JP2012110445A - アブレーションカテーテル - Google Patents
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【解決手段】カテーテルシャフト10と、シャフト10の先端に固定された先端電極20と、シャフト10の後端に装着された制御ハンドル70と、シャフト10の内部に延在し、その先端がはんだ60により先端電極20に固定され、その後端が高周波発生装置に接続されるリード線40と、先端電極20の内部空間20Cにおけるはんだ60の充填位置よりも後端側に配置され、先端電極20に対して電気的に絶縁されたリング状部材50と、シャフト10の内部に延在し、その先端部分がリング状部材50の内周面に固定され、その後端側が引張操作可能な操作用ワイヤ31,32とを備えている。
【選択図】 図4
Description
図6は、特許文献1に係るカテーテルの先端領域を示す断面図である。このカテーテルは、カテーテルチューブ(カテーテルシャフト)91と、このカテーテルチューブ91の先端に固定された内部空間を有する中空構造の先端電極92と、基端側が引っ張り操作できる2本の操作用ワイヤ93と、カテーテルチューブ91の先端側内部に軸方向に沿って配置され、撓み方向に変形移動可能な首振り用板バネ94とを有し、首振り用板バネ94および操作用ワイヤ93の各先端は、先端電極92の内部空間に充填されたはんだ95によって、先端電極92に対して固定されている。はんだ95は、高周波発生装置に接続されるリード線(図示省略)を先端電極に接続するために充填されている。
この結果、カテーテルチューブ91の内部において、高周波電流が流れている操作用ワイヤ93と、リード線(先端電極92またはリング状電極96に接続されたリード線)とが短絡(ショート)するリスクがある。
(1)操作用ワイヤの先端を、カテーテルチューブの内部における先端電極から離間させた位置に固定する。
(2)操作用ワイヤの少なくとも先端部分に絶縁性樹脂被覆を形成した後、樹脂被覆された操作用ワイヤの先端を、先端電極の内部空間に充填されたはんだによって、先端電極に対して固定する。
また、上記(2)の手段では、はんだづけするときの温度(通常200〜300℃)で、操作用ワイヤの先端部分に形成した被覆樹脂が破壊され、絶縁性を確保することができなくなる。
本発明の目的は、操作用ワイヤを操作することによってカテーテルシャフトの先端付近の部分をカーブ形状にすることができ、心腔内における操作性に優れたものでありながら、操作用ワイヤと先端電極との電気的絶縁性が確保され、これを使用してアブレーション治療を行うときに、カテーテルシャフトの内部および制御ハンドルの内部において、操作用ワイヤとリード線との短絡のリスクのないアブレーションカテーテルを提供することにある。
前記カテーテルシャフトの先端に固定された内部空間を有する中空構造の先端電極と、 前記カテーテルシャフトの後端に装着された制御ハンドルと、
前記カテーテルシャフトの内部に軸方向に沿って配置され、その先端が前記先端電極の内部空間に充填されたはんだにより当該先端電極に固定され、その後端が高周波発生装置に接続されるリード線と、
前記先端電極の内部空間におけるはんだの充填位置よりも後端側に配置され、当該先端電極に対して電気的に絶縁されたリング状部材と、
前記カテーテルシャフトの内部に軸方向に沿って配置され、その先端部分が前記リング状部材の内周面に固定され、その後端側が引張操作可能な操作用ワイヤと、
を備えていることを特徴とする。
測定用ワイヤに高周波電流が流れないので、カテーテルシャフトの内部および制御ハンドルの内部の何れにおいても、操作用ワイヤとリード線とが短絡することはない。
これにより、リング状部材の内周面に対して操作用ワイヤの先端部分が強固に固定され、操作用ワイヤの引張操作によっても、操作用ワイヤがリング状部材の内周面から外れることはない。
リング状部材の表面に絶縁性樹脂被膜を形成することにより、当該リング状部材の先端電極に対する電気的絶縁性を確保することができる。
操作用ワイヤの先端部分は、リング状部材の内周面に固定された状態で先端電極の内部空間に位置されるため、操作用ワイヤの少なくとも先端部分の表面に絶縁性樹脂被膜を形成することにより、先端電極に対する操作用ワイヤの電気的絶縁性を確実なものとすることができる。
前記先端電極の内部空間は、前記円筒状部分および前記電極本体部分の後端側の一部において前記リング状部材を嵌挿可能な径(D)を有するとともに、後端側の一部を除いた前記電極本体部分において前記リング状部材の外径より小さな径(d)を有し、
前記リード線の先端を前記先端電極に固定するためのはんだは、後端側の一部を除いた前記電極本体部分に囲まれた前記内部空間に充填され、
前記リング状部材は、前記円筒状部分および前記電極本体部分の後端側の一部に囲まれた前記内部空間に配置されていることが好ましい。
しかも、円筒状部分および電極本体部分の後端側の一部に囲まれた内部空間にリング状部材が配置されることにより、このリング状部材の先端を、電極本体部分の一部に囲まれた空間領域に位置させる(先端電極の電極本体部分内に操作用ワイヤの先端を固定する)ことができる。
しかも、操作用ワイヤと先端電極との間の電気的絶縁性が確保されているので、アブレーション治療を行うときに、測定用ワイヤに高周波電流が流れることがなく、カテーテルシャフトの内部および制御ハンドルの内部の何れにおいても、操作用ワイヤとリード線とが短絡することはない。
本実施形態のアブレーションカテーテルは、3つのルーメン(第1ルーメン11、第2ルーメン12、第3ルーメン13)を有するカテーテルシャフト10と、このカテーテルシャフト10の後端に装着された制御ハンドル70と、カテーテルシャフト10の先端に固定された中空構造の(内部空間20Cを有する)先端電極20と、カテーテルシャフト10の第3ルーメン13に配置され、その先端が先端電極20の内部空間20Cに充填されたはんだ60により先端電極20に固定され、その後端が高周波発生装置に接続されるリード線40と、先端電極20の内部空間20Cにおけるはんだ60の充填位置よりも後端側に配置され、先端電極20に対して電気的に絶縁されたリング状部材50と、カテーテルシャフト10の第1ルーメン11に配置され、その先端部分311がリング状部材50の内周面において溶接により固定され、その後端側が引張操作可能な操作用ワイヤ31と、カテーテルシャフト10の第2ルーメン12に配置され、その先端部分321がリング状部材50の内周面の操作用ワイヤ31に対向する位置において溶接により固定され、その後端側が引張操作可能な操作用ワイヤ32とを備えている。
カテーテルシャフト10の第1ルーメン11には操作用ワイヤ31が軸方向に移動自在に挿通され、第2ルーメン12には操作用ワイヤ32が軸方向に移動自在に挿通されている。カテーテルシャフト10の第3ルーメン13には、先端電極20に接続されるリード線40が挿通されている。
図5に示すように、先端電極20は、内部空間20Cを有する中空構造体であり、電極本体部分201と、この電極本体部分201よりも外径の小さい円筒状部分202とからなる。
これにより、先端電極20は、カテーテルシャフト10の先端から電極本体部分201が突出している状態で固定される。
先端電極20の内部空間20Cは異なる径(先端電極の内径)を有している。
すなわち、先端電極20の内部空間20Cは、円筒状部分202および電極本体部分201の後端側の一部において、リング状部材50を嵌挿することのできる径(D)を有し(以下、この径(D)を有する空間領域を「第1空間領域」という。)、後端側の一部を除いた電極本体部分201において、リング状部材50の外径より小さな径(d)を有している(以下、この径(d)を有する空間領域を「第2空間領域」という。)。
第2空間領域におけるリング状部材50の外径より小さな径(d)としては、リング状部材50の外径より0.01〜1mm程度小さい径とされる。
リード線40の先端は、先端電極20の内部空間20C(第2空間領域)に充填されたはんだ60により先端電極20に固定されている。このようにして先端電極20に接続されたリード線40は、カテーテルシャフト10の第3ルーメン13に挿通され、制御ハンドル70の内部を通って制御ハンドル70から引き出される。制御ハンドル70から引き出されたリード線40の後端は、アブレーションカテーテルの使用時において高周波発生装置に接続される。
この結果、リング状部材50は、テーパ部分における内周面203と、カテーテルシャフト10の端面とによって挟持され、先端電極20の内部空間20C(第1空間領域)に固定配置されている。
また、リング状部材の長さを第1空間領域の長さより短くしてもよく、この場合には、リング状部材の後端と、カテーテルシャフト10の端面との間にギャップが存在するため、先端電極20の内周面にリング状部材を接着剤により固定する。
図4に示したように、操作用ワイヤ31,32(先端部分311,321)の先端は、リング状部材50の先端と一致させている。なお、図4において、Wは溶接部である。
また、リング状部材50の内周面に先端部分321が固定された操作用ワイヤ32は、カテーテルシャフト10の第2ルーメン12を軸方向に移動自在に挿通されている。
制御ハンドル70の把持部を片手でつかみ、その片手の指で回転板75を操作する(所定の方向に回転させる)ことにより、操作用ワイヤ31,32の張力が変化し、図1に示したカテーテルシャフト10の先端付近を含む先端側の領域15が、同図において矢印Aまたは矢印Bに示す方向に屈曲する。
同様にして、回転板75を、例えば、図1に示すB1方向に回転させると、操作用ワイヤ32が引っ張られ、操作用ワイヤ31は緩む。その結果として、カテーテルシャフト10の先端側の領域15が矢印Bに示す方向に屈曲する。
制御ハンドル70を軸回りに回転させれば、体腔内に挿入された状態で、アブレーションカテーテルに対するAまたはB方向の向きを自由に設定することができる。
操作用ワイヤ31,32の構成材料としては、ステンレスやNi−Ti系超弾性合金を挙げることができる。
操作用ワイヤ31,32の少なくとも先端部分311,321に絶縁性樹脂被膜が形成されていることにより、先端電極20に対する操作用ワイヤ31,32の電気的絶縁性を確実なものとすることができる。
具体的には、この組立体を構成する操作用ワイヤ31、操作用ワイヤ32およびリード線40を、カテーテルシャフト10の第1ルーメン11、第2ルーメン12および第3ルーメン13に挿通した後、内部空間20Cにリング状部材50が配置されている先端電極20の円筒状部分202を、カテーテルシャフト10の先端部の樹脂材料をくり抜いて形成した円周状の溝内に挿入し、先端電極20(円筒状部分202)およびリング状部材50の後端を、カテーテルシャフト10の端面(先端部の樹脂材料をくり抜いた内側の端面)に当接させ、この状態で、先端電極20(円筒状部分202)をカテーテルシャフト10の先端部に接着固定する。
以上のような工程により、図1乃至図4に示したような構造を有する本実施形態のアブレーションカテーテルを得ることができる。
例えば、カテーテルシャフトの先端部外周にリング状電極が装着されていてもよい。
また、先端電極の内部空間に熱電対などの温度センサが固定されていてもよい。
また、首振り部材として、撓み方向に変形移動可能な板バネが、カテーテルシャフトの先端側内部に配置されていてもよい。
また、カテーテルシャフトのルーメンの数は3つに限定されるものでないことは勿論である。
更に、操作用ワイヤは一本であってもよい。
11 第1ルーメン
12 第2ルーメン
13 第3ルーメン
20 先端電極
201 電極本体部分
202 円筒状部
203 テーパ部分における内周面
20C 内部空間
31 操作用ワイヤ
311 操作用ワイヤの先端部分
32 操作用ワイヤ
321 操作用ワイヤの先端部分
40 リード線
50 リング状部材
60 はんだ
Claims (6)
- カテーテルシャフトと、
前記カテーテルシャフトの先端に固定された中空構造の先端電極と、
前記カテーテルシャフトの後端に装着された制御ハンドルと、
前記カテーテルシャフトの内部に軸方向に沿って配置され、その先端が前記先端電極の内部空間に充填されたはんだにより当該先端電極に固定され、その後端が高周波発生装置に接続されるリード線と、
前記先端電極の内部空間におけるはんだの充填位置よりも後端側に配置され、当該先端電極に対して電気的に絶縁されたリング状部材と、
前記カテーテルシャフトの内部に軸方向に沿って配置され、その先端部分が前記リング状部材の内周面に固定され、その後端側が引張操作可能な操作用ワイヤと、
を備えていることを特徴とするアブレーションカテーテル。 - 前記操作用ワイヤの先端部分が前記リング状部材の内周面に対して溶接により固定されていることを特徴とする請求項1に記載のアブレーションカテーテル。
- 前記リング状部材の表面に絶縁性樹脂被膜が形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のアブレーションカテーテル。
- 前記操作用ワイヤの少なくとも先端部分の表面に絶縁性樹脂被膜が形成されていることを特徴とする請求項3に記載のアブレーションカテーテル。
- 前記先端電極は、電極本体部分と、当該電極本体部分よりも外径の小さい円筒状部分とからなり、前記先端電極の円筒状部分が前記カテーテルシャフトの内部に挿入されることにより、当該先端電極が当該カテーテルシャフトの先端に固定され、
前記先端電極の内部空間は、前記円筒状部分および前記電極本体部分の後端側の一部において前記リング状部材を嵌挿可能な径を有するとともに、後端側の一部を除いた前記電極本体部分において前記リング状部材の外径より小さな径を有し、
前記リード線の先端を前記先端電極に固定するためのはんだは、後端側の一部を除いた前記電極本体部分に囲まれた前記内部空間に充填され、
前記リング状部材は、前記円筒状部分および前記電極本体部分の後端側の一部に囲まれた前記内部空間に配置されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れかに記載のアブレーションカテーテル。 - 前記リング状部材は、前記先端電極の内部空間の径が変化する部分における内周面と、前記カテーテルシャフトの端面とにより挟持されることにより、当該先端電極の内部空間に固定配置されることを特徴とする請求項5に記載のアブレーションカテーテル。
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JP2009526622A (ja) * | 2006-02-15 | 2009-07-23 | ボストン サイエンティフィック リミテッド | インジケータを備える接触感知プローブ |
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