JP2012097963A - ヒートポンプ及びその制御方法 - Google Patents

ヒートポンプ及びその制御方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2012097963A
JP2012097963A JP2010246050A JP2010246050A JP2012097963A JP 2012097963 A JP2012097963 A JP 2012097963A JP 2010246050 A JP2010246050 A JP 2010246050A JP 2010246050 A JP2010246050 A JP 2010246050A JP 2012097963 A JP2012097963 A JP 2012097963A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
compressor
heat medium
heat
temperature
evaporator
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2010246050A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5672977B2 (ja
Inventor
Masasuke Nakajima
雅祐 中島
Kazuo Miyoshi
一雄 三好
Atsushi Hirata
淳 平田
Hisakazu Onizuka
久和 鬼塚
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
IHI Corp
Original Assignee
IHI Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by IHI Corp filed Critical IHI Corp
Priority to JP2010246050A priority Critical patent/JP5672977B2/ja
Publication of JP2012097963A publication Critical patent/JP2012097963A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5672977B2 publication Critical patent/JP5672977B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Central Heating Systems (AREA)
  • Heat-Pump Type And Storage Water Heaters (AREA)

Abstract

【課題】運転開始時に定格運転に到達するまでの時間を短縮でき、圧縮機に液相の熱媒体が供給されることを防止可能なヒートポンプ及びその制御方法を提供する。
【解決手段】運転開始時に、圧縮機バイパスライン12に設けられた圧縮機バイパス弁13を開放し、蒸発器2と熱媒体用加熱手段23の両方または一方により加熱した熱媒体を循環させて装置全体の予熱を行うと共に、圧縮機用加熱手段21により圧縮機3を加熱し、圧縮機3近傍の配管温度を計測する圧縮機用温度計22の検出温度が閾値以上となり、かつ、凝縮器4の下流側の熱媒体の温度を計測する熱媒体用温度計24の検出温度が閾値以上となったときに、圧縮機バイパス弁13を閉じ、圧縮機3の運転を開始させる運転開始時制御部17を有する制御器15を備えた。
【選択図】図1

Description

本発明は、蒸発器に供給される高温熱源の温度が環境温度よりも高いヒートポンプ及びその制御方法に係り、特に、運転開始時に定格運転に到達するまでの時間を短縮可能なヒートポンプ及びその制御方法に関するものである。
ヒートポンプとは、凝縮器、圧縮機、蒸発器、膨張弁を基幹部品とした閉ループと、閉ループ内に充填された熱媒体(熱媒)から構成される熱移動機器である。
一般的に認知されているヒートポンプとしては、家庭用冷蔵庫、家庭用エアコンなどがある。なお、ヒートポンプという名称は、家庭用エアコンの冷房モードのように大気の高温熱源から室内の低温空気を生む冷却機器と、暖房モードのように大気の低温熱源から室内の高温空気を生む加熱機器の両方の意味を含有しているが、本明細書では、ヒートポンプを加熱機器としてのみ扱う。
ヒートポンプでは、まず、蒸発器で高温熱源と熱交換(吸熱)を行い熱媒体を昇温し、熱媒体を蒸発させる。蒸発器にて蒸発した熱媒体は、圧縮機において圧縮され、昇温・昇圧される。その後、凝縮器において低温熱源と熱交換(放熱)を行い熱媒体を高圧のまま降温し、熱媒体を凝縮する。このとき、熱媒体の放熱により低温熱源に用いる媒体が加熱されるが、この凝縮器における放熱量は、蒸発器における吸熱量よりも大きくなる。凝縮器にて凝縮した熱媒体は、膨脹弁において膨脹(降圧)され、蒸発器に戻る。
なお、ヒートポンプでは、蒸発器にて蒸発して気相となった熱媒体を圧縮機を介して凝縮器に供給し、凝縮器にて凝縮して液相となった熱媒体を膨脹弁を介して蒸発器に供給するが、熱媒体の循環をスムーズとするには、液相のときに下方(重力方向)に、気相のときに上方(重力方向と反対方向)に熱媒体を移動させるように構成することが好ましい。そのため、ヒートポンプでは、凝縮器を蒸発器よりも上方に配置することが一般的である。
ヒートポンプにおいて、運転を停止する場合(凝縮器で放熱の必要性がない場合)には、膨脹弁を閉め、圧縮機の運転を停止することで熱媒体の循環(移動)を止めるのが一般的である。これは、膨脹弁を開放したままだと、運転停止中に凝縮器にて凝縮して液相となった熱媒体が下方の蒸発器に溜まっていき、蒸発器における液位(蒸発器内に存在する液相の熱媒体の液面の位置)が高く、つまり蒸発器における液相の熱媒体の保液量が多くなってしまい、この状態で通常運転を再開すると、液相の状態(ミスト状)の熱媒体が圧縮機に供給されて不具合が発生するおそれがあるためである。
また、一般的なヒートポンプにおいては、運転開始時には、膨張弁を所定の開度で開放し圧縮機の運転を開始する。すると、熱媒体がループ内を循環しているうちに徐々に加熱され、装置全体が徐々に加熱されて定格運転に到達する。
なお、この出願の発明に関連する先行技術文献情報としては、次のものがある。
特開2009−58147号公報 特開2009−85044号公報 特開2007−170765号公報 特開平9−152209号公報 特開平9−152208号公報
ところで、家庭用エアコンの暖房モードにおいては、蒸発器での高温熱源が環境温度(大気温度)となっているが、これに対して、例えば、蒸気の再加熱に用いられる産業用のヒートポンプでは、環境温度よりも高温の蒸気(例えば、100〜150℃の低温蒸気)を高温熱源として蒸発器に供給し、凝縮器にて低温蒸気を再加熱して高温蒸気(例えば150〜180℃の高温蒸気)とするものがある。
しかしながら、蒸発器に供給される高温熱源の温度が環境温度よりも高いヒートポンプ(以下、高温ヒートポンプと呼称する)においては、以下のような問題があった。
上述のように、ヒートポンプでは、運転停止時に膨脹弁を閉じ、圧縮機を停止して熱媒体の循環を完全に停止させるが、運転停止中に熱媒体の熱が放熱(大気への放熱)され、系全体(ヒートポンプ全体)が環境温度に近い温度まで冷却される。なお、運転停止中に蒸発器に高温熱源が供給され続けている場合には、蒸発器周辺の温度は環境温度よりも高く維持されるが、蒸発器から離れた部分(例えば凝縮器周辺)では、蒸発器からの伝熱は多少あるものの、環境温度に近い温度まで冷却される。
家庭用エアコンの暖房モードなどで用いられる一般的なヒートポンプでは、熱媒体として蒸発温度(沸点)が環境温度以下(例えば20℃以下)のものを用い、蒸発器を環境温度で作動させているため、系全体(ヒートポンプ全体)が環境温度に近い温度まで冷却されたとしても、圧縮機までの配管類や圧縮機内で熱媒体が凝縮してしまうことはない。よって、運転停止の状態からすぐに圧縮機の運転を開始しても、圧縮機に液相の熱媒体が供給されて圧縮機に不具合が発生してしまうおそれがない。よって、運転開始時には、圧縮機を運転させながら熱媒体を徐々に加熱し、装置全体を徐々に加熱して定格運転に到達させることができる。
しかし、高温ヒートポンプでは、蒸発器凝縮器温度ともに環境温度より高く、熱媒体として蒸発温度が高いもの(例えば蒸発温度が100℃以上のもの)を用いる必要がある。よって、系全体(ヒートポンプ全体)が環境温度に近い温度まで冷却された状態で圧縮機の運転を開始すると、圧縮機直前に気液分離器を設置したとしても、熱媒体が気液分離器から圧縮機までの配管類や圧縮機内で凝縮してしまい、圧縮機に液相の熱媒体が供給されてしまう可能性がある。圧縮機に液相の熱媒体が供給されると、圧縮機のタイプによっては、深刻な影響を受け不具合が発生する場合がある。
特許文献1では、圧縮機に接続された蒸気供給管を予熱することで、圧縮機に作動媒体が導入される際に凝縮して液滴となることを抑制したヒートポンプシステムが提案されている。
しかし、特許文献1では、蒸気供給管のみを予熱しているため、蒸気供給管よりも熱容量が大きい圧縮機が十分に予熱されず、圧縮機内で熱媒体が凝縮してしまう可能性があり、結果的に、圧縮機に液相の熱媒体が供給されて不具合が発生してしまうおそれがある。
また、特許文献1を高温ヒートポンプに適用した場合であっても、圧縮機を運転させながら熱媒体を徐々に加熱し、装置全体を徐々に加熱して定格運転に到達させる方法では、運転開始時に定格運転に到達するまでの時間が非常に長くなってしまうというという問題がある。
具体的には、例えば、運転開始時に、圧縮機近傍の配管を十分に予熱し、予熱終了後に圧縮機の運転を開始し、圧縮機を運転させながら熱媒体を徐々に加熱し、装置全体を徐々に加熱して定格運転に到達させる方法が考えられるが、この方法では、圧縮機の運転開始時には圧縮機以外のヒートポンプの各構成要素はほぼ環境温度であり、熱媒体の温度もほぼ環境温度である。上述のように、高温ヒートポンプでは熱媒体の蒸発温度は例えば100℃以上と高いので、このような状況では蒸発器で蒸発する熱媒体の量は非常に少なく、圧縮機の運転を開始しても熱媒体の循環流量がなかなか増加せず、また熱媒体は循環している間にヒートポンプの圧縮機以外の各構成要素にて冷却されることになるため、熱媒体の加熱に非常に時間がかかる。高温ヒートポンプでは、運転時の系全体(ヒートポンプ全体)の平均温度が例えば150℃以上と環境温度と比較して高温であるから、定格運転に到達するまでに極端に時間がかかることとなり、現実的ではない。
そこで、本発明の目的は、上記課題を解決し、蒸発器に供給される高温熱源の温度が環境温度よりも高いヒートポンプにおいて、運転開始時に定格運転に到達するまでの時間を短縮でき、かつ、圧縮機に液相の熱媒体が供給されることによる不具合の発生を防止可能なヒートポンプ及びその制御方法を提供することにある。
本発明は上記目的を達成するために創案されたものであり、熱媒体を高温熱源と熱交換させ前記熱媒体を蒸発させる蒸発器と、該蒸発器で蒸発させた前記熱媒体を圧縮する圧縮機と、該圧縮機で圧縮された前記熱媒体を低温熱源と熱交換させ前記熱媒体を凝縮させる凝縮器と、該凝縮器で凝縮させた前記熱媒体を膨張させて前記蒸発器に供給する膨張弁と、前記蒸発器と前記圧縮機と前記凝縮器と前記膨張弁とを順次ループ状に接続する熱媒体循環ラインと、を備え、前記蒸発器に供給される前記高温熱源の温度が環境温度よりも高いヒートポンプにおいて、前記熱媒体循環ラインに前記圧縮機をバイパスするように設けられた圧縮機バイパスラインと、該圧縮機バイパスラインに設けられた圧縮機バイパス弁と、前記圧縮機を加熱する圧縮機用加熱手段と、前記圧縮機近傍の前記熱媒体循環ラインの配管温度を計測する圧縮機用温度計と、前記熱媒体を加熱する熱媒体用加熱手段と、前記凝縮器の下流側の前記熱媒体の温度を計測する熱媒体用温度計と、前記圧縮機と前記膨脹弁と前記圧縮機バイパス弁とを制御する制御器とを備え、前記制御器は、運転開始時に、前記圧縮機バイパス弁を開放し、前記蒸発器と前記熱媒体用加熱手段の両方または一方により加熱した前記熱媒体を循環させて装置全体の予熱を行うと共に、前記圧縮機用加熱手段により前記圧縮機を加熱し、前記圧縮機用温度計の検出温度が予め設定した閾値以上となり、かつ、前記熱媒体用温度計の検出温度が予め設定した閾値以上となったときに、前記圧縮機バイパス弁を閉じ、前記圧縮機の運転を開始させる運転開始時制御部を有するヒートポンプである。
前記凝縮器は、前記蒸発器よりも上方に配置され、前記運転開始時制御部は、運転開始時に、前記圧縮機バイパス弁を開放し、前記熱媒体を前記蒸発器にて蒸発させて上方の前記凝縮器に供給すると共に、その蒸発した前記熱媒体を前記凝縮器にて凝縮させて下方の前記蒸発器に戻す自然循環を発生させてもよい。
前記熱媒体循環ラインの一部をバイパスするように設けられたポンプ用バイパスラインと、前記ポンプ用バイパスラインに設けられた循環ポンプと、前記ポンプ用バイパスラインでバイパスした前記熱媒体循環ラインに設けられたポンプ用バイパス弁と、をさらに備え、前記運転開始時制御部は、運転開始時に、前記圧縮機バイパス弁を開放し、前記膨張弁を開放すると共に、前記ポンプ用バイパス弁を閉じ、前記循環ポンプの運転を開始させて前記熱媒体を強制循環させてもよい。
前記運転開始時制御部は、前記圧縮機用温度計の検出温度が予め設定した閾値以上となり、かつ、前記熱媒体用温度計の検出温度が予め設定した閾値以上となったときに、前記圧縮機バイパス弁と前記膨脹弁の開度を調整して前記蒸発器の液位が所定の液位となるように制御した後、前記圧縮機の運転を開始させると共に、前記圧縮機バイパス弁を閉じてもよい。
前記蒸発器に供給される前記高温熱源の温度を計測する高温熱源用温度計をさらに備え、前記運転開始時制御部は、運転開始時に、前記高温熱源用温度計で検出した前記高温熱源の温度が所定温度未満であるとき、前記熱媒体用加熱手段により前記熱媒体を加熱してもよい。
また、本発明は、熱媒体を高温熱源と熱交換させ前記熱媒体を蒸発させる蒸発器と、該蒸発器で蒸発させた前記熱媒体を圧縮する圧縮機と、該圧縮機で圧縮された前記熱媒体を低温熱源と熱交換させ前記熱媒体を凝縮させる凝縮器と、該凝縮器で凝縮させた前記熱媒体を膨張させて前記蒸発器に供給する膨張弁と、前記蒸発器と前記圧縮機と前記凝縮器と前記膨張弁とを順次ループ状に接続する熱媒体循環ラインと、を備え、前記蒸発器に供給される前記高温熱源の温度が環境温度よりも高いヒートポンプの制御方法において、前記熱媒体循環ラインに前記圧縮機をバイパスするように圧縮機バイパスラインを設けると共に、該圧縮機バイパスラインに圧縮機バイパス弁を設け、前記圧縮機を加熱する圧縮機用加熱手段と、前記圧縮機近傍の前記熱媒体循環ラインの配管温度を計測する圧縮機用温度計と、前記熱媒体を加熱する熱媒体用加熱手段と、前記凝縮器の下流側の前記熱媒体の温度を計測する熱媒体用温度計とを設け、運転開始時に、前記圧縮機バイパス弁を開放し、前記蒸発器と前記熱媒体用加熱手段の両方または一方により加熱した前記熱媒体を循環させて装置全体の予熱を行うと共に、前記圧縮機用加熱手段により前記圧縮機を加熱し、前記圧縮機用温度計の検出温度が予め設定した閾値以上となり、かつ、前記熱媒体用温度計の検出温度が予め設定した閾値以上となったときに、前記圧縮機バイパス弁を閉じ、前記圧縮機の運転を開始させるヒートポンプの制御方法である。
本発明によれば、運転開始時に定格運転に到達するまでの時間を短縮でき、かつ、圧縮機に液相の熱媒体が供給されることによる不具合の発生を防止できる。
本発明の一実施の形態に係るヒートポンプの概略構成図である。 図1のヒートポンプの制御方法のフローチャートである。 本発明の一実施の形態に係るヒートポンプの概略構成図である。 図4のヒートポンプの制御方法のフローチャートである。
以下、本発明の好適な実施の形態を添付図面にしたがって説明する。
図1は、本実施の形態に係るヒートポンプの概略構成図である。
図1に示すように、ヒートポンプ1は、熱媒体を高温熱源と熱交換させ熱媒体を蒸発させる蒸発器2と、蒸発器2で蒸発させた熱媒体を圧縮する圧縮機3と、圧縮機3で圧縮された熱媒体を低温熱源と熱交換させ熱媒体を凝縮させる凝縮器4と、凝縮器4で凝縮させた熱媒体を膨張させて蒸発器2に供給する膨張弁5とを主に備えている。蒸発器2と圧縮機3と凝縮器4と膨張弁5とは、熱媒体循環ライン8により順次ループ状に接続されている。凝縮器4は、蒸発器2よりも上方(重力方向における上方)に配置される。
蒸発器2には、蒸発器2に高温熱源を供給する高温熱源供給ライン6が接続される。また、凝縮器4には、凝縮器4に低温熱源を供給する低温熱源供給ライン7が接続される。高温熱源供給ライン6には、蒸発器2に供給される高温熱源の温度を計測する高温熱源用温度計9が設けられる。高温熱源用温度計9は、高温熱源を蒸発器2内に導入する導入口6a近傍の高温熱源供給ライン6に設けられる。なお、本実施の形態では、蒸発器2の外部に高温熱源用温度計9を設けているが、高温熱源用温度計9は蒸発器2の内部に設けられていてもよい。
蒸発器2に供給される高温熱源の温度は、環境温度よりも高く、例えば、100〜150℃である。通常運転中の熱媒体の温度は、例えば、蒸発器2で100〜150℃、凝縮器4で150〜180℃である。ヒートポンプ1は、例えば、蒸気の再加熱等に用いられる産業用の高温ヒートポンプである。
凝縮器4と膨脹弁5との間の熱媒体循環ライン8には、凝縮器4で凝縮した液相の熱媒体を貯留する中間液溜め10が設けられる。また、蒸発器2と圧縮機3との間の熱媒体循環ライン8には、液相の熱媒体を分離して気相の熱媒体のみを圧縮機3に供給すべく、気液分離器11が設けられる。
ヒートポンプ1では、熱媒体循環ライン8に圧縮機3をバイパスするように設けられた圧縮機バイパスライン12を備えており、圧縮機バイパスライン12には、閉止兼吐出圧力調節用の圧縮機バイパス弁13が設けられる。本実施の形態では、圧縮機バイパスライン12は、その一端が気液分離器11の下部に接続され、他端が圧縮機3と凝縮器4との間の熱媒体循環ライン8に接続される。
また、ヒートポンプ1では、気液分離器11にて分離された液相の熱媒体を中間液溜め10に戻す液相戻しライン19が設けられ、その液相戻しライン19には、ストップバルブである液相戻しライン用二方弁20が設けられる。液相戻しライン19は、その一端が気液分離器11の下部(底部)に接続され、他端が凝縮器4と中間液溜め10との間の熱媒体循環ライン8に接続される。
圧縮機3には、圧縮機3を加熱する圧縮機用加熱手段21が設けられる。圧縮機用加熱手段21としては、例えば、シースヒータを用いることができる。また、圧縮機3近傍の熱媒体循環ライン8には、圧縮機3近傍の熱媒体循環ライン8の配管温度(配管の内壁温度)を計測する圧縮機用温度計22が設けられる。本実施の形態では、圧縮機3の出口近傍の熱媒体循環ライン8に、圧縮機用温度計22を設けた。なお、圧縮機用温度計22は、圧縮機3および圧縮機3近傍の配管が十分に予熱されているかを確認できる位置であればどこに設けてもよく、例えば、圧縮機3の入口近傍の熱媒体循環ライン8、あるいは圧縮機3自体に圧縮機用温度計22を設けるようにしてもよい。
蒸発器2の下部には、熱媒体を加熱する熱媒体用加熱手段23が設けられる。詳細は後述するが、本実施の形態では、熱媒体を自然循環させて装置全体の予熱を行うので、熱媒体用加熱手段23の加熱により自然循環を発生させるため、熱媒体用加熱手段23は蒸発器2に設けられることが望ましい。なお、ここでは1つの熱媒体用加熱手段23を用いる場合を説明するが、複数の熱媒体用加熱手段23を用いるようにしてもよい。この場合、複数の熱媒体用加熱手段23のうち少なくとも1つを蒸発器2に設け、他の熱媒体用加熱手段23を、液相の熱媒体が貯留される中間液溜め10や気液分離器11の下部に設けるようにすればよい。これは、気相の熱媒体を加熱する場合と比較して、液相の熱媒体を加熱する方が、効率よく熱媒体を加熱できるためである。熱媒体用加熱手段23としては、例えば、シースヒータを用いることができる。
凝縮器4の下流側の熱媒体循環ライン8には、凝縮器4の下流側の熱媒体の温度を計測する熱媒体用温度計24が設けられる。本実施の形態では、凝縮器4の下流側に設けられる中間液溜め10の入口近傍の熱媒体循環ライン8に、熱媒体用温度計24を設けた。なお、熱媒体用温度計24は、装置全体が十分に予熱されているかを確認するためのものであり、ヒートポンプ1の各構成要素のうち最も温まりにくい凝縮器4の下流側に設けられることが望ましい。
さて、本実施の形態に係るヒートポンプ1は、圧縮機3、膨脹弁5、圧縮機バイパス弁13、液相戻しライン用二方弁20等を制御する制御器15を備えている。制御器15は、制御ライン18により、圧縮機3、膨脹弁5、圧縮機バイパス弁13、液相戻しライン用二方弁20、高温熱源用温度計9、圧縮機用加熱手段21、圧縮機用温度計22、熱媒体用加熱手段23、および熱媒体用温度計24に接続されている。なお、図1では、図の複雑化を避けるため、圧縮機3、圧縮機用加熱手段21、圧縮機用温度計22、熱媒体用加熱手段23、および熱媒体用温度計24に接続される制御ラインを省略している。
制御器15は、圧縮機3を駆動・停止する圧縮機制御部16を有している。本実施の形態では、制御器15に図示しない運転スイッチと停止スイッチを設け、圧縮機3の停止中に運転スイッチがオンされたときに圧縮機制御部16が圧縮機3を駆動し、圧縮機3の運転中に停止スイッチがオンされたときに圧縮機制御部16が圧縮機3を停止するように構成した。つまり、ヒートポンプ1では、圧縮機3を運転/停止させる手段として、運転スイッチと停止スイッチを用いているが、圧縮機3を運転/停止させる手段については特に限定されるものではない。
なお、本明細書において、ヒートポンプ1の運転停止とは圧縮機3の運転を停止することを意味し、ヒートポンプ1の運転開始とは、運転停止状態から圧縮機3の運転を開始することを意味することとする。
制御器15は、運転開始時に、圧縮機バイパス弁13を開放すると共に、膨張弁5の開度を制御し、蒸発器2と熱媒体用加熱手段23の両方または一方により加熱した熱媒体を循環させて装置全体の予熱を行うと共に、圧縮機用加熱手段21により圧縮機3を加熱し、圧縮機用温度計22の検出温度が予め設定した閾値以上となり、かつ、熱媒体用温度計24の検出温度が予め設定した閾値以上となったときに、圧縮機バイパス弁13を閉じ、圧縮機3の運転を開始させる運転開始時制御部17を有している。
つまり、運転開始時制御部17は、運転スイッチがオンされたときに、蒸発器2や熱媒体用加熱手段23で加熱した熱媒体を循環させて装置全体を予熱すると共に、圧縮機用加熱手段21で圧縮機3を加熱して圧縮機3と圧縮機3近傍の配管(熱媒体循環ライン8)を予熱し、これらの予熱が十分に為された後に、圧縮機制御部16により圧縮機3の運転を開始させるものである。
圧縮機用温度計22の検出温度に対する閾値、および熱媒体用温度計24の検出温度に対する閾値は、熱媒体の蒸発温度や定格運転時における各部の温度を考慮し、適宜設定すればよい。例えば、圧縮機用温度計22の検出温度に対する閾値は、熱媒体の蒸発温度とし、熱媒体用温度計24の検出温度に対する閾値は、定格運転時における凝縮器4の下流側の熱媒体の温度よりも所定温度(例えば10℃程度)低い値とすればよい。
本実施の形態では、運転開始時制御部17は、運転開始時に、圧縮機バイパス弁13を開放すると共に、蒸発器2での熱媒体の液位が最大となるように膨脹弁5の開度を制御することで、熱媒体を蒸発器2にて蒸発させて上方の凝縮器4に供給すると共に、その蒸発した熱媒体を凝縮器4にて凝縮させて下方の蒸発器2に戻す自然循環を発生させるよう構成される。
また、蒸発器2に供給される高温熱源の温度が低いと、蒸発器2のみの加熱では熱媒体を十分に昇温できなくなり、熱媒体の自然循環を発生できなくなるおそれもあるので、運転開始時制御部17は、運転開始時に、高温熱源用温度計9で検出した高温熱源の温度が所定温度未満(例えば熱媒体の蒸発温度未満)であるとき、熱媒体用加熱手段23により熱媒体を加熱するように構成される(高温熱源が環境温度以下である場合には、熱媒体用加熱手段23のみで熱媒体を加熱することになる)。なお、ここでは、高温熱源用温度計9で検出した高温熱源の温度が所定温度未満であるときのみ、熱媒体用加熱手段23をオンにする場合を説明するが、高温熱源用温度計9で検出した高温熱源の温度に拘わらず、熱媒体用加熱手段23を常にオンに制御するようにしてもよい。
また、本実施の形態では、熱媒体を自然循環させる際には、蒸発器高さ(蒸発器2の出口の高さ)をheとすると、熱媒体の液位hlが、下式(1)
0.75he≦hl<1.0he ・・・(1)
を満たすように、運転開始時制御部17が膨脹弁5の開度を調整するようにした。
熱媒体の液位hlを蒸発器高さheの0.75倍以上とするのは、蒸発器2内部で液相と気相での単位面積当たりの熱交換量を比較した場合液相の方が大きいので、できるだけ大きな熱量を熱媒体に与えるために、熱媒体の液位hlを高くする必要があるためである。また、熱媒体の液位hlを蒸発器高さheより小さくするのは、熱媒体の液位hlが蒸発器高さhe以上になると、気相の熱媒体の循環が蒸発器2の出口の液相の熱媒体によって妨げられる可能性があるためである。
さらに、運転開始時制御部17は、圧縮機用温度計22の検出温度が予め設定した閾値以上となり、かつ、熱媒体用温度計24の検出温度が予め設定した閾値以上となったとき、すなわち、圧縮機3や圧縮機3近傍の配管を含む装置全体が十分に予熱されたと判断されたとき、圧縮機バイパス弁13と膨脹弁5の開度を調整して蒸発器2の液位が所定の液位となるように制御した後、圧縮機3の運転を開始させると共に、圧縮機バイパス弁13を閉じるようにされる。
本実施の形態では、圧縮機3の運転時の熱媒体の液位(すなわち通常運転時の熱媒体の液位)hlは、下式(2)
0.5he≦hl<0.75he ・・・(2)
を満たすようにしている。熱媒体の液位hlを蒸発器高さheの0.5倍以上とすることは一般的によく行われており、できるだけ大きな熱量を熱媒体に与えるべく、蒸発器2の半分以上が液相の熱媒体となるようにされる。また、熱媒体の液位hlを蒸発器高さheの0.75倍より小さくするのは、圧縮機3に液相のままの熱媒体が送られないようにするためである。
なお、熱媒体を自然循環させて装置全体を予熱する際においても、蒸発器2の液位が通常運転時と同じとなるよう膨脹弁5の開度を制御することも考えられるが、通常運転時の液位は低く熱媒体が蒸発しにくいため、熱媒体に自然循環を発生させるという観点からは、蒸発器2の液位は高いほうがよい。ただし、液位が蒸発器2を超えると、熱媒体は蒸発しにくくなるので、蒸発器2での熱媒体の液位が最大となるように膨脹弁5の開度を制御することが望ましい。
次に、ヒートポンプ1の制御方法を図2を用いて説明する。制御器15は、運転スイッチがオンされたとき、図2の制御フローを実行するようにされる。
図2に示すように、運転スイッチがオンされると、まず、運転開始時制御部17は、圧縮機用加熱手段21をオンに制御し、圧縮機用加熱手段21で圧縮機3を加熱して圧縮機3と圧縮機3近傍の配管(熱媒体循環ライン8)の予熱を開始する(ステップS1)。
ステップS1にて圧縮機用加熱手段21をオンに制御した後、運転開始時制御部17は、圧縮機バイパス弁13を開放する(ステップS2)と共に、蒸発器2での熱媒体の液位が最大となるように膨脹弁5の開度を制御し(ステップS3)、ステップS4に進む。
ステップS4では、運転開始時制御部17は、高温熱源用温度計9で検出した高温熱源の温度が所定温度(例えば熱媒体の蒸発温度)未満であるか判断する。ステップS4にてYESと判断された場合、運転開始時制御部17は、熱媒体用加熱手段23をオンに制御(ステップS5)した後、ステップS6に進む。ステップS4にてNOと判断された場合、そのままステップS6に進む。以上により、熱媒体を蒸発器2にて蒸発させて上方の凝縮器4に供給すると共に、その蒸発した熱媒体を凝縮器4にて凝縮させて下方の蒸発器2に戻す自然循環が発生し、装置全体の予熱が開始される。
ステップS6では、圧縮機用温度計22の検出温度が予め設定した閾値以上となるまで待つ。圧縮機用温度計22の検出温度が予め設定した閾値以上となったら、圧縮機3と圧縮機3近傍の配管(熱媒体循環ライン8)の予熱が十分に行われたと判断し、ステップS7に進む。
ステップS7では、熱媒体用温度計24の検出温度が予め設定した閾値以上であるか判断する。ステップS7でNOと判断された場合、ステップS6に戻る。ステップS7でYESと判断された場合、装置全体が十分に予熱されたと判断し、ステップS8に進む。
ステップS8では、運転開始時制御部17は、液相戻しライン用二方弁20を開放し、気液分離器11に溜まった液相の熱媒体を、液相戻しライン19を介して中間液溜め10に回収する。
気液分離器11から液相の熱媒体を回収した後、運転開始時制御部17は、圧縮機バイパス弁13と膨脹弁5の開度を調整して蒸発器2の液位が所定の液位となるように制御する(ステップS9)。
ステップS9で蒸発器2の液位を調整する際には、具体的には、圧縮機バイパス弁13を開放すると共に、膨脹弁5を閉じて凝縮器4から蒸発器2への液相の熱媒体の供給を停止するか、あるいは膨脹弁5の開度を小さくして凝縮器4から蒸発器2への液相の熱媒体の供給量を少なくする。すると、蒸発器2に溜まった液相の熱媒体が凝縮器4側(中間液溜め10)に移動し、蒸発器2の液位がだんだん下がってくるので、所望の液位となったときに、液位の調整を終了すればよい。蒸発器2の液位が所望の液位となったか否かは、例えば、蒸発器2に液位を検出する任意のセンサを設け、そのセンサを用いて蒸発器2の液位を検出すればよい。なお、蒸発器2の液位の検出を行わず、液位の調整を開始してから予め設定した時間を経過したときに、蒸発器2の液位が所望の液位になったとして、液位の調整を終了するようにしてもよい。
蒸発器2の液位を調整した後、運転開始時制御部17は、圧縮機バイパス弁13を閉じ(ステップS10)、圧縮機制御部16により圧縮機3の運転を開始させる(ステップS11)。なお、圧縮機3を駆動するとき、液相戻しライン用二方弁20を開放したままだと、圧力差により熱媒体が液相戻しライン19を逆流してしまうので、圧縮機3の運転を開始させる際には、液相戻しライン用二方弁20を閉じるようにされる。
図2の制御フローでは、圧縮機用加熱手段21と熱媒体用加熱手段23をオフする制御を記載していないが、ステップS7以降、すなわち圧縮機用温度計22の検出温度が予め設定した閾値以上となり、熱媒体用温度計24の検出温度が予め設定した閾値以上となった後であれば、どのタイミングでオフに制御してもよい。また、圧縮機3の運転開始後もオンの状態を維持し、ヒートポンプ1が定格運転に到達した後にオフに制御するようにしてもよい。
以上説明したように、本実施の形態に係るヒートポンプ1では、運転開始時に、圧縮機バイパス弁13を開放し、蒸発器2と熱媒体用加熱手段23の両方または一方により加熱した熱媒体を循環させて装置全体の予熱を行うと共に、圧縮機用加熱手段21により圧縮機3を加熱し、圧縮機用温度計22の検出温度が予め設定した閾値以上となり、かつ、熱媒体用温度計24の検出温度が予め設定した閾値以上となったときに、圧縮機バイパス弁13を閉じ、圧縮機3の運転を開始させるようにしている。
つまり、ヒートポンプ1では、運転開始時に、圧縮機3と圧縮機3近傍の配管(熱媒体循環ライン8)を十分に予熱すると共に、装置全体を十分に予熱した後に、圧縮機3の運転を開始させるようにしている。
ヒートポンプ1によれば、圧縮機3と圧縮機3近傍の配管を十分に予熱した後に、圧縮機3の運転を開始させるようにしているため、圧縮機3や圧縮機3近傍の配管で熱媒体が凝縮して液相の熱媒体が圧縮機3に供給されることがなくなり、圧縮機3に液相の熱媒体が供給されることによる不具合の発生を防止できる。
また、ヒートポンプ1によれば、加熱された熱媒体を循環させて装置全体を十分に予熱した後に、圧縮機3の運転を開始させるようにしているため、熱媒体として蒸発温度が高いものを用いた場合であっても、圧縮機3の運転開始時にける蒸発器2での熱媒体の蒸発量を確保し、熱媒体を循環させつつ加熱して、短時間で定格運転に到達させることが可能となる。
なお、熱媒体を循環させず、装置全体にヒータなどの加熱手段を設けて装置全体を予熱することも考えられるが、装置全体に加熱手段を設けるのはコストが膨大にかかり、現実的ではない。
さらに、ヒートポンプ1では、装置全体を予熱する際に、熱媒体を蒸発器2にて蒸発させて上方の凝縮器4に供給すると共に、その蒸発した熱媒体を凝縮器4にて凝縮させて下方の蒸発器2に戻す自然循環を発生させており、熱媒体を循環させるための動力を別途必要としないので、省エネルギー性が高い。
なお、熱媒体の自然循環の駆動力は、蒸発(ガス化)、凝縮(液化)のみによるため、気相の熱媒体が通る配管は、上向き、あるいは横向きの配管のみで構成して、圧力損失をできるだけ小さくすることが望ましい。なお、気相の熱媒体が通る配管に下向きの配管を含めた場合、特に、下向きから上向きに方向転換する部分では、熱媒体が凝縮して液溜まりが生じる可能性もあり、熱媒体の自然循環を妨げるので好ましくない。
さらにまた、ヒートポンプ1では、圧縮機用温度計22の検出温度が予め設定した閾値以上となり、かつ、熱媒体用温度計24の検出温度が予め設定した閾値以上となったときに、圧縮機バイパス弁13と膨脹弁5の開度を調整して蒸発器2の液位が所定の液位となるように制御した後、圧縮機3の運転を開始させるようにしているため、圧縮機3の運転を開始する際に蒸発器2の液位が高すぎて、圧縮機3に液相(ミスト状)の熱媒体が供給されて不具合が発生してしまうことを防止できる。
次に、本発明の他の実施の形態を説明する。
図3に示すヒートポンプ31は、熱媒体循環ライン8の一部をバイパスするように設けられたポンプ用バイパスライン32と、ポンプ用バイパスライン32に設けられた循環ポンプ33と、ポンプ用バイパスライン32でバイパスした熱媒体循環ライン8に設けられたポンプ用バイパス弁34と、を備えており、運転開始時制御部17を、運転開始時に、圧縮機バイパス弁13を開放し、膨張弁5を開放すると共に、ポンプ用バイパス弁34を閉じ、循環ポンプ33の運転を開始させて熱媒体を強制循環させるよう構成したものである。
図1のヒートポンプ1では、熱媒体を自然循環させて装置全体を予熱するように構成したが、図3のヒートポンプ31では、熱媒体を循環ポンプ33で強制循環させることで、装置全体を予熱するように構成される。なお、図3のヒートポンプ31における図1のヒートポンプ1と同一の部材には同一の符号を付し、説明を省略する。
ヒートポンプ31では、中間液溜め10と膨張弁5との間の熱媒体循環ライン8に、ポンプ用バイパスライン32を設けた。ポンプ用バイパスライン32には、循環ポンプ33が設けられ、ポンプ用バイパスライン32でバイパスした熱媒体循環ライン8には、ストップバルブであるポンプ用バイパス弁34が設けられる。循環ポンプ33とポンプ用バイパス弁34は、制御ライン18により、制御器15に接続されている。
図1のヒートポンプ1では、熱媒体を自然循環させるために蒸発器2で熱媒体を蒸発させる必要があり、熱媒体用加熱手段23を少なくとも蒸発器2に設ける必要があるが、ヒートポンプ31では、熱媒体を循環ポンプ33で強制循環させるため、必ずしも蒸発器2に熱媒体用加熱手段23を設ける必要はなく、他の部位に熱媒体用加熱手段23を設けるようにしてもよい。ただし、上述のように、熱媒体を効率よく加熱するため、熱媒体用加熱手段23は、液相の熱媒体が貯留される中間液溜め10や気液分離器11、蒸発器2の下部に設けられることが望ましい。図3では、図1のヒートポンプ1と同様に、蒸発器2の下部に熱媒体用加熱手段23を設けた場合を示している。
なお、ここでは中間液溜め10と膨張弁5との間の熱媒体循環ライン8にポンプ用バイパスライン32を設ける場合を説明するが、これに限らず、例えば、図3に一点鎖線で示すように、ポンプ用バイパスライン32の出口を凝縮器4の入口付近の熱媒体循環ライン8に接続するようにしてもよい。この場合、装置全体ではなく、凝縮器4とその周辺の配管のみを予熱することになるが、ヒートポンプ31の各構成要素のうち最も温まりにくい凝縮器4とその周辺の配管を十分に予熱することで、定格運転に到達させる時間を短縮する効果は十分に得られる。なお、この場合、熱媒体用加熱手段23は中間液溜め10の下部に設けることが望ましい。
ヒートポンプ31の制御方法を図4を用いて説明する。制御器15は、運転スイッチがオンされたとき、図4の制御フローを実行するようにされる。なお、図4におけるステップS1,S6〜S11は、図2で説明した制御と同じであるため、ここでは説明を省略する。
図4に示すように、ヒートポンプ31では、運転開始時制御部17は、ステップS1にて圧縮機用加熱手段21をオンに制御した後、圧縮機バイパス弁13と膨張弁5を開放する(ステップS41)と共に、ポンプ用バイパス弁34を閉じ、循環ポンプ33の運転を開始させ(ステップS42)、熱媒体用加熱手段23をオンに制御する(ステップS43)。これにより、加熱された液相の熱媒体が循環ポンプ33により強制循環され、装置全体の予熱が開始される。なお、ここでは、高温熱源の温度に拘わらず熱媒体用加熱手段23をオンに制御する場合を示しているが、図2の制御フローと同様に、高温熱源の温度が所定温度未満である場合にのみ、熱媒体用加熱手段23をオンに制御するようにしてもよい。
また、ヒートポンプ31では、運転開始時制御部17は、ステップS6,7にて共にYESと判断された場合、ポンプ用バイパス弁34を開放し、循環ポンプ33の運転を停止させて(ステップS44)、液相の熱媒体の強制循環を停止させた後に、ステップS8にて気液分離器11から液相の熱媒体を回収するようにされる。これは、循環ポンプ33の運転を停止させた後に気液分離器11から液相の熱媒体を回収しないと、循環ポンプ33により気液分離器11に液相の熱媒体が供給され続けることとなり、気液分離器11内から液相の熱媒体を除去することができないためである。
ヒートポンプ31では、加熱された熱媒体を強制循環させるので、熱媒体を自然循環させる場合と比較して、循環ポンプ33を駆動するエネルギーが必要であるものの、より短時間で定格運転に到達させることが可能である。
なお、ここでは、運転開始時制御部17で循環ポンプ33のオンオフのみを制御する場合を説明したが、運転開始時制御部17で循環ポンプ33の吐出量を調整するようにしてもよい。
より具体的には、蒸発器2の出口での熱媒体の温度を計測する温度計(図示せず)をさらに備え、当該温度計で検出した熱媒体の温度が熱媒体の蒸発温度未満となるように、循環ポンプ33の吐出量(すなわち熱媒体の流量)を調整するように運転開始時制御部17を構成してもよい。
蒸発器2に供給される高温熱源の温度が高く、蒸発器2における熱媒体の蒸発量が多くなると、熱媒体を循環させる効率が悪化するが、上述のように構成することにより、蒸発器2における熱媒体の蒸発を抑制し、熱媒体を効率よく循環させることが可能となる。
なお、蒸発器2における熱媒体の蒸発を抑制する制御は、これに限らず、例えば、蒸発器2に供給する高温熱源の流量や温度を調整することで、蒸発器2で高温熱源から熱媒体に与えられる熱量を低減し、熱媒体の蒸発を抑制することも可能である。
本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の変更を加え得ることは勿論である。
例えば、上記実施の形態では、凝縮器4の下流の熱媒体の温度を用い、装置全体が十分に予熱されたか否かを判断したが、ヒートポンプの構成要素の温度(例えば、凝縮器4の上部の温度や、凝縮器4と中間液溜め10との間の熱媒体循環ライン8の配管温度など)を用いて、装置全体が十分に予熱されたか否かを判断することも可能である。
また、上記実施の形態では、圧縮機3のみに加熱手段(圧縮機用加熱手段21)を設ける場合を説明したが、気液分離器11と圧縮機3の間の配管が長い場合は、伝熱により配管が十分に予熱されない場合も考えられるので、気液分離器11と圧縮機3の間の配管に別途ヒータなどの加熱手段を設けるようにしてもよい。
1 ヒートポンプ
2 蒸発器
3 圧縮機
4 凝縮器
5 膨張弁
8 熱媒体循環ライン
9 高温熱源用温度計
12 圧縮機バイパスライン
13 圧縮機バイパス弁
15 制御器
17 運転開始時制御部
21 圧縮機用加熱手段
22 圧縮機用温度計
23 熱媒体用加熱手段
24 熱媒体用温度計

Claims (6)

  1. 熱媒体を高温熱源と熱交換させ前記熱媒体を蒸発させる蒸発器と、該蒸発器で蒸発させた前記熱媒体を圧縮する圧縮機と、該圧縮機で圧縮された前記熱媒体を低温熱源と熱交換させ前記熱媒体を凝縮させる凝縮器と、該凝縮器で凝縮させた前記熱媒体を膨張させて前記蒸発器に供給する膨張弁と、前記蒸発器と前記圧縮機と前記凝縮器と前記膨張弁とを順次ループ状に接続する熱媒体循環ラインと、を備え、前記蒸発器に供給される前記高温熱源の温度が環境温度よりも高いヒートポンプにおいて、
    前記熱媒体循環ラインに前記圧縮機をバイパスするように設けられた圧縮機バイパスラインと、該圧縮機バイパスラインに設けられた圧縮機バイパス弁と、前記圧縮機を加熱する圧縮機用加熱手段と、前記圧縮機近傍の前記熱媒体循環ラインの配管温度を計測する圧縮機用温度計と、前記熱媒体を加熱する熱媒体用加熱手段と、前記凝縮器の下流側の前記熱媒体の温度を計測する熱媒体用温度計と、前記圧縮機と前記膨脹弁と前記圧縮機バイパス弁とを制御する制御器とを備え、
    前記制御器は、
    運転開始時に、前記圧縮機バイパス弁を開放し、前記蒸発器と前記熱媒体用加熱手段の両方または一方により加熱した前記熱媒体を循環させて装置全体の予熱を行うと共に、前記圧縮機用加熱手段により前記圧縮機を加熱し、
    前記圧縮機用温度計の検出温度が予め設定した閾値以上となり、かつ、前記熱媒体用温度計の検出温度が予め設定した閾値以上となったときに、前記圧縮機バイパス弁を閉じ、前記圧縮機の運転を開始させる運転開始時制御部を有することを特徴とするヒートポンプ。
  2. 前記凝縮器は、前記蒸発器よりも上方に配置され、
    前記運転開始時制御部は、運転開始時に、前記圧縮機バイパス弁を開放し、前記熱媒体を前記蒸発器にて蒸発させて上方の前記凝縮器に供給すると共に、その蒸発した前記熱媒体を前記凝縮器にて凝縮させて下方の前記蒸発器に戻す自然循環を発生させる
    請求項1記載のヒートポンプ。
  3. 前記熱媒体循環ラインの一部をバイパスするように設けられたポンプ用バイパスラインと、前記ポンプ用バイパスラインに設けられた循環ポンプと、前記ポンプ用バイパスラインでバイパスした前記熱媒体循環ラインに設けられたポンプ用バイパス弁と、をさらに備え、
    前記運転開始時制御部は、運転開始時に、前記圧縮機バイパス弁を開放し、前記膨張弁を開放すると共に、前記ポンプ用バイパス弁を閉じ、前記循環ポンプの運転を開始させて前記熱媒体を強制循環させる
    請求項1記載のヒートポンプ。
  4. 前記運転開始時制御部は、前記圧縮機用温度計の検出温度が予め設定した閾値以上となり、かつ、前記熱媒体用温度計の検出温度が予め設定した閾値以上となったときに、前記圧縮機バイパス弁と前記膨脹弁の開度を調整して前記蒸発器の液位が所定の液位となるように制御した後、前記圧縮機の運転を開始させると共に、前記圧縮機バイパス弁を閉じる 請求項1〜3いずれかに記載のヒートポンプ。
  5. 前記蒸発器に供給される前記高温熱源の温度を計測する高温熱源用温度計をさらに備え、
    前記運転開始時制御部は、運転開始時に、前記高温熱源用温度計で検出した前記高温熱源の温度が所定温度未満であるとき、前記熱媒体用加熱手段により前記熱媒体を加熱する 請求項1〜4いずれかに記載のヒートポンプ。
  6. 熱媒体を高温熱源と熱交換させ前記熱媒体を蒸発させる蒸発器と、該蒸発器で蒸発させた前記熱媒体を圧縮する圧縮機と、該圧縮機で圧縮された前記熱媒体を低温熱源と熱交換させ前記熱媒体を凝縮させる凝縮器と、該凝縮器で凝縮させた前記熱媒体を膨張させて前記蒸発器に供給する膨張弁と、前記蒸発器と前記圧縮機と前記凝縮器と前記膨張弁とを順次ループ状に接続する熱媒体循環ラインと、を備え、前記蒸発器に供給される前記高温熱源の温度が環境温度よりも高いヒートポンプの制御方法において、
    前記熱媒体循環ラインに前記圧縮機をバイパスするように圧縮機バイパスラインを設けると共に、該圧縮機バイパスラインに圧縮機バイパス弁を設け、前記圧縮機を加熱する圧縮機用加熱手段と、前記圧縮機近傍の前記熱媒体循環ラインの配管温度を計測する圧縮機用温度計と、前記熱媒体を加熱する熱媒体用加熱手段と、前記凝縮器の下流側の前記熱媒体の温度を計測する熱媒体用温度計とを設け、
    運転開始時に、前記圧縮機バイパス弁を開放し、前記蒸発器と前記熱媒体用加熱手段の両方または一方により加熱した前記熱媒体を循環させて装置全体の予熱を行うと共に、前記圧縮機用加熱手段により前記圧縮機を加熱し、
    前記圧縮機用温度計の検出温度が予め設定した閾値以上となり、かつ、前記熱媒体用温度計の検出温度が予め設定した閾値以上となったときに、前記圧縮機バイパス弁を閉じ、前記圧縮機の運転を開始させることを特徴とするヒートポンプの制御方法。
JP2010246050A 2010-11-02 2010-11-02 ヒートポンプ及びその制御方法 Active JP5672977B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010246050A JP5672977B2 (ja) 2010-11-02 2010-11-02 ヒートポンプ及びその制御方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010246050A JP5672977B2 (ja) 2010-11-02 2010-11-02 ヒートポンプ及びその制御方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2012097963A true JP2012097963A (ja) 2012-05-24
JP5672977B2 JP5672977B2 (ja) 2015-02-18

Family

ID=46390074

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010246050A Active JP5672977B2 (ja) 2010-11-02 2010-11-02 ヒートポンプ及びその制御方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5672977B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017083155A (ja) * 2015-10-27 2017-05-18 富士電機株式会社 ヒートポンプ装置
JP2018059409A (ja) * 2016-09-30 2018-04-12 株式会社富士通ゼネラル 圧縮機および冷凍サイクル装置
WO2019138493A1 (ja) * 2018-01-11 2019-07-18 三菱電機株式会社 空気調和装置
JP2020038037A (ja) * 2018-09-05 2020-03-12 富士電機株式会社 ヒートポンプ装置

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS58175757A (ja) * 1983-03-18 1983-10-15 株式会社日立製作所 空気調和機の圧縮機加熱装置
JPS63291717A (ja) * 1987-05-25 1988-11-29 Toshiba Corp 車両用空気調和機
JPH04371756A (ja) * 1991-06-21 1992-12-24 Taitetsuku Kk 冷媒圧縮式冷凍機の急速作動方法
JP2002310520A (ja) * 2002-04-04 2002-10-23 Mitsubishi Electric Corp 空気調和機の冷媒制御方法,空気調和機
JP2003279178A (ja) * 2002-03-27 2003-10-02 Gac Corp 空気調和装置
JP2004028374A (ja) * 2002-06-21 2004-01-29 Ebara Corp 吸収式と圧縮式とを組合せた冷凍装置
JP2006118788A (ja) * 2004-10-21 2006-05-11 Matsushita Electric Ind Co Ltd 空気調和機
JP2009058147A (ja) * 2007-08-30 2009-03-19 Hitachi Ltd ヒートポンプシステム及びその運転方法

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS58175757A (ja) * 1983-03-18 1983-10-15 株式会社日立製作所 空気調和機の圧縮機加熱装置
JPS63291717A (ja) * 1987-05-25 1988-11-29 Toshiba Corp 車両用空気調和機
JPH04371756A (ja) * 1991-06-21 1992-12-24 Taitetsuku Kk 冷媒圧縮式冷凍機の急速作動方法
JP2003279178A (ja) * 2002-03-27 2003-10-02 Gac Corp 空気調和装置
JP2002310520A (ja) * 2002-04-04 2002-10-23 Mitsubishi Electric Corp 空気調和機の冷媒制御方法,空気調和機
JP2004028374A (ja) * 2002-06-21 2004-01-29 Ebara Corp 吸収式と圧縮式とを組合せた冷凍装置
JP2006118788A (ja) * 2004-10-21 2006-05-11 Matsushita Electric Ind Co Ltd 空気調和機
JP2009058147A (ja) * 2007-08-30 2009-03-19 Hitachi Ltd ヒートポンプシステム及びその運転方法

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017083155A (ja) * 2015-10-27 2017-05-18 富士電機株式会社 ヒートポンプ装置
JP2018059409A (ja) * 2016-09-30 2018-04-12 株式会社富士通ゼネラル 圧縮機および冷凍サイクル装置
WO2019138493A1 (ja) * 2018-01-11 2019-07-18 三菱電機株式会社 空気調和装置
JPWO2019138493A1 (ja) * 2018-01-11 2020-08-20 三菱電機株式会社 空気調和装置
JP2020038037A (ja) * 2018-09-05 2020-03-12 富士電機株式会社 ヒートポンプ装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP5672977B2 (ja) 2015-02-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101192346B1 (ko) 히트 펌프식 급탕장치
JP4912308B2 (ja) 冷凍サイクル装置
JP5524571B2 (ja) ヒートポンプ装置
US20160001636A1 (en) Vehicle air conditioning device
KR101155497B1 (ko) 히트펌프식 급탕장치
KR20110118416A (ko) 히트펌프식 급탕장치
JP5672977B2 (ja) ヒートポンプ及びその制御方法
JP2008020125A (ja) 冷凍サイクル装置とそれを用いた蓄熱装置
JP4665736B2 (ja) 冷凍サイクル装置の制御方法およびそれを用いた冷凍サイクル装置
JP5760390B2 (ja) ヒートポンプ及びその制御方法
JP2007147211A5 (ja)
JP5802514B2 (ja) ヒートポンプ式給湯機
JP5387386B2 (ja) ヒートポンプ及びその制御方法
JP2016048126A (ja) 給水加温システム
JP2014005961A (ja) 冷凍サイクル装置及びそれを備えた温水生成装置
JP2009198019A (ja) ヒートポンプ式給湯装置
JP5856042B2 (ja) ヒートポンプ給湯機
JP6249282B2 (ja) 給水加温システム
JP6004177B2 (ja) 貯湯式給湯システム
JP4090179B2 (ja) ヒートポンプ給湯装置
JP2010133598A (ja) ヒートポンプ式給湯機
JP6455752B2 (ja) 冷凍システム
JP7462453B2 (ja) ヒートポンプ式温水装置
JP2011141078A (ja) 冷凍サイクル装置
JP2013079770A (ja) ヒートポンプ式給湯機

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20130925

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20140227

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140527

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140625

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20141202

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20141215

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5672977

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250