JP2005251882A - レーザー加工装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 被加工物にレーザー光線を照射する際に、被加工物をオーバーランして被加工物を貼着したダイシングテープにレーザー光線が照射されることを防止できるレーザー加工装置を提供する。
【解決手段】 被加工物に形成された分割予定ラインに沿ってレーザー加工を施すレーザー加工装置であって、被加工物を保持するチャックテーブルと、チャックテーブルに保持された被加工物にレーザー光線を照射するレーザー光線照射手段と、チャックテーブルとレーザー光線照射手段を相対的に加工送りする加工送り手段と、チャックテーブルに保持された被加工物に形成された分割予定ラインを検出する加工領域検出手段と、加工領域検出手段によって検出された分割予定ラインの始点座標値と終点座標値を記憶する記憶手段と、記憶手段に記憶された始点座標値と終点座標値に基づいてレーザー光線照射手段および加工送り手段を制御する制御手段とを具備している。
【選択図】 図1

Description

本発明は、被加工物に形成された分割予定ラインに沿ってレーザー光線を照射するレーザー加工装置に関する。
半導体デバイス製造工程においては、略円板形状である半導体ウエーハの表面に格子状に配列されたストリートと呼ばれる分割予定ラインによって複数の領域が区画され、この区画された領域にIC、LSI等の回路を形成する。そして、半導体ウエーハを分割予定ラインに沿って切断することにより回路が形成された領域を分割して個々の半導体チップを製造している。また、サファイヤ基板の表面に窒化ガリウム系化合物半導体等が積層された光デバイスウエーハも分割予定ラインに沿って切断することにより個々の発光ダイオード、レーザーダイオード等の光デバイスに分割され、電気機器に広く利用されている。
上述した半導体ウエーハや光デバイスウエーハ等の分割予定ラインに沿った切断は、通常、ダイサーと称されている切削装置によって行われている。この切削装置は、半導体ウエーハや光デバイスウエーハ等の被加工物を保持するチャックテーブルと、該チャックテーブルに保持された被加工物を切削するための切削手段と、チャックテーブルと切削手段とを相対的に移動せしめる切削送り手段とを具備している。切削手段は、回転スピンドルと該スピンドルに装着された切削ブレードおよび回転スピンドルを回転駆動する駆動機構を備えたスピンドルユニットを含んでいる。切削ブレードは円盤状の基台と該基台の側面外周部に装着された環状の切れ刃からなっており、切れ刃は例えば粒径3μm程度のダイヤモンド砥粒を電鋳によって基台に固定し厚さ20μm程度に形成されている。
しかるに、サファイヤ基板、炭化珪素基板等はモース硬度が高いため、上記切削ブレードによる切断は必ずしも容易ではない。更に、切削ブレードは20μm程度の厚さを有するため、デバイスを区画する分割予定ラインとしては幅が50μm程度必要となる。このため、例えば大きさが300μm×300μm程度のデバイスの場合には、ストリートの占める面積比率が14%にもなり、生産性が悪いという問題がある。
一方、近年半導体ウエーハ等の板状の被加工物を分割する方法として、その被加工物に対して透過性を有するパルスレーザー光線を用い、分割すべき領域の内部に集光点を合わせてパルスレーザー光線を照射するレーザー加工方法も試みられている。このレーザー加工方法を用いた分割方法は、被加工物の一方の面側から内部に集光点を合わせて被加工物に対して透過性を有する赤外光領域のパルスレーザー光線を照射し、被加工物の内部に分割予定ラインに沿って変質層を連続的に形成し、この変質層が形成されることによって強度が低下した分割予定ラインに沿って外力を加えることにより、被加工物を分割するものである。(例えば、特許文献1参照。)
特許第3408805号公報
また、近時においては、IC、LSI等の回路の処理能力を向上するために、シリコンウエーハの如き半導体基板の表面にSiOF、BSG(SiOB)等の無機物系の膜やポリイミド系、パリレン系等のポリマー膜である有機物系の膜からなる低誘電率絶縁体被膜(Low−k膜)を積層せしめた形態の半導体ウエーハが実用化されている。しかるに、Low−k膜は、雲母のように多層(5〜15層)に積層されているとともに非常に脆いことから、切削ブレードにより分割予定ラインに沿って切削すると、Low−k膜が剥離し、この剥離が回路にまで達し半導体チップに致命的な損傷を与えるという問題がある。
上述した問題を解消するために、半導体ウエーハの分割予定ラインに形成されているLow−k膜にレーザー光線を照射してLow−k膜を除去し、Low−k膜が除去された分割予定ラインを切削ブレードにより切削する加工装置が提案されている。(例えば、特許文献2参照。)
特開2003−320466号公報
而して、半導体ウエーハ等の被加工物を分割するには、被加工物を環状のダイシングフレームに装着されたダイシングテープの表面に貼着した状態で加工する。しかるに、ダイシングテープの表面に貼着された被加工物にレーザー光線を照射する際に、オーバーランしてレーザー光線がダイシングテープに照射されると、ダイシングテープが塩化ビニール等の合成樹脂によって形成されているため、ダイオキシン等の有害ガスが発生し、レーザー加工装置が配置されているクリーンルームを汚染してオペレータの健康を害するという問題がある。また、レーザー光線がダイシングテープに照射されると、レーザー光線がダイシングテープを貫通して被加工物を保持しているチャックテーブルを損傷させるという問題もある。
本発明は上記事実に鑑みてなされたものであり、その主たる技術的課題は、被加工物にレーザー光線を照射する際に、被加工物をオーバーランして被加工物が貼着されたダイシングテープにレーザー光線が照射されることを防止できるレーザー加工装置を提供することである。
上記主たる技術課題を解決するため、本発明によれば、被加工物に形成された分割予定ラインに沿ってレーザー加工を施すレーザー加工装置であって、
被加工物を保持するチャックテーブルと、該チャックテーブルに保持された被加工物にレーザー光線を照射するレーザー光線照射手段と、該チャックテーブルと該レーザー光線照射手段を相対的に加工送りする加工送り手段と、該チャックテーブルに保持された被加工物に形成された分割予定ラインを検出する加工領域検出手段と、該加工領域検出手段によって検出された分割予定ラインの始点座標値と終点座標値を記憶する記憶手段と、該記憶手段に記憶された該始点座標値と該終点座標値に基づいて該レーザー光線照射手段および該加工送り手段を制御する制御手段と、を具備し、
該制御手段は、加工領域検出手段によって検出された該始点座標値と該終点座標値を該記憶手段に記憶させ、該記憶手段に記憶された該始点座標値から該終点座標値までの間レーザー光線を照射するように該レーザー光線照射手段を制御する、
ことを特徴とするレーザー加工装置が提供される。
本発明によれば、加工領域検出手段によって検出された分割予定ラインの始点座標値と終点座標値を記憶手段に記憶させ、記憶手段に記憶された始点座標値から終点座標値までの間レーザー光線を照射するようにレーザー光線照射手段を制御するので、レーザー光線が被加工物をオーバーランして被加工物が貼着されているダイシングテープに照射されることはない。このため、ダイシングテープにレーザー光線が照射されることによって生ずるダイオキシン等の有害ガスの発生を防止することができるとともに、レーザー光線がダイシングテープを貫通してチャックテーブルを損傷させることもない。また、本発明によれば、上述したように被加工物に形成された分割予定ラインの始点座標値と終点座標値を検出し、この始点座標値から終点座標値までの間レーザー光線を照射するようにしたので、複雑な形状の被加工物に対しても確実に対応することができる。
以下、本発明に従って構成されたレーザー加工装置について、添付図面を参照して、更に詳細に説明する。
図1には、本発明に従って構成されたレーザー加工装置の斜視図が示されている。図1に示すレーザー加工装置は、静止基台2と、該静止基台2に矢印Xで示す加工送り方向に移動可能に配設され被加工物を保持するチャックテーブル機構3と、静止基台2に上記矢印Xで示す方向と直角な矢印Yで示す割り出し送り方向に移動可能に配設されたレーザー光線照射ユニット支持機構4と、該レーザー光線ユニット支持機構4に矢印Zで示す方向に移動可能に配設されたレーザー光線照射ユニット5とを具備している。
上記チャックテーブル機構3は、静止基台2上に矢印Xで示す加工送り方向に沿って平行に配設された一対の案内レール31、31と、該案内レール31、31上に矢印Xで示す加工送り方向に移動可能に配設された第一の滑動ブロック32と、該第1の滑動ブロック32上に矢印Yで示す割り出し送り方向に移動可能に配設された第2の滑動ブロック33と、該第2の滑動ブロック33上に円筒部材34によって支持された支持テーブル35と、被加工物保持手段としてのチャックテーブル36を具備している。このチャックテーブル36は多孔性材料から形成された吸着チャック361を具備しており、吸着チャック361上に被加工物である例えば円盤状の半導体ウエーハを図示しない吸引手段によって保持するようになっている。また、チャックテーブル36は、円筒部材34内に配設された図示しないパルスモータによって回転せしめられる。
上記第1の滑動ブロック32は、その下面に上記一対の案内レール31、31と嵌合する一対の被案内溝321、321が設けられているとともに、その上面に矢印Yで示す割り出し送り方向に沿って平行に形成された一対の案内レール322、322が設けられている。このように構成された第1の滑動ブロック32は、被案内溝321、321が一対の案内レール31、31に嵌合することにより、一対の案内レール31、31に沿って矢印Xで示す加工送り方向に移動可能に構成される。図示の実施形態におけるチャックテーブル機構3は、第1の滑動ブロック32を一対の案内レール31、31に沿って矢印Xで示す加工送り方向に移動させるための加工送り手段37を具備している。加工送り手段37は、上記一対の案内レール31と31の間に平行に配設された雄ネジロッド371と、該雄ネジロッド371を回転駆動するためのパルスモータ372等の駆動源を含んでいる。雄ネジロッド371は、その一端が上記静止基台2に固定された軸受ブロック373に回転自在に支持されており、その他端が上記パルスモータ372の出力軸に伝動連結されている。なお、雄ネジロッド371は、第1の滑動ブロック32の中央部下面に突出して設けられた図示しない雌ネジブロックに形成された貫通雌ネジ穴に螺合されている。従って、パルスモータ372によって雄ネジロッド371を正転および逆転駆動することにより、第一の滑動ブロック32は案内レール31、31に沿って矢印Xで示す加工送り方向に移動せしめられる。
上記第2の滑動ブロック33は、その下面に上記第1の滑動ブロック32の上面に設けられた一対の案内レール322、322と嵌合する一対の被案内溝331、331が設けられており、この被案内溝331、331を一対の案内レール322、322に嵌合することにより、矢印Yで示す割り出し送り方向に移動可能に構成される。図示の実施形態におけるチャックテーブル機構3は、第2の滑動ブロック33を第1の滑動ブロック32に設けられた一対の案内レール322、322に沿って矢印Yで示す割り出し送り方向に移動させるための第1の割り出し送り手段38を具備している。第1の割り出し送り手段38は、上記一対の案内レール322と322の間に平行に配設された雄ネジロッド381と、該雄ネジロッド381を回転駆動するためのパルスモータ382等の駆動源を含んでいる。雄ネジロッド381は、その一端が上記第1の滑動ブロック32の上面に固定された軸受ブロック383に回転自在に支持されており、その他端が上記パルスモータ382の出力軸に伝動連結されている。なお、雄ネジロッド381は、第2の滑動ブロック33の中央部下面に突出して設けられた図示しない雌ネジブロックに形成された貫通雌ネジ穴に螺合されている。従って、パルスモータ382によって雄ネジロッド381を正転および逆転駆動することにより、第2の滑動ブロック33は案内レール322、322に沿って矢印Yで示す割り出し送り方向に移動せしめられる。
上記レーザー光線照射ユニット支持機構4は、静止基台2上に矢印Yで示す割り出し送り方向に沿って平行に配設された一対の案内レール41、41と、該案内レール41、41上に矢印Yで示す方向に移動可能に配設された可動支持基台42を具備している。この可動支持基台42は、案内レール41、41上に移動可能に配設された移動支持部421と、該移動支持部421に取り付けられた装着部422とからなっている。装着部422は、一側面に矢印Zで示す方向に延びる一対の案内レール423、423が平行に設けられている。図示の実施形態におけるレーザー光線照射ユニット支持機構4は、可動支持基台42を一対の案内レール41、41に沿って矢印Yで示す割り出し送り方向に移動させるための第2の割り出し送り手段43を具備している。第2の割り出し送り手段43は、上記一対の案内レール41、41の間に平行に配設された雄ネジロッド431と、該雄ねじロッド431を回転駆動するためのパルスモータ432等の駆動源を含んでいる。雄ネジロッド431は、その一端が上記静止基台2に固定された図示しない軸受ブロックに回転自在に支持されており、その他端が上記パルスモータ432の出力軸に伝動連結されている。なお、雄ネジロッド431は、可動支持基台42を構成する移動支持部421の中央部下面に突出して設けられた図示しない雌ネジブロックに形成された雌ネジ穴に螺合されている。このため、パルスモータ432によって雄ネジロッド431を正転および逆転駆動することにより、可動支持基台42は案内レール41、41に沿って矢印Yで示す割り出し送り方向に移動せしめられる。
図示の実施形態のおけるレーザー光線照射ユニット5は、ユニットホルダ51と、該ユニットホルダ51に取り付けられたレーザー光線照射手段52を具備している。ユニットホルダ51は、上記装着部422に設けられた一対の案内レール423、423に摺動可能に嵌合する一対の被案内溝511、511が設けられており、この被案内溝511、511を上記案内レール423、423に嵌合することにより、矢印Zで示す方向に移動可能に支持される。
図示のレーザー光線照射手段52は、上記ユニットホルダ51に固定され実質上水平に延出する円筒形状のケーシング521を含んでいる。ケーシング521内には図2に示すようにパルスレーザー光線発振手段522と伝送光学系523とが配設されている。パルスレーザー光線発振手段522は、YAGレーザー発振器或いはYVO4レーザー発振器からなるパルスレーザー光線発振器522aと、これに付設された繰り返し周波数設定手段522bとから構成されている。伝送光学系523は、ビームスプリッタの如き適宜の光学要素を含んでいる。上記ケーシング521の先端部には、それ自体は周知の形態でよい組レンズから構成される集光レンズ(図示せず)を収容した集光器524が装着されている。
上記パルスレーザー光線発振手段522から発振されたレーザー光線は、伝送光学系523を介して集光器524に至り、集光器524から上記チャックテーブル36に保持される被加工物に所定の集光スポット径Dで照射される。この集光スポット径Dは、図3に示すようにガウス分布を示すパルスレーザー光線が集光器524の対物レンズ524aを通して照射される場合、D(μm)=4×λ×f/(π×W)、ここでλはパルスレーザー光線の波長(μm)、Wは対物レンズ524aに入射されるパルスレーザー光線の直径(mm)、fは対物レンズ524aの焦点距離(mm)、で規定される。
図1に戻って説明を続けると、上記レーザー光線照射手段52を構成するケーシング521の前端部には、上記レーザー光線照射手段52によってレーザー加工すべき加工領域を検出する加工領域検出手段6が配設されている。この加工領域検出手段6は、被加工物を照明する照明手段と、該照明手段によって照明された領域を捕らえる光学系と、該光学系によって捕らえられた像を撮像する撮像素子(CCD)等を備え、撮像した画像信号を後述する制御手段に送る。
図示の実施形態におけるレーザー光線照射ユニット5は、ユニットホルダ51を一対の案内レール423、423に沿って矢印Zで示す方向に移動させるための移動手段53を具備している。移動手段53は、一対の案内レール423、423の間に配設された雄ネジロッド(図示せず)と、該雄ネジロッドを回転駆動するためのパルスモータ532等の駆動源を含んでおり、パルスモータ532によって図示しない雄ネジロッドを正転および逆転駆動することにより、ユニットホルダ51およびレーザビーム照射手段52を案内レール423、423に沿って矢印Zで示す方向に移動せしめる。なお、図示の実施形態においてはパルスモータ532を正転駆動することによりレーザビーム照射手段52を上方に移動し、パルスモータ532を逆転駆動することによりレーザビーム照射手段52を下方に移動するようになっている。
図示の実施形態におけるレーザー加工装置は、制御手段10を具備している。制御手段10はコンピュータによって構成されており、制御プログラムに従って演算処理する中央処理装置(CPU)101と、制御プログラム等を格納するリードオンリメモリ(ROM)102と、演算結果等を格納する読み書き可能なランダムアクセスメモリ(RAM)103と、入力インターフェース104および出力インターフェース105とを備えている。制御手段10の入力インターフェース104には、上記加工領域検出手段6等からの検出信号が入力される。そして、制御手段10の出力インターフェース105からは、上記パルスモータ372、パルスモータ382、パルスモータ432、パルスモータ532、レーザー光線照射手段52等に制御信号を出力する。
次に、上述したレーザー加工装置を用いて被加工物を所定の分割予定ラインに沿ってレーザー加工する手順について説明する。
図4にはレーザー加工される被加工物としての半導体ウエーハの斜視図が示されており、図5には図4に示す半導体ウエーハの分割予定ライン211における拡大断面図が示されている。図4および図5に示す半導体ウエーハ20は、シリコンウエーハからなる半導体基板21の表面21aに格子状に配列された複数の分割予定ライン211によって複数の領域が区画され、この区画された領域にIC、LSI等の回路212が形成されている。なお、この半導体ウエーハ20は、半導体基板21の表面に低誘電率絶縁体被膜213が積層して形成されている。
上記のように構成された半導体ウエーハ20は、図6に示すように環状のダイシングフレーム25に装着された塩化ビニール等の合成樹脂シートからなるダイシングテープ26に表面21aを上側にして貼着する。
このようにしてダイシングフレーム25にダイシングテープ26を介して支持された半導体ウエーハ20は、図1に示すレーザー加工装置のチャックテーブル機構3を構成するチャックテーブル36の吸着チャック361上に表面21aを上側にして搬送され、該吸着チャック361に吸引保持される。このとき、ダイシングフレーム25はチャックテーブル機構3を構成するクランプ手段362によって固定される。このようにして半導体ウエーハ20を吸引保持したチャックテーブル36は、移動手段37の作動により案内レール31、31に沿って移動せしめられレーザー光線照射ユニット5に配設された加工領域検出手段6の直下に位置付けられる。
チャックテーブル36が加工領域検出手段6の直下に位置付けられると、加工領域検出手段6および制御手段10によって半導体ウエーハ20のレーザー加工すべき加工領域を検出するアライメント作業を実行する。即ち、加工領域検出手段6および制御手段10は、半導体ウエーハ20の所定方向に形成されている分割予定ライン211と、分割予定ライン211に沿ってレーザー光線を照射するレーザー光線照射ユニット5の集光器524との位置合わせを行うためのパターンマッチング等の画像処理を実行し、レーザー光線照射位置のアライメントを遂行する。また、半導体ウエーハ20に形成されている上記所定方向に対して直角な方向に延びる分割予定ライン211に対しても、同様にレーザー光線照射位置のアライメントが遂行される。
上述したようにアライメントが行われると、チャックテーブル36上の半導体ウエーハ20は、図7の(a)に示す座標位置に位置付けられた状態となる。なお、図7の(b)はチャックテーブル36即ち半導体ウエーハ20を図7の(a)に示す状態から90度回転した状態を示している。
上述したようにチャックテーブル36上に保持されている半導体ウエーハ20に形成されている分割予定ライン211を検出し、レーザビーム照射位置のアライメントが行われたならば、チャックテーブル36を移動して所定方向(図7の(a)において左右方向)に延びる図7の(a)において最上位の分割予定ライン211を加工領域検出手段6の直下に位置付ける。そして、更に図8の(a)で示すように上記分割予定ライン211の一端(図において左端)を加工領域検出手段6の直下に位置付ける。この状態で加工領域検出手段6が分割予定ライン211の一端(図の(a)において左端)を検出したならばその座標値(図7の(a)においてAI)を始点座標値として制御手段100に送る。次に、チャックテーブル36を図8の(a)において矢印X1で示す方向に移動し、図8の(b)で示すように分割予定ライン211の他端(図において右端)まで移動する。そして、分割予定ライン211の他端を検出したならばその座標値(図7の(a)においてBI)を終点座標値として制御手段10に送る。制御手段10は、入力した分割予定ライン211の始点座標値(AI)と終点座標値(BI)をランダムアクセスメモリ(RAM)103に一時格納する(分割予定ライン検出工程)。従って、ランダムアクセスメモリ(RAM)103は加工領域検出手段によって検出された分割予定ラインの始点の座標値と終点の座標値を記憶する記憶手段として機能する。
このようにして図7の(a)において最上位の分割予定ライン211の始点座標値と終点座標値をを検出したならば、チャックテーブル36を矢印Yで示す方向に分割予定ライン211の間隔だけ割り出し送りして、図7の(a)において最上位から2番目の分割予定ライン211を加工領域検出手段6の直下に位置付ける。そして、この最上位から2番目の分割予定ライン211に対して上述した分割予定ライン検出工程を実施して、最上位から2番目の分割予定ライン211の始点座標値(A2)と終点座標値(B2)を検出し、これをランダムアクセスメモリ(RAM)103に一時格納する。以後、上述した割り出し送りと分割予定ライン検出工程を図7の(a)において最下位の切断予定ライン211まで繰り返し実行し、分割予定ライン211の始点座標値(A3〜An)と終点座標値(B3〜Bn)を検出して、これをランダムアクセスメモリ(RAM)103に一時格納する。
以上のようにして、半導体ウエーハ20の所定方向に延びる切断予定ライン211に対して始点座標値(A1〜An)と終点座標値(B1〜Bn)を検出する分割予定ライン検出工程を実施したならば、次に、チャックテーブル36を移動して図7の(a)において最上位の分割予定ライン211をレーザー光線照射手段52の集光器524の直下に位置付ける。そして、更に図9の(a)で示すように分割予定ライン211の一端(図9の(a)において左端)である始点座標値(A1)(図7の(a)参照)を集光器524の直下に位置付ける。次に、制御手段10はレーザー光線照射手段52に制御信号を出力し、集光器524から分割予定ライン211に形成された低誘電率絶縁体被膜213にレーザー光線を照射しつつチャックテーブル36を矢印X1で示す加工送り方向に所定の加工送り速度で移動せしめる。この結果、図9の(b)で示すように分割予定ライン211の他端(図9の(b)において右端)である終点座標値(B1)(図7の(a)参照)まで移動する間に、分割予定ライン211に形成された低誘電率絶縁体被膜213が除去される(レーザー光線照射工程)。このレーザー光線照射工程において制御手段10は、分割予定ライン211の始点座標値(A1)から終点座標値(B1)の間レーザー光線を照射するようにレーザー光線照射手段52を制御する。従って、集光器524から照射されるレーザー光線が半導体ウエーハ20をオーバーランしてダイシングテープ26に照射されることはない。このため、ダイシングテープ26にレーザー光線が照射されることによって生ずるダイオキシン等の有害ガスの発生を防止することができるとともに、レーザー光線がダイシングテープ26を貫通してチャックテーブル36を損傷させることもない。
なお、上記レーザー光線照射工程における加工条件は、図示の実施形態においては次のように設定されている。
光源 ;YAGレーザーまたはYVO4レーザー
波長 ;355nm
出力 ;0.5W
繰り返し周波数:50kHz
パルス幅 ;10nsec
集光スポット径;φ9.2μm
加工送り速度 ;100mm/秒
上述したように図7の(a)において最上位の分割予定ライン211に対してレーザー光線照射工程を実施したならば、上記割り出し送りとレーザー光線照射工程を図7の(a)において最下位の分割予定ライン211まで繰り返し実行する。この結果、半導体ウエーハ20の所定方向に延びる全ての分割予定ライン211に形成された低誘電率絶縁体被膜213が除去される。以上のようにして、半導体ウエーハ20の所定方向に延びる分割予定ライン211に対して分割予定ライン検出工程およびレーザー光線照射工程を実施したならば、チャックテーブル36従って半導体ウエーハ20を90度回動して、図7の(b)に示す状態に位置付ける。次に、上述した所定方向に延びる分割予定ライン211と直角な方向(図7の(b)において左右方向)に延びる切断予定ライン211に対して上述した分割予定ライン検出工程を実施し、各分割予定ライン211の始点座標値(C1〜Cn)と終点座標値(D1〜Dn)を検出して、これをランダムアクセスメモリ(RAM)103に一時格納する。そして、図7の(b)に示すように位置付けられた半導体ウエーハ20の各分割予定ライン211に対してレーザー光線照射工程を実施する。この結果、半導体ウエーハ20の全ての分割予定ライン211に形成された低誘電率絶縁体被膜213が除去される。
なお、上述した実施形態においては、半導体ウエーハ20の所定方向に延びる分割予定ライン211に対して分割予定ライン検出工程およびレーザー光線照射工程を実施し、次に所定方向に延びる分割予定ライン211と直角な方向に延びる切断予定ライン211に対して分割予定ライン検出工程およびレーザー光線照射工程を実施する例を示したが、半導体ウエーハ20の所定方向に延びる分割予定ライン211および該所定方向に延びる分割予定ライン211と直角な方向に延びる切断予定ライン211に対して分割予定ライン検出工程を実施した後に、レーザー光線照射工程を実施してもよい。
以上のようにして、半導体ウエーハ20の全ての分割予定ライン211に形成されている低誘電率絶縁体被膜213を除去したならば、半導体ウエーハ20を保持しているチャックテーブル36は、最初に半導体ウエーハ20を吸引保持した位置に戻され、ここで半導体ウエーハ20の吸引保持を解除する。そして、半導体ウエーハ20は、図示しない搬送手段によってダイシング工程に搬送される。このダイシング工程において半導体ウエーハ20は、切削ブレードを備えた切削装置により分割予定ライン211に沿って切削され、個々の半導体チップに分割される。このとき、分割予定ライン211に形成されている低誘電率絶縁体被膜213が除去されているので、ブレードによって低誘電率絶縁体被膜を切削する際に発生する剥離を未然に防止することができる。
以上、半導体ウエーハの分割予定ラインに形成された低誘電率絶縁体被膜を除去するためのレーザー加工を実施した例を示したが、本発明によるレーザー加工装置は半導体ウエーハの分割予定ラインに沿って半導体ウエーハに対して透過性を有する例えば波長が1064nmのパルスレーザー光線を照射し、半導体ウエーハの内部に連続した変質層を形成するレーザー加工等に適用することができる。
本発明に従って構成されたレーザー加工装置の斜視図。 図1に示すレーザー加工装置に装備されるレーザビーム加工手段の構成を簡略に示すブロック図。 図2に示すレーザビーム加工手段から照射されるレーザー光線の集光スポット径を説明するための簡略図。 被加工物としての半導体ウエーハの斜視図。 図4に示す半導体ウエーハの拡大断面図。 図4に示す半導体ウエーハを環状のダイシングフレームに装着されたダイシングテープに貼着した状態を示す斜視図。 図4に示す半導体ウエーハが図1に示すレーザー加工装置のチャックテーブルの所定位置に保持された状態における座標との関係を示す説明図。 図1に示すレーザー加工装置によって実施する分割予定ライン検出工程の説明図。 図1に示すレーザー加工装置によって実施するレーザー光線照射工程の説明図。
符号の説明
2:静止基台
3:チャックテーブル機構
31:案内レール
36:チャックテーブル
4:レーザー光線照射ユニット支持機構
41:案内レール
42:可動支持基台
5:レーザー光線照射ユニット
51:ユニットホルダ
52:レーザー光線加工手段
522:レーザー光線発振手段
523:レーザー光線変調手段
524:集光器
6:加工領域検出手段
10:制御手段
20:半導体ウエーハ
21:半導体基板
211:分割予定ライン
212:回路
213:低誘電率絶縁体被膜

Claims (1)

  1. 被加工物に形成された分割予定ラインに沿ってレーザー加工を施すレーザー加工装置であって、
    被加工物を保持するチャックテーブルと、該チャックテーブルに保持された被加工物にレーザー光線を照射するレーザー光線照射手段と、該チャックテーブルと該レーザー光線照射手段を相対的に加工送りする加工送り手段と、該チャックテーブルに保持された被加工物に形成された分割予定ラインを検出する加工領域検出手段と、該加工領域検出手段によって検出された分割予定ラインの始点座標値と終点座標値を記憶する記憶手段と、該記憶手段に記憶された該始点座標値と該終点座標値に基づいて該レーザー光線照射手段および該加工送り手段を制御する制御手段と、を具備し、
    該制御手段は、加工領域検出手段によって検出された該始点座標値と該終点座標値を該記憶手段に記憶させ、該記憶手段に記憶された該始点座標値から該終点座標値までの間レーザー光線を照射するように該レーザー光線照射手段を制御する、
    ことを特徴とするレーザー加工装置。
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