JP2012112516A - デファレンシャル装置 - Google Patents

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智 相場
Akihisa Shimada
彰久 島田
Yoji Shiohama
洋史 塩浜
Sadayuki Yamazaki
禎之 山崎
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Abstract

【課題】ワッシャの端部周囲に特別な回り止め機能を設けることによる形状の複雑化を防止し、コスト増を抑制する。
【解決手段】デフ・ケース3と、ピニオン・ギヤ17と、サイド・ギヤ23,25とを備え、デフ・ケース3の内面に、球面状のピニオン・ギヤ凹支持面部9,11及びサイド・ギヤ凹支持面部13,15を形成し、サイド・ギヤ23,25の凸背面部23a,25aとデフ・ケース3のサイド・ギヤ凹支持面部13,15との間に、球面状のサイド・ワッシャ47,49を介設し、サイド・ギヤ凹支持面部13,15にケース側凹部51,53を設け、サイド・ワッシャ47,49の凸側外面にケース側凹部51,53に係合するワッシャ側凸部55,57を設け、サイド・ワッシャ47,49の凹側内面にサイド・ギヤ23,25の球面状の凸背面部23a,25aとの間に空間51a,53aを形成するワッシャ側凹部59,61を設けた。
【選択図】図1

Description

本発明は、自動車などに供されるデファレンシャル装置に関する。
従来のデファレンシャル装置として、特許文献1に記載されたものがある。このデファレンシャル装置は、デフ・ケースの内面に同心球面状のピニオン・ギヤ支持面部及びサイド・ギヤ支持面部を形成し、このピニオン・ギヤ支持面部及びサイド・ギヤ支持面部に、ピニオン・ギヤ及びサイド・ギヤの背面部を同心状のワッシャを介して自転摺動可能に支持させている。
このようなデファレンシャル装置では、ワッシャがサイド・ギヤと供回りするという問題があり、デフ・ケース内面を摩耗させる原因となる。
この供回りによるデフ・ケース内面の摩耗を抑制するために、特許文献1添付図面図4の符号53Aa,53Acのようにワッシャの端部周囲に回り止め機能のみを特別に設けており、その分のコスト増を単に招くという問題がある。
特開2009−250320号公報
解決しようとする問題点は、ワッシャの端部周囲に回り止め機能のみを特別に設けると、形状が複雑になり、その分のコスト増を単に招く点である。
本発明は、ワッシャの形状の複雑化を防止し、コスト増を抑制するために、回転自在に支持されるデフ・ケースと、前記デフ・ケース内に自転可能に支持されたピニオン・ギヤと、前記デフ・ケース内に相対回転自在に支持され前記ピニオン・ギヤに噛み合う一対のサイド・ギヤとを備え、前記デフ・ケースの内面に、前記ピニオン・ギヤ及びサイド・ギヤの背面部をそれぞれ自転摺動可能に支持するピニオン・ギヤ支持面部及びサイド・ギヤ支持面部を形成し、前記サイド・ギヤの背面部と前記デフ・ケースのサイド・ギヤ支持面部との間に、サイド・ワッシャを介設し、前記サイド・ギヤ支持面部にケース側凹部を設け、前記サイド・ワッシャの外面に前記ケース側凹部に係合するワッシャ側凸部を設け、前記サイド・ワッシャの凹側内面に前記サイド・ギヤの背面部との間に空間を形成するワッシャ側凹部を設けたことを特徴とする。
本発明は、回転自在に支持されるデフ・ケースと、前記デフ・ケース内に自転可能に支持されたピニオン・ギヤと、前記デフ・ケース内に相対回転自在に支持され前記ピニオン・ギヤに噛み合う一対のサイド・ギヤとを備え、前記デフ・ケースの内面に、前記ピニオン・ギヤ及びサイド・ギヤの背面部をそれぞれ自転摺動可能に支持するピニオン・ギヤ支持面部及びサイド・ギヤ支持面部を形成し、前記サイド・ギヤの背面部と前記デフ・ケースのサイド・ギヤ支持面部との間に、サイド・ワッシャを介設し、前記サイド・ギヤ支持面部にケース側凹部を設け、前記サイド・ワッシャを周方向に分断する分断部を設け、前記分断部の縁部に前記ケース側凹部に係合するワッシャ側凸縁部を設けたことを特徴とする。
本発明は、上記構成であるから、サイド・ワッシャのワッシャ側凸部又はワッシャ側凸縁部をサイド・ギヤ支持面部のケース側凹部に係合させることでワッシャの端部周囲に特別に回り止めを設けることなく、差動回転時にサイド・ワッシャがサイド・ギヤと共に供回りするのを防止できる。
また、ワッシャ側凹部によりサイド・ワッシャとサイド・ギヤの背面部との間に空間が形成され、この空間に潤滑油を保持させ、或いはこの空間を介して潤滑油を通流させることができ、サイド・ワッシャとサイド・ギヤとの間の潤滑性を向上させることができる。
サイド・ワッシャに周方向の分断部を設けた場合には、分断部に潤滑油を保持させ、或いは分断部を介して潤滑油が通流可能となり、サイド・ワッシャとサイド・ギヤとの間の潤滑性を向上させることができる。
(a)は、上下半断面が90度異なる位置におけるデファレンシャル装置の断面図、(b)は、(a)のb−b線矢視断面図である。(実施例1) デフ・ケースの判断面斜視図である。(実施例1) デフ・ケースの断面図である。(実施例1) 図3のIV−IV線矢視断面図である。(実施例1) サイド・ワッシャの斜視図である。(実施例1) デファレンシャル・ギヤ組み込み途中におけるデファレンシャル装置の斜視図である。(実施例1) デファレンシャル・ギヤ組み込み途中におけるデファレンシャル装置の平面図である。(実施例1) サイド・ワッシャの正面図である。(実施例2) 図8のIX−IX線矢視断面図である。(実施例2) サイド・ワッシャの正面図である。(実施例3) 図10のXI−XI線矢視断面図である。(実施例3)
ワッシャの形状の複雑化を防止し、コスト増を抑制するという目的を、サイド・ギヤ支持面部にケース側凹部を形成し、ワッシャにワッシャ側凸部及びワッシャ側凹部を形成することにより実現した。
また、サイド・ワッシャを周方向に分断する分断部を設け、分断部の縁部にケース側凹部に係合するワッシャ側凸縁部を設けることにより実現した。
[デファレンシャル装置の全体構成]
図1〜図4は、本発明の実施例1に係り、図1(a)は、上下半断面が90度異なる位置におけるデファレンシャル装置の断面図、(b)は、(a)のb−b線矢視断面図、図2は、デフ・ケースの半断面斜視図、図3は、デフ・ケースの断面図、図4は、図3のIV−IV線矢視断面図である。
図1〜図4のように、デファレンシャル装置1のデフ・ケース3は、ケース壁部5の外面にリング・ギヤ取り付け用のフランジ部7を周回状に一体に有している。このデフ・ケース3の内面には、ピニオン・ギヤ凹支持面部9,11及びサイド・ギヤ凹支持面部13,15が形成されている。ピニオン・ギヤ凹支持面部9,11及びサイド・ギヤ凹支持面部13,15は、デフ・ケース3内のピニオン・ギヤ17及びサイド・ギヤ23,25の回転軸心の交点を曲率中心Cとする同心球面の一部を構成する。
なお、ピニオン・ギヤ17は、図面では1個のみ示すが、デファレンシャル装置1は、例えば2ピニオンタイプであり、対向して2個備えられている。
ケース壁部5の回転軸方向両側には、サイド・ギヤ凹支持面部13,15の外側においてボス部27,29が形成され、図示しないデフ・キャリヤにベアリングを介して回転自在に支持可能となっている。
ボス部27,29の内周には、潤滑用の螺旋溝27a,29aが形成され、同回転軸芯方向の内端に凹部31,33が該回転軸心を中心として周回状に形成されている。
ケース壁部5の対向する一対のピニオン・ギヤ凹支持面部9,11の中央には、ピニオン・シャフト35の支持穴37,39が同軸芯に貫通形成されている。
ケース壁部5には、一対の窓41,43(但し、図1では一方のみ図示し、窓43については、図2、図3に図示している。)がフランジ部7に隣接して形成されている。
窓41,43は、回転半径方向に対向するように形成され、重量バランスが採られている。この窓41,43は、何れからも旋削工具を挿入させ且つ該旋削工具回りで前記曲率中心Cを通る加工回転軸中心線C−Yを中心にデフ・ケース3を回転させることが可能である。窓41,43には、ピニオン・ギヤ17の組み込みを容易にするため、切欠き41a,43aが形成されている。
デフ・ケース3は、旋盤のチャック治具で挟み込み、加工回転軸中心線C−Yを中心に回転させ、ピニオン・ギヤ凹支持面部9,11及びサイド・ギヤ凹支持面部13,15を旋削し得る構成となっている。
ピニオン・ギヤ17は、球面状の凸背面部17aが同心球面状のピニオン・ギヤ凹支持面部9に球面状のピニオン・ワッシャ45を介して摺動回転可能に支持されている。
サイド・ギヤ23,25の凸背面部23a,25aには、ボス部23b,25bが周回状に形成されている。ボス部23b,25bは、前記凹部31,33に軸方向に対向している。
サイド・ギヤ23,25は、ピニオン・ギヤ17に噛み合い、球面状の凸背面部23a,25aが同心球面状のサイド・ギヤ凹支持面部13,15に球面状のサイド・ワッシャ47,49を介して摺動回転可能に支持されている。
ピニオン・ギヤ17は、ピニオン・シャフト35に回転自在に支持され、ピニオン・シャフト35は、支持穴37,39に嵌合支持され、スプリング・ピン50により抜け止め、回り止めが行われている。
[ケース側凹部、ワッシャ側凸部及び凹部]
前記サイド・ワッシャ47,49の回り止め機構として、前記サイド・ギヤ凹支持面部13,15にケース側凹部51,53が凹条に形成されている。
ケース側凹部51,53は、サイド・ギヤ凹支持面部13,15からピニオン・ギヤ凹支持面部9,11へ指向して形成されている。本実施例において、ケース側凹部51,53は、両サイド・ギヤ23,25のサイド・ギヤ凹支持面部13,15からピニオン・ギヤ凹支持面部9,11に渡るように1条で加工形成されている。
したがって、ケース側凹部51,53は、ピニオン・シャフト35の支持穴37,39とサイド・ギヤ凹支持面部13,15及びピニオン・ギヤ凹支持面部9,11間とに連通している。
図5は、サイド・ワッシャの斜視図である。
前記サイド・ワッシャ47,49は同一形状である。図5のように、サイド・ワッシャ47,49は、球面状の凸背面部23a,23bの摺動部の範囲内において凸側外面に前記ケース側凹部51,53に係合するワッシャ側凸部55,57が径方向に凸条となるように屈曲形成されている。このワッシャ側凸部55,57の屈曲形成により、サイド・ワッシャ47,49の凹側内面にワッシャ側凹部59,61が凹条に形成される。したがって、このワッシャ側凹部59,61は、ワッシャ側凸部55,57の内面を構成している。
サイド・ワッシャ47,49のワッシャ側凸部55,57及びワッシャ側凹部59,61は、サイド・ワッシャ47,49の径方向の幅全体に渡って形成されている。
このため、ピニオン・ギヤ凹支持面部9,11でのケース側凹部51,53、ピニオン・ギヤ凹支持面部9,11及びサイド・ギヤ凹支持面部13,15間に形成される空間、サイド・ワッシャ47,49のワッシャ側凹部59,61及びサイド・ギヤ23,25の凸背面部23a,25a間の空間51a,53a、凹部31,33が連通し、潤滑通路を形成することができる。なお、サイド・ワッシャ47,49の内周端又は外周端を環状に屈曲させ、サイド・ギヤ23,25に係合させれば、互いの部材の軸芯合わせを行わせることができる。
[ケース側凹部の加工]
デフ・ケース3を、旋盤のチャック治具で挟み込み、加工回転軸中心線C−Yを中心にデフ・ケース3を回転させ、ピニオン・ギヤ凹支持面部9,11及びサイド・ギヤ凹支持面部13,15をバイトにより旋削加工する。
ケース側凹部51,53は、バイトを深さ分送り込み、凹条に旋削加工することができる。
[デファレンシャル・ギヤの組み込み]
図6は、デファレンシャル・ギヤ組み込み途中におけるデファレンシャル装置の斜視図、図7は、デファレンシャル・ギヤ組み込み途中におけるデファレンシャル装置である。
デフ・ケース3に対して、サイド・ワッシャ47,49を凸背面部に配置させたサイド・ギヤ23,25を窓41,43の何れかから挿入し、このサイド・ギヤ23,25を、サイド・ワッシャ47,49を介してサイド・ギヤ凹支持面部13,15に配置する。
サイド・ワッシャ47,49のワッシャ側凸部55,57は、サイド・ギヤ凹支持面部13,15のケース側凹部51,53に係合させる。
ついで、ピニオン・ワッシャ45を凸背面部17a,19aに係合させたピニオン・ギヤ17,19を窓41,43から挿入して両サイド・ギヤ23,25に噛み合わせる。このとき、切欠き凹部41a,43aがピニオン・ギヤ17,19の組み込みを容易にする。
このピニオン・ギヤ17及びサイド・ギヤ23,25からなるデファレンシャル・ギヤをデフ・ケース3の回転軸心回りでデフ・ケース3に対し90°回転させ、図1の上半部の配置状態とする。
図1の配置状態において、ピニオン・シャフト35を組み付け、デファレンシャル・ギヤの組み込みが完了する。その後、デフ・ケース3とピニオン・シャフト35との間に、スプリング・ピン50を組み付け、ピニオン・シャフト35の抜け止め、回り止めが行われる。
このように組み上げられたデファレンシャル装置1は、自動車への組み付けに際し、デフ・ケース3のボス部27,29の内周に車軸側のサイド・シャフトを挿入してサイド・ギヤ23,25にスプライン結合させる。
なお、前述のように、サイド・ワッシャ47,49とサイド・ギヤ23,25とを係合させれば、デファレンシャル装置1の組付け後の搬送時にギヤ組がデフ・ケース3内で公転することを防止することができる。
[回り止め及び潤滑]
サイド・ワッシャ47,49は、ワッシャ側凸部55,57がサイド・ギヤ凹支持面部13,15のケース側凹部51に係合するから、差動回転時に、サイド・ワッシャ47,49がサイド・ギヤ23,25と供回りすることはない。
ピニオン・ギヤ凹支持面部9,11でのケース側凹部51,53、ピニオン・ギヤ凹支持面部9,11及びサイド・ギヤ凹支持面部13,15間に形成される空間、サイド・ワッシャ47,49のワッシャ側凹部59,61及びサイド・ギヤ23,25の凸背面部23a,25a間の空間51a,53a、凹部31,33が連通し、螺旋溝27b,29bと共に潤滑通路を形成するから、差動回転時、サイド・ギヤ23,25の凸背面部23a,25a等を十分に潤滑することができる。
なお、サイド・ワッシャ47,49は、ワッシャ側凸部55,57及びワッシャ側凹部59,61が凸条及び凹条ではなく、単なる凸部及び凹部であっても、サイド・ワッシャ47,49に屈曲形成された凸部の背面とサイド・ギヤ23,25の凸背面部23a,25aとの間に空間ができ、この空間に潤滑油を収容させることができるため、潤滑性の向上を図ることができる。
なお、ピニオン・ワッシャ45に凸部及び凹部は形成されていないが、サイド・ワッシャ47,49同様の凸部及び凹部を形成することもできる。
2ピニオンタイプの場合、ボス部23b,25bの凹部31,33に対する嵌合状態をより近接させて係止可能にすれば、デファレンシャル装置を自動車に組み込むまでの搬送時等に、球面状のピニオン・ギヤ凹支持面部9,11及びサイド・ギヤ凹支持面部13,15に対してサイド・ギヤ23,25及びピニオン・ギヤ17がピニオン・シャフト35を軸心としてセット位置から偏倚回転するのを防止できる。
サイド・ギヤ23,25のボス部23b,25bが凹部31,33に嵌合する代わりに、サイド・ワッシャ47,49の内径部にボス部を一体形成して凹部31,33に嵌合させ、前記搬送時等の偏倚回転を防止することもできる。
[実施例1の効果]
本発明実施例のデファレンシャル装置1は、回転自在に支持されるデフ・ケース3と、デフ・ケース3内に自転可能に支持されたピニオン・ギヤ17と、デフ・ケース3内に相対回転自在に支持されピニオン・ギヤ17に噛み合う一対のサイド・ギヤ23,25とを備え、デフ・ケース3の内面に、ピニオン・ギヤ17及びサイド・ギヤ23,25の球面状の凸背面部23a,25aをそれぞれ自転摺動可能に支持する球面状のピニオン・ギヤ凹支持面部9,11及びサイド・ギヤ凹支持面部13,15を形成し、サイド・ギヤ23,25の凸背面部23a,25aとデフ・ケース3のサイド・ギヤ凹支持面部13,15との間に、球面状のサイド・ワッシャ47,49を介設し、サイド・ギヤ凹支持面部13,15にケース側凹部51,53を設け、サイド・ワッシャ47,49の凸側外面にケース側凹部51,53に係合するワッシャ側凸部55,57を設け、サイド・ワッシャ47,49の凹側内面にサイド・ギヤ23,25の球面状の凸背面部23a,25aとの間に空間51a,53aを形成するワッシャ側凹部59,61を設けた。
このため、サイド・ワッシャ47,49のワッシャ側凸部55,57をサイド・ギヤ凹支持面部13,15のケース側凹部51,53に係合させることでワッシャの形状を複雑化することなく、また、ワッシャの端部周囲にワッシャの回り止め機能を特別に付加することなく、差動回転時にサイド・ワッシャ47,49がサイド・ギヤ23,25と共に供回りするのを防止できる。
また、サイド・ワッシャ47,49のサイド・ギヤ23,25に接する面にワッシャ側凹部59,61が形成されてサイド・ギヤ23,25の球面状の凸背面部23a,25aとの間に空間51a,53aを形成するから、この空間51a,53aに潤滑油を保持させることができ、サイド・ワッシャ47,49とサイド・ギヤ23,25との間の潤滑性を向上させることができる。
ケース側凹部51,53は、サイド・ギヤ凹支持面部13,15からピニオン・ギヤ凹支持面部9,11へ指向して凹条に形成された。
このため、デフ・ケース3内面に回転中心側から外径側へ潤滑油の通路が形成される形態となり、潤滑性を向上させることができる。
ケース側凹部51,53は、ピニオン・ギヤ凹支持面部9,11を通り両サイド・ギヤ23,25のサイド・ギヤ凹支持面部13,15間に渡るように形成された。
このため、デフ・ケース3内面に回転中心側から外径側のピニオン・ギヤ凹支持面部9,11へ潤滑油の通路が形成される形態となり、ピニオン・ギヤ17、及びサイド・ギヤ23,25の双方の潤滑性を向上させることができる。
ワッシャ側凸部55,57及びワッシャ側凹部59,61は、サイド・ワッシャ47,49の幅全体に渡って凸条及び凹条に屈曲形成された。
このため、サイド・ワッシャ47,49のワッシャ側凸部55,57をケース側凹部51,53に確実に位置決めることができ、ワッシャ側凹部59,61により、回転中心側から径方向の外側への潤滑油通路を確実に形成することができる。
実施例においては、サイド・ギヤとデフ・ケースとの間の球面支持状態における[サイド・ワッシャの例を示したが、サイド・ギヤとデフ・ケースとの間にフラット(平面)支持状態においてもサイド・ワッシャ側に形成した凸部とデフ・ケース側に形成した凹部を採用することもできる。この場合も発明の技術思想上の構成を逸脱するものではない。
図8、図9は、実施例2に係り、図8は、サイド・ワッシャの正面図、図9は、図8のIX−IX線矢視断面図である。なお、基本的な構成は、実施例1と同様であり、同一構成部分には同符号、対応する構成部分には同符号にAを付して説明し、重複した説明は省略する。また、デフ・ケース等の構成は実施例1と共通であり、実施例1を参照する。
図8、図9のように、本実施例のサイド・ワッシャ47A,49Aのワッシャ側凸部55A,57A及びワッシャ側凹部59A,61Aは、サイド・ワッシャ47A,49Aの径方向の幅内で屈曲形成されている。
なお、サイド・ワッシャ47A,49Aの凹側内面に格子のような油溝47Aa,49Aaを形成することもできる。図8では、表面47Aa,49Aaを部分的にのみ図示するが、サイド・ワッシャ47A,49Aの凹側内面全体に設けられている。
そして、サイド・ワッシャ47A,49Aのワッシャ側凸部55A,57Aをサイド・ギヤ凹支持面部13,15のケース側凹部51,53に係合させている。
この係合により、サイド・ワッシャ47A,49Aの形状を複雑化することなく、また、サイド・ワッシャ47A,49Aの端部周囲にワッシャの回り止め機能を特別に付加することなく、差動回転時にサイド・ワッシャ47A,49Aがサイド・ギヤ23,25と共に供回りするのを防止できる。
また、サイド・ワッシャ47A,49Aのサイド・ギヤ23,25に接する面にワッシャ側凹部59A,61Aが形成されてサイド・ギヤ23,25の球面状の凸背面部23a,25aとの間に空間51a,53aを形成するから、この空間51a,53aに潤滑油を保持させることができ、サイド・ワッシャ47A,49Aとサイド・ギヤ23,25との間の潤滑性を向上させることができる。
なお、油溝47Aa,49Aaは、同心円溝、偏心溝、放射溝、或いはサンバースト溝などの他の油溝形態をとることもできる。
その他、実施例1と同様な作用効果を奏することができる。
図10、図11は、実施例3に係り、図10は、サイド・ワッシャの正面図、図11は、図10のIX−IX線矢視断面図である。なお、基本的な構成は、実施例1と同様であり、同一構成部分には同符号、対応する構成部分には同符号にBを付して説明し、重複した説明は省略する。また、デフ・ケース等の構成は実施例1と共通であり、実施例1を参照する。
図10、図11のように、本実施例のサイド・ワッシャ47B,49Bには、サイド・ワッシャ47B,49Bを周方向に分断する分断部63,65が設けられている。分断部63,65は、自由状態で周方向に隙間を有している。但し、隙間を有さない構成にすることも可能である。この分断部63,65の両縁部に、ケース側凹部51,53に係合するワッシャ側凸縁部67,69が設けられている。
ワッシャ側凸縁部67,69は、分断部63,65の片側縁部にのみ設ける構成にすることもできる。
なお、サイド・ワッシャ47B,49Bの凹側内面に梨地のような粗さ表面47Ba,49Baを形成することもできる。図10では、粗さ表面47Ba,49Baを部分的にのみ図示するが、サイド・ワッシャ47B,49Bの凹側内面全体に設けられている。
そして、サイド・ワッシャ47B,49Bのワッシャ側凸縁部55B,57Bをサイド・ギヤ凹支持面部13,15のケース側凹部51,53に係合させることでワッシャの形状を複雑化することなく、また、ワッシャの端部周囲にワッシャの回り止め機能を特別に付加することなく、差動回転時にサイド・ワッシャ47B,49Bがサイド・ギヤ23,25と共に供回りするのを防止できる。
また、サイド・ワッシャ47B,49Bの分断部63,65に潤滑油を保持させることができ、サイド・ワッシャ47B,49Bとサイド・ギヤ23,25との間の潤滑性を向上させることができる。
さらに、デフ・ケース3内面に回転中心側から外径側へ潤滑油の通路を形成する形態とすることもでき、潤滑性を向上させることができる。
差動回転時にサイド・ワッシャ47B,49Bがサイド・ギヤ凹支持面部13,15に押し付けられると、分断部63,65の存在でサイド・ワッシャ47B,49Bがサイド・ギヤ凹支持面部13,15に沿って変形することが容易となり、サイド・ギヤ23,25の凸背面部23a,25aとの全面当りを容易とし、差動制限力を確実に得ることができる。
なお、分断部63,65におけるワッシャ側凸縁部67,69の間隔は、ケース側凹部51,53の幅に合わせることもでき、或いは狭くすることもできる。
その他、実施例1と同様な作用効果を奏することができる。
1 デファレンシャル装置
3 デフ・ケース
13,15 サイド・ギヤ凹支持面部
17 ピニオン・ギヤ
23,25 サイド・ギヤ
23a,25a 凸背面部
47,49,47A,49A,47B,49B サイド・ワッシャ
51,53,51A,53A,51B,53B ケース側凹部
51a,53a
55,57,55A,57A ワッシャ側凸部
59,61,59A,61A ワッシャ側凹部
63,65 分断部
67,69 ワッシャ側凸縁部

Claims (8)

  1. 回転自在に支持されるデフ・ケースと、
    前記デフ・ケース内に自転可能に支持されたピニオン・ギヤと、
    前記デフ・ケース内に相対回転自在に支持され前記ピニオン・ギヤに噛み合う一対のサイド・ギヤとを備え、
    前記デフ・ケースの内面に、前記ピニオン・ギヤ及びサイド・ギヤの背面部をそれぞれ自転摺動可能に支持するピニオン・ギヤ支持面部及びサイド・ギヤ支持面部を形成し、
    前記サイド・ギヤの背面部と前記デフ・ケースのサイド・ギヤ支持面部との間に、サイド・ワッシャを介設し、
    前記サイド・ギヤ支持面部にケース側凹部を設け、
    前記サイド・ワッシャの凸側外面に前記ケース側凹部に係合するワッシャ側凸部を設け、
    前記サイド・ワッシャの凹側内面に前記サイド・ギヤの背面部との間に空間を形成するワッシャ側凹部を設けた、
    ことを特徴とするデファレンシャル装置。
  2. 回転自在に支持されるデフ・ケースと、
    前記デフ・ケース内に自転可能に支持されたピニオン・ギヤと、
    前記デフ・ケース内に相対回転自在に支持され前記ピニオン・ギヤに噛み合う一対のサイド・ギヤとを備え、
    前記デフ・ケースの内面に、前記ピニオン・ギヤ及びサイド・ギヤの背面部をそれぞれ自転摺動可能に支持するピニオン・ギヤ支持面部及びサイド・ギヤ支持面部を形成し、
    前記サイド・ギヤの背面部と前記デフ・ケースのサイド・ギヤ支持面部との間に、サイド・ワッシャを介設し、
    前記サイド・ギヤ支持面部にケース側凹部を設け、
    前記サイド・ワッシャを周方向に分断する分断部を設け、
    前記分断部の縁部に前記ケース側凹部に係合するワッシャ側凸縁部を設けた、
    ことを特徴とするデファレンシャル装置。
  3. 請求項1記載のデファレンシャル装置であって、
    前記ワッシャ側凸部及びワッシャ側凹部は、前記サイド・ワッシャの径方向の幅全体に渡って凸条及び凹条に屈曲形成された、
    ことを特徴とするデファレンシャル装置。
  4. 請求項1記載のデファレンシャル装置であって、
    前記ワッシャ側凸部及びワッシャ側凹部は、前記サイド・ワッシャの径方向の幅内で屈曲形成された、
    ことを特徴とするデファレンシャル装置。
  5. 請求項2記載のデファレンシャル装置であって、
    前記ワッシャ側凸縁部は、前記分断部の両縁部に設けられている、
    ことを特徴とするデファレンシャル装置。
  6. 請求項2又は5記載のデファレンシャル装置であって、
    前記分断部は、自由状態で周方向に隙間を有している、
    ことを特徴とするデファレンシャル装置。
  7. 請求項1〜6の何れかに記載のデファレンシャル装置であって、
    前記ケース側凹部は、前記サイド・ギヤ支持面部から前記ピニオン・ギヤ支持面部へ指向して凹条に形成された、
    ことを特徴とするデファレンシャル装置。
  8. 請求項7記載のデファレンシャル装置であって、
    前記ケース側凹部は、前記ピニオン・ギヤ支持面部を通り前記両サイド・ギヤのサイド・ギヤ支持面部間に渡るように形成された、
    ことを特徴とするデファレンシャル装置。
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