JP2012101703A - ハブダイナモ - Google Patents

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真 力石
Tsutomu Yamamoto
勉 山本
Tomoyuki Watanabe
知幸 渡辺
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利一 寺田
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Abstract

【課題】低コストかつ高品質なハブダイナモの提供を課題とする。
【解決手段】車輪軸11に取り付けられ、導線28が巻回されたステータと、車輪軸11に設けられ、ステータの軸方向の移動を規制するスペシャルナット30(規制部)と、ステータの軸方向外側に配置されるサイドパネルユニット40と、サイドパネルユニット40を介して車輪軸11に回転自在に装着され、車輪とともに回転するロータと、を備えたハブダイナモであって、スペシャルナット30に、ステータからサイドパネルユニット40の外部に導線28を引き出すための溝部35を形成し、溝部35とサイドパネルユニット40とにより、溝部35を封止するシール材55の充填部を設けたこと特徴としている。
【選択図】図6

Description

この発明は、ハブダイナモに関するものである。
自転車の前照灯や尾灯等の照明装置等に電力を供給するため、車輪の回転によって発電する発電機が広く普及している。このような発電機には様々な構造のものが存在するが、車輪軸に取り付けられる、いわゆるハブダイナモが知られている。
ハブダイナモは、車軸側に固定されるステータと、車軸周りに回転自在となるように構成されたロータとを備えている。
ステータは、車軸の外周側に外嵌されコイル室を形成する一対の主鉄心と、一対の主鉄心の間に配置されてコイル室を仕切る複数の副鉄心と、コイル室に巻装される巻線と、により構成されている。
一方、ロータは、車軸を外嵌する筒状の本体部と、本体部の軸方向両端部に形成されたエンドブラケット(本願の「サイドパネルユニット」に相当)と、ケーシングの内周面に配置されるヨークと、ヨークの内周面に固着された複数対の永久磁石と、により構成されている(例えば特許文献1参照)。
一般に、ハブダイナモの内部における巻線の短絡等による発電不良を防止するために、ハブダイナモの内部への水や塵埃等の浸入を防止する必要がある。
特許文献1のサイドパネルユニットは、ベアリング等の軸受を有しており、軸受を介して車軸に対して相対回転自在に装着される。軸受の内周面はシール面となっており、車軸周辺からハブダイナモの内部への水や塵埃等の浸入を防止している。また、サイドパネルユニットは、ロータの本体部両端の開口部を覆っており、ロータの本体部周辺からハブダイナモの内部への水や塵埃等の浸入を防止している。
ところで、ハブダイナモの外部の照明装置等に電力を供給するため、ハブダイナモにより発電された電力を外部に取り出す必要がある。例えば、特許文献1では、軸受と車軸との間に設けられたスペーサ(本願の「スペシャルナット」に相当)に、ハブダイナモの内外を連通する貫通孔もしくは溝からなる引き出し部(本願の「溝部」に相当)を形成している。そして、引き出し部に巻線を配置して、ハブダイナモの外部に巻線を引き出している(特許文献1の図3参照)。
国際公開第2005/011092号
通常、引き出し部からハブダイナモの内部への水や塵埃の浸入を防止するため、引き出し部と巻線との間にシール材を充填するなどして、引き出し部を封止している。
ここで、エンドブラケットは、スペーサの周面および引き出し部を覆うように、スペーサおよび本体部に装着される。したがって、一般に、シール材の充填は、エンドブラケットをスペーサおよび本体部に装着する前に行われる。このとき、引き出し部を確実に封止するため、引き出し部にシール材を多量に塗布しなければならず、シール材の歩留まりが悪くなるおそれがある。
また、多量に塗布することにより引き出し部から溢れ出たシール材を、切削等して除去する必要がある。このため、製造時の工数が増大し高コストとなるおそれがある。さらに、シール材を除去した後にサイドパネルユニットを組み付けると、シール材の切削片が軸受のシール面と車軸との間に入り込むおそれがある。これにより、軸受と車軸との間から異音が発生する等の品質が低下するおそれがある。
そこで本発明は、低コストかつ高品質なハブダイナモの提供を課題とする。
上記の課題を解決するため、本発明の請求項1に係るハブダイナモは、車輪軸に取り付けられ、導線が巻回されたステータと、前記車輪軸に設けられ、前記ステータの軸方向の移動を規制する規制部と、前記ステータの軸方向外側に配置されるサイドパネルユニットと、前記サイドパネルユニットを介して前記車輪軸に回転自在に装着され、車輪とともに回転するロータと、を備えたハブダイナモであって、前記規制部に、前記ステータから前記サイドパネルユニットの外部に前記導線を引き出すための溝部を形成し、前記溝部と前記サイドパネルユニットとにより、前記溝部を封止するシール材の充填部を形成したこと特徴としている。
本発明によれば、溝部とサイドパネルユニットとによりシール材の充填部を形成しているので、設計段階で充填部の容積を計算することにより、充填するシール材の適量を予め計算することができる。これにより、シール材を余分に塗布する必要がないので、歩留まりが良好になる。また、充填部からシール材が溢れ出るのを抑制できるので、後でシール材を切削等して除去する工数が発生しない。したがって、低コストにシール材を充填することができる。
また、適量のシール材を充填できるので、切削等によりシール材を除去する必要がなく、シール材の切削片が発生しない。したがって、サイドパネルユニットと車輪軸との間にシール材が入り込むことがないので、サイドパネルユニットと車輪軸との間からの異音の発生を防止し、高品質なハブダイナモを提供することができる。
また、本発明の請求項2に係るハブダイナモは、前記サイドパネルユニットがベアリングを内嵌し、前記ベアリングの内周面が前記規制部の外周面を内嵌していることを特徴としている。
本発明によれば、ロータはベアリングを介して車輪軸に回転自在に装着されるので、摺動抵抗の低い高効率なハブダイナモを構成することができる。また、ベアリングの内周面がシール面となるので、ハブダイナモ内部への水や塵埃等の浸入を防止できる。
また、本発明の請求項3に係るハブダイナモは、前記規制部が、前記車輪軸に螺合されたナットであることを特徴としている。
本発明によれば、規制部をナットとすることで、車輪軸を加工して規制部を形成する場合よりも低コストに規制部を形成できる。
本発明によれば、溝部とサイドパネルユニットとによりシール材の充填部を形成しているので、設計段階で充填部の容積を計算することにより、充填するシール材の適量を予め計算することができる。これにより、シール材を余分に塗布する必要がないので、歩留まりが良好になる。また、充填部からシール材が溢れ出るのを抑制できるので、後でシール材を切削等して除去する工数が発生しない。したがって、低コストにシール材を充填することができる。
また、適量のシール材を充填できるので、切削等によりシール材を除去する必要がなく、シール材の切削片が発生しない。したがって、サイドパネルユニットと車輪軸との間にシール材が入り込むことがないので、サイドパネルユニットと車輪軸との間からの異音の発生を防止し、高品質なハブダイナモを提供することができる。
ハブダイナモの取付概要図である。 ハブダイナモの斜視図である。 ハブダイナモの分解斜視図である。 図2のA−A線に沿った断面図である。 充填部の斜視図である。 軸方向から見たときの充填部の説明図である。
以下に、実施形態のハブダイナモ10について、図1から図4を参照しながら説明する。
図1から図3に示すように、自転車1の前輪5は、フレームの一部を構成するフロントフォーク3により車輪軸11を介して回転自在に軸支されている。車輪軸11は、両側がフロントフォーク3にナット(不図示)等により締結固定されている。
車輪軸11の軸方向中央の大部分には、ハブダイナモ10が車輪軸11と同軸上に取り付けられている。ハブダイナモ10は、前輪5の側方に配置された前照灯4等に電力を供給している。ハブダイナモ10は、前輪5のスポーク2と接続され前輪5と共にステータ20の周囲を回転するロータ12と、車輪軸11に取り付けられるステータ20(図3参照)と、を備えている。
(ロータ)
図2から図4に示すように、ロータ12は、ステータ20の周面を覆うように形成されたロータ本体部14と、ロータ本体部14の内周面に設けられるヨーク17と、ヨーク17の内周面に取り付けられるマグネット19と、により構成されている。
ロータ本体部14は、一方側(図4における右側)に開口部12aを備え、他方側(図4における左側)に底部12cを備えた有底筒状の部材であり、例えばアルミダイキャスト等により形成される。
ロータ本体部14の底部12cの略中央には、貫通孔12dが形成されている。貫通孔12dには、ベアリング43が内嵌されている。ベアリング43は、スペーサナット38等を介して、ロータ本体部14の底部12cの貫通孔12dに、車輪軸11の他方側(図4における左側)を回転自在に軸支している。
ロータ本体部14の両端部には、径方向外側に向かって張り出すフランジ部13が形成されている。
フランジ部13の径方向における略中央には、軸方向に貫通する支持孔13aが、周方向に沿って等間隔に複数形成されている。支持孔13aには、前輪5のリム5aから内径側に延出された複数のスポーク2(図1参照)の端部が取り付けられている。したがって、ロータ12は、前輪5の回転と共に車輪軸11を中心に回転する。すなわち、ロータ12は、前輪5を回転自在に支持するハブとして機能している。
ロータ本体部14の底部12cの外側には、カバー39が装着される。カバー39は、略椀形状に形成されたアルミ等からなる部材であり、アルミダイキャスト等により形成される。カバー39の直径は、ベアリング43の直径よりも大径に設定されている。カバー39は、ベアリング43を覆っており、ロータ12の底部12c側からロータ12の内部に水や塵埃等の浸入を防止している。
カバー39の略中央には、ナット39aが圧入等により固定されている。カバー39は、車輪軸11の他方側(図4における左側)から車輪軸11に、ナット39aを羅合することにより装着される。
ロータ本体部14の内側には、ヨーク17が設けられている。ヨーク17は、鉄等の磁性材料からなる略円筒状に形成された部材であり、例えばプレス等で成形される。ヨーク17の軸方向の長さは、ロータ本体部14における一対のフランジ部13の軸方向の離間距離と略同一となるように設定されている。そして、ヨーク17は、ステータ20の周面全体を覆うように形成されている。
また、ヨーク17の外径は、ロータ本体部14の内径と略同一か若干大径になるように設定されており、ヨーク17は、ロータ本体部14の内周面に圧入等により固定される。
ヨーク17の内側には、例えばフェライトにより形成された4個のマグネット19が配置されている。マグネット19は、極弧角が約90°の略円弧形状に形成されている。なお、4個のマグネット19は、略同一形状に形成されている。マグネット19の軸方向の長さは、ヨーク17の軸方向の長さと略同一となるように設定されている。また、マグネット19の外周面の曲率半径は、ヨーク17の内周面の半径と略同一となるように設定されている。
このように形成された4個のマグネット19を、ヨーク17の内周面に沿って略円筒状に配置することで、ステータ20の周面全体を覆っている。マグネット19は、ヨーク17の内周面に、例えば接着剤等により貼付されている。
そして、略円筒状に配置された4個のマグネット19には、N極およびS極の磁極が、周方向に沿って交互に着磁されている。具体的には、4個のマグネット19の内周側に、N極およびS極がそれぞれ14極ずつ、合計28極の磁極が交互に着磁されている。換言すれば、1個のマグネット19には、N極およびS極が交互になるように、7極の磁極が交互に着磁されている。
(ステータ)
このように構成されたロータ12の内側に設けられたステータ20は、軸方向の両端に配置される一対の主鉄心21a,21b(第1の主鉄心21a、および第2の主鉄心21b)と、一対の主鉄心21a,21bの間に配置された複数(本実施形態では2個)の副鉄心22a,22b(第1の副鉄心22a、および第2の副鉄心22b)と、を有している。また、ステータ20は、各鉄心21a,21b,22a,22b間に配置され、コイルボビン25に巻回されたコイル27(第1コイル27a、第2コイル27b、および第3コイル27c)と、主鉄心21a,21bおよび副鉄心22a,22bの外径側において、周方向に配置される複数(本実施形態では28個)のティース23a,23b(第1のティース23aおよび第2のティース23b)と、を有している。
主鉄心21a,21bは、電磁鋼板等の磁性板からなる略円盤状に形成された部材である。主鉄心21a,21bは、プレスにより成型された磁性板を複数枚(本実施形態では5枚程度)積層することにより形成される。各磁性板は、例えばダボカシメにより連結して積層される。なお、接着剤により各磁性板を貼り合わせて積層し、主鉄心21a,21bを形成してもよい。
主鉄心21a,21bの略中央には、車輪軸11が挿通する挿通孔61が形成されている。挿通孔61の直径は、車輪軸11の直径と略同一か、若干小径になるように設定される。そして、主鉄心21a,21bは、例えば圧入することにより車輪軸11に固定される。
また、第1の主鉄心21aには、挿通孔61と第1の主鉄心21aの内側とを連通するように径方向に沿って形成されたスリット26が設けられている。スリット26からは、後述するコイル27に接続された導線28が、ステータ20の外側に引き出される。
主鉄心21a,21bの外径側には、外径側に向かって放射状に突出したティース接続部31a,31b(第1の主鉄心21aのティース接続部31a、および第2の主鉄心21bのティース接続部31b)が、周方向に沿って略等間隔に複数(本実施形態では14個)形成されている。
ティース接続部31a,31bは、径方向外側に向かって開口を有する略U字形状に形成されている。ティース接続部31a,31bの開口の幅は、ティース23a,23bの幅よりも若干広く形成されている。そして、ティース接続部31a,31bの開口からティース23a,23bを挿入した後、ティース23a,23bにティース接続部31a,31bをカシメることにより、ティース23a,23bがティース接続部31a,31bに嵌着される。
副鉄心22a,22bは、主鉄心21a,21bと同一の磁性板を積層して形成されている。副鉄心22a,22bは、主鉄心21a,21bよりも多い枚数(本実施形態では10枚程度)の磁性板を積層することにより形成される。副鉄心22a,22bは、軸方向からみて主鉄心21a,21bと同一形状をしており、厚さのみが主鉄心21a,21bと異なっているため、詳細な説明は省略する。
このように構成された主鉄心21a,21bおよび副鉄心22a,22bは、車輪軸11に挿通孔61を圧入することにより車輪軸11に固定される。主鉄心21a,21bおよび副鉄心22a,22bは、中心軸Oの一方側(図3における右側)から他方側(図3における左側)に向かって、第1の主鉄心21a、第1の副鉄心22a、第2の副鉄心22b、第2の主鉄心21bの順に略等間隔に配置されている。
また、隣り合う主鉄心21a,21bおよび副鉄心22a,22bは、それぞれ周方向の位相が交互にずれた状態で車輪軸11に固定される。具体的には、隣り合う各鉄心21a,21b,22a,22bは、ティース接続部31a,31b,32a,32bのピッチ角度の半分だけ位相がずれた状態で車輪軸11に固定される。なお、本実施形態では、各ティース接続部31a,31b,32a,32bはそれぞれ14個ずつ形成されている。したがって、隣り合う各鉄心21a,21b,22a,22bは、ティース接続部31a,31b,32a,32bのピッチ角(360/14)度の半分、すなわち(360/28)度だけ周方向に位相がずれた状態で車輪軸11に固定される。
したがって、軸方向の一方側(図3における右側)から見て、第1の主鉄心21aの各ティース接続部31aの間に、第1の副鉄心22aの各ティース接続部32aが配置される。また、第1の副鉄心22aの各ティース接続部32aの間に、第2の副鉄心22bの各ティース接続部32bが配置される。さらに、第2の副鉄心22bの各ティース接続部32bの間に、第2の主鉄心21bの各ティース接続部31bが配置される。
第1の主鉄心21aと第1の副鉄心22a、第1の副鉄心22aと第2の副鉄心22b、および第2の副鉄心22bと第2の主鉄心21bとの間には、コイルボビン25が配置されている。
コイルボビン25は、外周側に開口を有した断面が略U字形状の環状体であり、樹脂等の絶縁材料により形成される。コイルボビン25の中心には、スペーサ等を介して車輪軸11が挿通される。コイルボビン25の軸方向の壁部には、主鉄心21a,21bおよび副鉄心22a,22bのスリット26に対応した位置に、スリット26と同様のスリット(不図示)が設けられており、コイル27を構成する導線28の渡り部となっている。
コイルボビン25には導線28が巻回されており、第1コイル27a、第2コイル27b、および第3コイル27cが形成されている。第1コイル27a、第2コイル27b、および第3コイル27cは、導線28をコイルボビン25の周方向に巻回することにより形成される。具体的には、第1の主鉄心21aと第1の副鉄心22aとの間には第1コイル27aが、第1の副鉄心22aと第2の副鉄心22bとの間には第2コイル27bが、第2の副鉄心22bと第2の主鉄心21bとの間には第3コイル27cがそれぞれ形成されている。
詳細は後述するが、第1の主鉄心21aと第1の副鉄心22aとで形成される磁路の磁束の方向、および第2の副鉄心22b第2の主鉄心21bとで形成される磁路の磁束の方向と、第1の副鉄心22aと第2の副鉄心22bとで形成される磁路の磁束の方向とは、逆方向になっている。したがって、第1の主鉄心21aと第1の副鉄心22aとの間の第1コイル27a、および第2の副鉄心22bと第2の主鉄心21bとの間の第3コイル27cと、第1の副鉄心22aと第2の副鉄心22bとの間の第2コイル27bとは、導線28の巻回方向が逆方向になっている。
主鉄心21a,21bおよび副鉄心22a,22bの外周側には、マグネット19の極数に対応した28本のティース23a,23bが、周方向に等間隔に並んで配置されている。
ティース23a,23bは、磁性材料からなる長尺の板状部材であり、プレス等により成型される。軸方向におけるティース23a,23bの長さは、軸方向におけるステータ20の長さと略同一となるように設定される。また、ティース23a,23bの板厚は、要求される磁気抵抗に応じて適宜設定される。
ティース23a,23bは、ティース接続部31a,31b,32a,32bにそれぞれカシメ等により接続される。具体的には、第1のティース23aは、第1の主鉄心21aのティース接続部31a、および第2の副鉄心22bのティース接続部32bに接続される。また、第2のティース23bは、第1の副鉄心22aのティース接続部32a、および第2の主鉄心21bのティース接続部31bに接続される。
上述のように形成されたステータ20は、主鉄心21a,21bおよび副鉄心22a,22bに形成された挿通孔61に、車輪軸11を圧入等することにより車輪軸11に取り付けられる。
(規制部)
ステータ20の両端には、ステータ20の軸方向の移動を規制する規制部が設けられている。本実施形態では、ステータ20の一方側(図4における右側)にスペシャルナット30を、他方側(図4における左側)にナット37を設けている。そして、スペシャルナット30およびナット37を両側から締め込み、ステータ20を挟持している。すなわち、スペシャルナット30およびナット37は規制部として機能している。なお、ナット37は、市販の汎用ナットを使用してもよい。
スペシャルナット30の外周面30aには、溝部35が形成されている。
溝部35は、軸方向に沿って、第1の主鉄心21aに形成されたスリット26に対応する位置に形成されている。溝部35の幅は、スリット26の幅よりも広くなるように設定される。また、溝部35の深さは、溝部35の底部がスリット26の底部よりも中心軸O側に配置されるように設定される。スリット26から引き出された導線28は、溝部35に配置され、ハブダイナモ10の外部に引き出される。
また、スペシャルナット30の外周面30aは、スペシャルナット30の外周面30aと、後述するベアリング44の内周面44bとの間をシールするシール面となっている。スペシャルナット30の外周面30aは、ベアリング44の内周面44bに内嵌されている。スペシャルナット30の外径は、ベアリング44の内径と略同一か、若干大径になるように設定されている。そして、スペシャルナット30は、ベアリング44の内周面44bに圧入等により固定される。
(サイドパネルユニット)
ステータ20の一方側(図4における右側)には、サイドパネルユニット40が配置される。サイドパネルユニット40は、サイドパネル42とベアリング44とで構成される、略円環形状をした部材である。
サイドパネル42は、アルミ等の金属からなり、例えばアルミダイキャスト等により形成される。サイドパネル42の外径は、ロータ本体部14の開口部12aの内径と略同一か若干大径となるように設定されている。そして、サイドパネルユニット40は、ロータ本体部14の開口部12aの内周面12bに、サイドパネル42の外周面42aを圧入等することにより固定される。
サイドパネル42の略中央には、ベアリング44が配置されている。ベアリング44は、市販品を用いてもよい。ベアリング44の外径は、サイドパネル42の内径と略同一か若干大きくなるように設定されている。そして、ベアリング44の外周面44aを、サイドパネル42の内周面42bに圧入することにより、ベアリング44がサイドパネル42に固定される。
また、ベアリング44の内径は、ステータ20の一方側(図4における右側)端部に設けられたスペシャルナット30の外径と略同一か若干小径になるように設定されている。ベアリング44の内周面44bを、スペシャルナット30の外周面30aに圧入することにより、ベアリング44の内輪側がサイドパネル42に装着されるとともに、ベアリング44の外輪側が車輪軸11周りに回転自在となるように装着される。
(充填部)
ここで、スペシャルナット30の外周面30aには、軸方向に沿って溝部35が形成されている。したがって、ベアリング44の内周面44bを、スペシャルナット30の外周面30aに圧入してベアリング44の内輪を固定すると、ベアリング44の内周面44bと溝部35との間に空間が形成される。この空間は、シール材55の充填部60として機能する。
充填部60には、導線28の外周面と、ベアリング44の内周面44bおよび溝部35との間隙を封止するシール材55(図6参照)が充填されている。
シール材55は、耐環境性に優れ、かつ金属との密着性に優れた、例えばシリコン等の材料により形成される。なお、ゴム等からなるグロメットにより、導線28と、ベアリング44の内周面44bおよび溝部35との間隙を封止することもできる。
サイドパネルユニット40の一方側(図4における右側)には、コネクタ部50が配置されている。
コネクタ部50は、樹脂からなる中空の略円環状の部材であり、一方側に配置されるカバー部47と、他方側に配置されるベース部46とを重ね合わせることで形成される。コネクタ部50の周方向の溝部35に対応した位置には、外径側に突出した導線引出部49が形成されている。溝部35から延出された導線28は、コネクタ部50の内部を通って、導線引出部49からハブダイナモ10の外部に引き出される。コネクタ部50の略中央には、金属性のカラー48を介してスペシャルナット30が挿通される。そして、コネクタ部50は、金属性のカラー48およびワッシャー52を介して、ナット53等により車輪軸11の一方側に固定される。
ハブダイナモ10の発電は、以下の要領で行われる。
前輪5が回転すると、スポーク2により前輪5と接続されたロータ12が前輪5とともに車輪軸11周りに回転し、マグネット19がステータ20周りを回転する。マグネット19の磁束により、第1のティース23aがN極、第2のティース23bがS極となる状態と、第1のティース23aがS極、第2のティース23bがN極となる状態と、が交互に繰り返される。これにより、第1の主鉄心21aと第1の副鉄心22aとの間、第1の副鉄心22aと第2の副鉄心22bとの間、および第2の副鉄心22bと第2の主鉄心21bとの間の各磁路に交番磁束が発生する。この交番磁束により、各コイル27a,27b,27cに電流が流れて発電が行われる。
このとき、例えば、第1のティース23aがマグネット19のN極と対向すると、第1のティース23aと接続される第1の主鉄心21aおよび第2の副鉄心22bがN極となる。また、第2のティース23bがマグネット19のS極と対向すると、第2のティース23bと接続される第2の主鉄心21bおよび第1の副鉄心22aがS極となる。
すなわち、第1コイル27aおよび第3コイル27cは、一方側(図4における右側)の鉄心がN極になり、他方側(図4における左側)の鉄心がS極になる。このため、第1コイル27aおよび第3コイル27cを鎖交する磁束の方向は同一となる。
これに対して、第2コイル27bは、一方側の鉄心がS極になり、他方側の鉄心がN極になる。このため、第2コイル27bを鎖交する磁束の方向は、第1コイル27aおよび第3コイル27cを鎖交する磁束の方向と反対になる。
したがって、第1コイル27a、第2コイル27bおよび第3コイル27cにより発電される電流の方向を同一にするため、第1コイル27aおよび第3コイル27cと、第2コイル27bとで、導線28の巻回方向を逆方向に形成している。
(作用)
以下に、ベアリング44の内周面44bと、スペシャルナット30の溝部35とにより形成される充填部60の作用について説明する。
図5は充填部60の斜視図、図6は軸方向から見たときの充填部60の説明図である。
スペシャルナット30の溝部35には、ステータ20の内側からステータ20の外側に引き出された導線28が配置される。ここで、溝部35からハブダイナモ10の内部への水や塵埃等の浸入を防ぐために、導線28と溝部35との間隙をシール材55で封止する必要がある。
ところで、サイドパネルユニット40を組み付ける前に、溝部35にシール材55を多量に塗布すると、溝部35の開口側からシール材55が溢れ出るおそれがある。したがって、シール材55の歩留まりが悪化する。
また、シール材55が溢れ出た状態でスペシャルナット30の外周面30aに固化した場合、ベアリング44の内周面44bとスペシャルナット30の外周面30aとの間でシール性が確保できないおそれがある。したがって、固化して付着したシール材55を切削等により除去する必要があるが、製造時の工数が増大し高コストとなるおそれがある。
さらに、シール材55を除去した後にサイドパネルユニット40を組み付けると、シール材55の切削片がベアリング44の内周面44bとスペシャルナット30の外周面30aとの間に入り込むおそれがある。これにより、ベアリング44の内周面44bとスペシャルナット30の外周面30aとの間から異音が発生する等の品質が低下するおそれがある。
しかし、本実施形態では、車輪軸11にサイドパネルユニット40を組み付けた後でシール材55を充填している。
具体的には、車輪軸11にサイドパネルユニット40を組み付けることで、溝部35の開口側は、ベアリング44の内周面44bにより覆われ、ベアリング44の内周面44bとスペシャルナット30の溝部35とで囲まれたバスタブ状のスペースが形成される。このスペースを充填部60としてシール材55を充填することで、溝部35の開口側からシール材55が溢れ出ることなく、導線28と、溝部35およびベアリング44の内周面44bとの間隙を確実に封止している。
(効果)
本実施形態によれば、溝部35とサイドパネルユニット40とによりシール材55の充填部60を形成しているので、設計段階で充填部60の容積を計算することにより、充填するシール材55の適量を予め計算することができる。これにより、シール材55を余分に塗布する必要がないので、シール材55の歩留まりが良好になる。また、充填部60からシール材55が溢れ出るのを抑制できるので、後でシール材55を切削等して除去する工数が発生しない。したがって、低コストにシール材55を充填することができる。
また、適量のシール材55を充填できるので、切削等によりシール材55を除去する必要がなく、シール材55の切削片が発生しない。したがって、サイドパネルユニット40と車輪軸11との間にシール材55が入り込むことがないので、サイドパネルユニット40と車輪軸11との間からの異音の発生を防止し、高品質なハブダイナモ10を提供することができる。
また、本実施形態によれば、ロータ12はベアリング44を介して車輪軸11に回転自在に装着されるので、摺動抵抗の低い高効率なハブダイナモ10を構成することができる。また、ベアリング44の内周面44bがシール面となるので、ハブダイナモ10内部への水や塵埃等の浸入を防止できる。
また、本実施形態によれば、規制部をスペシャルナット30とすることで、車輪軸11を加工して規制部を形成する場合よりも低コストに規制部を形成できる。
なお、この発明は上述した実施の形態に限られるものではない。
本実施形態では、ロータ12のマグネット19の個数が4個であり、ティース23a,23bの個数が28個の28極のハブダイナモ10を例にして説明した。しかし、ロータ12のマグネット19の個数、およびステータ20のティース23a,23bの個数は本実施形態に限られることはなく、変更が可能である。
本実施形態では、軸方向に沿って各鉄心21a,21b,22a,22bを配置し、各鉄心21a,21b,22a,22bの間に、3個のコイル27a,27b、27cを形成していた。しかし、各鉄心の個数およびコイルの個数は本実施形態に限られることはなく、変更が可能である。
本実施形態のロータ12は、ステータ20の両側にベアリング43,44を設けて軸支することにより、車輪軸11に回転自在に装着されている。しかし、軸受はベアリング43,44に限られず、略円環状のカラーでもよい。ただし、摺動抵抗を軽減できる点で本実施形態に優位性がある。
本実施形態のステータ20は、主鉄心21a,21bおよびティース23a,23bは、別部品として形成されている。しかし、主鉄心21a,21bおよびティース23a,23bを一体的に形成してもよい。ただし、第1の主鉄心21aと第2の主鉄心21bとの間に副鉄心22a,22bを配置し、複数のコイルを形成することで発電量を増やせる点で、本実施形態に優位性がある。
本実施形態では、規制部として、ステータ20の一方側にスペシャルナット30を設け、ステータ20の他方側にナット37を設けて、ステータ20の両側から挟持することにより、ステータ20の軸方向の移動を規制している。しかし、規制部はスペシャルナット30およびナット37に限られることはなく、例えば車輪軸11に金属性のリングを圧入することで規制部としてもよい。
11 車輪軸
12 ロータ
20 ステータ
28 導線
30 スペシャルナット(規制部)
30a スペシャルナットの外周面
35 溝部
40 サイドパネルユニット
44 ベアリング
44b ベアリングの内周面
55 シール材
60 充填部

Claims (3)

  1. 車輪軸に取り付けられ、導線が巻回されたステータと、
    前記車輪軸に設けられ、前記ステータの軸方向の移動を規制する規制部と、
    前記ステータの軸方向外側に配置されるサイドパネルユニットと、
    前記サイドパネルユニットを介して前記車輪軸に回転自在に装着され、車輪とともに回転するロータと、
    を備えたハブダイナモであって、
    前記規制部に、前記ステータから前記サイドパネルユニットの外部に前記導線を引き出すための溝部を形成し、
    前記溝部と前記サイドパネルユニットとにより、前記溝部を封止するシール材の充填部を設けたこと特徴とするハブダイナモ。
  2. 前記サイドパネルユニットはベアリングを内嵌し、前記ベアリングの内周面は前記規制部の外周面を内嵌していることを特徴とする請求項1に記載のハブダイナモ。
  3. 前記規制部は、前記車輪軸に螺合されたナットであることを特徴とする請求項1または2に記載のハブダイナモ。
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