JP4342917B2 - カラーフィルタの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、カラーフィルタ基板及びその製造方法に関するものであり、本発明によると各画素の着色部の膜厚が均一となり、表示品位の良好な液晶表示装置を得ることが可能となる。
近年、パーソナルコンピューを初めとしたOA機器、携帯情報端末、携帯電話、テレビなどへの液晶表示装置の応用が急速に進展している。これらの液晶表示装置はカラー化に対応するためにカラーフィルタが用いられており、一般的には赤(R)、緑(G)、青(B)の光の3原色のフィルタが透明基板上にパターン形成されている。
従来のカラーフィルタの製造方法としては、カラーレジストを透明基板上に塗布し、露光、現像により着色層をパターン形成する顔料分散法、あるいは染色基材を透明基板上に塗布し、露光、現像により形成したパターンを染色して着色層とする染色法が一般的である。しかしながらこれらの製造方法では、各色ごとに洗浄、塗布、露光、現像の各工程を繰り返す必要があり、プロセスの簡略化が困難である。さらに塗布工程におけるスピンコートにより材料のロスが大きくなる。
上記以外のカラーフィルタの製造方法としては、透明電極を透明基板上にパターン形成し、各色の電解液中で透明電極に通電することで電着させる電着法、あるいは透明基板上に各色を印刷し着色層を形成する印刷法がある。しかし、電着法はパターン形状が限定されてしまい、印刷法は高精細パターンの形成が困難であるという問題がある。
上記各カラーフィルタの製造方法に対して、インクジェット方式は、透明基板上でインクジェットヘッドを移動させながらインクを吐出し、直接パターン形成するため、露光、現像工程を必要としない。このため、インクジェット方式は、インク使用量の低減、プロセスの簡略化によりコスト低減が可能となり、カラーフィルタ製造方法として現在注目されている。インクジェット方式では、透明基板上に設けた仕切り部材により囲まれた複数の凹部内にインクを吐出する方式が挙げられる。あるいは、インクを吐出する前処理として透明基板上に撥水性パターンと親水性パターンの各領域を形成しておくことで、インクを吐出した時に正確なパターンの着色層を形成する方式等が挙げられる。また、透明基板上の表示部へのインク吐出前に、表示には用いられない非表示部へインクを予備吐出することで吐出量、着弾位置などを安定させてから表示部へのインク吐出を開始する方式がある(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−22924号公報(2002年1月23日公開)
しかし、カラーフィルタの製造に上記のようなインクジェット方式を用いると、透明基板上に着弾したインクを表示部全面に均一な膜厚のままで乾燥させることは難しいため、以下で説明するようなインクの片寄りの問題が発生する。
図7は従来のインクジェット方式を用いたカラーフィルタの製造における乾燥工程を示すカラーフィルタの断面図である。図7(a)に示すように、ブラックマトリクス26が形成された基板25へインク24をインクジェット方式で着弾してカラーフィルタを形成する。インクジェット方式で用いられるインク24は、ブラックマトリクス26が形成された基板25へ着弾後、基板25の隅々まで濡れ広がるように、粘性の低い流動性の良いインクが一般的に用いられる。ここで、インク24の乾燥工程において、表示部の中央27と表示部の外側28、29とで液滴量、乾燥雰囲気の違いによりインクの乾燥速度に差が発生する。従って、表示部の外側28、29から乾燥が開始され、膜化していく。これにより液滴は縮むことが許されなくなり変形が起る。
その結果、図7(b)に示すように表示部の外側28、29へ向かって液滴のフローが発生し、表示部の外側28、29にインク24が溜まってしまい着色層の膜厚が厚くなり、所望の色濃度が得られなくなる。また、対向基板と貼り合せたとき、セル厚不良、上下リークの発生、等の問題が起きる。
本発明は、上述したようなカラーフィルタの製造方法の問題を解決するためになされたものであり、その目的は、簡便に着色層の膜厚を均一に形成できる、カラーフィルタの製造方法、カラーフィルタの製造方法、および該製造方法で製造されたカラーフィルタを有する表示装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明に係るカラーフィルタの製造方法は、基板上で、非表示部で囲まれ、かつ、画素間の仕切りとなる遮光層がパターン形成された表示部に、インクを吐出して着色層を形成するカラーフィルタの製造方法において、非表示部に凹部を形成する凹部形成工程と、非表示部の凹部に着弾するインクと表示部に着弾するインクとが連続するようにインクを吐出させるインク吐出工程とを含むことを特徴としている。
さらに、本発明に係るカラーフィルタの製造方法は、上記方法に加え、上記凹部形成工程の後に、該非表示部の凹部には親水処理が施されてもよい。
さらに、本発明に係るカラーフィルタの製造方法は、上記方法に加え、凹部と表示部とに挟まれた上記非表示部における領域は、撥水処理が施されてもよい。
上記課題を解決するために、本発明に係るカラーフィルタの製造方法は、基板上で、非表示部で囲まれ、かつ、画素間の仕切りとなる遮光層がパターン形成された表示部に、インクを吐出して着色層を形成するカラーフィルタの製造方法において、非表示部のインクが着弾する領域に親水処理を施す親水処理工程と、非表示部に着弾するインクと表示部に着弾するインクとが連続するようにインクを吐出させるインク吐出工程とを含むことを特徴としている。
さらに、本発明に係るカラーフィルタの製造方法は、上記方法に加え、上記インク吐出工程では、非表示部からインクの吐出を開始し、表示部を通ってインクを吐出し、インクの吐出を開始した非表示部とは反対側の非表示部でインクの吐出を終了してもよい。
さらに、本発明に係るカラーフィルタの製造方法は、上記方法に加え、上記インク吐出工程では、上記非表示部に着弾したインクが濡れ広がって上記表示部に着弾したインクと接してもよい。
さらに、本発明に係るカラーフィルタの製造方法は、上記方法に加え、上記インク吐出工程では、上記非表示部に着弾したインク幅を上記表示部に着弾したインク幅よりも狭く形成してもよい。
上記課題を解決するために、本発明に係る表示装置は、上記いずれかのカラーフィルタの製造方法で製造されたカラーフィルタを有することを特徴としている。
本発明に係るカラーフィルタの製造方法は、以上のように、非表示部に凹部を形成する凹部形成工程と、非表示部の凹部に着弾するインクと表示部に着弾するインクとが連続するようにインクを吐出させるインク吐出工程とを含んでいる。
上記方法によると、非表示部の凹部に着弾するインクと表示部に着弾するインクとが連続するため、インクにとって障壁がなく、吐出後、インクが凹部へ引っ張られるように移動することになる。よって、インクは凹部に向かってスムーズに流動するので、着色層を平坦化することができる。そのため、インクが形成する着色層において、インクの片寄りが発生しないため、色濃度が均一なカラーフィルタを製造することができる。また、このように製造されたカラーフィルタを対向基板と貼り合せたとき、セル厚不良、上下リークの発生、等の問題の発生を防ぐことができる。
ゆえに、色濃度が均一な高品質なカラーフィルタを製造することができる効果を奏する。
さらに、本発明に係るカラーフィルタの製造方法は、以上のように、上記凹部形成工程の後に、該非表示部の凹部には親水処理が施されてもよい。
上記の方法によれば、該非表示部の凹部には親水処理が行われるため、これらの領域において、インクがなじみ広がり易くなる。そのため、インクが凹部に向かって流動しやすくなる。そのため、カラーフィルタにおける着色層をさらに平坦化し易くすることができる。
さらに、本発明に係るカラーフィルタの製造方法は、以上のように、上記凹部と上記表示部とに挟まれた上記非表示部における領域は、撥水処理が施されてもよい。
上記の方法によれば、凹部と表示部とに挟まれた非表示部における領域には撥水処理が行われるため、インクは、より凹部へと移動し易くなる。そのため、カラーフィルタにおける着色層をより平坦化し易くすることができる。
本発明に係るカラーフィルタの製造方法は、以上のように、非表示部のインクが着弾する領域に親水処理を施す親水処理工程と、非表示部に着弾するインクと表示部に着弾するインクとが連続するようにインクを吐出させるインク吐出工程とを含んでいる。
上記方法によると、非表示部に着弾するインクと表示部に着弾するインクとが連続するため、インクにとって障壁がなく、吐出後、インクが親水処理のされた非表示部へに移動することになる。よって、インクは非表示部に向かってスムーズに流動するので、着色層を平坦化することができる。そのため、インクが形成する着色層において、インクの片寄りが発生しないため、色濃度が均一なカラーフィルタを製造することができる。また、このように製造されたカラーフィルタを対向基板と貼り合せたとき、セル厚不良、上下リークの発生、等の問題の発生を防ぐことができる。
ゆえに、色濃度が均一な高品質なカラーフィルタを製造することができる効果を奏する。
さらに、本発明に係るカラーフィルタの製造方法は、以上のように、上記インク吐出工程では、非表示部からインクの吐出を開始し、表示部を通ってインクを吐出し、インクの吐出を開始した非表示部とは反対側の非表示部でインクの吐出を終了してもよい。
上記方法によると、表示部へのインク吐出を行う前に、非表示部へインクを吐出することで吐出量、着弾精度を安定させることができる。そのため、表示部において、所望の色濃度が得ることができ、また、濃度ムラが発生するのを防ぐことができる。ゆえに、さらに表示品位の良好なカラーフィルタを製造することができる。
さらに、本発明に係るカラーフィルタの製造方法は、以上のように、上記方法に加え、上記インク吐出工程では、上記非表示部に着弾したインクが濡れ広がって上記表示部に着弾したインクと接してもよい。
上記方法によると、非表示部のインクが濡れ広がるため、確実に非表示部と表示部とのインクが接するとことができる。そのため、より確実にインクを流動させ着色層を平坦化することができる。
さらに、本発明に係るカラーフィルタの製造方法は、以上のように、上記インク吐出工程では、非表示部に着弾したインク幅を表示部に着弾したインク幅よりも狭く形成している。
上記の方法によれば、非表示部でのインク幅が狭く形成されるので、異なる色の画素にインクが入り込んで起こるインクの混色を防止することができる。なお、インク幅とは、インクが吐出される方向に平行な幅を指すものとする。よって、上記の方法を用いると、それぞれの色の画素で鮮明な色を表示できるカラーフィルタを製造することができる。
さらに、本発明に係る表示装置は、以上のように、上記いずれかのカラーフィルタの製造方法で製造されたカラーフィルタを有する。
上記の構成によれば、表示部内での着色層の膜厚分布を低く抑えることが可能となり、表示部全面において、各色とも濃度分布を略均一にすることができる。また、混色、色ムラ、白抜け等の不良が生じない。そのため、高性能、高品質の表示を行うことができ、ユーザに快適な観賞環境を提供することができる。
本発明の一実施形態について図1から図4に基づいて説明すると以下の通りである。
図1を参照してカラーフィルタの製造工程について説明する。
初めに、図1(a)に示すように、基板21の非表示部1、11にブラックマトリクス2、3、12、13を形成し、凹部4、14を形成する(凹部形成工程)。基板21は、ガラス基板やプラスチック基板が好適に用いられる。しかし、カラーフィルタとしての透明性、機械的強度等の必要特性を有するものであれば、特に限定されない。なお、表示部5には図示しない遮光層としてブラックマトリクスが形成されているものとする。非表示部1、11のブラックマトリクス2、3、12、13は、この遮光層と共に形成されてもよい。非表示部1、11のブラックマトリクス2、3、12、13や、表示部の遮光層としてのブラックマトリクスは、インクを受けるための凹部を形成し、また、隣接する凹部間で異なる色のインクの混合を防止するための、隔壁(仕切り)として機能する。ここで、ブラックマトリクスの形成方法は特に限定されず、公知の方法を用いればよく、例えば、黒色の樹脂をフォトリソグラフィ法等を用いてパターニングすることで形成することができる。ここで、ブラックマトリクスは、0.5〜3.0μmの厚さに形成されることが好ましく、特に1.0〜2.0μmの厚さが特に好ましい。なお、非表示部1、11における凹形状の形成は上記に限定されない。
次に、図1(b)に示すように、ブラックマトリクス2、3、12、13が形成された基板21上に光触媒含有層22を形成する。
光触媒含有層22の形成方法として、初めに、光触媒材料と撥水・撥油性材料を複合化した光触媒含有材料を、基板21に塗布する。光触媒含有材料は、基板21に塗布した初期状態で撥水性を示す。光触媒含有材料に光触媒反応を励起する光(例えば紫外線等)を照射することで、励起生成した電子と正孔が表面の吸着酸素や水と反応して活性酸素を生成し、表面改質により親水性を示す光触媒含有層22が形成される。
光触媒材料としては、例えば、アナターゼ型酸化チタン、ルチル型酸化チタン、酸化亜鉛、酸化錫、三酸化二ビスマス、三酸化タングステン、酸化第二鉄、チタン酸ストロンチウム等が好適に利用できる。さらにその形態としては、粉末、ゾル、コーティング剤等が好適に利用できる。水・撥油性材料としては、パーフルオロアルキル鎖を有する化合物、パーフルオポリエーテル鎖を有する化合物、芳香環にフルオロ鎖やトリフルオロメチル鎖を有する化合物等が好適に利用できる。具体的にはパーフルオロアルキルシランやパーフルオロアルキルカルボン酸やアルコール類等が好適に利用できる。
基板21への光触媒含有材料の塗布の方法は、特に限定されるものではなく広く一般的に用いられる方法が利用できる。スピンコート等が好適に用いられるが、スプレーコート、ディップコート、バーコート等でもよく、均一な膜厚が形成できればよい。なお、光触媒含有層22の厚さとしては、0.05〜0.3μmが好ましく、特に0.1〜0.2μmが特に好ましい。上記のような塗布後、乾燥、必要に応じて焼成させる。
そして、基板21側より光触媒含有層22へ光触媒反応を励起する光を照射し、光触媒含有層22の表面を親水化する。この時、ブラックマトリクス2、3、12、13が遮光層となり、ブラックマトリクス2、3、12、13上の光触媒含有層22へは光触媒反応を励起する光が照射されないため、撥水性のままとなる。よって、非表示部1、11の凹部4、14上及び表示部5上は親水処理が施され、非表示部1、11のブラックマトリクス2、12上及び3、13上は、撥水処理が施されることになる(親水処理工程)。なお、ここでは、凹部4、14全体に親水処理が行われるが、少なくともインク吐出の開始領域及び終了領域に親水処理を行われればよい。
なお、光触媒反応を励起する光の照射方法は上記に限らず、光触媒含有層22側から所望のフォトマスクを介して照射してもよい。
次に、図1(c)に示すように、インクジェット装置を用いてノズル23からインク8の吐出を行う(インク吐出工程)。インク8の吐出は、ブラックマトリクス2とブラックマトリクス3の間の凹部4から開始され、ブラックマトリクス3、表示部5、ブラックマトリクス13、凹部14と連続的にインクの吐出を行う。このようなインクの吐出で、非表示部1、11と表示部5とでインクが接するようにすることができる。また、凹部4よりインク8の吐出を開始し、ブラックマトリクス3を乗越えて吐出を行うことで、表示部5への吐出を行う前に、吐出量、着弾精度を安定させることができる。吐出するインク8は、顔料を分散させた熱硬化型のインクが好適に用いられる。なお、インク8の吐出は公知の方法を利用することができる。
インク8を吐出させた状態のカラーフィルタを基板21上方から見た平面図を図2に示す。図2において、インク8、9、10は、それぞれ、赤、青、緑の顔料が分散されたインクであるとする。なお、図1は断面図であるため、インク8は、赤1色のみが見えているものとしている。
図2に示すように、インク8、9、10の吐出は、凹部4の斜線で示す吐出開始領域15、16、17より開始し、ブラックマトリクス3を乗越え、表示部5まで連続的に吐出を行う。さらに表示部5からブラックマトリクス13を乗越え、凹部14の斜線で示す吐出終了領域18、19、20まで連続的に吐出を行う。
吐出後のインク8の状態は、図1(d)に示す様にブラックマトリクス3、13上で凸状に盛り上がった形状となる。ここで、図3に示すように、ブラックマトリクス3、13上のインク幅6を表示部5のインク幅7よりも狭く形成することで、ブラックマトリクス3、13上でのインク8、9、10の混色を防止することができる。例えば、インクジェット装置から吐出をブラックマトリクス3、13で抑えることによりインク幅6を狭くすることができる。あるいは、ブラックマトリクス3、13上は撥水処理がされているので、着弾されたインクは、狭く形成されることになる。但し、ブラックマトリックス3、13上のインク幅6を狭く形成しても、表示部5上のインクとブラックマトリクス3、13上のインクとが接するようにする必要がある。なお、インク幅とは、図3の6、7の矢印が示すようにインクが吐出される方向に平行なインクの幅を指すものとする。
次に、図1(e)に示すように、ブラックマトリクス3、13上で盛り上がったインク8は、凹部4、14へ引っ張られるように移動していき、親水処理が施された凹部4、14で濡れ広がりながら溜まることとなる。これは乾燥速度の違いから、インク8の溶媒の蒸発が凹部4、14側から開始され、表示部5やブラックマトリクス3、13から凹部4、14へ向かってのフローが発生するためである。このようにインク8が流動することで着色層80は平坦化される。
なお、上記インク吐出工程で、図2に示すように、インク吐出の開始領域15、16、17において、ブラックマトリクス2と隙間を開けて吐出を開始し、吐出終了領域18、19、20において、ブラックマトリクス12と隙間を開けて吐出を終了するのが好ましい。これは、隙間を開けておくことで、インク流動工程においてインクの広がる領域とすることができるからである。しかし、必ずしもブラックマトリクス2、12と隙間を開けて吐出を開始し、終了する必要はない。凹部4、14に親水処理が施されていれば、着弾したインク8は凹部4、14全体に広がっていくので、少なくとも一滴のインクが凹部4、14に着弾していればよい。
その後、インク8を乾燥させて、着色層80を形成する。例えば、溶媒を蒸発させ、その後、焼成を行い、インク8の熱重合を行うことで、着色層80を形成することができる。なお、上記インクの溶媒の蒸発の方法、焼成の方法は、公知の方法をインク8や基板21等の状態に合わせて適宜利用すればよい。
なお、本実施形態では、非表示部1、11の中央付近に凹部4、14を設けるものとするが、この領域に限らず、凹部4、14における乾燥後のインク8(着色層80)が対向基板と貼り合せを行う際のシール樹脂と干渉しない領域であればよい。
また、本実施形態ではインクの混色を防止するために、上記のように基板21上に親水性、撥水性のパターン形成のために光触媒含有層22を設け、この表面改良の方法を利用している。しかしこの方法に限らず、例えば、ブラックマトリクス等の隔壁にフッ素原子を含有するガスを導入してプラズマ処理を行うことで隔壁に撥水性を持たせ、インクの混色を防止する方法等を利用してもよい。その場合は、図4(a),(b)のように、光触媒含有層22が無くても、ブラックマトリクス3、13上で盛り上がったインク8は凹部4、14へ引っ張られる様に移動していき、親水処理が施された凹部4、14で濡れ広がりながら溜まることになる。
また、ブラックマトリクスの形状は、図2に示すような形状に限らず、例えば、図6に示すように、ブラックマトリクス3、13上に溝があり、インク吐出開始領域である凹部4あるいは終了領域である凹部14と表示部5とのインクが、この溝で線状に繋がる様な形状であってもよい。さらに、ブラックマトリクス形状は、吐出開始点となる凹部4あるいは終了点となる凹部14での混色を防止するために、図7に示すように、吐出方向に対して平行方向の仕切りが凹部4、14に形成されるような形状であってもよい。
上記の製造方法により製造されたカラーフィルタは、表示部5内での着色層80の膜厚分布を低く抑えることが可能となる。そのため、上記製造方法を用いると、表示部5全面において、各色とも濃度分布の極めて少ないカラーフィルタを製造することができる。また、対向基板と貼り合せた時、セル厚不良、上下リークの発生を防ぐことができ、表示品位の良好なカラーフィルタを製造することができる。
また上記のようにして製造されたカラーフィルタを有する表示装置は、高性能、高品質の表示を行い、ユーザに快適な観賞環境を適用することができる。
〔実施例〕
本発明について、実施例を挙げてより具体的に説明する。本実施例についても図1を参照して説明する。
初めに、図1(a)に示すように、基板21の非表示部1、11にブラックマトリクス2、3、12、13を形成し、凹形状の凹部4、14を形成した。ここでは、非表示部1、11の中央付近に凹部4、14を設けた。本実施例では、基板21には0.7mmのガラス基板を用いた。また、ブラックマトリクスは、樹脂ブラックを用い、スピンコート、フォトプロセスを用いて1.5μmの厚さに形成した。
次に、図1(b)に示すように、ブラックマトリクスを形成した基板21上に、光触媒含有層22を形成した。本実施例では、アナターゼ型酸化チタン微粒子分散液とフルオロアルキルシランを加水分解、縮合反応により合成し光触媒含有材料とした。この光触媒含有材料を溶剤中に分散した塗布液をスピンコートにより、0.1μmの膜厚で塗布し、200℃、10分間乾燥、硬化することで光触媒含有層22形成した。その後、基板21側より光触媒含有層22へ紫外線を照射した。この紫外線の照射により、非表示部1、11の凹部4、14上及び表示部5上は親水処理が施され、非表示部1、11のブラックマトリクス2、12上及び3、13上は、撥水処理が施された。本実施例では、親水化された表面の純水に対する接触角は10°、撥水性表面の純水に対する接触角は90°となった。
次に、図1(c)に示すように、ノズル23からインク8の吐出を行った。インク8の吐出は、ブラックマトリクス2とブラックマトリクス3の間の凹部4から開始され、ブラックマトリクス3、表示部5、ブラックマトリクス13、凹部14と連続的にインク8の吐出を行った。本実施例では、インク吐出は、インクジェット装置を用いて、25℃の環境下で、インク一滴あたり5plで、(R)、(G)、(B)の3色を同時に行った。吐出後のインク8(インク9、インク10も同様)の状態は、図1(d)に示す様にブラックマトリクス3、13上で凸状に盛り上がった形状となっていた。
次に、図1(e)に示すように、ブラックマトリクス3、13上で盛り上がったインク8は、凹部4、14へ引っ張られる様に移動していき、親水処理が施された凹部4、14で濡れ広がった。この製造方法を用いることで、着色層80を平坦化することができた。その後、ホットプレートを用い、100℃、10分間で溶媒を蒸発させ、オーブンで220℃、30分間焼成を行うことでインク8の熱重合を行った。以上により、着色層80を形成することができた。
本実施例では、表示部5内での着色層の膜厚分布は、±0.05μmに抑えることが可能であり、表示部5全面において、各色とも濃度分布の極めて少ないものであった。また、本実施例のカラーフィルタを光学顕微鏡により観察したところ、混色、色ムラ、白抜け等の不良は観察されなかった。
以上のように、本発明に係るカラーフィルタの製造方法、および該製造方法で製造されたカラーフィルタを有する表示装置は、簡便に着色層を均一に形成することができる。そのため、高品質、高性能な表示を実現することができる。
よって、本発明は、特に、パーソナルコンピューを初めとしたOA機器、携帯情報端末、携帯電話、テレビ、カーナビゲーション等の液晶表示装置を有する装置の製造業に好適に利用することができる。
(a)〜(e)は、本発明のカラーフィルタの製造方法における製造工程の一例を示す断面図である。 本発明のカラーフィルタの製造方法におけるインク吐出後のカラーフィルタの平面図である。 本発明のカラーフィルタの製造方法で製造したカラーフィルタの一部を示す平面図である。 (a)、(b)は、本発明のカラーフィルタの製造方法における製造工程の他の例を示す断面図である。 本発明のカラーフィルタの製造方法で使用するブラックマトリクスの形状の一例であって、図2のブラックマトリクスとは別の形状を示す平面図である。 本発明のカラーフィルタで使用するブラックマトリクスの形状の一例であって、図2及び図5のブラックマトリクスとは別の形状を示す平面図である。 従来のインクジェット方式を用いた製造工程におけるカラーフィルタの断面図である。
符号の説明
1、11 非表示部
4、14 凹部
5 表示部
8 インク
21 基板
80 着色層

Claims (7)

  1. 基板上で、非表示部で囲まれ、かつ、画素間の仕切りとなる遮光層がパターン形成された表示部に、インクを吐出して着色層を形成するカラーフィルタの製造方法において、
    上記インクの吐出方向に沿って、第1のブラックマトリクス、第1の凹部、第2のブラックマトリクス、表示部、第3のブラックマトリクス、第2の凹部、第4のブラックマトリクスという並びになるように、上記非表示部に、上記第1から第4のブラックマトリクスと、上記第1および第2の凹部とを形成する凹部形成工程と、
    非表示部の上記第1および第2の凹部に着弾するインクと表示部に着弾するインクとが連続するようにインクを吐出させるインク吐出工程とを含み、
    上記インク吐出工程では、上記第1のブラックマトリクスと隙間を開けて、上記第1の凹部からインクの吐出を開始するとともに、上記第4のブラックマトリクスと隙間を開けて、上記第2の凹部でインクの吐出を終了することを特徴とするカラーフィルタの製造方法。
  2. 上記凹部形成工程の後に、上記非表示部の凹部には親水処理が施されることを特徴とする請求項1に記載のカラーフィルタの製造方法。
  3. 上記凹部と上記表示部とに挟まれた上記非表示部における領域は、撥水処理が施されることを特徴とする請求項1または2に記載のカラーフィルタの製造方法。
  4. 上記インク吐出工程では、非表示部からインクの吐出を開始し、表示部を通ってインクを吐出し、インクの吐出を開始した非表示部とは反対側の非表示部でインクの吐出を終了することを特徴とする請求項1ないし3に記載のカラーフィルタの製造方法。
  5. 上記インク吐出工程では、上記非表示部に着弾したインクが濡れ広がって上記表示部に着弾したインクと接することを特徴とする請求項1または2に記載のカラーフィルタの製造方法。
  6. 上記インク吐出工程では、上記非表示部に着弾したインク幅を上記表示部に着弾したインク幅よりも狭く形成することを特徴とする請求項1ないし5の何れか1項に記載のカラーフィルタの製造方法。
  7. 上記第2のブラックマトリクス、及び上記第3のブラックマトリクス上には溝が形成されており、
    上記第1の凹部、及び上記表示部に着弾したインクが上記第2のブラックマトリクス上に形成された溝によって線状に繋がるか、又は、
    上記表示部、及び上記第2の凹部に着弾したインクが、上記第3のブラックマトリクス上に形成された溝によって線状に繋がることを特徴とする請求項1または2に記載のカラーフィルタ製造方法。
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