JP2012110942A - 加工方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】デバイスの抗折強度が低下することを抑制すること。
【解決手段】ワークWをワークWの露出面に直交する方向を回転軸として回転させながら、圧力が6.0[MPa]以上14.0[MPa]以下、より好ましくは圧力が8.0[MPa]以上12.0[MPa]以下の水をワークWの露出面に供給することによって、スクライブ工程においてワークWの切断面付近に付着したデブリを除去する。これにより、ワークWの切断面付近に付着したデブリを効果的に除去することができるので、デバイスの抗折強度が低下することを抑制できる。
【選択図】図1
【解決手段】ワークWをワークWの露出面に直交する方向を回転軸として回転させながら、圧力が6.0[MPa]以上14.0[MPa]以下、より好ましくは圧力が8.0[MPa]以上12.0[MPa]以下の水をワークWの露出面に供給することによって、スクライブ工程においてワークWの切断面付近に付着したデブリを除去する。これにより、ワークWの切断面付近に付着したデブリを効果的に除去することができるので、デバイスの抗折強度が低下することを抑制できる。
【選択図】図1
Description
本発明は、ワークに設定された分割予定ラインに沿ってスクライブ加工を行うスクライブ工程を含む加工方法に関する。
半導体デバイス製造工程においては、略円板形状の半導体ウェーハは、その表面に格子状に設定された分割予定ラインによって複数の領域に区画され、分割予定ラインによって区画された領域にICやLSIなどの半導体デバイスが形成される。そして、分割予定ラインに沿って半導体ウェーハを切断することによって半導体デバイスが形成された領域を分割することにより、個々の半導体デバイスが製造される。
半導体ウェーハを分割予定ラインに沿って切断する方法としては、半導体ウェーハに対し吸収性を有する波長のパルスレーザー光線を分割予定ラインに沿って照射することによって、分割予定ラインに沿ってスクライブ加工を行う加工方法が提案されている(特許文献1参照)。なお、スクライブ加工とは、アブレーション加工,溶融加工,若しくはこれらの加工が混在した加工によって行う半導体ウェーハの除去加工のことを意味する。
しかしながら、上述の加工方法によれば、分割予定ラインに沿ってスクライブ加工を行った際、デブリと呼ばれる加工屑が発生し、このデブリが半導体ウェーハの切断面付近に付着することがある。デブリが半導体ウェーハの切断面付近に付着した場合、分割後の半導体デバイスの抗折強度が低下してしまう。このため、半導体デバイスの抗折強度が低下することを抑制可能な加工方法の提供が期待されていた。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、デバイスの抗折強度が低下することを抑制可能な加工方法を提供することにある。
上記課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る加工方法は、ワークに設定された分割予定ラインに沿ってワークの露出面にレーザービームを照射して、該分割予定ラインに沿ってスクライブ加工を行うスクライブ工程を含む加工方法であって、該スクライブ工程の後に、ワークをワークの露出面に直交する方向を回転軸として回転させながら圧力が6.0MPa以上14.0MPa以下の水を該露出面に供給して、該スクライブ工程においてワークの加工された箇所付近に付着したデブリを除去するデブリ除去工程を含む。
本発明に係る加工方法によれば、ワークの加工された箇所付近に付着したデブリを効果的に除去することができるので、デバイスの抗折強度が低下することを抑制できる。
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態である加工方法について説明する。
〔レーザー加工装置の構成〕
始めに、図1を参照して、本発明の一実施形態である加工方法において用いられるレーザー加工装置の構成について説明する。
始めに、図1を参照して、本発明の一実施形態である加工方法において用いられるレーザー加工装置の構成について説明する。
図1は、本発明の一実施形態であるレーザー加工装置の構成を示す斜視図である。図1に示すように、本発明の一実施形態であるレーザー加工装置1は、静止基台2と、矢印Xで示す加工送り方向(X軸方向)に移動可能に静止基台2に配設されワークWを保持するチャックテーブル機構3と、X軸方向と直交する矢印Yで示す割り出し送り方向(Y軸方向)に移動可能に静止基台2に配設されたレーザー光線照射ユニット支持機構4と、矢印Zで示す集光点位置調整方向(Z軸方向)に移動可能にレーザー光線照射ユニット支持機構4に配設されたレーザー光線照射ユニット5と、を備える。
ワークWは、特に限定されないが、例えばシリコンウェーハやガリウムヒ素ウェーハ等の半導体ウェーハ、チップ実装用として半導体ウェーハの裏面に設けられるDAF(Die Attach Film)等の粘着部材、半導体製品のパッケージ部材、セラミックス,ガラス,サファイア(Al2O3)等の無機材料基板、LCDドライバー等の各種電子部品、ミクロンオーダーの加工位置精度が要求される各種加工材料等を例示することができる。
チャックテーブル機構3は、X軸方向に沿って平行に静止基台2上に配設された一対の案内レール31,31と、X軸方向に移動可能に一対の案内レール31,31上に配設された第1の滑動ブロック32と、Y軸方向に移動可能に第1の滑動ブロック32上に配設された第2の滑動ブロック33と、円筒部材34によって第2の滑動ブロック33上に支持されたカバーテーブル35と、ワークWを保持するチャックテーブル36と、を備える。
チャックテーブル36は、多孔性材料によって形成された吸着チャック361を備え、図示しない吸引手段によってワークWを吸着チャック361上に保持するようになっている。このように構成されたチャックテーブル36は、円筒部材34内に配設された図示しないパルスモータによって回転される。チャックテーブル36には、ダイジングテープTを介してワークWを支持する環状のフレームFを固定するためのクランプ362が配設されている。
第1の滑動ブロック32の下面には、一対の案内レール31,31と嵌合する一対の被案内溝321,321が設けられている。また、第1の滑動ブロック32の上面には、Y軸方向に沿って平行に形成された一対の案内レール322,322が設けられている。このように構成された第1の滑動ブロック32は、被案内溝321,321が一対の案内レール31,31に嵌合することによって、一対の案内レール31,31に沿ってX軸方向に移動可能に構成されている。
チャックテーブル機構3は、第1の滑動ブロック32を一対の案内レール31,31に沿ってX軸方向に移動させるための加工送り手段37を備える。加工送り手段37は、一対の案内レール31,31間に平行に配設された雄ネジロッド371と、雄ネジロッド371を回転駆動するためのパルスモータ372等の駆動源を含んでいる。雄ネジロッド371の一端は、静止基台2に固定された軸受ブロック373に回転自在に支持されている。雄ネジロッド371の他端は、パルスモータ372の出力軸に伝動連結されている。
雄ネジロッド371は、第1の滑動ブロック32の中央部下面に突出して設けられた図示しない雌ネジブロックに形成された貫通雌ネジ穴に螺合されている。これにより、第1の滑動ブロック32は、パルスモータ372によって雄ネジロッド371を正転及び逆転駆動することによって、一対の案内レール31,31に沿ってX軸方向に移動する。
第2の滑動ブロック33の下面には、第1の滑動ブロック32の上面に設けられた一対の案内レール322,322と嵌合する一対の被案内溝331,331が設けられている。第2の滑動ブロック33は、一対の被案内溝331,331を一対の案内レール322,322に嵌合させることにより、Y軸方向に移動可能に構成されている。
チャックテーブル機構3は、第1の滑動ブロック32に設けられた一対の案内レール322,322に沿って第2の滑動ブロック33をY軸方向に移動させるための第1の割り出し送り手段38を備える。第1の割り出し送り手段38は、一対の案内レール322,322間に平行に配設された雄ネジロッド381と、雄ネジロッド381を回転駆動するためのパルスモータ382等の駆動源を含んでいる。雄ネジロッド381の一端は、第1の滑動ブロック32の上面に固定された軸受ブロック383に回転自在に支持されている。雄ネジロッド381の他端は、パルスモータ382の出力軸に伝動連結されている。
雄ネジロッド381は、第2の滑動ブロック33の中央部下面に突出して設けられた図示しない雌ネジブロックに形成された貫通雌ネジ穴に螺合されている。これにより、第2の滑動ブロック33は、パルスモータ382によって雄ネジロッド381を正転及び逆転駆動することにより、一対の案内レール322,322に沿ってY軸方向に移動する。
レーザー光線照射ユニット支持機構4は、Y軸方向に沿って平行に静止基台2上に配設された一対の案内レール41,41と、Y軸方向に移動可能に一対の案内レール41,41上に配設された可動支持基台42と、を備える。可動支持基台42は、一対の案内レール41,41上を移動可能に配設された移動支持部421と、移動支持部421に取り付けられた装着部422と、を備える。装着部422の一側面には、Z軸方向に延びる一対の案内レール423,423が平行に設けられている。
レーザー光線照射ユニット支持機構4は、一対の案内レール41,41に沿って可動支持基台42をY軸方向に移動させるための第2の割り出し送り手段43を備える。第2の割り出し送り手段43は、一対の案内レール41,41間に平行に配設された雄ネジロッド431と、雄ネジロッド431を回転駆動するためのパルスモータ432等の駆動源を含んでいる。雄ネジロッド431の一端は、静止基台2に固定された図示しない軸受ブロックに回転自在に支持されている。雄ネジロッド431の他端は、パルスモータ432の出力軸に伝動連結されている。
雄ネジロッド431は、図示しない雌ネジブロックに形成された貫通雌ネジ穴に螺合されている。図示しない雌ネジブロックは、可動支持基台42を構成する移動支持部421の中央部下面に突出して設けられている。これにより、可動支持基台42は、パルスモータ432によって雄ネジロッド431を正転及び逆転駆動することによって、一対の案内レール41,41に沿ってY軸方向に移動する。
レーザー光線照射ユニット5は、ユニットホルダ51と、ユニットホルダ51に取り付けられたレーザー光線照射手段52と、を備える。ユニットホルダ51は、装着部422に設けられた一対の案内レール423,423に摺動可能に嵌合する一対の被案内溝511,511を備える。ユニットホルダ51は、被案内溝511,511を一対の案内レール423,423に嵌合することにより、Z軸方向に移動可能に支持される。
レーザー光線照射ユニット5は、一対の案内レール423,423に沿ってユニットホルダ51をZ軸方向に移動させるための移動手段53を備える。移動手段53は、一対の案内レール423,423間に配設された図示しない雄ネジロッドと、図示しない雄ネジロッドを回転駆動するためのパルスモータ532等の駆動源を有する。ユニットホルダ51とレーザー光線照射手段52とは、パルスモータ532によって図示しない雄ネジロッドを正転及び逆転駆動することにより、一対の案内レール423,423に沿ってZ軸方向に移動される。本実施形態では、レーザー光線照射手段52は、パルスモータ532を正転駆動した場合、上方に移動し、パルスモータ532を逆転駆動した場合には、下方に移動するようになっている。
レーザー光線照射手段52は、ユニットホルダ51に固定された実質上水平に延出する円筒形状のケーシング521と、ケーシング521内に配設されたパルスレーザー光線発振手段6と、ケーシング521の先端に装着されたパルスレーザー光線発振手段6から発振されたレーザー光線を集光する加工ヘッド7と、を備える。パルスレーザー光線発振手段6は、YAGレーザー発信器又はYVO4レーザー発振器により構成されるパルスレーザー光線発振器61と、パルスレーザー光線発振器61に付設された繰り返し周波数設定手段62と、を備える。このように構成されたパルスレーザー光線発振手段6は、例えば波長355nmのパルスレーザー光線を発振する。
〔スクライブ工程〕
このような構成を有するレーザー加工装置1では、ワークWは、環状のフレームFに装着されたダイジングテープTの表面に貼着された状態でチャックテーブル36の吸着チャック361上に搬送され、吸着チャック361に吸引保持される。このようにしてワークWを吸引保持したチャックテーブル36は、加工送り手段37の作動によって一対の案内レール31,31に沿って移動し、撮像手段11の直下に位置付けられる。
このような構成を有するレーザー加工装置1では、ワークWは、環状のフレームFに装着されたダイジングテープTの表面に貼着された状態でチャックテーブル36の吸着チャック361上に搬送され、吸着チャック361に吸引保持される。このようにしてワークWを吸引保持したチャックテーブル36は、加工送り手段37の作動によって一対の案内レール31,31に沿って移動し、撮像手段11の直下に位置付けられる。
チャックテーブル36が撮像手段11の直下に位置付けられると、撮像手段11及び図示しない制御手段によってワークWの所定方向に形成されている分割予定ラインと、加工ヘッド7との位置合わせを行うためのパターンマッチング等の画像処理を実行し、加工領域のアライメントを実行する。また、ワークWに形成されている所定方向に対して直交する方向に延びる分割予定ラインに対しても、同様に加工領域のアライメントが実行される。
以上のようにして、チャックテーブル36上に保持されているワークWに形成されている分割予定ラインを検出し、加工領域のアライメントが実行されると、ワークWを保持したチャックテーブル36をレーザー光線照射手段52の加工領域に移動する。そして、ワークWに形成された所定の分割予定ラインを加工ヘッド7の直下に位置付け、レーザー光線照射手段52と加工送り手段37を作動させることにより、チャックテーブル36に保持されたワークWを所定の分割予定ラインに沿ってスクライブ加工する。
〔デブリ除去工程〕
上述のスクライブ工程によれば、分割予定ラインに沿ってスクライブ加工を行った際、デブリと呼ばれる加工屑が発生し、このデブリがワークWの切断面付近に付着することがある。デブリがワークWの切断面に付着した場合、分割後のデバイスの抗折強度が低下してしまう。このため、スクライブ工程が完了した後、以下に示すデブリ除去工程を実施することによって、ワークWの切断面に付着したデブリを除去する。すなわち、このデブリ除去工程では、ワークWをワークWの露出面に直交する方向を回転軸として回転させながら、圧力が6.0[MPa]以上14.0[MPa]以下、より好ましくは圧力が8.0[MPa]以上12.0[MPa]以下の水をワークWの露出面に供給することによって、スクライブ工程においてワークWの切断面付近に付着したデブリを除去する。このようなデブリ除去工程によれば、ワークWの切断面付近に付着したデブリを効果的に除去することができるので、デバイスの抗折強度が低下することを抑制できる。なお、上述の水の圧力の上限値は、水を供給する配管の強度によって決まる値である。
上述のスクライブ工程によれば、分割予定ラインに沿ってスクライブ加工を行った際、デブリと呼ばれる加工屑が発生し、このデブリがワークWの切断面付近に付着することがある。デブリがワークWの切断面に付着した場合、分割後のデバイスの抗折強度が低下してしまう。このため、スクライブ工程が完了した後、以下に示すデブリ除去工程を実施することによって、ワークWの切断面に付着したデブリを除去する。すなわち、このデブリ除去工程では、ワークWをワークWの露出面に直交する方向を回転軸として回転させながら、圧力が6.0[MPa]以上14.0[MPa]以下、より好ましくは圧力が8.0[MPa]以上12.0[MPa]以下の水をワークWの露出面に供給することによって、スクライブ工程においてワークWの切断面付近に付着したデブリを除去する。このようなデブリ除去工程によれば、ワークWの切断面付近に付着したデブリを効果的に除去することができるので、デバイスの抗折強度が低下することを抑制できる。なお、上述の水の圧力の上限値は、水を供給する配管の強度によって決まる値である。
〔実験例〕
最後に、図2乃至図5を参照して、デブリ除去工程の実験例について説明する。
最後に、図2乃至図5を参照して、デブリ除去工程の実験例について説明する。
本実験例は、以下に示す条件で実験を行った。
(1)ワーク
ガリウムヒ素ウェーハ 厚さt:100[μm] デバイス寸法:4.0×6.0[mm]
(2)スクライブ加工条件(フルカット)
波長:355[nm]
出力:2.0[W]
繰り返し周波数:30[kHz]
送り速度:400[mm/秒]
パス数:10
レーザー光焦点位置:ワーク表面にJF(Just Focus)
(3)保護膜
PVA(ポリビニルアルコール)膜
(4)デブリ除去条件
実施例:ワークの露出面に直交する方向を回転軸として回転速度1000[rpm]でワークを回転させながら、300秒間、圧力10.0[MPa]の水を流量200[ml/min]でワークの露出面に供給した。
比較例1:デブリ除去工程を実施せず
比較例2:ワークの露出面に直交する方向を回転軸として回転速度600[rpm]でワークを回転させながら、60秒間、圧力0.33[MPa]の空気と圧力1〜3[MPa]の水とをワークの露出面に供給した。
(5)評価方法
実施例及び比較例1,2によって得られたデバイスの抗折強度を3点曲げ評価法によって評価した。具体的には、図3に示すように、デバイスDの表面側及び研削面(裏面)側にそれぞれ支持部材R1及び支持部材R2,R3を配置し、支持部材R1に破壊強度Fを加えることによってデバイスDが破壊された時の最大応力σを抗折強度として図3中の数式を用いて算出することにより、デバイスDの抗折強度を評価した。なお、本実験では、支点間距離Lは2[mm]、デバイスDの厚さhは100×10−3[mm]、デバイスDの幅bは4[mm]とした。また、実施例及び比較例1,2によって得られたデバイスのデブリ高さをSEM観察によって評価した。
(1)ワーク
ガリウムヒ素ウェーハ 厚さt:100[μm] デバイス寸法:4.0×6.0[mm]
(2)スクライブ加工条件(フルカット)
波長:355[nm]
出力:2.0[W]
繰り返し周波数:30[kHz]
送り速度:400[mm/秒]
パス数:10
レーザー光焦点位置:ワーク表面にJF(Just Focus)
(3)保護膜
PVA(ポリビニルアルコール)膜
(4)デブリ除去条件
実施例:ワークの露出面に直交する方向を回転軸として回転速度1000[rpm]でワークを回転させながら、300秒間、圧力10.0[MPa]の水を流量200[ml/min]でワークの露出面に供給した。
比較例1:デブリ除去工程を実施せず
比較例2:ワークの露出面に直交する方向を回転軸として回転速度600[rpm]でワークを回転させながら、60秒間、圧力0.33[MPa]の空気と圧力1〜3[MPa]の水とをワークの露出面に供給した。
(5)評価方法
実施例及び比較例1,2によって得られたデバイスの抗折強度を3点曲げ評価法によって評価した。具体的には、図3に示すように、デバイスDの表面側及び研削面(裏面)側にそれぞれ支持部材R1及び支持部材R2,R3を配置し、支持部材R1に破壊強度Fを加えることによってデバイスDが破壊された時の最大応力σを抗折強度として図3中の数式を用いて算出することにより、デバイスDの抗折強度を評価した。なお、本実験では、支点間距離Lは2[mm]、デバイスDの厚さhは100×10−3[mm]、デバイスDの幅bは4[mm]とした。また、実施例及び比較例1,2によって得られたデバイスのデブリ高さをSEM観察によって評価した。
図2は、実施例及び比較例1,2によって得られたデバイスの抗折強度及びデブリ高さ(デバイス側面からのデブリの突出長さ)を示す図である。図2に示すように、実施例によって得られたデバイスは、比較例1,2によって得られたデバイスと比較して、デブリ高さが小さく、且つ、抗折強度が大きくなっていることが確認された。図4(a),(b),(c)はそれぞれ、実施例によって得られたデバイスのSEM写真,図4(a)に示すSEM写真の部分拡大図,及び図4(b)に示す領域R1の拡大図である。図5(a),(b),(c)はそれぞれ、比較例2によって得られたデバイスのSEM写真,図5(a)に示すSEM写真の部分拡大図,及び図5(b)に示す領域R2の拡大図である。これらSEM写真から明らかなように、実施例によって得られたデバイスでは、比較例2によって得られたデバイスと比較して、デブリが除去されていることが確認された。
以上のことから、実施例のデブリ除去工程によれば、ワークの切断面付近に付着したデブリを効果的に除去し、デバイスの抗折強度が低下することを抑制できることが知見された。また、保護膜を使用した場合であっても、分割予定ラインに隣接する表面の保護膜はスクライブ加工の影響によって無くなっているので、通常の洗浄方法ではデブリが無くならないことが知見された。
以上、本発明者らによってなされた発明を適用した実施の形態について説明したが、上記実施形態による本発明の開示の一部をなす記述及び図面により本発明は限定されることはない。すなわち上記実施形態に基づいて当業者等によりなされる他の実施形態、実施例、及び運用技術等は、全て本発明の範疇に含まれる。
1 レーザー加工装置
W ワーク
W ワーク
Claims (1)
- ワークに設定された分割予定ラインに沿ってワークの露出面にレーザービームを照射して、該分割予定ラインに沿ってスクライブ加工を行うスクライブ工程を含む加工方法であって、
該スクライブ工程の後に、ワークをワークの露出面に直交する方向を回転軸として回転させながら圧力が6.0MPa以上14.0MPa以下の水を該露出面に供給して、該スクライブ工程においてワークの加工された箇所付近に付着したデブリを除去するデブリ除去工程を含むこと
を特徴とする加工方法。
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- 2010-11-25 JP JP2010262865A patent/JP2012110942A/ja active Pending
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