JP2012096946A - チタン系黒色粉末とその製造方法および用途 - Google Patents

チタン系黒色粉末とその製造方法および用途 Download PDF

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Abstract

【課題】高い黒色度と青色光に対する優れた遮光性を有し、さらに好ましくは高い絶縁性を有する黒色粉末を提供する。
【解決手段】第一成分の酸窒化チタンと、第二成分のニオブ、バナジウム、マンガン、クロム、モリブデン、タングステンの一種または二種以上の酸窒化物との混合粉末であって、第一成分と第二成分の重量比率が2:8〜8:2の範囲であることを特徴とし、好ましくは、黒色度(L値)が14以下であり、粉末濃度50ppmの分散液透過スペクトルにおいて、450nmの透過率Xと650nmの透過率Yとの比(X/Y)が0.6〜3.0である黒色粉末とその製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、高い黒色度と優れた遮光性を有すると共にニュートラルな色味を有し、好ましくは高い絶縁性を有するチタン系黒色粉末とその製造方法および用途に関する。
黒色粉末として、カーボンブラック、酸化鉄、低次酸化チタン、酸窒化チタン粉末などが知られている。カーボンブラックは黒色度、着色度とも優れており高い導電性を有しているが、嵩が大きいため取り扱いが難しく、また樹脂との馴染みが良くない。また極微量ではあるが原料起因の発ガン性物質である3,4−ベンズピレンを伴うため、その安全性が問題となっている。
酸化鉄は磁性による凝集があり、分散性に劣る。耐熱性も低く、大気中150℃付近で茶色のγ−Fe23に酸化される。低次酸化チタンは二酸化チタン粉末をTi粉末または水素ガスによって1000℃以上の温度で還元して得られる粉末であり、Ti35およびTi23等の多種の構造を持つ低次酸化チタンの混合物である。低次酸化チタンは高温での還元反応を行うために焼結による粒子成長が著しく、顔料用としては不適な粗大粒子(1.0ミクロン以上)となってしまう。
特許1758344号公報に記載されている黒色顔料である酸窒化チタン(チタンブラック)は二酸化チタンをアンモニアによって還元して得られる粉末であり、半導電性を示す青みを帯びた特徴のある黒色を示す黒色顔料粉末である。酸窒化チタンは有害物質を含まないため、飲食品用プラスチックス、化粧品の原料として最適である。また近年、黒色顔料を樹脂に分散させ、フォトリソ法などでパターニングすることによって液晶カラーフィルター等画像形成素子のブラックマトリックス(以下樹脂BM)に用いられている。酸窒化チタンは高い隠蔽性や高絶縁性等のブラックマトリックス用黒色顔料としての優れた性質を有している。
特許1758344号公報
酸化チタンを還元処理した低次酸化チタンや酸窒素化チタンは青みを有する黒色あるいは青色を有する粉末であり、可視光の低波長側、具体的には450nm付近の青色波長域における遮蔽性が低く、青色光を十分に遮蔽することが出来ないと云う問題があり、また、画像素子によっては強く要求されるニュートラルな黒色を得ることが出来なかった。
青色光に対する遮蔽性を高めるために、低次酸化チタン粉末や酸窒素化チタン粉末にカーボンブラックを混合することも提案されているが、カーボンは導電性があるためにブラックマトリックスとして要求される絶縁性が低下し、またカーボンと混ぜることによって凝集が起こり、均一な色味を出すことが困難になると云う問題を生じる。
本発明者は、酸窒化チタン粉末に5A族元素、6A族元素、または7A族元素の一部の酸窒化物粉末を混合した黒色粉末は、従来得られなかったニュートラルな黒色を有し、しかも450nm付近の青色光の遮蔽性が格段に向上することを見出した。本発明は上記知見に基づくものであり、高い黒色度と青色光に対する優れた遮光性を有し、さらに好ましくは高い絶縁性を有する黒色粉末を提供する。
本発明によれば、以下の構成からなるチタン系黒色粉末が提供される。
〔1〕第一成分の酸窒化チタンと、第二成分のニオブ、バナジウム、マンガン、クロム、モリブデン、タングステンの一種または二種以上の酸窒化物との混合粉末であって、第一成分と第二成分の重量比率が2:8〜8:2の範囲であることを特徴とする黒色粉末。
〔2〕黒色度(L値)が14以下であり、粉末濃度50ppmの分散液透過スペクトルにおいて、450nmの透過率Xと650nmの透過率Yとの比(X/Y)が0.6〜3.0である上記[1]に記載する黒色粉末。
〔3〕第一成分および第二成分の酸素含有量が15%以下であって窒素含有量が10%以上である上記[1]または上記[2]に記載する黒色粉末。
〔4〕第二成分がニオブ、バナジウム、マンガンの一種または二種以上の酸窒化物であり、第一成分と第二成分の重量比率が4:6〜6:4の範囲であり、第一成分および第二成分の酸素含有量が11%以下であって窒素含有量が15%以上である上記[1]に記載する黒色粉末。
〔5〕黒色度(L値)が14以下であり、粉末濃度50ppmの分散液透過スペクトルにおいて、450nmの透過率Xが10%以下である上記[4]に記載する黒色粉末。
〔6〕シリカ、アルミナ、ジルコニア、またはイットリアがコーティングされている上記[1]〜上記[5]の何れかに記載する黒色粉末。
本発明によれば、以下の構成からなるチタン系黒色粉末の製造方法および用途が提供される。
〔7〕第一成分になる酸化チタン粉末に、酸化バナジウム、酸化ニオブ、酸化マンガン、酸化モリブデン、酸化タングステン、酸化クロムの一種または二種以上の第二成分になる酸化物粉末を、第一成分と第二成分の重量比率が2:8〜8:2の範囲になるように混合し、該混合粉末を酸素含有量15%以下および窒素含有量10%以上になるように高温下でアンモニアガスを用いて還元することを特徴とする黒色粉末の製造方法。
〔8〕酸化物に代えて、水酸化物、塩化物、硝酸塩、硫酸塩、またはアンモニウム塩を用いる上記[7]に記載する黒色粉末の製造方法。
〔9〕原料粉末にシリカ、アルミナ、ジルコニア、またはイットリアをコーティングした後に還元処理し、または還元処理した後にシリカ、アルミナ、ジルコニア、またはイットリアをコーティングする上記[7]または上記[8]に記載する黒色粉末の製造方法。
〔10〕上記[1]〜上記[6]の何れかに記載する黒色粉末を樹脂または溶媒に分散してなる黒色インキ、黒色塗料、黒色ペースト、黒色樹脂フィルム、または黒色被膜。
本発明の黒色粉末は、第一成分と第二成分の重量比率が2:8〜8:2の範囲において、第一成分および第二成分の酸素含有量が15%以下であって窒素含有量が10%以上であるものは、450nm〜650nmの広い波長域において透過率の変化が小さい。具体的には、粉末濃度50ppmの分散液透過スペクトルにおいて、450nmの透過率Xと650nmの透過率Yとの比(X/Y)が0.6〜3.0である。
本発明の黒色粉末は、第二成分がニオブ、バナジウム、マンガンの一種または二種以上の酸窒化物であり、第一成分と第二成分の重量比率が4:6〜6:4の範囲であり、第一成分および第二成分の酸素含有量が11%以下であって窒素含有量が15%以上であるものは、450nm付近の青色域における遮光性が格段に高い。
具体的には、粉末濃度50ppmの分散液透過スペクトルにおいて、450nmの透過率Xが9%以下であり、第二成分がニオブまたはバナジウムであるものの透過率Xは8%以下である。従来の酸窒化チタン(チタンブラック)は、波長域450nmの透過率は約15%であるので、この波長域における本発明の黒色粉末の透過率はチタンブラックの約2/3以下であり、青色波長域の遮蔽性が格段に高い。
以下、本発明を実施形態に基づいて具体的に説明する。
〔チタン系黒色粉末〕
本発明の黒色粉末は、第一成分の酸窒化チタンと、第二成分のニオブ、バナジウム、マンガン、クロム、モリブデン、タングステンの一種または二種以上の酸窒化物との混合粉末であって、第一成分と第二成分の重量比率が2:8〜8:2の範囲であることを特徴とする黒色粉末である。
本発明の黒色粉末は、第一成分と第二成分の重量比率が2:8〜8:2の範囲であるときに、第一成分および第二成分の酸素含有量が15%以下であって窒素含有量が10%以上であるものは、黒色度(L値)が14以下であり、粉末濃度50ppmの分散液透過スペクトルにおいて、450nmの透過率Xと650nmの透過率Yとの比(X/Y)が0.6〜3.0である透過率の変化が小さい黒色粉末を得ることができる。
第一成分と第二成分の重量比率は2:8〜8:2の範囲が好ましい。第一成分の酸窒化チタンの含有量が80wt%を上回り、第二成分の含有量が20wt%未満になると、450nm付近での透過率が高くなって青色光に対する遮蔽性が低下する。一方、第二成分の含有量が80wt%を上回り、酸窒化チタンの含有量が20wt%未満になると、450nm付近での透過率が著しく小さくなり、青色に遮蔽性は良いものの紫外線も透過し難くなり、レジストとしてのパターニング性が低下する。
窒素含有量が10wt%未満であると黒色度(L値)が低下する。黒色度(L値)はL、a、b表色系のL値であり、L値が小さいほど黒色度が高い。さらに窒素含有量が10wt%未満であると青色波長域の透過率が高くなって青色光に対する遮蔽性が低下する。また、酸素含有量が15wt%よりも多いと還元不十分であり、窒素含有量が少なくなるので好ましくない。
本発明の黒色粉末において、第二成分がニオブ、バナジウム(5A元素)、マンガン(7A元素)であるものは、第二成分がクロム、モリブデン、タングステン(6A元素)であるものよりも450nmにおける透過率が低い。また、第一成分と第二成分の含有重の差が小さく、窒素含有量の多いものは450nmにおける透過率が低い。
具体的には、第二成分がニオブ、バナジウム、マンガンの一種または二種以上の酸窒化物であり、第一成分(酸窒化チタン)と第二成分の重量比率が4:6〜6:4の範囲であり、第一成分および第二成分の酸素含有量が11%以下であって窒素含有量が15%以上であるものは、例えば、粉末濃度50ppmの分散液透過スペクトルにおいて、450nmの透過率Xが10%以下である。さらに、この黒色粉末は、450nm〜650nmの広い波長域において透過率が低く、例えば、550nmでの透過率は約4.5〜約6.5であり、650nmでの透過率は約3.0〜約5.5であり、何れも約6.5以下である。
本発明の黒色粉末は、比表面積10m2/g以上が好ましい。また、絶縁性を向上させるために、シリカ、アルミナ、ジルコニア、またはイットリアなどをコーティングしても良い。これらのコーティングは、原料粉末にコーティングして還元処理してもよく、還元処理後の粉末にコーティングしてもよい。コーティングは乾式、湿式いずれの方法でもよい。
〔製造方法〕
本発明の黒色粉末は、第一成分になる酸化チタン粉末に、酸化バナジウム、酸化ニオブ、酸化マンガン、酸化モリブデン、酸化タングステン、酸化クロムの一種または二種以上の第二成分になる酸化物粉末を、第一成分と第二成分の重量比率が2:8〜8:2の範囲になるように混合し、該混合粉末を酸素含有量15%以下および窒素含有量10%以上になるように高温下でアンモニアガスを用いて還元することによって製造することができる。
原料の酸化チタンは一般的な顔料用の酸化チタン粉末を使用しても良く、また比表面積50m2/g以上の微粒子酸化チタン粉末を使用しても良い。微粒子の酸化チタンを使用した場合にはより比表面積の大きい黒色粉末を得ることができるが原料が高価になるので、比表面積10m2/g以上の粉末であれば良く、低コストで遮光性の良い黒色粉末を得ることができる。
第二成分の原料は酸化物の粉末が好ましいが、例えば、塩化物、硝酸塩、硫酸塩などを用いることができる。これらの粉末を水に溶解し酸化チタン粉末と混合しても良い。更に、第一成分原料の酸化チタンは水酸化物の状態から焼成して使用しても良く、粉末で混合するよりも混合の効果が高い。
本発明の黒色粉末は、黒色ペースト、黒色塗料、黒色樹脂フィルム、または黒色被膜の黒色顔料として好適である。本発明は上記黒色粉末を樹脂または溶媒に分散してなる黒色インキ、黒色塗料、黒色ペースト、黒色樹脂フィルム、または黒色被膜を含む。
以下、本発明の実施例を比較例と共に示す。
L値は規格JISZ8722に従って測定した。
比表面積は規格JISZ8830に従って測定した。
酸素濃度および窒素濃度は不活性ガス雰囲気溶解ガスクロマトグラフ法により測定した。
透過率は規格JISR3106に従って測定した。
〔実施例1〜2〕
第一成分の原料として顔料用の酸化チタン粉末を用い、第二成分の原料として酸化バナジウム粉末を用いた。これらの原料粉末を回転型攪拌機で均一になるように、表1に示す割合(酸化チタン30〜50wt%)で混合した。この混合粉末を窒素囲気にて7℃/minで950℃まで昇温した後、アンモニアガスを流し、これらの粉末が表1に示す窒素濃度になるように窒化還元を行って黒色粉末を得た。得られた粉末の物性値を表1に示す。
得られた粉末を循環式横型ビーズミル(メディア:ジルコニア)によって、アミン系分散剤を使用しPGM−Ac溶剤中で分散処理を行った。作製した分散液を10万倍に希釈し(粉末の濃度50ppm)、透過率を測定した。測定結果を表1に示す。表1に示すように400〜800nmの間で均一な透過率を示すスペクトルが得られた。
この分散液にアクリル樹脂を添加し、黒色顔料:樹脂=6:4となるように黒色塗料を作製した。作製した塗料をガラス基板上に膜厚1ミクロンとなるようにスピンコート成膜し、250℃、一時間焼成後膜のOD値を測定したところ、R(620nm)、G(530nm)、B(440nm)のOD値はそれぞれ5.11、4.38、4.40であり、BM膜として使用するために充分な物性を有しており、いずれの波長でも高い数値であった。
〔実施例3〜6〕
第一成分の原料粉末として顔料用酸化チタン粉末または水酸化チタン粉末を用い、第二成分の原料として酸化ニオブ粉末を用いた。これらの原料粉末を表1に示す割合(酸化チタン30〜50wt%)で混合した。次いで、実施例1〜2と同様にして黒色粉末を製造し、分散液を調製した。得られた黒色粉末の物性値および分散液の透過率を表1に示す。
〔実施例7〜9〕
第一成分の原料粉末として顔料用酸化チタン粉末または水酸化チタン粉末を用い、第二成分の原料として酸化マンガン粉末、メタバナジン酸アンモニウム粉末、または酸化ニオブ粉末を用いた。これらの原料粉末を表1に示す割合(酸化チタン40wt%、70wt%)で混合した。次いで、実施例1〜2と同様にして黒色粉末を製造し、分散液を調製した。得られた黒色粉末の物性値および分散液の透過率を表1に示す。
〔実施例10〜12〕
第一成分の原料粉末として顔料用酸化チタン粉末を用い、第二成分の原料として酸化クロム粉末、酸化モリブデン粉末、または酸化タングステン粉末を用いた。これらの原料粉末を表1に示す割合(酸化チタン45wt%、30wt%)で混合した。次いで、実施例1〜2と同様にして黒色粉末を製造し、分散液を調製した。得られた黒色粉末の物性値および分散液の透過率を表1に示す。
〔比較例1〕
比表面積24m2/gの酸化チタン粉末を用い、他の酸化物粉末を混合せずに用い、実施例1〜2と同様にして黒色粉末を製造し、分散液を調製した。得られた黒色粉末の物性値および分散液の透過率を表2に示す。この粉末は450nm付近の透過率が高く、遮光性の低い。この分散液にアクリル樹脂を添加し、黒色顔料:樹脂=6:4となるように黒色塗料を作製した。作製した塗料をガラス基板上に膜厚1ミクロンとなるようにスピンコート成膜し、250℃、一時間焼成後膜のOD値を測定したところ、R(620nm)、G(530nm)、B(440nm)のOD値はそれぞれ4.59、3.30、3.15であり、BM膜として使用することは可能だが、Bの波長がやや低い数値であった。
〔比較例2〜3〕
第一成分の原料として顔料用酸化チタン粉末を用い、第二成分の原料として酸化バナジウム粉末を用いた。これらの原料粉末を回転型攪拌機で均一になるように、表2に示す割合(酸化チタン85wt%、15wt%)で混合した。次いで、実施例1〜2と同様にして黒色粉末を製造し、分散液を調製した。得られた黒色粉末の物性値および分散液の透過率を表2に示す。
比較例2の粉末は、450nmの透過率が高く、目標とする遮光性能に達しなかった。比較例3の粉末は450nmの透過率が低く、遮光性能は高いもののレジストの硬化が不十分であり、鮮明なパターン膜が得られなかった。
Figure 2012096946
Figure 2012096946

Claims (10)

  1. 第一成分の酸窒化チタンと、第二成分のニオブ、バナジウム、マンガン、クロム、モリブデン、タングステンの一種または二種以上の酸窒化物との混合粉末であって、第一成分と第二成分の重量比率が2:8〜8:2の範囲であることを特徴とする黒色粉末。
  2. 黒色度(L値)が14以下であり、粉末濃度50ppmの分散液透過スペクトルにおいて、450nmの透過率Xと650nmの透過率Yとの比(X/Y)が0.6〜3.0である請求項1に記載する黒色粉末。
  3. 第一成分および第二成分の酸素含有量が15%以下であって窒素含有量が10%以上である請求項1または請求項2に記載する黒色粉末。
  4. 第二成分がニオブ、バナジウム、マンガンの一種または二種以上の酸窒化物であり、第一成分と第二成分の重量比率が4:6〜6:4の範囲であり、第一成分および第二成分の酸素含有量が11%以下であって窒素含有量が15%以上である請求項1に記載する黒色粉末。
  5. 黒色度(L値)が14以下であり、粉末濃度50ppmの分散液透過スペクトルにおいて、450nmの透過率Xが10%以下である請求項4に記載する黒色粉末。
  6. シリカ、アルミナ、ジルコニア、またはイットリアがコーティングされている請求項1〜請求項5の何れかに記載する黒色粉末。
  7. 第一成分になる酸化チタン粉末に、酸化バナジウム、酸化ニオブ、酸化マンガン、酸化モリブデン、酸化タングステン、酸化クロムの一種または二種以上の第二成分になる酸化物粉末を、第一成分と第二成分の重量比率が2:8〜8:2の範囲になるように混合し、該混合粉末を酸素含有量15%以下および窒素含有量10%以上になるように高温下でアンモニアガスを用いて還元することを特徴とする黒色粉末の製造方法。
  8. 酸化物に代えて、水酸化物、塩化物、硝酸塩、硫酸塩、またはアンモニウム塩を用いる請求項7に記載する黒色粉末の製造方法。
  9. 原料粉末にシリカ、アルミナ、ジルコニア、またはイットリアをコーティングした後に還元処理し、または還元処理した後にシリカ、アルミナ、ジルコニア、またはイットリアをコーティングする請求項7または請求項8に記載する黒色粉末の製造方法。
  10. 請求項1〜請求項6の何れかに記載する黒色粉末を樹脂または溶媒に分散してなる黒色インキ、黒色塗料、黒色ペースト、黒色樹脂フィルム、または黒色被膜。
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