JP2012102758A - 真空断熱材 - Google Patents
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Abstract
【課題】長期にわたって高い断熱効果が維持可能な真空断熱材を提供する。
【解決手段】芯材6と、水分吸着剤7と、貫通孔15を有する外殻12内に気体吸着性物質13を収納してなる気体吸着剤と、芯材6と水分吸着剤7と気体吸着剤とを覆うガスバリア性のラミネートフィルム9とからなり、芯材6と水分吸着剤7と気体吸着剤とをラミネートフィルム9内に減圧密封した真空断熱材であって、貫通孔15の周囲に水分吸着剤7を配置した(気体吸着剤における貫通孔15が形成される片面と開封具14を水分吸着剤7で覆った)ものであり、水分吸着剤7と気体吸着性物質13を分離した簡略な構造であり、気体吸着剤に貫通孔15が形成されるまで、気体吸着性物質13は外殻12に覆われているため、気体吸着性物質13が水蒸気により活性が失われず、気体吸着性物質13は、水分吸着剤7で水蒸気が除去されたガスを吸着できる。
【選択図】図2
【解決手段】芯材6と、水分吸着剤7と、貫通孔15を有する外殻12内に気体吸着性物質13を収納してなる気体吸着剤と、芯材6と水分吸着剤7と気体吸着剤とを覆うガスバリア性のラミネートフィルム9とからなり、芯材6と水分吸着剤7と気体吸着剤とをラミネートフィルム9内に減圧密封した真空断熱材であって、貫通孔15の周囲に水分吸着剤7を配置した(気体吸着剤における貫通孔15が形成される片面と開封具14を水分吸着剤7で覆った)ものであり、水分吸着剤7と気体吸着性物質13を分離した簡略な構造であり、気体吸着剤に貫通孔15が形成されるまで、気体吸着性物質13は外殻12に覆われているため、気体吸着性物質13が水蒸気により活性が失われず、気体吸着性物質13は、水分吸着剤7で水蒸気が除去されたガスを吸着できる。
【選択図】図2
Description
本発明は、真空断熱材に関するものである。
近年、地球環境問題である温暖化の対策として、省エネルギーを推進する動きが活発となっており、温冷熱利用機器に関しては、熱を有効活用するという観点から、優れた断熱性能を有する真空断熱材が普及しつつある。
真空断熱材とは、袋状に加工したガスバリア性を有するラミネートフィルム内へ、グラスウールのように気相容積比率が高く微細な空隙を構成する芯材を挿入し、芯材を減圧密封したものである。
芯材の空隙径を、減圧下における気体分子の平均自由行程よりも小さくすることで、気体熱伝導成分は小さくなり、また、1mm程度の微細な空隙では対流熱伝達成分の影響は無視できるようになる。
さらに、室温付近では、輻射成分の影響は軽微であるため、真空断熱材における熱伝導は、芯材の固体熱伝導成分と僅かに残る気体熱伝導成分が支配的であるため、真空断熱材の熱伝導率は他の断熱材と比較して非常に小さいとされている。
しかしながら、ラミネートフィルムを介して真空断熱材中へ空気が徐々に侵入すると、気体熱伝導成分が増加するため、真空断熱材の熱伝導率は徐々に増加してゆくという課題を有していた。
そこで、上記課題を解決するために、ガス不透過材で形成された上部開放容器と、容器の下部内に収納されたBa−Li合金ゲッター材の粉末から約30〜1000barの圧力で圧縮されて形成された第1ペレットと、第1ペレットを完全に覆うように容器の上部に収納された乾燥材の粉末から形成された第2のペレットとからなる真空維持デバイスが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
図7は、特許文献1に記載された従来の真空維持デバイスを表す断面図である。図7に示すように、真空維持デバイス1は、ガス不透過材で形成された上部開放容器2と、容器の下部内に収納されたBa−Li合金ゲッター材の粉末から約30〜1000barの圧力で圧縮されて形成された第1ペレット3と、第1ペレット3を完全に覆うように容器の上部に収納された乾燥材の粉末から形成された第2ペレット4とからなる。
そして、真空断熱材中に侵入した空気や水蒸気は、第2のペレット4を通過する際に水蒸気は吸着され、第1のペレット3で空気が吸着されるため、真空断熱材中の真空度を維持できるとされている。
しかしながら、上記特許文献1の構成では、ゲッター材は水蒸気に対して親和性が高い
ため、ゲッター材に接触する酸素や窒素等の混合ガスから水蒸気を完全に除去する必要がある。このため、ゲッター材の上部にペレット状の乾燥剤を配置しなければならない。
ため、ゲッター材に接触する酸素や窒素等の混合ガスから水蒸気を完全に除去する必要がある。このため、ゲッター材の上部にペレット状の乾燥剤を配置しなければならない。
万が一、ペレット状の乾燥材に割れが生じると、ゲッター材は水蒸気を吸着し、活性を失うため、使用時はゲッター材を慎重に取り扱わなければならないといった課題を有していた。
また、ゲッター材をペレット状に成形していることから、粉末状のゲッター材に比べてガスの吸着速度が遅いという課題を有していた。
本発明は、上記従来の課題に鑑み、長期にわたって高い断熱効果が維持可能な真空断熱材を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明の真空断熱材は、少なくとも、芯材と、水分吸着剤と、貫通孔を有する外殻内に気体吸着性物質を収納してなる気体吸着剤と、前記芯材と前記水分吸着剤と前記気体吸着剤とを覆うガスバリア性のラミネートフィルムとからなり、前記芯材と前記水分吸着剤と前記気体吸着剤とを前記ラミネートフィルム内に減圧密封した真空断熱材であって、前記貫通孔の周囲に水分吸着剤を配置したものである。
本発明により、貫通孔の周囲に水分吸着剤を配置した単純な構造であり、貫通孔が形成されるまでの間、気体吸着性物質は外殻に覆われているため、気体吸着性物質が水蒸気により活性が失われないことから、気体吸着剤の取り扱いが容易となる。
また、真空断熱材中に残存または侵入した酸素や窒素や水蒸気等の混合ガスは、水分吸着剤を通過する際に水蒸気が吸着されるため、水蒸気が除去された混合ガスが貫通孔を介して気体吸着性物質に吸着されるという作用を有する。
さらに、気体吸着性物質を意図的に圧縮する必要が無いため、ペレット状の気体吸着性物質に比べてガスの吸着速度が速くなるという作用を有する。
これにより、水分吸着剤と気体吸着剤とを適切に構成、配置することにより、長期にわたって高い断熱効果が維持可能な真空断熱材を提供することができる。
本発明の真空断熱材は、水分吸着剤と気体吸着剤とを適切に構成、配置することにより、長期にわたって高い断熱効果を維持することが可能となる。
第1の発明は、少なくとも、芯材と、水分吸着剤と、貫通孔を有する外殻内に気体吸着性物質を収納してなる気体吸着剤と、前記芯材と前記水分吸着剤と前記気体吸着剤とを覆
うガスバリア性のラミネートフィルムとからなり、前記芯材と前記水分吸着剤と前記気体吸着剤とを前記ラミネートフィルム内に減圧密封した真空断熱材であって、前記貫通孔の周囲に水分吸着剤を配置したものである。
うガスバリア性のラミネートフィルムとからなり、前記芯材と前記水分吸着剤と前記気体吸着剤とを前記ラミネートフィルム内に減圧密封した真空断熱材であって、前記貫通孔の周囲に水分吸着剤を配置したものである。
上記第1の発明の真空断熱材の吸着剤は、水分吸着剤と気体吸着性物質を分離した簡略な構造であり、貫通孔が形成されるまでの間、気体吸着性物質は外殻に覆われているため、気体吸着性物質が水蒸気により活性が失われない。よって、ラミネートフィルム内に減圧密封後に貫通孔が形成されるように構成することにより、気体吸着剤の取り扱いが容易となる。また、気体吸着性物質は、水蒸気が除去された混合ガスを選択的に、かつ瞬時に吸着できることから、この気体吸着剤を真空断熱材へ適用することで、長期にわたって断熱効果を維持することが可能となる。
本発明において、芯材とは、真空断熱材の骨格となり真空空間を形成する役割を果たすものである。なお、芯材の種類に関しては、特に指定するものではないが、グラスウールやロックウール、アルミナ繊維、金属繊維など無機繊維や、ポリエチレンテレフタレート繊維など従来公知の材料が利用できる。なお、金属繊維を用いる場合は、金属の中でも比較的熱伝導性に優れた金属からなる金属繊維は、好ましくない。
その中でも、繊維自体の弾性が高く、また繊維自体の熱伝導率が低く、なおかつ工業的に安価なグラスウールを用いることが望ましい。さらに、繊維の繊維径は、小さいほど真空断熱材の熱伝導率が低下する傾向にあるため、より小さい繊維径の繊維を用いることが望ましいが、汎用的でないため繊維のコストアップが予想される。したがって、真空断熱材用の繊維として一般的に使用されている比較的安価な平均繊維径が3μm〜6μm程度の集合体からなるグラスウールがより望ましい。
また、水分吸着剤とは、真空断熱材内に残存または侵入する水蒸気を吸着する役割を果たすものである。なお、水分吸着剤としては、特に指定するものではないが、酸化カルシウムや酸化マグネシウム等の化学吸着性物質や、ゼオライトのような物理吸着性物質、あるいは、それらの混合物が使用できる。
また、気体吸着剤とは、貫通孔を有する外殻に気体吸着性物質を収納したものであり、気体吸着性物質とは、真空断熱材内に残存または侵入する酸素や窒素等の混合ガスを吸着する役割を果たすものである。また外殻は、気体吸着性物質を大気に触れさせないようにする役割を果たすものである。さらに貫通孔とは、芯材で形成される真空空間と気体吸着性物質とを連通させる役割を果たすものである。
なお、気体吸着性物質としては、特に指定するものではないが、リチウム化合物や、ZSM−5型ゼオライトに銅一価イオンを担持させたものが使用できる。
なお、外殻としては、特に指定するものではないが、金属原子を蒸着した樹脂フィルムや金属箔に熱溶着フィルムを複層したラミネートフィルムを袋状に加工したものや、アルミや銅からなる金属容器の開口部をロウ材やガラス材で封止したものが使用できる。
なお、貫通孔の設け方は、特に指定するものではないが、突起形状を有する開封具を用い外力によって外殻を突き刺す方法や、熱により変形する形状記憶合金を用いて外殻を貫通させる方法が使用できる。さらに貫通孔を設ける時期は、気体吸着性物質のガス吸着速度を鑑みて、真空断熱材の製作後に設ける方が望ましい。
また、ラミネートフィルムとは、真空断熱材の真空度を維持する役割を果たすものであり、最内層の熱溶着フィルムと、中間層としてのガスバリアフィルムとして金属箔や金属
原子を蒸着した樹脂フィルムと、最外層として表面保護フィルムを、それぞれラミネートしたものである。
原子を蒸着した樹脂フィルムと、最外層として表面保護フィルムを、それぞれラミネートしたものである。
なお、熱溶着フィルムとしては、特に指定するものではないが、低密度ポリエチレンフィルム、直鎖低密度ポリエチレンフィルム、高密度ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリアクリロニトリルフィルム等の熱可塑性樹脂、或いはそれらの混合体が使用できる。
また、ガスバリアフィルムとしては、アルミニウム箔や銅箔などの金属箔や、ポリエチレンテレフタレートフィルムやエチレン−ビニルアルコール共重合体へアルミニウムや銅等の金属や金属酸化物を蒸着したフィルム等が使用できる。
また、表面保護フィルムとしては、ナイロンフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリプロピレンフィルム等、従来公知の材料が使用できる。
また、真空断熱材の製造方法に関しては、特に指定するものではないが、一枚のラミネートフィルムを折り返し、対向するラミネートフィルムの端部に位置する熱溶着フィルム同士を熱溶着することで得た袋状のラミネートフィルム内へ、芯材を挿入し、減圧下にて袋状ラミネートフィルムの開口部に位置する熱溶着フィルム同士を熱溶着する方法や、熱溶着フィルム同士が対向するよう二枚のラミネートフィルムを配置し、各ラミネートフィルムの端部に位置する熱溶着フィルム同士を熱溶着することで得た袋状のラミネートフィルム内に、芯材を挿入し、減圧下にて袋状ラミネートフィルムの開口部付近に位置する熱溶着フィルム同士を熱溶着する方法が利用できる。
また、水分吸着剤の配置方法は、外殻と接するように水分吸着剤を配置する方法や、気体吸着剤と水分吸着剤とを通気性を有する袋へ内包する方法が考えられる。なお、いずれの配置方法も、外殻の貫通孔よりも広い面積を覆うように水分吸着剤を配置することが望ましい。
なお、気体吸着剤および水分吸着剤それぞれの厚みに関して、特に指定するものではないが、ラミネートフィルム内を減圧密封すると、気体吸着剤および水分吸着剤の厚みに応じて真空断熱材の厚みが、周囲に比べて相対的に大きくなるため、真空断熱材全体を断熱対象物へ貼り付けることが困難となる場合がある。
この場合、相対的に厚みの大きい部分の芯材を圧縮するが、芯材の圧縮率が大きくなるにつれて圧縮に大きな力が必要となる。
以上のことから、貫通孔の周囲に水分吸着剤を配置する際、気体吸着剤の厚みと水分吸着剤の厚みの和を芯材の厚みの半分以下に抑えることが好ましい。
第2の発明は、特に、第1の発明において、気体吸着剤を厚み方向に見たときに、貫通孔が外殻の上面または下面に設けられていることを特徴とするものである。
上記第2の発明は、第1の発明の作用に加えて、気体吸着剤を厚み方向に見たときに、貫通孔を外殻の上面または下面に設けたことにより、貫通孔の位置が特定し易いことから貫通孔の周囲を水分吸着剤で覆い易くなる。これにより、水蒸気が除去された混合ガスを効率よく吸着できるため、真空断熱材の断熱効果を長期にわたって維持することが可能となる。具体的には、芯材と接するように気体吸着剤を配置し、次に気体吸着剤の上または下に水分吸着剤を配置する方法となる。
第3の発明は、特に、第1または第2の発明における貫通孔が、外殻に取り付けられた開封具により形成されていることを特徴とするものである。
上記第3の発明は、第1の発明および第2の発明の作用に加えて、貫通孔を指定の場所に形成できることから、貫通孔の周囲を水分吸着剤で覆い易くなる。これにより、水蒸気が除去された混合ガスを効率よく吸着できるため、真空断熱材の断熱効果を長期にわたって維持することが可能となる。
本発明において、開封具とは、気体吸着剤を構成する外殻に取り付けられ、外力によって外殻に貫通孔を形成する役割を果たすものである。なお、開封具の材質については特に指定するものではないが、外殻の厚みや材質に応じて金属や樹脂やガラス繊維強化樹脂から選定することが望ましい。また、開封具を外殻に取り付ける方法については、テープや接着剤等の粘着剤を用いて取り付ける方法や、開封具の一部に外殻を固定するための部位を設けて外殻を固定する方法が利用できる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明するが、先に説明した実施の形態と同一構成については同一符号を付して、その詳細な説明は省略する。なお、この実施の形態によってこの発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1における真空断熱材の模式断面図、図2は図1のA部を拡大した模式拡大断面図である。
図1は本発明の実施の形態1における真空断熱材の模式断面図、図2は図1のA部を拡大した模式拡大断面図である。
図1および図2に示すように、本実施の形態の真空断熱材5は、芯材6と水分吸着剤7と気体吸着剤8とをラミネートフィルム9で覆い、ラミネートフィルムに内包された芯材6と水分吸着剤7と気体吸着剤8とを減圧密封したものである。
また、水分吸着剤7は、通気性を有する外包材10に水分吸着性物質11を収納したものである。
また、気体吸着剤8は、扁平な金属性の外殻12に気体吸着性物質13を収納したものであり、外殻12の扁平な外面には、扁平な外殻12を厚み方向に圧縮する方向に所定以上の外力を加えることにより扁平な外殻12を外殻12の厚み方向の外形寸法の半分程度の長さの先の尖った突起で外殻12の扁平な片面に孔をあけることができるように構成された開封具14が取り付けられており、開封具14によって外殻12の一箇所に貫通孔15が形成されている。
さらに、水分吸着剤7と気体吸着剤8は、貫通孔15の周囲が水分吸着剤7で覆われるように重ねられ、扁平な水分吸着剤7の厚み方向が真空断熱材5(芯材6)の厚み方向と略一致するように、芯材6の中間位置に配置されている。
本実施の形態の真空断熱材5は、芯材6と、水分吸着剤7と、貫通孔15を有する外殻12内に気体吸着性物質13を収納してなる気体吸着剤8と、芯材6と水分吸着剤7と気体吸着剤8とを覆うガスバリア性のラミネートフィルム9とからなり、芯材6と水分吸着剤7と気体吸着剤8とをラミネートフィルム9内に減圧密封した真空断熱材5であって、貫通孔15の周囲に水分吸着剤7を配置した(気体吸着剤8における貫通孔15が形成される片面と開封具14を水分吸着剤7で覆った)ものであり、水分吸着剤7と気体吸着性物質13を分離した簡略な構造であり、気体吸着剤8に貫通孔15が形成されるまで、気体吸着性物質13は外殻12に覆われているため、気体吸着性物質13が水蒸気により活性が失われない。
よって、ラミネートフィルム9内に減圧密封後に貫通孔15が形成されるように構成することにより、気体吸着剤8の取り扱いが容易となる。
また、気体吸着性物質13は、水蒸気が除去された混合ガスを選択的に、かつ瞬時に吸着できることから、この気体吸着剤8を真空断熱材5へ適用することで、長期にわたって断熱効果を維持することが可能となる。
また、本実施の形態の真空断熱材5は、気体吸着剤8を厚み方向に見たときに、貫通孔15を外殻12の上面(扁平な外殻12の片面)に設けたことにより、貫通孔15の位置が特定し易いことから貫通孔15の周囲を水分吸着剤7で覆い易くなる。これにより、水蒸気が除去された混合ガスを効率よく吸着できるため、真空断熱材5の断熱効果を長期にわたって維持することが可能となる。
また、本実施の形態の真空断熱材5は、貫通孔15を、外殻12に取り付けられた開封具14により形成するものであり、貫通孔15を指定の場所に形成できることから、貫通孔15の周囲を水分吸着剤7で覆い易くなる。これにより、水蒸気が除去された混合ガスを効率よく吸着できるため、真空断熱材5の断熱効果を長期にわたって維持することが可能となる。
(実施の形態2)
図3は本発明の実施の形態2における真空断熱材の模式断面図、図4は図3のB部を拡大した模式拡大断面図である。
図3は本発明の実施の形態2における真空断熱材の模式断面図、図4は図3のB部を拡大した模式拡大断面図である。
図3および図4に示すように、本実施の形態の真空断熱材5は、芯材6と水分吸着剤7と気体吸着剤8とをラミネートフィルム9で覆い、ラミネートフィルムに内包された芯材6と水分吸着剤7と気体吸着剤8とを減圧密封したものである。
また、水分吸着剤7は、通気性を有する外包材10に水分吸着性物質11を収納したものである。
また、気体吸着剤8は、扁平な金属性の外殻12に気体吸着性物質13を収納したものであり、外殻12の扁平な外面には、扁平な外殻12を厚み方向に圧縮する方向に所定以上の外力を加えることにより扁平な外殻12を外殻12の厚み方向の外形寸法より若干長い先の尖った突起で外殻12の扁平な両面に孔をあけることができるように構成された開封具14が取り付けられており、開封具14によって外殻12の二箇所(外殻12の相対向する2つの扁平な面に一箇所ずつ)に貫通孔15が形成されている。
さらに、水分吸着剤7と気体吸着剤8は、貫通孔15の周囲が水分吸着剤7で覆われるように、且つ、水分吸着剤7の間に気体吸着剤8が位置するように重ねられ、扁平な水分吸着剤7の厚み方向が真空断熱材5(芯材6)の厚み方向と略一致するように、芯材6の中間位置に配置されている。なお、本実施の形態では、2つの水分吸着剤7で気体吸着剤8を挟むようにしたが、面積が2倍程度に大きい1つの水分吸着剤7を折り返して気体吸着剤8を挟むようにしても構わない。
本実施の形態の真空断熱材5は、芯材6と、水分吸着剤7と、貫通孔15を有する外殻12内に気体吸着性物質13を収納してなる気体吸着剤8と、芯材6と水分吸着剤7と気体吸着剤8とを覆うガスバリア性のラミネートフィルム9とからなり、芯材6と水分吸着剤7と気体吸着剤8とをラミネートフィルム9内に減圧密封した真空断熱材5であって、貫通孔15の周囲に水分吸着剤7を配置した(気体吸着剤8における貫通孔15が形成さ
れる両面と開封具14を水分吸着剤7で覆った)ものであり、水分吸着剤7と気体吸着性物質13を分離した簡略な構造であり、気体吸着剤8に貫通孔15が形成されるまで、気体吸着性物質13は外殻12に覆われているため、気体吸着性物質13が水蒸気により活性が失われない。
れる両面と開封具14を水分吸着剤7で覆った)ものであり、水分吸着剤7と気体吸着性物質13を分離した簡略な構造であり、気体吸着剤8に貫通孔15が形成されるまで、気体吸着性物質13は外殻12に覆われているため、気体吸着性物質13が水蒸気により活性が失われない。
よって、ラミネートフィルム9内に減圧密封後に貫通孔15が形成されるように構成することにより、気体吸着剤8の取り扱いが容易となる。
また、気体吸着性物質13は、水蒸気が除去された混合ガスを選択的に、かつ瞬時に吸着できることから、この気体吸着剤8を真空断熱材5へ適用することで、長期にわたって断熱効果を維持することが可能となる。
また、本実施の形態の真空断熱材5は、気体吸着剤8を厚み方向に見たときに、貫通孔15を外殻12の上面と下面(扁平な外殻12の両面)に設けたことにより、貫通孔15の位置が特定し易いことから貫通孔15の周囲を水分吸着剤7で覆い易くなる。これにより、水蒸気が除去された混合ガスを効率よく吸着できるため、真空断熱材5の断熱効果を長期にわたって維持することが可能となる。
また、本実施の形態の真空断熱材5は、貫通孔15を、外殻12に取り付けられた開封具14により形成するものであり、貫通孔15を指定の場所に形成できることから、貫通孔15の周囲を水分吸着剤7で覆い易くなる。これにより、水蒸気が除去された混合ガスを効率よく吸着できるため、真空断熱材5の断熱効果を長期にわたって維持することが可能となる。
(実施の形態3)
図5は本発明の実施の形態3における真空断熱材の模式断面図、図6は図5のC部を拡大した模式拡大断面図である。
図5は本発明の実施の形態3における真空断熱材の模式断面図、図6は図5のC部を拡大した模式拡大断面図である。
図5および図6に示すように、本実施の形態の真空断熱材5は、芯材6と水分吸着剤7と気体吸着剤8とをラミネートフィルム9で覆い、ラミネートフィルムに内包された芯材6と水分吸着剤7と気体吸着剤8とを減圧密封したものである。
また、水分吸着剤7は、通気性を有する外包材10に水分吸着性物質11を収納したものである。
また、気体吸着剤8は、扁平な金属性の外殻12に気体吸着性物質13を収納したものであり、外殻12の扁平な外面には、扁平な外殻12を厚み方向に圧縮する方向に所定以上の外力を加えることにより扁平な外殻12を外殻12の厚み方向の外形寸法の半分程度の長さの先の尖った突起で外殻12の扁平な片面に孔をあけることができるように構成された開封具14が取り付けられており、開封具14によって外殻12の一箇所に貫通孔15が形成されている。
さらに、気体吸着剤8は、水分吸着性物質11とともに水分吸着剤7の外包材10内に内包され、貫通孔15の周囲が水分吸着剤7の水分吸着性物質11で覆われており、扁平な水分吸着剤7の厚み方向が真空断熱材5(芯材6)の厚み方向と略一致するように、芯材6の中間位置に配置されている。
本実施の形態の真空断熱材5は、芯材6と、水分吸着剤7と、貫通孔15を有する外殻12内に気体吸着性物質13を収納してなる気体吸着剤8と、芯材6と水分吸着剤7と気体吸着剤8とを覆うガスバリア性のラミネートフィルム9とからなり、芯材6と水分吸着
剤7と気体吸着剤8とをラミネートフィルム9内に減圧密封した真空断熱材5であって、貫通孔15の周囲に水分吸着剤7を配置した(気体吸着剤8における貫通孔15が形成される片面と開封具14を水分吸着剤7の水分吸着性物質11で覆った)ものであり、簡略な構造であり、気体吸着剤8に貫通孔15が形成されるまで、気体吸着性物質13は外殻12に覆われているため、気体吸着性物質13が水蒸気により活性が失われない。
剤7と気体吸着剤8とをラミネートフィルム9内に減圧密封した真空断熱材5であって、貫通孔15の周囲に水分吸着剤7を配置した(気体吸着剤8における貫通孔15が形成される片面と開封具14を水分吸着剤7の水分吸着性物質11で覆った)ものであり、簡略な構造であり、気体吸着剤8に貫通孔15が形成されるまで、気体吸着性物質13は外殻12に覆われているため、気体吸着性物質13が水蒸気により活性が失われない。
よって、ラミネートフィルム9内に減圧密封後に貫通孔15が形成されるように構成することにより、気体吸着剤8の取り扱いが容易となる。
また、気体吸着性物質13は、水蒸気が除去された混合ガスを選択的に、かつ瞬時に吸着できることから、この気体吸着剤8を真空断熱材5へ適用することで、長期にわたって断熱効果を維持することが可能となる。
また、本実施の形態の真空断熱材5は、貫通孔15を、外殻12に取り付けられた開封具14により形成するものであり、貫通孔15を指定の場所に形成できる。
本発明の真空断熱材は、水分吸着剤と気体吸着剤とを適切に構成、配置することにより、長期にわたって高い断熱効果を維持できるので、冷蔵庫やジャーポット、炊飯器、自動販売機、住宅など真空断熱材が適用可能なあらゆる用途にて利用可能である。
5 真空断熱材
6 芯材
7 水分吸着剤
8 気体吸着剤
9 ラミネートフィルム
10 外包材
11 水分吸着性物質
12 外殻
13 気体吸着性物質
14 開封具
15 貫通孔
6 芯材
7 水分吸着剤
8 気体吸着剤
9 ラミネートフィルム
10 外包材
11 水分吸着性物質
12 外殻
13 気体吸着性物質
14 開封具
15 貫通孔
Claims (3)
- 少なくとも、芯材と、水分吸着剤と、貫通孔を有する外殻内に気体吸着性物質を収納してなる気体吸着剤と、前記芯材と前記水分吸着剤と前記気体吸着剤とを覆うガスバリア性のラミネートフィルムとからなり、前記芯材と前記水分吸着剤と前記気体吸着剤とを前記ラミネートフィルム内に減圧密封した真空断熱材であって、前記貫通孔の周囲に水分吸着剤を配置したことを特徴とする真空断熱材。
- 気体吸着剤を厚み方向に見たときに、貫通孔が外殻の上面または下面に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の真空断熱材。
- 貫通孔は、外殻に取り付けられた開封具により形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の真空断熱材。
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