JP2012110445A - アブレーションカテーテル - Google Patents

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Abstract

【課題】操作用ワイヤを操作してカテーテルシャフトの先端付近の部分をカーブ形状にすることができ、使用時に、カテーテルシャフトの内部において、操作用ワイヤとリード線との短絡のリスクのないアブレーションカテーテルを提供すること。
【解決手段】カテーテルシャフト10と、シャフト10の先端に固定された先端電極20と、シャフト10の後端に装着された制御ハンドル70と、シャフト10の内部に延在し、その先端がはんだ60により先端電極20に固定され、その後端が高周波発生装置に接続されるリード線40と、先端電極20の内部空間20Cにおけるはんだ60の充填位置よりも後端側に配置され、先端電極20に対して電気的に絶縁されたリング状部材50と、シャフト10の内部に延在し、その先端部分がリング状部材50の内周面に固定され、その後端側が引張操作可能な操作用ワイヤ31,32とを備えている。
【選択図】 図4

Description

本発明はアブレーションカテーテルに関し、更に詳しくは、先端偏向操作が可能であり、カテーテルシャフトの内部において、先端偏向操作のための操作用ワイヤと、先端電極などに接続されているリード線との間で短絡(ショート)が起きることを有効に防止することができるアブレーションカテーテルに関する。
経皮的カテーテル心筋焼灼術による不整脈の治療に使用するアブレーションカテーテルにおいて、心腔内に挿入したカテーテルの遠位端(先端)の向きを、体外に配置したカテーテルの近位端(後端または手元側)に装着された操作部を操作して変化(偏向)させる必要性が生じる。
カテーテルの先端を手元側で操作して偏向させることのできるカテーテルとして、特許文献1に示す先端偏向操作可能カテーテルが紹介されている。
図6は、特許文献1に係るカテーテルの先端領域を示す断面図である。このカテーテルは、カテーテルチューブ(カテーテルシャフト)91と、このカテーテルチューブ91の先端に固定された内部空間を有する中空構造の先端電極92と、基端側が引っ張り操作できる2本の操作用ワイヤ93と、カテーテルチューブ91の先端側内部に軸方向に沿って配置され、撓み方向に変形移動可能な首振り用板バネ94とを有し、首振り用板バネ94および操作用ワイヤ93の各先端は、先端電極92の内部空間に充填されたはんだ95によって、先端電極92に対して固定されている。はんだ95は、高周波発生装置に接続されるリード線(図示省略)を先端電極に接続するために充填されている。
なお、図6において、93aは操作用ワイヤ93の抜け止め用大径部、96はカテーテルチューブ91に巻着されたリング状電極、97はコイルチューブ、98は非導電性材料からなる操作用チューブである。操作用ワイヤ93は、操作用チューブ98の内部に軸方向に移動自在に挿通されている。
図6に示したような構造のカテーテルによれば、先端電極92に対して首振り用板バネ94および操作用ワイヤ93の先端が接続固定されているので、この操作用ワイヤ93を操作することにより、カテーテルチューブ91の先端付近の部分にカーブ形状を形成することが可能になり、カテーテルチューブの内部において操作用ワイヤの先端を固定したもの(この場合には、先端付近の部分はカーブ形状にならず直線状となる。)と比較して、心腔内における操作性が優れたものとなる。
特開2006−61350号公報
図6に示したような構造のカテーテルによるアブレーション治療時において、高周波発生装置によって発生させた高周波電流が、先端電極92に接続されたリード線および先端電極92の内部空間に充填されたはんだ95を介して、通常、金属で構成されている操作用ワイヤ93に流れることになる。
また、操作用チューブ98の肉厚は0.03〜0.08mmと薄く、その内部において操作用ワイヤ93が軸方向の移動を繰り返すうちに、チューブ壁が擦過されてピンホールなどが発生する。
この結果、カテーテルチューブ91の内部において、高周波電流が流れている操作用ワイヤ93と、リード線(先端電極92またはリング状電極96に接続されたリード線)とが短絡(ショート)するリスクがある。
操作用ワイヤとリード線との短絡は、カテーテルチューブの全長にわたって起こる可能性があり、また、操作用ワイヤおよびリード線は、制御ハンドルの内部まで延在しているため、制御ハンドルの内部で短絡が起こることも考えられる。
なお、マルチルーメン構造のカテーテルチューブを採用し、操作用ワイヤとリード線とを異なるルーメンに挿通する場合においても、2つのルーメン間を仕切る隔壁(樹脂材料)の厚さは0.1mm程度であるため、操作用ワイヤ93の移動を繰り返すことにより、隔壁が磨耗したり、隔壁にピンホールなどが発生したりする。このため、操作用ワイヤとリード線との短絡の問題を解決することはできない。
カテーテルチューブの内部における操作用ワイヤとリード線との短絡を防止するためには、先端電極と操作用ワイヤとを電気的に絶縁する必要があり、両者を電気的に絶縁するために下記の手段が考えられる。
(1)操作用ワイヤの先端を、カテーテルチューブの内部における先端電極から離間させた位置に固定する。
(2)操作用ワイヤの少なくとも先端部分に絶縁性樹脂被覆を形成した後、樹脂被覆された操作用ワイヤの先端を、先端電極の内部空間に充填されたはんだによって、先端電極に対して固定する。
しかし、上記(1)の手段では、操作用ワイヤを引張操作しても、カテーテルチューブの先端付近の部分をカーブ形状にできずに直線状のままとなり、このようなカテーテルでは、心腔内における操作性が劣るものとなる。
また、上記(2)の手段では、はんだづけするときの温度(通常200〜300℃)で、操作用ワイヤの先端部分に形成した被覆樹脂が破壊され、絶縁性を確保することができなくなる。
本発明は以上のような事情に基いてなされたものである。
本発明の目的は、操作用ワイヤを操作することによってカテーテルシャフトの先端付近の部分をカーブ形状にすることができ、心腔内における操作性に優れたものでありながら、操作用ワイヤと先端電極との電気的絶縁性が確保され、これを使用してアブレーション治療を行うときに、カテーテルシャフトの内部および制御ハンドルの内部において、操作用ワイヤとリード線との短絡のリスクのないアブレーションカテーテルを提供することにある。
(1)本発明のアブレーションカテーテルは、カテーテルシャフトと、
前記カテーテルシャフトの先端に固定された内部空間を有する中空構造の先端電極と、 前記カテーテルシャフトの後端に装着された制御ハンドルと、
前記カテーテルシャフトの内部に軸方向に沿って配置され、その先端が前記先端電極の内部空間に充填されたはんだにより当該先端電極に固定され、その後端が高周波発生装置に接続されるリード線と、
前記先端電極の内部空間におけるはんだの充填位置よりも後端側に配置され、当該先端電極に対して電気的に絶縁されたリング状部材と、
前記カテーテルシャフトの内部に軸方向に沿って配置され、その先端部分が前記リング状部材の内周面に固定され、その後端側が引張操作可能な操作用ワイヤと、
を備えていることを特徴とする。
このような構成のアブレーションカテーテルによれば、先端電極に対して電気的に絶縁されたリング状部材の内周面に、操作用ワイヤの先端部分が固定されているので、使用時(アブレーション治療時)において、高周波発生装置からリード線を経て先端電極に流れる高周波電流が測定用ワイヤに流れることはない。
測定用ワイヤに高周波電流が流れないので、カテーテルシャフトの内部および制御ハンドルの内部の何れにおいても、操作用ワイヤとリード線とが短絡することはない。
また、操作用ワイヤの先端部分は、リング状部材の内周面に固定された状態で先端電極の内部空間に位置される(先端電極内において操作用ワイヤの先端が固定される)ため、操作用ワイヤを操作することによってカテーテルシャフトの先端付近の部分をカーブ形状にすること(カテーテルシャフトの略先端までカーブさせること)ができる。
(2)本発明のアブレーションカテーテルにおいて、前記操作用ワイヤの先端部分が前記リング状部材の内周面に対して溶接により固定されていることが好ましい。
これにより、リング状部材の内周面に対して操作用ワイヤの先端部分が強固に固定され、操作用ワイヤの引張操作によっても、操作用ワイヤがリング状部材の内周面から外れることはない。
(3)本発明のアブレーションカテーテルにおいて、前記リング状部材の表面に絶縁性樹脂被膜が形成されていることが好ましい。
リング状部材の表面に絶縁性樹脂被膜を形成することにより、当該リング状部材の先端電極に対する電気的絶縁性を確保することができる。
(4)この場合において、前記操作用ワイヤの少なくとも先端部分の表面に絶縁性樹脂被膜が形成されていることが好ましい。
操作用ワイヤの先端部分は、リング状部材の内周面に固定された状態で先端電極の内部空間に位置されるため、操作用ワイヤの少なくとも先端部分の表面に絶縁性樹脂被膜を形成することにより、先端電極に対する操作用ワイヤの電気的絶縁性を確実なものとすることができる。
(5)本発明のアブレーションカテーテルにおいて、前記先端電極は、電極本体部分と、当該電極本体部分よりも外径の小さい円筒状部分とからなり、前記先端電極の円筒状部分が前記カテーテルシャフトの内部に挿入されることにより、当該先端電極が当該カテーテルシャフトの先端に固定され、
前記先端電極の内部空間は、前記円筒状部分および前記電極本体部分の後端側の一部において前記リング状部材を嵌挿可能な径(D)を有するとともに、後端側の一部を除いた前記電極本体部分において前記リング状部材の外径より小さな径(d)を有し、
前記リード線の先端を前記先端電極に固定するためのはんだは、後端側の一部を除いた前記電極本体部分に囲まれた前記内部空間に充填され、
前記リング状部材は、前記円筒状部分および前記電極本体部分の後端側の一部に囲まれた前記内部空間に配置されていることが好ましい。
これにより、リング状電極は、先端電極の内部空間において、はんだが充填されている先端側(リング状部材の外径よりも小さな径(d)を有する空間領域)に移動することが規制され、はんだの充填位置よりも後端側(リング状部材を嵌挿可能な径(D)を有する空間領域)において嵌挿配置される。
しかも、円筒状部分および電極本体部分の後端側の一部に囲まれた内部空間にリング状部材が配置されることにより、このリング状部材の先端を、電極本体部分の一部に囲まれた空間領域に位置させる(先端電極の電極本体部分内に操作用ワイヤの先端を固定する)ことができる。
(6)この場合において、前記リング状部材は、前記先端電極の内部空間の径が変化する部分における内周面と、前記カテーテルシャフトの端面とにより挟持されることにより、当該先端電極の内部空間に固定配置されることが好ましい。
これにより、リング状電極は、先端側および後端側の何れにも移動することが規制され、先端電極の内部空間(リング状部材を嵌挿可能な径(D)を有する後端側の空間領域)において固定配置される。
本発明のアブレーションカテーテルによれば、操作用ワイヤの先端部分が、リング状部材の内周面に固定された状態で先端電極の内部空間に位置されている(先端電極内に操作用ワイヤの先端が固定されている)ので、操作用ワイヤを操作することによりカテーテルシャフトの先端付近の部分をカーブ形状にすることができ、心腔内において良好な操作性を発揮することができる。
しかも、操作用ワイヤと先端電極との間の電気的絶縁性が確保されているので、アブレーション治療を行うときに、測定用ワイヤに高周波電流が流れることがなく、カテーテルシャフトの内部および制御ハンドルの内部の何れにおいても、操作用ワイヤとリード線とが短絡することはない。
本発明の一実施形態に係るアブレーションカテーテルの正面図である。 図1に示すカテーテルの先端領域を示す縦断面図である。 図1に示すカテーテルの先端領域における横断面図(図2の III−III 断面図)である。 図1に示すカテーテルの要部拡大断面図(図2のIV−IV線に沿う拡大断面図)である。 図1に示すカテーテルを構成する先端電極の断面図である。 従来のカテーテルの先端領域を示す縦断面図である。
以下、本発明の一実施形態について図面を用いて説明する。
本実施形態のアブレーションカテーテルは、3つのルーメン(第1ルーメン11、第2ルーメン12、第3ルーメン13)を有するカテーテルシャフト10と、このカテーテルシャフト10の後端に装着された制御ハンドル70と、カテーテルシャフト10の先端に固定された中空構造の(内部空間20Cを有する)先端電極20と、カテーテルシャフト10の第3ルーメン13に配置され、その先端が先端電極20の内部空間20Cに充填されたはんだ60により先端電極20に固定され、その後端が高周波発生装置に接続されるリード線40と、先端電極20の内部空間20Cにおけるはんだ60の充填位置よりも後端側に配置され、先端電極20に対して電気的に絶縁されたリング状部材50と、カテーテルシャフト10の第1ルーメン11に配置され、その先端部分311がリング状部材50の内周面において溶接により固定され、その後端側が引張操作可能な操作用ワイヤ31と、カテーテルシャフト10の第2ルーメン12に配置され、その先端部分321がリング状部材50の内周面の操作用ワイヤ31に対向する位置において溶接により固定され、その後端側が引張操作可能な操作用ワイヤ32とを備えている。
本実施形態のアブレーションカテーテルを構成するカテーテルシャフト10は、3つのルーメン(第1ルーメン11、第2ルーメン12、第3ルーメン13)を有している。
カテーテルシャフト10の第1ルーメン11には操作用ワイヤ31が軸方向に移動自在に挿通され、第2ルーメン12には操作用ワイヤ32が軸方向に移動自在に挿通されている。カテーテルシャフト10の第3ルーメン13には、先端電極20に接続されるリード線40が挿通されている。
カテーテルシャフト10の構成材料としては、例えばポリオレフィン、ポリウレタン、ポリアミド、ポリエーテルポリアミドなどの合成樹脂を挙げることができる。カテーテルシャフト10の外径は、通常0.6〜3mm程度とされる。
図1に示すように、カテーテルシャフト10の後端には制御ハンドル70が装着されている。この制御ハンドル70には、カテーテルシャフト10の先端の偏向移動操作(首振り操作)を行うための回転板75が装着してある。
カテーテルシャフト10の先端には先端電極20が固定されている。
図5に示すように、先端電極20は、内部空間20Cを有する中空構造体であり、電極本体部分201と、この電極本体部分201よりも外径の小さい円筒状部分202とからなる。
先端電極20の円筒状部分202がカテーテルシャフト10の内部に挿入されることにより、カテーテルシャフト10の先端に先端電極20が固定される。具体的には、図4に示すように、カテーテルシャフト10の先端部(先端から0.1〜3mm程度)における樹脂材料をくり抜いて(カテーテルシャフト10の外層を構成する樹脂材料を残して)円周状の溝を形成し、この溝内に、先端電極20の円筒状部分202を挿入し、その後端を、カテーテルシャフト10の端面(先端部の樹脂材料がくり抜かれた内側の端面)に当接させた状態で、適宜接着剤などを用いて固定する。
これにより、先端電極20は、カテーテルシャフト10の先端から電極本体部分201が突出している状態で固定される。
先端電極20(電極本体部分201)の外径は、特に限定されないが、カテーテルシャフト10の外径と同程度であることが好ましく、通常、0.5〜3mm程度である。
先端電極20の内部空間20Cは異なる径(先端電極の内径)を有している。
すなわち、先端電極20の内部空間20Cは、円筒状部分202および電極本体部分201の後端側の一部において、リング状部材50を嵌挿することのできる径(D)を有し(以下、この径(D)を有する空間領域を「第1空間領域」という。)、後端側の一部を除いた電極本体部分201において、リング状部材50の外径より小さな径(d)を有している(以下、この径(d)を有する空間領域を「第2空間領域」という。)。
第1空間領域におけるリング状部材50を嵌挿可能な径(D)としては、リング状部材50の外径より0.1〜0.5mm程度大きな径とされる。
第2空間領域におけるリング状部材50の外径より小さな径(d)としては、リング状部材50の外径より0.01〜1mm程度小さい径とされる。
先端電極20の構成材料としては、例えばアルミニウム、銅、ステンレス、金、白金など、熱伝導性の良好な金属材料を挙げることができる。なお、X線に対する造影性を良好に持たせるためには、先端電極20は、白金などで構成されることが好ましい。
先端電極20には、高周波電流を供給するためのリード線40が接続されている。
リード線40の先端は、先端電極20の内部空間20C(第2空間領域)に充填されたはんだ60により先端電極20に固定されている。このようにして先端電極20に接続されたリード線40は、カテーテルシャフト10の第3ルーメン13に挿通され、制御ハンドル70の内部を通って制御ハンドル70から引き出される。制御ハンドル70から引き出されたリード線40の後端は、アブレーションカテーテルの使用時において高周波発生装置に接続される。
先端電極20の内部空間20Cに充填されるはんだ60の材料としては特に限定されるものではなく、例えばSn−Pb、Sn−Pb−Ag、Sn−Pb−Cu、Sn−Ag−Cu、Sn−Cu、Sn−Ag、Sn−Ag−Cu−Biなどを挙げることができる。
図2および図4に示したように、先端電極20の内部空間20Cにおけるはんだ60の充填位置よりも後端側(第1空間領域)においてリング状部材50が配置されている。
リング状部材50の構成材料(基材)としては、白金、ステンレス、銅、アルミニウムなどの金属材料を挙げることができる。
リング状部材50は先端電極20に対して電気的に絶縁されている。リング状部材50の先端電極20に対する電気的絶縁性は、リング状部材50の基材表面に絶縁性樹脂被膜(図示省略)を形成することにより確保されている。ここに、樹脂被膜を形成する絶縁性樹脂としては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)などを例示することができる。
リング状部材50の外径は、先端電極20の内部空間20C(第1空間領域)の径(D)によって異なるが、例えば1〜2.5mm程度である。
リング状部材50の先端は、先端電極20の内部空間20Cの径が(D)から(d)に変化するテーパ部分(第1空間領域と第2空間領域との間に位置するこのテーパ部分は、カテーテルシャフト10の先端より先端側に位置している)における内周面203に当接され、先端側(第2空間領域)に移動することが規制されている。
また、リング状部材50の長さは、その後端が、先端電極20(円筒状部分202)の後端と一致するよう、第1空間領域の長さと実質的に同一である。これにより、リング状部材50の後端は、カテーテルシャフト10の端面(先端部の樹脂材料がくり抜かれた内側の端面)に当接され、後端側に移動することが規制されている。
この結果、リング状部材50は、テーパ部分における内周面203と、カテーテルシャフト10の端面とによって挟持され、先端電極20の内部空間20C(第1空間領域)に固定配置されている。
なお、先端電極20の内周面(第1空間領域を区画する内周面)と、リング状部材50の外周面との隙間に接着剤などを塗布してもよい。
また、リング状部材の長さを第1空間領域の長さより短くしてもよく、この場合には、リング状部材の後端と、カテーテルシャフト10の端面との間にギャップが存在するため、先端電極20の内周面にリング状部材を接着剤により固定する。
先端電極20の内部空間20C(第1空間領域)に配置されたリング状部材50の内周面には、互いに対向する位置に、操作用ワイヤ31の先端部分311および操作用ワイヤ32の先端部分321が溶接によって固定されている。
図4に示したように、操作用ワイヤ31,32(先端部分311,321)の先端は、リング状部材50の先端と一致させている。なお、図4において、Wは溶接部である。
リング状部材50の内周面に先端部分311が固定された操作用ワイヤ31は、カテーテルシャフト10の第1ルーメン11を軸方向に移動自在に挿通されている。
また、リング状部材50の内周面に先端部分321が固定された操作用ワイヤ32は、カテーテルシャフト10の第2ルーメン12を軸方向に移動自在に挿通されている。
操作用ワイヤ31,32の後端は、制御ハンドル70の回転板75における互いに離間した位置に接続されている。
制御ハンドル70の把持部を片手でつかみ、その片手の指で回転板75を操作する(所定の方向に回転させる)ことにより、操作用ワイヤ31,32の張力が変化し、図1に示したカテーテルシャフト10の先端付近を含む先端側の領域15が、同図において矢印Aまたは矢印Bに示す方向に屈曲する。
すなわち、回転板75を、例えば、図1に示すA1方向に回転させると、操作用ワイヤ31が引っ張られ、操作用ワイヤ32は緩む。その結果として、カテーテルシャフト10の先端側の領域15が矢印Aに示す方向に屈曲する。
同様にして、回転板75を、例えば、図1に示すB1方向に回転させると、操作用ワイヤ32が引っ張られ、操作用ワイヤ31は緩む。その結果として、カテーテルシャフト10の先端側の領域15が矢印Bに示す方向に屈曲する。
制御ハンドル70を軸回りに回転させれば、体腔内に挿入された状態で、アブレーションカテーテルに対するAまたはB方向の向きを自由に設定することができる。
操作用ワイヤ31,32の外径は、特に限定されないが、好ましくは0.01〜0.5mm、更に好ましくは0.1〜0.3mmである。
操作用ワイヤ31,32の構成材料としては、ステンレスやNi−Ti系超弾性合金を挙げることができる。
操作用ワイヤ31,32の先端部分311,321(リング状部材50の内周面に溶接固定された状態で先端電極の内部空間に配置されている部分)には、絶縁性樹脂被膜(図示省略)が形成されている。絶縁性樹脂被膜は、リング状部材50の内周面に固定された先端部分311,321および先端部分311,321に続く部分(リング状部材50の後端より延び出してから5〜10mm程度基端側に至るまでの部分)における基材表面に形成されている。
操作用ワイヤ31,32における絶縁性樹脂被膜は、通常、リング状部材50における絶縁性樹脂被膜と同時に形成される。
操作用ワイヤ31,32の少なくとも先端部分311,321に絶縁性樹脂被膜が形成されていることにより、先端電極20に対する操作用ワイヤ31,32の電気的絶縁性を確実なものとすることができる。
本実施形態のアブレーションカテーテルは、例えば、下記のような工程を経て製造することができる。
(1)リング状部材50となる基材(リング状金属材料)の内周面に操作用ワイヤ31,32の先端部分311,321を溶接固定する。これにより、リング状金属材料−操作用ワイヤの組立体が得られる。
(2)上記(1)で得られたリング状金属材料−操作用ワイヤの組立体について、基材(リング状金属材料)の表面、並びに、基材の内周面に溶接固定された操作用ワイヤ31,32の先端部分311,321およびこの部分に続く部分(5〜10mm程度)の表面に絶縁性樹脂被膜を形成する。これにより、先端電極20に対する電気的絶縁性が確保されたリング状部材−操作用ワイヤの組立体が得られる。
(3)先端電極20の内部空間20C(第2空間領域)に充填したはんだ60によりリード線40の先端を固定し、先端電極20にリード線40の先端を接続する。これにより、先端電極−リード線の組立体が得られる。
(4)上記(3)で得られた先端電極−リード線の組立体を構成する先端電極20の内部空間20C(第1空間領域)に、上記(2)で得られたリング状部材−操作用ワイヤの組立体を構成するリング状部材50を嵌挿して配置する。これにより、リード線−先端電極−リング状部材−操作用ワイヤの組立体が得られる。
(5)上記(4)で得られたリード線−先端電極−リング状部材−操作用ワイヤの組立体を、カテーテルシャフト10に装着する。
具体的には、この組立体を構成する操作用ワイヤ31、操作用ワイヤ32およびリード線40を、カテーテルシャフト10の第1ルーメン11、第2ルーメン12および第3ルーメン13に挿通した後、内部空間20Cにリング状部材50が配置されている先端電極20の円筒状部分202を、カテーテルシャフト10の先端部の樹脂材料をくり抜いて形成した円周状の溝内に挿入し、先端電極20(円筒状部分202)およびリング状部材50の後端を、カテーテルシャフト10の端面(先端部の樹脂材料をくり抜いた内側の端面)に当接させ、この状態で、先端電極20(円筒状部分202)をカテーテルシャフト10の先端部に接着固定する。
以上のような工程により、図1乃至図4に示したような構造を有する本実施形態のアブレーションカテーテルを得ることができる。
本実施形態のアブレーションカテーテルによれば、操作用ワイヤ31,32の先端部分311,321が、リング状部材50の内周面に溶接固定された状態で先端電極20の内部空間20C(第1空間領域)に位置されている(操作用ワイヤ31,32の先端が先端電極20内に位置する)ので、操作用ワイヤ31,32を操作することによりカテーテルシャフト10の先端付近の部分をカーブ形状にすること(カテーテルシャフト10の略先端までカーブさせること)ができ、心腔内において良好な操作性を発揮することができる。
しかも、リング状部材50および操作用ワイヤ31,32の少なくとも先端部分311,321の表面に絶縁性樹脂被膜が形成されていることによって、操作用ワイヤ311,321と先端電極20との間の電気的絶縁性が確保されているので、本実施形態のアブレーションカテーテルによって治療を行うときに、測定用ワイヤ31,32に高周波電流が流れることがない。測定用ワイヤ31,32には高周波電流が流れないので、第1ルーメン11または第2ルーメン12と、第3ルーメン13とを仕切る隔壁が磨耗したり、隔壁にピンホールなどが発生したりしても、カテーテルシャフト10の内部において、操作用ワイヤ31または操作用ワイヤ32と、リード線40とが短絡することはない。また、制御ハンドル70の内部においても、操作用ワイヤ31,32とリード線40とが短絡することはない。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々の変更が可能である。
例えば、カテーテルシャフトの先端部外周にリング状電極が装着されていてもよい。
また、先端電極の内部空間に熱電対などの温度センサが固定されていてもよい。
また、首振り部材として、撓み方向に変形移動可能な板バネが、カテーテルシャフトの先端側内部に配置されていてもよい。
また、カテーテルシャフトのルーメンの数は3つに限定されるものでないことは勿論である。
更に、操作用ワイヤは一本であってもよい。
10 カテーテルシャフト
11 第1ルーメン
12 第2ルーメン
13 第3ルーメン
20 先端電極
201 電極本体部分
202 円筒状部
203 テーパ部分における内周面
20C 内部空間
31 操作用ワイヤ
311 操作用ワイヤの先端部分
32 操作用ワイヤ
321 操作用ワイヤの先端部分
40 リード線
50 リング状部材
60 はんだ

Claims (6)

  1. カテーテルシャフトと、
    前記カテーテルシャフトの先端に固定された中空構造の先端電極と、
    前記カテーテルシャフトの後端に装着された制御ハンドルと、
    前記カテーテルシャフトの内部に軸方向に沿って配置され、その先端が前記先端電極の内部空間に充填されたはんだにより当該先端電極に固定され、その後端が高周波発生装置に接続されるリード線と、
    前記先端電極の内部空間におけるはんだの充填位置よりも後端側に配置され、当該先端電極に対して電気的に絶縁されたリング状部材と、
    前記カテーテルシャフトの内部に軸方向に沿って配置され、その先端部分が前記リング状部材の内周面に固定され、その後端側が引張操作可能な操作用ワイヤと、
    を備えていることを特徴とするアブレーションカテーテル。
  2. 前記操作用ワイヤの先端部分が前記リング状部材の内周面に対して溶接により固定されていることを特徴とする請求項1に記載のアブレーションカテーテル。
  3. 前記リング状部材の表面に絶縁性樹脂被膜が形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のアブレーションカテーテル。
  4. 前記操作用ワイヤの少なくとも先端部分の表面に絶縁性樹脂被膜が形成されていることを特徴とする請求項3に記載のアブレーションカテーテル。
  5. 前記先端電極は、電極本体部分と、当該電極本体部分よりも外径の小さい円筒状部分とからなり、前記先端電極の円筒状部分が前記カテーテルシャフトの内部に挿入されることにより、当該先端電極が当該カテーテルシャフトの先端に固定され、
    前記先端電極の内部空間は、前記円筒状部分および前記電極本体部分の後端側の一部において前記リング状部材を嵌挿可能な径を有するとともに、後端側の一部を除いた前記電極本体部分において前記リング状部材の外径より小さな径を有し、
    前記リード線の先端を前記先端電極に固定するためのはんだは、後端側の一部を除いた前記電極本体部分に囲まれた前記内部空間に充填され、
    前記リング状部材は、前記円筒状部分および前記電極本体部分の後端側の一部に囲まれた前記内部空間に配置されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れかに記載のアブレーションカテーテル。
  6. 前記リング状部材は、前記先端電極の内部空間の径が変化する部分における内周面と、前記カテーテルシャフトの端面とにより挟持されることにより、当該先端電極の内部空間に固定配置されることを特徴とする請求項5に記載のアブレーションカテーテル。
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