JP2012098618A - カラーフィルタ付tft基板 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】基板と、上記基板上に形成された複数のTFT素子と、上記基板上に形成され、少なくとも一色がインクジェット方式で形成された複数色の画素部と、上記画素部上に形成された画素電極と、上記画素部間に配置され、上記TFT素子のドレイン電極と上記画素電極とを接続するためのコンタクトホールとを有し、上記コンタクトホールと上記画素部とは、同一の着色樹脂材料からなる隔壁で区画されていることを特徴とするカラーフィルタ付TFT基板を提供することにより、上記目的を達成する。
【選択図】図1
Description
また、カラー表示を行うため、共通電極基板側には、通常、カラーフィルタが設けられている。
上記構成を有するカラーフィルタ付TFT基板は、上記TFT素子上に遮光部を形成することができることから、上記遮光部の線幅を上記TFT素子の形成領域に合わせることが可能となるため、上記画素部の開口率を高いものとすることができる。また、上記カラーフィルタ付TFT基板は、上記共通電極との貼り合わせ時のアライメントに高い精度を必要としないことから、液晶表示装置の製造工程が容易になるため、スループットを向上させることが可能となる。
そこで、より容易な工程で製造が可能でコスト的に有利なカラーフィルタ付TFT基板が求められている。
ここで、上述したように、上記カラーフィルタ付TFT基板においては、画素電極とTFT素子のドレイン電極とを接続させるために、上記TFT素子のドレイン電極上にコンタクトホールを形成する必要がある。また、上記コンタクトホールは通常、画素部をフォトリソグラフィー法を用いて形成する際に、画素部とともにパターニングされて形成されるものであるが、上記インクジェット法によって画素部を形成する場合は、TFT素子のドレイン電極上の所定の位置にコンタクトホールを形成することは困難であるといった問題があった。
そこで、本発明者らは、鋭意検討の結果、上記コンタクトホールをTFT素子のドレイン電極上の所定の位置に形成する方法として、予め、画素部を区画する隔壁とともに上記コンタクトホールを区画するための隔壁を同時に形成する方法を見出し、これにより、インクジェット法を用いて画素部を形成した場合であっても、上記コンタクトホールをTFT素子のドレイン電極上の所定の位置に形成することが可能となることを見出して、本発明を完成させるに至ったのである。
本発明のカラーフィルタ付TFT基板は、基板と、上記基板上に形成された複数のTFT素子と、上記基板上に形成され、少なくとも一色がインクジェット方式で形成された複数色の画素部と、上記画素部上に形成された画素電極と、上記画素部間に配置され、上記TFT素子のドレイン電極と上記画素電極とを接続するためのコンタクトホールとを有し、上記コンタクトホールと上記画素部とは、同一の着色樹脂材料からなる隔壁で区画されていることを特徴とするものである。
そこで、本発明者らは、上述したカラーフィルタ付TFT基板の製造工程において、上記画素部を形成する際に、少ない工程数で複数色の画素部を形成することが可能なインクジェット法を用いることを試みた。
ここで、上記カラーフィルタ付TFT基板は、画素電極とTFT素子のドレイン電極とを接続させるために、上記TFT素子のドレイン電極上にコンタクトホールを形成する必要がある。しかしながら、上記コンタクトホールは、通常、画素部をフォトリソグラフィー法を用いて形成する際に、画素部とともにパターニングされて形成されるものであることから、上記インクジェット法によって画素部を形成する場合は、上記TFT素子のドレイン電極上の所定の位置に、コンタクトホールを形成することは困難であるといった問題があった。
本発明者らは、鋭意検討の結果、上記コンタクトホールを上記TFT素子のドレイン電極上の所定の位置に形成する方法として、予め画素部を区画する隔壁とともに上記コンタクトホールを区画する隔壁を同時に形成する方法を見出し、これにより、インクジェット法を用いて画素部を形成した場合であっても、コンタクトホールをTFT素子のドレイン電極上の所定の位置に形成することが可能となることを見出して、本発明を完成させるに至ったのである。
本発明によれば、上記コンタクトホールと上記画素部とを、予め同一の着色樹脂材料からなる隔壁を形成して区画することができることから、インクジェット方式で複数色の画素部を形成した場合であっても、上記画素部間にコンタクトホールを配置することが可能となり、容易な工程で、コスト的に有利なカラーフィルタ付TFT基板とすることが可能となる。
まず、本発明のカラーフィルタ付TFT基板の第1態様について説明する。
本態様のカラーフィルタ付TFT基板は、上記コンタクトホールと上記画素部とが、同一の樹脂製遮光部用組成物からなる隔壁で区画されていることを特徴とするものである。
図1は、本態様のカラーフィルタ付TFT基板の一例を示す概略図であり、図1(a)は、本態様のカラーフィルタ付TFT基板の一例を示す概略平面図であり、図1(b)は、図1(a)のA−A断面の概略断面図である。図1(a)、(b)に示すように、本態様のカラーフィルタ付TFT基板10は、基板1と、基板1上に形成された複数のTFT素子2と、TFT素子2上に形成され、少なくとも1色がインクジェット方式で形成された複数色の画素部3(図1では、緑色画素部3G、青色画素部3B、および赤色画素部3R)と、画素部3上に形成された画素電極4と、画素部3間に形成され、TFT素子2のドレイン電極25と画素電極4とを接続するためのコンタクトホールhとを有するものである。
なお、図1(a)において、画素部3間とは、隔壁5が形成されている領域と、一点鎖線で囲まれた画素部用組成物からなる層を有する領域Uとを指すものである。
また、本態様においては、画素部3とコンタクトホールhとが、同一の樹脂製遮光部用組成物からなる隔壁5により区画されているものである。また、図1(a)、(b)においては、画素部3を区画する隔壁を画素部用隔壁5aとし、コンタクトホールhを区画する隔壁をコンタクトホール用隔壁5bとして示している。
なお、本態様におけるTFT素子2は、通常、図1(b)に示すように、ゲート電極21と、ゲート電極21上に形成されたゲート絶縁膜22と、ゲート絶縁膜22上に形成された半導体層23と、半導体層23上に所定の間隔をあけて対向するように形成されたソース電極24およびドレイン電極25とを有するものである。
なお、図1(a)においては、画素電極を省略して示している。
本態様に用いられる隔壁は、上記コンタクトホールと上記画素部とをそれぞれ区画するために形成されるものであり、上記コンタクトホールを区画する隔壁と上記画素部を区画する隔壁とが同一の樹脂製遮光部用組成物からなるものである。
本態様における隔壁の形態としては、上記コンタクトホールと上記画素部とを区画することができるものであれば特に限定されるものではない。このような隔壁の形態としては、具体的には、図2に示すように、コンタクトホールhと画素部3とを区画する隔壁5が一体で形成されている態様(以下、Aの態様とする。)と、上述した図1で示したように、コンタクトホールhと画素部3とを区画する隔壁5が別体(図1においては、画素部用隔壁5aおよびコンタクトホール用隔壁5b)で形成されている態様(以下、Bの態様とする。)との2つの態様に分けて考えることができる。なお、図2は、本態様のカラーフィルタ付TFT基板の他の一例を示す概略平面図であり、画素部3間が隔壁5が形成されている領域からなる例について示している。また、図2において説明していない符号については、図1と同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
本態様の隔壁は、コンタクトホールと画素部とを区画する隔壁が一体で形成されているものである。
なお、本態様に用いられる「隔壁の線幅」とは、図2(b)に示すように画素部3間の最短距離xを指すものである。また、図2(b)は、図2(a)のB部分の拡大図を示している。
なお、本態様における「上記画素部と上記コンタクトホールとの間の距離」とは、図2(b)に示すように、画素部3の端部からコンタクトホールhの端部までの最短距離yを指すものである。
本態様の隔壁は、コンタクトホールと画素部とを区画する隔壁が別体で形成されているものである。以下、コンタクトホールを区画する隔壁をコンタクトホール用隔壁、画素部を区画する隔壁を画素部用隔壁と称して説明する場合がある。
なお、本態様におけるコンタクトホール用隔壁の線幅とは、図3(b)に示すように、コンタクトホール用隔壁5bの一方の端部から他方までの端部の最短距離zを指すものである。なお、図3(a)は、本態様のカラーフィルタ付TFT基板の他の一例を示す概略平面図であり、図3(b)は、図3(a)のC部分の拡大図である。また、図3において説明していない符号については図1と同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
本態様における隔壁の形態としては、上述したAの態様とBの態様とのうち、特にAの態様であることが好ましい。上記コンタクトホールと上記画素部とを区画する隔壁が一体で形成されていることにより、上記隔壁をより容易に形成することが可能となるため、スループットを向上させることが可能となることから、本態様のカラーフィルタ付TFT基板をより低コストで得ることができるからである。
次に、本態様に用いられる樹脂製遮光部用組成物について説明する。
本態様に用いられる樹脂製遮光部用組成物としては、上述した隔壁を形成することが可能なものであれば特に限定されるものではなく、一般的なカラーフィルタの樹脂製遮光部に用いられるものと同様とすることができ、通常、樹脂および遮光材料を有するものである。
本態様に用いられる隔壁は、上記画素部をインクジェット方式を用いて形成した場合に、上記画素部形成用塗工液同士の混色や、上記コンタクトホール内に上記画素部形成用塗工液が流れ込むことを防止することが可能なものであれば特に限定されるものではない。本態様においては、なかでも上記隔壁が撥液性を有するものであることが好ましい。上記隔壁が撥液性を有することにより、上記画素部形成用塗工液の混色やコンタクトホール内に上記画素部形成用塗工液が流れ込むことを好適に防止することが可能となるからである。
なお、表面張力が28mN/mの液体としては、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート(BCA)を例示することができる。
また、上記接触角は、接触角測定器(例えば協和界面科学(株)製CA−Z型)を用いて測定(マイクロシリンジから液滴を滴下して30秒後)することにより得ることができる。
また、上記フッ素含有物質の微粒子としては、例えば、ポリフッ化ビニリデン、フルオロオレフィンビニルエーテル系共重合体、3フッ化エチレン−フッ化ビニリデン共重合体等からなる微粒子を挙げることができる。
さらに、上記フッ素含有基と親水基または親油基とを有するモノマーまたはオリゴマーとしては、例えば、下記一般式(1)〜(6)で表される化合物を例示することができる。
上記プラズマ照射方法では、樹脂を含む親液性隔壁の表面のみを撥液化することができ、上記基板表面の撥液化を抑制することができる。したがって、画素部形成用塗工液を塗布した際に、上記基板表面で、上記画素部形成用塗工液が十分に濡れ広がるものとすることができるからである。
本態様に用いられるコンタクトホールは、上記画素部間に形成され、上記TFT素子のドレイン電極と上記画素電極とを接続するために設けられるものである。
また、コンタクトホールの平面視上の形状を図3(a)、(b)に示すような四角形状とした場合は、上述した他の形状に比べて、コンタクトホールを小さく形成した場合もドレイン電極および画素電極を接続させるために必要な面積を確保しやすくなるからである。
本態様に用いられる画素部は、上記基板上に形成され、少なくとも1色がインクジェット方式で形成されたものである。また、本態様における画素部は、本態様のカラーフィルタ付TFT基板を液晶表示装置に用いた際に、画像表示に寄与する領域を指す。
また、通常、赤色画素部、緑色画素部、および青色画素部を有するものであるが、上記3色以外の画素部を有していてもよい。
本態様におけるTFT素子は、後述する基板上に複数設けられるものである。
TFT素子としては、特に限定されるものではなく、用いられる液晶表示装置の種類に応じて適宜選択され、例えば、a−Si TFT構造を有するものであってよく、p−Si TFT構造を有するものであってもよい。a−Si TFT構造を有するTFT素子の場合、正スタガ型(トップゲート構造)および逆スタガ型(ボトムゲート構造)のいずれであってもよい。また、逆スタガ型の場合、チャネルエッチ型およびチャネルプロテクト型のいずれであってもよい。一方、p−Si TFT構造を有するTFT素子の場合、プレーナ型およびスタガ型のいずれであってもよい。
本態様に用いられる画素電極は、上記画素部上にパターン状に形成され、かつ、上記コンタクトホール内で上記TFT素子と接続するように形成されるものである。
本態様に用いられる基板は、一般に液晶表示素子の基板として用いられるものであれば特に限定されるものではなく、例えば、ガラス板、プラスチック板などが好ましく挙げられる。
本態様のカラーフィルタ付TFT基板は上述した隔壁、コンタクトホール、画素部、TFT素子、画素電極、および基板を有するものであれば特に限定されるものではなく、他にも必要な部材を適宜選択して追加することが可能である。このような部材としては、配向膜、オーバーコート層、柱状スペーサ等を挙げることができる。なお、これらの部材については、一般的なカラーフィルタ付TFT基板に用いられるものと同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
次に、本発明のカラーフィルタ付TFT基板の第2態様について説明する。
本態様のカラーフィルタ付TFT基板は、上記コンタクトホールと上記画素部とが、上記複数の画素部のうち、いずれか1色の上記画素部を形成するための画素部用組成物からなる隔壁で区画されていることを特徴とするものである。
図4は、本態様のカラーフィルタ付TFT基板の一例を示す概略図であり、図4(a)は、本態様のカラーフィルタ付TFT基板の一例を示す概略平面図であり、図4(b)は、図4(a)のD−D断面の概略断面図である。図4(a)、(b)に示すように、本態様のカラーフィルタ付TFT基板10は、基板1と、基板1上に形成された複数のTFT素子2と、TFT素子2上に形成され、少なくとも1色がインクジェット方式で形成された複数色の画素部3(図1では、緑色画素部3G、青色画素部3B、および赤色画素部3R)と、画素部3上に形成された画素電極4と、画素部3間に形成され、TFT素子2のドレイン電極25と画素電極4とを接続するためのコンタクトホールhとを有するものである。なお、図4(a)における画素部3間とは、隔壁5が形成されている領域と、一点鎖線で囲まれた画素部用組成物からなる層を有する領域Uとを指すものである。
また、本態様においては、画素部3とコンタクトホールhとが、青色画素部3Bと同一の青色画素部用組成物からなる隔壁5により区画されているものである。また、図4(a)、(b)においては、画素部3を区画する隔壁を画素部用隔壁5aとし、コンタクトホールhを区画する隔壁をコンタクトホール用隔壁5bとして示している。
なお、本態様におけるTFT素子2については、図1で説明したものと同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
また、図4(a)においては、画素電極を省略して示している。
本態様に用いられる隔壁は、上記コンタクトホールと上記画素部とをそれぞれ区画するために形成されるものであり、上記コンタクトホールを区画する隔壁と上記画素部を区画する隔壁とが、上記複数の画素部のうち、いずれか1色の画素部を形成するための画素部用組成物からなるものである。
上記隔壁の撥液性、および上記隔壁を撥液化する方法については、「1.第1態様のカラーフィルタ付TFT基板」の項で説明したものと同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。なお、上記隔壁が撥液性を有する場合は、通常、同時に形成される1色の画素部についても、同様に撥液化されるものである。
本態様に用いられる画素部は、上記基板上に形成され、少なくとも1色がインクジェット方式で形成されたものである。また、上述したように、複数色の画素部のうち、いずれか1色の画素部は、通常、上述した隔壁と同時に形成されるものであり、上記隔壁と同一の画素部用組成物からなるものである。
本態様に用いられる隔壁および画素部以外の構成、すなわち、コンタクトホール、TFT素子、画素電極、基板、およびその他の部材については、上述した「1.第1態様のカラーフィルタ付TFT基板」の項で説明したものと同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
次に本発明の液晶表示装置について説明する。
本発明の液晶表示装置は、上述した「A.カラーフィルタ付TFT基板」の項で説明したカラーフィルタ付TFT基板と、共通電極を有する共通電極基板と、上記カラーフィルタ付TFT基板および共通電極基板の間に設けられた液晶層とを有することを特徴とするものである。
図5におけるカラーフィルタ付TFT基板については、図1と同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
また、共通電極基板30は、第2基板31と、第2基板31上に形成された共通電極32とを有するものである。
以下、本発明の液晶表示装置に用いられる各構成についてそれぞれ説明する。
本発明に用いられるカラーフィルタ付TFT基板については、「A.カラーフィルタ付TFT基板」の項で説明したものと同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
本発明に用いられる共通電極基板は、共通電極を有するものである。また、通常、上記共通電極は自己支持性を有する基板上に形成されるものである。
なお、本発明に用いられる共通電極は、上記基板全面に形成されるものであってもよいし、上記カラーフィルタ付TFT基板上に形成された画素部に対向するように、パターン状に形成されているものであってもよい。
本発明に用いられる液晶層は、上記カラーフィルタ付TFT基板および共通電極基板の間に設けられるものである。上記液晶層については、一般的な液晶表示装置に用いられる液晶層と同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
本発明の液晶表示装置は、上述したカラーフィルタ付TFT基板、共通電極基板、および液晶層を有するものであれば特に限定されるものではなく、必要に応じて、他の構成についても適宜選択して用いることが可能である。このような構成としては、上記液晶表示装置の端部に設けられ、液晶層を封止する封止部材を挙げることができる。上記封止部材については、一般的な液晶表示装置に用いられるものと同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
次に、カラーフィルタ付TFT基板の製造方法について説明する。
本発明のカラーフィルタ付TFT基板の製造方法は、複数のTFT素子が形成された基板上に、着色樹脂材料を含有する隔壁形成用塗工液を塗布して隔壁形成用層を形成し、フォトマスクを用いて上記隔壁形成用層を所定のパターン状に露光後、現像することにより、複数色の画素部が設けられる画素部形成領域と、上記TFT素子のドレイン電極上に設けられるコンタクトホールとを区画する隔壁を形成する隔壁形成工程と、上記画素部形成領域に、少なくとも1色の上記画素部をインクジェット方式で形成する画素部形成工程と、上記画素部上に設けられ、かつ、上記コンタクトホール内で上記TFT素子のドレイン電極と接続するように設けられる画素電極を形成する画素電極形成工程と、を有することを特徴とする製造方法である。
まず、本発明のカラーフィルタ付TFT基板の製造方法の第3態様について説明する。
本態様のカラーフィルタ付TFT基板の製造方法は、「A.カラーフィルタ付TFT基板」の項で説明した第1態様のカラーフィルタ付TFT基板を製造する製造方法であり、具体的には、上記着色樹脂材料として、樹脂製遮光部用組成物を用いることを特徴とする製造方法である。
図6は、本態様のカラーフィルタ付TFT基板の一例を示す工程図である。本態様の製造方法においては、まず図6(a)に示すように、複数のTFT素子2が形成された基板1上に、樹脂製遮光部用組成物を含有する隔壁形成用塗工液を塗布して隔壁形成用層5’を形成し、フォトマスク50を用い、露光光60を隔壁形成用層5’に照射して露光した後、現像することにより、図6(b)に示すように、複数の画素部が設けられる画素部形成領域と、上記TFT素子2のドレイン電極25上に設けられるコンタクトホールhとを区画する隔壁5を形成する(隔壁形成工程)。次に、図6(c)に示すように、画素部形成領域に複数色の画素部形成用塗工液(図6(c)では、緑色画素部形成用塗工液3G’、青色画素部形成用塗工液3B’、および赤色画素部形成用塗工液3R’)をインクジェット法を用いて塗布することにより、図6(d)に示すように、複数色の画素部(図6(d)では、緑色画素部3G、青色画素部3B、および赤色画素部3R)を形成する(画素部形成工程)。次に、図6(e)に示すように、緑色画素部3G、青色画素部3B、および赤色画素部3R上に設けられ、かつ、コンタクトホールh内でTFT素子2のドレイン電極25と接続するように設けられる画素電極4を形成する(画素電極形成工程)。これにより、カラーフィルタ付TFT基板を製造することが可能となる。なお、図6においては、隔壁5が画素部用隔壁5aおよびコンタクトホール用隔壁5bの別体で形成されている例について示している。また、TFT素子2については、図1で説明したものと同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
本工程は、複数のTFT素子が形成された基板上に、着色樹脂材料を含有する隔壁形成用塗工液を塗布して隔壁形成用層を形成し、フォトマスクを用いて上記隔壁形成用層を所定のパターン状に露光後、現像することにより、画素部が設けられる画素部形成領域と、上記TFT素子のドレイン電極上に設けられるコンタクトホールとを区画する隔壁を形成する工程である。
本工程は、上記画素部形成領域に、少なくとも1色の画素部をインクジェット方式で形成する工程である。
本工程は、上記画素部上に設けられ、かつ、上記コンタクトホール内で上記TFT素子のドレイン電極と接続するように設けられる画素電極を形成する工程である。
本態様のカラーフィルタ付TFT基板の製造方法は、上述した隔壁形成工程、画素部形成工程、および画素電極形成工程を有する製造方法であれば特に限定されず、他にも必要な工程を適宜選択して追加することができる。このような工程としては上記画素部上にオーバーコート層を形成するオーバーコート層形成工程や、配向膜を形成する配向膜形成工程、柱状スペーサを形成する柱状スペーサ工程等を挙げることができる。これらの工程については、一般的なカラーフィルタを製造する際に用いられる工程と同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
本発明のカラーフィルタ付TFT基板の製造方法の第4態様について説明する。
本態様のカラーフィルタ付TFT基板の製造方法は、上述した「A.カラーフィルタ付TFT基板」の項で説明した第2態様のカラーフィルタ付TFT基板を製造する製造方法であり、具体的には、上記隔壁形成工程では、上記着色樹脂材料として、上記複数色の画素部のうち、いずれか1色の画素部を形成するための画素部用組成物を用いることを特徴とする製造方法である。
図7は、本態様のカラーフィルタ付TFT基板の一例を示す工程図である。本態様の製造方法においては、まず図7(a)に示すように、複数のTFT素子2が形成された基板1上に、青色画素部用組成物を含有する隔壁形成用塗工液(青色画素部形成用塗工液3B')を塗布して隔壁形成用層5’を形成し、フォトマスク50を用い、露光光60を隔壁形成用層5’に照射して露光した後、現像することにより、図7(b)に示すように、複数の画素部が設けられる画素部形成領域と、上記TFT素子2のドレイン電極25上に設けられるコンタクトホールhとを区画する隔壁5と青色画素部3Bとを形成する(隔壁形成工程)。次に、図7(c)に示すように、画素部形成領域に複数色の画素部形成用塗工液(図7(c)では、緑色画素部形成用塗工液3G’、および赤色画素部形成用塗工液3R’)をインクジェット法を用いて塗布することにより、図7(d)に示すように、複数色の画素部(図7(d)では、緑色画素部3G、および赤色画素部3R)を形成する(画素部形成工程)。次に、緑色画素部3G、青色画素部3B、および赤色画素部3R上に設けられ、かつ、コンタクトホールh内でTFT素子2のドレイン電極25と接続するように設けられる画素電極4を形成する(画素電極形成工程)。これにより、カラーフィルタ付TFT基板を製造することが可能となる。また、図7においては、隔壁5が画素部用隔壁5aとコンタクトホール用隔壁5bとの別体で形成される例について示している。なお、TFT素子2については、図1で説明したものと同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
以下、隔壁工程について説明する。
複数のTFT素子を形成したガラス基板上に、撥液剤を含む樹脂製遮光部用組成物を含有する隔壁形成用塗工液(東京応化社製ネガ型レジストCFPR BK-IJ))をスピンコータで膜厚2.7μmになるように塗布し、この基板をホットプレートで加熱した。次に、所定のパターンを有するフォトマスクを用い、UV露光装置にてマスク露光を実施し、続いてアルカリ現像を実施した後に純水にて洗浄し、更にオーブンにて230℃で30分間ベークを施し、基板上に高さ2.5μmの隔壁を形成した。この隔壁は開口部140μm×420μmの画素部用隔壁と30μmΦの平面視上の形状が円形状のコンタクトホール用隔壁からなるものである。
次いで、ITO膜を画素部上およびコンタクトホール内部に成膜し、所定のパターン形状にパターニングして画素電極を形成し、カラーフィルタ付TFT基板を得た。
複数のTFT素子を形成したガラス基板上に、青色画素部用組成物を含有する青色画素部形成用塗工液をスピンコータで膜厚2.7μmになるように塗布し、この基板をホットプレートで加熱した。次に、所定のパターンを有するフォトマスクを用い、UV露光装置にてマスク露光を実施し、続いてアルカリ現像を実施した後に純水にて洗浄し、更にオーブンにて230℃で30分間ベークを施し、青色画素部と画素部用隔壁およびコンタクトホール用隔壁からなる隔壁とを形成した。青色画素部の膜厚および隔壁の高さは2.5μmだった。なお、画素部用隔壁およびコンタクトホール用隔壁の形状については実施例1と同様である。
次に上記青色画素部、および隔壁が形成された基板上にフッ素化合物を導入ガスとしたプラズマ処理を加えることにより、青色画素部表面および隔壁表面が撥液性を示すように処理を施した。
次いで、ITO膜を画素部上およびコンタクトホール内部に成膜し、所定のパターン形状にパターニングして画素電極を形成し、カラーフィルタ付TFT基板を得た。
2 … TFT素子
3 … 画素部
3R … 赤色画素部
3G … 緑色画素部
3B … 青色画素部
4 … 画素電極
5 … 隔壁
h … コンタクトホール
10 … カラーフィルタ付TFT基板
30 … 共通電極基板
31 … 第2基板
32 … 共通電極
40 … 液晶層
50 … フォトマスク
60 … 露光光
100 … 液晶表示装置
Claims (9)
- 基板と、前記基板上に形成された複数のTFT素子と、前記基板上に形成され、少なくとも一色がインクジェット方式で形成された複数色の画素部と、前記画素部上に形成された画素電極と、前記画素部間に配置され、前記TFT素子のドレイン電極と前記画素電極とを接続するためのコンタクトホールとを有し、
前記コンタクトホールと前記画素部とは、同一の着色樹脂材料からなる隔壁で区画されていることを特徴とするカラーフィルタ付TFT基板。 - 前記コンタクトホールと前記画素部とを区画する前記隔壁が、一体で形成されていることを特徴とする請求項1に記載のカラーフィルタ付TFT基板。
- 前記隔壁が撥液性を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のカラーフィルタ付TFT基板。
- 前記着色樹脂材料が、樹脂製遮光部用組成物であることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれかの請求項に記載のカラーフィルタ付TFT基板。
- 前記着色樹脂材料が、前記複数色の画素部のうち、いずれか1色の前記画素部を形成するための画素部用組成物であることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれかの請求項に記載のカラーフィルタ付TFT基板。
- 基板、前記基板上に形成された複数のTFT素子、前記基板上に形成され、少なくとも一色がインクジェット方式で形成された複数色の画素部、前記画素部上に形成された画素電極、および前記画素部間に配置され、前記TFT素子のドレイン電極と前記画素電極とを接続するためのコンタクトホールを有し、前記コンタクトホールと前記画素部とは、同一の着色樹脂材料からなる隔壁で区画されていることを特徴とするカラーフィルタ付TFT基板と、
共通電極を有する共通電極基板と、
前記カラーフィルタ付TFT基板および共通電極基板の間に設けられた液晶層と、
を有することを特徴とする液晶表示装置。 - 複数のTFT素子が形成された基板上に、着色樹脂材料を含有する隔壁形成用塗工液を塗布して隔壁形成用層を形成し、フォトマスクを用いて前記隔壁形成用層を所定のパターン状に露光後、現像することにより、複数色の画素部が設けられる画素部形成領域と、前記TFT素子のドレイン電極上に設けられるコンタクトホールとを区画する隔壁を形成する隔壁形成工程と、
前記画素部形成領域に、少なくとも1色の画素部をインクジェット方式で形成する画素部形成工程と、
前記画素部上に設けられ、かつ、前記コンタクトホール内で前記TFT素子のドレイン電極と接続するように設けられる画素電極を形成する画素電極形成工程と、
を有することを特徴とするカラーフィルタ付TFT基板の製造方法。 - 前記隔壁形成工程では、前記着色樹脂材料として、樹脂製遮光部用組成物を用いることを特徴とする請求項7に記載のカラーフィルタ付TFT基板の製造方法。
- 前記隔壁工程では、前記着色樹脂材料として、前記複数色の画素部のうち、いずれか1色の前記画素部を形成するための画素部用組成物を用いることを特徴とする請求項7に記載のカラーフィルタ付TFT基板の製造方法。
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