JP2012107327A - 無電解めっきのための安定なナノ粒子 - Google Patents

無電解めっきのための安定なナノ粒子 Download PDF

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Abstract

【課題】プリント回路板のスルーホールの金属化のためのスズを含まない安定なパラジウム触媒組成物を提供する。
【解決手段】ナノ粒子の形態のパラジウム粒子、パラジウムの沈殿および凝集を妨げる安定化剤であるグルタチオンおよびパラジウムイオンを金属に還元するための還元剤を含有する組成物。
【選択図】なし

Description

本出願は2010年10月21日に出願された米国仮出願第61/405,491号についての、35U.S.C.119(e)の下での優先権の利益を主張し、この仮出願の全内容は参照により本明細書に組み込まれる。
本発明は金属の無電解めっきのためのスズを含まない安定なナノ粒子に関する。より具体的には、本発明は、基体への金属の良好な接着を提供する金属の無電解めっきのためのスズを含まない安定なナノ粒子に関する。
プリント回路板は、回路板の相対する面間または内層間の接続を形成するためにドリル穴開けされ、めっきされたスルーホールに頼る積層された非導電性誘電基体を含む。無電解めっきは表面上に金属コーティングを製造するために周知である。誘電表面の無電解めっきは触媒の事前の堆積を必要とする。無電解めっきの前に積層された非導電性誘電基体を触媒しもしくは活性化するために使用される一般的な方法は酸性塩化物媒体中で基体を水性スズ−パラジウムコロイドで処理することである。このコロイドはSnCl3−のようなスズ(II)イオン錯体の安定化層で囲まれた金属パラジウムコアを含み、このスズ(II)イオン錯体は懸濁物中でのコロイドの凝集を回避するための表面安定化基として機能する。
活性化プロセルにおいては、パラジウムベースのコロイドはエポキシもしくはポリイミドのような絶縁基体上に吸着されて無電解銅堆積を活性化する。理論的には、触媒粒子はめっき浴中で還元剤から金属イオンへの電子輸送の経路におけるキャリアとしての役割を果たす。無電解銅めっきの性能は堆積溶液の組成およびリガンドの選択のような多くの要因によって影響を受けるが、活性化工程は無電解堆積の速度およびメカニズムを制御するための鍵となる要因である。スズ/パラジウムコロイドは無電解金属堆積のためのアクチベータとして数十年間商業的に使用されてきたが、空気に対するその感受性および高コストには改良の余地が残っている。
コロイド状スズ/パラジウム触媒が長年使用されてきたが、それは多くの欠点を有し、その欠点は製造されるプリント回路板の品質が向上するにつれてますます目立ってきている。電子素子のサイズの小型化および性能の向上と共に、電子回路の実装密度はより高くなっており、かつそれ以降品質についての業界基準が高まってきた。信頼性に対するより大きな要求の結果として、そして特にパラジウムの高くかつ変動するコストのせいで、代替的な触媒組成物並びに代替的な卑金属および安価な金属の使用が望まれる。コロイド状パラジウム触媒の安定性も懸念事項である。上述のように、スズ/パラジウムコロイドはスズ(II)イオンの層によって安定化される。対イオンはパラジウムが凝集するのを妨げうるが、スズ(II)イオンはスズ(IV)に容易に酸化され、よってこのコロイドはそのコロイド構造を維持できない。この酸化は温度の上昇および攪拌によって促進される。スズ(II)がほぼゼロまで低下する場合には、パラジウム粒子のサイズが成長し、パラジウム粒子が凝集しかつ沈殿して、そしてめっきが停止する。
新規かつより良好な触媒を見いだすためにかなりの努力がなされてきた。例えば、パラジウムの高コストのせいで、かなりの努力が卑金属触媒の開発、特にコロイド状銅触媒の開発に向けられてきた。パラジウムを低減させるために使用される塩化第一スズがコスト高でありかつ酸化されたスズが別工程のアクセラレーションを必要とするので、スズを含まないパラジウム触媒の開発に向けた研究も存在してきた。しかし、このような触媒はスルーホールめっきに充分に信頼性がありもしくは充分に活性であることを示してこなかった。さらに、これらの触媒は典型的には放置しておくと徐々に活性が低くなり、そしてこの活性の変化はこのような触媒を商業的用途には実際的ではなくかつ信頼できないものにする。
他の安定化部分、すなわち、検討されてきたスズ錯体の置換物にはポリビニルピロリドン(PVP)および他のポリマーが挙げられる。安定かつ均一なPVP保護ナノ粒子がいくつかの研究グループから報告されている。PVPは保護および安定化剤の役割を果たす。パラジウム(II)は窒素、硫黄およびリンドナー原子を含むリガンドを化学的に結合させることが知られている。いくつかのグループが金属−リガンド部分を報告しており、この部分においてこのリガンドは基体へのパラジウム(II)触媒が定着するための有効な機構として機能している。他の金属コロイド、例えば、銀/パラジウムおよび銅/パラジウムも報告されている。
スズ/パラジウム触媒の代替的な触媒が存在するが、無電解めっきにおいて使用するための改良された触媒についての必要性が依然として存在している。
一実施形態においては、組成物はグルタチオンおよびパラジウムを含む。
別の実施形態においては、方法はa)複数のスルーホールを有する基体を提供し;b)1種以上のカチオン性界面活性剤を含むコンディショナーを前記スルーホールに適用し;c)グルタチオンおよびパラジウムを含む組成物を前記スルーホールに適用し;並びにd)前記スルーホールの壁上に金属を無電解堆積させる;ことを含む。
さらなる実施形態においては、方法はa)スルーホールを有する基体を提供し;b)膨潤溶媒を前記スルーホールに適用し;c)酸化剤を前記スルーホールに適用し;d)中和剤を前記スルーホールに適用し;e)1種以上のカチオン性界面活性剤を含むコンディショナーを前記スルーホールに適用し;f)前記スルーホールをマイクロエッチングし;g)グルタチオンおよびパラジウムを含む組成物を前記スルーホールに適用し;並びにh)無電解金属浴を用いて前記スルーホールの壁上に金属を堆積させる;ことを含む。
グルタチオンおよびパラジウムを含む組成物は電子部品の製造における無電解金属堆積を触媒するために使用されうるナノ粒子の安定な水溶液を形成する。さらに、この組成物は基体への金属の良好な接着を可能にする。この組成物はスズを含まず、よってスズ(II)イオンが容易に酸化してスズ(IV)となることおよび触媒の破壊に関連する問題が回避される。パラジウム粒子のサイズが成長し、パラジウム粒子が凝集しかつ沈殿することの問題も抑制される。この組成物からスズが除かれているところ、コスト高な塩化第一スズがもはや必要でないので触媒のコストが下がる。さらに、スズを使用する際に必要とされるアクセラレーション工程が金属化のための基体の準備において回避され、よって金属化のための基体の準備において従来の工程が除かれる。
本明細書を通して使用される場合、文脈が明らかに他のことを示さない限りは、以下に示される略語は以下の意味を有する:g=グラム;mg=ミリグラム;mL=ミリリットル;L=リットル;cm=センチメートル;m=メートル;mm=ミリメートル;μm=ミクロン;nm=ナノメートル;min.=分;ppm=100万あたりの部;1mg/L=1ppm;℃=摂氏度;M=モル濃度;DI=脱イオン;g/L=グラム/リットル;s=秒;wt%=重量パーセント;およびT=ガラス転移温度。
用語「プリント回路板」および「プリント配線板」は本明細書を通じて交換可能に使用される。用語「めっき」および「堆積」は本明細書を通じて交換可能に使用される。他に示されない限りは、全ての量は重量パーセントである。全ての数値範囲は包括的であり、かつ合計で100%になることにこのような数値範囲が制約されることが論理的である場合を除いて任意に組み合わせ可能である。
組成物はグルタチオンおよびパラジウムを含む。グルタチオンおよびパラジウムは、パラジウムが実質的に凝集もしくは組成物から沈殿しないように組成物中でグルタチオンがパラジウムナノ粒子を安定化している、パラジウムナノ粒子の水溶液を形成する。ナノ粒子の平均直径は1nm〜20nm、または例えば2nm〜5nmである。グルタチオンおよびパラジウム組成物はスズを含まない。この組成物は金属の無電解堆積のための触媒として使用されうる。
この組成物はパラジウムイオンの1種以上のソースおよびグルタチオンを水溶液中で一緒にすることにより製造されうる。パラジウム(II)イオンをその金属状態に還元するために1種以上の還元剤が含まれる。溶液の成分は攪拌されてこの成分を混合し、安定なナノ粒子の水溶液を形成する。典型的には、小さな容積、例えば、200mLまでのためにはスターラーバー攪拌が使用されうる。より大きな容積のためにはホモジナイザーが使用されうる。典型的な混合速度は3000〜25000rpmでありうる。フィッシャーサイエンティフィック(Fischer Scientific)によるPowerGen商標700は使用されうる装置の例である。LおよびRグルタチオンの両方とも、並びにグルタチオンのラセミ体が使用されうる。典型的にはLグルタチオンが使用される。グルタチオンは組成物中に5mg/L〜500mg/Lの量で、または例えば50mg/L〜200mg/Lの量で含まれる。
パラジウムのソースにはパラジウム金属の水溶性塩が挙げられる。このような塩には、これに限定されないが、塩化パラジウム、塩化ナトリウムパラジウム、塩化カリウムパラジウム、塩化パラジウムアンモニウム、硫酸パラジウム、硝酸パラジウム、酢酸パラジウムおよび酸化パラジウムが挙げられる。パラジウム塩は50mg/L〜10g/Lの量で、または例えば1g/L〜5g/Lの量で含まれる。
還元剤には、これに限定されないが、水素化ホウ素化合物のような化合物、例えば、アミンボラン、例えば、ジメチルアミンボラン(DMAB)、トリメチルアミンボラン、イソプロピルアミンボランおよびモルホリンボラン、水素化ホウ素ナトリウムおよび水素化ホウ素カリウム、ジ亜リン酸、そのアンモニウム、リチウム、ナトリウム、カリウムおよびカルシウム塩、ホルムアルデヒド、ジ亜リン酸塩、例えば、ジ亜リン酸ナトリウム、ヒドラジン無水物、カルボン酸、例えば、ギ酸およびアスコルビン酸、並びに還元剤、例えば、グルコース、ガラクトース、マルトース、ラクトース、キシロースおよびフルクトースが挙げられる。還元剤は5mg/L〜500mg/Lの量で、または例えば20mg/L〜200mg/Lの量で組成物中に含まれる。
水性組成物は2.5〜10、または例えば3〜5のpH範囲を有する。水性組成物に含まれうる緩衝剤には、これに限定されないが、カルボン酸、例えば、クエン酸、酒石酸、コハク酸、リンゴ酸、マロン酸、マレイン酸、乳酸、酢酸およびこれらの塩;アミンおよびその塩;アミノ酸およびその塩;並びに、無機酸、例えば、塩酸、硫酸および硝酸が挙げられる。pHを調節するために含まれうるアルカリ化合物には、これに限定されないが、水酸化アルカリ金属、例えば、水酸化ナトリウムおよび水酸化カリウムが挙げられる。緩衝剤はpHを所望の範囲に調節するのに充分な量で含まれる。
グルタチオンおよびパラジウムを含む水性組成物は、ガラス、セラミック、磁器、樹脂、紙、布およびこれらの組み合わせのような無機および有機材料を含む基体を無電解金属めっきするための触媒として使用されうる。基体には金属クラッドおよび非クラッド材料、例えば、プリント回路板も挙げられる。このようなプリント回路板には、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂およびこれらの組み合わせ、例えば、繊維、例えば、ガラス繊維を伴う金属クラッドおよび非クラッド基体、並びに上述の含浸された形態が挙げられる。水性組成物はスズを含まないので、組成物を基体に適用する前にアクセラレータを使用する従来の工程が除かれ、よって金属化プロセス全体における工程数を低減させる。パラジウムナノ粒子の濃度は組成物中で15ppm〜1000ppm、または例えば25ppm〜50ppmの範囲である。基体の金属化のための方法の工程のための温度および期間は従来のものであり、かつ当該技術分野において周知である。
熱可塑性樹脂には、これに限定されないが、アセタール樹脂、アクリル、例えば、アクリル酸メチル、セルロース樹脂、例えば、酢酸エチル、プロピオン酸セルロース、セルロースアセタートブチラート、および硝酸セルロース、ポリエーテル、ナイロン、ポリエチレン、ポリスチレン、スチレンブレンド、例えば、アクリロニトリルスチレンおよびコポリマー、およびアクリロニトリル−ブタジエンスチレンコポリマー、ポリカルボナート、ポリクロロトリフルオロエチレン、並びにビニルポリマーおよびコポリマー、例えば、酢酸ビニル、ビニルアルコール、ビニルブチラール、塩化ビニル、ビニルクロライド−アセタートコポリマー、塩化ビニリデンおよびビニルホルマールが挙げられる。
熱硬化性樹脂には、これに限定されないが、フタル酸アリル、フラン、メラミン−ホルムアルデヒド、フェノール−ホルムアルデヒドおよびフェノール−フルフラールコポリマーの単独のもの、またはこれとブタジエンアクリロニトリルコポリマー、またはアクリロニトリル−ブタジエン−スチレンコポリマーとをコンパウンドしたもの、ポリアクリルエステル、シリコーン、尿素ホルムアルデヒド、エポキシ樹脂、アリル樹脂、グリセリルフタラート、並びにポリエステルが挙げられる。
グルタチオンおよびパラジウム水性組成物は低T樹脂および高T樹脂の双方を触媒するために使用されうる。低T樹脂は160℃未満のTを有し、高T樹脂は160℃以上のTを有する。典型的な高T樹脂は160℃〜280℃、または例えば170℃〜240℃のTを有する。高Tポリマー樹脂には、これに限定されないが、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)およびポリテトラフルオロエチレンブレンドが挙げられる。このようなブレンドには、例えば、ポリフェニレンオキシドおよびシアナートエステルを伴うPTFEが挙げられる。高Tの樹脂を含む他の種類のポリマー樹脂には、これに限定されないが、エポキシ樹脂、例えば、二官能性もしくは多官能性エポキシ樹脂、ビマレイミド/トリアジンおよびエポキシ樹脂(BTエポキシ)、エポキシ/ポリフェニレンオキシド樹脂、アクリロニトリルブタジエンスチレン、ポリカルボナート(PC)、ポリフェニレンオキシド(PPO)、ポリフェニレンエーテル(PPE)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリスルホン(PS)、ポリアミド、ポリエステル、例えば、ポリエチレンテレフタラート(PET)およびポリブチレンテレフタラート(PBT)、ポリエーテルケトン(PEEK)、液晶ポリマー、ポリウレタン、ポリエーテルイミド、エポキシおよびこれらの複合体が挙げられる。
ある実施形態においては、グルタチオンおよびパラジウム水性組成物はスルーホールの壁上に金属を堆積させるために使用されうる。グルタチオンおよびパラジウム水性組成物はプリント回路板を製造する水平および垂直プロセスのいずれにおいても使用されうる。
スルーホールはドリルもしくはパンチもしくは当該技術分野で知られている何らかの他の方法によって板において形成される。スルーホールの形成後、その板は場合によっては水ですすがれ、そして従来の有機溶液が使用されて板を清浄化かつグリース除去し、次いでスルーホール壁をデスミアする。スルーホールの典型的なデスミアは膨潤溶媒(solvent swell)の適用と共に始まる。
従来の膨潤溶媒がスルーホールのデスミアに用いられうる。このような膨潤溶媒には、これに限定されないが、グリコールエーテルおよびこれらの関連するエーテルアセタートが挙げられる。グリコールエーテルおよびこれらの関連するエーテルアセタートの従来の量が使用されうる。このような膨潤溶媒は当該技術分野において周知である。商業的に入手可能な膨潤溶媒には、これに限定されないが、サーキュポジットコンディショナー(CIRCUPOSIT CONDITIONER商標)3302、サーキュポジットホールプレップ(CIRCUPOSIT HOLE PREP商標)3303、およびサーキュポジットホールプレップ4120(マサチューセッツ州マルボロのロームアンドハースエレクトロニックマテリアルズから商業的に入手可能)が挙げられる。
場合によっては、スルーホールは水ですすがれる。次いで、酸化剤がスルーホールに適用される。このような酸化剤には、これに限定されないが、硫酸、クロム酸、過マンガン酸アルカリ、またはプラズマエッチングによることが挙げられる。典型的には、過マンガン酸アルカリが酸化剤として使用される。商業的に入手可能な酸化剤の例は、マサチューセッツ州マルボロのロームアンドハースエレクトロニックマテリアルズから商業的に入手可能なサーキュポジットプロモーター(CIRCUPOSIT PROMOTER商標)4130である。
場合によっては、スルーホールは再び水ですすがれる。次いで、中和剤がスルーホールに適用されて、酸化剤によって残る酸残留物もしくは塩基残留物を中和する。従来の中和剤が使用されうる。典型的には、中和剤は1種以上のアミンを含むアルカリ水溶液、または3重量%過酸化物および3重量%硫酸の溶液である。場合によっては、スルーホールは水ですすがれ、プリント回路板は乾燥させられる。
中和後にアルカリコンディショナーがスルーホールに適用される。このようなアルカリコンディショナーには、これに限定されないが、1種以上の第四級アミンおよびポリアミン並びに1種以上のカチオン性界面活性剤を含むアルカリ界面活性剤水溶液が挙げられる。さらに、pH調節剤もしくは緩衝剤、非イオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤および両性界面活性剤もコンディショナー中に含まれうる。典型的には、カチオン性界面活性剤は非イオン性界面活性剤と一緒にされる。界面活性剤はコンディショナー中に0.05重量%〜5重量%、または例えば0.25重量%〜1重量%の量で含まれうる。商業的に入手可能なアルカリコンディショナーには、これに限定されないが、ロームアンドハースエレクトロニックマテリアルズから入手可能なサーキュポジットコンディショナー(CIRCUPOSIT CONDITIONER商標)231、813および860が挙げられる。場合によっては、コンディショニング後にスルーホールは水ですすがれる。
カチオン性界面活性剤には、これに限定されないが、ハロゲン化テトラ−アルキルアンモニウム、ハロゲン化アルキルトリメチルアンモニウム、ヒドロキシエチルアルキルイミダゾリン、ハロゲン化アルキルベンザルコニウム、アルキルアミンアセタート、アルキルアミンオレアートおよびアルキルアミノエチルグリシンが挙げられる。
非イオン性界面活性剤には、これに限定されないが、アルコールアルコキシラートのような脂肪族アルコールが挙げられる。このような脂肪族アルコールはエチレンオキシド、プロピレンオキシドもしくはこれらの組み合わせを有し、その分子内にポリオキシエチレンもしくはポリオシシプロピレン鎖を有する化合物、すなわち、繰り返し基(−O−CH−CH−)から構成される鎖、もしくは繰り返し基(−O−CH−CH−CH)から構成される鎖、またはその組み合わせを生じさせる。典型的には、このようなアルコールアルコキシラートは、線状もしくは分岐の7〜15炭素の炭素鎖を有するアルコールエトキシラート、4〜20モルのエトキシラート、典型的には5〜40モルのエトキシラート、およびより典型的には5〜15モルのエトキシラレートである。
このようなアルコールアルコキシラートの多くは商業的に入手可能である。商業的に入手可能なアルコールアルコキシラートの例は、線状第1級アルコールエトキシラート、例えば、ネオドール(NEODOL)91−6、ネオドール91−8、およびネオドール91−9(線状アルコールエトキシラートのモル当り平均6〜9モルのエチレンオキシドを有するC−C11アルコール)、およびネオドール1−73B(線状第1級アルコールエトキシラートのモル当り平均7モルのエチレンオキシドのブレンドを有するC11アルコール)である。これら双方はテキサス州ヒューストンのShell Oil Companyから商業的に入手可能である。
アニオン性界面活性剤には、これに限定されないが、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルもしくはアルコキシナフタレンスルホン酸塩、アルキルジフェニルエーテルスルホン酸塩、アルキルエーテルスルホン酸塩、アルキル硫酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルフェノールエーテル硫酸エステル、高級アルコールリン酸モノエステル、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルリン酸(リン酸塩)及びアルキルスルホコハク酸塩が挙げられる。
両性界面活性剤には、これに限定されないが、2−アルキル−N−カルボキシメチルもしくはエチル−N−ヒドロキシエチルもしくはメチルイミダゾリウムベタイン、2−アルキル−N−カルボキシメチルもしくはエチル−N−カルボキシメチルオキシエチルイミダゾリウムベタイン、ジメチルアルキルベタイン、N−アルキル−β−アミノプロピオン酸、またはその塩、並びに脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタインが挙げられる。
コンディショニングの後で、スルーホールのマイクロエッチングが行われる。従来のマイクロエッチング組成物が使用されうる。マイクロエッチングは、露出した銅上にマイクロ粗化銅表面を提供(例えば内層および表面エッチング)し、その後に堆積される無電解および電気めっきの接着性を高める。マイクロエッチングには、これに限定されないが、60g/L〜120g/Lの過硫酸ナトリウム、またはオキシモノ過硫酸ナトリウムもしくはカリウム、並びに硫酸(2%)混合物、またはジェネリックの硫酸/過酸化水素が挙げられる。商業的に入手可能なマイクロエッチング組成物の例は、ロームアンドハースエレクトロニックマテリアルズから入手可能なサーキュポジットマイクロエッチ(CIRCUPOSIT MICROETCH商標)3330である。場合によっては、スルーホールは水ですすがれる。
場合によっては、次いで、マイクロエッチングされたスルーホールにプレディップが適用される。プレディップの例としては、2%〜5%の塩酸もしくは25g/L〜75g/L塩化ナトリウムの酸性溶液が挙げられる。場合によっては、スルーホールは冷水ですすがれる。
次いで、グルタチオンおよびパラジウム金属ナノ粒子を含む水性組成物はスルーホールに適用されて、無電解金属堆積のための触媒として機能する。pHは2.5〜10の範囲である。水性組成物は室温〜50℃、典型的には室温〜40℃の温度でスルーホールに適用される。触媒の適用の後で、場合によってはスルーホールは水ですすがれうる。
次いで、スルーホールの壁は無電解金属めっき浴を用いて金属で無電解めっきされる。浸漬浴をはじめとする従来の無電解浴が使用され得る。このような浴は当該技術分野においておよび文献において周知である。典型的には、スルーホールの壁上に堆積される所望の金属の金属イオンを含む無電解もしくは浸漬浴中にプリント配線板が配置される。スルーホールの壁上に堆積され得る金属には、これに限定されないが、銅、ニッケル、金、銀および銅/ニッケル合金が挙げられる。浸漬金もしくは銀を用いた金もしくは銀仕上げの層が、スルーホールの壁上の銅、銅/ニッケルもしくはニッケル堆積物の上に堆積されてもよい。典型的には、銅、金および銀がスルーホールの壁上に堆積され、より典型的には銅がスルーホールの壁上に堆積される。
スルーホールの壁上に金属が堆積された後で、スルーホールは場合によっては水ですすがれる。場合によっては、スルーホールの壁上に堆積された金属にさび止め組成物が適用されうる。従来のさび止め組成物が使用されうる。さび止め組成物の例は、(ロームアンドハースエレクトロニックマテリアルズから商業的に入手可能な)アンチターニッシュ(ANTITARNISH商標)7130およびキュプラテック(CUPRATEC商標)3である。スルーホールは場合によっては熱水すすぎによってすすがれ、次いで板が乾燥させられうる。
スルーホールが無電解もしくは浸漬金属浴で金属めっきされた後で、基体はさらなる処理を受けうる。さらなる処理は、フォトイメージングおよび基体上へのさらなる金属堆積、例えば、銅、銅合金、スズおよびスズ合金の電解金属堆積などによる従来の処理を含むことができる。従来の電解金属浴が使用されうる。このような浴は当該技術分野においておよび文献において周知である。
グルタチオンおよびパラジウムを含む組成物は、電子部品の製造における無電解金属堆積を触媒するために使用されうるパラジウムナノ粒子の安定な水溶液を形成する。さらに、この組成物は基体への金属の良好な接着を可能にする。この組成物はスズを含まず、よってスズ(II)イオンが容易にスズ(IV)に酸化すること、および触媒の破壊に関連する問題が回避される。パラジウム粒子のサイズが成長し、パラジウム粒子が凝集しかつ沈殿することの問題も抑制される。この組成物からスズは除かれているところ、コスト高な塩化第一スズがもはや必要とされないので触媒のコストが低減される。さらに、錫を使用する際に必要とされるアクセラレーション工程が金属化のための基体の準備において回避され、よって金属化のための基体の準備において従来の工程が除かれる。
以下の実施例は本発明をさらに例示するために含まれ、本発明の範囲を限定することを意図していない。
例1(比較)
この例において使用される全ての化合物は他に示されない限りは試薬グレードであった。他に示されない限りは、化合物はAldrich Chemical Company,Inc.(ミシガン州ミルウォーキー)もしくはFisher Scientific Inc.から得られた。14mg/LのL−グルタチオンを35mLのDI水を含むビーカーに室温で添加することにより、L−グルタチオンおよびパラジウム水溶液のストック溶液が製造された。L−グルタチオンを収容しているビーカーに、攪拌しつつ、3mLのDI水中の66mgの塩化ナトリウムパラジウムが添加され、次いで、スターラーバーを用いてこの混合物が激しく攪拌された。さらに強い攪拌を行いつつ、この混合物に2mLの水中の68mgの水素化ホウ素ナトリウムが添加された。この溶液は黒色になり、これはパラジウム金属へのパラジウムイオンの還元を示す。L−グルタチオンおよびパラジウム金属ナノ粒子の水溶液のpHは、Fisher ScientificからのAccumet商標AB15pHメーターを用いて測定された。この水溶液のpHは8〜9の範囲であった。3g/Lのクエン酸ナトリウムがこの水溶液に添加され、そして0.1Mの塩酸を用いてpHが4に調節された。パラジウムナノ粒子の濃度は25ppmであった。ナノ粒子の平均直径は2.5nm±0.9nmであると測定された。ナノ粒子の直径を測定するために透過型電子顕微鏡が使用された。ナノ粒子のこの溶液は安定であった。ナノ粒子の沈殿もしくは凝集の徴候は認められなかった。
各2枚の370Tエポキシ/ガラス、FR406エポキシ/ガラス、NELCO−6エポキシ/ガラス、NP−175エポキシ/ガラス、SY1000−2エポキシ/ガラス、およびTU752エポキシ/ガラス積層板がコネチカット州ウェリンフォードのTech Circuitsから得られた。全ての板は銅クラッドであった。板のそれぞれにおいて複数のスルーホールがドリル穴開けされた。スルーホールの平均直径は1mmであった。次いで、次のように、各板のスルーホールはデスミアされ、無電解銅めっきのために準備され、そして垂直プロセスで銅で無電解めっきされた:
1.各板は240リットルの膨潤溶媒で7分間、80℃で処理された。膨潤溶媒は10%のジエチレングリコールモノブチルエーテルおよび35g/Lの水酸化ナトリウムを含む水溶液であった。
2.次いで、板は冷水道水で4分間、室温ですすがれた。
3.次いで、各板のスルーホールはpH12の50〜60g/Lの水性過マンガン酸アルカリのアルカリ性酸化剤550リットルで、10分間、80℃で処理された。
4.板は冷水道水で4分間、室温ですすがれた。
5.次いで、板のスルーホールは3重量%の過酸化水素および3重量%の硫酸からなる水性中和剤180リットルで50℃で、5分間処理された。
6.次いで、板は冷水道水で4分間すすがれた。
7.次いで、各板は、カチオン性界面活性剤およびpHを11付近に維持するための緩衝剤システムを含むコンディショナー(CONDITIONER商標)860アルカリコンディショナーで処理された。このアルカリコンディショナーはロームアンドハースエレクトロニックマテリアルズLLC(マサチューセッツ州、マルボロ)から商業的に入手可能である。
8.次いで、各板は冷水道水で4分間、室温ですすがれた。
9.次いで、各板のスルーホールは20g/Lの過硫酸アンモニウムのアルカリ水溶液100リットルで2分間、室温でマイクロエッチングされた。
10.次いで、板は冷水道水で4分間、室温ですすがれた。
11.次いで、5%濃塩酸のプレディップがスルーホールに1分間、室温で適用された。
12.次いで、板は冷水道水で1分間、室温ですすがれた。
13.板の半分は、無電解銅めっきのために、上述のL−グルタチオンおよびパラジウム触媒の2リットルを用いて5分間下塗りされたスルーホールを有していた。パラジウムナノ粒子の濃度は25ppmであった。触媒のpHは4であった。その板の残りの半分は、25ppmのパラジウム粒子濃度の対照のスズ/パラジウム触媒の2リットルを用いて5分間、40℃で下塗りされた。ストック溶液は以下の表1における配合を有していた。
Figure 2012107327
14.次いで、板は室温で、2.5分間冷水道水ですすがれた。
15.次いで、板のスルーホールの壁は15分間、36℃で無電解銅でめっきされた。無電解銅浴は以下の配合を有していた。
Figure 2012107327
16.無電解銅堆積の後で、板は冷水道水で4分間、室温ですすがれた。
17.各板は側面に沿って切断されてスルーホールの銅めっき壁を露出させた。各板の切断されたスルーホール壁から複数の1mm厚さの側面切片がとられ、ヨーロッパのバックライト格付け等級(European Backlight Grading Scale)を用いて板についてのスルーホール壁カバレッジを決定した。
各板からの1mm切片が、50倍の倍率のオリンパスGX71光学顕微鏡の下に配置された。銅堆積物の品質は顕微鏡下で観察された光の量によって決定された。光が観察されなかった場合には、その切片は完全に黒色でかつ銅堆積物で覆われており、そしてそれはバックライト等級で5と評定された。何ら暗い領域なしに光が切片全体を通過した場合には、これは銅金属堆積物が壁上にほんのわずかしかもしくは全くないことを示し、そしてこの切片は0と評定された。切片が幾分かの暗い領域および明るい領域を有していた場合には、その切片は0〜5の間の評定がなされた。
各切片について穴および隙間が手作業で数えられ、集計されそして各板について平均化された。以下の表はそれぞれの板からとられた切片の結果を示す。
Figure 2012107327
バックライトの結果はL−グルタチオン/パラジウム触媒がスズ/パラジウム(Sn/Pd)触媒よりも、各積層板について良好な銅カバレッジを有していたことを示した。Sn/Pd触媒を用いて銅を無電解めっきした2つの積層板だけが4.5を超えるバックライト値を有していた。L−グルタチオン/パラジウム触媒を使用して無電解銅めっきされた積層板の全ては4.5以上のバックライト値を有していた。
例2(接着試験)
平均直径1mmの複数のスルーホールを有する370Tエポキシ/ガラス、FR406エポキシ/ガラス、NELCO−6エポキシ/ガラス、NP−175エポキシ/ガラス、SY1000−2エポキシ/ガラス、およびTU752エポキシ/ガラス積層板が次のようにデスミアされ、無電解銅めっきのために準備され、そして垂直プロセスで銅で無電解めっきされた:
1.各板は240リットルの膨潤溶媒で7分間、80℃で処理された。膨潤溶媒は10%のジエチレングリコールモノブチルエーテルおよび35g/Lの水酸化ナトリウムを含む水溶液であった。
2.次いで、板は冷水道水で4分間、室温ですすがれた。
3.次いで、各板のスルーホールはpH12の50〜60g/Lの水性過マンガン酸アルカリのアルカリ性酸化剤550リットルで、10分間、80℃で処理された。
4.板は冷水道水で4分間、室温ですすがれた。
5.次いで、板のスルーホールは3重量%の過酸化水素および3重量%の硫酸からなる水性中和剤180リットルで4分間処理された。
6.次いで、板は冷水道水で4分間すすがれた。
7.次いで、各板は、カチオン性界面活性剤およびpHを11付近に維持するための緩衝剤システムを含むコンディショナー(CONDITIONER商標)860アルカリコンディショナーで処理された。
8.次いで、各板は冷水道水で4分間、室温ですすがれた。
9.次いで、各板のスルーホールは20g/Lの過硫酸アンモニウムのアルカリ水溶液100リットルで2分間、室温でマイクロエッチングされた。
10.次いで、板は冷水道水で4分間、室温ですすがれた。
11.次いで、5%濃塩酸のプレディップがスルーホールに1分間、室温で適用された。
12.次いで、板は冷水道水で1分間、室温ですすがれた。
13.実施例1に記載されたL−グルタチオン/パラジウム触媒の2リットルがスルーホールに5分間、40℃で適用された。
14.次いで、板は冷水道水で室温で、2.5分間すすがれた。
15.次いで、板のスルーホールの壁は15分間、36℃で無電解銅でめっきされた。無電解銅浴は実施例1におけるのと同じ配合を有していた。
16.無電解銅堆積の後で、板は冷水道水で4分間、室温ですすがれた。次いで、これら板は空気乾燥させられた。
17.各板についての銅堆積物の接着性についてテープ試験が行われた。この試験は3Mスコッチテープを各スルーホールの表面上に堆積された銅層に貼り付け、そしてこの堆積物からテープを引っ張りとることにより行われた。銅層から取り外した後のテープサンプルのいずれについても観察可能な銅残留物は存在していなかった。よって、無電解めっきされた銅の全ては良好な接着性を有していた。

Claims (8)

  1. グルタチオンおよびパラジウムを含む組成物。
  2. パラジウムがナノ粒子の形態であり、組成物中のパラジウムナノ粒子が15ppm〜1000ppmの範囲である請求項1に記載の組成物。
  3. 組成物中のパラジウムナノ粒子が25ppm〜50ppmの範囲である請求項2に記載の組成物。
  4. pHが2.5〜10である請求項1に記載の組成物。
  5. a)複数のスルーホールを有する基体を提供し;
    b)1種以上のカチオン性界面活性剤を含むコンディショナーを前記スルーホールに適用し;
    c)グルタチオンおよびパラジウムを含む組成物を前記スルーホールに適用し;並びに
    d)無電解金属浴を用いて前記スルーホールの壁上に金属を堆積させる;
    ことを含む方法。
  6. 組成物が2.5〜10のpH範囲を有する請求項5に記載の方法。
  7. スルーホールの壁上の金属に隣接する第2の金属を電解的に堆積させる工程をさらに含む、請求項5に記載の方法。
  8. a)スルーホールを有する基体を提供し;
    b)膨潤溶媒を前記スルーホールに適用し;
    c)酸化剤を前記スルーホールに適用し;
    d)中和剤を前記スルーホールに適用し;
    e)1種以上のカチオン性界面活性剤を含むコンディショナーを前記スルーホールに適用し;
    f)前記スルーホールをマイクロエッチングし;
    g)グルタチオンおよびパラジウムを含む組成物を前記スルーホールに適用し;並びに
    h)無電解金属浴を用いて前記スルーホールの壁上に金属を堆積させる;
    ことを含む方法。
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