位置のアライメントマークを検出して、2点位置の各アライメントマークの画像データを基に前記仮想切断ラインの認識を行う請求項13に記載の電子部品の製造方法。
  17. 前記画像処理ステップは、前記仮想切断ラインを次の行に変えるときに、前記X軸テーブルが前記検出カメラと共に前記Y軸テーブルに沿ってY方向に移動し、前記ライン切断の前に、該検出カメラを用いて、前記仮想切断ライン上の先頭位置のアライメントマークを検出し、さらに、該検出カメラがX方向の所定位置に動いて最後端位置のアライメントマークを検出して、2点位置の各アライメントマークの画像データを基に前記仮想切断ラインの認識を行う請求項13に記載の電子部品の製造方法。
  18. 前記画像処理ステップは、前記検出カメラが前記X軸テーブル上に移動自在に2台有し、前記ライン切断の前に、該2台の検出カメラで前記仮想切断ライン上の先頭位置と最後端位置の各アライメントマークを同時に検出して、2点位置の各アライメントマークの画像データを基に前記仮想切断ラインの認識を行う請求項13に記載の電子部品の製造方法。
  19. 前記画像処理ステップは、前記仮想切断ラインを次の行に変えるときに、前記X軸テーブルが前記2台の検出カメラと共に前記Y軸テーブルに沿ってY方向に移動し、前記ライン切断の前に、該2台の検出カメラを用いて、前記仮想切断ライン上の先頭位置と最後端位置の各アライメントマークを検出して、2点位置の各アライメントマークの画像データを基に前記仮想切断ラインの認識を行う請求項13に記載の電子部品の製造方法。
  20. 前記画像処理ステップは、前記検出カメラが前記X軸テーブル上に移動自在に複数台有し、前記ライン切断の前に、2台の検出カメラで前記仮想切断ライン上の先頭位置と最後端位置の各アライメントマークを検出すると共に、該2台の検出カメラ以外の検出カメラで該先頭位置と該最後端位置の間の位置のアライメントマークを同時に検出して、検出した各アライメントマークの画像データを基に前記仮想切断ラインの認識を行う請求項13に記載の電子部品の製造方法。
  21. 前記画像処理ステップは、前記仮想切断ラインを次の行に変えるときに、前記X軸テーブルが前記複数の検出カメラと共に前記Y軸テーブルに沿ってY方向に移動し、前記ライン切断の前に、該2台の検出カメラを用いて前記仮想切断ライン上の先頭位置と最後端位置の各アライメントマークを検出すると共に、該2台の検出カメラ以外の検出カメラを用いて該先頭位置と該最後端位置の間の位置のアライメントマークを同時に検出して、検出した各アライメントマークの画像データを基に前記仮想切断ラインの認識を行う請求項13に記載の電子部品の製造方法。
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