JP2014089443A - 文字音読指導装置および文字音読指導プログラム - Google Patents

文字音読指導装置および文字音読指導プログラム Download PDF

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達也 小枝
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Abstract

【課題】指導者に大きな負担をかけることなく、手軽かつ継続的に音読を訓練する。
【解決手段】情報を表示する表示部18と、音声を出力する出力部20と、入力指示を受け付ける入力部19と、表示部18及び出力部20を制御する制御部11とを備え、制御部11は、文字群の中から音読用文字を順次選択して、表示部18に表示させ、音読用文字を表示部18に表示してから所定時間経過後に、音読用文字の正しい発音を出力部20から出力させ、音読用文字の表示後に、入力部19を介して、表示された音読用文字に対して使用者による適切な音読がなされたか否かを示す判定結果の入力を受け付ける。
【選択図】図1

Description

本発明は、使用者に文字の音読を指導する文字音読指導装置および文字音読指導プログラムであって、例えば、ディスレクシアの児童等への文字の音読指導に好適な文字音読指導装置および文字音読指導プログラムに関する。
ディスレクシアと称される発達障害が知られている。ディスレクシアは、特異的読字障害とも称される疾患で、知的能力及び一般的な理解能力などに特に異常がないにも関わらず、文字の読み書き学習に著しい困難を抱える障害のことをいう。児童がディスレクシアを有する場合、読字障害に始まって、後に学業不振が現れ、二次的な学校不適応を招く。ディスレクシアの人口発生率は、平仮名で約1%、漢字で約数%である。ディスレクシアの医学的な治療法は未だ開発されておらず、音読などの訓練により読字能力を向上させることが求められている。
従来の音読支援装置として、特許文献1のものが知られている。特許文献1の音読支援装置は、文章を表示画面上に表示する文章表示手段と、使用者が音読したときの音声を受け付ける音声受付手段と、受け付けられた音声を認識する音声認識手段と、使用者による音読結果を採点する採点手段とを備えている。特許文献1の音読支援装置は、使用者の音読結果を採点することによって継続的な音読の練習を支援することができる。
特開2005−274830号公報
しかし、特許文献1の音読支援装置は、音読の評価を主目的とするものであるから、使用者に正しい音読方法を指導するという教育的配慮に欠けている。すなわち、児童等に対して音読を教育的に指導するためには、特許文献1の装置のように音読の結果を評価するだけでは不十分であり、使用者に正しい読み方をフィードバックしたり、学習の進展に伴って指導内容を変えたりするなどのきめ細やかな配慮が必要となる。
このような配慮を指導者によるマンツーマン教育等に求めたのでは、指導者の指導負担が大きく、学習者にとっても場所的・時間的制約等が大きくなることから、継続的な指導による読字能力の大幅な向上を期待することが困難である。ディスレクシアの改善には長期の音読訓練が必要であり、指導者にとっても学習者にとっても大きな負担なく手軽に音読指導を実現することが強く望まれていた。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、指導者に大きな負担をかけることなく、手軽かつ継続的に音読を訓練することのできる文字音読指導装置および文字音読指導プログラムを提供することにある。
実施の態様において、情報を表示する表示部と、音声を出力する音声出力部と、入力指示を受け付ける入力部と、前記表示部及び前記音声出力部を制御する制御部とを備え、前記制御部は、文字群の中から音読用文字を順次選択して、前記表示部に表示させ、前記音読用文字を前記表示部に表示してから所定時間経過後に、前記音読用文字の正しい発音を前記音声出力部から出力させ、前記音読用文字の表示後に、前記入力部を介して、前記表示された音読用文字に対して使用者による適切な音読がなされたか否かを示す判定結果の入力を受け付ける文字音読指導装置が提供される。
実施の態様において、情報を表示する表示部と、音声を入力する音声入力部と、音声を出力する音声出力部と、前記表示部及び前記音声出力部を制御する制御部とを備え、前記制御部は、文字群の中から音読用文字を順次選択して、前記表示部に表示させ、前記音読用文字を前記表示部に表示してから所定時間経過後に、前記音読用文字の正しい発音を前記音声出力部から出力させ、前記音読用文字の表示後に、前記音声入力部を介して入力した音声に基づき、前記表示された音読用文字に対して使用者による適切な音読がなされたか否かを判定する文字音読指導装置が提供される。
実施の態様において、コンピュータを文字音読指導装置として動作させるためのプログラムであって、コンピュータの制御部に、文字群の中から音読用文字を順次選択して、表示部に表示させる機能と、前記音読用文字を前記表示部に表示してから所定時間経過後に、前記音読用文字の正しい発音を音声出力部から出力させる機能と、前記音読用文字の表示後に、入力部を介して、前記表示された音読用文字に対して使用者による適切な音読がなされたか否かを示す判定結果の入力を受け付ける機能とを、実行させる文字音読指導プログラムが提供される。
実施の態様において、コンピュータを文字音読指導装置として動作させるためのプログラムであって、コンピュータの制御部に、文字群の中から音読用文字を順次選択して、表示部に表示させる機能と、前記音読用文字を前記表示部に表示してから所定時間経過後に、前記音読用文字の正しい発音を音声出力部から出力させる機能と、前記音読用文字の表示後に、音声入力部を介して入力した音声に基づき、前記表示された音読用文字に対して使用者による適切な音読がなされたか否かを判定する機能とを、実行させる文字音読指導プログラムが提供される。
本発明によれば、指導者に大きな負担をかけることなく、手軽かつ継続的に音読を訓練することができる。
第1の実施形態の文字音読指導装置の構成を示すブロック図 文字音読指導装置の表示画面例を示す図 文字音読指導装置の表示画面例を連続的に示す図 文字音読指導装置の制御処理フローを示すフローチャート 文字音読指導装置による指導効果を示すグラフ 文字音読指導装置による指導効果を示すグラフ 文字音読指導装置による指導効果を示すグラフ 第2の実施形態の文字音読指導装置の構成を示すブロック図 文字音読指導装置の制御処理フローを示すフローチャート 文字音読指導装置のネットワークによる接続構成を示す図 音読指導装置を用いた音読指導の対象となった外国人児童の概要を示す表 図11の外国人児童の2つのグループG1,G2に対して実施した音読検査の結果を示す表 1回目及び2回目の音読検査における、直音の誤読回数の平均値の変化を示すグラフ 3回目及び4回目の音読検査における、直音の音読所要時間の平均値の変化を示すグラフ 3回目及び4回目の音読検査における、グループG1の直音及び非単語の音読所要時間の平均値の変化を示すグラフ
以下、添付の図面を参照して、文字音読指導装置を説明する。
[第1の実施形態]
[1−1.文字音読指導装置の構成]
図1を参照して、本実施形態の文字音読指導装置の構成について説明する。同図に示されるように、文字音読指導装置10は、制御部11、表示部18、入力部19、出力部20、記憶部21、通信I/F(インタフェース)25、機器I/F(インタフェース)26を備えている。
制御部11は、文字音読指導装置10の動作全体を司るコントローラである。制御部11は、各種演算処理を実行する中央演算装置等のプロセッサから構成される。制御部11は、記憶部21に格納された制御プログラムを呼び出して実行することにより、文字音読指導装置10における各種の制御を実現する。制御部11は、表示部18の表示内容を制御する表示制御部12を内部の機能ブロックとして備えている。
表示部18は、表示制御部12の制御に基づいて、使用者に対し任意の情報を表示する表示装置である。表示部18は、液晶ディスプレイやプラズマディスプレイ等により構成される。
入力部19は、使用者からの入力指示を受け付ける入力用インタフェースである。入力部19は、使用者から受け付けた入力指示や操作の内容を電気信号に変換して制御部11に伝達する。入力部19としては、マウス、キーボード、タッチパネル、ボタン等、任意の入力用インタフェースを適宜組み合わせて用いることができる。
出力部20は、制御部11の制御に基づいて、任意の音声を外部出力する音声出力構成である。具体的には、音声生成プロセッサ、アンプ、スピーカの組み合わせにより構成される。後述するように、出力部20は、使用者に正しい発音(音読方法)を教示するために用いられる。
記憶部21は、DRAM等のメモリ装置やハードディスク等のディスク装置、その他の記憶デバイスを単独で又はそれらを適宜組み合わせて実現される記憶装置である。記憶部21には、制御部11が実行する制御プログラム、音読指導の対象となる文字データを含む文字データベース21a、及び使用者による音読結果の適否の判定結果を示す判定結果データ21bが格納される。また、記憶部21には、出力部20によって音声出力されるための文字発音の音声データや制御部11の中間的な演算処理結果なども格納される。文字データベース21a及び判定結果データ21bについては後述する。
通信I/F25は、ネットワーク30を介してサーバコンピュータ等の外部機器との通信接続を可能とするインタフェース装置である。ネットワーク30としては、インターネットの他、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が用いられる。
機器I/F26は、文字音読指導装置10と周辺機器とを接続するインタフェース装置である。機器I/F26としては、USBインタフェースやIEEE1394インタフェース、HDMI(登録商標)インタフェース等が用いられる。図1では、機器I/F26は、プリンタ40等の複数の周辺機器と接続されている。
[1−2.文字データベース、判定結果データ]
記憶部21に記憶される文字データベース21aについて説明する。文字データベース21aは、指導対象となる音読用文字を含むデータベースである。本実施形態では、平仮名を、指導対象の音読用文字としている。本例では、音読用文字として、「あ」、「か」のような清音、「が」、「ぎ」のような濁音、「ぱ」、「ぴ」のような半濁音、「きゃ」、「しゃ」のような拗音、「あっ」、「かっ」のような促音、及び「ん」の撥音それぞれに関する文字を含む。なお、2文字で表記する文字であっても、「きゃ」、「じゃ」、「びゃ」、「かっ」等の拗音、促音に関する文字は一文字とカウントしている。文字データベース21aは、これら文字について、各文字を示すデータと、各文字に対する合否判定(合/否)とを関連づけて含んでいる。合否判定は、学習者がその文字を正しくかつ迅速に発音できたと判断されたときに「合」に設定され、そうでないときは「否」に設定される。
判定結果データ21bは、音読用文字(平仮名文字)の各々に対して、学習者による発音が当該音読用文字の適切な発音であると入力ないし判定された回数(発音正解回数)を履歴情報として含む。例えば、文字「あ」については発音正解回数が3回、文字「い」については発音正解回数が1回、というように、判定結果データ21bにおいては、文字と、その文字の過去の発音正解回数とが関連づけられて記憶される。
[1−3.文字音読指導装置の表示画面例]
本実施形態の文字音読指導装置10は、指導対象文字を1文字ずつ順次表示部18に表示していく。学習者は、表示部18に順次表示される文字を見て発音することで、学習することができるようになっている。図2は、文字音読指導装置10により表示部18に表示される、平仮名文字の音読指導のための表示画面例17を示した図である。ここでは、ディスレクシアの児童に対して、初等的な指導段階として平仮名文字の音読を指導する場面を想定している。
表示画面例17は、表示制御部12の制御に基づいて、文字音読指導装置10が平仮名文字「あ」を出題して、その発音を学習者に促す場合の画面例である。本実施形態では、学習者の傍らに補助者(教師や保護者を含む)が付き添っており、文字音読指導装置10の出題に対する学習者の発音が適切であったか否かを補助者が判定して、その判定結果を、入力部19によってOKアイコン171またはNGアイコン172のいずれかから選択することで、入力するようになっている。
図2において、表示173は、文字音読指導装置10が、全設問中何番目の出題を表示しているかを示す情報である。経験上、ディスレクシアの児童を飽きさせず、集中して音読指導に取り組ませるためには、全設問数を80問程度とすることが望ましい。図2の例では、表示173は全設問80問のうち1番目の出題が表示されている状況を示している。表示173を参照することによって、学習者や補助者は、どの程度の問題数が残っているかを把握することが可能となる。
図3は、文字音読指導装置10が、連続して文字を出題するときの表示部18の表示画面の様子を説明した図である。ここでは、全設問80問のうち、第1問から第6問までを出題したときの表示部18の表示画面例を示している。順番に「あ」「つ」「きょ」「じ」「の」「ぱ」の文字が一文字ずつ表示部18に表示され、その都度、補助者は、学習者の発音ないし読字が適切であったか否かを判定して、入力部19によって、その判定結果をOKアイコンまたはNGアイコンのいずれかから選択することで、文字音読指導装置10に入力する。
[1−4.文字音読指導装置の制御フロー]
図4を参照して、文字音読指導装置10の制御部11が音読指導処理を実行するときの制御フローについて説明する。
まず、制御部11は、記憶部21に格納された文字データベース21aから指導対象文字となる所定数の文字のデータを取得し、指導対象文字ファイル21cを生成する(S11)。ここでは例として、文字データベース21aに格納される120文字から、任意の80文字のデータが指導対象文字ファイル21cのデータとして抽出される。具体的には、文字データベース21aに格納される文字群において合否判定が、所定回数(ここでは、例えば3回)以上「合」となっていない文字について、指導対象文字として80文字を選択し、指導対象文字ファイル21cを生成する。合否判定が、所定回数以上「合」となっていない文字の数が80未満のときは、その文字の全てを指導対象文字として選択し、指導対象文字ファイル21cを生成する。この指導対象文字の抽出は、例えば、乱数に従って行われてもよいし、各文字の発音難易度や学習者の学習レベル等を考慮して系統的に行われてもよい。
制御部11は、指導対象文字ファイル21cから表示すべき一文字(音読用文字)を選択する(S12)。この選択は、例えば、所定の順番に配列された指導対象文字の80文字を、その先頭から順次選択することにより行われる。なお、この配列順は、例えば、乱数に従って決められてもよいし、発音が容易と考えられる順番に並べられてもよい。この場合、未表示の文字から優先して選択されるが、未表示の文字がない場合は、すでに表示された文字が繰り返して選択される。
制御部11は、ステップS12で選択した文字(音読用文字)を表示部18に表示する(S13)。具体的には、前述の表示画面例17(図2参照)のような画面を表示することにより、表示した音読用文字(図2の例では「あ」)の発音を学習者に促す。学習者は、表示された文字を視認すると、その文字の発音を試みる。制御部11は、学習者による発音が音読用文字の適切な発音であるか否かの判定結果について、補助者の入力部19に対する入力を待つ。後述のように、補助者による適否判定は、発音が正しくなされたか否かのみならず、文字表示後に迅速に発音されたか否か(すなわち、応答性)をも考慮して行われる。
制御部11は、音読用文字(図2の例では「あ」)を表示部18に表示してから所定時間(ここでは、例えば3秒)経過後に、表示した音読用文字の正しい発音を出力部20から音声出力する(S14)。このように正解を音声案内することによって、学習者は、自らの発音の正誤に関わらず、表示された音読用文字の正しい発音を耳で確認することができるので、着実に音読能力を高めることが可能となる。
制御部11は、学習者による発音が音読用文字の適切な発音であるか否かの判定結果が、補助者により入力部19を介して、入力されるまで待機する(S15)。ここで、補助者は、学習者の発音の適否判定を行う。適否判定は、発音が正しくなされたか否かのみならず、文字表示後に迅速に発音されたか否か(すなわち、応答性)をも考慮して行われる。すなわち、補助者は、発音が正しくなされた場合であって、文字表示後に迅速に発音された場合にのみ、学習者の発音を適切であると判定する。このとき、学習者の音読が文字表示後に迅速に発音されたか否かを、補助者が容易に判定できるように、制御部11は、文字表示の所定時間後(ここでは、例えば2秒後)に出力部20からアラーム音を音声出力してもよい。これらの判定は、補助者が自らの経験や知識に照らして主観的に行う。補助者によって入力部19を介して判定結果が入力されれば、制御部11は、その判定結果に基づき、記憶部21の判定結果データ21b(発音正解回数)を更新する。
制御部11は、記憶部21の判定結果データ21bを参照することによって、過去の判定入力における正解結果の履歴情報を取得し、この履歴情報に基づいて、正解回数が所定回数以上の文字を、指導対象文字ファイル21cから除外する(S16)。前述のとおり、判定結果データ21bには、例えば、文字「あ」については発音正解回数が3回、文字「い」については発音正解回数が1回、というように、過去の正解回数が記憶されている。制御部11は、例えば、文字「あ」に対する発音正解回数が所定回数(ここでは、3回)に達していれば、指導対象文字ファイル21cから、文字「あ」を除外し、その後、ステップS12以降の処理が繰り返されるときには、文字「あ」が選択されることがないようにする。
制御部11は、指導対象文字ファイル21cに含まれる全ての文字(80文字)について表示を終了したか否かを判定する(S17)。この判定の結果、まだ全ての指導対象文字について表示を終了していない(S17でNO)と判定すれば、ステップS12に戻って、表示すべき文字の選択以降の処理(S12〜S16)を繰り返す(図3参照)。
他方、全ての指導対象文字について表示を終了した場合(S17でYES)、判定結果データ21bに基づき文字データベース21aを更新する(S18)。すなわち、判定結果データ21bに基づき、文字データベース21aにおいて、学習者が正しくかつ迅速に発音できたと判定された文字について合否判定を「合」に変更する。
更新された文字データベース21aを参照することにより、既に、音読を習得した文字については、その後の指導内容から除外することができる。よって、未だ音読を習得していない苦手な文字についてだけ、以後、音読指導を続けることが可能となる。それゆえ、学習者の習熟度に合わせた効果的な音読指導を実現することが可能となる。
なお、制御部11は、入力部19に対する補助者の入力結果を集計して(例えば、全80問中55問が正解など)、その集計結果を表示部18に表示してもよい。これにより、学習者および補助者は、今回の音読指導の成績を確認することができる。もっとも、ディスレクシアの児童に対する成績通知は、児童の心理的負担にもなり得ることに留意する必要がある。
以上のようにして、文字音読指導装置10の制御部11が音読指導処理を実行する。この一連のフローを、5分間程度で完了するようにすることで、学習者や補助者は大きな負担なしに毎日音読指導を受けることが可能となる。
上記の説明では、ディスレクシアの児童に対する初等的な指導例として、指導対象文字に平仮名を用いる例を示したが、指導対象文字として、平仮名ではなく、片仮名を用いてもよい。平仮名および片仮名を正確に読めるようになれば、児童の読字能力ないし学習能力は大きく向上する。もちろん、学習者のレベルが高ければ、指導対象文字として漢字や外国語を用いてもよい。
また、上記の説明では、ディスレクシアの児童に対する初等的な指導例として、指導対象文字を一文字ずつ表示部18に表示する例を示したが、文字音読指導装置10の適用例は、これに限られるものではなく、複数文字からなる単語や文章を表示部18に表示して学習者に音読させてもよい。また、児童が指導に飽きないよう、表示する音読用文字が変わる毎に文字の表示色を変える等の工夫を施すことが好ましい。
[1−5.音読指導の効果]
本発明者は、従来、解読指導と語彙指導との二段階指導によってディスレクシアの症例改善を指導してきた。本欄では、複数の被験者を対象として、従来の解読指導とは異なる文字音読指導装置10による音読指導を実施した場合の結果を示す。図5は、ディスレクシアである、知能指数(IQ)107の小学1年生男児Aの事例について、文字音読指導装置10を用いた音読指導を3ヶ月間行った前後における音読所要時間の値を比較するグラフである。
図5のグラフは、単音(平仮名一文字)、単語(平仮名の単語)、非単語(意味のない平仮名のまとまり)、単文(平仮名の単文)の各々の音読所要時間について、標準偏差換算で平均的児童の何倍の時間を要したかを示している。例えば、図5において、単音についてみれば、文字音読指導装置10による音読指導の前には、約6倍の標準偏差の時間を要していた男児Aが、文字音読指導装置10による音読指導の後には、約1.5倍の標準偏差の時間しか要しなくなった様子を示している。
図5のグラフによれば、文字音読指導装置10による音読指導の結果、最も成績の悪い単文の出題においてさえ、男児Aの音読所要時間は、標準偏差換算で平均的児童の約2倍強程度にまで改善していることが読み取れる。
また、図6は、ディスレクシアである、知能指数(IQ)103の小学2年生男児Bの事例について、文字音読指導装置10を用いた音読指導を2.5ヶ月間行った前後における音読所要時間の値を比較するグラフである。
図6のグラフによれば、文字音読指導装置10による音読指導の前には、単音、単語、非単語、単文の各々の出題に対して、すべての音読所要時間が2倍の標準偏差以上の時間を要していた男児Bが、文字音読指導装置10による音読指導の後には、音読能力が大幅に改善しており、2倍の標準偏差以上の時間を要するのは、非単語のみとなっていることが読み取れる。
さらに、図7は、ディスレクシアである、知能指数(IQ)86の小学2年生男児Cの事例について、文字音読指導装置10を用いた音読指導を4.5ヶ月間行った前後における音読所要時間の値を比較するグラフである。
図7のグラフによれば、文字音読指導装置10による音読指導の前には、単音、単語、非単語、単文の各々の出題に対して、すべての音読所要時間が2倍の標準偏差以上の時間を要していた男児Cが、文字音読指導装置10による音読指導の後には、音読能力が大幅に改善しており、2倍の標準偏差以上の時間を要するのは、単語と単文のみとなっていることが読み取れる。
図5〜図7の結果に示されるように、文字音読指導装置10による音読指導は、複数の症例において高い効果を発揮しており、ディスレクシアの改善に大きく役立つことがわかる。
[第2の実施形態]
第1の実施形態では、学習者による発音の正確さと応答性は補助者が判定し、その判定結果を手動で文字音読指導装置10に入力した。本実施形態では、学習者による発音の正確さと応答性を自動で判定する文字音読指導装置の構成を説明する。
[2−1.文字音読指導装置の構成]
図8を参照して、更なる実施形態の文字音読指導装置の構成について説明する。同図において、図1の文字音読指導装置10と同一の構成については同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。図8に示されるように、本実施形態の文字音読指導装置10aは、実施の形態1の文字音読指導装置10の構成に加えて、計時部22、マイク28、及び音声入力部29をさらに備える。
計時部22は、後述するように、出題対象の音読用文字が表示部18に表示されてからマイク28に学習者の発音が入力されるまでの経過時間を測定する構成である。この経過時間を測定することによって、出題に対する学習者の応答速度がどの程度かを知ることができ、発音の適否判定に役立てることができる。
マイク28は、音読の出題に対する学習者の発音(回答音声)を音声入力するための手段である。音声入力部29は、音声に対応してマイク28から出力されたアナログの電気信号をデジタルの音声データに変換するための回路である。文字音読指導装置10aの記憶部21には、例えば、平仮名全文字の参照用音声データが波形データ等の形式で記憶されている。後述するように、制御部11は、マイク28から入力された発音データを参照用音声データと比較することによって、学習者による発音が音読用文字の適切な発音であるか否かを自動判定する。
[2−2.文字音読指導装置の制御フロー]
図9を参照して、文字音読指導装置10aの制御部11が音読指導処理を実行するときの制御フローについて説明する。実施の形態1とは異なり、文字音読指導装置10aは、補助者を必要とせず、学習者が単独で文字の音読指導を受けることのできる形態となっている。
まず、制御部11は、記憶部21に格納された文字データベース21aから指導対象文字となる所定数の文字のデータを取得し、指導対象文字ファイル21cを生成する(S21)。実施の形態1と同様に、文字データベース21aに格納される120文字から、任意の80文字のデータが指導対象文字ファイル21cのデータとして抽出される。
制御部11は、指導対象文字ファイル21cから表示すべき一文字(音読用文字)を選択する(S22)。この選択は、例えば、所定の順番に配列された指導対象文字の80文字を、その先頭から順次選択することにより行われる。
制御部11は、ステップS22で選択した文字(音読用文字)を表示部18に表示する(S13)。学習者は、表示された文字を視認すると、その文字の発音を試みる。
制御部11は、音読用文字を表示部18に表示してから所定時間(ここでは、例えば3秒)経過後に、表示した音読用文字の正しい発音を出力部20から音声出力する(S24)。このように正解を音声案内することによって、学習者は、自らの発音の正誤に関わらず、表示された音読用文字の正しい発音を耳で確認することができるので、着実に音読能力を高めることが可能となる。
制御部11は、マイク28に対する学習者の発音による音声入力がなされるまで待機する(S25)。学習者によってマイク28に対する音声入力がなされれば、制御部11は、その発音データを記憶部21に記憶する。
制御部11は、マイク28から入力された発音データを、記憶部21に記憶されている前述の参照用音声データと比較することによって、学習者による発音が音読用文字の正しい発音であるか否かを判定する(S26)。この比較は、音声データの波形等を直接的に比較することによって行われてもよいし、音声データから得られる二次的なデータを比較することによって行われてもよい。比較には公知のアルゴリズムを用いることができる。
さらに、制御部11は、音読用文字が表示部18に表示されてからマイク28に学習者の発音が入力されるまでの経過時間(応答時間)を計時部22から取得し、この経過時間が所定時間(ここでは、例えば2秒)以下であるか否かを判断する。
制御部11は、学習者による発音が音読用文字の正しい発音であるかという条件と、応答時間が所定時間以下であるかという条件とに基づき、学習者による音読が適切になされたか否かを判定する(S26)。すなわち、制御部11は、学習者による発音の応答時間が所定時間以内で、かつ、その発音が参照用音声データに近似するときにのみ、学習者による音読が適切になされたと判定する。
このような時間制限を設けるのは、音読能力の向上には正しく読むだけでなく早く読むことが重要だからである。なお、模範回答音声の先出しを防ぐため、ステップS26における応答時間の制限(例えば2秒)は、ステップS24における音読用文字を表示部18に表示してから音読用文字の適切な発音を出力部20から音声出力するまでの所定時間(例えば3秒)より短く設定する必要がある。
また、ステップS26において、制御部11は、出題された音読用文字の発音の難易度に応じて、学習者による発音が音読用文字の適切な発音であるか否かを判定する判定精度を調整することも好ましい。例えば、平仮名文字において、「ぴゃ」「きゅ」等の拗音は「あ」「う」等の清音より発音が難しいと考えられる。したがって、発音の難しい拗音については、学習者の発音データを参照用音声データと比較するときの類似性の判定基準を発音の易しい文字のときよりも低くする等の判定精度調整を行ってもよい。または、発音の難しい拗音に関する応答時間の所定時間を、発音の易しい文字に関するものよりも長く設定してもよい。これにより、発音の難易度を考慮したより的確な自動判定を実現することが可能となる。なお、上記では拗音の例を示したが、音読用文字として例えば撥音や促音、長音等を用いる場合にもその発音の難易度に応じて判定精度を調整することが可能である。
以下、ステップS27〜S29の処理は、実施の形態1における図4のフローのステップS16〜S18の処理と実質的に同様であるので、ここでの説明は省略する。
以上のようにして、文字音読指導装置10aの制御部11が音読指導処理を実行する。本実施形態によれば、発音適否の自動判定によって、学習者は単独で手軽に音読指導を受けることが可能となる。
[3.ネットワーク接続]
最後に、以上で説明した文字音読指導装置をネットワークによって接続する形態を示す。図10は、各使用者のユーザ端末101,102(第1の実施形態の文字音読指導装置10または第2の実施形態の文字音読指導装置10aに該当する)と、サーバコンピュータ(外部コンピュータ)200とが、インターネット300を介して接続された構成を示している。
前述のように、文字音読指導装置10、10aは、いずれも通信I/F25を備えており、この通信I/F25によって、ここではインターネット300を介してサーバコンピュータ200と接続可能な構成となっている。
ユーザ端末101等及びサーバコンピュータ200はそれぞれ、協働して前述の音読指導処理を実現するために、記憶部21に格納される制御プログラム、文字データベース21a、判定結果データ21b及び指導対象文字ファイル21cを適宜保持している。ユーザ端末101,102とサーバコンピュータ200との協働処理には種々の形態が考えられるが、例として、次のようなものを考える。
ディスレクシアの児童を持つ各家庭において、ユーザ端末101等を用意し、このユーザ端末101等は、パーソナルコンピュータによって実現される。サーバコンピュータ200は、教師や医師などの指導者によって管理される。ユーザ端末101等で音読指導処理が実行されると、サーバコンピュータ200からユーザ端末101等に指導対象ファイル21cが送信される。児童は、自由な時間を利用して、ユーザ端末101等において、文字の音読指導を受ける。ユーザ端末101等は、音読指導の成績すなわち、判定結果データ21bをサーバコンピュータ200に送信する。
サーバコンピュータ200は、判定結果データ21bに基づき文字データベース21aを更新する。この判定結果データ21bは、学習者個人毎の成績履歴を保存したものである。すなわち、サーバコンピュータ200は、異なる学習者毎に独立した成績履歴情報(判定結果データ21b)を保管しており、この成績履歴情報は、学習者毎のカルテとして指導者に供される。指導者は、この成績履歴情報に基づいて、個別の状況に応じてディスレクシア改善を各児童に指導する。例えば、指導者は、各児童の読字能力の向上に合わせて、音読の課題を、平仮名からカタカナや漢字へとより難しい課題に変更したり、より早い発音を要求するように設定(例えば、ステップS26の経過時間設定)を変更したりする。児童の成績や状況によっては、逆に、課題をより易しいものにしたり、発音の許容時間を長く変更したりしてもよい。このような設定変更は、サーバコンピュータ200の使用者端末101等に対する指示に基づいて、自動的に行われることが好ましい。
また、サーバコンピュータ200から使用者端末101等に対する通信によって、指導者から各児童や保護者に、励ましのメッセージや生活上のアドバイスなどを提供するようにすることも好ましい。このようなオンラインを活用した指導を実現することによって、指導者との距離に関係なく、児童は単調になりがちな音読指導に継続的に取り組むことがより容易となる。
また、使用者端末101等における音読指導の様子(例えば使用者端末101等の表示画面情報や指導を受ける児童の様子)を、サーバコンピュータ200の表示装置等によって、リアルタイムに確認可能な構成としておけば、指導者は、児童の回答状況や成績をリアルタイムで確認しながら、児童や保護者に対して、例えばテレビ電話機能を用いてアドバイスを与えることもできる。
上記のネットワーク構成を採用すれば、児童や保護者は、例えば自宅に居ながらにして学校や病院に居る指導者の指導を受けることが可能となる。また、指導者においても、学習者個人毎の成績履歴(判定結果データ21b)を参照しながら、例えば、複数の学習者および保護者を同時に相手にしてディスレクシアの改善指導を行うことも可能となり、より負担が小さく、効率的な指導を実現することができる。このような指導側、被指導側双方における負担の小ささは、長期に渡って継続的な音読指導を行うことが必要なディスレクシアの改善指導にとって極めて重要な利点である。
その他にも、図10のようなネットワーク構成を用いて、多数の使用者端末101,102・・・を接続し、例えば数十人規模のディスレクシアの児童からなる仮想学級を設立してもよい。この仮想学級の中で、各児童に成績を競わせたり、保護者同士や指導者との遠隔懇談を実現したりすることにより、音読指導の効果をより高めることが可能となる。もちろん、使用者端末101,102・・・の設置場所は家庭に限られるわけではなく、例えば学校や病院に設置されてもよい。
なお、本発明の文字音読指導装置は、コンピュータによって実現してもよく、この場合には、コンピュータを前記制御部として動作させることにより、文字音読指導装置をコンピュータにて実現させる文字音読指導プログラムも、本発明の範疇に含まれる。
すなわち、上記の実施形態において、文字音読指導装置10、10aに備えられる各部(各ブロック)、特に制御部11を、CPU等のプロセッサを用いてソフトウェアによって実現してもよい。この場合、文字音読指導装置10、10aは、各機能を実現する制御プログラムの命令を実行するCPU、上記プログラムを格納したROM、上記プログラムを展開するRAM、上記プログラムおよび各種データを格納する記憶装置(記録媒体)などを備えている。
そして、本発明の目的は、上述した機能を実現するソフトウェアである文字音読指導装置10、10aの制御プログラム(文字音読指導プログラム)のプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を文字音読指導装置10、10aに供給し、そのコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによって達成される。
上記の記録媒体としては、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ系などを用いることができる。
前述のように、文字音読指導装置10、10aを通信ネットワークと接続可能に構成する場合には、通信ネットワークを介して上記プログラムコードを供給してもよい。
また、文字音読指導装置10、10aの各ブロックは、ソフトウェアを用いて実現されるものに限らず、ハードウェアロジックによって構成されるものであってもよく、処理の一部を行うハードウェアと、当該ハードウェアの制御や残余の処理を行うソフトウェアを実行する演算手段とを組み合わせたものであってもよい。
[文字音読指導装置の応用]
上記の実施形態1,2においては、ディスレクシアの児童に対する音読指導に焦点を当てて、本発明の文字音読指導装置および文字音読指導プログラムの構成等を説明したが、本発明の利用場面は、ディスレクシアの児童に対する音読指導に限られない。本発明は、各種の利用場面において、ディスクレシアとは限らない児童に対する音読指導にも好適に用いることができる。例えば、本発明は、外国人児童による日本語学習に応用することができる。図11〜15を参照して、外国人児童に対して実施した日本語の音読指導プログラムの実施結果及びその効果について、以下説明する。なお、以下に説明される「外国人児童」は、日本国籍を有するが外国語を母国語とする児童をも含むこととする。
図11は、図1の文字音読指導装置10を用いた音読指導プログラムの実施対象となった外国人児童の概要を示す表である。図11において、外国人児童は、音読指導の効果を比較検討するために、性別、学年及び国籍をほぼ均等に分配した2つのグループG1,G2に分けられている。グループG1は、ブラジル人5名、フィリピン人3名及び日本人1名を含む、小学生の児童9名から構成される。ここで、当該日本人児童は外国語を母国語としている。グループG2は、ブラジル人6名及びフィリピン人4名を含む、小学生の児童10名から構成される。グループG1とグループG2との間で、性別毎の人数の差、学年毎の人数の差、及び国籍毎の人数の差はそれぞれ、1名以内に抑えられている。
図12は、グループG1及びG2に対して実施した音読検査の結果を示す表である。本音読指導プログラムにおいて、音読検査の検査項目は、直音、単音、単語、非単語及び単文の各々の、音読所要時間及び誤読回数を含む。また、音読学習は、まずグループG1のみに対して15日間実施し、その後、グループG2のみに対して15日間実施した。また、音読検査は、グループG1の音読学習の前後と、グループG2の音読学習の前後とにおいて、合計4回実施した。すなわち、1回目(2012年12月)の音読検査をグループG1の音読学習の前に実施し、2回目(2013年1月)の音読検査をグループG1の音読学習の後に実施した。その後、3回目(2013年2月)の音読検査をグループG2の音読学習の前に実施し、4回目(2013年3月)の音読検査をグループG2の音読学習の後に実施した。
音読検査の分析方法は、グループG1,G2に対する音読指導の導入時期を上述のごとく互いにずらし、音読指導の効果(音読所要時間及び誤読回数の減少)を反復的に検証するというものである。分析においては、1回目〜4回目の音読検査毎に、各検査項目の平均値及び標準偏差を算出した。また、音読指導の効果を示すような有意な数値の変化を発見するために、各検査項目に対して繰り返しのあるT検定を行って有意確率を求めた。なお、3回目及び4回目の音読検査において、各グループG1,G2で1名ずつの児童が欠損した。このため、3回目及び4回目の音読検査の分析は当該欠損児童を除外して行った。
音読検査の分析結果について以下に説明する。まず、グループG1のみに対する音読指導の前後の1回目及び2回目の音読検査から読み取れる、グループG1の外国人児童の音読能力の改善について以下説明する。
図13は、1回目及び2回目の音読検査における、直音の誤読回数の平均値の変化を示すグラフである。ここで、グラフにおいて記される記号「*」は、5%未満の有意確率(危険率)で有意(有意水準5%で有意)に数値が減少したことを示す(以下、図14及び図15において同じ)。グループG1の直音の誤読回数の平均値は、5%未満の有意確率で、5.78回からその半分以下の2.22回に有意に減少した。一方、グループG2に関しては、直音の誤読回数に有意な減少は見られなかった。また、図12に示すように、グループG1の非単語の誤読回数の平均値は、1%未満の有意確率で、4.67回から、約40%減の2.78回に有意(有意水準1%で有意)に減少した。一方、グループG2に関しては、非単語の誤読回数に有意な減少は見られなかった。
このように、グループG1の音読指導の前後に実施された1回目及び2回目の音読検査によれば、グループG1では、直音及び非単語の誤読回数は有意に減少した。すなわち、グループG1の外国人児童の音読能力は、音読指導の後に有意に改善した。また、1回目及び2回目の音読検査の間に音読指導が実施されなかったグループG2では、図12に示すように上述の直音及び非単語の誤読回数のみならずいずれの検査項目も有意に減少していないため、グループG1の外国人児童の音読能力の有意な改善は、グループG2と比較すると顕著である。
グループG2のみに対する音読指導の前後の3回目及び4回目の音読検査から読み取れる、グループG2の外国人児童の音読能力の改善について以下説明する。
図14は、3回目及び4回目の音読検査における、直音の音読所要時間の平均値の変化を示すグラフである。グループG2の直音の音読所要時間の平均値は、5%未満の有意確率で、85.0211秒から、約8%減の78.2200秒に有意に減少した。また、図12に示すように、グループG2の非単語の音読所要時間の平均値は、5%未満の有意確率で、76.8144秒から、約12%減の67.5567に有意に減少した。
このように、グループG2の音読指導の前後に実施された3回目及び4回目の音読検査によれば、グループG2では、直音及び非単語の音読所要時間は有意に減少した。すなわち、グループG2の外国人児童の音読能力は、音読指導の後に有意に改善した。
ところで、3回目及び4回目の音読検査の間には、音読指導はグループG1に対しては実施されなかった。しかしながら、以下に説明するように、3回目及び4回目の音読検査からも、グループG2の外国人児童の音読能力の改善を読み取ることができる。
図15は、3回目及び4回目の音読検査における、グループG1の直音及び非単語の音読所要時間の平均値の変化を示すグラフである。グループG1の単語の音読所要時間の平均値は、5%未満の有意確率で、73.64秒から62.3013秒に有意に減少した。また、グループG1の非単語の音読所要時間の平均値は、5%未満の有意確率で、94.9788秒から77.37秒に有意に減少した。さらに、図12に示すように、グループG1の単語の誤読回数の平均値は、5%未満の有意確率で、2.00回から1.13回に有意に減少した。
このように、3回目及び4回目の音読検査によれば、グループG1では、単語の音読所要時間及び誤読回数、並びに非単語の音読所要時間が有意に減少し、すなわち、グループG1の外国人児童の音読能力は有意に改善した。このことは、1回目及び2回目の音読検査の間にグループG1に対して実施された音読指導の「持ち越し効果」によるものと考えることができる。すなわち、グループG1に対して実施された音読指導の効果が持続して3回目及び4回目の音読検査のときにも働いたために、図15に示されるような音読能力の改善がみられたと考えることができる。
以上、図11〜15を用いて説明したように、文字音読指導装置10を用いた音読指導によれば、いずれのグループG1,G2においても、外国人児童の音読能力は、音読指導の後に有意に改善した。このように、文字音読指導装置10を用いた音読指導は、外国人児童による日本語学習のために実施した場合にも高い効果を発揮しており、音読能力の改善に大きく役立つことがわかる。
上記の実施形態においては、ディスレクシアの児童及び外国人児童を含む児童に対する音読指導に焦点を当てて、本発明の文字音読指導装置および文字音読指導プログラムの構成等を説明したが、本発明の利用場面は、児童に対する音読指導に限られない。例えば、本発明は、健常な成人の漢字学習や外国語学習などの音読指導にも好適に用いることができる。本発明の思想は、上記の実施の形態に限られず、種々の実施の形態において実施可能である。
10 文字音読指導装置
11 制御部
12 表示制御部
18 表示部
19 入力部
20 出力部
21 記憶部
25 通信I/F
26 機器I/F
図12は、グループG1及びG2に対して実施した音読検査の結果を示す表である。本音読指導プログラムにおいて、音読検査の検査項目は、直音、単音、単語、非単語及び単文の各々の、音読所要時間及び誤読回数を含む。また、音読学習は、まずグループG1のみに対して15日間実施し、その後、グループG2のみに対して15日間実施した。また、音読検査は、グループG1の音読学習の前後と、グループG2の音読学習の前後とにおいて、合計回実施した。すなわち、1回目(2012年12月)の音読検査をグループG1の音読学習の前に実施し、2回目(2013年1月)の音読検査をグループG1の音読学習の後に実施した。なお、2回目(2013年1月)の音読検査は、グループG2をも対象としており、グループG2の音読学習の前に実施している。その後、3回目(2013年3月)の音読検査をグループG2の音読学習の後に実施した。2回目の音読検査は、グループG1及びG2の双方の児童を含んでおり、以下の説明では、便宜上、2回目(2013年1月)の音読検査のうち、グループG1の児童に関する検査を「2−1回目の音読検査」とし、グループG2の児童に関する検査を「2−2回目の音読検査」として、両者を区別している。
音読検査の分析方法は、グループG1,G2に対する音読指導の導入時期を上述のごとく互いにずらし、音読指導の効果(音読所要時間及び誤読回数の減少)を反復的に検証するというものである。分析においては、1回目〜回目の音読検査毎に、各検査項目の平均値及び標準偏差を算出した。また、音読指導の効果を示すような有意な数値の変化を発見するために、各検査項目に対して繰り返しのあるT検定を行って有意確率を求めた。なお、回目及び回目の音読検査において、各グループG1,G2で1名ずつの児童が欠損した。このため、回目及び回目の音読検査の分析は当該欠損児童を除外して行った。
音読検査の分析結果について以下に説明する。まず、グループG1のみに対する音読指導の前後の1回目及び2−1回目の音読検査から読み取れる、グループG1の外国人児童の音読能力の改善について以下説明する。
図13は、1回目及び2−1回目の音読検査における、直音の誤読回数の平均値の変化を示すグラフである。ここで、グラフにおいて記される記号「*」は、5%未満の有意確率(危険率)で有意(有意水準5%で有意)に数値が減少したことを示す(以下、図14及び図15において同じ)。グループG1の直音の誤読回数の平均値は、5%未満の有意確率で、5.78回からその半分以下の2.22回に有意に減少した。一方、グループG2に関しては、直音の誤読回数に有意な減少は見られなかった。また、図12に示すように、グループG1の非単語の誤読回数の平均値は、1%未満の有意確率で、4.67回から、約40%減の2.78回に有意(有意水準1%で有意)に減少した。一方、グループG2に関しては、非単語の誤読回数に有意な減少は見られなかった。
このように、グループG1の音読指導の前後に実施された1回目及び2−1回目の音読検査によれば、グループG1では、直音及び非単語の誤読回数は有意に減少した。すなわち、グループG1の外国人児童の音読能力は、音読指導の後に有意に改善した。また、1回目及び2回目の音読検査の間に音読指導が実施されなかったグループG2では、図12に示すように上述の直音及び非単語の誤読回数のみならずいずれの検査項目も有意に減少していないため、グループG1の外国人児童の音読能力の有意な改善は、グループG2と比較すると顕著である。
グループG2のみに対する音読指導の前後の2−2及び回目の音読検査から読み取れる、グループG2の外国人児童の音読能力の改善について以下説明する。
図14は、2−2回目及び回目の音読検査における、直音の音読所要時間の平均値の変化を示すグラフである。グループG2の直音の音読所要時間の平均値は、5%未満の有意確率で、85.0211秒から、約8%減の78.2200秒に有意に減少した。また、図12に示すように、グループG2の非単語の音読所要時間の平均値は、5%未満の有意確率で、76.8144秒から、約12%減の67.5567に有意に減少した。
このように、グループG2の音読指導の前後に実施された2−2回目及び回目の音読検査によれば、グループG2では、直音及び非単語の音読所要時間は有意に減少した。すなわち、グループG2の外国人児童の音読能力は、音読指導の後に有意に改善した。
ところで、2−2回目及び回目の音読検査の間には、音読指導はグループG1に対しては実施されなかった。しかしながら、以下に説明するように、2−2回目及び回目の音読検査からも、グループG2の外国人児童の音読能力の改善を読み取ることができる。
図15は、2−2回目及び回目の音読検査における、グループG1の直音及び非単語の音読所要時間の平均値の変化を示すグラフである。グループG1の単語の音読所要時間の平均値は、5%未満の有意確率で、73.64秒から62.3013秒に有意に減少した。また、グループG1の非単語の音読所要時間の平均値は、5%未満の有意確率で、94.9788秒から77.37秒に有意に減少した。さらに、図12に示すように、グループG1の単語の誤読回数の平均値は、5%未満の有意確率で、2.00回から1.13回に有意に減少した。
このように、2−2回目及び回目の音読検査によれば、グループG1では、単語の音読所要時間及び誤読回数、並びに非単語の音読所要時間が有意に減少し、すなわち、グループG1の外国人児童の音読能力は有意に改善した。このことは、1回目及び2−1回目の音読検査の間にグループG1に対して実施された音読指導の「持ち越し効果」によるものと考えることができる。すなわち、グループG1に対して実施された音読指導の効果が持続して2−2回目及び回目の音読検査のときにも働いたために、図15に示されるような音読能力の改善がみられたと考えることができる。

Claims (10)

  1. 情報を表示する表示部と、
    音声を出力する音声出力部と、
    入力指示を受け付ける入力部と、
    前記表示部及び前記音声出力部を制御する制御部とを備え、
    前記制御部は、
    文字群の中から音読用文字を順次選択して、前記表示部に表示させ、
    前記音読用文字を前記表示部に表示してから所定時間経過後に、前記音読用文字の正しい発音を前記音声出力部から出力させ、
    前記音読用文字の表示後に、前記入力部を介して、前記表示された音読用文字に対して使用者による適切な音読がなされたか否かを示す判定結果の入力を受け付ける
    文字音読指導装置。
  2. 情報を表示する表示部と、
    音声を入力する音声入力部と、
    音声を出力する音声出力部と、
    前記表示部及び前記音声出力部を制御する制御部とを備え、
    前記制御部は、
    文字群の中から音読用文字を順次選択して、前記表示部に表示させ、
    前記音読用文字を前記表示部に表示してから所定時間経過後に、前記音読用文字の正しい発音を前記音声出力部から出力させ、
    前記音読用文字の表示後に、前記音声入力部を介して入力した音声に基づき、前記表示された音読用文字に対して使用者による適切な音読がなされたか否かを判定する
    文字音読指導装置。
  3. 前記音読用文字の発音の難易度に応じて、前記使用者による適切な音読がなされたか否かを判定するための判定精度が調整可能である、請求項2に記載の文字音読指導装置。
  4. 前記音読用文字が前記表示部に表示されてから、前記音声入力部に前記使用者による発音が入力されるまでの応答時間を測定する計時部を更に備え、
    前記制御部は、前記音声入力部を介して入力した発音が前記音読用文字に対する正しい発音であり、かつ、前記計時部の測定した応答時間が所定時間以下である場合にのみ、前記使用者による適切な音読がなされたと判定する請求項2または3に記載の文字音読指導装置。
  5. 前記音読用文字の各々に対して、前記使用者による発音が前記音読用文字の適切な発音であると判定された履歴回数を記憶する記憶部を更に備え、
    前記制御部は、前記履歴回数が所定回数以上となった場合、前記履歴回数に対応する音読用文字を前記表示部に表示させる音読用文字として選択しないようにする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の文字音読指導装置。
  6. 前記音読用文字は、仮名文字である請求項1乃至5のいずれか1項に記載の文字音読指導装置。
  7. 通信回線を介して外部コンピュータと接続可能な通信インタフェースを更に備え、
    前記制御部は、
    前記使用者による発音が前記音読用文字の適切な発音であるか否かの成績を集計して前記外部コンピュータに送信する請求項1乃至6のいずれか1項に記載の文字音読指導装置。
  8. コンピュータを文字音読指導装置として動作させるためのプログラムであって、
    コンピュータの制御部に、
    文字群の中から音読用文字を順次選択して、表示部に表示させる機能と、
    前記音読用文字を前記表示部に表示してから所定時間経過後に、前記音読用文字の正しい発音を音声出力部から出力させる機能と、
    前記音読用文字の表示後に、入力部を介して、前記表示された音読用文字に対して使用者による適切な音読がなされたか否かを示す判定結果の入力を受け付ける機能とを、実行させる
    文字音読指導プログラム。
  9. コンピュータを文字音読指導装置として動作させるためのプログラムであって、
    コンピュータの制御部に、
    文字群の中から音読用文字を順次選択して、表示部に表示させる機能と、
    前記音読用文字を前記表示部に表示してから所定時間経過後に、前記音読用文字の正しい発音を音声出力部から出力させる機能と、
    前記音読用文字の表示後に、音声入力部を介して入力した音声に基づき、前記表示された音読用文字に対して使用者による適切な音読がなされたか否かを判定する機能とを、実行させる文字音読指導プログラム。
  10. 前記音読用文字を前記表示部に表示後所定時間が経過する前に、音声入力部を介して、前記音読用文字に対する正しい発音の音声を入力した場合に、前記制御部に、前記音読用文字に対して使用者による適切な音読がなされたと判定させる、
    請求項9記載の文字音読指導プログラム。
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