JP2006205187A - レーザー加工装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 レーザー光線が照射されても発熱を抑えることができるチャックテーブルを備えたレーザー加工装置を提供する。
【解決手段】 被加工物を吸引保持するチャックテーブルと、チャックテーブルに保持された被加工物にレーザー光線を照射するレーザー光線照射手段を具備するレーザー加工装置であって、チャックテーブルは本体と該本体の上面に配設された通気性を有する被加工物保持部材とからなっており、被加工物保持部材は所定の波長を有するレーザー光線に対して透過性を有する材料によって形成されている。
【選択図】 図2

Description

本発明は、半導体ウエーハ等の被加工物にレーザー加工を施すレーザー加工装置に関する。
半導体デバイス製造工程においては、略円板形状である半導体ウエーハの表面に格子状に配列されたストリートと呼ばれる分割予定ラインによって複数の領域が区画され、この区画された領域にIC、LSI等の回路を形成する。そして、半導体ウエーハを分割予定ラインに沿って切断することにより回路が形成された領域を分割して個々の半導体チップを製造している。また、サファイヤ基板の表面に窒化ガリウム系化合物半導体等が積層された光デバイスウエーハも分割予定ラインに沿って切断することにより個々の発光ダイオード、レーザーダイオード等の光デバイスに分割され、電気機器に広く利用されている。
上述した半導体ウエーハや光デバイスウエーハ等の分割予定ラインに沿った切断は、通常、ダイサーと称されている切削装置によって行われている。この切削装置は、半導体ウエーハや光デバイスウエーハ等の被加工物を保持するチャックテーブルと、該チャックテーブルに保持された被加工物を切削するための切削手段と、チャックテーブルと切削手段とを相対的に移動せしめる切削送り手段とを具備している。切削手段は、回転スピンドルと該スピンドルに装着された切削ブレードおよび回転スピンドルを回転駆動する駆動機構を備えたスピンドルユニットを含んでいる。切削ブレードは円盤状の基台と該基台の側面外周部に装着された環状の切れ刃からなっており、切れ刃は例えば粒径3μm程度のダイヤモンド砥粒を電鋳によって固定して形成されている。
しかるに、サファイヤ基板、炭化珪素基板等はモース硬度が高いため、上記切削ブレードによる切断は必ずしも容易ではない。更に、切削ブレードは30〜50μm程度の厚さを有するため、デバイスを区画する分割予定ラインとしては幅が100μm程度必要となる。このため、ウエーハにおける分割予定ラインの占める面積比率が大きく、デバイスを形成する有効面積が小さくなってしまうという問題がある。また、切削ブレードによる切断は切削水を供給しつつ実施するため、切削屑が混入した廃液がウエーハの表面に付着して汚染するという問題もある。
一方、近年シリコンウエーハ、ガリウム砒素ウエーハ、アルミナセラミックスウエーハ等を個々のチップに分割する方法として、ウエーハに対して吸収性を有する例えば波長が355nmのパルスレーザー光線をウエーハに形成された分割予定ラインに沿って照射し、分割予定ラインに沿ってレーザー加工溝を形成することによりウエーハを分割する技術が提案されている。(例えば、特許文献1参照。)
特開平10−305420号公報
また、近時においては、IC、LSI等の回路の処理能力を向上するために、シリコンウエーハの如き半導体基板の表面にSiOF、BSG(SiOB)等の無機物系の膜やポリイミド系、パリレン系等のポリマー膜である有機物系の膜からなる低誘電率絶縁体被膜(Low−k膜)を積層せしめた形態の半導体ウエーハが実用化されている。しかるに、Low−k膜は、雲母のように多層(5〜15層)に積層されているとともに非常に脆いことから、切削ブレードにより分割予定ラインに沿って切削すると、Low−k膜が剥離し、この剥離が回路にまで達し半導体チップに致命的な損傷を与えるという問題がある。
上述した問題を解消するために、半導体ウエーハの分割予定ラインに形成されているLow−k膜にレーザー光線を照射してLow−k膜を除去し、Low−k膜が除去された分割予定ラインに沿って切削ブレードにより切削する加工装置が提案されている。(例えば、特許文献2参照。)
特開2003−320466号公報
上述したようにウエーハを個々のチップに分割する際に、個々のチップに分割されたウエーハの取り扱いを容易にするため、ウエーハの裏面にはポリオレフィン等で形成されたダイシングテープが貼着される。このようにダイシングテープが貼着されたウエーハをレーザー加工装置のチャックテーブルにダイシングテープ側を下にして保持し、ウエーハの表面側(上面側)からレーザー光線を照射して、ウエーハに形成された分割予定ラインに沿ってレーザー加工溝を形成する。このようにして、ウエーハに形成されたレーザー加工溝がウエーハの裏面(下面)に達すると、レーザー光線はダイシングテープを透過してチャックテーブルの保持部材に達する。しかるに、チャックテーブルの保持部材は多孔性のセラミックスや金属材によって形成されているので、その上面にレーザー光線が到達するとレーザー光線を吸収して発熱するため、ダイシングテープを熔融して損傷させるという問題がある。また、熔融したダイシングテープの一部がチャックテーブルの保持部材に付着して、チャックテーブルを汚染したり、ウエーハをチャックテーブルから搬出できないという問題がある。
また、上述したように半導体ウエーハのストリートに形成されているLow−k膜にレーザー光線を照射してLow−k膜を除去するためには、半導体ウエーハをチャックテーブル上に保持した状態でレーザー光線を照射しつつ、チャックテーブルを加工送り方向に移動せしめる。しかるに、半導体ウエーハの外周縁を越えてレーザー光線が照射されると、このレーザー光線は半導体ウエーハの裏面に貼着されたダイシングテープを透過してチャックテーブルの保持部材に達し、上述した問題が生ずる。
本発明は上記事実に鑑みてなされたものであり、その主たる技術的課題は、レーザー光線が照射されても発熱を抑えることができるチャックテーブルを備えたレーザー加工装置を提供することである。
上記主たる技術課題を解決するため、本発明によれば、被加工物を吸引保持するチャックテーブルと、該チャックテーブルに保持された被加工物にレーザー光線を照射するレーザー光線照射手段と、該チャックテーブルと該レーザー光線照射手段とを相対的に加工送りする加工送り手段と、を具備するレーザー加工装置において、
該チャックテーブルは本体と該本体の上面に配設された通気性を有する被加工物保持部材とからなっており、該被加工物保持部材は所定の波長を有するレーザー光線に対して透過性を有する材料によって形成されている、
ことを特徴とするレーザー加工装置が提供される。
上記レーザー光線照射手段が照射するレーザー光線の波長は200〜1300nmであり、上記被加工物保持部材は石英によって形成されている。上記被加工物保持部材は、石英ガラス発泡体からなる多孔質材料によって形成されている。また、上記被加工物保持部材は、石英ガラスからなる板材によって形成され、上面と下面を連通する複数の吸引孔を備えている。この被加工物保持部材は、上面または下面の少なくとも一方が粗面に形成されていることが望ましい。
本発明によるレーザー加工装置は、チャックテーブルの保持部材が所定の波長を有するレーザー光線に対して透過性を有する材料によって形成されているので、レーザー光線が被加工物に貼着されたダイシングテープを透過して保持部材に達しても、レーザー光線が保持部材の表面で吸収されることはない。従って、保持部材の発熱が抑えられるので、ダイシングテープが溶融することはない。
以下、本発明に従って構成されたレーザー加工装置の好適な実施形態について、添付図面を参照して、更に詳細に説明する。
図1には、本発明に従って構成されたレーザー加工装置の斜視図が示されている。図1に示すレーザー加工装置は、静止基台2と、該静止基台2に矢印Xで示す加工送り方向に移動可能に配設され被加工物を保持するチャックテーブル機構3と、静止基台2に上記矢印Xで示す方向と直角な矢印Yで示す割り出し送り方向に移動可能に配設されたレーザー光線照射ユニット支持機構4と、該レーザー光線ユニット支持機構4に矢印Zで示す方向に移動可能に配設されたレーザー光線照射ユニット5とを具備している。
上記チャックテーブル機構3は、静止基台2上に矢印Xで示す加工送り方向に沿って平行に配設された一対の案内レール31、31と、該案内レール31、31上に矢印Xで示す加工送り方向に移動可能に配設された第一の滑動ブロック32と、該第1の滑動ブロック32上に矢印Yで示す割り出し送り方向に移動可能に配設された第2の滑動ブロック33と、該第2の滑動ブロック33上に円筒部材34によって支持された支持テーブル35と、被加工物保持手段としてのチャックテーブル36を具備している。このチャックテーブル36について、図2および図3を参照して説明する。
図2および図3に示すチャックテーブル36は、円柱状の本体361と、該本体361の上面に配設された通気性を有する被加工物保持部材362とからなっている。本体361はステンレス鋼等の金属材によって形成されており、その上面には円形の嵌合凹部361aが設けられている。この嵌合凹部361aには、底面の外周部に被加工物保持部材362が載置される環状の載置棚361bが設けられている。また、本体361には嵌合凹部361aに開口する吸引通路361cが設けられており、この吸引通路361cは図示しない吸引手段に連通されている。従って、図示しない吸引手段が作動すると、吸引通路361cを通して嵌合凹部361aに負圧が作用せしめられる。このため、嵌合凹部361aは、吸引保持領域として機能する。
被加工物保持部材362は、所定の波長を有するレーザー光線に対して透過性を有する材料によって円板状に形成されている。この被加工物保持部材362は、図2および図3に示す実施形態においては後述するレーザー光線照射によって照射される波長(200〜1300nm)のパルスレーザー光線に対して90%以上の透過率を有する石英ガラス発泡体からなる多孔質材料によって形成されており、その厚さは1〜10mmでよい。このような材料は、例えば東芝セラミックス株式会社が製造販売する合成石英ガラス発泡体(T−4040)を用いることができる。このように形成された被加工物保持部材362は、図3に示すようにチャックテーブル36の本体361に設けられた吸引保持領域として機能する嵌合凹部361aに嵌合する。
次に、被加工物保持部材362の他の実施形態について、図4および図5を参照して説明する。
図4および図5に示す被加工物保持部材362は、波長が200〜1300nmのパルスレーザー光線に対して90%以上の透過率を有する石英ガラスからなる板材によって円形状に形成されている。この被加工物保持部材362は、厚さが1〜10mmに形成されており、図4および図5において上面側には、被加工物保持部材362の厚さの半分程度までの深さを有する複数の第1の溝362aが平行に形成されている。また、被加工物保持部材362の図4および図5において下面側には、上記第1の溝362aと交差する方向に第1の溝362aに達する深さを有する複数の第2の溝362bが平行に形成されている。上記第1の溝362aおよび第2の溝362bは、図示の実施形態においてはそれぞれ幅20μmで3mm間隔で形成されている。従って、第1の溝362aと第2の溝362bが交差する部分には一辺が20μmの正方形の連通穴(吸引孔)362cが形成される。従って、被加工物保持部材362の上面と下面は、連通穴(吸引孔)362cと第1の溝362aおよび第2の溝362bによって連通される。このように構成された被加工物保持部材362は、上面または下面の少なくとも一方を研削砥石によって研削し、或いはサンドブラスト処理等を施して粗面に形成することが望ましい。このように形成された被加工物保持部材362は、上記チャックテーブル36の本体361に設けられた吸引保持領域として機能する嵌合凹部361aに嵌合する。
上述した被加工物保持部材362は、従来用いられている吸引保持式のチャックテーブルの上面に載置して用いてもよい。この場合、従来用いられている吸引保持式のチャックテーブルが本発明におけるチャックテーブルの本体となる。また、上述した被加工物保持部材362を形成するための所定の波長を有するレーザー光線に対して透過性を有する材料としては、石英ガラスの他にホウ珪酸塩ガラス板やアクリル板等を用いることができる。
図2に戻って説明を続けると、図示の実施形態におけるチャックテーブル36は、被加工物である後述する半導体ウエーハを貼着したダイシングテープが装着されたダイシングフレームを固定するためのクランプ機構368を備えている。このように構成されたチャックテーブル36は、円筒部材34内に配設された図示しないパルスモータによって回転せしめられるようになっている。
図1を参照して説明を続けると、上記第1の滑動ブロック32は、その下面に上記一対の案内レール31、31と嵌合する一対の被案内溝321、321が設けられているとともに、その上面に矢印Yで示す割り出し送り方向に沿って平行に形成された一対の案内レール322、322が設けられている。このように構成された第1の滑動ブロック32は、被案内溝321、321が一対の案内レール31、31に嵌合することにより、一対の案内レール31、31に沿って矢印Xで示す加工送り方向に移動可能に構成される。図示の実施形態におけるチャックテーブル機構3は、第1の滑動ブロック32を一対の案内レール31、31に沿って矢印Xで示す加工送り方向に移動させるための加工送り手段37を具備している。加工送り手段37は、上記一対の案内レール31と31の間に平行に配設された雄ネジロッド371と、該雄ネジロッド371を回転駆動するためのパルスモータ372等の駆動源を含んでいる。雄ネジロッド371は、その一端が上記静止基台2に固定された軸受ブロック373に回転自在に支持されており、その他端が上記パルスモータ372の出力軸に伝動連結されている。なお、雄ネジロッド371は、第1の滑動ブロック32の中央部下面に突出して設けられた図示しない雌ネジブロックに形成された貫通雌ネジ穴に螺合されている。従って、パルスモータ372によって雄ネジロッド371を正転および逆転駆動することにより、第一の滑動ブロック32は案内レール31、31に沿って矢印Xで示す加工送り方向に移動せしめられる。
上記第2の滑動ブロック33は、その下面に上記第1の滑動ブロック32の上面に設けられた一対の案内レール322、322と嵌合する一対の被案内溝331、331が設けられており、この被案内溝331、331を一対の案内レール322、322に嵌合することにより、矢印Yで示す割り出し送り方向に移動可能に構成される。図示の実施形態におけるチャックテーブル機構3は、第2の滑動ブロック33を第1の滑動ブロック32に設けられた一対の案内レール322、322に沿って矢印Yで示す割り出し送り方向に移動させるための第1の割り出し送り手段38を具備している。第1の割り出し送り手段38は、上記一対の案内レール322と322の間に平行に配設された雄ネジロッド381と、該雄ネジロッド381を回転駆動するためのパルスモータ382等の駆動源を含んでいる。雄ネジロッド381は、その一端が上記第1の滑動ブロック32の上面に固定された軸受ブロック383に回転自在に支持されており、その他端が上記パルスモータ382の出力軸に伝動連結されている。なお、雄ネジロッド381は、第2の滑動ブロック33の中央部下面に突出して設けられた図示しない雌ネジブロックに形成された貫通雌ネジ穴に螺合されている。従って、パルスモータ382によって雄ネジロッド381を正転および逆転駆動することにより、第2の滑動ブロック33は案内レール322、322に沿って矢印Yで示す割り出し送り方向に移動せしめられる。
上記レーザー光線照射ユニット支持機構4は、静止基台2上に矢印Yで示す割り出し送り方向に沿って平行に配設された一対の案内レール41、41と、該案内レール41、41上に矢印Yで示す方向に移動可能に配設された可動支持基台42を具備している。この可動支持基台42は、案内レール41、41上に移動可能に配設された移動支持部421と、該移動支持部421に取り付けられた装着部422とからなっている。装着部422は、一側面に矢印Zで示す方向に延びる一対の案内レール423、423が平行に設けられている。図示の実施形態におけるレーザー光線照射ユニット支持機構4は、可動支持基台42を一対の案内レール41、41に沿って矢印Yで示す割り出し送り方向に移動させるための第2の割り出し送り手段43を具備している。第2の割り出し送り手段43は、上記一対の案内レール41、41の間に平行に配設された雄ネジロッド431と、該雄ねじロッド431を回転駆動するためのパルスモータ432等の駆動源を含んでいる。雄ネジロッド431は、その一端が上記静止基台2に固定された図示しない軸受ブロックに回転自在に支持されており、その他端が上記パルスモータ432の出力軸に伝動連結されている。なお、雄ネジロッド431は、可動支持基台42を構成する移動支持部421の中央部下面に突出して設けられた図示しない雌ネジブロックに形成された雌ネジ穴に螺合されている。このため、パルスモータ432によって雄ネジロッド431を正転および逆転駆動することにより、可動支持基台42は案内レール41、41に沿って矢印Yで示す割り出し送り方向に移動せしめられる。
図示の実施形態のおけるレーザー光線照射ユニット5は、ユニットホルダ51と、該ユニットホルダ51に取り付けられたレーザー光線照射手段52を具備している。ユニットホルダ51は、上記装着部422に設けられた一対の案内レール423、423に摺動可能に嵌合する一対の被案内溝511、511が設けられており、この被案内溝511、511を上記案内レール423、423に嵌合することにより、矢印Zで示す方向に移動可能に支持される。
図示のレーザー光線照射手段52は、上記ユニットホルダ51に固定され実質上水平に延出する円筒形状のケーシング521を含んでいる。ケーシング521内には図6に示すようにパルスレーザー光線発振手段522と伝送光学系523とが配設されている。パルスレーザー光線発振手段522は、YAGレーザー発振器或いはYVO4レーザー発振器からなるパルスレーザー光線発振器522aと、これに付設された繰り返し周波数設定手段522bとから構成されている。このように構成されたパルスレーザー光線発振手段522は、波長が200〜1300nmのパルスレーザー光線を発振する。即ち、シリコンウエーハ、ガリウム砒素ウエーハ、アルミナセラミックスウエーハ等の加工には波長が213〜1064nmのレーザー光線が用いられており、従って上記パルスレーザー光線発振手段522は、波長が200〜1300nmのパルスレーザー光線を発振するように設定されている。上記伝送光学系523は、ビームスプリッタの如き適宜の光学要素を含んでいる。上記ケーシング521の先端部には、それ自体は周知の形態でよい組レンズから構成される集光レンズ(図示せず)を収容した集光器524が装着されている。
上記パルスレーザー光線発振手段522から発振されたレーザー光線は、伝送光学系523を介して集光器524に至り、集光器524から上記チャックテーブル36に保持される被加工物に所定の集光スポット径Dで照射される。この集光スポット径Dは、図7に示すようにガウシアン分布を示すパルスレーザー光線が集光器524の対物集光レンズ524aを通して照射される場合、D(μm)=4×λ×f/(π×W)、ここでλはパルスレーザー光線の波長(μm)、Wは対物集光レンズ524aに入射されるパルスレーザー光線の直径(mm)、fは対物集光レンズ524aの焦点距離(mm)、で規定される。
図1に戻って説明を続けると、上記レーザー光線照射手段52を構成するケーシング521の前端部には、上記レーザー光線照射手段52によってレーザー加工すべき加工領域を検出する撮像手段6が配設されている。この撮像手段6は、被加工物を照明する照明手段と、該照明手段によって照明された領域を捕らえる光学系と、該光学系によって捕らえられた像を撮像する撮像素子(CCD)等を備え、撮像した画像信号を図示しない制御手段に送る。
図示の実施形態におけるレーザー光線照射ユニット5は、ユニットホルダ51を一対の案内レール423、423に沿って矢印Zで示す方向に移動させるための移動手段53を具備している。移動手段53は、一対の案内レール423、423の間に配設された雄ネジロッド(図示せず)と、該雄ネジロッドを回転駆動するためのパルスモータ532等の駆動源を含んでおり、パルスモータ532によって図示しない雄ネジロッドを正転および逆転駆動することにより、ユニットホルダ51およびレーザビーム照射手段52を案内レール423、423に沿って矢印Zで示す方向に移動せしめる。なお、図示の実施形態においてはパルスモータ532を正転駆動することによりレーザビーム照射手段52を上方に移動し、パルスモータ532を逆転駆動することによりレーザビーム照射手段52を下方に移動するようになっている。
次に、上述したレーザー加工装置を用いて被加工物をレーザー加工する手順について説明する。
図8にはレーザー加工される被加工物としての半導体ウエーハの斜視図が示されている。図8に示す半導体ウエーハ10は、シリコンウエーハからなり、表面10aには格子状に形成された複数の分割予定ライン101によって複数の領域が区画され、この区画された複数の領域にIC、LSI等の回路102が形成されている。
上記のように構成された半導体ウエーハ10は、図9に示すように環状のダイシングフレーム11に装着されたポリオレフィン等の合成樹脂シートからなるダイシングテープ12に表面10aを上側にして貼着する。
このようにしてダイシングフレーム11にダイシングテープ12を介して支持された半導体ウエーハ10は、図1に示すレーザー加工装置のチャックテーブル機構3を構成するチャックテーブル36の被加工物保持部材362上に表面10aを上側にして搬送され、被加工物保持部材362上にダイシングテープ12を介して載置される。そして、図示しない吸引手段を作動すると、図3に示すようにチャックテーブル36の本体361に形成された吸引通路361cを通して嵌合凹部361aに負圧が作用する。図3に示す実施形態においては嵌合凹部361aに嵌合された被加工物保持部材362が石英ガラス発泡体からなる多孔質材料によって形成され無数の細孔を有しているので、嵌合凹部361aに作用した負圧は被加工物保持部材362の上面に作用する。この結果、被加工物保持部材362上にダイシングテープ12を介して載置された半導体ウエーハ10は、被加工物保持部材362上に吸引保持される。また、ダイシングテープ12が装着されたダイシングフレーム11はチャックテーブル36に配設されたクランプ機構368によって固定される。このようにして半導体ウエーハ10を吸引保持したチャックテーブル36は、移動手段37の作動により案内レール31、31に沿って移動せしめられレーザー光線照射ユニット5に配設された撮像手段6の直下に位置付けられる。
チャックテーブル36が撮像手段6の直下に位置付けられると、撮像手段6および図示しない制御手段によって半導体ウエーハ10のレーザー加工すべき加工領域を検出するアライメント作業を実行する。即ち、撮像手段6および図示しない制御手段は、半導体ウエーハ10の所定方向に形成されている分割予定ライン101と、分割予定ライン101に沿ってレーザー光線を照射するレーザー光線照射ユニット5の集光器524との位置合わせを行うためのパターンマッチング等の画像処理を実行し、レーザー光線照射位置のアライメントを遂行する。また、半導体ウエーハ10に形成されている上記所定方向に対して直角な方向に延びる分割予定ライン101に対しても、同様にレーザー光線照射位置のアライメントが遂行される。
上述したようにチャックテーブル36上に保持されている半導体ウエーハ10に形成されている分割予定ライン101を検出し、レーザビーム照射位置のアライメントが行われたならば、図10の(a)で示すようにチャックテーブル36をレーザー光線を照射する集光器524が位置するレーザー光線照射領域に移動し、所定の分割予定ライン101を集光器524の直下に位置付ける。このとき、図10の(a)で示すように半導体ウエーハ10は、分割予定ライン101の一端(図10の(a)において左端)が集光器524の直下に位置するように位置付けられる。次に、レーザー光線照射手段52の集光器524からレーザー光線を照射しつつチャックテーブル36を矢印X1で示す加工送り方向に所定の加工送り速度で移動せしめる。このとき、集光器524から照射されるレーザー光線の集光点Pは、半導体ウエーハ10の表面10aに合わされている。そして、図10の(b)で示すように分割予定ライン101の他端(図10の(b)において右端)まで移動したらレーザー光線の照射を停止する。この結果、図11に示すように半導体ウエーハ10には、分割予定ライン101に沿ってダイシングテープ12に達するレーザー加工溝110が形成される(レーザー光線照射工程)。
なお、上記レーザー光線照射工程における加工条件は、図示の実施形態においては次のように設定されている。
光源 :YAGレーザーまたはYVO4レーザー
波長 :355nm
出力 :4〜5W
繰り返し周波数:30kHz
パルス幅 :100ns
加工送り速度 :50〜400mm/秒
上述したレーザー光線照射工程において、レーザー加工溝110を形成したレーザー光線は、ダイシングテープ12を透過してチャックテーブル36の被加工物保持部材362に達する。しかるに、被加工物保持部材362は上述したようにレーザー光線照射52によって照射される波長(200〜1300nm)のパルスレーザー光線に対して90%以上の透過率を有する石英ガラス発泡体からなる多孔質材料によって形成されているので、被加工物保持部材362の表面で吸収されることはない。このため、被加工物保持部材362の発熱が抑えられ、ダイシングテープ12が溶融することはない。従って、熔融したダイシングテープ12が被加工物保持部材362に付着してチャックテーブルを汚染したり、ウエーハをチャックテーブルから搬出できないという問題が解消される。なお、被加工物保持部材362を透過するレーザー光線は、被加工物保持部材362が石英ガラス発泡体からなる多孔質材料によって形成されているので、効果的に散乱せしめられる。また、上述したレーザー光線照射工程において、レーザー光線が被加工物である半導体ウエーハ10をオーバーランして直接ダイシングテープ12に照射された場合でも、ダイシングテープ12を透過して被加工物保持部材362に達したレーザー光線は被加工物保持部材362によって吸収されることはないので、保持部材362の発熱が抑えられ、ダイシングテープ12が溶融することはない。
なお、チャックテーブル36の被加工物保持部材362が図4および図5に示す石英ガラスからなる板材によって形成された場合においても、上述した図2および図3に示すチャックテーブル36の被加工物保持部材362と同様の作用効果が得られる。即ち、図4および図5に示す石英ガラスからなる板材によって形成された被加工物保持部材362においても、上述したレーザー光線照射工程においてレーザー加工溝110を形成したレーザー光線は、ダイシングテープ12を透過してチャックテーブル36の被加工物保持部材362に達するが、被加工物保持部材362が波長(200〜1300nm)のパルスレーザー光線に対して90%以上の透過率を有する石英ガラスからなっているので、被加工物保持部材362の表面で吸収されることはない。従って、被加工物保持部材362の発熱が抑えられ、ダイシングテープ12が溶融することはない。なお、石英ガラスからなる被加工物保持部材362の上面または下面が粗面に形成されている場合には、被加工物保持部材362を透過するレーザー光線は効果的に散乱せしめられる。
上述したように半導体ウエーハ10の所定の分割予定ライン101に対してレーザー光線照射工程を実施したならば、分割予定ライン101と直角な方向に分割予定ラインの間隔分だけ割り出し送りし、隣接する次の分割予定ラインに対して上記レーザー光線照射工程を実施する。この割り出し送りとレーザー光線照射工程を繰り返し実行することにより、半導体ウエーハ10の所定方向に延びる全ての分割予定ライン101に沿ってレーザー加工溝110を形成することができる。以上のようにして、半導体ウエーハ10の所定方向に延びる分割予定ライン101に対してレーザー光線照射工程を実施したならば、チャックテーブル36従って半導体ウエーハ10を90度回動して、上述した所定方向に延びる分割予定ライン101と直角な方向に延びる切断予定ライン101に対して上述したレーザー光線照射工程を実施する。この結果、半導体ウエーハ10の全ての分割予定ライン101に沿ってレーザー加工溝110が形成され、半導体ウエーハ10は個々のチップに分割される。なお、このようにして分割された各チップは、ダイシングテープ12に貼着されているので、バラバラにはならずウエーハの形態が維持される。
本発明に従って構成されたレーザー加工装置の斜視図。 図1に示すレーザー加工装置に装備されるチャックテーブルの要部斜視図。 図2に示すチャックテーブルの断面図。 図2に示すチャックテーブルを構成する保持部材の他の実施形態を示す斜視図。 図4に示す保持部材の断面拡大図。 図1に示すレーザー加工装置に装備されるレーザー光線照射手段の構成を簡略に示すブロック図。 図6に示すレーザー光線照射手段から照射されるレーザー光線の集光スポット径を説明するための簡略図。 被加工物としての半導体ウエーハの斜視図。 図8に示す半導体ウエーハを環状のダイシングフレームに装着されたダイシングテープに貼着した状態を示す斜視図。 図1に示すレーザー加工装置によって実施するレーザー光線照射工程の説明図。 レーザー光線照射工程が実施された半導体ウエーハの断面拡大図。
符号の説明
2:静止基台
3:チャックテーブル機構
31:案内レール
36:チャックテーブル
361:チャックテーブルの本体
362:被加工物保持部材
4:レーザー光線照射ユニット支持機構
41:案内レール
42:可動支持基台
5:レーザー光線照射ユニット
51:ユニットホルダ
52:レーザー光線加工手段
522:レーザー光線発振手段
523:レーザー光線変調手段
524:集光器
6:撮像手段
10:半導体ウエーハ

Claims (5)

  1. 被加工物を吸引保持するチャックテーブルと、該チャックテーブルに保持された被加工物にレーザー光線を照射するレーザー光線照射手段と、該チャックテーブルと該レーザー光線照射手段とを相対的に加工送りする加工送り手段と、を具備するレーザー加工装置において、
    該チャックテーブルは本体と該本体の上面に配設された通気性を有する被加工物保持部材とからなっており、該被加工物保持部材は所定の波長を有するレーザー光線に対して透過性を有する材料によって形成されている、
    ことを特徴とするレーザー加工装置。
  2. 該レーザー光線照射手段が照射するレーザー光線の波長は200〜1300nmであり、該被加工物保持部材は石英ガラスによって形成されている、請求項1記載のレーザー加工装置。
  3. 該被加工物保持部材は、石英ガラス発泡体からなる多孔質材料によって形成されている、請求項2記載のレーザー加工装置。
  4. 該被加工物保持部材は、石英ガラスからなる板材によって形成され、上面と下面を連通する複数の吸引孔を備えている、請求項2記載のレーザー加工装置。
  5. 該被加工物保持部材は、上面または下面の少なくとも一方が粗面に形成されている、請求項4記載のレーザー加工装置。
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