JP2008046306A - 表示素子用基板とその製造方法、及び液晶表示素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】インクジェット法等の塗布法による機能膜の形成に際し、液状の機能膜材料がバンクを乗り越えて混合することを防止しつつ、未充填領域の発生を抑制することができると共に、生産性に優れた表示素子用基板とその製造方法を提供する。
【解決手段】バンク2は、単一組成の樹脂組成物層よりなると共に、側面2aにおける表面モフォロジが、支持基板1に近い下部側において上面2bに近い上部側よりも粗く、表面全体に対して同一の撥インク性付与処理が施された状態で、下部側の撥インク性が上部側の撥インク性よりも高い。
【選択図】図1

Description

本発明は、インクジェット装置等の塗布装置を用いてカラーフィルタ等の機能膜の形成が行われる表示素子用基板とその製造方法、及び、これらを用いてなる液晶表示素子、有機エレクトロルミネッセンス表示素子に関するものである。
近年、液晶テレビの市場は急激に拡大しており、大型の液晶テレビの需要も増大してきている。更なる大型液晶テレビの普及のためには、製造コストの低減が求められ、特に主要部材であるカラーフィルタ(CF)基板の製造コストを低減することが求められている。また、大型液晶テレビ用のCF基板には、高色純度が求められ、例えば、NTSC比が72%以上であることが求められる。これを実現するためには、光抜けの少ないCF基板を作製することが重要である。
CF基板の製造コスト低減に有効な技術としては、インクジェット方式を用いて着色層を形成する技術が注目されており、これによれば、従来のフォトリソグラフィを用いた着色層形成プロセスを大幅に簡略化することが可能である。このインクジェット方式を用いて高精細な着色層の形成を行う場合には、基板上に着弾させたインク液滴を乾燥固化させるまで所望の位置に保持しておく必要があることから、例えば、CF基板の絵素領域の周囲に仕切り部材(バンク)を設け、バンク内にインク(液状の機能膜材料)を滴下する方法等が用いられる。
このようなインクジェット方式によるCF基板の着色層形成技術に関し、インクがバンクを乗り越えて混合してしまうことを防止するために、バンクにフッ素系ガスを用いたプラズマ処理を施し、バンクの撥インク性を高める技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、このようなプラズマを利用した表面改質方法は簡便で効果が大きいという利点を有するものの、バンク表面の改質に利用した場合、プラズマ照射によりバンク全体を撥インク性にしてしまう。そのため、バンクの上面のみならずテーパ部(側面)まで高撥インク性になってしまい、バンクパターンのエッジ部でインクのハジキ・充填抜けが発生する。その結果、CF基板において絵素周辺の光抜けが発生し、高色純度を得ることが困難となる。
すなわち、仕切り部材であるバンクの上面においては、インクがバンクを乗り越えて流出するのを防ぐために撥インク性が求められる一方、バンクのテーパ部(側面)においては、インクが絵素領域内に均一に濡れ拡がり、未充填領域が発生しないようにインクに対して高い親インク性(濡れ性)が求められることとなる。
これに関し、遮光層である金属薄膜上に撥水性樹脂によるバンクを形成する方法や、断面が逆テーパ形状の隔壁(バンク)を形成した後、隔壁表面にフッ素化処理を施す方法等が開示されている(例えば、特許文献2、3参照。)。
また、特許文献4には、支持基板上に樹脂組成物からなる隔壁(バンク)を形成し、該隔壁に囲まれた領域に側面の半分程度の高さまで樹脂組成物を付与した状態で、露出している隔壁上面と側面とを粗面化処理して撥インク性を付与することが開示されている。
また、凸部(バンク)の上面が撥インク性となり、凸部により区切られた凹部(基板面)が親インク性となるように表面処理をする技術も提案されている(例えば、特許文献5、6参照。)。特許文献5、6では、その具体的手法として、凸部をフッ素系化合物等の撥インク処理剤で表面処理することが開示されている。特許文献5には、撥インク性を示す層を凸部の上部に塗布し、親水性基を有する界面活性剤等で凹部を表面処理することが記載され、特許文献6には、更に紫外線等のエネルギー線の照射により凹部を親インク性にすることが記載されている。
特許第3328297号明細書(平成14年7月12日登録) 特開2000−221319号公報(平成12年8月11日公開) 特開2002−62422号公報(平成14年2月28日公開) 特開2002−6129号公報(平成14年1月9日公開) 特開平9−203803号公報(平成9年8月5日公開) 特開平9−230129号公報(平成9年9月5日公開)
しかしながら、上記した特許文献2〜6に記載された技術には、以下のような課題があり、バンク側面の濡れ性を簡便な方法により効果的に制御することが可能な技術が求められている。
すなわち、特許文献2の方法では、工程数及び製造コストが共に増加し、生産性が低いという課題があり、特許文献3の方法では、逆テーパ形状の制御が困難であり、バンク剥がれの発生や、着色層とバンクとの間に気泡が入るおそれがある。
また、特許文献4の方法では、隔壁に囲まれた領域に樹脂組成物を付与し、そのあと除去するといった工程が別途必要であるため、特許文献2と同様、工程数及び製造コストが共に増加し、生産性が低いという課題がある。
また、特許文献5、6の技術は、凸部(バンク)の側面の濡れ性まで最適化したものではないことから、絵素周辺の光抜けの問題が依然としてあり、絵素周辺の光抜けを防止して、より高色純度のCF基板を作製するには十分ではない。
本発明は、上記現状に鑑みてなされたものであり、インクジェット法等の塗布法による機能膜の形成に際し、液状の機能膜材料がバンクを乗り越えて混合することを防止しつつ、未充填領域の発生を抑制することができると共に、生産性に優れた表示素子用基板とその製造方法、及びこれらを用いてなる液晶表示素子、有機エレクトロルミネセンス表示素子を提供することを目的とするものである。
本発明の表示素子用基板は、上記課題を解決するために、支持基板上に樹脂組成物よりなる隔壁が形成された表示素子用基板であって、前記隔壁は、単一組成の樹脂組成物層よりなると共に、該隔壁の側面における表面モフォロジ(モルフォロジ)が、前記支持基板に近い下部側において上面に近い上部側よりも粗く、表面全体に対して同一の撥インク性付与処理が施された状態で、前記下部側の撥インク性が前記上部側の撥インク性よりも高いことを特徴としている。
ここで、好ましくは、撥インク性が高い前記下部側のインク溶媒に対する接触角が50°以上であり、撥インク性が低い前記上部側のインク溶媒に対する接触角が40°以下であることである。また、前記隔壁は、遮光層、或いはカーボンブラックを含有する遮光層であってもよい。
さらに、本発明の表示素子用基板では、前記隔壁で囲まれた領域に機能膜が形成され、前記機能膜が着色剤を含有するインクで形成された着色部であり、カラーフィルタ基板である構成とすることもでき、これを備えた液晶表示素子にも発明の範疇とするものである。カラーフィルタ基板とする場合、前記下部側の表面粗度の粗い部分における前記支持基板の法線方向においての寸法が0.5μm以上あることが好ましい。
また、本発明の表示素子用基板は、前記隔壁で囲まれた領域に機能膜が形成され、前記機能膜が発光層であり、有機エレクトロルミネッセンス表示素子に用いられることを特徴とすることもでき、これを備えた有機エレクトロルミネッセンス表示素子にも発明の範疇とするものである。
本発明の表示素子用基板の製造方法は、上記課題を解決するために、前記支持基板上に前記隔壁となる樹脂組成物層を形成する樹脂層形成工程と、前記樹脂組成物層の表面側にマスクを配置して該表面側より前記樹脂組成物層を露光する第1の露光工程と、露光された前記樹脂組成物層を現像して前記隔壁を出現させる現像工程と、現像にて出現した前記隔壁を焼成する焼成工程と、焼成後に、前記隔壁表面に撥インク性を付与する撥インク性付与工程とを有することを特徴としている。
この場合、前記現像工程と前記焼成工程との間に、現像にて出現した前記隔壁を前記支持基板の両面側より露光する第2の露光工程を有することがより好ましい。
また、前記樹脂層形成工程においては、光硬化性及び熱硬化性を有する樹脂材料を用いて樹脂組成物層を形成することが好ましく、前記撥インク付与工程においては、フッ素系ガスを用いたプラズマ処理にて撥インク性を付与すること好ましい。
また、撥インク性付与後に、前記隔壁にて囲まれた領域にインクを付与して機能膜を形成する機能膜形成工程を有し、該機能膜形成工程において、インクジェット装置を用いて隔壁に囲まれた領域内にインクを付与する構成とすることもできる。
また、撥インク性付与後に、前記隔壁にて囲まれた領域にインクを付与して機能膜を形成する機能膜形成工程を有し、その場合に、前記インクが着色材を含有し、機能膜が着色部であるカラーフィルタ基板を製造する構成とする、或いは、前記機能膜が発光層である有機エレクトロルミネッセンス表示素子を製造する構成とすることもできる。
以下、本発明の作用について説明する。本発明者らは、インクジェット法等の塗布法による機能膜の形成に際し、未充填領域の発生を抑制することができる手段について種々検討したところ、支持基板上に形成される隔壁(バンク)の構成に着目した。そして、隔壁の上層側を下層側よりも高撥インク性にする、つまりは2段階の撥インク性を有する隔壁構成とすることにより、液状にされた機能膜材料(以下、インクと称する)を基板上に塗布して機能膜を形成する際に、インクが隔壁を乗り越えて混合することを防止しつつ、隔壁にて囲まれた未充填領域の発生を抑制することができることを見いだした。
具体的には隔壁材の表面モフォロジ、つまりその表面粗度を意図的に変化させることにより、微視的には同じ撥インク性を有したバンクでありながら、インクを塗布する際には、その表面積の違いからあたかも撥インク性に強弱を付与したように振舞うことができることを見出し、本発明に到達したものである。
すなわち、本発明は、上述したように、上記隔壁が、表面粗度が上面と側面の一部では異なる表面状態を有し、この表面状態の違いは基板に接触する側の表面粗度が粗く、隔壁表面ではフラットな表面状態を有していることに特徴がある。
この表面状態を有した隔壁に対し、インク溶媒の接触角が異なる構造を有するものであり、かつ上面比較的フラットな表面状態の隔壁に対するインク溶媒の接触角が相対的に高い表示装置用基板である。
上記形態は、上面側つまり比較的表面粗度のフラットな面と側壁側の一部の基板に接している隔壁、つまり比較的表面粗度の荒れた面を有した隔壁材にCF4等のフッ素系ガスを用いたプラズマ処理を行うことにより異なる接触角を得ることができるものである。
この場合、比較的荒れた表面粗度を有する隔壁では、インク材料と隔壁材との撥インク性は比較的平坦な表面粗度を有した上面に比べ低く、インクの広がりを阻害しない。また、同時に形成された比較的フラットな表面状態を有した隔壁では液状の機能膜材料が隔壁を乗り越えて混合することを防止しながら、隔壁内の隅部などにインクが広がる際、未充填領域が発生することを抑制することができる。
さらに、本発明では、隔壁が同一組成の樹脂組成物層からなり、露光、現像により得られた隔壁の表面粗度を、現像後の光照射により形状の維持をはかり2種の表面粗度を有した隔壁を形成できるため、生産性の低下を伴なわず、光漏れ等の品位悪化を防止できる。
本発明において、隔壁(土手)は、複数の機能膜形成領域同士を隔てる構造物(凸部)であれば特に限定されるものではない。また、上記形態におけるインク溶媒としては、アルコール系の溶媒、例えばカルビトール系の溶媒が好適に用いられる。
上記形態において、平坦な表面粗度を有した面のインク溶媒に対する接触角は、50°以上であることが好ましく、比較的荒れた表面粗度を有した側面のインク溶媒に対する接触角は、40°以下であることが好ましい。上層側と下層側とのインク溶媒に対する接触角の差は、10°以上であることが好ましいことが分かった。
また、上記隔壁に遮光性を付与することで、隔壁を遮光部材として利用することが可能であり、例えば、液晶表示装置等で用いられるカラーフィルタ基板のブラックマトリクスとして隔壁を利用することができる。
本発明の表示装置用基板は、インク固化物により構成される機能膜が隔壁に囲まれた領域内に形成される構成との組み合わせにて、本発明の作用効果を充分に奏することが可能である。
なお、インク固化物としては、インクジェット装置により吐出可能な液状材料(インク)を乾燥固化させたものであれば特に限定されるものではない。
また、機能膜としては、着色材、導電性材料等の機能性材料を含有するものであれば特に限定されず、例えば、カラーフィルタ基板における着色層、有機エレクトロルミネセンス表示装置における発光層等が挙げられる。中でも、本発明の表示装置用基板は、カラーフィルタ基板であることが好ましく、この場合には、隔壁内の隅部等に着色層の未充填領域が発生することを抑制して絵素の周辺領域での光抜けを防止することが可能である。
発明の表示装置用基板の構成としては、上述した特徴を必須として表示装置用基板が通常有する構成要素を備えたものであればよく、その他の構成において特に限定されるものではない。例えば、カラーフィルタ基板であれば、通常では、基板上の画素毎にそれぞれ赤色、緑色及び青色の3色の着色層と、各着色層同士を隔てる隔壁とが設けられ、その上層に保護膜、対向電極、配向膜等が積層配置された基板構成を有する。
また、上記表面処理工程をフッ素系ガスを用いたプラズマ処理にて行うことで、微視的には隔壁には充分な撥インク性を付与することができる。
本発明の表示装置用基板の製造方法は、インクジェット装置を用いて隔壁内にインク材料を塗布する工程を有することが好ましい。これにより、本発明の作用効果を充分に奏することが可能である。
本発明の液晶表示装置によれば、カラーフィルタ基板の着色層、薄膜トランジスタ(TFT)アレイ基板の配線や画素電極(ITO)等を高精度に形成し、表示品位を向上させることが可能である。
また、本発明の有機エレクトロルミネセンス表示装置によれば、発光層や正孔輸送層等の有機層、配線、電極等を高精度に形成し、表示品位を向上させることが可能である。
なお、本明細書においての「インク」とは、乾燥硬化した後に、例えば光学的、電気的に機能性を有する液体を総称し、従来用いられてきた着色材料に限定されるものではない。
本発明によれば、インク溶媒に対する表面粗度が異なる領域を有する単一組成の樹脂により隔壁が形成されていることから、インクジェット法等の塗布法による機能膜の形成に際し、液状の機能膜材料が隔壁を乗り越えて混合することを防止しつつ、隔壁内の隅部に未充填領域が発生することを抑制することができる。更に、大きな工程の追加をすることなく実現できるため、生産性においても優れている。
以下に実施形態を掲げ、本発明を詳細に説明するが、本発明はここに記載した実施形態のみに限定されるものではない。
図1(a)に、本発明の表示素子用基板の1画素の断面構成を模式的に示す。図中、1が支持基板であり、2がバンク(隔壁)、3がバンク2にて囲まれた領域に形成された機能膜である。なお、図(1)では、機能膜3が形成された構成を例示したが、本発明の表示素子用基板は、図1(b)に示すように、支持基板1上にバンク2が形成されているだけの構成も含む。
支持基板1は、例えば、樹脂やガラス等からなり、表示素子用基板が透過型の液晶表示素子のカラーフィルタ基板であれば、透明基板が用いられる。
バンク2は、機能膜3と隣接する機能膜3との間を隔てるものである。バンク2は、インクが固化されることで形成される機能膜3において、隣接する他の機能膜3との間を隔てることで、各機能膜3を形成するインク同士が混ざり合うことを防ぐ機能を有する。
機能膜3は、上述したようにバンク2にて囲まれた領域に付与されたインクが固化して形成されたものである。例えば、カラーフィルタ基板における着色材を含有するインクよりなる着色部、有機エレクトロルミネセンス表示装置における発光部や正孔輸送部等の有機層、薄膜トランジスタ(TFT)アレイ基板等の配線基板における配線や画素電極等が挙げられる。中でも、本発明の表示装置用基板は、カラーフィルタ基板であることが好ましく、この場合には、隔壁内の隅部等に着色部の未充填領域が発生することを抑制して絵素の周辺領域での光抜けを防止することが可能である。
また、表示素子用基板が液晶表示素子のカラーフィルタ基板である場合や有機エレクトロルミネッセンス表示素子を構成し、機能膜3が画素を構成する場合は、上記バンク2は遮光層として機能を兼ね備えさせることが好ましい。
そして、本発明において注目すべき点は、このバンク2にある。つまり、バンク2は、単一組成の樹脂組成物層よりなる構成でありながら、その側面2aにおける表面モフォロジが、支持基板1の法線方向において異なっている。詳細にいうと、側面2aにおける支持基板1に近い下部側の表面モフォロジが、バンク2の上面2bに近い上部側の表面モフォロジよりも粗くなっている。以下、表面モフォロジの粗い領域を粗面15、平滑な領域を平滑面14と称することとする。
バンク2の側面2aの表面モフォロジをこのようにするための具体的手法については後述するが、バンク2となる凸部13(図5(d)参照)を露光・現像にて出現させる工程において、凸部13の側面13aに生じる現像による表面荒れを保持する。そして、その後の焼成にて、現像による影響を受けていない(或いは影響が小さい)平滑な表面モフォロジを有する凸部13の上面13bの角部分13cを、上記荒れた側面13aへと垂れ下がらせる。これにて、凸部13の側面13aの荒れを保持した部分が粗面15となり、凸部13の上面13bが垂れ下がった平滑な部分が平滑面14となる。
バンク2は、このように表面モフォロジの違いを有することで、表面全体に対して同じ撥インク性付与処理を施した状態で、表面の撥インク性に違いが発生する。詳細には、処理表面モフォロジの粗い下部側の面における撥インク性が、表面モフォロジの平滑な上部側の面に比して低くなる。
そのため、バンク2で囲まれた領域に機能膜3となるインクを付与すると、図1(a)に示すように、撥インク性の低い粗面15には濡れ広がるが、撥インク性の高い平滑面14には接触することなく、平滑面14と粗面15との境界部分にインク端を保持した状態で、盛り上がるようになる。
したがって、表示素子用基板がカラーフィルタ基板であれば、粗面15における支持基板1の法線方向においての高さhを、機能膜3である着色部が光漏れを発生しない厚み(高さ)を有するように設定することで、着色部からの光漏れを回避することができる。実験的には、上記高さhを0.5μm以上とすることで、光漏れのない良好なカラーフィルタ基板を得ることができることを確認している。
また、バンク2における粗面15及び平滑面14の各表面モフォロジを、表面粗さRaで表現すれば、粗面15の表面粗さRa1と平滑面14の表面粗さRa2として、Ra1>Ra2となる。
バンク2においては、平滑面14と粗面15との境界部分にインク端を保持するために、撥インク性の高い平滑面14におけるインク溶媒に対する接触角が50°以上、撥インク性の低い粗面15におけるインク溶媒に対する接触角が40°以下であることが好ましい。そして、平滑面14と粗面15それぞれの接触角にもよるが、両面における接触角の差としては、10°以上あることが好ましい。
バンク2に遮光性を持たせる場合は、カーボンブラックを含有する樹脂材料を用いればよい。但し、樹脂材料中に、カーボンブラック様の微粒子が含有されている場合、その含有量によっては平滑面14となるべき面の表面モフォロジが、現像にて荒らされる粗面15のものと変わらないものがあり、撥インク性の違いがでなくなる。実験的には、光学濃度3.3以上のブラックマトリクス材料では、平滑面14となるべき上面の表面モフォロジが、粗面15の表面モフォロジと同程度となることを確認している。
図2に、本発明の表示素子用基板の一実施形態であるカラーフィルタ基板21の一例の断面を模式的に示す。図中、10は透明基板(支持基板)、16はバンクを兼ねたブラックマトリクス(隔壁)、19は画素である着色部(機能膜)、20は必要に応じて形成される保護層である。このようなカラーフィルタ基板21を用いて液晶表示素子を構成する場合には、着色部19上或いは、保護層20を形成したさらにその上に、液晶を駆動するためのITO(インジウム・チン・オキサイド)等の透明導電材からなる透明導電膜が形成される。
本発明の表示素子用基板の構成を用いたカラーフィルタ基板においては、図2に示すように、ブラックマトリクス16の側面の最上部まで着色部19が形成されることはないので、着色部の表面側に凹凸が生じやすい。そのため、上記した保護層20で平坦化するか、或いは別途平坦化層を設けることが好ましい。
図3に、図2のカラーフィルタ基板21を用いて構成された、本発明の液晶表示素子の一実施形態の断面模式図を示す。図中、22は共通電極(透明導電膜)、23は配向膜、24は液晶、25は支持基板、26は画素電極、27は配向膜である。
本発明の液晶表示素子の構造については、少なくとも一方が透明であり、対向面に電極が形成された一対の基板間に、液晶層が充填された構成であって、カラーフィルタを有する側の基板が、樹脂組成物からなるバンク(隔壁)にて囲まれた領域内に着色材を含むインクが充填されてなる構成であれば、特に制限はなく、その構造は公知のものを採用することができ、また本発明の主旨を逸脱しない限りにおいて各種の改変を加えることができる。
次に、図4に、本発明の表示素子用基板の他の実施形態である、有機エレクトロルミネッセンス表示素子(以下、「有機EL表示素子」と記す)の断面模式図を示す。この有機EL表示素子は、ボトムエミッション型である。図中、31はガラス基板(支持基板)であり、32は画素電極、33はバンク(隔壁)、34は正孔輸送層、35は発光層(機能膜)、36は上部電極(陰極)、37は封止ガラスである。この図では、簡略化のために一つの画素領域のみを示している。
ガラス基板31上には、ITOからなる画素電極32とその周囲に隔壁として機能するバンク33とが形成されている。バンク33により囲まれた開口部内の画素電極32上には、正孔輸送層34、発光層35、および上部電極(陰極)36が順に積層され、これらは封止ガラス37により封止されている。ガラス基板31上には、図示してはいないが、TFT、配線膜及び絶縁膜等が多層に積層されて駆動基板を構成しており、上部電極(陰極)36及び発光層35毎に配置した画素電極32間に発光層単位で電圧を印加可能に構成されている。なお、駆動基板は公知の薄膜プロセスによって製造される。
本発明の有機EL表示素子の構造についても、少なくとも一方が透明または半透明である一対の陽極及び陰極からなる電極間に、樹脂組成物からなるバンク(隔壁)にて囲まれた領域内に少なくとも発光材料を充填されてなる構成であれば、特に制限はなく、その構造は公知のものを採用することができ、また本発明の主旨を逸脱しない限りにおいて各種の改変を加えることができる。
以下に、図5を参照して本発明の表示素子用基板の製造方法について説明する。図5(a)〜(i)は本発明の表示素子用基板の製造方法を模式的に示す工程図である。以下に各工程について説明する。図中、1は支持基板、2はバンク、3は機能膜、11は樹脂組成物層、13は凸部、12はフォトマスク、18はインク供給手段、17はインクである。
まず、支持基板1上に、バンク2を形成するための樹脂組成物層11を形成する(図5(a)参照)。ここで、樹脂組成物層11を形成する樹脂としては、光硬化性を少なくとも有しており、より好ましくは、光硬化性と熱硬化性の両方を有する樹脂材料を使用する。樹脂組成物層11の形成方法としては、スピンコート法にて液状の樹脂を塗布する方法や、ラミネート法を用いてフィルム状に加工された樹脂を支持基板上に転写する方法など、種々の方法を用いることができる。
続いて、バンク2のパターンに対応する開口部を備えたフォトマスク12を用いて、樹脂組成物層11を、樹脂組成物層11側(表側)から露光し(第1の露光工程、図5(b)参照)、現像を行う(図5(c)参照)。
樹脂組成物層11は光透過性が低いために、樹脂組成物層11の表面から膜厚方向に進むにつれて、到達光量が減少し、光重合強度が小さくなる。このため、現像により、光の未照射部を取り除いたバンク2となる凸部13の形状は、図5(c)に示すように、逆台形の形状になる。
また、凸部13は、図5(d)に拡大して示すように、その上面13bは十分な光重合により現像液耐性が得られている。これに対し、側面13aの光集合度合いは上面13bほどには十分でなく、支持基板1側に近づくほど、光重合が比較的進んでいない状態となる。したがって、側面13aの表面モフォロジは、現像液耐性に劣るため、上面13bほどの平滑な表面モフォロジを有することができず、荒れた表面を呈することとなる。
次に、凸部13を焼成する(図5(f)参照)。これにて、凸部13がバンク2となる。図5(g)に拡大して示すように、凸部13は焼成により熱重合が進み、収縮することで、図5(d)に示す上面13bの角の一部13c(○で囲った部分)が、その荒れた表面モフォロジを保ちながら側面13aに垂れ下がり、バンク2の側面2aを形成する。このように作製したバンク2は、側面2aの表面粗さが上面2bの表面粗さよりも大きい、2種の表面粗さを有した構造となっている。
そして、ここで、より好ましくは、図5(d)に示す、現像工程で得られた凸部13の表面状態を維持するために、現像工程と焼成工程との間に、ポスト露光(第2の露光工程)を実施することである(図5(e)参照)。また、このとき、凸部13と支持基板1との密着性を高めるために、凸部13の表面側からだけでなく、支持基板1側からも露光することが好ましい。このようなポスト露光を行うことで、焼成工程のみを実施するよりも、より顕著に現像後の凸部13における表面モフォロジを保持することができる。
次いで、図示してはないが、バンク2に対し撥インク性を付与する処理を行う。これにより、同一の撥インク性処理を施したにもかかわらず、バンク2の側面2aにおける撥インク性は、表面モフォロジの違いにより、平滑面14の上部側が粗面15の下部側より高くなる。撥インク性を付与する処理としては、例えば、プラズマ処理装置による、フッ素系ガスを用いたプラズマ処理をあげることができる。プラズマ処理に使用するフッ素系ガスとしては、CF、SF、CHF、C等が好適に用いられる。
その後、インクジェット装置等のインク供給手段18を用いて、バンク2にて囲まれた領域内にインク17を供給し(図5(h)参照)、インク17を固化させることで機能膜3が形成される(図5(i)参照)。
以上述べたように、本発明による表示素子用基板及びその製造方法では、インク溶媒に対する表面粗度が異なる領域を有する単一組成の樹脂により隔壁が形成されていることから、インクジェット法等の塗布法による機能膜の形成に際し、液状の機能膜材料が隔壁を乗り越えて混合することを防止しつつ、隔壁内の隅部に未充填領域が発生することを抑制することができる。更に、大きな工程の追加をすることなく実現できるため、生産性においても優れている。
以下、本発明の実施例を挙げて本発明をより詳しく説明する。
ここでは、一実施例として、カラーフィルタ(CF)基板の製造例を説明する。なお、製造工程の説明においては、先の図5(a)〜(i)を流用する。
本実施例では、フィルムタイプの感光性/遮光性樹脂を用いてバンク2として遮光層であるブラックマトリクス(以下、BM)16を形成する。まず、支持基板1としてのガラス基板10上に密着性を上げるためのシランカップリング剤を塗布し、略200℃でベークを行った。続いて、UV(紫外)硬化性及び熱硬化性の両特性を有し、かつ遮光性を有する樹脂フィルム(膜厚:略1500〜2000nm)を100℃前後に昇温しながらラミネートし、樹脂組成物層11をガラス基板10上に転写した(図5(a))。続いて、所望のBMパターンに対応する開口部を備えたフォトマスク12を用いて、波長365nmの光を含むUV光を樹脂組成物層11側(表側)から略70mJ/cm2(検出波長:365nm)照射し(図5(b))、現像を行った(図5(c))。
上述したように、樹脂組成物層11表面から膜厚方向に進むにつれて、到達光量が減少し、光重合強度が小さくなり、光の未照射部を取り除いた凸部13は、図5(c)に示すように、逆台形の形状になっていた。また、この凸部13は図5(d)に示す拡大図の様に、十分な光重合により現像液耐性が得られている上面13bと比較的光重合の進んでいない側面13aの2種の表面状態を有している。
ここで現像により得られた表面状態を維持するため、樹脂組成物層11側から及び密着性をより強固にするためにガラス基板10側の両側から150mWの水銀ランプを用い、各々500mJのUV光を照射(ポスト露光)し(図5(e))、その後、220℃で1時間のベークを行うことにより、BMパターン形成基板(表示素子用基板)を得た(図5(f))。
図5(f)に示したBM16では焼成により熱重合が進み、収縮することで、図5(e)で示した上面13bの一部13cがその表面粗度を保ちながら、側面13aと共に側面16aを形成している(図5(g)参照)。
図6に、このように作製したBMパターン形成基板におけるBM16のSEM像を示す。BM16は、上面16bの表面粗度<側面16aの表面粗度の関係を満たす2種の表面粗度を有した構造となっている。
次に、BM16表面全体に撥インク性を付与するために、上記BMパターン形成基板に対し、真空排気系のドライエッチング装置を用いてフッ素プラズマ処理(CF4/He=150〜300sccm/0〜500sccm、50〜150mTorr、200〜300W、60〜120sec、温度40℃)を行った。
こうして得たBMパターン形成基板におけるBM11表面の撥インク性(接触角の大きさ)を調べるために、上記BMパターン形成基板のBM16と同等の表面モフォロジ(表面状態)を有したテスト基板を用いて、上記と同様にフッ素プラズマ処理を施し、接触角試験を行った。
上述のBM形成方法では、比較的フラットな表面状態であるBM16の上面16b及びその側面16aにおける上部では接触角の測定ができたが、荒れた(ラフな)表面状態を有したBMの側面16aの下部側領域では接触角の測定ができなかった。そのため、ラフな表面を有した接触角測定用サンプルは、フォトマスク12を用いた露光を行わず、ガラス基板10側から光照射を行い、その後、図5(c)と同様に現像を施した後、図5(e)と同様に両面から形状維持のための光照射、図5(f)の焼成を行った。この結果、図5(g)で示した、荒れた(ラフな)表面状態を有したBMの側面16aの下部側領域の表面状態を反映した膜面が得られ、この基板を用いて接触角の測定を行った。
その試験結果を表1に示す。なお、接触角の測定は、フッ素プラズマ処理を15秒行った状態のBM16及び120秒行った状態のBM16のそれぞれに対して行った。また、図7(a)(b)に、接触角の測定方法を示す。
表1より、表面の荒れたバンク材(表面粗さ:大)では、比較的表面の平坦なバンク材(表面粗さ:小)に比べ、接触角が小さい(撥インク性が小さい)ことが分かった。つまりフッ素プラズマ処理によって表面に付与される撥インク性が小さくなることが分かった。さらに、プラズマ処理時間が長くなると、比較的表面が平坦であったバンクに対する接触角も低下し、これはプラズマの照射によりバンク表面が荒らされた結果、表面積が大きくなり接触角が低下したものと推察できる。この結果より、本件で見出したバンク表面粗度の違いによって異なる撥インク性が得られることが証明される。
上述のようにして得たBMパターン形成基板(BM16表面にフッ素プラズマ処理を施したBMパターン形成基板)に対し、インクジェット装置を用いて、BM16間の画素領域にインク17を塗布した(図5(h)参照)。
このとき、BM16上部の平滑面14で発現される強い撥インク性により、インク17がBM16を乗り越えて隣の画素領域のインク17と混色することを防止することができた。また、BM16下部側の粗面15で発現される撥インク性は若干弱いことから、BM16の隅部におけるインク17の未充填領域の発生を抑制することができた。インク17の着色後、乾燥や焼成等を経て、CF基板を完成させた(図5(i))。これにより、混色不良及び絵素領域の隅部からの光抜けが抑制された高表示品位のCF基板を得ることができた。
以上のように、本実施例では、CF基板におけるBM(バンク)16の形成に当たり、光及び熱のいずれによっても硬化可能な遮光性樹脂材料を用い、BM膜厚、露光条件、焼成条件等を制御しつつ光重合と熱重合とを併用することで、BM16を構成する樹脂の重量平均重合度が、上層>下層の2層構造のBM16を形成した。
これにより、続くフッ素系のガスを用いたプラズマ処理により、BM16のインク17に対する接触角が、上層>下層となり、BM16の側面16aにおけるインク17のハジキ・充填抜けを充分に低減することができた。その結果、BM16近傍の着色部19の膜厚が大きくなり、光抜けが抑制された高色純度のCF基板を作製することができた。
また、上記と同様の手順にて、BM16の高さが異なる2種のBMパターン形成基板を作成し、これにおいて、着色部19(機能膜3)となるインク17の供給量を変化させ、インク17の上面位置を調べた。その結果を図8(a)(b)に示す。
図8(a)(b)に示すように、BM16における粗面15の支持基板1の法線方向においての高さhが高くなるほど、インク17のバンク2近傍の厚み(高さ)が厚くなった。これより、粗面15の高さhを、所望する着色部19(機能膜3)の高さに合わせて決めることで、着色部19の厚みを所望の値に設定できることがわかる。
また、付与するインク量を増加させた場合、平滑面14と粗面15との境界部分にインク端は保持され、中央部の液面がインク量の増加に伴って上昇し、隣接する画素領域との混色が起こり難いことを確認できた。
最後に、本発明の表示素子用基板の製造方法に適したバンク2の樹脂材料にいて考察すべく、BM16を形成する樹脂材料を種々変更して樹脂組成物層11を形成し、その表面(上面)の表面粗さRaと、上記と同様のプラズマ処理にて撥インク性を付与した場合の、接触角を測定して調べた。これは、現像にて如何に荒れた表面モフォロジの粗面15を形成できたとしても、平滑面14となるべき樹脂組成物層11上面の表面モフォロジが平滑性を有していない場合、本発明の表示素子用基板とはなり得ないためである。
その結果を表3に示す。なお、ここでは、光学濃度にて、樹脂材料中に分散されているカーボンブラック量を表している。濃度値が高いほど分散量は多い。
表2よりわかるように、カーボンブラックの分散量が増加するほどに、BM16の表面粗さRaが大きくなる。また、光学濃度4.1以上では、表面粗さRaが飽和していることがわかる。さらに、光学濃度3.3の樹脂材料であっても、プラズマ処理時間によらず、高い撥インク性を得ることができないこともわかる。
以上のことから、本発明の表示素子用基板の製造方法にて、本発明の表示素子用基板を得るには、カーボンブラック様の微粒子の分散量が関係することは明確であり、現像によって荒れた粗面15よりも平滑な面をもともと樹脂組成物層11の上面において呈するような樹脂材料を選択する必要があると言える。
液晶表示素子や有機エレクトロルミネッセンス表示素子等のフラットパネル表示装置の製造に適用できる。
(a)(b)共に、本発明の表示素子用基板の1画素の断面構成を模式的に示す図面である。 本発明の表示素子用基板の一実施形態であるカラーフィルタ基板の一例の断面を模式的に示す図面である。 図2のカラーフィルタ基板を用いて構成された、本発明の液晶表示素子の一実施形態の断面を模式的に示す図面である。 本発明の表示素子用基板の他の実施形態である、有機エレクトロルミネッセンス表示素子の断面を模式的に示す図面である。 (a)〜(i)は本発明の表示素子用基板の製造方法を模式的に示す工程図である。 本発明の一実施例を示すもので、作製したBMパターン形成基板におけるBMのSEM像を示す図面である。 (a)(b)供に、接触角の測定方法を示す図面である。 (a)(b)供に、本発明の他の実施例を示すもので、バンクの高さとインク供給量との関係を調べた結果を示す図面である。
符号の説明
1 支持基板
2 バンク(隔壁)
2a バンク側面
2b バンク上面
3 機能膜
10 ガラス基板
11 樹脂組成物層
12 フォトマスク
13 バンクとなる凸部
14 平滑面
15 粗面
16 ブラックマトリクス(遮光層)
19 着色部
35 発光層

Claims (16)

  1. 支持基板上に樹脂組成物よりなる隔壁が形成された表示素子用基板であって、
    前記隔壁は、単一組成の樹脂組成物層よりなると共に、該隔壁の側面における表面モフォロジが、前記支持基板に近い下部側において上面に近い上部側よりも粗く、表面全体に対して同一の撥インク性付与処理が施された状態で、前記下部側の撥インク性が前記上部側の撥インク性よりも高いことを特徴とする表示素子用基板。
  2. 撥インク性が高い前記下部側のインク溶媒に対する接触角が50°以上であり、
    撥インク性が低い前記上部側のインク溶媒に対する接触角が40°以下であることを特徴とする請求項1に記載の表示素子用基板。
  3. 前記隔壁が、遮光層であることを特徴とする請求項1に記載の表示素子用基板。
  4. 前記隔壁が、カーボンブラックを含有する遮光層であることを特徴とする請求項3に記載の表示素子用基板。
  5. 前記隔壁で囲まれた領域に機能膜が形成され、
    前記機能膜が着色剤を含有するインクで形成された着色部であり、
    カラーフィルタ基板であることを特徴とする請求項1に記載の表示素子用基板。
  6. 前記下部側の表面粗度の粗い部分における前記支持基板の法線方向においての寸法が0.5μm以上あることを特徴とする請求項5に記載の表示素子用基板。
  7. 前記請求項5に記載の表示素子用基板を備えることを特徴とする液晶表示素子。
  8. 前記隔壁で囲まれた領域に機能膜が形成され、
    前記機能膜が発光層であり、
    有機エレクトロルミネッセンス表示素子に用いられることを特徴とする請求項1に記載の表示素子用基板。
  9. 前記請求項8に記載の表示素子用基板を備えることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス表示素子。
  10. 請求項1に記載の表示素子用基板の製造方法であって、
    前記支持基板上に前記隔壁となる樹脂組成物層を形成する樹脂層形成工程と、
    前記樹脂組成物層の表面側にマスクを配置して該表面側より前記樹脂組成物層を露光する第1の露光工程と、
    露光された前記樹脂組成物層を現像して前記隔壁を出現させる現像工程と、
    現像にて出現した前記隔壁を焼成する焼成工程と、
    焼成後に、前記隔壁表面に撥インク性を付与する撥インク性付与工程とを有することを特徴とする表示素子用基板の製造方法。
  11. 前記現像工程と前記焼成工程との間に、
    現像にて出現した前記隔壁を前記支持基板の両面側より露光する第2の露光工程を有することを特徴とする請求項10に記載の表示素子用基板の製造方法。
  12. 前記樹脂層形成工程において、光硬化性及び熱硬化性を有する樹脂材料を用いて樹脂組成物層を形成することを特徴とする請求項10又は11に記載の表示素子用基板の製造方法。
  13. 前記撥インク付与工程において、フッ素系ガスを用いたプラズマ処理にて撥インク性を付与することを特徴とする請求項10又は11に記載の表示素子用基板の製造方法。
  14. 撥インク性付与後に、前記隔壁にて囲まれた領域にインクを付与して機能膜を形成する機能膜形成工程を有し、
    該機能膜形成工程において、インクジェット装置を用いて隔壁に囲まれた領域内にインクを付与することを特徴とする請求項10又は11に記載の表示素子用基板の製造方法。
  15. 撥インク性付与後に、前記隔壁にて囲まれた領域にインクを付与して機能膜を形成する機能膜形成工程を有し、
    前記インクが着色材を含有し、機能膜が着色部であるカラーフィルタ基板を製造することを特徴とする請求項10に記載の表示素子用基板の製造方法。
  16. 撥インク性付与後に、前記隔壁にて囲まれた領域にインクを付与して機能膜を形成する機能膜形成工程を有し、
    前記機能膜が発光層である有機エレクトロルミネッセンス表示素子を製造することを特徴とする請求項10に記載の表示素子用基板の製造方法。
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