JPH09140803A - 電極カテーテルおよびその製造方法 - Google Patents

電極カテーテルおよびその製造方法

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JPH09140803A
JPH09140803A JP7302496A JP30249695A JPH09140803A JP H09140803 A JPH09140803 A JP H09140803A JP 7302496 A JP7302496 A JP 7302496A JP 30249695 A JP30249695 A JP 30249695A JP H09140803 A JPH09140803 A JP H09140803A
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JP
Japan
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electrode
catheter
distal end
catheter body
electrodes
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JP7302496A
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English (en)
Inventor
Tatsuo Kinebuchi
達夫 杵渕
Akira Sekido
章 関戸
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Zeon Corp
Original Assignee
Nippon Zeon Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 心電などの生体電位を検知する際に、雑音が
少なく、生体電位を正確に検知することができる電極カ
テーテルを提供することと、高周波電流を流して患部を
加熱する際に、電極と導線との接続部分が低抵抗であ
り、効率的に患部を加熱することができる電極カテーテ
ルを提供すること。 【解決手段】 体腔内に挿入されるカテーテル2の遠位
端に電極12が装着された電極カテーテル2であって、
電極12の内側に、電極用導線34の一端が電気的に接
続する接続部36が形成してあり、この接続部36の周
囲が樹脂38で被覆してある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電極カテーテルお
よびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電極カテーテルは、生体の電位(たとえ
ば心電[数十mV])を測定するため、または生体患部
に高周波電気を流して患部を焼灼(アブレーション)す
るためなどに使用される。
【0003】電極カテーテルの電極には外部からあるい
は外部へ電気を通じさせるために電極用導線がカテーテ
ル用チューブのルーメン内に挿通され、その一端が電極
に電気的に接続され、他端は外部装置に接続される。電
極と導線との接続のための方法として、導線をカテーテ
ル用チューブの外壁と電極との隙間に挟み込んだ後、電
極をチューブにカシメ固定する方法が知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この方
法では、電極と導線との接触不良を起こし易い。一方、
電極と導線との接続方法としてハンダ付け溶接が知られ
ている。しかしながら、電極と導線とが異種金属で形成
されることが多いため、しかも接続部分に体液が存在す
るために、接続部分で電池(400mV程度の起電力を
発生することがある)を形成して、生体電位に雑音が混
入し、また、高周波電流を流すときには接続部分が高抵
抗になる。
【0005】本発明は、このような実状に鑑みてなさ
れ、心電などの生体電位を検知する際に、雑音が少な
く、生体電位を正確に検知することができる電極カテー
テルを提供することを目的とする。また、本発明は、高
周波電流を流して患部を加熱する際に電極と導線との接
続部分が低抵抗であり、効率的に患部を加熱することが
できる電極カテーテルを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る電極カテーテルは、体腔内に挿入され
るカテーテルの遠位端および遠位端近傍に複数の電極が
装着された電極カテーテルであって、前記電極の内側
に、電極用導線の一端が電気的に接続する接続部が形成
してあり、この接続部の周囲が樹脂で被覆してあること
を特徴とする。
【0007】より具体的には、本発明に係る電極カテー
テルは、電極、電極用導線、カテーテル本体および把持
部からなり、カテーテル本体は遠位端から近位端までを
連通するルーメンを有し、把持部が該カテーテル本体の
近位端部に設けられ、電極がカテーテル本体の遠位端お
よび遠位端部のカテーテル本体外壁に複数設けられ、遠
位端に設けられた電極はキャップ状をなし、カテーテル
本体外壁に設けられた電極は環形状をなしており、電極
用導線はカテーテル本体のルーメン内を挿通され、一端
が前記電極のそれぞれと電気的に接続され、他端が把持
部より外側に伸長しており、前記電極用導線の一端と電
極との接続部が樹脂で被覆してあることを特徴とする。
【0008】本発明に係る電極カテーテルの製造方法
は、環形状の電極の内側に電極用導線の一端を接続する
工程、カテーテル本体遠位端部からルーメン内に電極用
導線の他端を先にして電極用導線を挿入する工程、及び
カテーテル本体を加熱し軸方向に引き延ばしてカテーテ
ル本体の外径を細くし、カテーテル本体を環形状の電極
に嵌入した後、カテーテル本体を元の形状に戻す工程と
を有することを特徴とする。
【0009】本発明において、電極の材質は特に限定さ
れないが、体腔内で腐食しない材質であることが好まし
く、白金、イリジウム、レニウム、金など、およびこれ
らの合金、並びにステンレスが好ましく用いられる。電
極の形状も特に限定されないが、カテーテルの遠位端に
取り付けられる最遠位端電極は、中空の弾丸形状である
ことが好ましく、ドーム形状、きのこ形状、円柱形状な
どの形状を採用することができる。最遠位端電極の近く
でカテーテル本体の外周に装着される外壁用電極は環状
であることが好ましい。電極の厚みは0.05〜0.2
mm、その軸方向長さが1〜10mm、その外径は、カテー
テル本体の外径と同じ(段差が生じないよう)にするこ
とが好ましく、通常、1〜3mmである。また、外壁用電
極とカテーテル本体との継ぎ目(段差)部分に樹脂を充
填するなどして段差をなくすことが好ましい。
【0010】本発明において、電極用導線としては、導
電性のものであれば特に限定されないが、被覆線である
ことが好ましい。本発明において、電極の内側に電極用
導線の一端を電気的に接続するための方法としては、ハ
ンダ付けあるいは溶接などの方法を採用することができ
る。具体的には、導線の接続先端を電極に接触させてハ
ンダ付け、あるいは火炎溶接することにより、接続強度
が向上する。ハンダとしては、錫−銀の合金が好適であ
る。鉛やカドミウムなどを含有する合金に比べて、生体
適合性が高いからである。
【0011】本発明において、電極と導線との接続部の
周囲を被覆する樹脂としては、特に限定されないが、ウ
レタン樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂などいずれで
も良い。好ましくは、樹脂として、接着剤としても使用
可能なものがよい。接着剤としては、エポキシ接着剤、
アクリル接着剤、ウレタン接着剤、シアノアクリレート
系接着剤などを例示することができる。
【0012】本発明において、カテーテル本体を構成す
るチューブとしては、特に限定されず、通常のカテーテ
ルと同じように、ワイヤブレードまたはコイルチューブ
等の剛性付与体で補強されたチューブでも良い。本発明
に係る電極カテーテルの近位端に設けられる把持部とし
ては、特に限定されず、通常のカテーテルと同じよう
に、カテーテル本体よりも外径が大きく手で持ち易くで
きる把持部が用いられ得る。
【0013】本発明に係る電極カテーテルの用途は、特
に限定されず、心臓のケント束の焼灼治療、除去すべき
組織の焼灼、あるいは焼灼以外に電極を用いて加熱する
治療、あるいは電極を用いて生体の電位を測定する用途
などに用いることができる。
【0014】
【作用】本発明に係る電極カテーテルでは、電極の内側
に、電極用導線の一端が電気的に接続する接続部が形成
してあり、この接続部の周囲が樹脂で被覆してある。こ
のため、導線と電極との接続部である異種金属の接続部
に、体液が侵入することはなくなり、その部分で電池を
形成することはなくなる。その結果、この電極カテーテ
ルを用いて心電などの生体電位を検知する際に、雑音が
少なくなり、生体電位を、より正確に検知することがで
きる。また、電極カテーテルを用いて、電極に高周波電
流を流して患部を加熱する際には、電極と導線との接続
部分が低抵抗であり、効率的に患部を加熱することがで
きる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る電極カテーテ
ルを、図面に示す実施形態に基づき、詳細に説明する。
図1〜7に示す本実施形態に係る電極カテーテルは、た
とえば心臓のケント束の焼灼治療などに用いられる電極
カテーテルである。
【0016】図5に示すように、本実施形態に係る電極
カテーテル2は、カテーテルの近位端に設けられた把持
部4と、この把持部4に接合されたチューブ状のカテー
テル本体6とを有する。カテーテル本体6は、遠位端側
に設けられた第1チューブ8と、この第1チューブ8の
近位端に接続してある第2チューブ10とを有する。
【0017】これらチューブ8,10は、外径が0.3
mm〜5mm、好ましくは1mm〜3mmであり、内径が0.1
mm〜4.8mm、好ましくは0.8〜2.8mmである。ま
た、その素材としては、抗血栓性の可撓性樹脂が好まし
く、ポリウレタン、ポリアミド、ポリ塩化ビニルなどで
構成されることが好ましい。
【0018】近位端側の第2チューブ10は、遠位端側
の第1チューブ8に比較して、高硬度あるいは高剛性で
あることが好ましい。たとえば第1チューブ8の硬度を
ショア硬度で10D〜50D、好ましくは25D〜40
Dとした場合には、第2チューブ10の硬度は、50D
〜90D、好ましくは55D〜75Dである。また、近
位端側の第2チューブ10の剛性を高くし、第1チュー
ブ8の屈曲時に近位端側の第2チューブ10に不必要な
ねじれや撓みなどが生じないように、第2チューブ10
の内側にコイル状部材を配置またはチューブ10内に内
蔵させても良い。また、チューブ10の剛性を高めるた
めの別の手段として、チューブ10に編組体を内蔵させ
ても良い。なお、遠位端側の第1チューブ8を可撓性に
優れた材質で構成するのは、後述するように、第1チュ
ーブ8を所望に応じて屈曲させるためである。屈曲部分
である第1チューブ8の軸方向長さは、特に限定されな
いが、30〜100mm程度が好ましい。
【0019】遠位端側の第1チューブ8の先端には、図
1に示すように、最遠位端電極12が装着してある。ま
た、図1,5に示すように、その最遠位端電極12の近
位端側には、環状の外壁用電極14,16,18が軸方
向所定間隔に装着してある。これら電極12,14,1
6,18は、体腔内で腐食しない材質であることが好ま
しく、白金、イリジウム、レニウム、金など、およびこ
れらの合金、並びにステンレスが好ましく用いられる。
【0020】最遠位端電極12は、図3に示すように、
弾丸形状であり、先端が半球面状を有し、内部が中空に
なっており、後端側に凸部13が形成してある。凸部1
3の外周には、らせん状突起又は蛇腹状突起が外周に形
成され、図1に示す第1チューブ8の遠位端からルーメ
ン内に嵌入し、最遠位端電極12は、第1チューブ8の
遠位端に接着剤又は熱圧着などで接合される。接着剤と
しては、耐熱性に優れた接着剤が好ましく用いられ、た
とえばエポキシ接着剤、シアノアクリレート接着剤、ウ
レタン接着剤などが用いられる。この最遠位端電極12
の外径は、第1チューブ8の外径と略同一である。この
最遠位端電極12が、焼灼用電極として用いられる。
【0021】外壁用電極14,16,18は、主に心内
の電圧を測定するために装着され、環形状を成してい
る。図2に示すように、第1チューブ8の外周に環状溝
17を軸方向に複数形成し、それらの各溝17に各外壁
用電極14,16,18を装着する。環状溝17は、た
とえば切削加工あるいは熱成型により形成される。
【0022】外壁用電極14,16,18を第1チュー
ブ8の環状溝に装着する作業を容易にするために、外壁
用電極の周方向の一部が切り欠かれていても良い。これ
ら環状の外壁用電極14,16,18は、周方向に2分
割以上に分割されていても良い。これら外壁用電極1
4,16,18は、その軸方向長さが、1〜10mmであ
り、その径が0.05〜0.2mmであり、0.5〜30
mmのピッチで1〜20個数を軸方向に設けることが好ま
しい。これら外壁用電極14,16,18の外径は、カ
テーテル本体6の外径と同じ(段差が生じないよう)に
することが好ましい。また、外壁用電極14,16,1
8とカテーテル本体6との継ぎ目(段差)部分に継目用
樹脂30を充填するなどして段差をなくすことが好まし
い。継目用樹脂30としては、後述する被覆用樹脂38
と同様なものが用いられ、接着剤として使用可能なもの
が好ましい。
【0023】本実施形態では、図1,3に示すように、
最遠位端電極12の凸部13の内側に電極用導線34の
一端が電気的に接続してあり、接続部36を構成してあ
る。この接続部36の周囲は、被覆用樹脂38で被覆し
てある。また、図2,4に示すように、外壁用電極14
の内側に別の電極用導線34の一端が電気的に接続して
あり、接続部36を構成してある。この接続部36の周
囲は、被覆用樹脂38で被覆してある。その他の外壁用
電極16,18についても同様である。
【0024】これらの電極12,14,16,18の内
側に各電極用導線34の一端を接続するには、ハンダ付
け、溶接あるいは導電性接着剤による接着などの方法を
採用することができる。具体的には、導線34の接続先
端を電極12,14,16,18に接触させてハンダ付
け、あるいは火炎溶接する。これにより、接続強度が向
上する。ハンダとしては、錫−銀の合金が好適である。
鉛やカドミウムなどを含有する合金に比べて、生体適合
性が高いからである。
【0025】被覆用樹脂38としては、ウレタン樹脂、
エポキシ樹脂、アクリル樹脂などいずれでも良い。好ま
しくは、樹脂として、接着剤としても使用可能なものが
よい。接着剤としては、エポキシ接着剤、アクリル接着
剤、ウレタン接着剤、シアノアクリレート系接着剤など
を例示することができる。この樹脂38の充填体積は、
接続部36を完全に覆うような体積であり、好ましくは
1〜18cm3 である。
【0026】電極用導線34は、電極12,14,1
6,18との接続部以外は、絶縁性の被覆層34aで被
覆してあることが好ましく、それらの他端は、カテーテ
ル本体6に設けられたルーメン7を通して、図5に示す
把持部4から外側に露出してある。図2に示すように、
外壁用電極14の内側に一端が接続された電極用導線3
4を、カテーテル本体6のルーメン内に挿通させるため
に、環状溝17の底部には、貫通孔39が設けてある。
【0027】電極12,14に接続した導線34を、カ
テーテル本体6のルーメン内に通すには、カテーテル本
体遠位端部からルーメン内に電極用導線34の他端を先
にして電極用導線を挿入する。外壁用電極14の場合は
カテーテル本体6の外壁に側孔39を設け、その側孔3
9から挿入して、導線34の他端を近位端まで挿通させ
る。
【0028】また、環形状の外壁用電極14をカテーテ
ル本体6の外周に取り付けるには、カテーテル本体6を
加熱し軸方向に引き延ばしてカテーテル本体6の外径を
細くし、カテーテル本体6を環形状の電極14に嵌入し
た後、カテーテル本体6を元の形状に戻す。嵌入後接着
剤等を着けてから、カテーテル本体6を元の形状(引き
延ばす前の形状)に戻してもよい。
【0029】弾丸形状の電極12の場合はカテーテル本
体6を引き延ばさなくても、遠位端ルーメンに嵌入させ
ればよい。嵌入させるときにカテーテル本体遠位端を加
熱し柔らかくしてから嵌入させ、本体外側から圧しなが
ら冷却すると弾丸形状電極の嵌入部(凸部)がカテーテ
ル本体に食い込み抜け難くなる。
【0030】患部の焼灼に用いる電極カテーテル2は、
カテーテル本体6の遠位端に装着された電極12を所定
の位置に向かわせることが必要であることから、カテー
テル本体6の遠位端側の第1チューブ8は、図5に示す
ように、曲折移動可能にする必要がある。
【0031】本実施形態では、次に示すような構成を採
用することにより、カテーテル本体6の遠位端を曲折移
動可能にしている。図1では省略してあるが、カテーテ
ル本体6の遠位端に設けられた第1チューブ8の内部に
は、図6に示す弾性板40が長手方向に沿って装着して
ある。この弾性板40は、たとえばバネ鋼材、弾力性の
ある樹脂板などで構成され、その遠位端が、絶縁された
取付具44を介して最遠位端電極12に固着してある。
取付具44は、電極12と一体に成形されても良い。弾
性板40の近位端は、図6に示す第1チューブ8と第2
チューブ10との接続部11付近で、第2チューブ10
に固定してある。第2チューブ10内にコイル部材が配
置されている場合には、そのコイル部材の遠位端に弾性
板40の近位端を接合しても良い。または、接続部11
近傍内に、リング状のストッパ部材を配置し、このスト
ッパ部材に、弾性板40の近位端を接合または当接させ
ても良い。
【0032】図4に示すように、弾性片40には、その
長手方向に沿って、操作用ワイヤ42が掛け渡してあ
り、操作用ワイヤ42の遠位端が取付具44に接合して
ある。この操作用ワイヤ42の遠位端は、弾性片40の
遠位端に直接に接合しても良いし、電極12に接合して
も良い。このワイヤ42は、被覆チューブ46内を挿通
している。このワイヤ42は、図5に示すカテーテル本
体6のルーメン内を通り、その近位端は、把持部4の内
部に軸方向移動自在に設けられたコマ体に固定してあ
る。このコマ体は、図5に示す回転自在なリング状ハン
ドル20を回転させることにより、軸方向に移動するよ
うになっている。すなわち、ハンドル20を回転するこ
とで、コマ体が軸方向に移動し、操作用ワイヤ42を軸
方向近位端側に引っ張り、図6に示す二点鎖線位置から
実線位置に、弾性板40を曲折移動させることができ
る。ハンドル20を逆方向に回動させれば、弾性片40
は上記と逆の曲折移動を行う。
【0033】なお、ハンドル20の回転移動をコマ体の
軸移動に変化するための手段としては、螺合結合などを
採用することができる。図5に示す二点鎖線位置から実
線位置までの弾性片40の曲折移動を、図5に示すハン
ドル20の回転により行い、実線位置から点線位置まで
の移動を、螺合解除手段により行うこともできる。すな
わち、ハンドル20とコマ体との螺合を解除してコマ体
を元の位置に戻すためのボタンなどを把持部4に装着し
ても良い。
【0034】図6に示すように、ワイヤ42を軸方向に
移動させることで、弾性片40の曲折移動を制御するこ
とができ、その結果、図5に示すカテーテル本体6の遠
位端側の第1チューブ8を図示上二点鎖線位置と実線位
置との間の任意位置に曲折移動させることができる。こ
れにより、電極12を患者の体内で、任意方向の位置に
向かわせることができる。
【0035】次に、本実施形態に係る電極カテーテルを
用いた治療例を示す。図7に示すように、電極カテーテ
ル2のカテーテル本体を大腿動脈93へ通し、その遠位
端が心臓81の左心室85まで到達するように挿入す
る。その際に、体外側に位置する図5に示すハンドル2
0を操作し、カテーテル本体6の遠位端を所望の位置に
向かわせ、電極12をケント束92に近づける。そし
て、高周波発生装置97により、電極12と患者の背中
に位置する対極板96との間に高周波電流を通電する。
通電条件は、特に限定されないが、たとえば300〜7
50kHz程度、出力5〜50W程度である。
【0036】かくして、不整脈の原因となっているケン
ト束を含む領域(深さ5mm、幅10mm)を焼灼して凝固
壊死させることができる。なお、図7中、符号82は右
心房、83は右心室、84は左心房、86は増帽弁、8
7は洞房経節、88は房室経節、89,90,91は神
経を示す。
【0037】本実施形態に係る電極カテーテル2では、
図1〜4に示すように、電極12,14,16,18の
内側に、電極用導線34の一端が電気的に接続する接続
部36が形成してあり、この接続部36の周囲が被覆用
樹脂38で被覆してある。このため、導線34と電極1
2,14,16,18との接続部36である異種金属の
接続部に、体液が侵入することはなくなり、その部分で
電池を形成することはなくなる。その結果、この電極カ
テーテルを用いて、電極に高周波電流を流して患部を焼
灼する際には、電極と導線との接続部分が低抵抗であ
り、効率的に患部を焼灼することができる。
【0038】なお、本発明は、上述した実施形態に限定
されるものではなく、本発明の範囲内で種々に改変する
ことができる。たとえば、上述した実施形態は、電極カ
テーテルの遠位端側を曲折移動させる手段を電極カテー
テルと一体に形成した例であるが、本発明はこの実施形
態に限定されない。本発明では、電極カテーテルの内部
を軸方向に空洞にしておき、この空洞内に、別の操作用
カテーテルを挿入し、この操作用カテーテルで電極カテ
ーテルの遠位端を曲折移動操作することもできる。
【0039】また、上記実施形態では、電極カテーテル
の遠位端側を曲折移動させるための操作手段として、図
3に示すリング状ハンドルを有する手段を用いたが、本
発明はこれらの操作手段に限定されず、レバー状操作手
段あるいはその他の手段を用いることができる。
【0040】また、上述した実施形態では、本発明に係
る電極カテーテルを用いて、焼灼治療を行ったが、それ
以外の用途として、電極カテーテルの電極を用いて、心
電などの生体電位を検知する用途に用いても良い。その
場合には、導線34と電極12,14,16,18との
接続部36である異種金属の接続部に、体液が侵入する
ことはなくなり、その部分で電池を形成することはなく
なる結果、雑音が少なくなり、生体電位を、より正確に
検知することができる。
【0041】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば、電極カテーテルを用いて心電などの生体電位を検知
する際に、雑音が少なくなり、生体電位を、より正確に
検知することができる。また、電極カテーテルを用い
て、電極に高周波電流を流して患部を加熱または焼灼す
る際には、電極と導線との接続部分が低抵抗であり、効
率的に患部を加熱または焼灼することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の一実施形態に係る電極カテーテ
ルの遠位端側要部概略断面図である。
【図2】図2は図1に示す外壁用電極の要部概略断面図
である。
【図3】図3は図1に示すカテーテルに装着された最遠
位端電極の後端側斜視図である。
【図4】図4は図1に示す外壁用電極の概略斜視図であ
る。
【図5】図5は本発明の一実施形態に係る電極カテーテ
ルの概略斜視図である。
【図6】図6は電極カテーテルの遠位端側に内蔵される
弾性板の概略斜視図である。
【図7】図7は電極カテーテルの一使用例を示す説明図
である。
【符号の説明】
2… 電極カテーテル 4… 把持部 6… カテーテル本体 7… ルーメン 8… 第1チューブ 10… 第2チューブ 12… 最遠位端電極 14,16,18… 外壁用電極 20… リング状ハンドル 30… 継目用樹脂 34… 電極用導線 36… 接続部 38… 被覆用樹脂 40… 弾性板 42… 操作用ワイヤ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61B 5/0402 17/38 310

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 体腔内に挿入されるカテーテルの遠位端
    および遠位端近傍に複数の電極が装着された電極カテー
    テルであって、 前記電極の内側に、電極用導線の一端が電気的に接続す
    る接続部が形成してあり、 この接続部の周囲が樹脂で被覆してある電極カテーテ
    ル。
  2. 【請求項2】 電極、電極用導線、カテーテル本体およ
    び把持部からなり、 カテーテル本体は遠位端から近位端までを連通するルー
    メンを有し、把持部が該カテーテル本体の近位端部に設
    けられ、 電極がカテーテル本体の遠位端および遠位端部のカテー
    テル本体外壁に複数設けられ、遠位端に設けられた電極
    は弾丸形状をなし、カテーテル本体外壁に設けられた電
    極は環形状をなしており、 電極用導線はカテーテル本体のルーメン内を挿通され、
    一端が前記電極のそれぞれと電気的に接続され、他端が
    把持部より外側に伸長しており、 前記電極用導線の一端と電極との接続部が樹脂で被覆し
    てあることを特徴とする電極カテーテル。
  3. 【請求項3】 環形状の電極の内側に電極用導線の一端
    を接続する工程、カテーテル本体遠位端部からルーメン
    内に電極用導線の他端を先にして電極用導線を挿入する
    工程、及びカテーテル本体を加熱し軸方向に引き延ばし
    てカテーテル本体の外径を細くし、カテーテル本体を環
    形状の電極に嵌入した後、カテーテル本体を元の形状に
    戻す工程とを有する電極カテーテルの製造方法。
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