JP6112525B1 - ボビン構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】特別に構造が複雑になることもコストが増大することもなく、かつ磁界構造への影響を考慮することなくボビンのステータへの取付け構造を実現でき、あわせて、ボビンに熱伝導性の高い材料を採用した際に、コイルの温度上昇抑制に有利になるボビン構造を提供する。【解決手段】ステータ38は回転軸方向において、ステータ38の支持体37であるモータベース36及びモータサポート35により両側から挟まれ、ボビン45は、ステータ38に装着した状態において、ステータ38の内径側に係合部50を設けており、ステータ38がモータベース36及びモータサポート35により両側から挟まれた状態において、ボビン45の係合部50がモータベース36及びモータサポート35の係合部60、70と係合して、ボビン45がステータ38に固定される。【選択図】図7

Description

本発明は、電気自動車の車輪の駆動に用いられるアウタロータ型のインホイールモータのボビン構造に関する。
電気自動車のモータ駆動に用いられるモータとして、インホイールモータが知られている。インホイールモータは車輪の内側に内蔵して用いられ、その回転により車輪が回転しこれと一体に車輪に装着されたタイヤが回転する。アウタロータ型のインホイールモータにおいては、円周方向において放射状に突出したステータの歯に対して、コイルが巻き付けられる。コイルの巻き付けには、絶縁体であり、かつ巻線のガイドとなるボビンが用いられ、コイルはボビンに巻き付けられる。例えば、下記特許文献1には、インシュレータ(ボビン)のステータコアへの固定構造として、インシュレータと一体の鉤状爪部をステータコアの内周壁と係合させるボビンの固定構造が開示されている。
一方、アウターロータ型のインホイールモータにおいては、車輪の軸と同軸上にモータが配置され、車輪の速度と同一速度で回転子であるロータが回転する。ロータは磁石と一体になっており、コイルを備えた電機子の外側を囲むように配置されている。磁石は使用時の減磁を避けるために、高い耐熱性が求められる。レアアースであるディスプロシウム等を磁石に含有させることにより、耐熱性を高めることができるが、高価なディスプロシウム等は、含有量を少なくするか含有させないことが望ましい。アウターロータ型モータは、前記のとおり磁石は電機子の外側にあるので、磁石の放熱に有利な構成ではあるが、ディスプロシウム等の含有量を抑制するためは、より冷却効果を高めた構成の採用が望まれる。
特開2012―105372号公報
前記特許文献1のようにインシュレータ(ボビン)と一体の鉤状爪部をステータコアの内周壁と係合させるボビンの固定構造を採用する場合は、インシュレータの鉤状爪部がステータコアの内径側に延出するので、この鉤状爪部がステータコアの支持部材に干渉してしまう。鉤状爪部をステータコアに設けた穴に係合させる構造にすれば、この干渉は防止できるが、穴を設けたことにより、ステータコアの磁界構造に影響が生じる。
ステータコアの磁界構造の妨げにならないようにするには、ステータコアを内径方向に長くする必要があり、この構成では電磁鋼板の重量及びコストが増加してしまうという問題があった。
また、コイルの温度上昇の抑制効果が得られれば、コイルの近傍に配置された磁石の温度上昇も抑制されるが、前記特許文献1のインシュレータの固定構造は、コイルの温度上昇の抑制を図る構造ではなかった。
本発明は、前記のような従来の問題を解決するものであり、特別に構造が複雑になることもコストが増大することもなく、かつ磁界構造への影響を考慮することなくボビンのステータへの取付け構造を実現でき、あわせて、ボビンに熱伝導性の高い材料を採用した際に、コイルの温度上昇抑制に有利になるボビン構造を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明のボビン構造は、電気自動車の車輪の駆動に用いられるアウタロータ型のインホイールモータのボビン構造であって、前記ボビン構造は、コイルを巻回させるためのボビンをステータの歯に挿入して固定するための構造であり、前記ステータは回転軸方向において、前記ステータの支持体であるモータベース及びモータサポートにより両側から挟まれ、前記ボビンは、前記ステータに装着した状態において、前記ステータの内径側に係合部を設けており、前記ステータが前記モータベース及び前記モータサポートにより両側から挟まれた状態において、前記ボビンの係合部が前記モータベース及びモータサポートの係合部と係合して、前記ボビンが前記ステータに固定されることを特徴とする。
この構成によれば、本来ステータの支持部材であるモータサポート及びモータベースをボビンの取り付け部材として共用化を図ることができるので、専用部品を追加する必要がなく、特別に構造が複雑になることもコストが増大することもなく、ボビンのステータへの取付け構造を実現できる。さらに、同構成では、ボビンの係合部がモータベース及びモータサポートの係合部と係合して、ボビンがステータに固定されるので、ステータは何ら加工する必要がなく、ステータの加工による磁界構造への影響を考慮することなく、ボビンのステータへの取付け構造を実現できる。あわせて、ボビンに熱伝導性の高い材料を採用した際に、コイルの熱はステータだけでなく、ステータの支持体であるモータサポート及びモータベースの両方に直接的に伝わるので、コイルの温度上昇の抑制に有利になる。
前記本発明のボビン構造においては、前記ボビンの材料は、高絶縁性と高熱伝導性とを両立させた材料であることが好ましい。この構成によれば、ボビンに本来求められる電気絶縁性を確保しつつ、ボビンの熱伝導性を高めることができ、ボビンの熱伝導性が高まることにより、前記のとおり、コイルの熱がステータだけでなく、ステータの支持体であるモータサポート及びモータベースの両方に直接的に伝わるので、コイルの温度上昇の抑制に有利になる。
また、前記ボビンの係合部と前記モータベース及びモータサポートの係合部との係合は少なくとも凸部同士の係合であることが好ましい。この構成によれば、簡単な構造で確実なボビンの固定が可能になる。
また、前記ボビンを前記ステータに装着した状態において、前記ボビンの係合部は、前記ステータの内周面よりも内側に延出していないことが好ましい。この構成によれば、モータサポート及びモータベースの装着の際に、これらの部品が係合部に干渉することがないので、モータサポート及びモータベースに干渉防止のための特別な加工を施す必要がない。
本発明の効果は前記のとおりであり、要約すれば、ステータの支持部材をボビンの取り付け部材として共用化を図ることができ特別に構造が複雑になることもコストが増大することもなくボビンのステータへの取付け構造を実現でき、ステータは何ら加工する必要がないので、ステータの加工による磁界構造への影響を考慮することなく、ボビンのステータへの取付け構造を実現でき、あわせて、ボビンに熱伝導性の高い材料を採用した際に、コイルの温度上昇の抑制に有利になる。
本発明の一実施形態に係るインホイールモータの内部構造を示す断面図。 図1に示したインホイールモータの分解斜視図。 本発明の一実施形態に係るボビンの斜視図。 図3に示したボビンにコイルを巻回した状態を示す斜視図。 本発明の一実施形態において、モータサポート及びモータベースをステータに装着する前の状態を示す斜視図。 本発明の一実施形態において、ステータにボビンを装着する様子を示す斜視図。 本発明の一実施形態において、ステータにモータサポート及びモータベースを装着した状態における縦断面図。 本発明の一実施形態において、ステータにモータベース及びモータサポートを装着した状態における別の実施形態に係る縦断面図。
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照しながら説明する。本実施形態に係るボビン構造は、電気自動車の車輪の駆動に用いられるアウタロータ型のインホイールモータのボビン構造である。インホイールモータは、電気自動車のホイールの内側に内蔵して用いられる。最初に、図1及び図2を参照しながら、インホイールモータのモータ構造について説明する。
図1は、インホイールモータ1の内部構造を示す断面図である。図示の便宜のため、部分的に簡略化して図示しており、ホイール2に取り付けられるタイヤの図示は省略している。図2は、インホイールモータ1の分解斜視図である。図1は、インホイールモータ1にホイール2を装着した状態を図示しているが、インホイールモータ1にホイール2を装着する前に、ケース10はハブユニット21に固定されている。図1では、ボルト20がハブユニット21のフランジ部、ケース10及びホイール2を挿通しており、ボルト20はナット(図示せず)により締め付けられる。このことにより、インホイールモータ1にホイール2が一体に固定される。
図2おいて、ケース10の内周面に溝22が形成され、円環状のロータ23に凸部24が形成されている。磁石25はロータ23の溝27に嵌めこまれて、ロータ23の内周面側に固定される。ロータ23は、凸部24がケース10の溝22に嵌合した状態で、ケース10に収納される。図1において、ロータクランプ33及びダストシール43がねじ44によりケース10に固定されており、ロータ23はスペーサ31及びスペーサ32で挟まれた状態でケース10の内周面側に固定される。
図2に示したハブユニット21の貫通孔26には、ブレーキシャフト16が挿通する。図1の状態ではブレーキシャフト16はハブユニット21に固定されており、ブレーキシャフト16には、ボルト17及びナット(図示せず)により、ブレーキディスク15が固定されている。以上の構成によれば、ハブユニット21、ケース10、ロータ23、ブレーキシャフト16及びブレーキディスク15が一体構造になっており、この一体構造物にホイール2が固定される。
本実施形態のインホイールモータ1は、アウターロータ型であり、アウターロータであるロータ23が回転する。前記の一体構造によれば、ロータ23の回転と一体に同速度でケース10、ハブユニット21のうち軸受(図示せず)の内径側、ブレーキシャフト16及びブレーキディスク15が回転し、これらと一体のホイール2が回転する。
詳細は後に説明するが、図2において、円環状のステータ38の歯39にはボビン45が装着されており、ボビン45にコイル34が巻回されている。コイル34のコイル線はバスバーリング41の外周部に結線される。図2に示したモータサポート35とモータベース36とでステータ38を支持する支持体37を構成する。支持体37を構成するモータサポート35とモータベース36はボルトで固定され、支持体37にステータ38が固定される。支持体37はシールプレート42を介してボルト(図示せず)によりナックル5(図1参照)に固定される。この構成によれば、ステータ38は支持体37を介して車体に固定される。
以上のモータ構造によれば、ステータ38及びこれと一体の支持体37及びシールプレート42は、回転しない固定部である。図2の状態では、支持体37及びシールプレート42はハブユニット21に固定されている。前記のとおり、ハブユニット21は、ホイール2の回転と一体に回転する。しかし、ハブユニット21は軸受(図示せず)が内蔵されているので、ホイール2の取付け側が回転しても、支持体37及びシールプレート42の取付け側は固定状態となる。図1において、磁石25が一体になったロータ23とコイル34が巻回された歯39との間には隙間が形成されている。コイル34に通電されると、磁石25と一体のロータ23が回転する。
以下、本実施形態に係るボビン構造について具体的に説明する。図3はボビン45の斜視図を示している。ボビン45はコイル34(図4参照)による巻線のガイドとなるものである。図3は、ボビン45にコイル34が巻回されていない状態を示している。ボビン45は樹脂成形品であり、図3の例では、成形を容易にするため、ボビン45は2分割構造とし上下2つのボビン本体46で1つのボビン45を構成している。ボビン45には中空部47が形成されており、ボビン45をステータ38に装着する際には、中空部47にステータ38の歯39が挿入される。
各ボビン本体46には、ステータ38の歯39に挿入して装着した状態において、ステータ38の内径側に係合部50を設けている。係合部50は、支持体37と係合させるためのものであり、凸部51と凹部52とで溝を形成している。係合部50は一対のボビン本体46のそれぞれに設けており、ボビン45の上端側及び下端側に配置されている。図4は、ボビン45にコイル34を巻回した状態を示す斜視図である。本図の状態で、中空部47にステータ38の歯39を挿入して、ボビン45をステータ38に装着する。
図5は、ステータ38に支持部材37を構成するモータサポート35及びモータベース36を装着する前の状態を示す斜視図である。図6はステータ38にボビン45を装着する様子を示す斜視図である。図5と図6とでは、図示の角度が異なっており、図5ではモータサポート35及びモータベース36の下端側を図示し、図6では上端側を図示している。
図5の状態ではステータ38にボビン45は未装着である。ステータ38の円周方向において、放射状に多数の歯39が延出している。モータベース36には係合部60が設けられている。係合部60は、ボビン45の係合部50と係合させるためのものであり、それぞれ円周方向に形成された凸部61と凹部62とで溝を形成している。同様にモータサポート35にも係合部70が形成されている。係合部70は、ボビン45の係合部50と係合させるためのものであり、図6に示したように、それぞれ円周方向に形成された凸部71と凹部72とで溝を形成している
図6には便宜のため、ステータ38に装着する前のボビン45も合わせて図示している。本図に示したように、ボビン45の中空部47にステータ38の歯39を挿入して、ボビン45をステータ38に装着する。図6では、ステータ38の歯39一つ分にボビン45を装着し状態を示しているが、以後順次すべての歯にボビン45を装着していく。
図6において、歯39のすべてについてボビン45の装着が完了すると、ステータ38は回転軸方向において、ステータ38の支持体であるモータベース36及びモータサポート35により両側から挟まれる。より具体的には、モータベース36の外周面63及びモータサポート35の外周面73をステータ38の内周面48内に嵌め込んで、モータベース36及びモータサポート35をステータ38に装着する。
図7は、ステータ38にモータベース36及びモータサポート35を装着した状態における縦断面図を示している。本図においては、ボビン45に巻回されたコイル34は簡略化して図示している。ボビン45の上部においては、ボビン45の係合部50とモータベース36の係合部60とが係合している。より具体的には、ボビン45の凹部52にモータベース36の凸部61が係合し、モータベース36の凹部62にボビン45の凸部51が係合している。
ボビン45の下部においては、ボビン45の係合部50とモータサポート35の係合部70とが係合している。より具体的には、ボビン45の凹部52にモータサポート35の凸部71が係合し、モータサポート35の凹部72にボビン45の凸部51が係合している。
図7において、モータベース36とモータサポート35とは互いに固定されるので、ボビン45の上部におけるボビン45の係合部50とモータベース36の係合部60との係合状態及びボビン45の下部におけるボビン45の係合部50とモータサポート35の係合部70との係合状態は維持される。このことにより、ボビン45の位置移動は規制され、ボビン45がステータ38の歯39に固定される。
図8は、ステータ38にモータベース36及びモータサポート35を装着した状態における別の実施形態に係る縦断面図を示している。本図の構成は、ボビン45の係合部50を構成する凸部51には傾斜面を形成し、凹部52の肉厚を薄くしている点が、図7に示したボビン45の係合部50の形状と異なっている。
前記実施形態では、図6を用いて説明したように、ボビン45を装着してから、モータベース36及びモータサポート35を装着する例を説明したが、図8に示した係合部50の形状にすれば、モータベース36及びモータサポート35を装着した後に、ボビン45を装着することが可能になる。すなわち、予めステータ38にモータベース36及びモータサポート35を装着しておき、凸部61とステータ38との間の隙間に、ボビン45の係合部50の凸部51を侵入させれば、係合部50は弾性変形しながら前進した後、モータベース36の係合部60及びモータサポート35の係合部70に係合する。
以上、本実施形態に係るボビン構造について説明したが、前記のようなボビン構造によれば、本来ステータ39の支持部材であるモータサポート35及びモータベース36をボビン45の取り付け部材として共用化を図ることができるので、専用部品を追加する必要がなく、特別に構造が複雑になることもコストが増大することもない。特に、図7に示した構成のように、ボビン45の係合部50とモータベース36の係合部60及びモータサポート35の係合部70との係合を凸部と凹部とによる係合にすれば、簡単な構造で確実なボビン45の固定が可能になる。
また、図7に示したように、ボビン45をステータ38に装着した状態において、ボビン45の係合部50がステータ38の内周面48よりも内側に延出していない構成にすれば、モータサポート35及びモータベース36の装着の際に、これらの部品が係合部50に干渉することがないので、モータサポート35及びモータベース36に干渉防止のための特別な加工を施す必要がない。
さらに、本実施形態のボビン構造では、ステータ39は何ら加工する必要がないので、ステータの磁界構造への影響を考慮する必要がない。例えば、ボビンに設けた係合爪をステータに設けた穴に係合させる構造にすれば、穴を設けたことにより、ステータの磁界構造に影響が生じる。ステータの磁界構造の妨げにならないようにするには、ステータを内径方向に長くする必要がある。この構成では電磁鋼板の使用量が増大するので、重量及びコストが増加してしまう。
ここで、ボビン45に熱伝導性の高い材料を採用すれば、コイル34の熱が速やかにステータ39に伝わるので、コイル34の温度上昇の抑制を図ることができる。後に説明するとおり、本実施形態に係るボビン構造は、ボビン45に熱伝導性の高い材料を採用した際に、コイル34の温度上昇抑制に一層有利になる構造を有している。コイル34の温度上昇が抑制されると、コイル34の近傍に配置された磁石25の温度上昇も抑制され、磁石25(図1、2参照)について高価なレアアースであるディスプロシウム等の含有量を削減させる効果が得られる。
具体的には、図7において、コイル34に通電されると、発熱体であるコイル34が温度上昇する。コイル34はボビン45に巻回され、ボビン45はステータ38の歯39に装着されているので、コイル34の熱はボビン45を経てステータ38に伝わる。図1に示したように、ステータ38の歯39は隙間を介して磁石25と対向しているので、コイル34が温度上昇すると、ステータ38だけでなく、磁石25も温度上昇する。
磁石25は使用時の減磁を避けるために、高い耐熱性が求められる。磁石はレアアースであるディスプロシウム等を含有させることにより、耐熱性を高めることができる。例えば、磁石に逆磁場がかかるような状況下で温度が100℃を超えるような高温になると、ディスプロシウム等を含有させていなければ、磁石の磁力が永久に失われる不可逆減磁が発生する。一方、高価なディスプロシウム等は、含有量を少なくするか含有させないことが望ましい。
本実施形態のボビン構造は、アウタロータ型のインホイールモータのボビン構造であり、アウターロータ型モータは、図1に示したとおり、磁石25はコイル34を備えた電機子の外側にあるので、磁石25の放熱に有利になる。本実施形態では、放熱に有利なアウターロータ型を採用したことに加え、コイル34の温度上昇抑制に有利なボビン構造を採用しているので、ボビン45に熱伝導性の高い材料を採用することにより、磁石25の温度上昇の抑制に有利になる。このことにより、レアアースであるディスプロシウム等の含有量の抑制を図ることができる。
以下、ボビン45に熱伝導性の高い材料を採用していることを前提に説明する。図7に示したようにコイル34はボビン45に巻回され、ボビン45はステータ38の歯39に装着されているので、コイル34の熱はボビン45を経てステータ38に直接的に伝わる。さらに、本実施形態では、前記のとおり、ボビン45はモータサポート35及びモータベース36の両方に係合しているので、、コイル34の熱はボビン45を経て、大型部品で熱容量が大きいモータサポート35及びモータベース36の両方に直接的に伝わる。すなわち、本実施形態に係るボビン構造によれば、ボビン45に熱伝導性の高い材料を採用することにより、コイル34の熱はステータ38だけでなく、モータサポート35及びモータベース36の両方に直接的に伝わるので、コイル34の温度上昇の抑制に有利になる。
次にボビン45の材料について説明する。前記のとおりボビン45の熱伝導性が高ければ、コイル34の温度上昇抑制及びこれに伴う磁石25の温度上昇抑制に有利になる。一方、ボビン45の材料には、電気絶縁性が求められるので、前記のように磁石25の温度上昇抑制を図るには、ボビン45の材料は相反する特性である高電気絶縁性と高熱伝導性を同時に満足する必要がある。このような材料の具体例として、高熱伝導PPS(ポリフェニレンサルファイド)樹脂が挙げられる。高熱伝導PPS樹脂は、熱伝導率(室温)が3(W/m・K)以上で、体積抵抗率(電気絶縁性)が1016(Ω・cm)以上のものがあり、ボビン45に求められる高電気絶縁性と高熱伝導性とを両立させることができ、ボビン45の材料として適している。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明はこれに限るものではなく適宜変更した構成も含まれる。例えば図1及び図2に示したインホイールモータ1は一例であり、アウターロータ型の構造を変えない範囲で適宜変更してもよい。ボビン45について、図3では2分割構造の例で説明したが、一体成形したものであってもよい。
また、ボビン45とモータベース36及びモータサポート35の係合構造は、図7の構造に限るものではなく、適宜変更してもよい。例えば、図7では係合部50、60及び70による係合は、凹部62、52で形成された溝部分に凸部51、71が嵌合する構成であるが、必ずしも溝形状が形成されている必要はなく、凸部同士が係合するだけの係合構造であってもよい。
1 インホイールモータ
25 磁石
34 コイル
35 モータサポート
36 モータベース
37 支持体
38 ステータ
39 歯
45 ボビン
47 中空部
50,60,70 係合部
51,61,71 凸部
52,62,72 凹部


Claims (3)

  1. 電気自動車の車輪の駆動に用いられるアウタロータ型のインホイールモータのボビン構造であって、
    前記ボビン構造は、コイルを巻回させるためのボビンをステータの歯に挿入して固定するための構造であり、
    前記ステータは回転軸方向において、前記ステータの支持体であるモータベース及びモータサポートにより両側から挟まれ、
    前記ボビンは、前記ステータに装着した状態において、前記ステータの内径側に係合部を設けており、
    前記ステータが前記モータベース及び前記モータサポートにより両側から挟まれた状態において、前記ボビンの係合部が前記モータベース及び前記モータサポートの円周方向に形成された凹部と係合して、前記ステータを加工することなく、前記ボビンが前記モータベース及び前記モータサポートにより両側から挟まれた状態で前記ステータに固定され、前記ステータの支持体である前記モータサポート及び前記モータベースを前記ボビンの取り付け部材として共用することを特徴とするボビン構造。
  2. 前記ボビンの材料は、高絶縁性と高熱伝導性とを両立させた材料である請求項1に記載のボビン構造。
  3. 前記ボビンを前記ステータに装着した状態において、前記ボビンの係合部は、前記ステータの内周面よりも内側に延出していない請求項1又は2に記載のボビン構造。
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