以下、本発明による学習支援装置について、実施の形態を用いて説明する。なお、以下の実施の形態において、同じ符号を付した構成要素及びステップは同一または相当するものであり、再度の説明を省略することがある。
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1による学習支援装置について、図面を参照しながら説明する。本実施の形態による学習支援装置は、正答率の低いメタデータ項目を特定し、その特定したメタデータ項目の比率の高い問題群を選択するものである。また、本実施の形態による学習支援装置は、問題群タイプごとに正答率の低いメタデータ項目を特定し、その特定したメタデータ項目に対応する学習アドバイスを出力するものである。
図1は、本実施の形態による学習支援装置1を含む学習支援システムの構成を示すブロック図である。本実施の形態による学習支援システムは、学習支援装置1と、2以上の情報処理装置2とを備える。学習支援装置1と、2以上の情報処理装置2とは、有線または無線の通信回線500によって接続されている。通信回線500は、例えば、イントラネットやインターネット、公衆電話回線網等である。学習支援装置1は、ユーザに問題を提示し、ユーザからの解答を受け付け、それに応じて問題群を選択したり、学習アドバイスを出力したりするものであり、その詳細については後述する。情報処理装置2は、ユーザが使用する端末であり、学習支援装置1から送信された問題を受信してユーザに表示したり、ユーザからの解答を受け付けて学習支援装置1に送信したりするものである。なお、情報処理装置2については、eラーニング等で用いられる学習端末と同様のものであり、その詳細な説明を省略する。
図2は、本実施の形態による学習支援装置1の構成を示すブロック図である。図2において、本実施の形態による学習支援装置1は、問題対応情報記憶部11と、問題群対応情報記憶部12と、メタデータ対応情報記憶部13と、スコア対応情報記憶部14と、問題群タイプ対応情報記憶部15と、コース情報記憶部16、学習アドバイス対応情報記憶部17と、項目表示表現対応情報記憶部18と、出題部19と、正答率算出部20と、正答率記憶部21と、メタデータ項目特定部22と、メタデータ項目記憶部23と、問題群選択部24と、項目表示表現特定部25と、出力部26とを備える。
問題対応情報記憶部11では、複数の問題対応情報が記憶される。問題対応情報は、問題を識別する問題IDと、問題の内容を示す情報である問題情報と、その問題情報に対応する正解とを対応付けて有する情報である。なお、問題対応情報は、さらに、問題や解答に関する解説の情報である解説情報を含んでいてもよい。また、問題IDは、問題を識別できる情報であれば、その内容を問わない。例えば、問題IDは、問題をユニークに識別する独自の識別子であってもよく、問題群タイプと、その問題群タイプ内において問題を識別するタイプ内問題IDとを含む情報であってもよい。問題群タイプについては後述する。また、問題対応情報に含まれる各情報、例えば、問題IDや問題情報等は、それらの情報そのものであってもよく、あるいは、それらの情報を特定可能な情報であってもよい。後者の場合には、問題ID等は、例えば、問題ID等が格納されている領域を示すポインタやアドレスであってもよい。このことは、後述する他の情報についても同様であるとする。
問題群対応情報記憶部12では、複数の問題群対応情報が記憶される。問題群対応情報は、複数の問題を含む問題群を識別する問題群IDと、その問題群IDで識別される問題群に含まれる各問題をそれぞれ識別する複数の問題IDとを対応付けて有する情報である。問題群は、出題や解答の最小の単位となるものである。すなわち、問題群ごとに出題が行われ、問題群ごとに解答が行われることになる。問題群は、例えば、5個や10個の問題を含んでいてもよい。問題群は、タイプが同一の問題のみを有するものである。そのタイプは、例えば、「写真描写に関する英語のリスニング問題」、「会話に関する英語のリスニング問題」、「単文穴埋めに関する英語の読解問題」、「長文穴埋めに関する英語の読解問題」等である。このタイプが問題群タイプと呼ばれるものである。この問題群対応情報によって、問題群と、その問題群に含まれる複数の問題との対応関係が示されることになる。
メタデータ対応情報記憶部13では、複数のメタデータ対応情報が記憶される。メタデータ対応情報は、問題IDと、その問題IDで識別される問題の属性をそれぞれ示す複数のメタデータ項目を特定するメタデータとを対応付けて有する情報である。通常、一のメタデータ項目が、問題の一の属性に対応している。したがって、問題IDに対応するメタデータによって複数のメタデータ項目が特定されることによって、その問題IDで識別される問題が、その複数のメタデータ項目にそれぞれ対応する複数の属性を有していることが示されることになる。メタデータ項目は、例えば、学習対象に対する能力、解答のテクニックや戦略、問題のジャンル等に関する情報であり、例えば、「発音が近似している語彙を区別することができる」、「概念が類似または関連している語彙を区別することができる」、「人の行動を表す表現を知っている」、「様々な場所にあるモノの名前を知っている」等である。また、メタデータによって特定される複数のメタデータ項目は、2以上のグループにグループ化されていてもよい。例えば、メタデータ項目が、学習対象に対する能力に関するメタデータ項目と、解答のテクニックに関するメタデータ項目との2個のグループにグループ化されていてもよい。本実施の形態では、その2個のグループにグループ化されている場合について主に説明する。
なお、メタデータは、メタデータ項目を特定することができるのであれば、その内容を問わない。例えば、メタデータは、複数のメタデータ項目IDを含むもの(この場合には、そのメタデータに対応する問題IDで識別される問題は、そのメタデータに含まれる複数のメタデータ項目IDでそれぞれ識別されるメタデータ項目に該当することになる)であってもよく、メタデータ項目を識別する複数のメタデータ項目IDと、その複数のメタデータ項目IDにそれぞれ対応するウェイト情報とを対応付けて有する情報であってもよい。ウェイト情報は、そのウェイト情報に対応するメタデータ項目IDに対応する重みであり、問題がメタデータ項目IDで識別されるメタデータ項目に該当する程度示す重みである。その問題とは、そのウェイト情報が含まれるメタデータに対応する問題IDで識別される問題のことである。メタデータが、メタデータ項目IDと、ウェイト情報とを対応付けて有する情報である場合には、対応するメタデータ項目に該当しないことを示す重みでないウェイト情報に対応するメタデータ項目IDで識別されるメタデータ項目が、メタデータにおいて特定される、メタデータに対応する問題の属性を示すメタデータ項目となる。
そのウェイト情報は、例えば、対応するメタデータ項目に該当することを示す重みと、対応するメタデータ項目に該当しないことを示す重みとのいずれかであってもよい。具体的には、ウェイト情報は、メタデータ項目に該当することを示す重み「1」と、メタデータ項目に該当しないことを示す重み「0」とのいずれかであってもよい。
また、そのウェイト情報は、例えば、対応するメタデータ項目に該当することを示す重みから、対応するメタデータ項目に該当しないことを示す重みまでの3以上の重みのいずれかであってもよい。具体的には、ウェイト情報は、メタデータ項目に該当することを示す重み「1」から、メタデータ項目に該当しないことを示す重み「0」までの、複数の重みのいずれかであってもよい。すなわち、ウェイト情報は、0から1までの数値であってもよい。ウェイト情報が3以上の重みのいずれかである場合には、その重みは、例えば、0.1ごとや0.2ごとなどのように均等に分割されていることが好適であるが、そうでなくてもよい。また、その分割の個数は、重みの個数が適切な個数となるように、適宜、決められることが好適である。
なお、本実施の形態では、メタデータ項目に該当することを示すウェイト情報は「1」であり、メタデータ項目に該当しないことを示すウェイト情報は「0」である場合について主に説明する。
スコア対応情報記憶部14では、複数のスコア対応情報が記憶される。スコア対応情報は、問題IDと、その問題IDで識別される問題に対応する解答の正誤に応じたスコアとを対応付けて有する情報である。スコアは、例えば、解答者の解答が正解であれば「1」となり、不正解であれば「0」となる数値であってもよい。また、一の問題に複数の設問が存在するような場合には、スコアは、正解から不正解までの間の数値となってもよい。例えば、「0.5」や「0.75」となってもよい。また、解答者が発音した解答である音声データを、理想的な発音の音声データと比較し、両者の類似の程度を算出したものがスコアであってもよい。その場合にも、スコアは、完全な正解(例えば、「1」)から、完全な不正解(例えば、「0」)までのいずれかの数値となりうる。このスコア対応情報によって、各問題に対応するスコア(解答の正誤)が示されることになる。本実施の形態では、正解のスコアが「1」であり、不正解のスコアが「0」である場合について主に説明する。なお、スコア対応情報は、問題ID等に加えて、さらに解答者を識別するユーザIDや、同じ問題に2回以上解答した場合に、解答の時間的な前後を知ることができる情報等が対応付けられていてもよい。解答の時間的な前後を知ることができる情報は、例えば、解答日時(例えば、「2010年11月15日10時30分」等)であってもよく、解答回数を示す情報(例えば、解答回数が1回目であれば「1」、2回目であれば「2」となる情報等)であってもよい。
問題群タイプ対応情報記憶部15では、複数の問題群タイプ対応情報が記憶される。問題群タイプ対応情報は、問題群IDと、その問題群IDで識別される問題群のタイプである問題群タイプとを対応付けて有する情報である。この問題群タイプ対応情報によって、各問題群の問題群タイプが示されることになる。
コース情報記憶部16では、1以上のコース情報が記憶される。コース情報は、学習コースを識別する学習コースIDと、問題群IDとを対応付けて有する情報である。なお、学習コースの階層と、問題群の階層との間に別の階層が存在する場合には、コース情報において、その間の階層に対応した学習の単位を識別するIDも対応付けられていてもよい。例えば、学習コースが2以上のレッスンを含み、レッスンが2以上のユニットを含み、各ユニットが問題群IDに対応する場合には、コース情報は、学習コースIDと、レッスンを識別するレッスンIDと、ユニットを識別するユニットIDと、問題群IDとを対応付けて有する情報であってもよい。このコース情報によって、各学習コースが有する問題群が示されることになる。
学習アドバイス対応情報記憶部17では、複数の学習アドバイス対応情報が記憶される。学習アドバイス対応情報は、メタデータ項目を識別するメタデータ項目IDと、そのメタデータ項目IDで識別されるメタデータ項目に対応する学習者へのアドバイスである学習アドバイスとを対応付けて有する情報である。学習アドバイスは、通常、学習者へのアドバイスを示すテキストの情報であるが、それ以外の情報(例えば、静止画像や動画像、音声情報等)であってもよい。学習アドバイスは、例えば、「発音がよく似ている単語を聞き分けることがポイントです。」、「正解の単語と意味が似ている、または関連している単語に惑わされてはいけません。」、「人の行動を表す表現を確実にマスターすることが大切です。」等であってもよい。この学習アドバイス対応情報によって、メタデータ項目に対応する学習アドバイスが示されることになる。
項目表示表現対応情報記憶部18では、複数の項目表示表現対応情報が記憶される。項目表示表現対応情報は、メタデータ項目IDと、そのメタデータ項目IDで識別されるメタデータ項目の項目表示表現とを対応付けて有する情報である。項目表示表現は、対応するメタデータ項目IDで識別されるメタデータ項目を簡単に説明する項目名である。したがって、その項目表示表現は短い簡潔なものであることが好適である。項目表示表現は、例えば、「発音の似た単語」、「類義語」、「動作の表現」、「モノの名称」等であってもよい。この項目表示表現対応情報によって、メタデータ項目に対応する項目名が示されることになる。
出題部19は、解答者に対して問題を提示し、その問題に対応する解答を受け取り、その解答が正解かどうか判断することによって正誤に応じたスコアを算出し、そのスコアを問題IDに対応付けてスコア対応情報記憶部14に蓄積するものである。例えば、出題部19は、コース情報を参照することによって、学習コースを選択するための画面を構成して、その画面を情報処理装置2に送信する。その後、情報処理装置2において、ある学習コースが選択されると、出題部19は、その選択された学習コースを特定する情報を受信し、コース情報を参照することによって、その選択された学習コースに応じた、レッスン、ユニット等を示す画面を構成して、情報処理装置2に送信する。そして、情報処理装置2において、ある問題群が選択されると、出題部19は、その選択された問題群に対応する問題を、問題群対応情報を用いて特定し、その特定した各問題を問題対応情報記憶部11から読み出して、情報処理装置2に送信する。また、出題部19は、情報処理装置2から送信された解答を受信し、問題対応情報を参照することによって、その解答が正解であるかどうか判断する。そして、正解である場合には、その正解に応じたスコアを出題した問題を識別する問題IDに対応付けてスコア対応情報記憶部14に蓄積する。なお、この出題部19による処理は、従来のeラーニングシステムと同様のものであり、その詳細な説明を省略する。
正答率算出部20は、メタデータ対応情報記憶部13で記憶されている複数のメタデータ対応情報と、スコア対応情報記憶部14で記憶されている複数のスコア対応情報とを用いて、メタデータ項目ごとの正答率を算出する。なお、この正答率の算出は、解答者(ユーザ)ごとに行われるものとする。また、一の問題について2回以上解答されている場合には、最新のスコアを用いて正答率を算出するものとする。また、その正答率を算出する時点から所定の期間以内(例えば、1年以内や6か月以内、3か月以内等)のスコアのみを用いて正答率を算出してもよく、あるいは、そうしなくてもよい。また、メタデータがウェイト情報を有する情報である場合には、正答率算出部20は、そのウェイト情報の示す重みの程度を考慮した正答率を算出するものとする。メタデータ対応情報は、問題IDとメタデータとを対応付ける情報であり、スコア対応情報は、問題IDとスコアとを対応付ける情報であるため、両者を用いることによって、メタデータとスコアとの対応を知ることができる。また、メタデータによって、そのメタデータに対応する問題IDで識別される問題の属性を示す複数のメタデータ項目を特定することができるため、各メタデータ項目に対応するスコアを知ることができる。したがって、そのスコアを用いることによって、メタデータ項目ごとの正答率を算出することができる。ここで、ウェイト情報を用いて正答率を算出する場合について簡単に説明する。メタデータ項目Aについて解答者Bの正答率を算出する場合には、正答率算出部20は、解答者Bに関するすべてのスコア対応情報を取得する。その取得したスコア対応情報の集合において、同一の問題IDを有するスコア対応情報が2以上の存在する場合には、正答率算出部20は、解答の時間的な前後を知ることができる情報を用いて、最新のスコア対応情報のみを残し、それ以外を削除する。その結果、取得したスコア対応情報の集合において、重複した問題IDは存在しないことになる。次に、正答率算出部20は、そのスコア対応情報の集合に含まれる問題IDごとに、その問題IDに対応するスコアと、その問題IDに対応するメタデータ項目Aのウェイト情報とを掛け合わせた加重スコアCを算出する。なお、メタデータ項目Aのウェイト情報が設定されていない問題IDも存在する。その場合には、そのウェイト情報を「0」として加重スコアCを算出するものとする。その後、正答率算出部20は、取得したスコア対応情報の集合に含まれる各問題IDにそれぞれ対応するウェイト情報の合計Dを算出する。その計算の際にも、メタデータ項目Aのウェイト情報が設定されていない問題IDに対応するウェイト情報を「0」として算出を行うものとする。また、正答率算出部20は、加重スコアCの合計Eを算出する。そして、正答率算出部20は、加重スコアCの合計Eを、ウェイト情報の合計Dで割ることによって、解答者Bに関するメタデータ項目Aの正答率(=E/D)を算出する。正答率算出部20は、この処理を繰り返すことによって、各メタデータ項目に対応する正答率を算出することができる。その正答率は、通常、0から1までの数値となる。ウェイト情報が0や1などの2値をとる場合には、本来の正答率となる。一方、ウェイト情報が0から1までの数値のように、3値以上をとる場合には、ウェイト情報を考慮した正答率となる。その場合には、ウェイト情報の示す重みが大きければ正答率も高くなり、重みが小さければ正答率も低くなる。
また、正答率算出部20は、問題群対応情報記憶部12で記憶されている複数の問題群対応情報と、メタデータ対応情報記憶部13で記憶されている複数のメタデータ対応情報と、スコア対応情報記憶部14で記憶されている複数のスコア対応情報と、問題群タイプ対応情報記憶部15で記憶されている複数の問題群タイプ対応情報とを用いて、問題群タイプごとに、メタデータ項目ごとの正答率を算出する。この正答率の算出は、前述のメタデータ項目ごとの正答率の算出を、問題群タイプごとに行うものである。例えば、ある問題群タイプについて、メタデータ項目ごとの正答率を算出する場合には、正答率算出部20は、複数の問題群タイプ対応情報と、複数の問題群対応情報とを用いて、その問題群タイプに対応した問題群IDを特定し、その特定した問題群IDに対応する問題IDを特定する。そして、その問題IDに関するスコアのみを用いて、前述のようにして正答率を算出することになる。したがって、問題群タイプごとに、メタデータ項目ごとの正答率の算出を行う以外は、前述のメタデータ項目ごとの正答率の算出と同様であり、詳細な説明を省略する。また、問題群タイプごとにメタデータ項目が別々に設定されている場合、すなわち、ある問題群タイプに属する問題群に含まれる問題があるメタデータ項目に該当するとき(そのメタデータ項目に対応するウェイト情報がメタデータ項目に該当しないことを示す重みではないとき)には、他のすべての問題群タイプに属する問題群に含まれる各問題が、そのメタデータ項目に該当しない場合には、問題群タイプごとに算出された、メタデータ項目ごとの正答率と、すべての問題群タイプについて算出された、メタデータ項目ごとの正答率とは同じになる。したがって、その場合には、両者を別々に算出しなくてもよいことになる。本実施の形態では、主にその場合について説明する。また、その場合には、正答率算出部20は、複数の問題群対応情報と、複数の問題群タイプ対応情報とを用いなくても、問題群タイプごとに、メタデータ項目ごとの正答率を算出できることになる。
また、正答率算出部20は、問題群対応情報記憶部12で記憶されている複数の問題群対応情報と、スコア対応情報記憶部14で記憶されている複数のスコア対応情報と、問題群タイプ対応情報記憶部15で記憶されている複数の問題群タイプ対応情報とを用いて、問題群タイプごとの正答率をも算出してもよい。なお、この正答率の算出も、解答者(ユーザ)ごとに行われるものとする。また、一の問題について2回以上解答されている場合には、最新のスコアを用いて正答率を算出するものとする。また、その正答率を算出する時点から所定の期間以内のスコアのみを用いて正答率を算出してもよく、あるいは、そうしなくてもよい。問題群対応情報は問題群IDと問題IDとを対応付ける情報であり、問題群タイプ対応情報は問題群タイプと問題群IDとを対応付ける情報であるため、両者を用いることによって、問題群タイプごとの問題IDを特定することができる。また、その問題群タイプごとの問題IDと、問題IDとスコアとを対応付けるスコア対応情報とを用いることによって、問題群タイプごとのスコアを特定することができる。したがって、正答率算出部20は、その特定したスコアを用いることによって、問題群タイプごとの正答率を算出することができる。ここで、問題群タイプごとの解答者Bの正答率を算出する場合について簡単に説明する。正答率算出部20は、問題群対応情報と、問題群タイプ情報とを用いて、問題群タイプと、問題IDとの対応関係を特定する。また、正答率算出部20は、解答者Bに関するすべてのスコア対応情報を取得する。その取得したスコア対応情報の集合において、同一の問題IDを有するスコア対応情報が2以上の存在する場合には、正答率算出部20は、前述のように、解答の時間的な前後を知ることができる情報を用いて、最新のスコア対応情報のみを残し、それ以外を削除する処理を行う。次に、正答率算出部20は、特定した問題群タイプと問題IDとの対応関係を用いて、その削除の処理後のスコア対応情報の集合において、ある問題群タイプに対応する問題IDを有するスコア対応情報を特定する。そして、その特定したスコア対応情報に含まれるスコアの合計Gを、その特定したスコア対応情報の個数Hで割ることによって、その問題群タイプに対応する正答率(=G/H)を算出する。なお、正答率算出部20は、この処理を繰り返すことによって、各問題群タイプに対応する正答率を算出することができる。その正答率は、通常、0から1までの数値となる。
正答率算出部20は、算出したメタデータ項目ごとの正答率や、問題群タイプごとの、メタデータ項目ごとの正答率、問題群タイプごとの正答率を正答率記憶部21に蓄積する。なお、その蓄積の際に、例えば、算出した日時や、解答者を識別するユーザID等に対応付けて蓄積してもよく、あるいは、そうでなくてもよい。
正答率記憶部21では、正答率算出部20が算出したメタデータ項目ごとの正答率や、問題群タイプごとの、メタデータ項目ごとの正答率、問題群タイプごとの正答率が記憶される。この正答率は、前述のように、正答率算出部20によって蓄積されるものである。
メタデータ項目特定部22は、正答率算出部20が算出したメタデータ項目ごとの正答率を用いて、その正答率が条件を満たすほど低いメタデータ項目を特定する。その条件は、例えば、正答率が最も低い方からN個(Nは正の整数である)以内であることであってもよく、正答率がしきい値未満であることであってもよく、あるいは、その両方であってもよい。すなわち、メタデータ項目特定部22は、正答率が最も低い方からN個のメタデータ項目を特定してもよく、正答率がしきい値未満のメタデータ項目を特定してもよく、あるいは、正答率が最も低い方からN個のメタデータ項目であり、かつ、正答率がしきい値未満であるメタデータ項目を特定してもよい。しきい値を用いてメタデータ項目の特定を行う場合に、そのしきい値は、正答率が最も低い方からの順位に応じて異なる値であってもよい。例えば、正答率がワースト1位のメタデータ項目については、しきい値が0.6に設定されており、正答率がワースト2位のメタデータ項目については、しきい値が0.4に設定されていてもよい。このように、正答率が高くなるに応じてしきい値が小さくなるようにすることによって、全体の正答率が高い場合には、選択されるメタデータ項目が少なくなり、全体の正答率が低い場合には、選択されるメタデータ項目が多くなるようにしてもよい。なお、逆に、正答率が高くなるに応じてしきい値が大きくなるようにしてもよい。その場合には、より多くのメタデータ項目を特定することになる。
また、メタデータ項目特定部22は、問題群対応情報記憶部12で記憶されている複数の問題群対応情報と、メタデータ対応情報記憶部13で記憶されている複数のメタデータ対応情報と、問題群タイプ対応情報記憶部15で記憶されている複数の問題群タイプ対応情報と、正答率算出部20が算出したメタデータ項目ごとの正答率とを用いて、問題群タイプごとに正答率が条件を満たすほど低いメタデータ項目を特定する。なお、そのメタデータ項目ごとの正答率は、問題群タイプごとに算出された、メタデータ項目ごとの正答率である。問題群対応情報は問題群IDと問題IDとを対応付ける情報であり、問題群タイプ対応情報は問題群タイプと問題群IDとを対応付ける情報であるため、両者を用いることによって、問題群タイプごとの問題IDを特定することができる。また、メタデータ対応情報は、問題IDと、複数のメタデータ項目を特定するメタデータとを対応付ける情報であるため、それによって、問題IDに対応するメタデータ項目(すなわち、メタデータにおいて特定されているメタデータ項目)を特定することができる。したがって、問題群タイプごとの問題IDと、問題IDに対応するメタデータ項目とを用いることによって、問題群タイプごとのメタデータ項目を特定することができる。すなわち、メタデータ項目特定部22は、ある問題群タイプAについて、その問題群タイプAに対応する複数のメタデータ項目IDを特定し、その複数のメタデータ項目IDにそれぞれ対応する複数の正答率を正答率記憶部21から取得し、その正答率が条件を満たすほど低いメタデータ項目IDを特定することになる。その特定されたメタデータ項目IDで識別されるメタデータ項目が、特定されたメタデータ項目となる。なお、メタデータ項目特定部22が取得する正答率は、問題群タイプAについて算出された、メタデータ項目ごとの正答率である。また、メタデータ項目特定部22は、この処理を繰り返すことによって、各問題群タイプに対応するメタデータ項目の特定を行うことができる。また、その条件は、例えば、正答率が最も低い方からM個(Mは正の整数である)以内であることであってもよく、正答率がしきい値未満であることであってもよく、あるいは、その両方であってもよい。本実施の形態では、その条件が、正答率が最も低い方からM個以内であることである場合について説明する。なお、メタデータ項目特定部22は、正答率算出部20が算出した問題群タイプごとの正答率を用いて、正答率が条件を満たすほど低い問題群タイプについて、正答率が条件を満たすほど低いメタデータ項目を特定してもよい。すなわち、メタデータ項目特定部22は、正答率が条件を満たすほど低くない問題群タイプについては、メタデータ項目の特定を行わなくてもよい。その問題群タイプに関する正答率の条件も、例えば、正答率が最も低い方からL個(Lは正の整数である)以内であることであってもよく、正答率がしきい値未満であることであってもよく、あるいは、その両方であってもよい。本実施の形態では、その条件が、しきい値未満であることである場合について説明する。また、メタデータ項目特定部22は、問題群タイプごと、かつ、メタデータ項目のグループごとに、正答率が条件を満たすほど低いメタデータ項目を特定してもよい。この場合には、各メタデータ項目が、例えば、第1のグループや、第2のグループ等に属することになる。したがって、前述の処理を、各グループに属するメタデータ項目ごとにグループの個数だけ繰り返して行うことによって、問題群タイプごと、かつ、メタデータ項目のグループごとにメタデータ項目を特定することができるようになる。
なお、メタデータ項目の特定は、解答者(ユーザ)ごとに行われるものとする。また、メタデータ項目を特定するとは、特定したメタデータ項目と、特定しなかったメタデータ項目とを区別可能にする方法であればどのような方法によって行われてもよく、例えば、特定したメタデータ項目を識別するメタデータ項目IDを図示しない記録媒体に蓄積することであってもよく、特定したメタデータ項目や、そのメタデータ項目を識別するメタデータ項目IDに対応付けて特定したことを示すフラグ等を設定することであってもよい。他の情報が特定される場合にも同様であるとする。本実施の形態では、メタデータ項目特定部22が、特定したメタデータ項目を識別するメタデータ項目IDをメタデータ項目記憶部23に蓄積する場合について説明する。なお、その蓄積の際に、例えば、特定した日時や、解答者を識別するユーザID等に対応付けて蓄積してもよく、あるいは、そうでなくてもよい。
メタデータ項目記憶部23では、メタデータ項目特定部22が特定したメタデータ項目を識別するメタデータ項目IDが記憶される。そのメタデータ項目IDには、問題群タイプごとに特定されたメタデータ項目IDと、そうではないメタデータ項目IDとが存在することになる。本実施の形態では、問題群タイプごとに特定されたメタデータ項目IDを、アドバイス用のメタデータ項目IDと呼び、問題群タイプごとではなく特定されたメタデータ項目IDを、問題群選択用のメタデータ項目IDと呼ぶことがある。
問題群選択部24は、問題群対応情報記憶部12で記憶されている複数の問題群対応情報と、メタデータ対応情報記憶部13で記憶されている複数のメタデータ対応情報とを用いて、メタデータ項目特定部22が特定したメタデータ項目を有する問題の比率が条件を満たすほど高い問題群を選択する。メタデータ項目特定部22が特定したメタデータ項目とは、メタデータ項目記憶部23で記憶されているメタデータ項目IDのうち、問題群選択用のメタデータ項目IDで識別されるメタデータ項目である。なお、この問題群の選択も、解答者(ユーザ)ごとに行われるものとする。また、メタデータがウェイト情報を有する情報である場合には、問題群選択部24は、そのウェイト情報の示す重みの程度を考慮した比率を算出するものとする。メタデータ対応情報は、問題IDとメタデータとを対応付ける情報であり、問題群対応情報は、問題群IDと問題IDとを対応付ける情報であるため、両者を用いることによって、問題群IDと問題IDとメタデータとの対応を知ることができる。また、メタデータによって、そのメタデータに対応する問題IDが、あるメタデータ項目の示す属性を有する程度を知ることができる。したがって、問題群IDと、問題IDと、その問題IDがあるメタデータ項目の示す属性を有する程度との対応を用いることによって、問題群IDごとに、あるメタデータ項目の比率を算出することができる。ここで、ウェイト情報を用いて比率を算出する場合について簡単に説明する。問題群ID「J」におけるメタデータ項目Aの比率を算出する場合には、まず、問題群選択部24は、問題群ID「J」に対応する問題IDの集合を取得し、その問題IDの集合に含まれる問題IDの個数をカウントする。その問題IDの個数がP個であったとする。次に、そのP個の問題IDにそれぞれ対応するメタデータを特定し、その特定した複数のメタデータにおいて、メタデータ項目Aに対応するウェイト情報の合計を算出する。その合計がQであったとする。すると、問題群選択部24は、合計Qを個数Pで割ることによって、比率(=Q/P)を算出する。問題群選択部24は、この処理を繰り返すことによって、各問題群に対応するメタデータ項目Aの比率を算出することができる。また、問題群選択部24は、メタデータ項目特定部22が特定した問題群選択用の各メタデータ項目IDについて、この処理を繰り返すことによって、問題群選択用の各メタデータ項目IDに関する問題群ごとの比率を算出することができる。その比率は、通常、0から1までの数値となる。ウェイト情報が0や1などの2値をとる場合には、本来の比率となる。一方、ウェイト情報が0から1までの数値のように、3値以上をとる場合には、ウェイト情報を考慮した比率となる。その場合には、ウェイト情報の示す重みが大きければ比率も高くなり、重みが小さければ比率も低くなる。最後に、問題群選択部24は、問題群選択用のメタデータ項目IDごとに、比率が条件を満たすほど高い問題群を選択する。その条件は、例えば、比率が最も高い方からR個以内であることであってもよく、比率がしきい値以上であることであってもよく、あるいは、その両方であってもよい。本実施の形態では、その条件が、比率がしきい値以上であることである場合について説明する。
なお、前述の説明から明らかなように、各問題群に対応する各メタデータ項目の比率は、問題群対応情報と、メタデータ対応情報とによって決定されるため、その比率は、解答者ごとに変化するものではない。したがって、あらかじめ、各問題群について、メタデータ対応情報ごとの比率を算出し、図示しない記録媒体において記憶しておいてもよい。そして、問題群選択部24は、その比率を算出する代わりに、その比率を図示しない記録媒体から読み出して用いるようにしてもよい。
項目表示表現特定部25は、メタデータ対応情報記憶部13で記憶されている複数のメタデータ対応情報と、スコア対応情報記憶部14で記憶されている複数のスコア対応情報と、項目表示表現対応情報記憶部18で記憶されている複数の項目表示表現対応情報とを用いて、解答回数が条件を満たすほど多いメタデータ項目に対応する項目表示表現を特定する。なお、この項目表示表現の特定も、解答者(ユーザ)ごとに行われるものとする。また、メタデータがウェイト情報を有する情報である場合には、項目表示表現特定部25は、そのウェイト情報の示す重みの程度を考慮した特定を行うものとする。スコア対応情報は、問題IDとスコアとを対応付ける情報であるため、問題IDごとの解答回数を特定することができる。また、メタデータ対応情報は、問題IDとメタデータとを対応付ける情報であり、メタデータによって、そのメタデータに対応する問題IDが、あるメタデータ項目の示す属性を有する程度を知ることができる。したがって、問題IDごとの解答回数と、問題IDとメタデータ項目との対応とを用いて、メタデータ項目ごとの解答回数を算出することができる。ここで、ウェイト情報を用いて解答回数を算出する場合について簡単に説明する。メタデータ項目Aについて解答者Bの解答回数を算出する場合には、項目表示表現特定部25は、解答者Bに関するすべてのスコア対応情報を取得する。その取得したスコア対応情報の集合において、同一の問題IDを有するスコア対応情報の個数を問題IDごとにカウントする。その個数が解答者Bの解答回数となる。このようにして、各問題IDについて、問題IDと解答回数との対応を取得できる。次に、項目表示表現特定部25は、各問題IDについて、その問題IDに対応する解答者Bの解答回数と、その問題IDに対応するメタデータ項目Aのウェイト情報とを掛け合わせた加重回数Sを算出し、その加重回数Sを加算した加重回数の合計Tを算出する。この加重回数の合計Tが、メタデータ項目Aに対応する解答回数である。項目表示表現特定部25は、この処理を繰り返すことによって、各メタデータ項目に対応する解答回数を算出することができる。ウェイト情報が0や1などの2値をとる場合には、本来の解答回数となる。一方、ウェイト情報が0から1までの数値のように、3値以上をとる場合には、ウェイト情報を考慮した解答回数となる。その場合には、ウェイト情報の示す重みが大きければ解答回数も高くなり、重みが小さければ解答回数も低くなる。
その後、項目表示表現特定部25は、解答回数が条件を満たすほど多いメタデータ項目を特定する。その条件は、例えば、解答回数が最も多い方からU個(Uは正の整数である)以内であることであってもよく、解答回数がしきい値以上であることであってもよく、あるいは、その両方であってもよい。本実施の形態では、その条件が、解答回数が最も多い方からU個以内であることである場合について説明する。
また、項目表示表現特定部25は、項目表示表現対応情報記憶部18で記憶されている複数の項目表示表現対応情報を用いて、特定した解答回数の多いメタデータ項目を識別するメタデータ項目IDに対応する項目表示表現を特定する。なお、項目表示表現特定部25は、特定した解答回数の多いメタデータ項目に対応する正答率を正答率記憶部21から取得する処理を行ってもよい。その正答率は、特定した解答回数の多いメタデータ項目に対応する最新のスコアとなる。なぜなら、正答率記憶部21は、最新のスコアを用いて正答率を算出しているからである。なお、取得する正答率は、解答回数の多いメタデータ項目の特定を行った解答者と同じ解答者のものであるとする。また、この正答率は、すべての問題群タイプについて算出された、メタデータ項目ごとの正答率である。
出力部26は、問題群選択部24による選択結果を出力する。選択結果とは、選択された問題群を、直接的にまたは間接的に特定することができるものである。例えば、出力部26は、選択された問題群を識別する問題群IDを出力してもよく、選択された問題群に含まれる問題情報を出力してもよく、あるいは、選択された問題群に関するその他の情報を出力してもよい。本実施の形態では、出力部26は、選択された問題群の問題群IDを出題部19に出力するものとする。そして、出題部19は、その出力された問題群IDで識別される問題群に関する表示を行う際に、その問題群が選択されたことを示す表示を行うものとする。選択されたことを示す表示とは、例えば、ハイライト表示(具体的には、色や輝度、図柄等を他と区別できるように変更したり、点滅の有無等の表示方法を他と区別できるように変更したりすることである)であってもよい。
また、出力部26は、学習アドバイス対応情報記憶部17で記憶されている複数の学習アドバイス対応情報を用いて、問題群タイプごとに、メタデータ項目特定部22が特定したメタデータ項目(アドバイス用のメタデータ項目)に対応する学習アドバイスを出力する。すなわち、出力部26は、メタデータ項目記憶部23で記憶されているアドバイス用のメタデータ項目IDに対応する学習アドバイスを学習アドバイス対応情報記憶部17から読み出し、その学習アドバイスを出力する。
また、出力部26は、項目表示表現特定部25が特定した項目表示表現と、その項目表示表現に対応するメタデータ項目の最新のスコアとを出力してもよい。その最新のスコアは、項目表示表現特定部25によって取得された最新の正答率であってもよい。また、項目表示表現と最新のスコアとを出力する場合には、両者の対応関係が分かるように、両者を対応付けて出力してもよい。
ここで、この出力は、例えば、表示デバイス(例えば、CRTや液晶ディスプレイなど)への表示でもよく、所定の機器への通信回線を介した送信でもよく、プリンタによる印刷でもよく、記録媒体への蓄積でもよく、他の構成要素への引き渡しでもよい。なお、出力部26は、出力を行うデバイス(例えば、表示デバイスやプリンタなど)を含んでもよく、あるいは含まなくてもよい。また、出力部26は、ハードウェアによって実現されてもよく、あるいは、それらのデバイスを駆動するドライバ等のソフトウェアによって実現されてもよい。
なお、問題対応情報記憶部11と、問題群対応情報記憶部12と、メタデータ対応情報記憶部13と、スコア対応情報記憶部14と、問題群タイプ対応情報記憶部15と、コース情報記憶部16と、学習アドバイス対応情報記憶部17と、項目表示表現対応情報記憶部18と、正答率記憶部21と、メタデータ項目記憶部23とのうち、任意の2以上の記憶部は、同一の記録媒体によって実現されてもよく、あるいは、別々の記録媒体によって実現されてもよい。前者の場合には、例えば、問題対応情報を記憶している領域が問題対応情報記憶部11となり、問題群対応情報を記憶している領域が問題群対応情報記憶部12となる。
また、各記憶部で記憶されている情報のうち、任意の2以上の情報は、一体の情報として構成されていてもよい。例えば、後述する具体例で示すように、問題群対応情報に含まれる問題IDが、問題群タイプとタイプ内問題IDとを含む場合には、問題群対応情報に含まれる問題群IDと、問題群タイプとが、問題群タイプ対応情報となりうる。その場合には、問題群対応情報と、問題群タイプ対応情報とは一体の情報として構成されており、その一体の情報のうち、問題群IDと問題IDとを対応付けて有する情報が問題群対応情報となり、問題群IDと問題群タイプとを対応付けて有する情報が問題群タイプ対応情報となると考えてもよい。また、その場合には、問題群対応情報記憶部12と、問題群タイプ対応情報記憶部15とは同一の記録媒体によって実現されていると考えてもよい。
また、各記憶部での記憶は、RAM等における一時的な記憶でもよく、あるいは、長期的な記憶でもよい。また、各記憶部は、所定の記録媒体(例えば、半導体メモリや磁気ディスク、光ディスクなど)によって実現されうる。
また、問題対応情報記憶部11、問題群対応情報記憶部12、メタデータ対応情報記憶部13、スコア対応情報記憶部14、問題群タイプ対応情報記憶部15、コース情報記憶部16、学習アドバイス対応情報記憶部17、項目表示表現対応情報記憶部18に情報が記憶される過程は問わない。例えば、記録媒体を介して情報が問題対応情報記憶部11等で記憶されるようになってもよく、通信回線等を介して送信された情報が問題対応情報記憶部11等で記憶されるようになってもよく、あるいは、入力デバイスを介して入力された情報が問題対応情報記憶部11等で記憶されるようになってもよい。なお、スコア対応情報記憶部14で記憶されているスコア対応情報は、前述のように、出題部19によって蓄積されたものであってもよい。
次に、学習支援装置1の動作について図3のフローチャートを用いて説明する。
(ステップS101)問題群選択部24は、問題群の選択を行うかどうか判断する。そして、問題群の選択を行う場合には、ステップS102に進み、そうでない場合には、ステップS106に進む。なお、問題群選択部24は、例えば、出題部19が問題群の一覧表示等を行うタイミングで問題群の選択を行うと判断してもよく、問題群の選択を行う旨の指示を学習支援装置1が受け付けたタイミングで問題群の選択を行うと判断してもよく、あるいは、その他のタイミングで問題群の選択を行うと判断してもよい。
(ステップS102)正答率算出部20は、メタデータ項目ごとの正答率を算出して正答率記憶部21に蓄積する。
(ステップS103)メタデータ項目特定部22は、正答率算出部20がステップS102で算出した、メタデータ項目ごとの正答率を用いて、正答率が低いメタデータ項目を特定する。そして、その特定したメタデータ項目を識別するメタデータ項目IDをメタデータ項目記憶部23に蓄積する。この処理の詳細については、図4のフローチャートを用いて後述する。
(ステップS104)問題群選択部24は、メタデータ項目特定部22がステップS103で特定したメタデータ項目IDを用いて、その特定されたメタデータ項目IDで識別されるメタデータ項目を有する問題の比率が高い問題群を選択する。
(ステップS105)出力部26は、問題群選択部24がステップS104で選択した結果を出力する。そして、ステップS101に戻る。
(ステップS106)出力部26は、学習アドバイスを出力するかどうか判断する。そして、学習アドバイスを出力する場合には、ステップS107に進み、そうでない場合には、ステップS110に進む。なお、出力部26は、学習支援装置1が学習アドバイスを出力する旨の指示を受け付けたタイミングで学習アドバイスの出力を行うと判断してもよく、あるいは、その他のタイミングで学習アドバイスの出力を行うと判断してもよい。
(ステップS107)正答率算出部20は、問題群タイプごとに、メタデータ項目ごとの正答率を算出して正答率記憶部21に蓄積する。また、正答率算出部20は、問題群タイプごとの正答率をも算出して正答率記憶部21に蓄積する。
(ステップS108)メタデータ項目特定部22は、正答率算出部20がステップS107で算出した、メタデータ項目ごとの正答率と、問題群タイプごとの正答率とを用いて、正答率が低い問題群タイプについて、正答率の低いメタデータ項目を特定する。この処理の詳細については、図5のフローチャートを用いて後述する。
(ステップS109)出力部26は、メタデータ項目特定部22がステップS108で特定したメタデータ項目に対応する学習アドバイスを出力する。そして、ステップS101に戻る。
(ステップS110)項目表示表現特定部25は、項目表示表現の特定を行うかどうか判断する。そして、項目表示表現の特定を行う場合には、ステップS111に進み、そうでない場合には、ステップS101に戻る。なお、項目表示表現特定部25は、学習支援装置1が項目表示表現等を出力する旨の指示を受け付けたタイミングで項目表示表現の特定を行うと判断してもよく、あるいは、その他のタイミングで項目表示表現の特定を行うと判断してもよい。
(ステップS111)項目表示表現特定部25は、解答回数が多いメタデータ項目に対応する項目表示表現を特定する。
(ステップS112)出力部26は、項目表示表現特定部25がステップS111で特定した項目表示表現と、その項目表示表現に対応するメタデータ項目の最新スコアとを出力する。そして、ステップS101に戻る。
なお、図3のフローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。また、図3のフローチャートにおいて、項目表示表現等の出力が行われるまでに、メタデータ項目ごとの正答率の算出が行われているものとする。なお、もしも行われていない場合には、その正答率の算出を行った上で項目表示表現等を出力してもよい。また、図3のフローチャートにおける問題群の選択や、アドバイスの出力、項目表示表現の出力等は、ある解答者(ユーザ)に対して実行されるものとする。また、図3のフローチャートには含まれていないが、適宜、出題部19による問題の出題の処理や、解答の受け付けの処理、その受け付けた解答に応じたスコア対応情報の蓄積の処理等が行われるものとする。
また、問題群タイプに関係なく算出されるメタデータ項目ごとの正答率(ステップS102の正答率)と、問題群タイプごとに算出される、メタデータ項目ごとの正答率(ステップS107の正答率)とが同じである場合であって、ステップS102,S107の処理が行われるまでに算出対象の正答率が算出されており、正答率記憶部21で記憶されている場合には、正答率記憶部21は、そのすでに算出されている正答率の算出を行わなくてもよい。例えば、ステップS102ですでに正答率の算出が行われている場合には、ステップS107で、同じ正答率の算出を行わなくてもよい。
図4は、図3のフローチャートにおけるメタデータ項目を特定する処理(ステップS103)の詳細を示すフローチャートである。図4(a)は、1個のしきい値を用いる場合のフローチャートであり、図4(b)は、正答率の順位に応じてしきい値が異なる場合のフローチャートである。まず、図4(a)のフローチャートについて説明する。
(ステップS201)メタデータ項目特定部22は、メタデータ項目を、そのメタデータ項目に対応する正答率の昇順となるようにソートする。
(ステップS202)メタデータ項目特定部22は、ソート後のメタデータ項目から、正答率がワースト1位からワーストN位までのメタデータ項目を特定する。そのNの値はあらかじめ決められているものとする。
(ステップS203)メタデータ項目特定部22は、ステップS202で特定したN個のメタデータ項目のうち、対応する正答率があらかじめ設定されているしきい値未満のものだけを正答率が低いメタデータ項目として特定する。具体的には、その特定したメタデータ項目を識別するメタデータ項目IDをメタデータ項目記憶部23に蓄積する。そして、図3のフローチャートに戻る。
次に、図4(b)のフローチャートについて説明する。図4(b)のフローチャートにおける処理が実行される場合には、正答率の順位と、しきい値とを対応付けて有する情報が図示しない記録媒体で記憶されており、メタデータ項目特定部22は、その情報を参照して、メタデータ項目の特定を行うものとする。なお、図4(b)のフローチャートにおいて、ステップS201,S202の処理は、図4(a)のフローチャートと同様であり、その説明を省略する。
(ステップS301)メタデータ項目特定部22は、カウンタiを1に設定する。
(ステップS302)メタデータ項目特定部22は、図示しない記録媒体から正答率が悪い方からi番目(以下、これを「ワーストi位」と呼ぶことにする)であるしきい値を読み出し、ワーストi位の正答率が、その読み出したワーストi位のしきい値未満かどうか判断する。そして、しきい値未満である場合には、ステップS303に進み、そうでない場合には、ステップS304に進む。
(ステップS303)メタデータ項目特定部22は、ワーストi位の正答率に対応するメタデータ項目を、正答率が低いメタデータ項目として特定する。具体的には、その特定したメタデータ項目を識別するメタデータ項目IDをメタデータ項目記憶部23に蓄積する。
(ステップS304)メタデータ項目特定部22は、カウンタiがNに等しいかどうか判断する。そして、カウンタiがNに等しい場合には、図3のフローチャートに戻り、そうでない場合には、ステップS305に進む。
(ステップS305)メタデータ項目特定部22は、カウンタiを1だけインクリメントする。そして、ステップS302に戻る。
図5のフローチャートは、図3のフローチャートにおけるメタデータ項目を特定する処理(ステップS108)の詳細を示すフローチャートである。
(ステップS401)メタデータ項目特定部22は、カウンタiを1に設定する。
(ステップS402)メタデータ項目特定部22は、問題群タイプごとの正答率を用いて、i番目の問題群タイプに対応する正答率が、あらかじめ決められているしきい値未満であるかどうか判断する。そして、i番目の問題群タイプに対応する正答率が、あらかじめ決められているしきい値未満である場合には、ステップS403に進み、そうでない場合には、ステップS405に進む。
(ステップS403)メタデータ項目特定部22は、複数のメタデータ対応情報等を用いて、i番目の問題群タイプに対応するメタデータ項目を特定する。
(ステップS404)メタデータ項目特定部22は、問題群タイプごとに算出された、メタデータ項目ごとの正答率を用いて、ステップS403で特定した、i番目の問題群タイプに対応するメタデータ項目を、そのメタデータ項目に対応する正答率の昇順となるようにソートする。
(ステップS405)メタデータ項目特定部22は、ソート後のメタデータ項目から、正答率がワースト1位からワーストM位までのメタデータ項目を、正答率が低いメタデータ項目として特定する。具体的には、その特定したメタデータ項目を識別するメタデータ項目IDをメタデータ項目記憶部23に蓄積する。そのMの値はあらかじめ決められているものとする。
(ステップS406)メタデータ項目特定部22は、カウンタiを1だけインクリメントする。
(ステップS407)メタデータ項目特定部22は、i番目の問題群タイプが存在するかどうか判断する。そして、存在する場合には、ステップS402に戻り、そうでない場合には、図3のフローチャートに戻る。
なお、図5のフローチャートにおいて、図4のフローチャートの場合と同様に、しきい値も用いて正答率の低いメタデータ項目の特定を行ってもよいことは言うまでもない。
次に、本実施の形態による学習支援装置1の動作について、具体例を用いて説明する。なお、この具体例において、出題部19がユーザに対して問題を出題し、それに応じた解答を受け取り、その解答に応じたスコアをスコア対応情報記憶部14に蓄積する処理については、すでによく知られているeラーニングの処理であるため、その説明を省略する。
また、この具体例では、問題群タイプごとに、メタデータ項目が別々に設定されている場合について説明する。したがって、問題群タイプごとに算出された、メタデータ項目ごとの正答率と、すべての問題群タイプについて算出された、メタデータ項目ごとの正答率とは同じになる。
また、この具体例において、問題対応情報記憶部11では、図6で示される問題対応情報が記憶されているものとする。図6で示される問題対応情報では、問題IDと、問題情報と、正解と、解説情報とが対応付けられている。問題IDは、問題群タイプと、タイプ内問題IDとから構成されている。なお、この具体例において、例えば、問題群タイプが「TP01」であり、タイプ内問題IDが「001」である問題IDを、問題ID「TP01:001」と記載し、またその問題ID「TP01:001」で識別される問題のことを問題「TP01:001」と記載することがある。このことは、問題群ID等のその他のIDについても同様であるとする。また、問題情報には、ユーザに提示する画像ファイルと、音声ファイルと、選択対象であるScriptA〜Dが含まれている。また、正解は、正解のScriptを示すものである。また、解説情報は、解答時の注意事項等を含む解説である。なお、前述のように、問題対応情報に解答情報が含まれていなくてもよいことは言うまでもない。
また、この具体例において、問題群対応情報記憶部12及び問題群タイプ対応情報記憶部15では、図7で示される問題群対応情報が記憶されているものとする。図7で示される問題群対応情報では、問題群IDと、問題IDとが対応付けられている。その問題IDは、問題対応情報と同様に、問題群タイプと、タイプ内問題IDとから構成されている。したがって、図7で示されるように、問題群対応情報のうち、問題群IDと、問題群タイプとを対応付ける情報が、問題群タイプ対応情報となっている。そのため、この具体例では、問題群対応情報記憶部12と問題群タイプ対応情報記憶部15とは一体の記憶部として構成されており、問題群対応情報と問題群タイプ対応情報とは一体の情報として構成されている。例えば、図7の問題群対応情報では、問題群ID「E001」と、問題ID「TP01:001」、「TP01:002」、「TP01:003」等とが対応付けられている。したがって、問題群E001には、問題TP01:001から問題TP01:010までが含まれることが示されている。
また、この具体例において、メタデータ対応情報記憶部13では、図8で示されるメタデータ対応情報が記憶されているものとする。図8で示されるメタデータ対応情報は、問題IDと、メタデータとを対応付ける情報である。問題IDは、問題対応情報や問題群対応情報と同様に、問題群タイプと、タイプ内問題IDとから構成されている。また、メタデータは、メタデータ項目をグループ化するグループ情報と、メタデータ項目IDと、ウェイト情報と、メタデータ項目とを対応付けて有している。グループ情報は、メタデータ項目をグループ化する情報である。同じグループ情報を有するメタデータ項目は、同じグループに属することになる。この具体例では、グループ「具体的な英語力」と、グループ「テスト方略」とが存在することになる。グループ「具体的な英語力」は、英語に対する能力そのものに関するグループであり、グループ「テスト方略」は、解答のテクニックに関するグループである。この具体例では、図8で示されるように、ウェイト情報が「0」または「1」であるものとする。ウェイト情報「0」は、メタデータ項目に該当しないことを示す重みであり、ウェイト情報「1」は、メタデータ項目に該当することを示す重みである。例えば、図8のメタデータ対応情報では、問題ID「TP01:001」に対応するメタデータにおいて、メタデータ項目「様々な場所にあるモノの名前を知っている」に対応するウェイト情報が「1」であるため、問題TP01:001は、そのメタデータ項目「様々な場所にあるモノの名前を知っている」の属性を有していることが分かる。メタデータ項目「様々な場所にあるモノの名前を知っている」の属性を有していると言うことは、それに対応する問題TP01:001の解答が正解であった場合に、「様々な場所にあるモノの名前を知っている」という能力を有していることを示すものである。なお、メタデータ対応情報にメタデータ項目が含まれていなくてもよいことは言うまでもない。
また、この具体例において、スコア対応情報記憶部14では、図9で示されるスコア対応情報が記憶されているものとする。図9で示されるスコア対応情報は、解答を行った解答者(ユーザ)を識別するユーザIDと、解答の時間的な前後を知ることができる情報である解答日時と、問題群IDと、問題IDと、正誤を示すスコアとを対応付けて有する情報である。解答日時は、解答が行われた年月日と時刻とを示すものである。問題群IDは、ユーザが解答した問題群を識別する情報である。前述のように、解答は問題群ごとに行われる。問題IDは、他の情報と同様に、問題群タイプとタイプ内問題IDとから構成されている。また、スコア「1」は、正解であることを示し、スコア「0」は不正解であることを示すものとする。例えば、ユーザU001が2010年11月15日10時30分に解答した問題群E001については、問題TP01:001は正解、問題TP01:005は不正解となっている。
また、この具体例において、コース情報記憶部16では、図10で示されるコース情報が記憶されているものとする。図10で示されるコース情報は、学習コースを識別する学習コースIDと、レッスンIDと、ユニットIDと、問題群IDとを対応付けて有する情報である。例えば、学習コース「英語学習コース001」には、レッスン1,2,…が含まれており、各レッスンには、ユニット1,2,…が含まれている。また、各ユニットには、それぞれ問題群IDが対応付けられている。具体的には、学習コース「英語学習コース001」のレッスン1には、問題群E001,E027,E267,E603,E596が含まれている。なお、この具体例では、学習コースがレッスン、ユニットの2階層を有する場合について説明するが、そうでなくてもよいことは言うまでもない。学習コースが有する階層は、3階層以上であってもよく、1階層以下であってもよい。
また、この具体例において、学習アドバイス対応情報記憶部17及び項目表示表現対応情報記憶部18では、図11で示される情報が記憶されているものとする。図11で示される情報では、メタデータ項目IDと、メタデータ項目と、学習アドバイスと、項目表示表現とが対応付けられている。図11で示される情報のうち、メタデータ項目IDと、メタデータ項目と、学習アドバイスとを対応付ける情報が学習アドバイス対応情報となっており、メタデータ項目IDと、メタデータ項目と、項目表示表現とを対応付ける情報が項目表示表現対応情報となっている。そのため、この具体例では、学習アドバイス対応情報記憶部17と項目表示表現対応情報記憶部18とは一体の記憶部として構成されており、学習アドバイス対応情報と項目表示表現対応情報とは一体の情報として構成されている。なお、学習アドバイス対応情報や、項目表示表現対応情報には、メタデータ項目が含まれていなくてもよいことは言うまでもない。
次に、ユーザU001がマウス等を操作することによって、学習コース「英語学習コース001」に含まれる問題群の選択表示を行う旨の指示を情報処理装置2に入力したとする。すると、ユーザU001について学習コース「英語学習コース001」に含まれる問題群の選択表示を行う旨の指示が情報処理装置2から送信され、学習支援装置1で受信される。そして、問題群選択部24は、問題群の選択を行うタイミングであると判断し(ステップS101)、受信されたユーザID「U001」と、メタデータ項目ごとの正答率を算出する旨の指示とを、図示しない経路によって正答率算出部20に渡す。すると、正答率算出部20は、スコア対応情報記憶部14で記憶されている図9で示されるスコア対応情報を参照し、ユーザID「U001」に対応する問題IDとスコアとを取得する。なお、一の問題IDに対して2以上のスコアが存在する場合には、正答率算出部20は、解答日時を用いて、最新のスコアを取得する。その結果、問題IDと最新のスコアとの対応を示す情報が取得されたことになる。その取得された情報は、図示しない記録媒体において一時的に記憶されてもよい。他の情報が取得された場合も同様であるとする。また、正答率算出部20は、メタデータ対応情報記憶部13で記憶されている図8で示されるメタデータ対応情報を参照し、スコア対応情報から取得した問題IDに対応するメタデータ項目IDとウェイト情報との対応を取得する。そして、図12で示されるように、正答率算出部20は、まずメタデータ項目1−1−1について、問題IDごとに、その問題IDに対応するスコアと、その問題IDに対応するウェイト情報とを乗算した値である加重スコアを算出する。次に、正答率算出部20は、メタデータ項目1−1−1について、ウェイト情報の合計と、加重スコアの合計とを算出する。ここでは、ウェイト情報の合計が「15」となり、加重スコアの合計が「12」となったとする。すると、正答率算出部20は、加重スコアの合計「12」をウェイト情報の合計「15」で割ることによって、正答率「0.8」を算出し、その正答率をメタデータ項目ID「1−1−1」に対応付けて正答率記憶部21に蓄積する。正答率算出部20は、この処理をすべてのメタデータ項目に対して実行する(ステップS102)。その結果、正答率記憶部21では、図13で示されるように、メタデータ項目IDと正答率とを対応付けて有する情報が記憶されることになる。なお、図13で示される情報は、ユーザU001のものであると分かるように、ユーザID「U001」に対応付けられて記憶されるものとする。また、その図13の情報がいつ算出されたものかが分かるように、その算出日時をも対応付けられて記憶されるものとする。
次に、メタデータ項目特定部22は、図13で示される正答率を用いてメタデータ項目の特定を行う(ステップS103)。この具体例では、メタデータ項目特定部22が、図14で示される正答率の順位と、しきい値とを対応付けて有する情報を図示しない記録媒体で保持しており、そのしきい値を用いて最大3個のメタデータ項目を特定するものとする。すなわち、図4(b)のフローチャートの処理が実行されることになり、N=3に設定されていることになる。具体的には、メタデータ項目特定部22は、図13の各レコードを正答率の昇順となるようにソートし(ステップS201)、正答率の最小値から3個のレコードを特定する(ステップS202)。その3個のレコードは、次のようであったとする。
メタデータ項目ID 正答率
6−1−2 0.2
7−2−9 0.3
1−1−3 0.4
すると、メタデータ項目特定部22は、まずメタデータ項目6−1−2の正答率「0.2」が、ワースト1位に対応するしきい値「0.7」未満であるかどうか判断し(ステップS301,S302)、この場合は正答率がしきい値未満であるため、メタデータ項目ID「6−1−2」を正答率の低いメタデータ項目IDとしてメタデータ項目記憶部23に蓄積する(ステップS303)。このような処理を他の2個のメタデータ項目についても行うことによって、3個のメタデータ項目のすべてが、正答率の低いメタデータ項目として特定されることになる(ステップS302〜S305)。その結果、メタデータ項目記憶部23では、図15で示される3個のメタデータ項目IDが記憶されることになる。
次に、問題群選択部24は、図15で示されるメタデータ項目IDを用いて、そのメタデータ項目IDで識別されるメタデータ項目の問題群ごとの比率を算出する。具体的には、問題群選択部24は、問題群対応情報記憶部12で記憶されている図7で示される問題群対応情報を参照し、問題群IDと、問題IDとの対応を取得する。また、問題群選択部24は、ある問題群IDに対応する複数の問題IDに関して、メタデータ対応情報記憶部13で記憶されている図8で示されるメタデータ対応情報を参照し、その複数の問題IDにそれぞれ対応するメタデータ項目1−1−3、6−1−2、7−2−9のウェイト情報を取得する。そして、問題群選択部24は、その3個のメタデータ項目ごとのウェイト情報の合計を、その問題群に含まれる問題数で割ることによって、比率を算出する。図16は、問題群E002に関する比率の算出について説明するための図である。図16で示されるように、問題群選択部24は、問題群E002に含まれる問題数「10」を算出する。これは、問題群E002に対応する問題IDの個数をカウントすることによって得られる。また、問題群選択部24は、メタデータ項目1−1−3、6−1−2、7−2−9のそれぞれについてウェイト情報の合計「4」、「0」、「0」を算出し、その合計を問題数「10」で割ることによって、問題群E002に各メタデータ項目の属性を有する問題が含まれる比率を算出する。その結果、問題群E002の場合、メタデータ項目1−1−3の属性を有する問題の比率は「0.4」であり、メタデータ項目6−1−2の属性を有する問題の比率は「0」であり、メタデータ項目7−2−9の属性を有する問題の比率は「0」となった。問題群選択部24は、この処理をすべての問題群について行う。その結果、図17で示されるように、問題群IDと、メタデータ項目1−1−3の比率と、メタデータ項目6−1−2の比率と、メタデータ項目7−2−9の比率とを対応付けて有する情報が得られる。問題群選択部24は、その情報を参照し、各メタデータ項目の比率ごとに、比率があらかじめ設定されているしきい値「0.5」よりも高い問題群IDを選択する。この具体例では、メタデータ項目1−1−3については、比率が0.6である問題群ID「E003」が選択され、メタデータ項目6−1−2については、比率が0.7である問題群ID「E603」が選択され、メタデータ項目7−2−9については、比率が0.6である問題群ID「E689」が選択されたとする(ステップS104)。すると、出力部26は、その問題群ID「E003」、「E603」、「E689」を出題部19に渡す(ステップS105)。出題部19は、選択された問題群IDを受け取ると、図18で示されるように、問題群の選択表示において、選択された問題群IDに対応する図形を推奨する図形に変更して表示する。図18では、図10で示される「英語学習コース001」に関する問題群の選択表示がなされており、レッスンが縦方向であり、ユニットが横方向であるテーブル形式で表示されている。網掛けの星印はフルスコア(満点)の問題群に対応し、白抜きの星印はまだ学習していない問題群に対応し、塗りつぶしの星印はフルスコアではない学習済みの問題群に対応し、背景に網掛けである星印は問題群選択部24が選択した問題群、すなわち、ユーザの正答率が低かったメタデータ項目に該当する問題を多く有する問題群に対応している。例えば、図10で示されるコース情報を参照すると、選択された問題群ID「E603」は、レッスン1,ユニット4の問題群であることが分かる。したがって、図18で示されるように、レッスン1,ユニット4に対応する問題群のセルの背景が、推奨の問題群であることを示す網掛けとなっている。したがって、ユーザが、その推奨の問題群を解くことによって、苦手な属性を克服していくことができるようになると考えられる。
次に、ユーザがマウスを操作することにより、図18の表示において、「アドバイス」ボタンをクリックしたとする。すると、ユーザU001について学習アドバイスの表示を行う旨の指示が情報処理装置2から送信され、学習支援装置1で受信される。そして、出力部26は、学習アドバイスを出力するタイミングであると判断し(ステップS106)、受信されたユーザID「U001」と、問題群タイプごとに、メタデータ項目ごとの正答率を算出する旨及び問題群タイプごとの正答率を算出する旨の指示とを図示しない経路によって正答率算出部20に渡す。すると、正答率算出部20は、正答率記憶部21を参照し、すでにユーザU001のメタデータ項目ごとの最近の正答率が記憶されているため、メタデータ項目ごとの正答率の算出は行わないものとする。そして、正答率算出部20は、問題群タイプごとの正答率の算出を行う。すなわち、正答率算出部20は、スコア対応情報記憶部14で記憶されている図9で示されるスコア対応情報を参照し、ユーザID「U001」に対応する問題IDとスコアとを取得する。なお、一の問題IDに対して2以上のスコアが存在する場合には、正答率算出部20は、解答日時を用いて、最新のスコアを取得する。その結果、問題IDと最新のスコアとの対応を示す情報が取得されたことになる。次に、正答率算出部20は、問題群タイプごとに、問題数をカウントし、スコアの合計を算出して、その問題群タイプの正答率(=スコアの合計/問題数)を算出する。例えば、図19で示されるように、問題群タイプTP01の場合には、ユーザU001が解答済みの問題数が150であり、各問題に対応するスコアの合計が108であったとする。すると、正答率は、0.72(=108/150)となる。正答率算出部20は、すべての問題群タイプについて正答率を算出し、図20で示されるような、問題群タイプと、その問題群タイプの正答率とを対応付けて有する情報を正答率記憶部21に蓄積する(ステップS107)。なお、この具体例では、スコア対応情報に、そのスコア対応情報に含まれる問題群IDに関する問題群対応情報や問題群タイプ対応情報が含まれていたため、正答率算出部20は、問題群対応情報記憶部12や問題群タイプ対応情報記憶部15にアクセスしないで問題群タイプごとの正答率の算出を行ったが、そうでない場合には、正答率算出部20は、問題群対応情報記憶部12や問題群タイプ対応情報記憶部15で記憶されている問題群対応情報等を参照して、問題群タイプごとの正答率の算出を行うことになる。
次に、メタデータ項目特定部22は、図13で示されるメタデータ項目ごとの正答率と、図20で示される問題群タイプごとの正答率とを用いて、メタデータ項目の特定を行う(ステップS108)。この具体例では、問題群タイプの正答率が0.8未満である場合に、その問題群タイプに対応する正答率が最も低いメタデータ項目を、グループ「具体的な英語力」、「テスト方略」ごとに特定するものとする。すなわち、M=1であるとする。具体的には、メタデータ項目特定部22は、図20の1番目のレコードを参照し、1番目の問題群タイプTP01の正答率0.72が0.8未満かどうか判断する(ステップS401,S402)。この場合には、その正答率がしきい値未満であるため、メタデータ項目特定部22は、メタデータ対応情報記憶部13で記憶されている図8で示されるメタデータ対応情報を参照し、問題群タイプTP01に対応するメタデータ項目を、グループ「具体的な英語力」、「テスト方略」ごとに取得する(ステップS403)。そして、メタデータ項目特定部22は、そのグループごとに、メタデータ項目に対応する正答率を、図13で示されるメタデータ項目ごとの正答率を用いて取得する。その後、メタデータ項目特定部22は、グループごとに、そのメタデータ項目に対応する正答率の昇順となるようにソートを行い(ステップS404)、最も正答率の低いメタデータ項目をそれぞれグループごとに特定する(ステップS405)。ここでは、グループ「具体的な英語力」においてはメタデータ項目1−1−3が特定され、グループ「テスト方略」においてはメタデータ項目1−2−7が特定されたとする。すると、メタデータ項目特定部22は、それらのメタデータ項目ID「1−1−3」、「1−2−7」を問題群タイプTP01に対応付けてメタデータ項目記憶部23に蓄積する。なお、メタデータ項目記憶部23は、この処理をすべての問題群タイプに対して実行する(ステップS402〜S407)。その結果、メタデータ項目記憶部23では、図21で示されるように、問題群タイプと、グループ「具体的な英語力」のメタデータ項目IDと、グループ「テスト方略」のメタデータ項目IDとを対応付けて有する情報が記憶されることになる。なお、図21で示されるように、問題群タイプTP02,TP03,TP04については、正答率が0.8以上であるため、メタデータ項目の特定が行われていない。
その後、出力部26は、メタデータ項目記憶部23で記憶されている図21の情報を参照し、学習アドバイス対応情報記憶部17で記憶されている図11で示される学習アドバイス対応情報を用いて、特定されたメタデータ項目に対応する学習アドバイスを取得する。また、出力部26は、図示しない経路によって、正答率記憶部21から、図20の情報を取得する。そして、出力部26は、問題群タイプごとに、その正答率と、学習アドバイスとを対応付けて表示するテーブルを、グループごとに表示する画面を構成し、その画面をユーザU001の情報処理装置2に送信する(ステップS109)。また、その画面において、学習アドバイスのない問題群タイプについては、出力部26は、図20の情報を参照し、9割以上の正答率である場合には、学習アドバイスとして「完璧です。」を表示し、8割以上9割未満の正答率である場合には、学習アドバイスとして「問題ありません。」を表示するものとする。そして、情報処理装置2において、図22で示される表示が行われる。図22において、問題群タイプは、パートとして表示されている。また、正答率は、100倍されて総合スコアとして表示されている。また、学習アドバイスは、コメントとして表示されている。また、メタデータ項目のグループ「具体的な英語力」に応じた学習アドバイスは、英語力のテーブルに表示されており、グループ「テスト方略」に応じた学習アドバイスは、解答のコツのテーブルに表示されている。ユーザU001は、この表示を見ることによって、各パート(問題群タイプ)について、どのように学習を行えばよいのかを知ることができるようになる。なお、出力部26は、あらかじめ図示しない記録媒体で保持しているテンプレートに、正答率や、学習アドバイス等を追加ことによって、図22で示される画面を構成してもよい。他の画面についても同様である。その画面は、例えば、HTMLやXML等のマークアップ言語で記述されるものであってもよい。そのようなマークアップ言語でき記述される画面の情報を構成する方法はすでによく知られているため、その詳細な説明を省略する。
次に、ユーザU001がマウスを操作することにより、図22の表示において、「詳細分析」ボタンをクリックしたとする。すると、ユーザU001について項目表示表現に関する表示を行う旨の指示が情報処理装置2から送信され、学習支援装置1で受信される。そして、項目表示表現特定部25は、ユーザU001について、項目表示表現の特定を行うタイミングであると判断する(ステップS110)。また、項目表示表現特定部25は、スコア対応情報記憶部14で記憶されている図9で示されるスコア対応情報を参照し、ユーザID「U001」に対応するすべての問題IDとスコアとを取得する。その後、項目表示表現特定部25は、取得した各問題IDについて、重複している個数、すなわち、解答回数をカウントする。その結果、問題IDと、解答回数とを対応付ける情報が特定されることになる。次に、項目表示表現特定部25は、メタデータ対応情報記憶部13で記憶されている図8で示されるメタデータ対応情報を参照し、スコア対応情報から取得した問題IDに対応するメタデータ項目IDとウェイト情報との対応を取得する。そして、図23で示されるように、項目表示表現特定部25は、まずメタデータ項目1−1−1について、問題IDごとに、その問題IDに対応する解答回数と、その問題IDに対応するウェイト情報とを乗算した値である加重回数を算出する。次に、項目表示表現特定部25は、メタデータ項目1−1−1について、加重回数の合計を算出する。ここでは、加重回数の合計が「26」となったとする。この加重回数の合計がメタデータ項目1−1−1に対応する解答回数である。項目表示表現特定部25は、この処理をすべてのメタデータ項目に対して実行する。その結果、項目表示表現特定部25は、メタデータ項目IDと、解答回数とを対応付ける情報を取得することができる。そして、項目表示表現特定部25は、その情報を解答回数の降順となるようにソートし、解答回数の多い方から5個のメタデータ項目IDを特定する。すなわち、この具体例では、解答回数が多いことを示す条件が、解答回数が多い方から5個以内であることになっているものとする。なお、その取得されたメタデータ項目IDは、図24で示されるものであったとする。すると、項目表示表現特定部25は、項目表示表現対応情報記憶部18で記憶されている図11で示される項目表示表現対応情報を参照し、図24で示される各メタデータ項目に対応する項目表示表現を取得する(ステップS111)。また、項目表示表現特定部25は、その取得した各メタデータ項目IDに対応するユーザU001の正答率と他のユーザの正答率とを読み出す。そして、項目表示表現特定部25は、図24のメタデータ項目IDごとに、ユーザU001の正答率の順位を算出し、正答率の平均を算出する。そして、項目表示表現特定部25は、図24の各メタデータ項目IDに対応する、項目表示表現と、ユーザU001の正答率と、平均と、ユーザU001の順位とを出力部26に渡す。すると、出力部26は、図24のメタデータ項目IDごとに、項目表示表現と、ユーザU001の正答率と、平均と、ユーザU001の順位とを対応付けて表示する画面を構成し、その画面をユーザU001の情報処理装置2に送信する(ステップS112)。すると、ユーザU001の情報処理装置2において、図25で示される表示が行われる。図25において、項目表示表現は項目として表示されている。また、正答率は100倍されてスコアとして表示されている。ユーザU001は、この表示を見ることによって、多く解答した各メタデータ項目について、自分のスコアと、全体の平均や、全体の中での順位等を知ることができる。なお、この平均や順位は、例えば、ユーザU001が属するクラスや学校における平均や順位であってもよく、あるいは、解答を行ったすべてのユーザにおける平均や順位であってもよい。
なお、この具体例では、ウェイト情報が0か1の値である場合について説明したが、前述のように、ウェイト情報は、その中間の値を示すものであってもよい。例えば、ウェイト情報は、0から1までの数値であってもよい。その場合には、例えば、メタデータ対応情報は、図26で示されるものとなる。図26において、例えば、問題TP01:001は、メタデータ項目1−1−4のウェイト情報が「0.6」となっている。このような場合には、メタデータ項目ごとの正答率の算出において、図27で示されるように、ウェイト情報が0でなかった場合にも、加重スコアがスコアよりも小さくなることがある。なお、正答率を算出する方法自体は、ウェイト情報が0か1の値であっても、ウェイト情報が0から1までの数値であっても同様である。また、図28や図29で示されるように、メタデータ項目ごとの比率を算出する場合や、メタデータ項目ごとの解答回数を算出する場合にも、ウェイト情報の示す重みの程度に応じた比率や解答回数が算出される。なお、それらの場合にも、算出の方法自体は、ウェイト情報が0か1の値であっても、ウェイト情報が0から1までの数値であっても同様である。
また、正答率や、比率、解答回数等の算出方法は、この具体例で説明した算出方法に限定されるものではなく、結果として同様の算出結果が得られるのであれば、その他の方法を用いて算出してもよいことは言うまでもない。
以上のように、本実施の形態による学習支援装置1によれば、ユーザの解答に応じたスコア対応情報を用いることによって、ユーザが苦手とする問題の属性を特定し、その属性に該当する問題を多く含む問題群をユーザに提示することができるようになる。したがって、その提示された問題群を学習することによって、ユーザは、苦手な属性の学習を効率よく行うことができるようになり、その苦手な属性を克服していくことができるようになる。また、出力部26が、問題群タイプごとに正答率の低いメタデータ項目に対応する学習アドバイスを出力することによって、ユーザは、どのような学習を行っていけばよいのかを知ることができるようになる。そして、その学習アドバイスに応じた学習を行うことによって、苦手な属性を克服していくことができるようになる。また、解答回数の多いメタデータ項目については、項目表示表現と、最新のスコアとが表示されることにより、ユーザは、解答回数の多いメタデータ項目ごとに自分がどれぐらいのスコアをとっているのかを知ることができるようになる。
なお、本実施の形態において、問題群の選択を行う場合にも、正答率算出部20は、問題群タイプごとに、メタデータ項目ごとの正答率を算出し、メタデータ項目特定部22は、問題群タイプごとに、正答率の低いメタデータ項目を特定し、問題群選択部24は、問題群タイプごとに、その特定されたメタデータ項目の比率の高い問題群を選択し、出力部26は、その選択結果を問題群タイプごとに出力してもよい。
また、本実施の形態では、学習支援装置1において項目表示表現等の出力を行う場合について説明したが、そうでなくてもよい。すなわち、項目表示表現等の出力が行われなくてもよい。その場合には、学習支援装置1は、項目表示表現対応情報記憶部18や、項目表示表現特定部25を備えていなくてもよい。
また、本実施の形態では、メタデータ項目がグループ化されており、メタデータ項目特定部22が問題群タイプごとに正答率の低いメタデータ項目を特定する際に、そのグループごとに、正答率の低いメタデータ項目を特定する場合について説明したが、そうでなくてもよい。メタデータ項目がグループ化されているかどうかにかかわらず、メタデータ項目特定部22は、グループに関係なく、問題群タイプごと正答率の低いメタデータ項目を特定してもよい。
また、本実施の形態では、メタデータ項目特定部22が問題群タイプごとに正答率の低いメタデータ項目を特定する際に、正答率が低い問題群タイプについて、正答率の低いメタデータ項目の特定を行う場合について説明したが、そうでなくてもよい。問題群タイプの正答率に関わらず、問題群タイプごとに正答率の低いメタデータ項目を特定してもよい。この場合には、すべての問題群タイプについて、正答率の低いメタデータ項目の特定が行われることになる。
また、本実施の形態では、学習支援装置1が問題群の選択と、学習アドバイスの出力との両方を行う場合について説明したが、そうでなくてもよい。学習支援装置1は、一方の処理のみを行うものであってもよい。学習支援装置1が問題群の選択を行うものである場合には、学習支援装置1は、例えば、問題群対応情報記憶部12と、メタデータ対応情報記憶部13と、スコア対応情報記憶部14と、正答率算出部20と、メタデータ項目特定部22と、問題群選択部24と、出力部26とを備えたものであってもよい。また、学習支援装置1が学習アドバイスの出力を行うものである場合には、学習支援装置1は、例えば、問題群対応情報記憶部12と、メタデータ対応情報記憶部13と、スコア対応情報記憶部14と、問題群タイプ対応情報記憶部15と、学習アドバイス対応情報記憶部17と、正答率算出部20と、メタデータ項目特定部22と、出力部26とを備えたものであってもよい。
また、本実施の形態では、学習支援装置1が問題の提示や、その提示に対応する解答の受け付け、その解答の受け付けに対応するスコアの登録等を行う場合について説明したが、そうでなくてもよい。そのような問題の提示等を行わない場合には、学習支援装置1は、問題対応情報記憶部11や、コース情報記憶部16、出題部19を備えていなくてもよい。
また、上記実施の形態では、学習支援装置1がサーバである場合について説明したが、学習支援装置1は、スタンドアロンの装置であってもよい。
また、上記実施の形態において、各処理または各機能は、単一の装置または単一のシステムによって集中処理されることによって実現されてもよく、あるいは、複数の装置または複数のシステムによって分散処理されることによって実現されてもよい。
また、上記実施の形態において、各構成要素間で行われる情報の受け渡しは、例えば、その情報の受け渡しを行う2個の構成要素が物理的に異なるものである場合には、一方の構成要素による情報の出力と、他方の構成要素による情報の受け付けとによって行われてもよく、あるいは、その情報の受け渡しを行う2個の構成要素が物理的に同じものである場合には、一方の構成要素に対応する処理のフェーズから、他方の構成要素に対応する処理のフェーズに移ることによって行われてもよい。
また、上記実施の形態において、各構成要素が実行する処理に関係する情報、例えば、各構成要素が受け付けたり、取得したり、選択したり、生成したり、送信したり、受信したりした情報や、各構成要素が処理で用いるしきい値や数式、アドレス等の情報等は、上記説明で明記していない場合であっても、図示しない記録媒体において、一時的に、あるいは長期にわたって保持されていてもよい。また、その図示しない記録媒体への情報の蓄積を、各構成要素、あるいは、図示しない蓄積部が行ってもよい。また、その図示しない記録媒体からの情報の読み出しを、各構成要素、あるいは、図示しない読み出し部が行ってもよい。
また、上記実施の形態において、各構成要素等で用いられる情報、例えば、各構成要素が処理で用いるしきい値やアドレス、各種の設定値等の情報がユーザによって変更されてもよい場合には、上記説明で明記していない場合であっても、ユーザが適宜、それらの情報を変更できるようにしてもよく、あるいは、そうでなくてもよい。それらの情報をユーザが変更可能な場合には、その変更は、例えば、ユーザからの変更指示を受け付ける図示しない受付部と、その変更指示に応じて情報を変更する図示しない変更部とによって実現されてもよい。その図示しない受付部による変更指示の受け付けは、例えば、入力デバイスからの受け付けでもよく、通信回線を介して送信された情報の受信でもよく、所定の記録媒体から読み出された情報の受け付けでもよい。
また、上記実施の形態において、学習支援装置1に含まれる2以上の構成要素が通信デバイスや入力デバイス等を有する場合に、2以上の構成要素が物理的に単一のデバイスを有してもよく、あるいは、別々のデバイスを有してもよい。
また、上記実施の形態において、各構成要素は専用のハードウェアにより構成されてもよく、あるいは、ソフトウェアにより実現可能な構成要素については、プログラムを実行することによって実現されてもよい。例えば、ハードディスクや半導体メモリ等の記録媒体に記録されたソフトウェア・プログラムをCPU等のプログラム実行部が読み出して実行することによって、各構成要素が実現され得る。なお、上記実施の形態における学習支援装置1を実現するソフトウェアは、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、複数の問題を含む問題群を識別する問題群IDと、問題群IDで識別される問題群に含まれる各問題をそれぞれ識別する複数の問題IDとを対応付けて有する情報である問題群対応情報が複数記憶される問題群対応情報記憶部と、問題IDと、問題IDで識別される問題の属性をそれぞれ示す複数のメタデータ項目を特定するメタデータとを対応付けて有する情報であるメタデータ対応情報が複数記憶されるメタデータ対応情報記憶部と、問題IDと、問題IDで識別される問題に対応する解答の正誤に応じたスコアとを対応付けて有する情報であるスコア対応情報が複数記憶されるスコア対応情報記憶部とにアクセス可能なコンピュータを、複数のメタデータ対応情報と、複数のスコア対応情報とを用いて、メタデータ項目ごとの正答率を算出する正答率算出部、正答率算出部が算出した正答率を用いて、正答率が条件を満たすほど低いメタデータ項目を特定するメタデータ項目特定部、複数の問題群対応情報と、複数のメタデータ対応情報とを用いて、メタデータ項目特定部が特定したメタデータ項目を有する問題の比率が条件を満たすほど高い問題群を選択する問題群選択部、問題群選択部による選択結果を出力する出力部として機能させるためのプログラムである。
また、上記実施の形態における学習支援装置1を実現するソフトウェアは、以下のようなプログラムであってもよい。つまり、このプログラムは、複数の問題を含む問題群を識別する問題群IDと、問題群IDで識別される問題群に含まれる各問題をそれぞれ識別する複数の問題IDとを対応付けて有する情報である問題群対応情報が複数記憶される問題群対応情報記憶部と、問題群IDと、問題群IDで識別される問題群のタイプである問題群タイプとを対応付けて有する情報が複数記憶される問題群タイプ対応情報記憶部と、問題IDと、問題IDで識別される問題の属性をそれぞれ示す複数のメタデータ項目を特定するメタデータとを対応付けて有する情報であるメタデータ対応情報が複数記憶されるメタデータ対応情報記憶部と、問題IDと、問題IDで識別される問題に対応する解答の正誤に応じたスコアとを対応付けて有する情報であるスコア対応情報が複数記憶されるスコア対応情報記憶部と、メタデータ項目を識別するメタデータ項目IDと、メタデータ項目IDで識別されるメタデータ項目に対応する学習者へのアドバイスである学習アドバイスとを対応付けて有する情報である学習アドバイス対応情報が複数記憶される学習アドバイス対応情報記憶部とにアクセス可能なコンピュータを、複数のメタデータ対応情報と、複数のスコア対応情報とを用いて、問題群タイプごとに、メタデータ項目ごとの正答率を算出する正答率算出部、複数の問題群対応情報と、複数の問題群タイプ対応情報と、複数のメタデータ対応情報と、正答率算出部が算出した正答率とを用いて、問題群タイプごとに正答率が条件を満たすほど低いメタデータ項目を特定するメタデータ項目特定部、複数の学習アドバイス対応情報を用いて、問題群タイプごとに、メタデータ項目特定部が特定したメタデータ項目に対応する学習アドバイスを出力する出力部として機能させるためのプログラムである。
なお、上記プログラムにおいて、上記プログラムが実現する機能には、ハードウェアでしか実現できない機能は含まれない。例えば、情報を出力する出力部などにおけるモデムやインターフェースカードなどのハードウェアでしか実現できない機能は、上記プログラムが実現する機能には少なくとも含まれない。
また、このプログラムは、サーバなどからダウンロードされることによって実行されてもよく、所定の記録媒体(例えば、CD−ROMなどの光ディスクや磁気ディスク、半導体メモリなど)に記録されたプログラムが読み出されることによって実行されてもよい。また、このプログラムは、プログラムプロダクトを構成するプログラムとして用いられてもよい。
また、このプログラムを実行するコンピュータは、単数であってもよく、複数であってもよい。すなわち、集中処理を行ってもよく、あるいは分散処理を行ってもよい。
図30は、上記プログラムを実行して、上記実施の形態による学習支援装置1を実現するコンピュータの外観の一例を示す模式図である。上記実施の形態は、コンピュータハードウェア及びその上で実行されるコンピュータプログラムによって実現されうる。
図30において、コンピュータシステム900は、CD−ROM(Compact Disk Read Only Memory)ドライブ905、FD(Floppy(登録商標) Disk)ドライブ906を含むコンピュータ901と、キーボード902と、マウス903と、モニタ904とを備える。
図31は、コンピュータシステム900の内部構成を示す図である。図31において、コンピュータ901は、CD−ROMドライブ905、FDドライブ906に加えて、MPU(Micro Processing Unit)911と、ブートアッププログラム等のプログラムを記憶するためのROM912と、MPU911に接続され、アプリケーションプログラムの命令を一時的に記憶すると共に、一時記憶空間を提供するRAM(Random Access Memory)913と、アプリケーションプログラム、システムプログラム、及びデータを記憶するハードディスク914と、MPU911、ROM912等を相互に接続するバス915とを備える。なお、コンピュータ901は、通信回線への接続を提供する図示しないネットワークカードを含んでいてもよい。
コンピュータシステム900に、上記実施の形態による学習支援装置1の機能を実行させるプログラムは、CD−ROM921、またはFD922に記憶されて、CD−ROMドライブ905、またはFDドライブ906に挿入され、ハードディスク914に転送されてもよい。これに代えて、そのプログラムは、図示しないネットワークを介してコンピュータ901に送信され、ハードディスク914に記憶されてもよい。プログラムは実行の際にRAM913にロードされる。なお、プログラムは、CD−ROM921やFD922、またはネットワークから直接、ロードされてもよい。
プログラムは、コンピュータ901に、上記実施の形態による学習支援装置1の機能を実行させるオペレーティングシステム(OS)、またはサードパーティプログラム等を必ずしも含んでいなくてもよい。プログラムは、制御された態様で適切な機能(モジュール)を呼び出し、所望の結果が得られるようにする命令の部分のみを含んでいてもよい。コンピュータシステム900がどのように動作するのかについては周知であり、詳細な説明は省略する。
また、本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることは言うまでもない。